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Aozora Bunko Readings (4-5mins), 064. 愛 - 宮本百合子

064 .愛 -宮本 百合子

愛 -宮本 百合子

愛 と いう ことば は 、 いつ から人間 の 社会 に 発生 した もの でしょう 。 愛 と いう 言葉 を もつ ように なった 時期 に 、 人類 は ともかく 一つ の 飛躍 を とげた と 思います 。 なぜなら 、人間 の ほか の 生きもの は 、愛 の 感覚 に よって 行動 して も 、愛 と いう 言葉 の 表象 に よって まとめられた 愛 の 観念 は もっていません から 。 更に 、その 愛 という 言葉 が 、人間 同士 の 思いちがい や 、だましあい の 媒介物 と なった の は 、いつ の 頃 から でしょう 。 そして 、愛 と いう 字 が 近代 の 偽善 と 自己 欺瞞 の シムボル の ように なった のは いつ の 時代 から でしょうか 。 三 文 文士 が この 字 で 幼稚な 読者 を ごまかし 、説教 壇 から この 字 を 叫んで 戦争 を 煽動し 、最も 軽薄な 愛人たち が 、彼等 の さまざまな モメント に 、愛 を 囁いて 、一人一人 男 や 女 を だましています 。 愛 と いう 字 は 、こんな きたな らしい 扱い を うけて いて いい でしょうか 。

愛 と いう 言葉 を もった とき 、人間 の 悲劇 は はじまりました 。 人類 愛 と いう 声 が やかましく 叫ば れる とき ほど 、飢え や 寒さ や 人情 の 刻 薄 が ひどく 、階級 の 対立 は 鋭く 、非 条理 は 横行 します 。 わたし は 、愛 を 愛します 。 ですから 、この ドロドロ の なか に 溺れて いる 人間 の 愛 を すくい出したい と 思います 。 どう したら 、それ が 可能 でしょうか 。 わたし の 方法 は 、愛 と いう 観念 を 、あっち 側 から 扱う 方法 です 。 人間 らしく ない すべて の 事情 、人間 らしく ない すべて の 理窟 と すべて の 欺瞞 を 憎みます 。 愛 という 感情 が 真実 わたし たち の 心 に 働いている とき 、どうして 漫画 の ように 肥った 両手 を あわせて 膝 を つき 、存在し も しない 何か に 向って 上眼 を つかって いられましょう 。 この 社会 に あって は 条理 に あわない ことを 、ない ように して ゆく こと 。 憎む べき もの を 凜然 と して 憎む こと 。 その 心 の 力 が なくて 、どこ に 愛 が 支え を もつ でしょうか 。

愛 とか 幸福 とか 、いつも 人間 が この 社会 矛盾 の 間 で 生きながら 渇望している 感覚 に よって 、私たち が われ と わが身 を だまして ゆく こと を 、はっきり 拒絶したい と 思います 。 愛 が 聖 ら か である なら 、それ は 純潔な 怒り と 憎悪 と 適切な 行動 に 支えられた とき だけ です 。 そして 、現代 の 常識 として 忘れて ならぬ 一つ の こと は 、愛 に も 階級性 が ある と いう 、無愛想な 真実 です 。

〔 一九四八 年 二 月 〕

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