NARUTO -ナルト - 疾風 伝 - シーズン 6 - 140 - 因縁
( サスケ ) 守る … 守る だ と ?
なんの 冗談 だ …。
( マダラ ) もう 一 度 言う 。
お前 は 兄 の こと を 知っている ようで 何も 知ら ない 。
それ 以上 ふざけた こと を ぬかせば お前 を 殺す 。
どうやら ひと 筋 縄 で は いか な そうだ な 。
まあ ムリ も ない 。
怪しげな ヤツ に こんな こと を 急に 言わ れて も な 。
だが オレ の 話して いる こと は 事実 。
イタチ から も 聞いた だろう ? あの 夜 の 協力 者 の こと を 。
オレ が その うち は マダラ だ 。
イタチ の こと なら なんでも 知っている 。
まあ イタチ は その こと に 気づか ず に 死んだ が な 。
うる せ ぇ !! そんな こと は もう どう だって いい !
オレ の 前 から 消えろ !
いや 聞いて もらう 。 お前 は 聞か なくて は なら ない 。
それ が お前 の 義務 だ 。
忍 の 世 の ため 木 ノ 葉 の ため そして 何より ➡
弟 の お前 の ため に すべて を 懸けた 兄 ➡
うち は イタチ の 生き ざま を 。
わかる か ?
イタチ が なぜ お前 の 眼 に 天 照 を 仕込んだ か 。
ハア … ハア … ハア …。
お前 と オレ を イタチ は どうしても 引き合わせ たく なかった から だ 。
その 理由 は オレ の 話 を 聞けば すべて わかる 。
イタチ の 真実 を 知る 者 は 木 ノ 葉 の ダンゾウ と 三 代 目 火影 ➡
そして 相談 役 の 2 人 ホムラ と コハル の 4 人 だけ だった 。
三 代 目 が 死に 今 それ を 知る の は 年寄り ばかり 3 人 。
ヤツ ら は これ から 先 も 絶対 に ➡
あの 忌まわしい 事実 を 口外 し ない だろう 。
イタチ の 真実 は 永久 に 闇 へ と 消える 。
そして イタチ も それ を 望んで いた 。
だが オレ も イタチ の 真実 を 知っている 。
さっき も 言った な 。
イタチ は その こと に ついて は 気づか ず に 死んだ と 。
しかし 念 に は 念 … イタチ は オレ を 信用 して い なかった ようだ 。
万 に 一 つ その 真実 を 知る や も しれ ぬ と ➡
天 照 で オレ の 口 を 閉ざそう と した 。
お前 と 話 を する ため に ➡
オレ が 写 輪 眼 を 見せる こと まで 計算 して いた んだろう 。
何 を 言って る …。
何 を 言って んだ ? コイツ …。
オレ を 守る … 守る ? 真実 … だ と ?
思い出せ 。
イタチ の こと を ゆっくり と 思い出して みろ 。
ハア … ハア … ハア …。
お前 の 優しかった 兄 を …。
(( イタチ : どうした ?
ここ でしょ ? 父さん が 働いて る ところ 。
木 ノ 葉 警務 部隊 の 本部 だ 。
前 から 気 に なって た んだ けど ➡
何で 警務 部隊 の マ ー ク に うち は 一族 の 家紋 が 入って る の ?
なんだ 気づいて た の か ? 当たり前だ ろ !
うん そう だ な 。
簡単に 言う と この 警務 部隊 を 組織 し ➡
設立 した の が うち は 一族 の 先代 たち だった らしい 。
だから この 組織 の シンボルマ ー ク に 自分 たち の 家紋 を つけた の さ 。
昔 から うち は 一族 は この 里 の 治安 を ずっと 預かり 守って きた 。
うち は の 家紋 は その 誇り 高き 一族 の 証し で も ある んだ よ 。
今や うち は 一族 も 小さく なって しまった けど ➡
今 でも ほぼ 全員 が ここ の 第 一 分隊 に 所属 し ➡
里 の 治安 維持 に 貢献 して いる 。
忍 の 起こす 犯罪 を 取り締まれる の は ➡
更に 優秀な 忍 だけ だ から な 。
《 やっぱり 父さん は すごい や 》
兄さん も ここ に 入る の ?
さあ どうか な 。
そう しな よ ))
いや アイツ は アイツ は オレ を 殺そう と した じゃ ない か !
オレ の 眼 を 奪おう と 。
(( 誰 が こんな こと を !
愚かなる 弟 よ 。
万華鏡 写 輪 眼 !))
♪♪~
落ち着け 。
ゆっくり 息 を しろ 。
オレ に 触る な !
♪♪~
(( 例え 憎ま れよう と も な 。
それ が 兄貴 って もんだ ))
(( 許せ サスケ 。 また 今度 だ ))
♪♪~
気 が ついた か ?
悪い が 拘束 さ せて もらった 。
おとなしく 話 を 聞いて もらえ そう も なかった から な 。
アイツ は … イタチ は 敵 だ 。
父さん と 母さん を 殺し 一族 を 皆殺し に …。
抜け 忍 で … 暁 の メンバ ー だ 。
アイツ は 憎む べき 存在 だ 。
オレ の 目的 …。
あの 夜 … ヤツ が うち は 一族 を 皆殺し に した の は 事実 だ 。
そして 木 ノ 葉 を 抜けた 。
だったら …。
そして そう する こと が 木 ノ 葉 から 下された 任務 だった 。
それ が イタチ の 真実 へ の 入り口 だ 。
任務 だ と !?
そう だ 。 あの 夜 イタチ は 己 を 殺し 任務 を やり遂げた のだ 。
少し 落ち着いた ようだ な 。
どういう こと だ ?
イタチ の 話 を する に は ➡
木 ノ 葉 創立 の 時代 まで 話 を さかのぼら ねば なら ない 。
イタチ は 犠牲 に なった のだ 。
古くから 続く 因縁 … その 犠牲 に な 。
犠牲 ? そうだ 。
そもそも が 木 ノ 葉 隠れ の 里 が 生まれた とき から ある ➡
大きな 問題 だ 。 それ が イタチ の 生き様 を 決めた 。
少し 長い 話 に なる が ➡
これ から 話す こと は すべて 事実 だ 。
何 を 根拠 に 信じろ と ? お前 は 信用 でき ない 。
提示 できる 証拠 は ない 。
オレ の 話 を 信じる か どう か は お前 が 決めれば いい 。
だが 話 は 最後 まで 聞いて もらう 。
いい だろう 。 話せ 。
フッ …。
今 より 80 年 以上 も 前 の 話 だ 。
( マダラ ) かつて 世界 は 戦い の 絶え ない 戦国 時代 だった 。
国々 は 自国 の 利権 や ➡
領土 拡大 の ため に 争い を 続けて いた 。
その 戦乱 の 時代 … 忍 の 組織 は 一族 単位 の 武装 集団 で しか なく ➡
それぞれ の 一族 は 国 に 雇わ れ 戦争 に 参加 して いた 。
そして その 数 多く の 忍 一族 の 中 に あって ➡
最強 と 恐れ られた 二 つ の 一族 が あった 。
それ が 我ら が うち は 一族 と ➡
森 の 千手 一族 と 呼ば れる 一族 だった 。
我ら うち は 一族 は 頭抜けた チャクラ と 写 輪 眼 を 有し ➡
あらゆる 戦闘 に 長 けた いわゆる 戦闘 一族 と して ➡
知れ渡って いた 。
そして オレ は その うち は 一族 の 中 でも ➡
特別に 強い チャクラ を 持つ 者 と して 生まれた 。
しぶとく 生き長らえて いる の が その 証 と いって も いい 。
かつて の オレ は 戦い に 明け暮れて いた 。
力 が もの を いう 時代 。
オレ は より 強い 力 を 求め 友 も 弟 も この 手 に かけた 。
キサマ …。
だが その おかげ で 完全なる 万華鏡 を 手 に 入れ ➡
オレ は うち は の リ ー ダ ー と なった 。
そして その 力 を 使い 幾 度 と なく 千手 一族 と 戦った 。
千手 一族 の 長 … 柱 間 を 相手 に する に は ➡
仕方 の ない こと だった のだ 。
後 に 初代 火影 と なる 木 遁 の 千手 柱 間 …。
この 忍 の 世界 の 頂点 であり オレ の あこがれ の 忍 だった 。
( マダラ ) 火影 の 名 を 初めて 名乗った 男 柱 間 が 率いる 千手 一族 は ➡
どの 忍 一族 から も 一目 置か れ 何より 恐れ られて いた 。
千手 が 動けば うち は が 動く 。
ヤツ ら を 相手 に できる の は 我が 一族 ぐらい の もの だった 。
千手 を 雇えば 対立 国 は うち は を 雇う 。
まるで ライバル だ 。
柱 間 と 対立 する うち オレ の 名 も どんどん と 知ら れて いった 。
(( イタチ : 高み に 近づく ため その 器 を 量る ため だ ))
名 を 上げる …。
そんな こと の ため に 弟 の 眼 を 奪った の か ?
奪った … だが それ は うち は 一族 を 守る ため の 力 が ➡
必要だった から だ 。
守る ため だ と ?
そう うち は の 名 が 上がれば おのずと 敵 も 増える 。
激しい 争い の 中 で ➡
千手 一族 を はじめ と する 外敵 から 一族 を 守る に は ➡
必要な 犠牲 だった 。
名 を 上げる ため で は ない 。
弟 は すべて 承知 の うえ だった 。
自ら 眼 を 差し出した のだ 。
だが ある とき 千手 一族 は うち は に 対して ➡
休戦 を 申し出て きた 。
うち は は これ に 同意 した 。
双方 の 一族 の 誰 も が ➡
長く 終わり の ない 戦い に 疲れ切って いた 。
限界 に きて いた のだ 。
だが オレ は 休戦 に ただ 一 人 反対 した 。
今 まで の 憎しみ は どこ に 行った と いう のだ ?
弟 は 何の ため に 犠牲 に なった と いう のだ !?
しょせん うち は と 千手 は 水 と 油 だ 。
いずれ うち は 一族 は 千手 一族 に よって ➡
駆逐 さ れて しまう そう 思えて なら なかった 。
だが うち は 一族 の 皆 は 休戦 を 望んで やま なかった 。
オレ は リ ー ダ ー と して しかたなく 皆 の 意志 を 汲み取った 。
それ から ほどなく ➡
我ら 忍 連合 は 領土 の 平定 を 望んで いた ➡
火 の 国 と の 協定 に こぎつける 。
そこ に 一 国一 里 の 強固な 組織 が できあがった 。
火 の 国 と 木 ノ 葉 隠れ の 里 だ 。
一 国一 里 の システム を あらゆる 国々 が 真似て いった 。
それ に ともない 争い も 徐々に 鎮火 して いく 。
ひとたび の 平和だ 。
だが 木 ノ 葉 は ある 出来事 に よって ➡
すぐ 混乱 に 陥った 。
ある 出来事 ?
里 長 初代 火影 の 座 を めぐる 争い だ 。
お前 も 知る とおり その 座 を 得た の は 千手 柱 間 だ 。
火 の 国 も 里 の 皆 も 柱 間 を 選んだ 。
うち は が 主権 の 座 から どんどん と 遠ざかって いく の は ➡
明らかだった 。
オレ は うち は を 守る ため ➡
うち は 主導 の 道 を 選ぶ こと を 決めた 。
柱 間 と 対峙 する 道 を いく こと を …。
しかし うち は の 者 で さえ ➡
オレ に ついてくる 者 は い なかった 。
部下 たち は 再び 争い の 火種 を ➡
起こそう と する オレ を うと ま しく 思い ➡
裏切った のだ 。
オレ は 利己 的な 欲求 に 突き動かさ れて いる と 叩か れ ➡
それどころか 己 の 命 を 守る ため に ➡
弟 の 眼 を 奪った 欲 深い 兄 だ と さげすま れた 。
どこ に 好き 好んで 弟 を 傷つける 兄 が いる …。
オレ は ただ … うち は を 守り たかった だけ だ と いう のに 。
オレ は 里 を 出た 。 すべて に 裏切ら れて な 。
そして 復讐 者 と なり 木 ノ 葉 隠れ の 里 に 戦い を 挑んだ 。
( マダラ ) だが オレ は 敗れた 。
終末 の 谷 と 呼ば れる ように なった あの 場所 で な 。
オレ は あそこ で 死んだ と さ れて いる 。
柱 間 で さえ そう 思った はずだ 。
オレ は 皆 から そして 歴史 から 忘れ去ら れて いった 。
柱 間 の 弟 である 二 代 目 火影 は ➡
二度と オレ の ような 反逆 者 を 出さ ぬ ため ➡
信頼 の 証し と して うち は に 特別な 役職 を 与えた 。
木 ノ 葉 警務 部隊 の 設立 だ 。
しかし その 実際 は 里 の 政 から うち は を 遠ざけ ➡
なおかつ 一族 を ひとまとめ に 監視 下 に 置く ため の もの だった 。
その 意図 に 気づく うち は の 者 も いた 。
オレ の 意志 を 継ぐ 造反 勢力 も 出て きた 。
が … 時 すでに 遅し 。
時 は 流れ 主権 は 千手 の 手 に 。
誇り 高き うち は 一族 は 千手 の 犬 へ と 成り下がった 。
そして オレ の 考えた とおり に なった 。
ある 事件 で うち は は 完全に 駆逐 さ れて しまう 。
そう … 16 年 前 の 九 尾 の 妖狐 襲来 だ 。
どういう こと だ ?
九 尾 を 手なずけ コントロ ー ル する こと が できる の は うち は の 瞳 力 だけ だ 。
木 ノ 葉 の 上役 たち は あの 事件 を ➡
うち は の 何者 か に よる しわざ で は ない か と 勘ぐった 。
あれ は 自然 発生 的な いわば 天災 だ 。
うち は は 関係 して い ない 。
だが あら ぬ 疑い が かけ られた 。
うち は が 主権 を 狙って 反逆 を 起こそう と した ので は ない か と 。
以降 うち は へ の 監視 は 暗部 に よって 徹底 さ れ ➡
一族 の 居住 地 は 里 の 片隅 へ と 追いやら れ ➡
隔離 さながら の 状態 に なった 。
唯一 三 代 目 火影 だけ は その 処置 に 異議 を 唱えた が ➡
暗部 の ダンゾウ そして 相談 役 たち は それ を 認め なかった 。
しょせん うち は 一族 は 信用 さ れて い なかった のだ 。
差別 が 始まった 。
ヤツ ら の 不信 は わだかまり を 生み 疑い は やがて 現実 と なって いく 。
うち は 一族 は ク ー デタ ー を 企んだ 。 里 を 乗っ取る ため に …。
そして 木 ノ 葉 上層 部 は ➡
うち は 一族 の 中 に スパイ を 送り込んだ 。
それ が お前 の 兄 うち は イタチ だ 。
そこ から イタチ の 地獄 は 始まった のだ 。
<791 年 ハルジオン 港 。
ナツ たち が 天 狼 島 で 消息 を 絶って から ➡
すでに 7 年 の 歳月 が 流れて いた >
( ビスカ ) いつまで 海 を 見て る ん だい 。
( アルザック ) 仕事 も 終わった し ギルド に 戻ろう 。