DantaliannoShokaEpisode4
終わった
約束 は 果たし た
さ 僕たち を 助けて くれ
足りない わ
これ で は まだ 足り ない
でも いい わ 約束 は 守って あげる
お 休み なさい
換 魂 の 書 お 休みなさい
換 魂 の 書
私 の 愛し い 人 換 魂 の 書
換 魂 の 書
どう したん だ
どうも こう も ない の です
何の 嫌がれ せ な の です か これ は
「狼 たち の 帝都 」じゃ ない か
もう 届いてた の か
で 何 を 怒って る ん だ
お前 は ここ に 書い て ある 「全 三 巻 」と いう 言葉 の 意味 も 分から ない の です か
どうして 二 巻 まで しか 注文 し ない の です
この ぼん くら
仕方ない だ ろう
その 本 は 最初 から 二 冊 しか ない ん だ から
どういう 意味 な の です
最終 巻 を 書く 前 に 作者 が 亡くなった ん だ よ
レニー *レンツ が
確か 路上 で 暴漢 に 襲わ れ た とか
何 という こと
それでは イグネイシャス と ダイアー は どう なる の です
誰 だ それ は
非情 な 青年 実業家 イグネイシャス と
復讐 を 誓い ながら も 次第に 彼 に 惹かれ て いく 孤高 の 若者 ダイアー
部下 に 裏切ら れ 凶弾 に 倒れ た イグネイシャス に ダイヤー が 再会 を 果し た ところ な の です
この 二 人 の 恋 の 行方 を どうして くれる の です か
名前 から する と
男 同士 な ん じゃない の か その 二人
真実 の 愛 を 前 に し て 性別 など 瑣末 な 問題 に すぎ ない の です
なぜ お前 は こんな 続き の 読めない 本 を 私 の 前 に 置いて おく のです
僕 宛 の 荷物 を 勝手 に 開け て おい て
それ に その 本 を 取り寄せた のに は 理由 が ある んだ
手紙 が 届いた んだ よ
死 ん だ はず の レニー *レンツ から
宛名 は 爺さん に なってる ん だ けど
奇怪 な 書物 に 囚われた 我々 を 助けて ほしい って 内容 が 気に なって ね
ダリ アン
何 を 愚図 愚図 し て いる の です
早く 出かける 準備 を する の です
こんにちは
こんにちは
ミスター *レニー *レンツ の 別荘 は こちら でしょう か
ええ
失礼 ヒュー *アンソニー *ディス ワード と 申し ます
こちら は ダリ アン
ミスター *ディス ワード
実は 先日 亡くなった 祖父 が ミスター *レンツ と 知己 で して
近く を 通りかかった ので ご挨拶 に
どうして レニー が この 別荘 に いる と
暖炉 です ね
ええ
ミスター *レンツ は いつも ここ で 執筆 さ れ て いる そう です ね
その 間 は 誰 も 屋敷 に 寄せ付けない とか
もちろん そんな 大切 な 場所 を 人 に 貸す こと も ない
よく ご存じ です ね
その 通り レニー は ここ で 新作 の 執筆 中 です
では
貴方 が 今 おっしゃ た 通り です わ
執筆 中 の レ 二 ー に は 誰 も 面会 できません
そう です か
今 書いている の は ダイアー 達 の 話 な の です か
ええ 「 狼 たち の 帝都 」 の 最終 巻 よ
もし かして あなた も ダイヤー 達 の 恋 の 行方 が 気 に なる の
イエス
だから わざわざ こんな くそ 寒い 山奥 まで やって きた の です
そう そう よ ね
あんな 素敵 な 小説 な ん です もの
いい わ レ 二 ー に は 私 から 話し て おきます
え 明日 もう 一 度 い らし て くださる かしら 彼 に 会え る ように 取り計らう わ
ありがとう ございます
ええ と ミス …
ミセス です わ
私 は ポーラ *レンツ レ 二 ー の 妻 です
どう する つもり な の です
さて どう しよ う か
亡き 妻 に 捧ぐ
レ 二 ー *レンツ の 妻 が あそこ に いる はず が ない の です
だ と したら
何者 なん だろう な
血 の 匂い な の です
正直 あまり 気乗り し ない ん だ が
大丈夫 か
早く 足元 を 照らさ ない から こう なる の です
この 人 は
知って いる 顔 な の です か
写真 を 見た こと が ある
レ 二 ー * レンツ だ
誰 あなた 達 も ポーラ の 仲間 な の あんな 鉈 女 の 仲間 に など なった 覚え は ない の です
じゃ
僕達 は この 人 に 呼ばれた んです
「助け て ほしい 」と 手紙 で
レ 二 ー が 手紙 を …
えい 残念 ながら 間に合い ません でした が
あなた は どうして こんな 所 に
私 は ラティーシャ *サー キス
レニー の 恋人 です
恋人
そう です だ から 彼 は 私 の ため に ここ に 残って
下がって い て ください
この くらい の 鍵 なら 壊せる と
待って 今 私 が 逃げ出す わけ に は いか ない ん です
どうして です
お 願い です
明日 もう 一 度 この 別荘 を 訪ねて ください
そして 必ず レ 二 ー を 連れ て 逃げて ください
しかし 彼 は
お 願い し ます
私 は いい から レ 二 ー を 助け て
お 願い
ミス た ー * ヒュー * アンソニー * ディス ワード
はい
ありがとう
まずい
だったら 僕 の 分 まで 食べ ない で くれ ない か
本当 に もう 一 度 行く の かい
お前 の 脳みそ は やっぱり お猿さん 並み な の です
手紙 に 何と 書い て あった か もう 忘れた の です か
奇妙 な 本 に 囚われている って 奴 か
それ が 幻 書 の こと だったら どう する の です
そう だ な
君 もし かして 「狼 たち の 帝都 」の 続き が 読み たい だけ じゃない だろう な
まずい
なんと 言って も 「狼 たち の 帝都 」の 最大 の 魅力 は
鏤め られ た 素敵 な セリフ の 数々 よ ね
「もし この 出会い が なかった の なら 私 は 生き て いく 意味 を 見出せ なかった に 違いない 」
ダイヤー が オーグ スト に かけた この 言葉 が 私 は 一番 好き
そう まさに その 通り な の
私 も この 作品 と 出会って い なかったら
オーグ スト という の は 誰 だ 私 も この 作品 と 出会って いなかったら
私 も この 作品 と 出会って い なかったら
生き て いく 意味 を 見出せ なかった に 違いない わ
ダイヤー の 友人 な の です 生きていく 意味 を 見出せなかった に 違いない わ
生き て いく 意味 を 見出せ なかった に 違いない わ
あら ダリ アン お茶 が な いわ ね
もう 私 は レ 二 ー * レンツ に 会い に 来 た の です
焦ら ない で ダイヤー も 言った でしょ う
第 一 巻 十 八 章 「物事 に は すべて 時期 と いう もの が ある 」
違う の です
その 台詞 は 第 一 巻 二十 一 章 どちら も 同じ 賭博場 の 場面 です が
状況 が まるで 異なって いる の です
そんな こと も 分から なく …
ばか だ な ダリ アン そんな こと も 分から なく …
ばか だ な ダリ アン
そんな こと を 彼女 だって 分かって いる よ
今 の は 君 を 試し た ん だ よ
ええ そう よ
よく でき た わ ね ダリ アン
ご 褒美 よ レ 二 ー の 書斎 に 案内 し て あげる わ
よかった な
ダ *リ *アン …
君 が ダリ アン だ ね
それ に ロード *ディス ワード の お孫さん だ そう で
話 は ポーラ から 聞き まし た
レ 二 ー *レンツ です
よろしく
申し訳ない ね
ちょうど 調子 が 出てきた ところ だった んだ
いいえ 構い ませ ん よ
「狼 たち の 帝都 」です か
一 度 最後 まで 書き上げた ん だが 気に入らなくて ね
こうして 書き 直し て いる と いう 訳 さ
今 すぐに と いう 訳 に は いかない の です か
えっ
あ いいえ すみません
やっぱり 書き かけ の 原稿 を 読ま せて もらう の は 無理 です か
あ 申し訳ない が しばらく 待って くれ 分かり まし た
ありがとう
やっぱり 話 を し ながら 書く もの じゃ ない な
こんな 物 を 出版 し たら ダリ アン に 怒ら れる よ
お邪魔 し て しまい ました ね
僕達 は そろそろ 失礼 し ます
その 前 に 一つ お 願い が ある の です が
何 でしょう
この 子 に 貴方 の サイン を 頂け ない でしょうか
ええ 喜んで
どうぞ
良かった わ ね ダリ アン
イエス
同じ 筆跡 な の です
先 の 男 が レニー *レンツ で
手紙 の 送り 主 に 間違い なさ そう だ な
これ で 「狼 たち の 帝都 」の 続き が 読める 期待 が 高まった の です
そう 簡単 に 行く と いい けど ね
ミス *サー キス
昨日 死 ん で い た はず の ミスター *レンツ が 生き返り
代わり に ミス *サーキンス が 死んでいる
一体 どういう こと な ん だ
換 魂 の 書
ミスター *レンツ
その 手 に 握って いる 物 を 捨てて もらえ る かしら
あなた …
さあ 出し て
ミスター *レンツ
ほら 早く
弾 は あと 一 発
足 も あと 一 本 の
どうして 僕達 が 来る こと が 分かった
タイプ ライター の カーボン 紙 に は 直前 に タイプ し た 文字 の 跡 が 残る わ よ
ラティーシャ …
ラティーシャ …
あなた も よ
まだ 分から ない の
私 に は 貴方 の こと が すべて 分かって いる の よ
あなた 以上 に ね
止せ ポーラ *ディッキンソン
あなた の こと は 調べ させ て もらった
レニー *レンツ の 熱狂的 な ファン と して
出版 業界 で は 有名 だった らしい ね
大量 の 手紙 を 送りつけ
住居 に 押しかけ
彼 の 友人 や 恋人 に 嫌がらせ まで し て い た そう じゃ ない か
彼 を 襲った 暴漢 という の も 君 で は ない か と 警察 は 疑っている と 書いてある
そんな もの
私 の 崇高 の 目的 を 理解 し ない
俗物 ども の 戯言 に すぎない わ
すべて は レニー と レニー の 作品 の ため
だって 私 は レニー の 作品 を 愛し て いる ん だ も の
レニー が 私 を 愛し て くれた ように ね
ほんの 火遊び の つもり だった ん だ
妻 を なくし て から
本当 の 意味 で 私 の 心 を 癒し て くれた の は
ラティーシャ だけ だった
今更 取り繕う 必要 は ない わ
貴方 は ただ の 女 たらし よ
けど いい の
貴方 が どこ で どんな 女 に 現 を 抜かそ う と
それ で いい 作品 が 産まれる の なら 私 は 我慢 する
なのに
なのに
この 人 に は 分かって い なかった
真実 の 物語 が
正しい 結末 と いう 物 が
だから 教育 する こと に し た の
教育
ええ こう やって ね
見る の です
これ は
ミス *サー キス
どうして
どうして レニー を 連れ て 逃げて くれ なかった の
泥棒 猫 の くせに 図々しい
何 が 起こって いる ん だ
死者 を 甦らせる 秘技 を 記した 幻書
蛇 遣い の 遺稿 ラス *アル ハゲ
神話 の 世代 の 名医 アスクレピオス の 著 と も 言わ れ る
この世 に 在ら ざる べき 禁断 の 書物 な の です
死者 を 復活 させる 幻 書
イエス
ですが
冥府 の 王 と の 盟約 に より ハデス
誰 か を 生き返らせる に は 別 の 誰 か の 命 を 代償 として 捧げ なければ ならない の です
あの 二 人 は 互い の 命 を 代償 に
死 と 復活 を 繰り返し て いる って いう の か
蛇 遣い の 遺稿 に よる 復活 は 完成 で はない のです
蘇生 した 死者 の 肉体 は 一昼夜 しか 保たず 朽ちて しまう
だから 二人 とも 逃げ出せ ずに
そう よ
そして 毎日 殺さ れ て い た の よ
こんな 風 に
やめろ う
私 だって 辛い の
けど これ が 私 の 使命
いいえ 天命 な の
来る 日 も 来る 日 も 来る 日 も
こうして レニー を 永遠 に 殺し 続け なけれ ば いけない
私 以外 に こんな 事 が 出来る 人間 が い て
レニー の 作品 を 愛し て いる 私 だ から こそ 出来る の よ
う …嘘 だ
お前 は 私 の 作品 など 愛し て い ない
まだ 教育 が 足り ない よう ね
早く 思い出す の よ
貴方 の 真実 の 物語 を
正しい 結末 を
ダイアー は 死な ない の よ
オーグ スト は スーザン なんて ブス と 結婚 し たり は しない
あんな 女 は 要ら ない の
ほら 心 の 声 に 耳 を 傾けて
貴方 の 私 の ダイアー は
哀れ な 女 な の です
オーグ スト なんて どう で も いい 脇役 の ために 無益 の こと を
オーグ スト が 脇役 です って
脇役 どころ か
名前 が つい て いる の も 不思議 な 位 の 配役
ダイアー と で は まったく 釣り合い が とれ ない の です
身の程 を わきまえ やがれ 呆け な の です
だ … だ …
黙れ
この
挽肉 が
そんな …どうして
お前 は 耐性 と いう 言葉 を 知って い ます か
耐性
イエス
例え 強力 な 殺虫剤 でも
使い 続け れ ば やがて それ に 耐える よう 昆虫 たち の 体質 が 変化 する の です
あの 二 人 は 一昼夜 おき に 死 と 復活 を 繰り返し て い た
それ は 何 百 世代 数 千 年 分 も の 進化 に 相当 する の で は ない の です か
まさか
死 そのもの に 耐性 を つけた と いう の
だけど
一つ の 肉体 に 魂 は 一つ の はず
帳尻 は 合って いる の です
こ …この 化 物
ヒューイ お前 に 門 を 開く 権利 を 与える の です
いい や その 必要 は な さ そう だ よ
主 よ 永遠 の 安息 を 彼ら に 与え たまえ
絶え ざる 光 彼ら の 上 に 照らし たまえ
エイ メン
どう し たん だ
どうも こう も ない の です
おい
イグネイシャス が ころっと 死んで しまった の です
しかも ダイアー は ポット 出 の どうでもいい 女 に デレデレ デレデレ
何 という 駄作
こう なって は 仕方 が ない の です
私 達 が 代わり に 「狼 たち の 帝都 」の 続き を 書く の です
私 達
そう な の です
そう と 決まれ ば とっとと 家 に 帰る の です
一応 聞く けど
僕 に 拒否 する 権利 は
そんな 物 ある 訳ない の です
分かった よ
紳士 たる も の レディー に 対 する 礼儀 は 持ち合わせて いる の です か ヒューイ
ごきげんよう
貴方 の 心 の 鍵 守 ヒュ *アンソニ *ディス ワード です
以後 お 見知り おき を
な …なん なの です 以後 お 見知り おき を
な …なん なの です
次回 魔術 師 の 娘