盾 の 勇者 の 成り上がり 2 Chapter 16
十六 話 侵食 植物 「ラフタリア 、フィーロ 、気 を 付けろ よ 」
さて 、今回 の 敵 は 植物 と 来た もの だ 。
普段 薬草 と か に よく 触れる 俺 から しても 、目の前 に ある 植物 は 異色 だ 。
蔓 に は 様々な 果実 が 実って いて 、根 に は 芋 が 出来て いる 。 それ だけ で は なく 、人体 に 寄生 する 能力 を 持ち 、酸 や 毒 を 吐く そうだ 。
効果 が あり そうな の は 除草剤 か ……物理的に 倒せば 効果 が ある の か 否 か わからない な 。
しばらく 進む と 蔓 が 蠢き 、俺達 に 襲い掛かってきた 。
「 ハァ ! 」「や あ ! 」ラフタリア と フィーロ が 蔓 を なぎ 払う 。 しかし 一向に 植物 は 減ら ず 、逆に 周り中 の 蔓 が 俺達 に 向かって 来る 。
一応 ……魔法 を 使う か 。
『力 の 根源 たる 盾 の 勇者 が 命ずる 。 理 を 今一 度 読み 解き 、彼 の 者 を 守れ ! 』「ファスト ・ガード ! 」ラフタリア と フィーロ に 防御 魔法 を 掛ける 。 対象 の 防御力 が アップ する 。 元々 防御 力 の 高い 俺 に 使う と 効果 が 高い 補助 魔法 だ 。
「ナオフミ 様 、ありがとう ございます 」
「 あり が と ー う 」
二人 は 俺 に 礼 を 言う と 各々 襲い掛かる 蔓 に 攻撃 を 続行 した 。
まあ 、このまま 進んで 行く のは 良い けれど 、どう すれば この 植物 を 除去 できる こと やら 。
強力な 魔法 で 焼き 飛ばす とか 、専用 の 除草剤 、魔法 が なければ 抑えられない と なる と 、今 は 撤退 しか ない 。 だけど 、とにかく ここ の 敵 を 殲滅 して いく の も 一応 は 手 だ 。
村 の 方 に 居る 魔物 に 何かしら の ヒント が 隠されている 可能性 は 高い 。 伝承 の 類い に 駆除 を どう 行った か 明らかに されて いない ので 、具体的な 方法 は 見つかって いない 。 ならば 正攻法 で 攻めて 、無理 なら 何かしら 別の 手 を 考える しか ない 。
あの 遺跡 に また 行く 羽目 に なる の か 。 面倒だ な 。
蔓 の 攻撃 は 俺 の 防御 力 を 突破 する の は でき ない ようで 、進み を 妨害 されて は いない 。 「とりあえず 、調査 する ため に 進む ぞ ! 」 「 はい ! 」「は ー い ! 」俺 は 走り出し 、村 に ある 植物 の 根元 であろう 中枢部 に 進む 。 そこ に は 植物 型 の 魔物 が 溢れ かえって いた 。
敵 の 強さ は 俺 を 始め 、ラフタリア や フィーロ で 処理 できる 程度 だ 。 ただ 、ラフタリア と フィーロ に は 防御 面 で 不安 が 残る 。
「 えっと ……」 魔物 の 名前 は バイオプラント 、プラントリウェ 、マンドラゴラ 。
バイオプラント は この 植物 の 全て の 総称 で 、プラントリウェ は 、蔓 で 構築 さ れた 人型 の 魔物 。 マンドラゴラ は ウツボカズラ の ような 非 移動 型 の 魔物 だ 。
フィーロ の 言って いた 毒 を 吐く 奴 は プラントリウェ で 、 頭 に 位置 する 大きな 花 から 毒 の 花粉 を ばら 撒 まく 。 次に マンドラゴラ は 蔓 から 酸性 の 溶解液 を 吹きかけ 、弱らせた 獲物 を 蔓 で 本体 まで 引き寄せて 捕食する ようだ 。
バイオプラント は この 二 種 の 魔物 を 生産 して いる 大 本 の 魔物 だ 。 時折 膨れ上がった 蔓 が 弾けて 、中 から この 二 種 の 魔物 が 出て くる 。
試しに 除草 剤 を 撒く と 、とどめ の 一撃 でも 受けた か の ように 枯れる 。
盾 の 攻撃 判定 に 違反 し ない らしい 。 まあ 、感覚 で 言えば 魔物 と いう より 植物 で しか ない から か 。
どういう 基準 な んだろう か ?
あれ か 、アンデッドモンスター に 聖水 や 回復 魔法 を 掛ける みたいな 、本来 の 用途 と 違う から だろう か 。 あるいは 寄生 状態 を 回復 させる 薬 だ から 、とも 考えられる 。 わから ん 。
「どうした もの か な 」
ガンガン と 俺 に 無意味な 攻撃 を マンドラゴラ や プラントリウェ は 続けて いる 。
敵 の 攻撃 に 意味 は ない が 、毒 の 花粉 の 所為 で 若干 息苦しい 。 同様に 酸 も 厄介 だ 。 どうも 防御 力 低下 の 効果 が ある ようで 、ステータス を 見る と かなり の 低下 が 起こっている 。
それ でも 突破 さ れ ない の は 良い のだ けど 、蛇 の 毒 牙 (中 )が 全く 効果 を 発揮 し ない 。
当たり前 か 。 敵 も 毒 を 使う し 、植物 だ 。
「 ラフタリア 」
「 ゲホ ……! なん です か ? 」空気 が 悪い から か ラフタリア が 若干 咽 ている 。 完治 した と は いえ 、ラフタリア は 以前 呼吸器系 を 傷めて いる から 弱い の かも しれない 。
「一応 、お前 も 除草剤 を 持って いろ 」
「あ 、はい ! 」俺 は 除草剤 を ラフタリア に 投げ渡す 。 いざ という 時 に 使わ せる と しよう 。
ピュルル と 蔓 が ラフタリア に 絡みつく けど 、平然と ラフタリア は 引きちぎる 。
思いのほか 耐久 力 は 無い らしい 。
「ナオフミ 様 ? 早く 行きます よ ! 」「お 、おう 」 先 に 進んで いく と 村 の 中心 に 大木 が あった 。
いや 、よく 見る と 木 で は なく 大きな 蔓 の 集合体 だ 。
「あれ が 本体 ……だ と いい なぁ 」
と 、思って 集 合体 に 近づく と 、 集 合体 の 幹 から 巨大な 目のような 器官 が 俺達 を 凝視して くる 。
「! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! 」 不気味だ な 。 だけど あれ が 本体 っぽい 。 「 ご しゅじん さま ーフィーロ いく ね ー ! 」フィーロ が 駆け出して 本体 の 目玉 に 向けて 跳躍 する 。 しかし 途中 で 巨大な 蔓 が 襲い掛かる 。
「 えい ! 」ゲシっと フィーロ は 強靭な 足 で 蔓 を 蹴り 飛ばして そのまま 飛び上がる ……しかし 悲しい かな 、距離 が 足りない 。 「 ご しゅじん さま ー 」
「わかって る ! エアストシールド ! 」俺 は 落下 する フィーロ の 足元 に エアストシールド を 出して 、足場 として 使わ せる 。 盾 の 上 に 一度 着地 した フィーロ は 、もう 一度 飛び上がって 目玉 の 目の前 に 到達 した 。
「 てい ! 」 ビチャ ! っと 音 を 立てて 目玉 が フィーロ の 蹴り で 消し飛ぶ 。
う ……かなり グロイ 。
「! !!!!!!!!!!!!!」蔓 が メチャクチャ 暴れ 出して 大地 が 揺らぐ 。 やはり 目玉 を 破壊 した 程度 で 倒せ は し ない か 。
う ー む …… どうした もの か 。
「 倒れない ね ー 」
「そう だ な 」
目玉 が シュウシュウ と 音 を 立てて 再生 して いく 。
その 最中 ……ふと 、目玉 の 中 に 植物 の 種 の ような 何か が 見えた 。
「ラフタリア 、フィーロ 。 あの 本体っぽい 目玉 の 中 に 何 か が ある 。 そこ に 渡した 除草 剤 を 流し込んで みて くれ 」
クールタイム は 終了 して いる 。 次の エアストシールド は 放て る 。 ちなみに 俺 は プラントリウェ と マンドラゴラ から 総出 で 攻撃 を 受けて いる 。 上 から 無限に 思える ほど 降って くるんだ 。
「 わかりました ! 」 「 りょうか ー い ! 」ラフタリア は フィーロ の 背中 に 乗り 、再生 中 の 目玉 に 向かって 跳躍 する 。 目玉 は 脅威 を 悟った の か 、何 本 もの 蔓 が 二人 に 向って 雨 の ように 降り注いだ 。 「 シールドプリズン ! 」咄嗟に 二 人 を 守る 盾 の 檻 を 出現 させる 。 空中 に 存在 する 盾 の 檻 、その 中 なら 攻撃 を 凌げ る 。
効果 時間 は 一五 秒 だ 。
その 間 に 降りかかる 蔓 は 全て プリズン で 跳ね 返せる 。
ゲ ……蔓 が プリズン を 取り囲む 。
一五 秒 経過 し 、プリズン が 消える 。 その 瞬間 に 俺 は フィーロ の 足場 に なる エアストシールド を 展開 させる 。
「て えい ! 」足場 に 乗った フィーロ に 群がる 蔓 を ラフタリア が 剣 で 一閃 する 。 見事に 蔓 は 切断 さ れ 、フィーロ の 二 段目 の 跳躍 は 成功 。
徐に 二 撃 目 の 蹴り を 目玉 に 加える 。
「! ?????」目玉 は 再生 中 だった 部分 に 追撃 を 受けて 動き が 一瞬 止まった 。 その 隙 を 突いて 、目玉 の 中 に あった 種っぽい 部分 に ラフタリア が 除草剤 を 振り掛ける 。 「! !!!?????」凄い 声 と も 音 と も 言い得ない 振動 が 辺り に 響き渡り 、バイオプラント の 動き が ピタリ と 止まる 。 「やった か ? 」自分 でも 死亡 フラグ な 気 も する が 、別に 俺 は 攻撃 を 受けて も 痛く も 痒くも ない ので 問題 ない 。 しかし 、それ だけ で バイオプラント は また 動き出した 。
「 すいません 。 上手く 撒け なかった ようです 」
「いや 、ちゃんと 掛かって いた 。 どうやら 薬 として の 効果 が 枯らす に 至らなかった のだろう 」
と なる と 打つ手 が ない なぁ …… 。
と 、考えた ところ で 閃く 。
俺 に は 薬効 果 上昇 の 技能 が ある 。 さっき だって その 技能 で 人 を 助けた わけだ し 。
と いう 事 は 俺 が 使ったら どう なる んだ ?
「じゃあ 次 は 俺 が 使って みる と しよう 」
除草 剤 を 片手 に 、群がる 敵 を 無視 して 歩く 。
最近 、気付いた のだ けど 、俺 の 防御力 は 敵 の 力 に 対して も 及んでいる らしく 、大量に 敵 に しがみ付かれて も 進める 。 だから 大量の 魔物 を 抱えて も 全く 問題 なく 歩ける 。 ただ 、攻撃 と なる と てんで 効果 を 発揮 し ない ようだ 。
で 、先ほど の バイオプラント の 根元 に 辿り着いた 。
「本当 なら フィーロ に 乗って 患部 に 撒いた 方が 効果 が 高い のだろう けど 」
俺 は 根元 に 除草剤 を 何個 も 撒く 。
「! !!!!!!!!!!!!!!!!!!!???????????」先ほど より バイオプラント の 動き が 強まる 。 まるで 断末魔 の 叫び の ような 振動 だ 。
そして バイオプラント は 目玉 の 部分 から 茶色 に 染まり 枯れて いく 。
スーッ と 音 を 立てる か の ように 全て が 枯れ 始めた 。
バキバキ と 音 を 立て バイオプラント の 本体 が 崩れ落ち 、俺達 は 急いで 避難 する 。
「 おお ……」
見れば 他の 魔物 も 全て が 茶色 に 染まっている 。 実った 果実 以外 の 全て が 茶色 一色 に なり 、辺り で 動く のは 俺達 だけ に なった 。
そして ……バイオプラント が 聳え立っていた 場所 に 光り輝く 種 が 降り注ぐ 。
……あれ 、放置 して いたら やば そう だ な 。
「後 は 掃除 だ な 。 盾 に も 吸わ せられる かも しれ ない 。 集めて おく ぞ 」
「 はい 」
「 ごっは ん ! 」種 など を 集めて いる 俺達 を 余所 に フィーロ は 残った 果実 と 芋 を 頬張って いた 。