盾 の 勇者 の 成り 上がり 02 Chapter 04 たて||ゆうしゃ||なり|あがり|chapter Aufstieg der Helden des Schildes 02 Kapitel 04 Rise of the Shield Heroes 02 Chapter 04

四 話 　 成長 中 よっ|はなし|せいちょう|なか

翌朝 、 目 が 覚めた 俺 は 夜 遅く まで 勉強 して いた ラフタリア を 起こさ ない ように 部屋 を 抜け出し 、 フィーロ の 様子 を 見 に 行く 。 よくあさ|め||さめた|おれ||よ|おそく||べんきょう|||||おこさ|||へや||ぬけだし|||ようす||み||いく

「 グア ！ 」 俺 が 馬 小屋 に 来る と 野太い 声 が 聞こえる 。 おれ||うま|こや||くる||のぶとい|こえ||きこえる 見る と 饅頭 みたいだった 体形 が 変わり 、 足 が 長く 伸びて 首 も 長く なって いた 。 みる||まんじゅう||たいけい||かわり|あし||ながく|のびて|くび||ながく|| なんて いう か ダチョウ っぽい 。 |||だちょう| It sounds like an ostrich. 凄 すごい 変化 だ 。 すご||へんか| 凄 It is a great change. 俺 の 知る 鳥類 と は 全く 違う 成長 を して いる 。 おれ||しる|ちょうるい|||まったく|ちがう|せいちょう||| 高 さ は 俺 の 胸 くらい 。 たか|||おれ||むね| The height is about my chest. まだ 人 を 乗せる の は 無理だ な 。 |じん||のせる|||むりだ|

ぐう ……。

腹 が 減って いる らしい 。 はら||へって|| だから 朝一 で 牧場 から エサ を 買って きた 。 |あさいち||ぼくじょう||えさ||かって|

一 日 で ここ まで 育つ と か …… なんか すさまじい 気 が して くる 。 ひと|ひ||||そだつ|||||き|||

「 お前 、 生まれて まだ 一 日 経って ない ぞ 」 おまえ|うまれて||ひと|ひ|たって||

「 グア ！ 」 スリスリ と 俺 に 懐く フィーロ に 自然 と 笑み が 零れる 。 ||おれ||なつく|||しぜん||えみ||こぼれる 別に 動物 に 対する 愛情 が 目覚めた わけで は ない 。 べつに|どうぶつ||たいする|あいじょう||めざめた||| 大きく なったら 何 を さ せる か 心 が 躍って いる だけ だ 。 おおきく||なん|||||こころ||おどって||| 馬車 を 引ける らしい から 是非 引か せて み たい 。 ばしゃ||ひける|||ぜひ|ひか|||

と 、 また も 羽根 が 生え 変わって いて 、 よく 見る と 白 と 桜 の まだら 色 に なって いる 。 |||はね||はえ|かわって|||みる||しろ||さくら|||いろ|||

掃除 が てら に 羽根 を 盾 に 吸わ せる 。 そうじ||||はね||たて||すわ|

魔物 使い の 盾 Ⅲ の 条件 が 解放 さ れ ました 。 まもの|つかい||たて||じょうけん||かいほう|||

魔物 使い の 盾 Ⅲ まもの|つかい||たて

能力 未 解放 …… 装備 ボーナス 、 成長 補正 （ 中 ） のうりょく|み|かいほう|そうび|ぼーなす|せいちょう|ほせい|なか

む …… 血 じゃ なくて も 良かった の か 。 |ち||||よかった|| じゃあ ラフタリア の 髪 を もう 一 度 切って 吸わ せて みる の も 良い かも しれ ない 。 |||かみ|||ひと|たび|きって|すわ|||||よい|||

フィーロ は まだ 生まれた ばかりだ と 言う のに 、 元気に 走り 、 じゃれて くる 。 |||うまれた|||いう||げんきに|はしり||

「 グア ！ 」 犬 で は ない が 、 木 の 枝 を 遠く に 投げて フィーロ に 拾わ せて 戻って くる 遊び を する 。 いぬ|||||き||えだ||とおく||なげて|||ひろわ||もどって||あそび|| 足 は 速い ようで 、 枝 が 地面 に 落ちる 前 より 早く キャッチ して 戻って きた 。 あし||はやい||えだ||じめん||おちる|ぜん||はやく|きゃっち||もどって| なかなか 知能 が ある 。 |ちのう|| と まあ 、 ラフタリア が 起き 出す まで フィーロ と 遊んで いた 。 ||||おき|だす||||あそんで| 一種 の 清涼 剤 だ よ な 。 いっしゅ||せいりょう|ざい||| こういう ペット って 。 |ぺっと|

考えて みれば 犬 猫 って 俺 の 世界 でも いたし 、 可愛い と は 思う よ な 。 かんがえて||いぬ|ねこ||おれ||せかい|||かわいい|||おもう||

昔 、 学校 で 野良 猫 と かって 警戒 心 が 強い から エサ なし じゃ 寄って こ ない と か 言って た 奴 が いた が 、 俺 に は 普通に 寄って 来た けど なぁ 。 むかし|がっこう||のら|ねこ|||けいかい|こころ||つよい||えさ|||よって|||||いって||やつ||||おれ|||ふつうに|よって|きた|| 小学生 の 頃 に 飼育 係 を やって いた んだ が 、 ニワトリ に つつか れる から イヤ だって 言う 奴 も いた が 俺 は つつか れた こと が ない 。 しょうがくせい||ころ||しいく|かかり||||||にわとり|||||いや||いう|やつ||||おれ|||||| だから か 動物 は 割と 嫌い じゃ ない 。 ||どうぶつ||わりと|きらい||

「 む …… ナオフミ 様 が 今 まで 見せた こと の ない さわやかな 笑顔 を して い ます 」 ||さま||いま||みせた|||||えがお||||

ラフタリア が 起きて 俺 を 探して 来て 、 なんか 不機嫌 そうに 呟く 。 ||おきて|おれ||さがして|きて||ふきげん|そう に|つぶやく

どちら か と いえば 邪悪な 笑み だ ろ 。 ||||じゃあくな|えみ||

「 どうした ？ 」 「 なんでも あり ませ ん 」 「 グア ？ 」 ちょ ん ちょ ん と フィーロ が ラフタリア を くちばし で 軽く つつく 。 |||||||||||かるく| 「 は ぁ …… しょうがない です ね 」

ラフタリア は 笑み を 浮かべて フィーロ の 顔 を 両手 で 撫でる 。 ||えみ||うかべて|||かお||りょうて||なでる

「 グアァ ……」

フィーロ は 気持ち良 さ そうに 目 を 細めて 撫でた ラフタリア に 擦り寄った 。 ||きもちよ||そう に|め||ほそめて|なでた|||すりよった

「 さて 、 今日 は どの 辺り を 探索 する か な 」 |きょう|||あたり||たんさく|||

「 そう です ねぇ 、 フィーロ の エサ 代 の 節約 の ため に 南 の 草原 に 行く の は どう でしょう か ？ |||||えさ|だい||せつやく||||みなみ||そうげん||いく||||| 」 「 ふむ …… そう だ な 」 あの 辺り は 雑草 が 生い茂って いる し 薬草 類 も 豊富だ 。 |あたり||ざっそう||おいしげって|||やくそう|るい||ほうふだ ラフタリア の 言う 通り 良い 場所 だ と 思う 。 ||いう|とおり|よい|ばしょ|||おもう 目下 の 目的 は 良い 装備 を 揃える ため の 金銭 だ から な 。 もっか||もくてき||よい|そうび||そろえる|||きんせん|||

「 よし 、 じゃあ 行く か 」 ||いく|

「 グア ！ 」 「 はい ！ 」 まあ こんな 感じ で 気楽に 草原 へ 行って 魔物 と 戦い 、 Ｌｖ も 少し 上がった 。 ||かんじ||きらくに|そうげん||おこなって|まもの||たたかい|ｌｖ||すこし|あがった 俺 　 Ｌｖ 25 おれ|ｌｖ

ラフタリア 　 Ｌｖ 28 |ｌｖ

フィーロ 　 Ｌｖ 15 |ｌｖ

薬草 の 採取 と か フィーロ の エサ と か を 重点 的に 回って いた ので 今日 の 収穫 は まちまちだ 。 やくそう||さいしゅ|||||えさ||||じゅうてん|てきに|まわって|||きょう||しゅうかく|| 色々 と 魔物 を 倒して 盾 の 条件 を 解放 して いる けれど 、 精 々 ステータスボーナス が ＋１ か ２ 程度 だ し 。 いろいろ||まもの||たおして|たて||じょうけん||かいほう||||せい|||||ていど||

…… 中級 調合 レシピ が 出る 盾 は 未 だ 見つかって い ない 。 ちゅうきゅう|ちょうごう|れしぴ||でる|たて||み||みつかって||

その 日 の 夕方 、 フィーロ が 立派な フィロリアル に 成長 した 。 |ひ||ゆうがた|||りっぱな|||せいちょう|

「 早い です なぁ …… 普通 は ここ まで 育つ のに 三 ヶ月 は 掛かり ます よ 」 はやい|||ふつう||||そだつ||みっ|かげつ||かかり||

宿屋 の 店主 も 牧場 主 も 驚いて いる 。 やどや||てんしゅ||ぼくじょう|おも||おどろいて| 幾ら なんでも 早 過ぎる と か 。 いくら||はや|すぎる||

おそらく 成長 補正 （ 小 ） と （ 中 ） が 掛かって いる から だろう 。 |せいちょう|ほせい|しょう||なか||かかって|||

「…… ラフタリア を 買った 時 に インク に 気付けば なぁ ……」 ||かった|じ||いんく||きづけば|

「 あ は は ……」

ラフタリア も 、 あんなふうに 成長 し たい と 思う の か な 。 |||せいちょう||||おもう|||

ビキ ……。

何 か 骨 が 軋む ような 音 が 響いて いる 。 なん||こつ||きしむ||おと||ひびいて| 成長 音 と いう 奴 だろう か 。 せいちょう|おと|||やつ||

「 グア ！ 」 もう人 を 乗せ られる くらい に 成長 した フィーロ は 俺 の 前 で 座る 。 もう じん||のせ||||せいちょう||||おれ||ぜん||すわる 「 乗せて くれる の か ？ のせて||| 」 「 グア ！ 」 当たり前だ と いう か の ように フィーロ は 鳴いて 背中 に 乗る よう 頭 を 向ける 。 あたりまえだ||||||||ないて|せなか||のる||あたま||むける 「 じゃあ 失礼 して 」 |しつれい|

手綱 と か 鞍 と か 付けて ない けど 大丈夫な の か ？ たづな|||くら|||つけて|||だいじょうぶな|| と は 思った けど 乗れ と 言う の なら 乗る 。 ||おもった||のれ||いう|||のる 盾 の おかげ で 体 も 頑丈だ し 落ちて も 大丈夫だろう 。 たて||||からだ||がんじょうだ||おちて||だいじょうぶだろう

乗り 心地 は …… 羽毛 の お陰 で 悪く ない 。 のり|ここち||うもう||おかげ||わるく| バランス さえ ちゃんと 取れば 問題 な さ そうだ 。 ばらんす|||とれば|もんだい|||そう だ

馬 に は 乗った こと は ない が 犬 に なら 乗った こと が ある 。 うま|||のった|||||いぬ|||のった||| 子供 の 頃 、 近所 の 友人 で 大きな 犬 を 飼って いる 奴 に 乗せて もらった 。 こども||ころ|きんじょ||ゆうじん||おおきな|いぬ||かって||やつ||のせて| 飼い主 も 乗った 事 が ない と か 言って いた が 快く 乗せて くれた ぞ 、 あの 犬 。 かいぬし||のった|こと|||||いって|||こころよく|のせて||||いぬ

「 グア ！ 」 ずい っと フィーロ は 立ち上がる 。 ||||たちあがる 「 うわ ！ 」 かなり 視界 が 高く なった 。 |しかい||たかく| そう か ー …… これ が フィロリアル に 乗って 見える 景色 な の か 。 ||-|||||のって|みえる|けしき|||

「 グアアア ！ 」 機嫌 よく 鳴いた か と 思う と フィーロ は 走り出した ！ きげん||ないた|||おもう||||はしりだした 「 お 、 おい ！ 」 「 な 、 ナオフミ 様 ──」 ||さま ドタドタドタ ！

速い ！ はやい 景色 が あっという間 に 後ろ に 通り過ぎて いく 。 けしき||あっというま||うしろ||とおりすぎて| ラフタリア の 声 が 一瞬 で 遠く なった 。 ||こえ||いっしゅん||とおく|

ドタドタドタ ！

村 を 軽く 一 周 する と 、 馬 小屋 の 前 で 止まった 。 むら||かるく|ひと|しゅう|||うま|こや||ぜん||とまった そして フィーロ は 座って 俺 を 降ろす 。 |||すわって|おれ||おろす

「 だ 、 大丈夫でした か ！ |だいじょうぶでした| 」 ラフタリア が 心配 そうに 俺 に 駆け寄る 。 ||しんぱい|そう に|おれ||かけよる 「 あ 、 ああ 。 大丈夫だ 。 だいじょうぶだ しかし 速い な 」 |はやい|

大して 疲れて も い ない 様子 の フィーロ は 自ら の 羽 の 手入れ を 始めて いる 。 たいして|つかれて||||ようす||||おのずから||はね||ていれ||はじめて|

思った より も スピード が 出る の に 驚いた 。 おもった|||すぴーど||でる|||おどろいた 良い 買い物 を した かも しれ ない 。 よい|かいもの|||||

「 さて と 、 今日 は これ くらい に して 、 部屋 に 戻る か 」 ||きょう||||||へや||もどる|

ガシ っと 鎧 の 襟 を 誰 か が 掴む 。 ||よろい||えり||だれ|||つかむ 見る と フィーロ が くちばし で 俺 の 襟 を 掴んで いた 。 みる||||||おれ||えり||つかんで|

「 どうした ？ 」 「 グアアア ！ 」 何 か 泣いて いる ような 鳴き 方 で 俺 を 呼び止める 。 なん||ないて|||なき|かた||おれ||よびとめる 「 ん ？ 」 まあ いい や 、 と 立ち去ろう と する と また も 掴まれた 。 ||||たちさろう||||||つかまれた 「 なんだ よ 」

「 グアア ！ 」 若干 地 団 駄 を 踏み ながら 不機嫌 そうに フィーロ は 鳴いた 。 じゃっかん|ち|だん|だ||ふみ||ふきげん|そう に|||ないた 「 えっ と 、 遊び 足りない ？ ||あそび|たりない 」 ラフタリア が 尋ねる と フィーロ は 首 を 横 に 振る 。 ||たずねる||||くび||よこ||ふる 言葉 が 通じる の か ？ ことば||つうじる||

「 寂しい ？ さびしい 」 コクリ と 頷いた 。 ||うなずいた 「 グアア ！ 」 翼 を 広げて アピール を 始める 。 つばさ||ひろげて|あぴーる||はじめる 「 と は 言って も なぁ ……」 ||いって||

馬 小屋 で 寝る と か 俺 は 嫌だ し 、 こんな 大きな 魔物 を 宿 の 部屋 に は 連れて 行け ない 。 うま|こや||ねる|||おれ||いやだ|||おおきな|まもの||やど||へや|||つれて|いけ|

「 寝入る まで ここ で 相手 を して あげ ましょう よ 」 ねいる||||あいて|||||

「 む …… まあ 、 良い か 」 ||よい|

コイツ は 体 こそ 大きい が 生まれて まだ 二 日 。 ||からだ||おおきい||うまれて||ふた|ひ 幾ら なんでも 一 匹 、 夜 に 馬 小屋 に 放置 する に は 早 過ぎる か 。 いくら||ひと|ひき|よ||うま|こや||ほうち||||はや|すぎる| その 日 は ラフタリア と 一緒に この 世界 の 文字 の 勉強 を 馬 小屋 でした 。 |ひ||||いっしょに||せかい||もじ||べんきょう||うま|こや|

フィーロ は 大人 しく 俺 達 を 見 ながら 巣 で ジッと して いる 。 ||おとな||おれ|さとる||み||す||じっと||

ビキ ……。

「 あー …… ほん と 楽に 文字 が 読める ように なら ない か な ！ |||らくに|もじ||よめる||||| 」 「 見つから ない のです から しょうがない です よ 。 みつから|||||| 何でも 伝説 の 盾 に 頼って は ナオフミ 様 の ため に は なら ない と 思い ます 」 なんでも|でんせつ||たて||たよって|||さま||||||||おもい|

「…… ラフタリア 。 言う ように なった じゃ ない か 」 いう|||||

「 ええ 、 ですから 一緒に 、 文字 と 魔法 を 覚え ましょう 」 ||いっしょに|もじ||まほう||おぼえ|

…… くそ 。 楽 を して 良い 事 なんて ない か 。 がく|||よい|こと||| こういう 努力 が 水 の 泡 に なら ない こと を 祈り ながら 、 フィーロ が 寝息 を 立てる まで 俺 達 は 馬 小屋 で 勉強 を 続けた 。 |どりょく||すい||あわ||||||いのり||||ねいき||たてる||おれ|さとる||うま|こや||べんきょう||つづけた

その後 、 部屋 に 戻る と 新しく 手 に 入った 薬草 で 薬 作り に 挑戦 する 。 そのご|へや||もどる||あたらしく|て||はいった|やくそう||くすり|つくり||ちょうせん|

…… 結果 は 、 まあ 、 レシピ の 解読 が できて い ない から 想像 の 範疇 だ 。 けっか|||れしぴ||かいどく||||||そうぞう||はんちゅう|