この 素晴らしい 世界 に 祝福を !あぁ 、駄女神さま (20)
そして 、それ ら を あざ笑う かの様な ベルディア の 哄笑 が ……!
「クハハハハ 、さあ 、お前達 の 絶望 の 叫び を この 俺 に …… 。 ……俺 ……に ……? ……哄笑 が 響く 中 。
「わ 、わああ ああ ーっ ! なんで 私 ばっかり 狙わ れ る の !?私 、女神 な のに ! 神様 だ から 、日頃 の 行い も 良い 筈 な のに ! 「ああっ !?ずっ 、ずるい っ ! 私 は 本当に 日頃 の 行い は 良い 筈 な のに 、どうして アクア の 所 に ばかり アンデッドナイト が ……っ ! ちっとも 神様っぽく ない 事 を 叫ぶ アクア と 、羨ましそうに 、どうしようもない 事 を 叫ぶ ダクネス 。 アンデッドナイト 達 は 街 の 住人 に 手 を 出す でも なく 、なぜか ひたすら に アクア だけ を 追い掛け 回して いた 。
「こっ 、こらっ お前達 ! そんな プリースト 一 人 に かまけて ないで 、他の 冒険者 や 街 の 住人 を 血祭り に ……! それ を 見た ベルディア が 、焦った 声 を 上げている 。
意志 を 持たない 迷える 下級 アンデッド 達 は 、本能的に 女神 である アクア に 救い を 求め 、集まって 行ってしまう のだろうか 。
なぜ アクア が アンデッド に 追い回されて いる の か は 分から ない が 、今 が チャンス だ ! 「おいめ ぐみん 、あの アンデッドナイト の 群れ に 、爆裂 魔法 を 撃ち込め ない か !?」
「え えっ ! 街 中 です し 、ああ も まとまり が ない と 、撃ち 漏らして しまいます が ……! と 、その 時 。
「わ ああ ああ 、カズマ さーん ! カズマ さ ー ん !!」
アクア が 、アンデッドナイト の 大群 を 引き連れて 、俺 を 目指して 駆けて 来た 。
ちょっ……! 「この バカッ ! お い止めろ 、こっち 来んな ! 向こう へ 行ったら 今日 の 晩飯 奢って やる から ! 「私 が 奢る から 、この アンデッド を なんとか して え ! この アンデッド 達 おかしい の ! ターンアンデッド でも 消し去れ ない の ! 畜生 、ベルディア が 言って いた 、魔王 の 加護 って やつ か ……っ ! いや 待て 、ちょっと 待てよ ……?
「めぐみ ん 、街 の 外 で 魔法 唱えて 待機して ろ ー ! 「え えっ ? ……りょ 、了解 です ! めぐみ ん に 一言 叫び 、俺 は アクア に 追い掛け られ ながら 街 の 外 へ 。
それ も わざと 、アンデッドナイト と 戦闘 している 冒険者 の 近く を 通り過ぎ 、できる だけ 多くの アンデッドナイト を アクア に 擦り付けて いく 様に ……。
そして ……!
「カズマ さ ー ん ! なんか 、 なんか 私 の 後ろ に ! 街 中 の アンデッドナイト が ついて 来てる んです けど ー ! 振り返る と 、アクア の 後ろ に は アンデッドナイト の 大群 が 。
俺 と アクア が 街 を 出て 、それ に 続いて アンデッドナイト が 街 を 出た 、その 瞬間 。
「めぐみ ん 、やれ ーっ ! 俺 の 合図 に めぐみん が 、眼帯 を 外して 杖 を 構え 、両 の 瞳 を 輝かせた 。
「何 という 絶好 の シチュエーション ! 感謝 します 、深く 感謝 します よ カズマ ! ……我が 名 は めぐみ ん ! 紅 魔族 随一 の 魔法 の 使い手 に して 、爆裂 魔法 を 操り し 者 ! 魔王 の 幹部 、ベルディア よ ! 我が 力 、見る が いい ! 『エクスプロージョン 』──────ッッ ! めぐみ ん 会心 の 爆裂 魔法 が 、アンデッドナイト の 群れ の ど真ん中 に 炸裂した !
3.
街 の 正門 の 真ん前 に 巨大な クレーター を 作り上げ 、アンデッドナイト を 一体 残らず 消し 飛ばした 爆裂 魔法 。
誰 も が その 魔法 の 威力 に シンと 静まり返る 中 。
「 クックックッ …… 。 我が 爆裂 魔法 の 威力 を 目の当たり に し 、誰一人 と して 声 も 出せ ない 様 です ね ……。 ふ ああ ……。 口上 と いい 、凄く ……気持ち良かった です ……」
そんな 、勝ち誇った めぐみ ん の 声 が 聞こえて きた 。
「…………おんぶ は いる か ? 「あ 、お 願い 致します 。 あと 、満足に 動け ない ので 眼帯 着けて くれます か ? ちょっと 離れた 所 の 地面 から 。
そこ に は 、魔力 を 使い果たして うつ伏せ に 倒れている めぐみん 。
その め ぐみん を 抱きかかえ 、眼帯 を 着けて やる と 、自分 の 背中 に 背負い込んだ 。
「 口 の 中 が ……、 口 の 中 が じゃり じゃ りする ……! 一番 アンデッドナイト の 近く に いた アクア が 半泣き で ぺっぺっと 口 の 中 の 砂 を 吐き ながら 、俺 の 方 に 歩いて 来た 。 爆裂 魔法 の 余波 で 地面 を 転がさ れた らしい 。
未 だ も うもう と 爆煙 が 上がる 中 、街中 の 冒険者 から 歓声 が 沸き上がる 。
「 う お おお おお おお ! やる じゃ ねーか 、頭 の おかしい 子 ! 「頭 の おかしい 紅 魔 の 子 が やり やがった ぞ ! 「名前 と 頭 が おかしい だけ で 、やる 時 は ちゃんと やる じゃないか 、見直した ぜ ! 街 から 聞こえて くる 歓声 に 、めぐみん が 俺 の 背中 で もぞもぞ 動いた 。
「 すいません 。 ちょっと あの 人達 に 爆裂 魔法 ぶっ放したい ので 、近く まで 連れてって ください 」「もう 魔力 は 使い果たしてる だろう が 。 今日 は 大 仕事 した んだ 、自信 持って 胸 張って 休ん どけよ 。 ……ご 苦労 さん 」
その 言葉 に めぐみ ん が 、安心 した 様 に しがみつく 。
当然 、背中 に 柔らかい 物 が ……。
物 ……が …………?
……一応 胸 張って くっついて る 様 だが 、それ らしい 感触 が 何も ……。
……まあ 、ロリっ子 だ し 、しょうがない か 。 「紅 魔族 は 知能 が 凄く 高い のです 」
めぐみ ん が 、突然 俺 の 背中 で そんな 事 を 言い出した 。
「……今 、カズマ が 何 を 考えて いる の か 当てて あげましょう か 」「……めぐみん て 、着痩せする タイプ なんだ な ーって 思って た 」分かり易い お世辞 に 、めぐみん が 俺 の 首 を 絞めよう と してくる 。 そして 街 の 入り口 で は 、ベルディア が 、そんな 俺達 を じっと 見て いた 。
正確に は 、俺 の 背中 の めぐみん を 。
やがて 、ベルディア が 肩 を 震わせ 始める 。
配下 の アンデッド 達 を 全滅 させられ 、怒って いる のだろうか 。
………… いや 。
「 クハハハハ ! 面白い ! 面白い ぞ ! まさか この 駆け出し の 街 で 、本当に 配下 を 全滅 させられる と は 思わなかった ! よし 、では 約束 通り ! ……おい 、ちょっと 待てよ 。
おい 、待て !
「この 俺 自ら 、貴様 ら の 相手 を して やろう ! 街 の 入り口 に いた ベルディア が 、大剣 を 構えて こちら へ と 駆け出した !
4.
ベルディア が 、俺達 の もと へ 着く より 早く 。
多数 の 冒険者 達 が 武器 を 手 に 、狙われた 俺達 を 援護する 様に 、ベルディア を ジリジリと 遠巻きに 取り囲んでいく 。
それ を 見た ベルディア が 、片手 に 頭 を 、片手 に 剣 を 持ち ながら 、愉快 そうに 肩 を すくめて ……。
「…… ほ ー う ? 俺 の 一番 の 狙い は そこ に いる 連中 な のだが …… 。 ……クク 、万が一 に も この 俺 を 討ち取る 事 が 出来れば 、さぞかし 大層な 報酬 が 貰える だろう な 。 ……さあ 、一獲千金 を 夢見る 駆け出し 冒険者 達 よ 。 まとめて かかって くる が いい ! 一獲千金 という その 言葉 に 、包囲 を 狭めて いた 冒険者達 が 色めき立つ 。
そして 、一人 の 戦士 風 の 男 が ……、
「おい 、どんなに 強くて も 後ろ に 目 は 付いちゃ い ねえ ! 囲んで 同時に 襲いかかる ぞ ! ベルディア の 横手 から 、周り の 冒険者 に 向けて 叫んだ 。
何 という 死亡 フラグ 。
「おい 、相手 は 魔王軍 の 幹部 だ ぞ 、そんな 単純な 手 で 簡単に 倒せる 訳 ねー だろ ! 俺 は 噛ませ犬 みたいな セリフ を 言った 戦士 風 の 男 に 警告 する 。
それ と 同時に 、俺 も そいつら の 援護 を する べく 剣 を ……。
…………いや 、よく 考えろ 、超 低 レベル の 俺 が 斬り かかった ところ で 結果 は 見えてる 。
何より 、今 は 背中 の めぐみん を 安全な 場所 に 運んで ……。
……運んで 、それ から ?
めぐみ ん は もう 魔力 が 無い 。
アクア の 魔法 も 致命 打 に は なら ない 。
……このまま 皆 で 逃げて しまった 方が いい んじゃないか ?
俺 が そんな 事 を 考えて いる と 、ベルディア を 囲んで いた 戦士 風 の 男 が 、今 まさに 襲いかかろう と ……!
「時間 稼ぎ が 出来れば 十分だ ! 緊急 の 放送 を 聞いて 、すぐに この 街 の 切り札 が やって来る さ ! あいつ が 来れば 、魔王軍 の 幹部 だろう が てめえ は 終い だ ! おい お前 ら 、一度に かかれば 死角 が できる ! 四 方向 から やっちまえ ! そんな 叫び と 共に 襲いかかろう と する 男 を 前 に 、ベルディア は 片手 に 持っていた 自分 の 首 を 、空 高く へ と 放り投げた 。
……この 街 の 切り札 ?
あいつ って 誰 だろう 、この 街 で 有名 な 腕利き 冒険者 だろう か ? そんな 事 を 考えて いる 間 に 、投げられた ベルディア の 首 は 、顔 の 正面 を 地上 へ と 向け ながら 宙 を 舞う 。
それ を 見た 瞬間 に 、ぞくり と した 。
俺 だけ で は なく 、周囲 で 見て いた 冒険者 達 も 気 が ついた らしい 。
「 止めろ ! 行く な ……」
名 も 知ら ない 冒険者 達 を 止めよう と 声 を 上げる が …… 。
ベルディア は 一斉に 斬り かかって くる 冒険者 達 の 攻撃 を 、まるで 背中 に 目 が 付いて いる かの 様 に 身 を かわす 。
「 えっ? それ は 、斬り かかった 冒険者 の 声 。
一体 どの 冒険者 が 言った のだろう 。
アッサリ と 全て の 攻撃 を 躱して みせた ベルディア は 、片手 で 握って いた 大 剣 を 両手 で 握り直し …… 。
ベルディア は 、斬り かかって きた 冒険者 達 全員 を 、瞬く間に 斬り 捨てた 。
少し 前 まで 生きて いた 人 が 、目の前 で あっさり 命 を 落とす 。
その 理不尽 さ に 、俺 は この 世界 の 現実 を 思い知る 。
ドシャリ と 音 を 立てて 崩れ落ちる 男 達 。
ベルディア は 満足 そうに その 音 を 聞く と 、片手 を 上 に 向けた 。
その 手 の 平 の 上 に ベルディア の 首 が 落ちて くる 。
その 一連の 動き は 何でもない 事 だった か の 様に 、ベルディア は 気楽に 言った 。
「次 は 誰 だ ? その 言葉 に 、居合わせた 冒険者 達 が 怯む 中 。
一 人 の 女の子 が 叫び を 上げた 。
「あ 、あんた なんか ……! あんた なんか 、今に ミツルギ さん が 来たら 一撃 で 斬られちゃう んだ から ! ………… えっ。 俺 は 思わず 脳 が 止まる 。
ミツルギ って 、俺 が 魔剣 を 取り上げて 売り払った ……。 「おう 、少し だけ 持ち堪える ぞ ! あの 魔剣 使い の 兄ちゃん が 来れば 、きっと 魔王 の 幹部 だって ……! 「ベルディア と か 言った な ? いる んだ ぜ 、この 街 に も ! 高 レベル で 、凄 腕 の 冒険者 が よ ! ……ヤバイ 、マジ ヤバイ 。
俺 は 真っ青 に なり ながら アクア の 方 を 見る と 、先ほど まで そこ に いた 筈 の アクア の 姿 は 無く 。
この 中 で 唯一 、ミツルギ 以外 で 切り札 に なり そうな 力 を 持つ アクア は 、冒険者達 と 対峙する ベルディア に 目 も くれず 、斬られた 冒険者達 の 死体 の 傍 へ と 近寄り 、一体 なんの つもり か 、ぺたぺた と 死体 を 触って いた 。
女神 なり に 、死者 の 冥福 で も 祈る つもり だろう か 。
頑丈な 鎧 を 着た 冒険者達 が あっさり と 斬り 殺さ れた の を 見て 、悠然と 立つ ベルディア の 前 に は 、もはや 誰 も 立ち向かおう と は …………。
「…… ほう ? 次 は お前 が 俺 の 相手 を する の か ? ベルディア は 、左手 に 首 を 、右手 に 大剣 を 握りながら 。
俺 と めぐ みん を 庇う 形 で ベルディア の 前 に 立ち塞がった ダクネス へ 、面白 そうに 手 の 上 の 首 を 突き出した 。
自ら の 大剣 を 正眼 に 構え 、背 に 俺達 を 庇う ダクネス の その 姿 は 、もはや 変態 など で はなく 、どこ に 出して も 恥ずかしく ない クルセイダー だ 。
ベルディア は 、アクア やめ ぐみん の 力 を 目の当たり に し 、恐らく ダクネス に も 何か ある と 警戒 している のだろう 。
ベルディア が 、ダクネス と 対峙 した まま 動か なく なった 。
ダクネス の 重厚な 白い 鎧 が 、陽 の 光 を 浴びて 、ベルディア の 黒い 鎧 と 相反する 様 に 輝いて いる 。
ベルディア に 襲いかかった 冒険者 達 も 鎧 は 着て いた 。
だが 、この 魔王軍 の 幹部 は 着ている 鎧 ごと 斬り裂いた のだ 。
日頃 、誰 より も 硬い と 自信 満々 に 言い張る ダクネス は 、ベルディア の 攻撃 に 耐えられる もの な のだろう か 。