朗読 原稿 【 第 3 回 】 新しい 自分 を 見つける 近道
【 第 3 回 】 新しい 自分 を 見つける 近道 「 いつも 新しい 自分 を 模索 したい 」 僕 に は こんな 願い が あります 。 毎朝 、毎日 、新しい 自分 を 探す の が 楽しい と 感じている のです 。 なぜなら 僕 は 、完璧 で は ない から 。 理想 な 姿 で は まるで ない から 。 もちろん 、暮らし の 小さな こと でも 、人 と の 関わり でも 仕事 でも 、自分 なりに 誤って いない 道 を 歩んでいる つもりです 。 「100 パーセント 、この 道 で いいん だ 」と 信じて スタート し ます 。 それ でも 、僕 は たぶん 間違えます 。 正しい として も 、その 道 が 完璧 とも 限り ません 。 だから 信じる と 同時に 、「もっと ほか の いい 道 は ない か 」あるいは 「別の やり方 が ある ので は ない か 」と 考える こと を やめません 。 ほか の 道 、別の やり方 を 考える こと は 、今 の 自分 を 否定 する こと 。 自己 否定 と いう と 暗い 言葉 だ と 感じる かも しれません が 、これ こそ 新しい 自分 を 見つける 近道 です 。 昨日 と まったく 同じ 今日 が 来て 、そっくりの 明日 が 続いて 、いつのまにか 月日 が すぎて いく 。 こんな 現状 維持 は 、まるで 進歩 が なく 、つまらない と 思い ます 。 何一つ 変わら ない まま 月日 が たてば 、心 は その うち 、やわらかさ を 失い ます 。 精神 が 凝り固まる ほど 、危険な こと は ありませ ん 。 「絶対 に これ が 正しい んだ ! 」と いう 主張 に しがみついた とたん 、成長 は 止まる もの です 。 「~し なければ いけない ! 」と 断じる クセ が ついて しまえば 、新しい 自分 を 見つける なんて 、とうてい でき なく なる でしょう 。 温故 知新 と いう 言葉 が ある とおり 、古い もの や 先人 の 知恵 から 学ぶ こと は たくさん あり ます が 、その 一方 で 、今 の 時代 ならでは の 自分 なり の 新しさ を 見つける こと は 、生きている 証 で は ない でしょうか 。 だからこそ 、いつも 自分 を 壊し たい 。 自己 否定 を くりかえし 、自分 を こなごなに 壊し たい 。 心 を やわらかく し 、新しい 精神 を 見つけ たい 。 そう 願って やまない のです 。 松浦 弥太郎 『今日 も ていねいに 。