Kazari to Youko Chapter 1.2
ママ と カザリ は 自分 の 部屋 を 持って いる 。
私 に は ない ので 自分 の 持ち物 は 掃除 機 なんか と いっしょに 物置 へ 押し込めて いる 。 幸いに も 私 に は 所有 もの が ほとんど なかった の で 生きる のに 大きな スペース は いらなかった 。 学校 の 教科 書 や 制服 の 他 に 私 は ほとんど なにも 持って いない 。 服 は カザリ の おさがり を ほん の 数着 だけ だ 。
たまに 本 や 雑誌 を 読んで いる と ママ に 取り 上げ られる こと が あった 。
私 に ある の は ひしゃげた 。
ぺちゃん この 座布団 だけ である 。
それ を 台所 に ある ごみ箱 の 横 に 置き その 上 で 私 は 勉強 を したり 空想 を したり 鼻歌 を 歌ったり する 。
注意 し なければ いけない の は 、 ママ や カザリ を じろじろ 見て は いけない と いう こと だ 。 。 もしも 目 が 合ったり したら ママ が 包丁 を 投げつけて くる 。 座布団 は また 私 の 大事 な 布団 であった 。
この 上 で 体 を 猫 の ように 丸めて 眠る と 、 なんと 体 が 痛く ない の である 。毎日 朝食 を 食べ ず に 家 を 出る 。 家 に いる と 『 なんで こんな 子 が うち に いる の ? 』 と いう 嫌 そうな 目 で ママ が にらむ ので 早く いえ を 出る に かぎる 。
家 を 出る の が 数 秒 でも 遅れる と 痣 を 作る 可能性 が ある 。 私 が 何も し なくて も ママ は なに か と なんくせ を つけて 私 を 折檻 した がる のだ 。 登校 中 、 歩いて いる 私 の 横 を カザリ が 通り 過ぎる とき 、 私 は 彼女 に 見とれる 。
カザリ は いつも 髪 を ふわふわ さ せ ながら 楽し そうに 歩く 。
カザリ と 私 は ママ の いる 前 で は ほとんど 会話 を しない 。 だからと言って ママ の い ない ところ で は なか の 良い 姉妹らしく しゃべる の か と 言ったら そう で も ない 。 学校 で カザリ は 人気者 で いつも たくさんの 友達 と 楽しそう に 話 を して いた 。 私 は そんな カザリ が とても うらやましかった の だけれど その 輪 の 中 に 入れて もらう 勇気 は なかった 。 私 と 言ったら テレビ の 連続 ドラマ や 歌手 の こと なんて まったく 知ら ない のだ 。 テレビ を 見て いたら ママ に 怒ら れる ので 、 テレビ の ある 生活 と いう の は 私 に とって 未知 の もの だった 。
だから みんな の 話題 に ついて いける 自信 は なかった 。
結局 私 に は 友達 なんて まったく い なかった し 休み 時間 に なる と 机 に つっ ぷ して 寝た ふり を した 。
カザリ の 存在 は 私 に とって 心 の 支え だった 。
カザリ は みんな から 愛さ れて いて 私 は そんな カザリ と 皿 を 分けた 家族 なん だ と いう 誇らしい 気持ち が あった 。
私 の 顔 は カザリ に 似て いた 。
一 卵性双生児 で まったく 同じ 顔 な のだ から 当然 と いえば 当然 な のだ が 、 けれど 私 と カザリ を 見 まちがう 人間 は い なかった 。
カザリ は はつらつと して 明るかった けれど 私 は 暗く じめじめ して いた 。 制服 に して も 私 の は 汚れて しみ が ついて い たし なにより も まず 臭う のだ 。