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クラッシェン氏と習得-学習仮説, 情意フィルター仮説(クラッシェンの「第二言語習得理論」5)

情意フィルター仮説(クラッシェンの「第二言語習得理論」5)

情意 フィルター 仮説 ( The Affective Filter Hypothesis )

この 仮説 は 、 第 二 言語 を 習得 しよう と する 学習 者 の 心理 を 研究 する こと から 生まれた もの である 。

第二言語 学習者 は 、 誰 でも 心理 的な 障壁 ( 情 意 フィルター ) を 内面 に 有し 、 これ が 上昇 する と 、 言語 の 習得 が 起こり にくく なる 。

「 インプット 仮説 」 で 、 発話 能力 は 聴解 能力 が 身 に 付けば 自然に 身 に 付いて くる こと を 述べた が 、 この フィルター の 働き を 抑え られれば 、 インプット が スムーズに 行わ れる 理想 的な 状態 に なる と して いる 。

クラッシェン は 、 フィルター の 作用 、 つまり インプット の 流入 に 関わって くる の は 、 次の 3 種類 の 心理 的 要因 である と 言う 。

① 動機 … 学習 者 の 動機 が 高ければ 高い ほど フィルター は 低く なる ので 、 習得 は 成功 し やすく なる 。

② 自信 … 学習 者 が 自信 を 持ち 、 自分 自身 に いい イメージ を 持って いる 場合 、 フィルター は 低く なり 、 習得 は 容易に なる 。

③ 不安 … 学習 者 が 、 不安な 気持ち を 有して いる 場合 、 フィルター は 高く なり 、 習得 は スムーズに 行わ れ ない 。

学習 目標 の 言語 や 文化 を 学ぼう と する 強い 動機 が あり 、 自分 自身 の 能力 に 対して 自信 を 持って おり 、 コミュニケーション に 際して ( 特に 、 間違ったり 失敗 したり する こと に 対して の ) 不安 感 の 少ない 学習 者 は 、 情 意 フィルター が 低い と 考え られ 、 習得 が スムーズに 進む こと が 予想 さ れる 。

反対に 、 動機 付け が 弱く 、 あまり 自信 が なく 、 不安 感 に さいなま れ がちな 学習 者 は 、 情 意 フィルター が 高い ため に 、 習得 は 遅れて しまう こと に なる 。

このような フィルター ( 心理 的 障壁 ) は 、 一般 的に は 、 幼児 期 に は 認め られ ず 、 少年 ・ 少女 期 から 高まって くる もの で 、 それ が また 、 幼児 が 言語 習得 能力 の 高い こと の 一 つ の 要因 と なって いる 、 と して いる 。

以上 述べて きた クラッシェン の 「 第 二 言語 習得 理論 」 は 、 数 多く の 反論 を 呼ぶ こと に も なった が 、 こうした 論争 が 、 第 二 言語 習得 研究 を 発展 さ せ 、 多方面に わたる 実証 的 研究 を 進めた こと は 、 疑い の ない ところ である 。

「 第 二 言語 習得 理論 」 の 五 つ の 仮説 は 全て 、 この 分野 の 中 で 、 特に 興味深い テーマ を 扱って いる 。

そして 特に 、 第 一 の 仮説 「 習得 ― 学習 仮説 」 と 、 第 三 の 仮説 「 モニター 仮説 」 は 、 大人 に なって から の 第 二 言語 学習 の あり 方 に 、 大きな 問題 提起 を する こと と なった 。

クラッシェン は 、‘ 習得 ' と ‘ 学習 ' を 全く 切り離し 、‘ 学習 ' の 有効 性 を 否定 し 、 大人 でも ‘ 習得 ' に よって 言語 を 身 に 付ける こと が 可能だ と して 、 そちら を 奨励 して いる のである 。

この こと に 関して は 、 既に 述べた とおり である が 、 クラッシェン の 説 は 極端 過ぎる と 結論づけ られて いる 、 と 言って も いい と 思う 。

先 に も 書いた が 、 言語 習得 に おいて 臨界 期 が 存在 する こと が 明らかに なって いる と いう こと は 、 言語 の 習得 過程 に おいて 、 その 習得 の 仕方 に 、 大人 と 子供 と で は 違い が ある と いう こと であり 、 効率 的な 習得 ( 学習 ) の 仕方 に も 差異 が 生じる はずな のである 。

次 から は 、 臨界 期 以前 と 以後 に おいて の 、 効率 的な 習得 ( 学習 ) 方法 の 違い に ついて さらに 考察 し 、 主に 臨界 期 以後 の 効率 的な 第 二 言語 習得 ( 学習 ) 方法 に ついて 述べて いく 。

情意フィルター仮説(クラッシェンの「第二言語習得理論」5) じょう い ふぃるたー かせつ|クラッシェン の|だい ふた げんご しゅうとく りろん Affective Filter Hypothesis (Kraschen's Second Language Acquisition Theory 5) 情緒過濾假說(Krashen的《第二語言習得理論》5)

情意 フィルター 仮説 ( The Affective Filter Hypothesis ) じょう い|ふぃるたー|かせつ|the|affective|filter|hypothesis The AffectiveFilterHypothesis

この 仮説 は 、 第 二 言語 を 習得 しよう と する 学習 者 の 心理 を 研究 する こと から 生まれた もの である 。 |かせつ||だい|ふた|げんご||しゅうとく||||がくしゅう|もの||しんり||けんきゅう||||うまれた|| This hypothesis stems from studying the psychology of learners trying to acquire a second language.

第二言語 学習者 は 、 誰 でも 心理 的な 障壁 ( 情 意 フィルター ) を 内面 に 有し 、 これ が 上昇 する と 、 言語 の 習得 が 起こり にくく なる 。 だい ふた げんご|がくしゅう しゃ||だれ||しんり|てきな|しょうへき|じょう|い|ふぃるたー||ないめん||ゆうし|||じょうしょう|||げんご||しゅうとく||おこり|| Every second language learner has a psychological barrier (emotion filter) inside, and when it rises, it becomes difficult for the learner to learn a language. 每個第二語言學習者都有一個內在的心理障礙(情緒過濾器),當這種障礙增加時,語言習得就會變得困難。

「 インプット 仮説 」 で 、 発話 能力 は 聴解 能力 が 身 に 付けば 自然に 身 に 付いて くる こと を 述べた が 、 この フィルター の 働き を 抑え られれば 、 インプット が スムーズに 行わ れる 理想 的な 状態 に なる と して いる 。 |かせつ||はつ はなし|のうりょく||き かい|のうりょく||み||つけば|しぜんに|み||ついて||||のべた|||ふぃるたー||はたらき||おさえ||||すむーずに|おこなわ||りそう|てきな|じょうたい||||| In the "Input Hypothesis", it was stated that speaking ability is naturally acquired when listening ability is acquired, but if the function of this filter is suppressed, input can be performed smoothly. It is supposed to be. 我在《輸入假說》中說過,有了聽力理解能力,口語能力就自然而然地出現了,但如果我們能夠抑制這個過濾器的作用,就會創造出一個輸入能夠順利進行的理想情況。這就是我的觀點。思考。

クラッシェン は 、 フィルター の 作用 、 つまり インプット の 流入 に 関わって くる の は 、 次の 3 種類 の 心理 的 要因 である と 言う 。 ||ふぃるたー||さよう||||りゅうにゅう||かかわって||||つぎの|しゅるい||しんり|てき|よういん|||いう Krashen says that the action of the filter, that is, the inflow of input, is related to the following three types of psychological factors. Krashen說,過濾器的作用,即輸入的流入,涉及以下三類心理因素。

① 動機 … 学習 者 の 動機 が 高ければ 高い ほど フィルター は 低く なる ので 、 習得 は 成功 し やすく なる 。 どうき|がくしゅう|もの||どうき||たかければ|たかい||ふぃるたー||ひくく|||しゅうとく||せいこう||| ① Motivation… The higher the learner's motivation, the lower the filter, and the easier it is for the learner to succeed.

② 自信 … 学習 者 が 自信 を 持ち 、 自分 自身 に いい イメージ を 持って いる 場合 、 フィルター は 低く なり 、 習得 は 容易に なる 。 じしん|がくしゅう|もの||じしん||もち|じぶん|じしん|||いめーじ||もって||ばあい|ふぃるたー||ひくく||しゅうとく||よういに| ② Confidence… If the learner is confident and has a good image of himself, the filter will be lower and learning will be easier.

③ 不安 … 学習 者 が 、 不安な 気持ち を 有して いる 場合 、 フィルター は 高く なり 、 習得 は スムーズに 行わ れ ない 。 ふあん|がくしゅう|もの||ふあんな|きもち||ゆうして||ばあい|ふぃるたー||たかく||しゅうとく||すむーずに|おこなわ|| ③ Anxiety… If the learner has anxiety, the filter will be high and the learning will not be smooth.

学習 目標 の 言語 や 文化 を 学ぼう と する 強い 動機 が あり 、 自分 自身 の 能力 に 対して 自信 を 持って おり 、 コミュニケーション に 際して ( 特に 、 間違ったり 失敗 したり する こと に 対して の ) 不安 感 の 少ない 学習 者 は 、 情 意 フィルター が 低い と 考え られ 、 習得 が スムーズに 進む こと が 予想 さ れる 。 がくしゅう|もくひょう||げんご||ぶんか||まなぼう|||つよい|どうき|||じぶん|じしん||のうりょく||たいして|じしん||もって||こみゅにけーしょん||さいして|とくに|まちがったり|しっぱい|||||たいして||ふあん|かん||すくない|がくしゅう|もの||じょう|い|ふぃるたー||ひくい||かんがえ||しゅうとく||すむーずに|すすむ|||よそう|| You have a strong motivation to learn the language and culture of your learning goals, you are confident in your own abilities, and you are anxious about communicating (especially about making mistakes or failures). Learners with low sensation are considered to have a low emotional filter, and it is expected that learning will proceed smoothly.

反対に 、 動機 付け が 弱く 、 あまり 自信 が なく 、 不安 感 に さいなま れ がちな 学習 者 は 、 情 意 フィルター が 高い ため に 、 習得 は 遅れて しまう こと に なる 。 はんたいに|どうき|つけ||よわく||じしん|||ふあん|かん|||||がくしゅう|もの||じょう|い|ふぃるたー||たかい|||しゅうとく||おくれて|||| On the other hand, learners who are weakly motivated, less confident, and more prone to anxiety will be delayed in learning due to their high emotional filters. 另一方面,學習動機弱、缺乏自信、容易焦慮的學習者,情緒過濾度較高,會延遲學習。

このような フィルター ( 心理 的 障壁 ) は 、 一般 的に は 、 幼児 期 に は 認め られ ず 、 少年 ・ 少女 期 から 高まって くる もの で 、 それ が また 、 幼児 が 言語 習得 能力 の 高い こと の 一 つ の 要因 と なって いる 、 と して いる 。 |ふぃるたー|しんり|てき|しょうへき||いっぱん|てきに||ようじ|き|||みとめ|||しょうねん|しょうじょ|き||たかまって|||||||ようじ||げんご|しゅうとく|のうりょく||たかい|||ひと|||よういん|||||| Such filters (psychological barriers) are generally not recognized in early childhood and are increasing from boys and girls, which is also one of the reasons why infants have high language acquisition abilities. It is said that it is a factor of.

以上 述べて きた クラッシェン の 「 第 二 言語 習得 理論 」 は 、 数 多く の 反論 を 呼ぶ こと に も なった が 、 こうした 論争 が 、 第 二 言語 習得 研究 を 発展 さ せ 、 多方面に わたる 実証 的 研究 を 進めた こと は 、 疑い の ない ところ である 。 いじょう|のべて||||だい|ふた|げんご|しゅうとく|りろん||すう|おおく||はんろん||よぶ|||||||ろんそう||だい|ふた|げんご|しゅうとく|けんきゅう||はってん|||たほうめんに||じっしょう|てき|けんきゅう||すすめた|||うたがい|||| Krashen's "Second Language Acquisition Theory", which has been described above, has led to many counterarguments, but these controversies have led to the development of second language acquisition research, and have conducted a wide range of empirical research. There is no doubt that what we have done is. 我在上面描述的克拉申的「第二語言習得理論」引起了許多反對意見,但這些爭議促進了第二語言習得研究的發展和廣泛的實證研究的發展。毫無疑問已經取得了進展。

「 第 二 言語 習得 理論 」 の 五 つ の 仮説 は 全て 、 この 分野 の 中 で 、 特に 興味深い テーマ を 扱って いる 。 だい|ふた|げんご|しゅうとく|りろん||いつ|||かせつ||すべて||ぶんや||なか||とくに|きょうみぶかい|てーま||あつかって| All five hypotheses of "Second Language Acquisition Theory" deal with particularly interesting themes in this area. 「第二語言習得理論」的所有五個假設都涉及該領域特別感興趣的主題。

そして 特に 、 第 一 の 仮説 「 習得 ― 学習 仮説 」 と 、 第 三 の 仮説 「 モニター 仮説 」 は 、 大人 に なって から の 第 二 言語 学習 の あり 方 に 、 大きな 問題 提起 を する こと と なった 。 |とくに|だい|ひと||かせつ|しゅうとく|がくしゅう|かせつ||だい|みっ||かせつ|もにたー|かせつ||おとな|||||だい|ふた|げんご|がくしゅう|||かた||おおきな|もんだい|ていき||||| In particular, the first hypothesis "learning-learning hypothesis" and the third hypothesis "monitor hypothesis" raise major issues regarding the way of learning a second language after becoming an adult. 特別是第一個假設「習得學習假設」和第三個假設「監控假設」提出了關於成年後應如何進行第二語言學習的重大問題。

クラッシェン は 、‘ 習得 ' と ‘ 学習 ' を 全く 切り離し 、‘ 学習 ' の 有効 性 を 否定 し 、 大人 でも ‘ 習得 ' に よって 言語 を 身 に 付ける こと が 可能だ と して 、 そちら を 奨励 して いる のである 。 ||しゅうとく||がくしゅう||まったく|きりはなし|がくしゅう||ゆうこう|せい||ひてい||おとな||しゅうとく|||げんご||み||つける|||かのうだ|||||しょうれい||| Krashen completely separates'learning'and'learning', denies the effectiveness of'learning', and encourages adults to learn a language through'learning'. It is. 克拉申將“習得”和“學習”完全分開,否定“學習”的有效性,並鼓勵“學習”,認為即使是成年人也可以通過“習得”來獲得語言。確實如此。

この こと に 関して は 、 既に 述べた とおり である が 、 クラッシェン の 説 は 極端 過ぎる と 結論づけ られて いる 、 と 言って も いい と 思う 。 |||かんして||すでに|のべた||||||せつ||きょくたん|すぎる||けつろんづけ||||いって||||おもう In this regard, as I have already mentioned, it can be said that Kraschen's theory has been concluded to be too extreme. 關於這件事,正如我已經說過的,我認為可以肯定地說,已經得出的結論是克拉申的理論過於極端。

先 に も 書いた が 、 言語 習得 に おいて 臨界 期 が 存在 する こと が 明らかに なって いる と いう こと は 、 言語 の 習得 過程 に おいて 、 その 習得 の 仕方 に 、 大人 と 子供 と で は 違い が ある と いう こと であり 、 効率 的な 習得 ( 学習 ) の 仕方 に も 差異 が 生じる はずな のである 。 さき|||かいた||げんご|しゅうとく|||りんかい|き||そんざい||||あきらかに|||||||げんご||しゅうとく|かてい||||しゅうとく||しかた||おとな||こども||||ちがい|||||||こうりつ|てきな|しゅうとく|がくしゅう||しかた|||さい||しょうじる|| As I wrote earlier, it is clear that there is a critical period in language acquisition. This means that there must be differences in the way of efficient acquisition (learning). 正如我前面提到的,人們已經很清楚,語言習得有一個關鍵期,這意味著成人和兒童在語言習得過程中習得語言的方式存在差異,這意味著有效方式存在差異。習得(學習)。

次 から は 、 臨界 期 以前 と 以後 に おいて の 、 効率 的な 習得 ( 学習 ) 方法 の 違い に ついて さらに 考察 し 、 主に 臨界 期 以後 の 効率 的な 第 二 言語 習得 ( 学習 ) 方法 に ついて 述べて いく 。 つぎ|||りんかい|き|いぜん||いご||||こうりつ|てきな|しゅうとく|がくしゅう|ほうほう||ちがい||||こうさつ||おもに|りんかい|き|いご||こうりつ|てきな|だい|ふた|げんご|しゅうとく|がくしゅう|ほうほう|||のべて| In the following sections, we will further discuss the differences between the efficient learning (learning) methods before and after the critical period, and mainly describe the efficient second language acquisition (learning) method after the critical period. To go .