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宇崎ちゃんは遊びたい!, 宇崎ちゃんは遊びたい!09

宇崎 ちゃん は 遊びたい!09

ダ ー ジリン ? それとも

カモミ ー ル が いい かしら ?

う ~ ん 悩む わ ねぇ 。

どんな の が お好み な の か

花 に 聞いて おけば よかった わ ね 。

僕 に は もう あなた しか いま せ ん 。

えっ ?

こ こんな おばさん 相手 に

そんな こと 言って

本気に なったら どう する の ?

少なくとも 僕 は

本気です !

あっ …。

ま ぁ 25 歳 差 で !?

ん っ … あら 。

そろそろ 来る ころ かしら

花 の 先輩 。

( 宇崎 ) 先輩 も 律 儀 っす ね ~。

布団 の 代金 もらい 過ぎた から

返し たい だ なんて 。

お 母さん は

別に いい って 言って ました よ 。

( 桜井 ) いや あれ は もらい 過ぎ だ 。

お前 は 受け取ら ない し

だったら 直接 返し に いか ない と 。

先輩 が 安い の 買った から

余った んじゃ ない っす か 。

この際 だ から

いい 布団 買えば いい のに 。

なんか 今日 は 静か っす ね 。

ハッ …。

もし かして 緊張 して ん っす か ?

さては 女の子 の 家 行く の

初めて だったり ~?

そう です ちょっと 胃 が 重い です 。

先輩 追い詰め られる と

ギブ 早 いっす よ ね 。

って いう か うち を

なんだ と 思って る ん す か ?

オバケ 屋敷 と か じゃ ない ん す から 。

大丈夫 取って 食 いやしま せ ん よ 。

ウ … ウム …。

猫 も い ます から 触り 放題 っす よ 。

ハッ !

ホワァ …。

露骨に 表情 変わり ました ね 。

猫 が いる から

我慢 する って こと っす か !?

んな わけ ねえ だ ろ 。

ムゥ … なんか ムカ つく 。

ほら 着き ました よ 。

お 母さん に は 先輩 連れて くるって

言って あり ます から 。

ただいま ~。

お 帰り なさ ~ い 。

いらっしゃい

その 人 が 花 の 学校 の 先輩 ?

花 から お 話 は かねがね …。

《 怖い …。

な なんて 鋭い 眼光 。

ただ 者 じゃ ない わ 体 も 大きい し 。

って いう か 男の子 って

聞いて ない んだ けど !?》

どうも … 花 の 母 です 。

はじめ まして 桜井 です 。

このたび は

布団 代 を 出して いただき

ありがとう ございました 。

《 あら 見た目 より

礼儀正しい 子 ね 》

それ で 頂いた お 金 な んです が

やっぱり お返し し たくて 。

ヒッ …。

《 あ ~ だめ やっぱり 目 が 怖い 》

ちょっと 先輩

玄関 で 立ち話 なんか して ないで

上がって ください よ 。

《 え ~ っ 上げちゃ う の !?》

( 桜井 ) いや でも

代金 返したら すぐ 帰る し 。

《 そう よ 引き止めちゃ 悪い わ よ 》

ん っ …。

ハッ !

では お 言葉 に 甘えて 。

《 ヒィ ー ッ !》

なるほど …

話 は だいたい わかり ました 。

花 が だめに した

お 布団 代 が 多 すぎた から

お釣り を 返し に きた と …。

《 桜井 / 宇崎 : 遠い …》

それ で 花 さん に

渡そう と した のです が

受け取って くれ なかった ので

ご 迷惑 か と 思い ました が 直接 …。

《 花 さん …》

花 ちょっと 。

ん っ ? なに ?

イテ !

お 母さん

学校 の 先輩 と しか

聞いて ない んだ けど !?

男の子 の 家 に お 泊まり と か

聞いて なかった んだ けど !?

イ イタタ …。

痛い ~。

《 そりゃ 怒ら れる わ 》

でも 先輩 は 大丈夫な のに ~。

そういう こと で は ない でしょう !

花 が よくて も 桜井 くん が !

その ! あれ でしょう !

( 宇崎 ) う ぅ ~。

《 何も 言え ない 》

なんとなく 察し ました 。

この 子 は さぞ

ふだん から たいへんな ご 迷惑 を 。

いえいえ そんな 。

この際

もっと 言って やって ください 。

先輩 !? なん す か 先輩 !

私 が 構って あげて る の

迷惑だ と 思って たんす か ?

いやいや そんな こと ねえ よ 。

10 回 に 1 回 は 感謝 して る し 。

打率 1 割 ? おんどり ゃ ~!

《2 人 が 今 まで

どんな 日々 を 送って きた か

なんとなく 理解 できた わ 。

でも ずいぶん 仲 よ さ そう 。

花 に とって 桜井 くん は

いい 先輩 であり いい 友人 な の ね 。

一見 怖 そうだ けど

真面目 そうな 子 で よかった わ 。

心配 し すぎ ね 。

でも 花 が

男の子 を 連れて くる なんて 。

もしかしたら 将来 は 別の 心配 を

する こと に なる の か な ~。

アハハ な ~ ん て … ん っ ?

桜井 くん

なんか 私 の ほう を ジッ と 見て …。

私 と いう より

私 の … 胸 !?》

《 そんな 堂々と 一 点 を 見つめて 。

まさか この 子

会った ばかりの 私 の 体 を !?

それとも 娘 ともども !?》

《 いい なぁ 猫 》

触り たい ん す か ? 先輩 。

《 花 !?》

ま ぁ … できれば …。

《 さ 桜井 くん !?》

たぶん まだ だめ っす よ

警戒 して る みたいです 。

近づいて こ ない でしょう ?

《 たぶん ? まだ ?》

人見知り する っす から ね ~。

《 人見知り って いう か !》

ちょくちょく 通って 馴 れて くれば

その うち 向こう から

触ら せて くれる かも

しれ ない っす よ 。

《 そんな こと ない わ よ !

ノ ー チャンス よ !

なんて こ と 言う の

母親 の 目の前 で !》

そう だ な ま ぁ 今 は 無理で も …。

えっ …。

いつか … 抱いて みたいな 。

ハアッ !

じゃあ 俺 そろそろ 帰り ます 。

お 金 も 返せ ました し 。

あっ 。

えっ もう 帰る ん す か ?

あぁ 。

あんまり 長居 する の も 悪い し 。

あ あの …。

( 宇崎 ) じゃあ

先輩 ん ち 行って も いい っす か ?

ゲ ー ム し ましょう よ !

( 桜井 ) 別に いい けど 。

どうも おじゃま し ました

失礼 し ます 。

そんじゃ お 母さん

いって きま ~ す 。

なんで 私

こんなに ドキドキ して る んだろう 。

( 亜実 ) ありがとう ございました 。

はい お 母さん 。

ありがとう 。

じゃあ お 仕事 して くる から

ゆっくり して って ね 。

うん 頑張って 。

《 バイト して いる 花 の 様子 を

見 に きた んだ けど

私 の 知ら ない

花 を 見 られて うれしい わ 。

けれど …》

《 桜井 くん も いる と は

思わ なかった 》

どうも どうも

花 ちゃん の お 母さん で すって ?

《 若 ~》

どうも はじめ まして

花 が お 世話に なって おり ます 。

( 亜紀 彦 ) いえいえ こちら こそ 。

花 ちゃん は

しっかり やって おり ます よ 。

アルバイト は 初めて と 聞いて ました が

もともと 明るい 性格 の おかげ か

ものおじ せ ず 接客 できて ます し ね 。

そう です か

それ なら よかった です 。

それ に お 客 さん から の

評判 も いい んです よ 。

ほら !

えっ ?

それ で ね …。

そう そう !

いらっしゃい 。

( 子ども たち ) 花 ちゃん !

花 ちゃん は

お 子 さん に 人気 な んです 。

退屈 して る お 子 さん の 相手 を

買って出て くれる んです よ 。

( 亜紀 彦 ) 手 が 空いて る とき に

限り ます が ね 。

うは ~ すごい ね ~。

なるほど 花 が …。

親 と して は

正直 心配 して た んです が

少し 安心 し ました 。

私 も 親 です から

気持ち は わかり ます が ね 。

( 亜実 ) 接客 業 と は つまるところ

お 客 さん に

ファン に なって もらう の が 理想 です 。

ファン なら 足しげく

通って くれ ます から ね 。

その 理由 に なれて いる の は

大きな 強み です よ 。

初めて の 子 に は なかなか

でき ない こと です から ね 。

大した お 子 さん です よ 。

あまり 褒め られる と

恐縮 して しまい ます が

役 に 立って いる の なら 幸いです 。

それ に ~ あの お 母さん 方 に は

もう 一 つ 足しげく 通う

理由 も あり ます し ね 。

えっ ?

あっ … 桜井 くん … です か 。

( 亜実 ) 彼 の こと ご存じ でした か 。

えっ え ぇ 少し …。

( 亜実 ) ちょっと 目つき は

鋭い ですが

見慣れる と 隠れ イケメン で

ついでに 背 が 高くて 細 マッチョ

性格 も 真面目で 礼儀正しく

なかなか の 好 物件 です !

そう 言わ れる と

ま ぁ 確かに … そう な の かも 。

元 運動 部 です から 年上 を 立てる

言葉遣い も できて ます し

なにより 堂々と して い ます から

大人 に 好か れる タイプ な んでしょう 。

そ そうです か …。

自分 の 子供 も 面倒 を 見て もらって

若い 男子 と お 話 できる なら

そりゃ あ ママ さん たち も

熱心に 通い ます よ ね ~。

いい 商売 して ます わ ~。

父親 の 店 を いかがわしい ふうに

言う の は やめ なさい 。

彼 に ファン が つく

理由 は わかり ました が

桜井 くん の ほう は

どう な のでしょう か ?

はっ ?

「 どう 」 と は ?

あ … あぁ ちょっと その …。

あ ~ なんて いう か … 例えば …。

人妻 …。

年上 が … 好み と か …。

(2 人 ) あっ … この 人 …。

マスタ ー 。

届いた 豆 運ぶ ついで に

倉庫 整理 して き ます ね 。

( 宇崎 ) 私 も 手伝う っす 。

( 亜紀 彦 ) なに か

大いなる 誤解 が ある ようです が 。

えっ ?

大丈夫です よ

彼 は 年上 キラ ー と か じゃ ないで す 。

彼 の は 天然 です から 。

そ そう な んです か ?

え ぇ もともと

誤解 を 受け やすい 子 な ので 。

《 人妻 は マズ い 》

安心 して ください 。

娘 さん と も

仲よく 楽しく 働いて ます から 。

《 人妻 は マズ い 》

ハァ … そ そうです よ ね !

私 ったら 何 を 考えて !

恥ずかしい わ ~ 忘れて ください !

《 照れ 方 が 娘 と 一緒 …》

な に 言って ん の かしら 私 ったら 。

コ ー ヒ ー 豆 っす か ?

あぁ 。

や っぱ コ ー ヒ ー 豆 は

きちんと 熟成 さ せ ない と な 。

花 お 母さん そろそろ 帰る から 。

( 宇崎 ) フンフン 先輩 もや っぱ

熟した 大人 の ほう が いい っす か ?

えっ 。

( 桜井 ) 熟した 大人 ? ま ぁ そうだ な

俺 は 好きだ な そっち の ほう が 。

ほら や っぱ 全体 的に

豊か って いう か 。

ハッ … 豊か って …。

でも 通 は

そのまま 味わう んでしょう ?

ハアッ !

らしい な 。

けど ほどほどに し ない と

あんまり やり すぎる と

眠れ なく なる くらい 興奮 する し 。

《 こ … 興奮 …》

じゃあ うち の で 試して み ます ?

ちょうど ここ に あり ます し 。

う っ …。

( 桜井 ) そりゃ だめだ ろ 。

でも …。

その うち

じっくり と 味わって みる か 。

ああ っ 。

あっ 通 っす ね 先輩 。

バカ やめろ 。

《 やっぱり … 狙わ れて る ?》

( 宇崎 ) うりゃ りゃ りゃ …。

( 桜井 ) わ っ !

よっ しゃ ~!

また 私 の 勝ち っす ね ~

雑魚 いっす ね 先輩 ~。

クッ … しよう が ねえ だ ろ

俺 この ゲ ー ム 初めて な んだ から 。

そんな の は 言い訳 に なら ない っす 。

私 だって この ゲ ー ム 買った の

おと と いっす よ 。

う っ …。

ま ぁ 先輩 を ギタギタ に する ため に

昨日 みっちり 練習 して き ました が 。

フフフ …。

悪辣 !

先輩 を 悔しがら せる ため なら

私 は なん だって やり ます よ 。

胸 張って 言う こと か 卑怯 者 め !

そういう の を 負け 犬 の 遠吠え って

いう ん すよ 先輩 。

や ~ い 負け ドッグ ~。

クッ !

ハァ … 俺 ちょっと 飲み物 。

あっ 私 の も ~。

は ぁ ?

なん す か ?

先輩 は 負けた んだ から

その くらい 聞いて くれて も

いい じゃ ない っす か 。

ムッ … チッ し かた ねえ な 。

あ ~ あ なんなら

なんか 賭ければ よかった かな 。

ちょっと 高い 新 商品 の プリン と か

コンビニ まで 走って もらって ~。

ゲ ー ム くらい で

果てしなく 傍若無人な ヤツ め 。

まったく … 母親 は あんなに

穏やかで 優し そうだった のに よ 。

《 プンムク !》

うん 今日 も おいしく でき ました 。

えっ ?

だめ よ 私 に は 主人 が 。

何 を 言う んです か あきこ さん 。

う ~ ズル いわ よ

あそこ で 愛 の 告白 だ なんて 。

えっ ?

フゥ … いい お 湯 。

フム …。

あっ !

な なにかしら ?

う うん なんでもない 。

娘 に も 狙わ れて る ?

お 会計 お 願い し ます 。

ありがとう ございました 。

また の ご 来店

お 待ち して おり ま ~ す 。

宇崎 ちゃん … どうかした ?

いえいえ お 気 に なさら ず に 。

( 宇崎 ) ウフフ ー 。

《 いつも なら 》

あざ っ した ~!

ちゃんと やれ !

冷た っ !

おい 貴 様 !

なんか した でしょう ?

はい 俺 です ! そうです !

俺 です けども お 冷や かける の

やめて ください !

なるほど …

そりゃ 花 ちゃん も 怒る わ 。

デリカシ ー の ない 男 め !

う っ 。

う ~ ん 丁寧な 接客 は

いい こと だ けど

常連 さん が ビックリ しちゃ って る から

どうした もの やら 。

う っ …。

片づけ 終わり ました ~。

もう 皆さん ったら 。

お 客 さん が い ない から って

立ち話 して ちゃ だめです よ 。

ウフフフ …。

どうかし ました ? 先輩

私 の 顔 ジッ と 見て 。

やめろ それ 。

それ って な んです か ?

その 喋り 方 だ よ …

しぐさ も … なんか や だ 。

あら ぁ 昨日 は

礼儀正しく しろ って 言った のに

今日 は やめろ って 言う んです か ?

困った 先輩 です ねぇ 。

あ ~ っ ! やめて くれ !

なんか すごい 嫌だ ~!

って か 「 ウフフフ 」 と か 言う なぁ !

大丈夫です か ? 先輩 。

体調 悪い なら 少し 休んで ます か ?

ウグッ !

( 斬 撃 音 )

お 仕事 なら 先輩 の 分 も

私 が やって おき ます よ 。

ハウッ !

( 機関 銃 の 音 )

お 願い です から

体 を いたわって ください ね 。

グハ ー ッ !

( 爆発 音 )

やめろ ~!

なんで 優しく さ れて

ダメ ー ジ を 受けて る の ?

ん っ …。

無理 だけ は し ないで ください ね 。

先輩 に

もしも の こと が あったら 私 …。

お前 ! ふざける な コノヤロウ !

なに いい 後輩 ぶって や がる !

いつも どおり

ちゃんと ふざけろ ~!

落ち着いて 桜井 くん

言う こと が 滅 裂 に なって きて る 。

でも 桜井 くん 今 の 花 ちゃん も

これ は これ で いい と 思う の 。

ごきげんよう ~。

お 体 ご 自愛 ください ませ

ごめん あそば せ ウフフ

新しい サ ー ビス の 予感 !

亜実 少し 下がって なさい 。

ウ ー ン そんなに 嫌 なら

やめて あげて も いい です けど 。

本当 か !

その 前 に … 先輩

私 に 何 か 言う こと あり ます よ ね ?

ハッ …。

《 ふざけ ん な なんで 俺 が お前 に ?

しかし このまま で は

やはり あれ しか ない の か …》

俺 が 悪かった すみません でした 。

(2 人 ) お ぉ …。

わかれば い い ん すよ ~。

体 も 大きくて こわ も て の

桜井 くん が しおらしく 謝罪 する 。

これ も 主婦 層 に 向けた

新しい サ ー ビス の 可能 性 が !

亜実 少し 黙って なさい 。

いつも の 宇崎 の ほう が いい です 。

ん っ !

《2 人 : あ ~ っと これ は !

桜井 くん の いつも の 》

《 亜実 : 効いて る 効いて る !》

先輩 … ホント そういう とこ っす よ 。

えっ ? なに が ?

な にがって …。

いつも そう やって

考え なし に 喋る ところ っす よ !

は ぁ !? お前 に 言わ れ たく ねえ し !

元 は と いえば

先輩 が 悪い ん す から ね !

お前 が

調子 に 乗った から だろう が !

2 人 に は 例えば 月 水 金 だけ

キャラ を 変えて

接客 して もらう と か どう かな ?

特に しおらしい 桜井 くん に は

マダム たち 大喜び !

それ もう

喫茶 店 じゃ なく なって る し 。

ちょくちょく 親 の 店 の ジャンル

変えよう と し ないで くれる かな 。

だいたい お前 は な !

だいたい 先輩 はっす ね !

ケンカ しちゃ だめ !

(2 人 ) えっ 。

ム ー ッ …。

あっ … いらっしゃい ませ 。

こら … ご ごめんなさい ね

なんか 急に 変な こと 言って 。

これ は ね ケンカ じゃ なくて

痴話 ゲンカ って いって …。

違い ます !

違う っす !

じゃあ これ あげる から

仲直り して 。

やれやれ 。

まさか 子供 に 叱ら れる と は な 。

まいった っす ね ~。

だいたい 先輩 が

あそこ で 変な こと 言う から 。

変な こと ?

だから … 「 いつも の 宇崎 が 」 って 。

ん っ ?

《 油断 する と 表情 が ふやける 》

あっ …。

ほら 。

せっかく もらった んだ から

やり ましょう 。

そう だ な 。

こ これ は …。

おめでとう ござ いま ~ す !

(2 人 ) えっ ?

特賞 鳥取 旅行 一 泊 二 日

ペアチケット 大当たり ~!

( 宇崎 ) へ っ ?

( 桜井 ) なん … だ と ?

お ぉ …。

わ ぁ !

なんか 空港 が

すごい こと に なって る っす ね ~。

で 今更 だ けど …。

なん っす か ?

いい の か ? 俺 まで 一緒に 来て 。

な に 言って る ん す か 先輩 !

2 人 で 当てた んだ から

当然の 権利 っす よ !

キャ ー 怪 盗 キッド 様 ~。

かっこいい !

私 鳥取 初めて な ん すよ ~

って 先輩 目つき が 全然 違う っす 。

もっと 優しく っす !

うる せ ぇ !

って お前 メガネ かければ 案外 …。

ちゃんと やって ください よ 先輩 。

うる せ ぇ !

だいたい 何 を やら せて んだ よ !


宇崎 ちゃん は 遊びたい!09 うざき|||あそびたい Uzaki wants to play! 09

ダ ー ジリン ? それとも

カモミ ー ル が いい かしら ?

う ~ ん 悩む わ ねぇ 。 ||なやむ||

どんな の が お好み な の か |||おこのみ|||

花 に 聞いて おけば よかった わ ね 。 か||きいて||||

僕 に は もう あなた しか いま せ ん 。 ぼく||||||||

えっ ?

こ こんな おばさん 相手 に |||あいて|

そんな こと 言って ||いって

本気に なったら どう する の ? ほんきに||||

少なくとも 僕 は すくなくとも|ぼく|

本気です ! ほんきです

あっ …。

ま ぁ 25 歳 差 で !? ||さい|さ|

ん っ … あら 。

そろそろ 来る ころ かしら |くる||

花 の 先輩 。 か||せんぱい

( 宇崎 ) 先輩 も 律 儀 っす ね ~。 うざき|せんぱい||りつ|ぎ||

布団 の 代金 もらい 過ぎた から ふとん||だいきん||すぎた|

返し たい だ なんて 。 かえし|||

お 母さん は |かあさん|

別に いい って 言って ました よ 。 べつに|||いって||

( 桜井 ) いや あれ は もらい 過ぎ だ 。 さくらい|||||すぎ|

お前 は 受け取ら ない し おまえ||うけとら||

だったら 直接 返し に いか ない と 。 |ちょくせつ|かえし||||

先輩 が 安い の 買った から せんぱい||やすい||かった|

余った んじゃ ない っす か 。 あまった||||

この際 だ から このさい||

いい 布団 買えば いい のに 。 |ふとん|かえば||

なんか 今日 は 静か っす ね 。 |きょう||しずか||

ハッ …。

もし かして 緊張 して ん っす か ? ||きんちょう||||

さては 女の子 の 家 行く の |おんなのこ||いえ|いく|

初めて だったり ~? はじめて|

そう です ちょっと 胃 が 重い です 。 |||い||おもい|

先輩 追い詰め られる と せんぱい|おいつめ||

ギブ 早 いっす よ ね 。 |はや|||

って いう か うち を

なんだ と 思って る ん す か ? ||おもって||||

オバケ 屋敷 と か じゃ ない ん す から 。 |やしき|||||||

大丈夫 取って 食 いやしま せ ん よ 。 だいじょうぶ|とって|しょく||||

ウ … ウム …。

猫 も い ます から 触り 放題 っす よ 。 ねこ|||||さわり|ほうだい||

ハッ !

ホワァ …。

露骨に 表情 変わり ました ね 。 ろこつに|ひょうじょう|かわり||

猫 が いる から ねこ|||

我慢 する って こと っす か !? がまん|||||

んな わけ ねえ だ ろ 。

ムゥ … なんか ムカ つく 。

ほら 着き ました よ 。 |つき||

お 母さん に は 先輩 連れて くるって |かあさん|||せんぱい|つれて|

言って あり ます から 。 いって|||

ただいま ~。

お 帰り なさ ~ い 。 |かえり|な さ|

いらっしゃい

その 人 が 花 の 学校 の 先輩 ? |じん||か||がっこう||せんぱい

花 から お 話 は かねがね …。 か|||はなし||

《 怖い …。 こわい

な なんて 鋭い 眼光 。 ||するどい|がんこう

ただ 者 じゃ ない わ 体 も 大きい し 。 |もの||||からだ||おおきい|

って いう か 男の子 って |||おとこのこ|

聞いて ない んだ けど !?》 きいて|||

どうも … 花 の 母 です 。 |か||はは|

はじめ まして 桜井 です 。 ||さくらい|

このたび は

布団 代 を 出して いただき ふとん|だい||だして|

ありがとう ございました 。

《 あら 見た目 より |みため|

礼儀正しい 子 ね 》 れいぎただしい|こ|

それ で 頂いた お 金 な んです が ||いただいた||きむ||ん です|

やっぱり お返し し たくて 。 |おかえし||

ヒッ …。

《 あ ~ だめ やっぱり 目 が 怖い 》 |||め||こわい

ちょっと 先輩 |せんぱい

玄関 で 立ち話 なんか して ないで げんかん||たちばなし|||

上がって ください よ 。 あがって||

《 え ~ っ 上げちゃ う の !?》 ||あげちゃ||

( 桜井 ) いや でも さくらい||

代金 返したら すぐ 帰る し 。 だいきん|かえしたら||かえる|

《 そう よ 引き止めちゃ 悪い わ よ 》 ||ひきとめちゃ|わるい||

ん っ …。

ハッ !

では お 言葉 に 甘えて 。 ||ことば||あまえて

《 ヒィ ー ッ !》

なるほど …

話 は だいたい わかり ました 。 はなし||||

花 が だめに した か|||

お 布団 代 が 多 すぎた から |ふとん|だい||おお||

お釣り を 返し に きた と …。 おつり||かえし|||

《 桜井 / 宇崎 : 遠い …》 さくらい|うざき|とおい

それ で 花 さん に ||か||

渡そう と した のです が わたそう||||

受け取って くれ なかった ので うけとって|||

ご 迷惑 か と 思い ました が 直接 …。 |めいわく|||おもい|||ちょくせつ

《 花 さん …》 か|

花 ちょっと 。 か|

ん っ ? なに ?

イテ !

お 母さん |かあさん

学校 の 先輩 と しか がっこう||せんぱい||

聞いて ない んだ けど !? きいて|||

男の子 の 家 に お 泊まり と か おとこのこ||いえ|||とまり||

聞いて なかった んだ けど !? きいて|||

イ イタタ …。

痛い ~。 いたい

《 そりゃ 怒ら れる わ 》 |いから||

でも 先輩 は 大丈夫な のに ~。 |せんぱい||だいじょうぶな|

そういう こと で は ない でしょう !

花 が よくて も 桜井 くん が ! か||||さくらい||

その ! あれ でしょう !

( 宇崎 ) う ぅ ~。 うざき||

《 何も 言え ない 》 なにも|いえ|

なんとなく 察し ました 。 |さっし|

この 子 は さぞ |こ||

ふだん から たいへんな ご 迷惑 を 。 ||||めいわく|

いえいえ そんな 。

この際 このさい

もっと 言って やって ください 。 |いって||

先輩 !? なん す か 先輩 ! せんぱい||||せんぱい

私 が 構って あげて る の わたくし||かまって|||

迷惑だ と 思って たんす か ? めいわくだ||おもって||

いやいや そんな こと ねえ よ 。

10 回 に 1 回 は 感謝 して る し 。 かい||かい||かんしゃ|||

打率 1 割 ? おんどり ゃ ~! だりつ|わり||

《2 人 が 今 まで じん||いま|

どんな 日々 を 送って きた か |ひび||おくって||

なんとなく 理解 できた わ 。 |りかい||

でも ずいぶん 仲 よ さ そう 。 ||なか|||

花 に とって 桜井 くん は か|||さくらい||

いい 先輩 であり いい 友人 な の ね 。 |せんぱい|||ゆうじん|||

一見 怖 そうだ けど いっけん|こわ|そう だ|

真面目 そうな 子 で よかった わ 。 まじめ|そう な|こ|||

心配 し すぎ ね 。 しんぱい|||

でも 花 が |か|

男の子 を 連れて くる なんて 。 おとこのこ||つれて||

もしかしたら 将来 は 別の 心配 を |しょうらい||べつの|しんぱい|

する こと に なる の か な ~。

アハハ な ~ ん て … ん っ ?

桜井 くん さくらい|

なんか 私 の ほう を ジッ と 見て …。 |わたくし||||||みて

私 と いう より わたくし|||

私 の … 胸 !?》 わたくし||むね

《 そんな 堂々と 一 点 を 見つめて 。 |どうどうと|ひと|てん||みつめて

まさか この 子 ||こ

会った ばかりの 私 の 体 を !? あった||わたくし||からだ|

それとも 娘 ともども !?》 |むすめ|

《 いい なぁ 猫 》 ||ねこ

触り たい ん す か ? 先輩 。 さわり|||||せんぱい

《 花 !?》

ま ぁ … できれば …。

《 さ 桜井 くん !?》 |さくらい|

たぶん まだ だめ っす よ

警戒 して る みたいです 。 けいかい|||

近づいて こ ない でしょう ? ちかづいて|||

《 たぶん ? まだ ?》

人見知り する っす から ね ~。 ひとみしり||||

《 人見知り って いう か !》 ひとみしり|||

ちょくちょく 通って 馴 れて くれば |かよって|じゅん||

その うち 向こう から ||むこう|

触ら せて くれる かも さわら|||

しれ ない っす よ 。

《 そんな こと ない わ よ !

ノ ー チャンス よ !

なんて こ と 言う の |||いう|

母親 の 目の前 で !》 ははおや||めのまえ|

そう だ な ま ぁ 今 は 無理で も …。 |||||いま||むりで|

えっ …。

いつか … 抱いて みたいな 。 |いだいて|

ハアッ !

じゃあ 俺 そろそろ 帰り ます 。 |おれ||かえり|

お 金 も 返せ ました し 。 |きむ||かえせ||

あっ 。

えっ もう 帰る ん す か ? ||かえる|||

あぁ 。

あんまり 長居 する の も 悪い し 。 |ながい||||わるい|

あ あの …。

( 宇崎 ) じゃあ うざき|

先輩 ん ち 行って も いい っす か ? せんぱい|||おこなって||||

ゲ ー ム し ましょう よ !

( 桜井 ) 別に いい けど 。 さくらい|べつに||

どうも おじゃま し ました

失礼 し ます 。 しつれい||

そんじゃ お 母さん ||かあさん

いって きま ~ す 。

なんで 私 |わたくし

こんなに ドキドキ して る んだろう 。

( 亜実 ) ありがとう ございました 。 あみ||

はい お 母さん 。 ||かあさん

ありがとう 。

じゃあ お 仕事 して くる から ||しごと|||

ゆっくり して って ね 。

うん 頑張って 。 |がんばって

《 バイト して いる 花 の 様子 を |||か||ようす|

見 に きた んだ けど み||||

私 の 知ら ない わたくし||しら|

花 を 見 られて うれしい わ 。 か||み|||

けれど …》

《 桜井 くん も いる と は さくらい|||||

思わ なかった 》 おもわ|

どうも どうも

花 ちゃん の お 母さん で すって ? か||||かあさん||

《 若 ~》 わか

どうも はじめ まして

花 が お 世話に なって おり ます 。 か|||せわに|||

( 亜紀 彦 ) いえいえ こちら こそ 。 あき|ひこ|||

花 ちゃん は か||

しっかり やって おり ます よ 。

アルバイト は 初めて と 聞いて ました が ||はじめて||きいて||

もともと 明るい 性格 の おかげ か |あかるい|せいかく|||

ものおじ せ ず 接客 できて ます し ね 。 |||せっきゃく||||

そう です か

それ なら よかった です 。

それ に お 客 さん から の |||きゃく|||

評判 も いい んです よ 。 ひょうばん|||ん です|

ほら !

えっ ?

それ で ね …。

そう そう !

いらっしゃい 。

( 子ども たち ) 花 ちゃん ! こども||か|

花 ちゃん は か||

お 子 さん に 人気 な んです 。 |こ|||にんき||ん です

退屈 して る お 子 さん の 相手 を たいくつ||||こ|||あいて|

買って出て くれる んです よ 。 かってでて||ん です|

( 亜紀 彦 ) 手 が 空いて る とき に あき|ひこ|て||あいて|||

限り ます が ね 。 かぎり|||

うは ~ すごい ね ~。 う は||

なるほど 花 が …。 |か|

親 と して は おや|||

正直 心配 して た んです が しょうじき|しんぱい|||ん です|

少し 安心 し ました 。 すこし|あんしん||

私 も 親 です から わたくし||おや||

気持ち は わかり ます が ね 。 きもち|||||

( 亜実 ) 接客 業 と は つまるところ あみ|せっきゃく|ぎょう|||

お 客 さん に |きゃく||

ファン に なって もらう の が 理想 です 。 ||||||りそう|

ファン なら 足しげく ||あししげく

通って くれ ます から ね 。 かよって||||

その 理由 に なれて いる の は |りゆう|||||

大きな 強み です よ 。 おおきな|つよみ||

初めて の 子 に は なかなか はじめて||こ|||

でき ない こと です から ね 。

大した お 子 さん です よ 。 たいした||こ|||

あまり 褒め られる と |ほめ||

恐縮 して しまい ます が きょうしゅく||||

役 に 立って いる の なら 幸いです 。 やく||たって||||さいわいです

それ に ~ あの お 母さん 方 に は ||||かあさん|かた||

もう 一 つ 足しげく 通う |ひと||あししげく|かよう

理由 も あり ます し ね 。 りゆう|||||

えっ ?

あっ … 桜井 くん … です か 。 |さくらい|||

( 亜実 ) 彼 の こと ご存じ でした か 。 あみ|かれ|||ごぞんじ||

えっ え ぇ 少し …。 |||すこし

( 亜実 ) ちょっと 目つき は あみ||めつき|

鋭い ですが するどい|

見慣れる と 隠れ イケメン で みなれる||かくれ||

ついでに 背 が 高くて 細 マッチョ |せ||たかくて|ほそ|

性格 も 真面目で 礼儀正しく せいかく||まじめで|れいぎただしく

なかなか の 好 物件 です ! ||よしみ|ぶっけん|

そう 言わ れる と |いわ||

ま ぁ 確かに … そう な の かも 。 ||たしかに||||

元 運動 部 です から 年上 を 立てる もと|うんどう|ぶ|||としうえ||たてる

言葉遣い も できて ます し ことばづかい||||

なにより 堂々と して い ます から |どうどうと||||

大人 に 好か れる タイプ な んでしょう 。 おとな||すか||||

そ そうです か …。 |そう です|

自分 の 子供 も 面倒 を 見て もらって じぶん||こども||めんどう||みて|

若い 男子 と お 話 できる なら わかい|だんし|||はなし||

そりゃ あ ママ さん たち も

熱心に 通い ます よ ね ~。 ねっしんに|かよい|||

いい 商売 して ます わ ~。 |しょうばい|||

父親 の 店 を いかがわしい ふうに ちちおや||てん|||

言う の は やめ なさい 。 いう||||

彼 に ファン が つく かれ||||

理由 は わかり ました が りゆう||||

桜井 くん の ほう は さくらい||||

どう な のでしょう か ?

はっ ?

「 どう 」 と は ?

あ … あぁ ちょっと その …。

あ ~ なんて いう か … 例えば …。 ||||たとえば

人妻 …。 ひとづま

年上 が … 好み と か …。 としうえ||よしみ||

(2 人 ) あっ … この 人 …。 じん|||じん

マスタ ー 。

届いた 豆 運ぶ ついで に とどいた|まめ|はこぶ||

倉庫 整理 して き ます ね 。 そうこ|せいり||||

( 宇崎 ) 私 も 手伝う っす 。 うざき|わたくし||てつだう|

( 亜紀 彦 ) なに か あき|ひこ||

大いなる 誤解 が ある ようです が 。 おおいなる|ごかい||||

えっ ?

大丈夫です よ だいじょうぶです|

彼 は 年上 キラ ー と か じゃ ないで す 。 かれ||としうえ|||||||

彼 の は 天然 です から 。 かれ|||てんねん||

そ そう な んです か ? |||ん です|

え ぇ もともと

誤解 を 受け やすい 子 な ので 。 ごかい||うけ||こ||

《 人妻 は マズ い 》 ひとづま|||

安心 して ください 。 あんしん||

娘 さん と も むすめ|||

仲よく 楽しく 働いて ます から 。 なかよく|たのしく|はたらいて||

《 人妻 は マズ い 》 ひとづま|||

ハァ … そ そうです よ ね ! ||そう です||

私 ったら 何 を 考えて ! わたくし||なん||かんがえて

恥ずかしい わ ~ 忘れて ください ! はずかしい||わすれて|

《 照れ 方 が 娘 と 一緒 …》 てれ|かた||むすめ||いっしょ

な に 言って ん の かしら 私 ったら 。 ||いって||||わたくし|

コ ー ヒ ー 豆 っす か ? ||||まめ||

あぁ 。

や っぱ コ ー ヒ ー 豆 は ||||||まめ|

きちんと 熟成 さ せ ない と な 。 |じゅくせい|||||

花 お 母さん そろそろ 帰る から 。 か||かあさん||かえる|

( 宇崎 ) フンフン 先輩 もや っぱ うざき||せんぱい||

熟した 大人 の ほう が いい っす か ? じゅくした|おとな||||||

えっ 。

( 桜井 ) 熟した 大人 ? ま ぁ そうだ な さくらい|じゅくした|おとな|||そう だ|

俺 は 好きだ な そっち の ほう が 。 おれ||すきだ|||||

ほら や っぱ 全体 的に |||ぜんたい|てきに

豊か って いう か 。 ゆたか|||

ハッ … 豊か って …。 |ゆたか|

でも 通 は |つう|

そのまま 味わう んでしょう ? |あじわう|

ハアッ !

らしい な 。

けど ほどほどに し ない と

あんまり やり すぎる と

眠れ なく なる くらい 興奮 する し 。 ねむれ||||こうふん||

《 こ … 興奮 …》 |こうふん

じゃあ うち の で 試して み ます ? ||||ためして||

ちょうど ここ に あり ます し 。

う っ …。

( 桜井 ) そりゃ だめだ ろ 。 さくらい|||

でも …。

その うち

じっくり と 味わって みる か 。 ||あじわって||

ああ っ 。

あっ 通 っす ね 先輩 。 |つう|||せんぱい

バカ やめろ 。

《 やっぱり … 狙わ れて る ?》 |ねらわ||

( 宇崎 ) うりゃ りゃ りゃ …。 うざき|||

( 桜井 ) わ っ ! さくらい||

よっ しゃ ~!

また 私 の 勝ち っす ね ~ |わたくし||かち||

雑魚 いっす ね 先輩 ~。 ざこ|||せんぱい

クッ … しよう が ねえ だ ろ

俺 この ゲ ー ム 初めて な んだ から 。 おれ|||||はじめて|||

そんな の は 言い訳 に なら ない っす 。 |||いいわけ||||

私 だって この ゲ ー ム 買った の わたくし||||||かった|

おと と いっす よ 。

う っ …。

ま ぁ 先輩 を ギタギタ に する ため に ||せんぱい||||||

昨日 みっちり 練習 して き ました が 。 きのう||れんしゅう||||

フフフ …。

悪辣 ! あくらつ

先輩 を 悔しがら せる ため なら せんぱい||くやしがら|||

私 は なん だって やり ます よ 。 わたくし||||||

胸 張って 言う こと か 卑怯 者 め ! むね|はって|いう|||ひきょう|もの|

そういう の を 負け 犬 の 遠吠え って |||まけ|いぬ||とおぼえ|

いう ん すよ 先輩 。 |||せんぱい

や ~ い 負け ドッグ ~。 ||まけ|

クッ !

ハァ … 俺 ちょっと 飲み物 。 |おれ||のみもの

あっ 私 の も ~。 |わたくし||

は ぁ ?

なん す か ?

先輩 は 負けた んだ から せんぱい||まけた||

その くらい 聞いて くれて も ||きいて||

いい じゃ ない っす か 。

ムッ … チッ し かた ねえ な 。

あ ~ あ なんなら

なんか 賭ければ よかった かな 。 |かければ||

ちょっと 高い 新 商品 の プリン と か |たかい|しん|しょうひん||||

コンビニ まで 走って もらって ~。 ||はしって|

ゲ ー ム くらい で

果てしなく 傍若無人な ヤツ め 。 はてしなく|ぼうじゃくぶじんな||

まったく … 母親 は あんなに |ははおや||

穏やかで 優し そうだった のに よ 。 おだやかで|やさし|そう だった||

《 プンムク !》

うん 今日 も おいしく でき ました 。 |きょう||||

えっ ?

だめ よ 私 に は 主人 が 。 ||わたくし|||あるじ|

何 を 言う んです か あきこ さん 。 なん||いう|ん です|||

う ~ ズル いわ よ

あそこ で 愛 の 告白 だ なんて 。 ||あい||こくはく||

えっ ?

フゥ … いい お 湯 。 |||ゆ

フム …。

あっ !

な なにかしら ?

う うん なんでもない 。

娘 に も 狙わ れて る ? むすめ|||ねらわ||

お 会計 お 願い し ます 。 |かいけい||ねがい||

ありがとう ございました 。

また の ご 来店 |||らいてん

お 待ち して おり ま ~ す 。 |まち||||

宇崎 ちゃん … どうかした ? うざき||

いえいえ お 気 に なさら ず に 。 ||き||||

( 宇崎 ) ウフフ ー 。 うざき||

《 いつも なら 》

あざ っ した ~!

ちゃんと やれ !

冷た っ ! つめた|

おい 貴 様 ! |とうと|さま

なんか した でしょう ?

はい 俺 です ! そうです ! |おれ||そう です

俺 です けども お 冷や かける の おれ||||ひや||

やめて ください !

なるほど …

そりゃ 花 ちゃん も 怒る わ 。 |か|||いかる|

デリカシ ー の ない 男 め ! ||||おとこ|

う っ 。

う ~ ん 丁寧な 接客 は ||ていねいな|せっきゃく|

いい こと だ けど

常連 さん が ビックリ しちゃ って る から じょうれん|||||||

どうした もの やら 。

う っ …。

片づけ 終わり ました ~。 かたづけ|おわり|

もう 皆さん ったら 。 |みなさん|

お 客 さん が い ない から って |きゃく||||||

立ち話 して ちゃ だめです よ 。 たちばなし||||

ウフフフ …。

どうかし ました ? 先輩 ||せんぱい

私 の 顔 ジッ と 見て 。 わたくし||かお|||みて

やめろ それ 。

それ って な んです か ? |||ん です|

その 喋り 方 だ よ … |しゃべり|かた||

しぐさ も … なんか や だ 。

あら ぁ 昨日 は ||きのう|

礼儀正しく しろ って 言った のに れいぎただしく|||いった|

今日 は やめろ って 言う んです か ? きょう||||いう|ん です|

困った 先輩 です ねぇ 。 こまった|せんぱい||

あ ~ っ ! やめて くれ !

なんか すごい 嫌だ ~! ||いやだ

って か 「 ウフフフ 」 と か 言う なぁ ! |||||いう|

大丈夫です か ? 先輩 。 だいじょうぶです||せんぱい

体調 悪い なら 少し 休んで ます か ? たいちょう|わるい||すこし|やすんで||

ウグッ !

( 斬 撃 音 ) き|う|おと

お 仕事 なら 先輩 の 分 も |しごと||せんぱい||ぶん|

私 が やって おき ます よ 。 わたくし|||||

ハウッ !

( 機関 銃 の 音 ) きかん|じゅう||おと

お 願い です から |ねがい||

体 を いたわって ください ね 。 からだ||||

グハ ー ッ !

( 爆発 音 ) ばくはつ|おと

やめろ ~!

なんで 優しく さ れて |やさしく||

ダメ ー ジ を 受けて る の ? ||||うけて||

ん っ …。

無理 だけ は し ないで ください ね 。 むり||||||

先輩 に せんぱい|

もしも の こと が あったら 私 …。 |||||わたくし

お前 ! ふざける な コノヤロウ ! おまえ|||

なに いい 後輩 ぶって や がる ! ||こうはい|||

いつも どおり

ちゃんと ふざけろ ~!

落ち着いて 桜井 くん おちついて|さくらい|

言う こと が 滅 裂 に なって きて る 。 いう|||めつ|さ||||

でも 桜井 くん 今 の 花 ちゃん も |さくらい||いま||か||

これ は これ で いい と 思う の 。 ||||||おもう|

ごきげんよう ~。

お 体 ご 自愛 ください ませ |からだ||じあい||

ごめん あそば せ ウフフ

新しい サ ー ビス の 予感 ! あたらしい|||||よかん

亜実 少し 下がって なさい 。 あみ|すこし|さがって|

ウ ー ン そんなに 嫌 なら ||||いや|

やめて あげて も いい です けど 。

本当 か ! ほんとう|

その 前 に … 先輩 |ぜん||せんぱい

私 に 何 か 言う こと あり ます よ ね ? わたくし||なん||いう|||||

ハッ …。

《 ふざけ ん な なんで 俺 が お前 に ? ||||おれ||おまえ|

しかし このまま で は

やはり あれ しか ない の か …》

俺 が 悪かった すみません でした 。 おれ||わるかった||

(2 人 ) お ぉ …。 じん||

わかれば い い ん すよ ~。

体 も 大きくて こわ も て の からだ||おおきくて||||

桜井 くん が しおらしく 謝罪 する 。 さくらい||||しゃざい|

これ も 主婦 層 に 向けた ||しゅふ|そう||むけた

新しい サ ー ビス の 可能 性 が ! あたらしい|||||かのう|せい|

亜実 少し 黙って なさい 。 あみ|すこし|だまって|

いつも の 宇崎 の ほう が いい です 。 ||うざき|||||

ん っ !

《2 人 : あ ~ っと これ は ! じん||||

桜井 くん の いつも の 》 さくらい||||

《 亜実 : 効いて る 効いて る !》 あみ|きいて||きいて|

先輩 … ホント そういう とこ っす よ 。 せんぱい|||||

えっ ? なに が ?

な にがって …。

いつも そう やって

考え なし に 喋る ところ っす よ ! かんがえ|||しゃべる|||

は ぁ !? お前 に 言わ れ たく ねえ し ! ||おまえ||いわ||||

元 は と いえば もと|||

先輩 が 悪い ん す から ね ! せんぱい||わるい||||

お前 が おまえ|

調子 に 乗った から だろう が ! ちょうし||のった|||

2 人 に は 例えば 月 水 金 だけ じん|||たとえば|つき|すい|きむ|

キャラ を 変えて ||かえて

接客 して もらう と か どう かな ? せっきゃく||||||

特に しおらしい 桜井 くん に は とくに||さくらい|||

マダム たち 大喜び ! ||おおよろこび

それ もう

喫茶 店 じゃ なく なって る し 。 きっさ|てん|||||

ちょくちょく 親 の 店 の ジャンル |おや||てん||

変えよう と し ないで くれる かな 。 かえよう|||||

だいたい お前 は な ! |おまえ||

だいたい 先輩 はっす ね ! |せんぱい||

ケンカ しちゃ だめ !

(2 人 ) えっ 。 じん|

ム ー ッ …。

あっ … いらっしゃい ませ 。

こら … ご ごめんなさい ね

なんか 急に 変な こと 言って 。 |きゅうに|へんな||いって

これ は ね ケンカ じゃ なくて

痴話 ゲンカ って いって …。 ちわ|||

違い ます ! ちがい|

違う っす ! ちがう|

じゃあ これ あげる から

仲直り して 。 なかなおり|

やれやれ 。

まさか 子供 に 叱ら れる と は な 。 |こども||しから||||

まいった っす ね ~。

だいたい 先輩 が |せんぱい|

あそこ で 変な こと 言う から 。 ||へんな||いう|

変な こと ? へんな|

だから … 「 いつも の 宇崎 が 」 って 。 |||うざき||

ん っ ?

《 油断 する と 表情 が ふやける 》 ゆだん|||ひょうじょう||

あっ …。

ほら 。

せっかく もらった んだ から

やり ましょう 。

そう だ な 。

こ これ は …。

おめでとう ござ いま ~ す !

(2 人 ) えっ ? じん|

特賞 鳥取 旅行 一 泊 二 日 とくしょう|とっとり|りょこう|ひと|はく|ふた|ひ

ペアチケット 大当たり ~! |おおあたり

( 宇崎 ) へ っ ? うざき||

( 桜井 ) なん … だ と ? さくらい|||

お ぉ …。

わ ぁ !

なんか 空港 が |くうこう|

すごい こと に なって る っす ね ~。

で 今更 だ けど …。 |いまさら||

なん っす か ?

いい の か ? 俺 まで 一緒に 来て 。 |||おれ||いっしょに|きて

な に 言って る ん す か 先輩 ! ||いって|||||せんぱい

2 人 で 当てた んだ から じん||あてた||

当然の 権利 っす よ ! とうぜんの|けんり||

キャ ー 怪 盗 キッド 様 ~。 ||かい|ぬす||さま

かっこいい !

私 鳥取 初めて な ん すよ ~ わたくし|とっとり|はじめて|||

って 先輩 目つき が 全然 違う っす 。 |せんぱい|めつき||ぜんぜん|ちがう|

もっと 優しく っす ! |やさしく|

うる せ ぇ !

って お前 メガネ かければ 案外 …。 |おまえ|||あんがい

ちゃんと やって ください よ 先輩 。 ||||せんぱい

うる せ ぇ !

だいたい 何 を やら せて んだ よ ! |なん|||||