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江戸小話, かま泥棒

かま 泥棒

お 店 に 、 泥棒 が 入り ました 。 店 の 主人 は 、 とても くやしがって 、 「 今度 入ったら 、 と っつ かまえて やる ! 」 と 、 入り口 の 横 に 大きな カマ を 置いて その 中 に もぐり込み 、 泥棒 が 来る の を 見張る 事 に し ました 。

それ から 何 日 か たつ と 、 この 前 の 泥棒 が 再び やって 来 ました 。 けれど 戸じまり が げんじゅうな ので 、 忍び込む こと が 出来 ませ ん 。 「 ちくしょう 。 何も 取ら ず に 帰った ので は 、 泥棒 の 名折れ だ 。 せめて 、 この 大 ガマ を もらって いこう 」 泥棒 が 大 ガマ を かついで 逃げ出す と 、 やがて カマ の 中 から いびき が 聞こえて き ました 。 主人 が 泥棒 を 待って いる うち に 、 眠って しまった のです 。 そんな 事 と は 知ら ない 泥棒 は 、 「 何 だ ? この 『 グゥーグゥー 、 ゴォーゴォー 』 の 不気味な 音 は ? もう いい 、 捨て ち まおう 」 泥棒 は 道ばた に 大 ガマ を おろす と 、 逃げて いき ました 。

しばらく して 目 を 覚ました 主人 が カマ の フタ を 開けて み ます と 、 まわり に は なにも なく 、 頭 の 上 に は 星 が 光って いる で は あり ませ ん か 。 主人 は 、 びっくり して 言い ました 。 「 しまった ! 今度 は 、 家 ごと ぬすま れた ! ♪ ちゃん ちゃん ( おしまい )


かま 泥棒

お 店 に 、 泥棒 が 入り ました 。 店 の 主人 は 、 とても くやしがって 、 「 今度 入ったら 、 と っつ かまえて やる ! 」 と 、 入り口 の 横 に 大きな カマ を 置いて その 中 に もぐり込み 、 泥棒 が 来る の を 見張る 事 に し ました 。

それ から 何 日 か たつ と 、 この 前 の 泥棒 が 再び やって 来 ました 。 けれど 戸じまり が げんじゅうな ので 、 忍び込む こと が 出来 ませ ん 。 「 ちくしょう 。 何も 取ら ず に 帰った ので は 、 泥棒 の 名折れ だ 。 せめて 、 この 大 ガマ を もらって いこう 」   泥棒 が 大 ガマ を かついで 逃げ出す と 、 やがて カマ の 中 から いびき が 聞こえて き ました 。 主人 が 泥棒 を 待って いる うち に 、 眠って しまった のです 。 そんな 事 と は 知ら ない 泥棒 は 、 「 何 だ ? この 『 グゥーグゥー 、 ゴォーゴォー 』 の 不気味な 音 は ? もう いい 、 捨て ち まおう 」   泥棒 は 道ばた に 大 ガマ を おろす と 、 逃げて いき ました 。

しばらく して 目 を 覚ました 主人 が カマ の フタ を 開けて み ます と 、 まわり に は なにも なく 、 頭 の 上 に は 星 が 光って いる で は あり ませ ん か 。 主人 は 、 びっくり して 言い ました 。 「 しまった ! 今度 は 、 家 ごと ぬすま れた ! 」

♪ ちゃん ちゃん ( おしまい )