きんぴか の やかん
むかし むかし 、ある お寺 の 床下 に 、タヌキ が 住んで いました 。
この タヌキ は 頭 の 毛 が うすい 事 から 『はげ ダヌキ 』と 呼ばれて いた のです が 、何と この はげ ダヌキ は 人助け が 大好き な のです 。
ある 年の暮れ の 事 、はげ ダヌキ が お寺 の 近く の とうふ 屋 へ 油揚げ を もらい に 行く と 、とうふ 屋 の 主人 が ため息 を ついて いました 。
「困った な 。 こう も お金 が なくて は 、とうふ を つくる 豆 も 買えない 」
これ を 聞いた はげ ダヌキ は 、とうふ 屋 の 主人 に 言いました 。
「心配 せず とも 大丈夫 。 いつも おいしい 油揚げ を いただいて いる 恩返し に 、おいらが 何とか しましょう 」
そして はげ ダヌキ は 、きんぴか の やかん に 化けて 自分 を 売る ように 言った のです 。
やかん は 間もなく 、通りかかった 金持ち の 旦那 に 買い取られました 。
「これ は 良い 買い物 を した 。 全く 素晴らしい やかん だ 。 もっと みがけば 、もっと 光る かもしれん ぞ 」
だんな は さっそく 、やかん を みがき 始めました 。
やかん に 化けて いた はげ ダヌキ は 、くすぐったい やら 痛い やら 。
でも 、ばれて はいけない ので 、じっと 我慢 している と 、みがかれ すぎて 、ただ でさえ うすい 頭 の 毛 を ツルツル に されて しまいました 。
(ああっ 、大切な 頭 の 毛 が ・・・)
これ 以上 みがかれて は たまらない ので 、はげ ダヌキ は 旦那 が 手 を 離した すきに 逃げ出して 、お寺 の 床下 に 隠れました 。
「ああ 、こんな ツルツル 頭 で は 、恥ずかしくて どこ に も 行けない や 。 でも 、とうふ 屋 に 恩返し が 出来て 良かった 、良かった 」
それ から も はげ ダヌキ は 人助け を 続けて 、人々 に 大切に された と 言う 事 です 。
おしまい