×

Utilizziamo i cookies per contribuire a migliorare LingQ. Visitando il sito, acconsenti alla nostra politica dei cookie.

1 - Harry Potter, 2 .消えた ガラス (2) – Text to read

1 - Harry Potter, 2 .消えた ガラス (2)

Intermedio 1 di giapponese lesson to practice reading

Inizia a seguire questa lezione ora

2 .消えた ガラス (2)

運転 を しながら 、おじさん は おばさん を 相手 に ブツブツ 不平 を 言った 。 何しろ 不平 を 言う のは 好き なのだ 。 会社の 人間の こと 、ハリーの こと 、市議会の こと 、ハリーの こと 、銀行の こと 、ハリーの こと 、ざっと こんな ところが お気に入りの ネタだった 。 今朝 は オートバイ が やり玉 に 上がった 。

「……ムチャクチャ な 音 を 出して 走り おって 。 チンピラ ども が 」

オートバイ に 追い抜かれた 時 に おじさん が 言った 。

「僕 、オートバイ の 夢 を 見た 」ハリー は 急に 思い出した 。 「空 を 飛んでいた よ 」

バーノン おじさん は とたんに 前 の 車 に ぶつかりそうになった 。 運転席 から グルッと 振り向きざま 、彼 は 口髭 を 生やした 巨大 な 赤かぶ の ような 顔 で ハリー を 怒鳴りつけた 。

「オートバイ は 空 を 飛ばん ! 「ダドリー と ピアーズ が クスクス 笑った 。 「飛ばない こと は 分かっている 。 ただ の 夢 だ よ 」

ハリー は 何にも 言わなきゃよかった と 思った 。 ダーズリー 夫妻 は ハリー が 質問する の も 嫌った が 、もっと 嫌った の は 、夢 だろうが 漫画 だろうが 、何か が まとも ではない 行動をする 話 だった 。 ハリー が そんな 話 を する と 、まるで 危険な こと を 考えている と でも 思っている ようだった 。

その日 は お天気 も よく 、土曜日 で 、動物園 は 家族連れ で 混み合って いた 。 ダーズリー 夫妻 は 入口 で ダドリー と ピアーズ に 大きな チョコレート アイスクリーム を 買い与えた 。 ハリー を 急いで アイス スタンド から 遠ざけよう とした が 、間に合わず 、愛想のよい 売り子 の おばさん が 、坊や は 何が いい の と 聞いた ので 、しかたなしに ハリー に も 安い レモン アイス を 買い与えた 。

これ だって けっこう いける 、と アイス を なめ ながら 、ハリー は みんな と 一緒に ゴリラ の 檻 を 眺めた 。 ──ゴリラ が 頭 を 掻いている 姿 が ダドリー そっくりだ 。 あれ で 金髪 だったら な ……。

こんなに 素晴らしい 朝 を 過ごした の は 、ハリー にとって 久しぶり だった 。 昼 近く になると 、ダドリー も ピアーズ も 動物 に 飽きて きた ので 、代わりに お気に入り の ハリー 殴り を 始める かもしれない と 思い 、ハリー は 慎重に 二人 から 少し 離れて 歩く ようにした 。 園内 の レストラン で お昼 を 食べた が 、ダドリー は チョコレート パフェ が 小さい と 癇癪を 起こし 、おじさん が もう一つ 買って やる はめに なり 、ハリー は パフェ の お下がり を 食べる こと を 許された 。

後 に なって 思えば 、 こんな いい こと ばかり が 続く はず が なかった 。

昼食 の 後で 、爬虫類館 を 見た 。 館内 は ヒヤッと して 暗く 、壁 に 沿って ガラスケース が 並び 、中 には 照明 が ついていた 。 ガラス の 向こう には 色々な トカゲ や 蛇 が いて 、材木 や 石 の 上 を スルスルと 這い回っていた 。 ダ ドリー と ピアー ズ は 巨大な 毒 ヘビ コブラ と 、人間 でも 絞め殺し そうな 太い ニシキヘビ を 見たがった 。 ダドリー は すぐに 館内 で 一番 大きな ヘビ を 見つけた 。 バーノン おじさん の 車 を 二巻き にして 砕いて 屑籠 に 放り込み そうな 大蛇 だ ──ただし 、今 は そういう ムード ではない らしい 。 それどころか ぐっすり 眠っている 。

ダドリー は 、ガラス に 鼻 を 押しつけて 、ツヤツヤ と 光る 茶色 の とぐろ を 見つめて いた 。

「動かして よ 」

ダドリー は 父親 に せがんだ 。 おじさん は ガラス を トントン と 叩いた が 、ヘビ は 身じろぎも しない 。

「もう 一回 やって 」

ダドリー が 命令した 。 おじさん は 拳 で ドンドン と ガラス を 叩いた が 、ヘビ は 眠り 続けて いる 。

「つまんない や 」

ダドリー は ブーブー 言いながら 行ってしまった 。

ハリー は ガラス の 前 に 来て 、じっと ヘビ を 見つめた 。 ヘビ の 方 こそ 退屈 の あまり 死んでしまっても 不思議 は ない 。 一日中 、ガラス を 叩いて チョッカイ を 出す バカ な 人間 ども 以外 に 友達 も いない ……物置 で 寝起き する 方 が まだ まし だ 。 ドア を ドンドン やられる のは ペチュニア おばさん が 朝 起こしに 来る 時 だけ だし 、少なくとも ハリー は 家 の 中 を 歩き回れる 。

突然 、ヘビ は ビーズ のような 目 を 開け 、ゆっくり 、とても ゆっくりと かま 首 を もたげ 、ハリー の 目線 と 同じ 高さ まで 持ち上げた 。

ヘビ が ウィンクした 。

ハリー は 目 を 見張った 。 慌てて 誰か 見ていないか と 、周り を 見回した 。 大丈夫 だ 。 ハリー は ヘビ に 視線 を 戻し 、ウィンク を 返した 。

へビ は かま 首 を バーノン おじさん と ダドリー の 方 に 伸ばし 、目 を 天井 に 向けた 。 その 様子 は 、明らかに ハリー に こう 言っていた 。

「いつも こう さ 」

「分かる よ 」

へビ に 聞こえる かどうか 分からなかった が 、ガラス越し に ハリー は そう 呟いた 。

「ほんとに イライラする だろう ね 」

ヘビ は 激しく 頷いた 。

「ところで 、どこ から 来た の ?」 ヘビ は ガラス ケース の 横 に ある 掲示板 を 尾 で ツンツンと つついた 。 ハリー が のぞいて 見る と 、

ブラジル 産 ボアコンストリクター 大 ニシキヘビ

と 書いてある 。

「いい 所 なの ? 」 ニシキヘビ は もう一度 尾 で 掲示板 を つついた 。 この ヘビ は 動物園 で 生まれました 「そう なの ……じゃ 、ブラジル に 行った ことがない んだ ね ?」 へビ が 頷いた とたん 、ハリー の 後ろ で 耳 を つんざく ような 大声 が して 、ハリー も ヘビ も 飛び上がりそうになった 。 「ダドリー ! ダーズリー おじさん ! 早く 来て ヘビ を 見て 。 信じられない ような こと やって いる よ 」ダドリー が ドタドタと 、それなりに 全速力で やってきた 。 「どけ よ 、オイ 」

ダドリー が ハリー の 肋骨 に パンチ を 食らわせた 。 不意 を 食らって ハリー は コンクリート の 床 に ひっくり返った 。 次 の 瞬間 の 出来事 は 、あっという間 だった ので 、どんな 風 に 起こった のか 誰にも 分からなかった 。 最初 、ダドリー と ピアーズ が ガラス に 寄りかかった 。 次 の 瞬間 、二人 は 恐怖 の 叫び を 上げて 飛び退いた 。

ハリー は 起き上がり 、 息 を 呑んだ 。 ニシキヘビ の ケース の ガラス が 消えていた 。 大 ヘビ は 素早く とぐろ を 解き 、ズルズル と 外 に 這い出した 。 館内 に いた 客 たち は 叫び声 を 上げ 、出口 に 向かって かけ出した 。

ヘビ が スルスル と ハリー の そば を 通り過ぎた 時 、誓って いい 、ハリー は 確かに 、低い 、シューシュー と いう 声 を 聞いた の だ 。

「ブラジル へ 、俺 は 行く ──シュシュシュ 、ありがと よ 。 アミーゴ 」

爬虫類 館 の 飼育 係 は ショック 状態 だった 。

「でも 、ガラス は 、ガラス は いったい どこに ? 」と 言い続けていた 。

園長 は 自ら ペチュニア おばさん に 濃い 甘い 紅茶 を 入れ 、ペコペコ と 謝った 。 ピアーズ と ダドリー は わけの分からない ことを 口走る ばかり だった 。 ハリー が 見ていた かぎり で は 、ヘビ は 通りがかり ざま に 二人 の 踵 に 噛み付く 振りをした だけ なのに 、バーノン おじさん の 車 に 全員 が 戻った 時 に は 、ダドリー は 「ヘビ に 脚 を 食いちぎられそうになった 」と 言い 、ピアーズ は 「嘘 じゃない 、ヘビ が 絞め殺そうとした 」と 言った 。 しかし ハリー にとって 最悪 だった の は だんだん 落ち着いて 来た ピアーズ が 言った 言葉 だった 。

「ハリー は ヘビ と 話していた 。 ハリー 、そう だろ ? 」バーノン おじさん は まず ピアーズ を 無事 家 から 送り出す まで 怒鳴る の を 我慢 し 、それから ハリー の 処分 に 取りかかった 。 怒り の あまり 、おじさん は 声 も 出なかった 。 やっと の こと で

「行け ──物置 ──出る な ──食事 抜き 」

と言う と 、椅子 に 倒れ込んでしまった 。 おばさん は 急いで おじさん に 飲ませる ブランデー の 大瓶 を 取りに行った 。

ハリー が 暗い 物置 に 入って から だいぶ 時間 が 経った 。 時計 が 欲しい と 思った 。 どのぐらい 時間 が 経った のか 分からない し 、ダーズリー 一家 が 眠って しまった かどうか も 分からない 。 みんな が 寝静まる まで は キッチン で こっそり 盗み食い を する こと も できない 。

ダーズリー 一家 と 暮らし て ほぼ 十年 が ……思い出す かぎり 惨め な 十年 が 過ぎた 。 赤ん坊 の 時 から 、両親 が 自動車事故 で 死んで から ずっと だ 。 両親 が 死んだ 時 、自分 が 車 の 中 に いた かどうか さえ 思い出せない 。 時々 、物置 の 中 で 長い 時間 を 過ごし ながら 、一生懸命 思い出 を たぐっている と 、不思議 な 光景 が 見えてくる ことがあった 。 目の 眩む ような 緑 の 閃光 と 焼けつく ような 額 の 痛み だ 。 緑 の 光 が どこ から 出て いる のか は 想像 が 付かなかった が 、ハリー は きっと 、これ が 自動車事故 なんだ 、と 思った 。 両親 の こと は まったく 思い出せなかった 。 おじさん も おばさん も 一度も 話してくれない し 、もちろん 質問 は 禁じられていた 。 この 家 の どこにも 両親 の 写真 は なかった 。

小さかった 頃 、ハリー は 誰か 見知らぬ 親戚 が 自分 を 迎えにやってくる こと を 何度も 何度も 夢見た 。 しかし 、そんな ことは 一度も 起こらなかった 。 ダーズリー 一家 しか 家族は なかった 。 それなのに 、時々 街 で 見知らぬ 人 が ハリー の こと を 知っている の ではないか と 思う こと が あった (そう 思い たかった の かもしれない )。 見知らぬ ばかりか 、実に 奇妙な 人たち だった 。 一度 は 、おばさん や ダドリー と 一緒に 買い物 に 出た 時 、店 の 中 で スミレ色 の 三角帽子 を かぶった 小さな 男の人 が ハリー に お辞儀をした 。 おばさん は 、知っている 人 なのか と 激しく ハリー を 問い詰め 、何も 買わずに 二人 を 連れて 店 を 飛び出した 。 一度 は バス の 中 で 、緑ずくめ の とっぴな 格好 を した おばあさん が ハリー に 向かって うれしそうに 手を振った 。 つい 先日 も 、ひどく 長い 紫 の マント を 着た ハゲ 頭 の 男 が 、街中 で ハリー と しっかり 握手 まで して そのまま 一言も 言わずに 立ち去った 。 一番 奇妙 な の は 、ハリー が もう一度 よく 見よう とした とたん 、こうした 人たち が 消えて しまう こと だった 。

学校 でも ハリー は 一人ぼっち だった 。 ダブダブ の 服 に 壊れた メガネ を かけた おかしな ハリー ポッター が 、ダドリー 軍団 に 憎まれて いる こと を みんな 知って いた し 、誰一人 ダドリー 軍団 に 逆らおう とは しなかった の だ 。

Learn languages from TV shows, movies, news, articles and more! Try LingQ for FREE