×

Utilizziamo i cookies per contribuire a migliorare LingQ. Visitando il sito, acconsenti alla nostra politica dei cookie.

image

1 - Harry Potter, 16.2仕掛けられた 罠

16.2仕掛けられた 罠

足音 以外 に 聞こえる の は 、壁 を 伝い 落ちる 水滴 の かすかな 音 だけ だった 。 通路 は 下り坂 で 、ハリー は グリンゴッツ を 思い出して いた 。 そう いえば 、あの 魔法 銀行 で は ドラゴン が 金庫 を 守って いる とか ……ハリー の 心臓 に いやな 震え が 走った 。 もし ここ で ドラゴン に 出くわしたら 、それ も 大人 の ドラゴン だったら 。 赤ん坊 の ノーバート だって 手 に 負えなかった のに ……。

「何 か 聞こえない か ? 」と ロン が 小声 で 言った 。

ハリー も 耳 を すました 。 前 の ほう から 、柔らかく 擦れ合う 音 や チリンチリン という 音 が 聞こえてきた 。

「ゴースト かな ? 「わからない ……羽 の 音 みたいに 聞こえる けど 」

「前 の ほう に 光 が 見える ……何か 動いている 」

三 人 は 通路 の 出口 に 出た 。 目の前 に まばゆく 輝く 部屋 が 広がった 。 天井 は 高く アーチ 形 を している 。 宝石 の ように キラキラ と した 無数の 小鳥 が 、部屋 いっぱい に 飛び回っていた 。 部屋 の 向こう側 に は 分厚い 木 の 扉 が あった 。

「僕たち が 部屋 を 横切ったら 鳥 が 襲って くる んだろうか ? 」と ロン が 聞いた 。

「たぶん ね 。 そんなに 獰猛に は 見えない けど 、もし 全部 いっぺんに 飛びかかってきたら ……でも 、ほか に 手段 は ない ……僕 は 走る よ 」と ハリー が 言った 。

大きく 息 を 吸い込み 、腕 で 顔 を おおい 、ハリー は 部屋 を かけ抜けた 。 いまにも 鋭い 嘴 や 爪 が 襲って くる かも しれない 、と 思った が 何事 も 起こらなかった 。 ハリー は 無傷 で 扉 に たどり着いた 。 取っ手 を 引いてみた が 、鍵 が かかっていた 。

ロン と ハーマイオニー が 続いて やってきた 。 三 人 で 押せども引けども 扉 は ビクともしない 。 ハーマイオニー が アロホモラ 呪文 を 試してみた が だめだった 。

「どう する ? 」ロン が 言った 。

「鳥 よ ……鳥 は ただ 飾り で ここ に いる んじゃない はずだ わ 」と ハーマイオニー が 言った 。

三 人 は 頭上 高く 舞って いる 鳥 を 眺めた 。 輝いて いる ── 輝いて いる ?

「鳥 じゃ ない んだ ! ハリー が 突然 言った 。

「鍵 なんだ よ ! 羽 の ついた 鍵 だ 。 よく 見て ごらん 。 と いう こと は ……」

ハリー は 部屋 を 見渡した 。 他の 二 人 は 目 を 細めて 鍵 の 群れ を 見つめて いた 。

「…… よし 。 ほら ! 箒 だ ! ドア を 開ける 鍵 を 捕まえ なくちゃ いけない んだ ! 「 でも 、 何 百 羽 も いる よ ー 」 ロン は 扉 の 錠 を 調べた 。

「大きくて 昔風 の 鍵 を 探す んだ ……たぶん 取っ手 と 同じ 銀製 だ 」

三人 は それぞれ 箒 を 取り 、地面 を 蹴り 、空中 へ と 鍵 の 雲 の まっただ中 へ と 舞い上がった 。 三 人 とも 捕もう と したり 、引っかけよう と したり した が 、魔法 が かけられた 鍵 たち は スイスイ と すばやく 飛び去り 、急降下 し 、とても 捕まえる こと が できなかった 。 しかし 、ハリー は だてに 今 世紀 最 年少 の シーカー を やって いる わけで は ない 。 他の 人 に は 見え ない もの を 見つける 能力 が ある 。 一 分 ほど 虹色 の 羽 の 渦 の 中 を 飛び回っている うちに 、大きな 銀色 の 鍵 を 見つけた 。 一 度 捕まって 無理やり 鍵 穴 に 押し込まれた かのように 、片方 の 羽 が 折れている 。

「あれ だ ! 」ハリー は 二人 に 向かって 叫んだ 。

「あの 大きい やつ だ ……そこ 、違う よ 、そこ だ よ ……明るい ブルー の 羽 だ ……羽 が 片方 、ひん 曲がって いる 」

口 ン は ハリー の 指さす 方向 に 猛 スピード で 向かい 、 天井 に ぶつかって あやうく 箒 から 落ち そうに なった 。

「三 人 で 追いこま なくちゃ ! 曲がった 羽 の 鍵 から 目 を 離さずに 、ハリー が 呼びかけた 。

「ロン 、君 は 上 の 方 から 来て ……ハーマイオニー 、君 は 下 に いて 降下 できない ように して おいて くれ 。 僕 が 捕まえてみる 。 それ 、今 だ ! ロン が 急降下し 、ハーマイオニー が 急上昇した 。 鍵 は 二人 を かわした が 、ハリー が 一直線 に 鍵 を 迫った 。 鍵 は 壁 に 向かって スピード を 上げた 。 ハリー は 前屈みになった 。 バリバリッ と いう いやな 音 が した か と 思う と 、ハリー は 片手 で 鍵 を 石壁 に 押さえつけて いた 。 ロン と ハーマイオニー の 歓声 が 部屋 中 に 響きわたった 。

三人 は 大急ぎで 着地し 、ハリー は 手 の 中 で バタバタ もがいている 鍵 を しっかり つかんで 扉 に 向かって 走った 。 鍵 穴 に 突っ込んで 回す ──うまく いった 。 扉 が カチャリ と 開いた 。 その 瞬間 、鍵 は また 飛び去った 。 二 度 も 捕まった ので 、鍵 は ひどく 痛めつけられた 飛び方 を した 。 「いい かい ? 」ハリー が 取っ手 に 手 を かけ ながら 二人 に 声 を かけた 。 二 人 が うなずいた 。 ハリー が 引っ張る と 扉 が 開いた 。

次の 部屋 は 真っ暗 で 何も 見え なかった 。 が 、一歩 中 に 入る と 、突然 光 が 部屋 中 に あふれ 、驚く べき 光景 が 目の前 に 広がった 。

大きな チェス 盤 が ある 。 三 人 は 黒い 駒 の 側 に 立って いた 。 チェス の 駒 は 三 人 より も 背 が 高く 、黒い 石 の ような もの で できて いた 。 部屋 の ずっと むこう 側 に 、こちら を 向いて 白い 駒 が 立って いた 。 三人 は 少し 身震い した ──見上げる ような 白い 駒 は みんな のっぺらぼう だった 。

「さあ 、どう したら いい んだろう ? 」ハリー が ささやいた 。

「見れば わかる よ 。 だろう ?

むこうに 行く に は チェス を し なくちゃ 」 と ロン が 言った 。

白い 駒 の 後ろ に 、もう 一 つ の 扉 が 見えた 。

「どう やる の ? 」ハーマイオニー は 不安 そうだった 。

「たぶん 、僕たち が チェス の 駒 に なら なくちゃ いけない んだ 」と ロン 。

ロン は 黒 の ナイト に 近づき 、手 を 伸ばして 馬 に 触れた 。 する と 石 に 命 が 吹き込まれた 。 馬 は 蹄 で 地面 を 掻き 、兜 を かぶった ナイト が ロン を 見下ろした 。

「僕たち ……あの ……むこう に 行く に は チェス に 参加 し なくちゃ いけません か ? 黒 の ナイト が うなずいた 。 ロン は 二人 を 振り返った 。

「 ちょっと 考え させて ……」 と ロン が 言った 。

「僕たち 三人 が ひとつ ずつ 黒い 駒 の 役目 を しなくちゃ いけない んだ …… 」

ハリー と ハーマイオニー は ロン が 考え を 巡らせて いる の を おとなしく 見て いた 。 しばらく して ロン が 言った 。

「気 を 悪く し ないで くれよ 。 でも 二人 とも チェス は あまり 上手 じゃない から ……」

「気 を 悪く なんか する もん か 。 何 を したら いい の か 言って くれ 」ハリー が 即座に 答えた 。

「じゃ 、ハリー 。 君 は ビショップ と かわって 。 ハーマイオニー は その 隣 で ルーク の かわり を する んだ 」

「 ロン は ? 「僕 は ナイト に なる よ 」

チェス の 駒 は ロン の 言葉 を 聞いて いた ようだ 。 黒 の ナイト と ビショップ と ルーク が クルリ と 白 に 背 を 向け 、チェス 盤 を 降りて 、ハリー と ロン と ハーマイオニー に 持ち場 を 譲った 。

「自駒 が 先手 なんだ 」と ロン が チェス 盤 の むこう 側 を のぞき ながら 言った 。 「ほら …見て …」

白 の ポーン が 二 つ 前 に 進んだ 。

ロン が 黒 駒 に 動き を 指示 し はじめた 。 駒 は ロン の 言う とおり 黙々と 動いた 。 ハリー は 膝 が 震えた 。 負けたら どう なる んだろう ?

「ハリー 、斜め 右 に 四つ 進んで 」

ロン と 対 に なっている 黒 の ナイト が 取られてしまった 時 が 最初の ショック だった 。 白 の クイーン が 黒 の ナイト を 床 に 叩きつけ 、チェス 盤 の 外 に 引きずり出した のだ 。 ナイト は 身動き も せず 盤 外 に うつ伏せ に 横たわった 。

「こう し なくちゃ なら なかった んだ 」

ロン が 震え ながら 言った 。

「君 が あの ビショップ を 取る ため に 、道 を 空け とか なきゃ ならなかった んだ 。 ハーマイオニー 、さあ 、進んで 」

白 は 、黒 駒 を 取った 時 に 何の 情け も かけ なかった 。 しばらく する と 負傷 した 黒 駒 が 壁 際 に 累々 と 積み上がった 。 ハリー と ハーマイオニー が 取られそうに なっている のに 、ロン が 危機一髪 の ところ で 気づいた こと も 二回 あった 。 ロン も チェス 盤上 を 走り回って 、取られた と 同じ くらい の 自駒 を 取った 。

「詰め が 近い 」ロン が 急に つぶやいた 。

「ちょっと 待てよ ──うーん …… 」

白 の クイーン が のっぺらぼう の 顔 を ロン に 向けた 。

「やっぱり ……」ロン が 静かに 言った 。

「これ しか 手 は ない ……僕 が 取られる しか 」

「 だめ ! ハリー と ハーマイオニー が 同時に 叫んだ 。

「これ が チェス な んだ ! 」ロン は きっぱり と 言った 。

「犠牲 を 払わ なくちゃ ! 僕 が 一 駒 前進 する 。 そう する と クイーン が 僕 を 取る 。 ハリー 、それ で 君 が 動ける ように なる から 、キング に チェックメイト を かける んだ ! 「 でも ……」

「スネイプ を 食い止めたい んだろう 。 違う の かい ? 「 ロン ……」

「急が ない と 、スネイプ が もう 『石 』を 手に入れて しまった かも しれない ぞ ! そう する しか ない 。

「いい かい ? ロン が 青ざめた 顔 で 、しかし きっぱり と 言った 。

「じゃあ 、僕 は 行く よ ……いい かい 、勝ったら ここ で グズグズ してたら ダメだ ぞ 」

ロン が 前 に 出た 。 白 の クイーン が 飛びかかった 。 ロン の 頭 を 右 の 腕 で 殴り つけ 、 ロン は 床 に 倒れた ── ハーマイオニー が 悲鳴 を 上げた が 、 自分 の 持ち場 に 踏み留まった ── 白 の クイーン が ロン を 片隅 に 引きずって 行った 。 ロン は 気絶 して いる ようだった 。

震え ながら 、ハリー は 三つ 左 に 進んだ 。

そして 、白 の キング は 王冠 を 脱ぎ 、ハリー の 足元 に 投げ出した ──勝った 。 チェス の 駒 は 左右 に 分かれ 、前方 の 扉 へ の 道 を 空けて お辞儀 を した 。 もう 一 度 だけ ロン を 振り返り 、ハリー と ハーマイオニー は 扉 に 突進 し 、次の 通路 を 進んだ 。

「 もし ロン が ……? 「 大丈夫 だ よ 」

ハリー が 自分 に 言い聞かせる ように 言った 。

「次 は 何 だ と 思う ? 「スプラウト は すんだ わ 。 悪魔 の 罠 だった …… 鍵 に 魔法 を かけた の は フリットウィック に 違いない …… チェス の 駒 を 変身 させて 命 を 吹き込んだ の は マクゴナガル だし …… と する と 、 残る は クィレル の 呪文 と スネイプ の ……」

二 人 は 次の 扉 に たどり着いた 。

「いい かい ? と ハリー が ささやいた 。

「 開けて 」

ハリー が 扉 を 押し 開けた 。

むかつく ような 匂い が 鼻 を つき 、二人 は ローブ を 引っばり 上げて 鼻 を おおった 。 目 を しょぼつかせ ながら 見る と 、前 に やっつけた の より も さらに 大きな トロール だった 。 頭 の こぶ は 血だらけ で 、気絶 して 横たわって いた 。

「今 こんな トロール と 戦わ なくて よかった 」

小山 の ような 足 を ソーッと またぎながら 、ハリー が つぶやいた 。

「さあ 行こう 、息 が 詰まり そうだ 」

ハリー は 次の 扉 を 開けた 。 何 が 出てくる か 、二人 とも まともに 見られない ような 気持 だった 。 が 、何も 恐ろしい もの は なかった 。 ただ テーブル が あって 、その 上 に 形 の 違う 七つ の 瓶 が 一列 に 並んで いた 。

「スネイプ だ 」

ハリー が 言った 。

「何 を すれば いい んだろう 」

扉 の 敷居 を またぐ と 、二人 が 今 通ってきた ばかりの 入口 で たちまち 火 が 燃え上がった 。 ただ の 火 で は ない 。 紫 の 炎 だ 。 同時に 前方 の ドア の 入り口 に も 黒い 炎 が 上がった 。 閉じ 込められた 。 「 見て ! ハーマイオニー が 瓶 の 横 に 置かれていた 巻紙 を 取り上げた 。 ハリー は ハーマイオニー の 肩 越し に その 紙 を 読んだ 。

前 に は 危険 後ろ は 安全

君 が 見つけ さえ すれば 二 つ が 君 を 救う だろう

七つ の うち の 一つ だけ 君 を 前進 させる だろう

別の 一 つ で 退却 の 道 が 開ける その 人 に

二つ の 瓶 は イラクサ 酒

残る 三 つ は 殺人 者 列 に まぎれて 隠れて る

長々 居 たく ない ならば どれ か を 選んで みる が いい

君 が 選ぶ のに 役に立つ 四つ の ヒント を 差し上げよう

まず 第 一 の ヒント だが どんなに ずるく 隠れて も

毒 入り 瓶 の ある 場所 は いつも イラクサ 酒 の 左

第 二 の ヒント は 両端 の 二つ の 瓶 は 種類 が 違う

君 が 前進 したい なら 二 つ の どちら も 友 で は ない 第 三 の ヒント は 見た とおり 七つ の 瓶 は 大きさ が 違う 小人 も 巨人 も どちら に も 死 の 毒薬 は 入って ない 第 四 の ヒント は 双子 の 薬 ちょ つ と 見た目 は 違って も

左 端 から 二 番目 と 右 の 端 から 二 番目 の 瓶 の 中身 は 同じ 味

ハーマイオニー は ホーッ と 大きな ため息 を ついた 。 なんと 、ほほえんで いる 。 こんな 時 に 笑える なんて 、と ハリー は 驚いた 。

「すごい わ ! と ハーマイオニー が 言った 。

「これ は 魔法 じゃ なくて 論理 よ 。 パズル だ わ 。 大 魔法使い と いわ れる ような 人 って 、論理 の かけら も ない 人 が たくさん いる の 。 そういう 人 は ここ で 永久 に 行き止まり だ わ 」

「でも 僕たち も そう なって しまう んだろう ? 違う ? 「もちろん 、そう は ならない わ 」と ハーマイオニー が 言った 。

「必要な こと は 全部 この 紙 に 書いて ある 。 七つ の 瓶 が あって 、三つ は 毒薬 、二つ は お酒 、一つ は 私たち を 安全に 黒い 炎 の 中 を 通して くれ 、一つ は 紫 の 炎 を 通り抜けて 戻れる ように してくれる 」

「でも 、どれ を 飲んだら いい か 、どう やったら わかる の ? 「ちょっと だけ 待って 」

ハーマイオニー は 紙 を 何 回 か 読み 直した 。 それ から 、ブツブツ 独り言 を つぶやいたり 、瓶 を 指さしたり し ながら 、瓶 の 列 に 沿って 行ったり 来たり した 。 そして ついに パチン と 手 を 打った 。

「わかった わ 。 一番 小さな 瓶 が 、黒い 火 を 通り抜けて 『石 』の 方 へ 行かせて くれる 」

ハリー は その 小さな 瓶 を 見つめた 。

「一 人 分 しか ない ね 。 ほんの 一口 しか ない よ 」

と ハリー が 言った 。

二 人 は 顔 を 見合わせた 。

「紫 の 炎 を くぐって 戻れる ように する 薬 は どれ ? ハーマイオニー が 一番 右 端 に ある 丸い 瓶 を 指さした 。

「君 が それ を 飲んで くれ 」と ハリー が 言った 。

「いい から 黙って 聞いて ほしい 。 戻って ロン と 合流 して くれ 。 それ から 鍵 が 飛び回っている 部屋 に 行って 箒 に 乗る 。 そう すれば 仕掛け 扉 も フラッフィー も 飛び越えられる 。 まっすぐ ふくろう 小屋 に 行って 、ヘドウィグ を ダンブルドア に 送って くれ 。 彼 が 必要な んだ 。 しばらく なら スネイプ を 食い止められる かも しれない けど 、やっぱり 僕 じゃ かなわない はずだ 」「でも ハリー 、もし 『例の あの 人 』が スネイプ と 一緒に いたら どう する の ? 「そう だ な 。 僕 、一度 は 幸運 だった 。 そう だろう ? ハリー は 額 の 傷 を 指さした 。

「だ から 二度目 も 幸運 かも しれない 」

ハーマイオニー は 唇 を 震わせ 、突然 ハリー に かけより 、両手 で 抱きついた 。

「 ハーマイオニー ! 「ハリー 、あなた って 、偉大な 魔法使い よ 」「僕 、君 に かなわない よ 」ハーマイオニー が 手 を 離す と 、ハリー は ドギマギ しながら 言った 。 「私 なんて ! 本 が 何 よ ! 頭 が いい なんて 何 よ ! もっと 大切な もの が ある の よ ……友情 とか 勇気 とか ……ああ 、ハリー 、お 願い 、気 を つけて ね ! 「まず 君 から 飲んで 。 どの 瓶 が 何の 薬 か 、自信 が ある んだ ね ? 「絶対 よ 」

ハーマイオニー は 列 の 端 に ある 大きな 丸い 瓶 を 飲み 手 し 、身震い した 。

「毒 じゃ ない んだろう ね ? ハリー が 心配 そうに 開いた 。

「大丈夫 ……でも 氷 みたいな の 」

「さあ 、急いで 。 効き目 が 切れ ない うち に 」

「幸運 を 祈ってる わ 。 気 を つけて ね 」

「 はやく ! ハーマイオニー は きびす を 返して 、紫 の 炎 の 中 を まっすぐに 進んで いった 。

ハリー は 深呼吸 し 、小さな 瓶 を 取り上げ 、黒い 炎 の 方 に 顔 を 向けた 。

「行く ぞ 」そう 言う と 、ハリー は 小さな 瓶 を 一気に 飲み干した 。

まさに 冷たい 氷 が 体中 を 流れて いく ようだった 。 ハリー は 瓶 を 置き 、歩き はじめた 。 気 を 引き締め 、黒い 炎 の 中 を 進んだ 。 炎 が メラメラ と ハリー の 体 を なめた が 、熱く は なかった 。 しばらく の 間 、黒い 炎 しか 見えなかった ……が 、とうとう 炎 の むこう側 に 出た 。 そこ は 最後 の 部屋 だった 。

すでに 誰 か が そこ に いた 。 しかし ──それ は スネイプ で は なかった 。 ヴォルデモート で さえ も なかった 。

Learn languages from TV shows, movies, news, articles and more! Try LingQ for FREE