Kinono Tabi : The Beautiful World ( Kino's Journey ) Episode 9
♪~
~ ♪
(キノ )旅人 が 森 で 休んでいる と 1台 の 戦車 に 出会いました
(戦車 )や あ モト ラド さん と その 運転手 さん
戦車 を 見かけ なかった かい ?
(キノ )戦車 の 話 は こう で した
長年 彼 に 乗って い た 戦車 長 が 流れ弾 に 当たって 死ぬ 直前 ―
最後 の 命令 を 残し た の です
色 が 黒く て 砲 頭 の 右側 に 3 本 の 紅い 縦 線
左側 に バク の 絵 が 描いて ある 戦車 を 完全 に 破壊 しろ と
(戦車 )それ から そいつ を ずっと 捜し てる の さ 見なかった ?
(キノ )いえ
(戦車 )そう か それ じゃあ まだまだ 捜さ なきゃ
絶対 に 破壊 し て やる 絶対 に …
(キノ )旅人 は 見送り まし た
砲 頭 の 右 に 3 本 の 紅い 縦 線
左 に バク の 絵 が 描かれた 戦車 が 去っていく の を
いつ まで も いつ まで も …
(キノ )と さ …
(エルメス )あんまり おもしろい 本 じゃ ない ね
(キノ )そう ?
(エルメス )モト ラド が 活躍 し ない の が 気に入らない
なるほど 納得 し た よ
(エルメス )とにかく これ から 行く 国 で は ―
もっと おもしろい 本 が 見つかる こと を 祈ってる よ
その 本 と 引き換え に ね
(エルメス )キノ 誰 か いる よ
(キノ )うん
(男 )み …水 …
(男 )フゥ …
ありがとう キノ さん
お 礼 を し たい が 今 は こんな もの しか …
これ から あの 世界中 の 本 を 集めている 本 の 国 に 行く んだろ ?
はい
図書館 で 借り られる は 持ち込んだ 本 と 同じ 冊数 だけ なんだ
だから それ を
(キノ )どうも
(男 )実は 僕 は あの 国 から 脱出 し て きた んだ
(エルメス )脱出 だって ?
あの 国 で は 何 か 危険 な こと でも 起こってる んですか ?
あ …いや そう じゃ ない
そう じゃ ない が …
あの 国 が 僕 に は 耐え難かった ん だ
( 男 ) あの 国 で は 本 を 書く こと が 禁止 さ れ て いる ん だ
だけど 僕 は 本 を 書く 仕事 が したくて ね
(エルメス )世界 中 から 本 を 集めている のに ―
本 を 書く の が 禁止 されてる って いう の ?
( 男 ) あの 国 の 図書 館 に 行って み れ ば 分かる よ
(エルメス )意外 と 小さい ね
(キーボード を 打つ 音 )
(司書 )1 冊 …です か ?
では 1 冊 しか 借り られ ませ ん よ
はい 知って い ます
本 は これ です
(キノ )あの …
この 国 の 図書館 に は ―
世界 中 の 本 が 集め られ てる そう です が ―
ここ が そう です か ?
(司書 )え …ええ まあ
(エルメス )世界 中 の 本 が たった これ だけ ?
(館長 )そう です よ モト ラド さん 旅人 さん
世界 中 の 読んで いい 本 は すべて ここ に あり ます
ようこそ わが 図書館 へ 私 は ここ の 館長 です
こんにち は 館長 さん
今 “読んで いい 本 ”と おっしゃいましたか ?
(館長 )そう です
ここ に ある の は 読書 厚生省 が 認可 し た ―
正真 正銘 まさしく 無害 な 本 だけ な の です
(キノ )無害 な 本 …です か ?
( 館長 ) はい
世界 中 から この 国 に 持ち込まれた 本 は
すべて 厳正 な 審査 に よって
“有害 な 本 ”と “無害 な 本 ”と に 分類 されます
“ 有害 ” か “ 無害 ” か を どう やって 判断 する ん です か ?
また その 審査 は 誰 が 行う んです か ?
(館長 )審査 は “城 ”の 方々 が 行い ます
(エルメス )“城 ”って ?
読書 厚生 省 の 建物 を 我々 は “城 ”と 呼んでいる のです
あそこ に 入れる の は この 国 でも 有数 の 批評家 の 方々 だけ
有害 か 無害 か は その 方 たち が 判断 し ます
(キノ )で も その 人 たち の 判断 が 間違って い たら ?
批評 家 に 間違い が ある はず が ありません
何しろ 批評 家 なんです から
ハハハハ …
(キーボード を 打つ 音 )
(同志 )作家 から の 連絡 が 途絶え て もう 3か月 だ
城 に 捕らえ られ た の かも しれん
(司書 )で も 城 に 潜入 する なんて …シッ !
(司書 )で も 城 に 潜入 する なんて …シッ !
( 足音 )
(エルメス )結局 おもしろ そう な 本 なかった ね
(キノ )うん 子供 だ まし と 実用 書 ばかり
こんな もの だ と 思って た けど
(司書 )キノ さん この 本 の こと で お話 が …
この 本 は 誰 か から もらった もの で は ?
ええ 砂漠 で 倒れ て い た 人 を 助けた お礼 に …
やっぱり …
それ は きっと 私 の 恋人 だった 人 です
そう だった ん です か
キノ さん
彼 から 城 の 入り口 が どこ に ある か 聞い て いません か ?
はい ?
( 同志 ) おい 同志 !
作家 から 連絡 が あった ぞ
ホント !?
(扉 の 閉まる 音 )
(司書 )私たち は 城 に 抵抗 し ている 地下 組織 ―
“出版 の 会 ”の メンバー な ん です
(キノ )出版 の 会 …です か ?
(司書 )ええ 私 たち は 本 を 出版 し て いる ん です
それ も 城 の 審査 を 受け て いない 違法 と される 本 を
(同志 )レジスタンス だ よ
我々 は 捕らえ られ た 同志 を 助ける ため に
城 へ の 入り口 を 探し て いる ん だ
それ で 入り口 の こと を 僕 に …
でも 残念 ながら 僕 は 何 も 聞い て いません
(司書 )そう です か
でも どう して 僕 が 彼 から 聞い たん じゃない か と ?
彼 は 旅人 が この 国 に 持ち込んだ 本 を
城 に 運ぶ 仕事 を し て い たん です
運ぶ 合間 に まだ 分類 さ れる 前 の 本 を ―
たくさん 読んだ と 言って いました
本当 は 違法 な ん です けど …
(エルメス )きっと その とき に 本 の 魅力 を 知った ん だ ね
( 司書 ) 彼 は 城 の 中 まで 本 を 運 ん で い た はず です だ から …
だから 我々 の 知らない 秘密 の 通路 を
彼 なら 知って いる かも しれない と 思った んです が …
(同志 )なあ 旅人 さん
あんた を 一流 の パース エイダー 使い と 見込んで 頼み たい
我々 の 仲間 に なって 一緒に 戦って くれ ない か ?
(同志 )そう だ 腕 の 立つ 仲間 が いる と 心強い !
待って ください
僕 は この 国 に 3 日 しか いません し 皆さん の 力 に は なれません
(同志 )そう か
(同志 )本 の お話 の ように は いかない もの だ
(エルメス )助けて あげれば いい のに
どうせ ヒマ な ん だ から
そう いう わけ に は いか ない よ
(司書 )キノ さん どう か 私 たち の こと は 秘密 に
(キノ )ええ もちろん
それ より 作家 から 連絡 が あった らしい が
原稿 は まだ 届か ない 心配 だ な
(キノ )その “作家 ”と いう の は 誰 なん です ?
(司書 )もともと は 城 の 中 に い た 人 らしい ん です
城 に 集まる 世界 中 の 本 を ことごとく 読み 尽くす と ―
突然 部屋 に こもって 2 週間 で 1 冊 の 本 を 書き上げ ―
“私 は 世界 の すべて を 書き記し た ”と いう ひと言 を 残し て ―
姿 を 消し た とか …
その 本 は 今 も 城 の 中 に 眠っている という
(キノ )“世界 の すべて を 書き記し た 本 ”です か
我々 が 出版 し て いる の は すべて その 作家 の もの だ
(司書 )作家 の 書く お話 に は ―
何 か 魔法 の ように 人 を 引きつける 魅力 が ある んです
そう …
いつの間にか 自分 が
お 話 の 登場人物 に なった と 錯覚 し て しまう ような …
(エルメス )でも キノ が もらった あの 本 も ―
その 作家 の 作品 だ と する と あまり 才能 が ある とは 思えない ね
(キノ )エルメス 今 だ から 言う けど
僕 は おもしろい と 思った な あの 話
できれば もっと 読み たい と 思った
(浮浪者 )もう 読んでる の かも しれん よ
ここ は 実は 本 の 中 の 世界 で ―
あんた も その モト ラド 君 も 本 に 書かれた ―
登場 人物 だった と したら どう か ね ?
(キノ )はい ?
(浮浪者 )モト ラド に 乗って 旅 を 続ける ―
旅人 の 本 が あった と する
あんた は それ を 読む うち ―
自分 が その 旅人 だ と 思い込んでしまった 読者 の 1 人
な の かも しれん よ
あなた は …
(浮浪者 )作家 だ よ
( 警官 ) そっち に 逃げ た ぞ ! ( 警官 ) 捕まえろ !
(キノ )あ …
(同志 )あ !
(同志 )あ …(警官 )この 近く に いる はず だ !
(警官 )捜せ !
(同志 )か …彼女 に !(キノ )え ?
(同志 )図書館 の 司書 を し て いる 女 に 渡し て くれ
作家 なら それ が どこ の 鍵 か 知って いる と …頼む !
(警官 )い た ぞ こっち だ !
(警官 )待て !(同志 )クソー !
作家 …なら …
(老紳士 )レジスタンス ごっこ の 連中 か
困った もの だ
世界 中 の 本 の 中 に は ―
過激 な 描写 や 危険 思想 が 書かれた もの も あります
それ に 影響 を 受け て ―
凶悪 事件 を 起こす 者 が 出てきた のです よ
(キノ )で も それ は 本 が 悪い の で は なくて ―
本 を 読んで それ を 解釈する 人 自身 の 問題 じゃない ですか ?
(老紳士 )それ だけ で は ありませ ん
物語 に のめり込む あまり ―
虚構 と 現実 の 区別 が つか なく なったり ―
中 に は 本 の 登場 人物 に 本気 で 恋 を し ―
身 を 滅ぼす 者 まで 現れ た
(エルメス )それ は まとも じゃ ない ね
(老紳士 )事 の 重大さ に 気付いた 読書 厚生省 は ―
彼ら を 治療 する ため の 隔離 病棟 として 城 を 作り ―
国民 に は 審査 を パス し た 安全 な 本 のみ を 供給 する ―
今 の システム を 作り上げた の です
虚構 に のめり込む の は 危険 です よ 旅人 さん
どんな に 楽しく て も それ は 現実 じゃ ない ん です から
(キノ )科学 が とても 発達 し た 世界 に ―
少女 が 1 人 おり まし た
ある 日 少女 の 父親 が 言い まし た
“また そんな 大昔 の 本 を 読んでいる の かい ?キノ ”
少女 は 答え まし た
“ええ お 父様 私 この 本 大好き ”
“だったら ちょうど いい ”
“ついに 完成 し た んだ よ 自動 読書 装置 が ね ”
“これ で 本 の 世界 が 現実 の よう に 体験 できる ”
“もう 思い出す 必要 は ない ん だ よ ”
“こんな 現実 は ”
“お前 は 本 の 世界 で 生きれ ば いい ”
“世界 が 滅んで ―”
“私 たち だけ が 生き残った 現実 など 忘れ て ね ”
“さあ 好き な 本 の 世界 へ お 行き ”
ここ は まだ 本 の 世界 ?
(エルメス )ん ?
(キノ )何でもない
(キノ )あれ ?
ああ 昨日 の 旅人 さん
いや ~参り ました よ
うち の 司書 まで 病気 に かかって い た なんて ね
(キノ )病気 …です か
(館長 )虚構 と 現実 の 区別 が つか なく なり ―
自分 たち を 本 の 世界 の 人間 に 同一視 し て しまって いる ん です
圧政 と 戦う レジスタンス だ なんて ね
本 の 登場 人物 に なりきって い た と ?
ええ
彼女 たち は 城 の 中 に ある と いう 病院 で ―
治療 を 受ける こと に なる でしょう
(エルメス )鍵 あの 人 に 渡せ なかった ね
(キノ )うん
(浮 浪者 )ほほ う それ を 手 に 入れた の か
それ が あんた の 手元 に 来た と いう こと は
あんた の 役回り が 決まった と いう こと だ よ
(エルメス )また 出た
(キノ )役回り ?
(浮浪者 )そう わし が 書いた あの 本 の とおり
つまり この 世界 は わし が 書い た 本 の 中 なんだ よ
旅人 さん
(エルメス )ねえ キノ
この 人 も 現実 と 虚構 の 区別 が つい て ない ん じゃ ない ?
(浮浪者 )虚構 と 現実 という 区別 こそ ―
人間 が 作り出し た 虚構 だ よ モト ラド 君
人生 は 自分 と 他人 の 区別 が つい た とき から 始まる
その 瞬間 から 世界 は 自分 を 主人公 と する 物語 の 舞台 と なる
すべて の 人間 が ―
自分 を 主人公 と する 虚構 を 生き て いる と いう わけ さ
(キノ )なるほど
ところが 世界 の ほう は 一向に 自分 を 主人公 と し て 扱って くれ ない
何 という 隔たり だろう
人 は 一生 この 混乱 に さいなまれ ながら 生きる
この 地獄 から 抜け出る 道 は ただ 1 つ
自分 を …
主人公 でも 端 役 で も ない 立場 に 置く こと つまり …
そう
“作家 ”だ
つい て おいで 扉 の 場所 を 教えよう
(エルメス )彼 も まとも じゃ ない ね
作家 なんて そもそも まとも な 人間 が なる もの じゃ ない よ
エルメス
(浮浪者 )わし の 本 を 読み たけれ ば 赤い 本棚 を 探せ ば いい
世界 の すべて を 書き記し た 本 が そこ に ある
(エルメス )キノ は 本当 に 世界 の すべて を 記述 し た 本 なんて ―
ある と 思ってる の ?
わざわざ こんな 所 まで 来て さ
まだ 本 を 借りて ない から ね
どうせ 1 冊 なら その 本 が いい
(キノ )あ !
(エルメス )やっぱり 有害 に さ れた んだ ね あの 本
(批評家 )相変わらず 人物 描写 が 下手 だ ね この 作者 は
(批評家 )展開 も いいかげん だ し 偶然 に 頼り すぎ
(批評家 )あんた ら に は この 味わい が 分からん の か ね
(エルメス )あれ が 批評 家 たち ?
そう らしい
あ !
あれ かな ?赤い 本棚
(警官 隊長 )ここ が これ から お前 たち が 暮らす 隔離 病棟 だ
彼ら は お前たち の 先輩 で ある
分から ない こと が あったら 何でも 教え て もらえ
ここ で 私たち に 何 を させよう って いう の ?
(警官 隊長 )本 の 批評 だ 世界 中 から 集まる 本 を
有害 な もの と 無害 な もの に 分別 させて やる
私 たち に 批評家 に なれ って いう の ?あんな 最低 の 人種 に !
( 浮 浪者 ) フフ フフ …
誰 だ ! ?
(浮浪者 )世界 は ろう獄 だ すべて 空想 の ろう獄 だ よ
(警官 隊長 )作家 だ 捕まえろ !(警官 )作家 作家 が 現れた ぞ !
(同志 )我々 も 戦おう !(警官 )うわっ !
(同志 )アンガージュマン !
あ …あなた は !
(キノ )昨日 お 仲間 から ここ の 鍵 を 預かった ん です
それ と これ が 作家 さん の 原稿 です
ありがとう
みんな 原稿 が 届い た わ よ !
( 同志 たち ) う お ー !
(キノ )これ だ
(大臣 )待って ください
私 は この 国 の 読書 厚生 大臣 です
旅人 さん
鍵 が あなた の 所 に 行った の は 手違い で した
おわび します
どう いう こと です か ?
(大臣 )あれ は 作家 と 名乗って いる あの 男 の 所 へ 行く よう ―
仕組 ん だ もの だった ん です ( キノ ) 仕組 ん だ ?
(大臣 )あの 男 は もともと ここ の 患者 だった の です
(エルメス )やっぱり
(大臣 )ところ が 抜け道 を 見つけて 逃げ出して しまった
私 たち は 彼 を 捕まえる ため に ワナ を 張り ました
ワナ ?
(大臣 )あの 男 は この 世界 は ―
すべて 自分 が 書い た 虚構 だ と 思い込んでいる
それ を 逆手 に とって ―
物語 的 な 方法 で ここ へ の 通路 の 鍵 を 手に入れ させ
舞い戻って くる よう 仕向け た ん です
彼 に そう いう 役回り だ と 信じ させる こと で ね
結果 的 に 彼 も 捕まえ られ そう です
旅人 さん もし よかったら ―
お 好き な 本 を 1 冊 お礼 に 差し上げます よ
では これ を 頂い て いきます
(大臣 )旅人 さん この 国 の システム の ―
もう 1 つ の 目的 を お 教え しましょう か
(キノ )はい ?
(大臣 )あの ホール に いる 連中
つまり 批評 家 たち の こと です が ―
彼ら を 一般 の 人 から 隔離 する ため で も ある ん です よ
うん ちく を たれる だけ の や から
したり顔 で 本 を 採点 し て 悦 に 入ってる 連中
作品 を けなし て 偉く なった 気 で いる 者 たち
ヤツ ら は 人 の 楽しみ に 水 を さす 亡者 ども です
本 は …本 の 快楽 は もっと 個人 的 な も の よ
自分 1 人 の 中 に 閉じ込めて おく べき もの
そう 私 だけ の …フフフ フフ フフ …
( 職員 ) 大臣 ! た … 大変 です ! ( 大臣 ) どう し まし た ?
(職員 )さっき の 騒ぎ で ランプ が 倒れた らしく 本 に 火 が !
ものすごい 勢い で 燃え広がって い ます !
え …何て こと !
(浮浪者 )消える !世界 が 消え て いく !
(浮浪者 )消える !世界 が 消え て いく !
(大臣 )早く 消し なさい !
(大臣 )早く 消し なさい !
(大臣 )早く 消し なさい !
ハハハハ …
ハハハハ …
ハハハハ …
ああ どう し ましょ う 私 の 本 が !
(エルメス )みんな 本 の 亡者 だ ね 彼女 も
( キノ ) 行 こ う エルメス ( エルメス ) うん
(エルメス )で 世界 の すべて を 書き記し た 本 の 感想 は ?
あまり おもしろい と は 言えない ね
(エルメス )それ は 想像力 の 欠如 だ よ キノ
あの 作家 さん なら そこ に は ―
自分 の 思い描く すべて が 書ける んだって 言う よ
それ こそ 世界 の すべて を
(キノ )そりゃ あ 白紙 の 原稿用紙 だ から ね
あの 人 は もう 次 の 国 に 着い た だろう か
ありがとう キノ さん じゃあ もう 行く よ
(キノ )あの …
この 本 本当 に 頂い て い いん です か ?
(男 )ああ 考えた んだ が もう それ は いらない んだ
これ から は 自分 で 書く から ね
(エルメス )そろそろ 何か 現れる 予感 が する よ キノ
(キノ )どうして 分かる ん だい ?エルメス
(エルメス )物語 の 始まり は 大抵 そう さ
ほら ね
(戦車 )や あ モト ラド さん と その 運転手 さん
♪~
~ ♪