Kinono Tabi : The Beautiful World ( Kino's Journey ) Episode 13
♪~
~ ♪
(キノ )実 を いう と ね エルメス
今 から 行く 国 は あまり …いや かなり 旅人 の 評判 が よく ない
まずい 飯 しか 出 て こ ない
旅人 が 行く と 店 が 閉まる
子供 が 石 を 投げて くる
そこ まで 言わ れ る なんて どんな 所 か 興味 が 湧く ね
(エルメス )まったく キノ は 物好き だ なあ
(エルメス )キレイ な 国 じゃ ん
(キノ )住んでる 人 の 心 まで は 分からない けど ね
(エルメス )じゃあ 行こ う
と ーって も 思い出 深い 一生 忘れられない 国 に なる かも よ
(キノ )フッ だ と いい ね
(少年 )へ へん こっち こっち !
(少年 )待って !待って 待って 待って よ !
(さくら )フフ …ん ?
( 少年 ) や ー い ネクラ ~
( 少年 たち ) や ー い や ー い ネクラ ネクラ
や ー い や ー い ( さくら ) ベーッ !
(男 )旅人 だ 旅 人 が 来る ぞ !(さくら )え ?
( 一同 ) え ?
(人々 の ざわめき )
(門衛 )何 日 滞在 する つもり です か ?
3日間 つまり あさって まで いられたら と 思ってます が
(門衛 たち )ハァ …
わが国 へ ようこそ お 越し ください ました
ご 来訪 心 より 歓迎 いたし ます
(人々 の 歓迎 する 声 )
(男 )国 じゅう を 挙げ て 歓迎 する よ
(男 )何 か 必要 な もの は ある かい ?
(エルメス )別 の 国 だ 絶対
(キノ )フゥ …
あの …
泊まる 所 が あれ ば 教え て もらえ ません か ?
シャワー 付き の できれば あまり 値段 が 高くない 所 …
(人々 の 話し声 )
(さくら )うち が そう だ よ
(キノ )こんにちは
僕 は キノ こっち は 相棒 の エルメス
あ …
こんにち は エルメス さん も
(エルメス )よろしく
うち は ホテル です
両親 が 経営 し て いる から すぐ そこ です
じゃあ 案内 し て もら お う かな
はい !
(キノ )えっ と …
( さくら ) さくら 私 さくらって いいます
(エルメス )いい 響き だ ね どんな 意味 ?
(さくら )お 花 の 名前 春 に 咲く ピンク の キレイ な 花
(さくら )で も 友達 から ―
ネクラ と か オクラ と か からかわ れる の
イヤ ん なっちゃう
(エルメス )どう した の ?キノ
(キノ )何でもない
説明 できる ような もの じゃない よ
(父親 )ようこそ いらっしゃい まし た
外国 の お客様 は 本当に 久しぶり です
(さくら )私 の お父さん と お母さん です
ホテル の 経営 と この 辺り の 観光 案内 人 も 兼ねてる の
(母親 )すぐ に お部屋 を ご用意 し ます ね
えっ と …
(さくら )はい お つかい
いつも より いい もの が 手 に 入った よ
は いはい いつも どう も
えー っと 1 階 の ドア が 広い 部屋 は 空いてる ?
エルメス さん が 入り やすい ように !
(エルメス )うん いい ね 気に入った !
(さくら )よかった
あの … キノ さん ( キノ ) 何 だい ?
よかったら 私 に この 国 を 案内 させて もらえませんか ?
私 一生懸命 やり ます !
ぜひ お 願い する よ
うれしい !そう だ
どこ か 行き たい 所 が あれば 言って ください ね
(キノ )うん 考え て おく よ
(さくら )いつ でも 呼んで ください ね !
(エルメス )何か 前評判 と 違う んです けど
僕 も ビックリ し てる
(時計 の 秒針 音 )
(鐘 の 音 )
その 先 を 左 です
しっかり つかまって !
はい !
(さくら )ここ です
お じいさん ?
(ドア の 閉まる 音 )
(スミス )さくら か
(さくら )ちゃん と お世話 し てる ?
(スミス )ん ?ああ
(エルメス )あら ら
あの パース エイダー の 修理 を お 願い し た の です が
(スミス )今日 は 休み な ん だ
いや あした まで 休み だ あさ って 来て くれ
あ …おじいさん こちら キノ さん 旅人 な の
明日 まで しか い ない の だ から お 願い
(スミス )どれ
ん ?これ は !
ん ?
(スミス )預かろう 午後 に また 来なさい
(エルメス )ほえ ?(キノ )お 願い し ます
お ?どう した さくら
あと で お手入れ し なくちゃ
他 に 行き たい 所 は あり ます か ?
そう だ なあ
この 国 の 歴史 が 分かる 所 が あれ ば (さくら )あり ます !
(スミス )驚い た
長生き は する もの だ なあ
(エルメス )ここ が 歴史 博物館 ?
(さくら )はい こっち です
(さくら )はるか 昔 遠く の 国 で 迫害 さ れ
追わ れ た 人 たち が いまし た
彼ら は あちこち の 国 を 訪れ
そして どこ でも 受け入れ て もらえ ません でした
そして 長い とても 苦しい 放浪 の 末 に
深い 森 の 中 に 迷い込んで しまいます
でも 森 の 恵み は ―
飢え て い た 人々 の 命 を 救って くれました
彼ら は 自分 たち を 嫌う 者 が い ない この 森 を 永住 の 地 と し て ―
新しい 国 を 創る こと に し た の です
そして 私 が 今 ここ に いる の !
その 流れ の 先頭 に いる の !
(キノ )とても おもしろかった よ
この 国 の 人たち の ―
この 土地 に 対する 思い が よく 分かった
私 たち は 子供 の ころ から あそこ で 歴史 を 教わる ん です
だから みんな 大地 の 恵み に 感謝 する 気持ち を 持って いる んです
( 男 ) あの 旅人 さん
これ を お土産 に 持っていって くれ ない か
(キノ )は あ
( 女 ) これ も これ も どうぞ
(男 )旅人 さん あした 息子 の 結婚式 な ん だ
どう か 出発 の 前 に 出席 し て くれ ない か ?
ええ ぜひ
(男 )わ あやった ー !
(女 )楽しみ ね (男 )うん ホント に
(女 )ありがとう ございます !
(エルメス )ずいぶん 早く 結婚 する ん だ ね
(さくら )普通 は 20 歳 を 過ぎ て から です
珍しい です
驚き まし た
初めて これ を 手 に し た とき 以上 です
ありがとう ございました
あの お 代 は いくら ほど です か ?
い らん
(キノ )え ?
(スミス )ちょっと 聞き たい ん だ が (キノ )はい ?
(スミス )昔 教え子 に 自分 を “師匠 ”と 呼ばせる ―
すご 腕 の 女 パース エイダー 使い が い た
あちこち 旅 し て トラブル に 首 を 突っ込み
ある とき は 感謝 さ れ また ある とき は にらま れ た
旅人 さん そんな 人 の こと 知ら ない かい ?
(キノ )いいえ 知り ません
そう か ありがとう それ と な …
わ あ …
(スミス )“森 の 人 ”と いう
昔 わし が 旅 を し て い た とき いつも 腰 に つって い た もの だ
また そい つ に 旅 を させて やって ほしい ん だ
受け取って くれる ね ?
分かり まし た 使わ せて もらい ます
ありがとう な キノ さん
(エルメス )ねえ キノ
師匠 の こと 何で 知ら ない って 言った の ?
師匠 に 将来 もしも の とき は そう 答える ように 言われてた んだ
(エルメス )なるほど キノ の 身 を 案じて の こと だ ね
あの 人 昔 いったい 何やら かし た ん だ ?
さて と 今日 は 楽しかった よ そろそろ 戻 ろ う か
あの もう 1 つ ぜひ お 見せ し たい 所 が ある ん です
ん ?
ここ が 私 の 一番 好き な 場所 ほら あそこ
いつか 私 の お客さん が できた とき ―
絶対 に この 場所 に 案内 しよ う と 思って
キノ さん たち が 最初 です
光栄 だ な
(さくら )キノ さん 旅 を し て い て つらい こと は あり ます ?
ある よ たまに ね
(さくら )旅 を やめ たい ?
いや それ でも 続ける だろう ね
(さくら )それ は キノ さん が する べき こと だ と ―
思って いる から です か ?
(キノ )僕 が やり たい こと だ と 思ってる から さ
(さくら )私 将来 は お父さん や お母さん の 跡 を 継いで ―
立派 な ホテル の 支配人 と 観光 案内人 に なり たい ん です
(キノ )なれる さ
う うん もう すでに 立派 な 案内人 だ よ
この 2 日間 僕 は とっても 楽しかった
(エルメス )同じく
ありがとう キノ さん に エルメス さん
私 もっと もっと いろんな こと を 知って
すてき な 案内人 に なり たい
私 の 生まれた この 国 に 大勢 の 旅人 さん が 訪れ て ―
一生 忘れ られ ない よう な ―
すてき な 思い出 を たくさん 作って 帰って いく の
すてき でしょ ?
ああ とっても すばらしい 仕事 だ
(鐘 の 音 )
(キノ )星 は どんな とき も …
どんな 場所 でも …
同じ ように 世界 を 照らし て くれ ている から
でも 不思議 だ な
昨日 と 同じ 星空 な のに 今日 は 光 が 優しく 感じる
(母親 )さくら も 違う 場所 で この 星空 を 見て みたら ?
さくら さえ よけれ ば 旅 に 出て も いい の よ
え ?
(母親 )キノ さん みたい に 旅 を し て 回って ―
それ から ここ で 案内人 に なって も いい ん じゃない ?
そう いう 勉強 の 仕方 も ある ん じゃないか って
(さくら )そう かな ?
どう ?
う うん 私 は どこ へ も 行かない よ
ここ で 勉強 し て ここ で 一 番 の 案内人 に なる
それ が 私 の 夢 だ もん
(母親 )そう それ も いい わ ね
(父親 )あと 少し したら
さくら の 頑張り で 私 たち は ヒマ に なって しまう かな
うん そう だ よ !
(父親 )おいおい (母親 )アハハ …
(3 人 の 笑い声 )
(エルメス )ウワサ と 全然 違った ね この 国
何で だ ろう ?
(キノ )さ あね
最初 の うち は 気 に し て た けど 途中 から どうでも よく なった よ
( あくび )
(エルメス )寝坊 なんて どう し た の さ ?キノ
(キノ )おかしい な 体 の 調子 が 狂った の か な
(人々 の 祝福 する 声 )
(さくら )袋 の 中 に 木 の 種 が 入っている んです
その 種 を 持って 明日 の 朝 を 迎えた 人 が
次に 幸せ な 花嫁 に なれる って 言い伝え が ある んです
あっ あ …ん ~
ああ …ん ?
(さくら )あ !
(キノ )はい これ
あ ! す ご ー い !
昔 から 運 だけ は いい ん だ
( さくら ) もらって い い ん です か ?
もちろん
案内 の お礼 に は 足り ない けど
う うん そんな こと ない !
私 一 度 も 拾え なくて いつか 欲しい と 思ってた んです !
ありがとう キノ さん !
どう いたし まして
( さくら ) お 父さん お 母 さん ほら これ キノ さん が
キノ さん そろそろ 出国 です
(さくら )あ …(キノ )その …
もう 1 日 2 日 滞在 でき ませ ん か ?
( 一同 ) あ …
( エルメス ) うわ ー ! キ … キノ どう し ちゃった の ?
(キノ )いや 何となく …
そんなに 驚く こと かい ?
(父親 )残念 です が …
あなた は 入国 の とき に 3 日 と おっしゃった
ルール です
お 荷物 も ここ に お 持ち し て あり ます
そう です か 分かり まし た
(男 )キノ さん 気 を つけて
(門衛 )西 へ 行って 野宿 なら 尾根 の 辺り が いい でしょ う
そこ より 手前 は 落石 の 危険 が あり ます
キノ さん きっと です よ 尾根 より 手前 で は いけません
(キノ )は あ (母親 )この 国 の 伝統的 な 野外 食 です
さくら と 一緒に 作り まし た
(さくら )はい これ も
ありがとう とても すてき な 思い出 が できた
どう いたし まして
何もかも 本当 に ありがとう ございました
(キノ )また いつか
(一同 )また いつか
(エルメス )ここ だ ね 教え て もらった 場所
(キノ )うん
(エルメス )それにしても キノ が 3 日 以上 の 滞在 を 望む なんて
自分 でも 驚い てる よ
(エルメス )いい 国 だった ね
(キノ )うん いい 国 だった
(エルメス )どう し た の ?
イヤ な 予感 が する
( さくら ) さくら 私 さくらって いいます
(エルメス )あの 国 に 向かってる
火山 灰 と 軽石 が 高温 で 噴出 し て 山肌 を 高速 で 流れ下る
パイロ クラス ティック フロー いわゆる 火砕流 だ
(エルメス )体中 の 血液 が 一瞬 で 沸騰 し て ショック 死 する ん だ
逃げる ヒマ も ない よ
キノ に できる こと は 何も ない
(母親 )“学者 たち の 調査 に よって ―”
“火砕流 が 国 を 襲う こと が 分かった の は ―”
“ 1 か月 前 の こと で し た ”
“私 たち が 取る べき 道 は 2 つ に 1 つ ”
“国 を 捨てる か 捨て ない か ”
“旅人 で ある あなた 方 に は この 選択 が 愚か に 映る でしょう ね ”
“でも 私 たち は ここ で 生まれ 他 の 生き 方 を 知り ませ ん ”
“私 たち は 運命 を 呪う こと なく ―”
“残さ れ た 日々 を ここ で 生きる こと を 選んだ の です ”
“そんな とき がく然 と し まし た ”
“私 たち の 国 は ―”
“それ まで 旅人 に 対し て 大変 不遜 な 態度 を とって きた と ”
“このまま で は 私たち が 冷たい 民 と して ―”
“人々 の 記憶 に 残って しまう ”
“皮肉 な こと に 私たち が 心 を 改めて から ―”
“旅人 は 全く 来 なく なり まし た ”
“もう あと 3日しかないと諦めかけたとき―”
“ あなた 方 が 来られ た の です ”
“キノ さん エルメス さん 改めて 感謝 いたし ます ”
“なお この 事実 を 知って いる の は 大人 たち だけ です ”
“身勝手 だ と 思われる かも しれません が ―”
“あの 子 は 私たち が 連れ て いきます ”
(キノ )エゴ だ よ
これ は エゴ だ
(エルメス )どの 道 2 人 乗り で 旅 は 無理 さ
“キノ さん へ これ は 私 が …”あ …
(エルメス )続き は ?
( さくら ) “ これ は 私 が 持って い て も し かた が ありません ”
“私 たち の こと を 忘れ ない で さくら ”
(エルメス )似合う よ
(キノ )行こ うか (エルメス )うん
(エンジン の 始動 音 )
(エルメス )キノ これ から どう する の さ ?
さあ ね どう しよ う か
どう しよ う か 悩み 続けよ う か
♪~
~ ♪