Gosick Episode 7
( セルジウス ) 我 が 村 は もう 400 年 も の 間 ―
下界 と の 接触 を 断ち 自給自足 を 心がけて 住んでいる
夏至 祭 と は 夏 に 帰って くる 先祖 たち の 霊 を 迎え て ―
豊じょう を 祈る ため の 祭り
明日 の 夜明け と 共に 始まって 晩 に 終わる
あなた たち に は それ まで 滞在 し て いただき たい
( 口笛 )
( アラン ) 見ろ よ あの バラ 窓 と 尖塔 ( せんとう ) を
(デリク )まるで 昔 の 絵画 に ある 中世 の 聖堂 だ なあ
(ラウール )おい こっち の 塀 も すごい
(アラン )う へえ あの 井戸 古くさい ヘヘ
(アラン たち )あ あっ
何 する ん だ !
おい 何 だ よ !
狼 ( おおかみ ) だ
この 辺り の 山 に は 野生 の 狼 が 住んでいる
この 村 に 住んでる 人間 が 狼 なん じゃ ない の か
何 を 言う か !我々 は 人間 だ
下 の 人間 と は 種族 が 違って い て も
♪~
~ ♪
( ハー マイ ニア ) お かえり なさい ませ
ん ?
( 一弥 ( かず や ) ) ん ?
はっ
コ … コル デリア に そっくり です わ
う わ っ あ あっ
私 は まだ 子供 だった けれど よく 覚え て い ます
ハー マイ ニア
( ハー マイ ニア ) 罪人 ( つみ び と ) コル デリア
この 館 に この 村 に 決して 消え ぬ 厄 を …
えっ?
ひ ーっあ あっ
ハー マイ ニア !
(ハー マイ ニア )う っ う う っ …
失礼 しました
(一同 )は あ …
何 なん だ あの 女 は
(セルジウス )事件 は ―
シオドア 様 の 書斎 で 起こった
書斎 に は 夜 の 12 時 に メイド が …
そう あの 頃 は まだ 15 歳 だった コルデリア だ
あやつ が 水差し の 水 を 替え に 行く 習わし だった
あの 日 も 12 時 きっかり に
(ヴィクトリカ )きっかり だ と なぜ 分かる
わし が 他 の 者 たち と ―
鍵 を 開けて 入って いく コルデリア を 見た
その 時 懐中時計 で 時間 を 確認 し た の だ
しかし 一緒に い た 者 たち は ―
なぜ か まちまち の 時間 を 証言 し て いる
書斎 に 入った コルデリア は すぐ に 叫び声 を 上げ ―
飛び出し て きた
慌て て 駆けつける と ―
シオドア 様 が 短刀 で 刺さ れ 絶命 し て い た
床 に は なぜ か 金貨 が たくさん 散らばって い た
金貨 ?
ああ この 村 で は 金貨 と いう もの は 使わ れない ため ―
普段 は シオドア 様 が まとめ て しまって い た の だ
その 夜 から コルデリア は 高熱 を 出し て 寝込んだ
熱 が 下がる の を 待って 次 の 村長 に なった わし は ―
彼女 を 村 から 追放 し た
追放 ?
(セルジウス )そう だ
( ヴィクトリカ ) ん …
(セルジウス )金貨 1 枚 と ―
トランク 1 つ を 持たせて 村 から 出す と ―
あの 跳ね 橋 を 上げ た
村 を 一 歩 も 出た こと の ない 世間知らず の 娘 だ
無事 に 生き て いける か は 疑問 だった が
(一弥 )ひどい
罪人 は 置い て は おけぬ
村 に 厄 が やって くる から だ
だが その コルデリア の 娘 が ―
ここ に おる
(一弥 )ねえ ヴィクトリカ
散歩 って まだ 着い た ばかり な の に
ヴィクトリカ ったら あ
(アンブローズ )散策 です か ?
( 一弥 ) あっ…
僕 セルジウス 様 の 助手 の アンブローズ です
えっ あ あの …
いや どう して 肌 や 髪 の 色 が 違う の か と
外 の 世界 の 人 は 金髪 と は 限らない と は 知って い まし た が
( 一弥 ) あっ… えっ… うっ…
ヴィクトリカ 助け て
君 案内 し て ほしい 所 が ある の だが
どうぞ 遠慮 なく おっしゃって ください
その 代わり もう 少し この 人 を 触って い て いい です か ?
(ヴィクトリカ )好き に し た まえ
(一弥 )ヴィッ …
ありがとう ございます それ で どこ へ ?
ありがとう ございます それ で どこ へ ?
コル デリア の 住んで いた 家 だ
あっ
(アンブローズ )こちら です (ヴィクトリカ )そう か
(アンブローズ )僕 は これ で
(一弥 )えっ 行っちゃう の ?ああ …
(ヴィクトリカ )さすが に この 場所 へ 案内 し た こと が ―
知れ たら 問題 だろう
(床板 が きしむ 音 )
あっ…
(一弥 )ヴィクトリカ ?
(ヴィクトリカ )手伝い たまえ
( 一弥 ) あっうん
(2人 の 力み声 )
( 一弥 ) これ は …
でも 何 も 入って …
(ヴィクトリカ )いや
この 写真 …コル デリア さん ?
(ヴィクトリカ )と 赤ん坊 の 私 だ
でも コル デリア さん て ―
15 の 時 に ここ を 追わ れ た ん だ よね
誰 か が ここ へ 来た の だ
ここ に 残さ れ て い た 何 か を 持ち去り ―
代わり に 大人 に なった コルデリア の 写真 を 残し て いった
この 混沌 ( カオス ) は どこ へ 向かって いる
(一弥 )“シオドア ”前 の 村長 の お墓 だ ね
う わ っ ああ ダメ だ よ ヴィクトリカ
お 墓 に そんな 罰 ( ばち ) 当たり な
あっ
( 一弥 ) “ 我 は 咎人 ( と が び と ) に あら ず ”
“C(セ )…コル デリア ”!?
はっ う う っ
これ を 書い た の は コルデリア だ
これ を 書い た の は コルデリア だ
( 笑い声 )
( 笑い声 )
( 笑い声 )
(一弥 )ん ?
( 笑い声 )
( 笑い声 )
母 は やはり 無実 の 罪 で 村 を 追わ れ た の だ
( 笑い声 )
( 笑い声 )
(一弥 )ん …あっ
( 笑い声 )
(ヴィクトリカ )それ なら 本当 の 罪人 は どこ に いる の だ
ヴィクトリカ !
( ヴィクトリカ ) 久 城 ( くじょう ) … ?
( 笑い声 )
(一弥 )走って !(ヴィクトリカ )久 城 !?
(獣 の 声 )
(一弥 )笑い声 じゃ ない あれ は …
ヴィクトリカ と 同じ 瞳 の 色
(獣 の 声 )
(獣 の ほえ 声 )
(2人 の 荒い 息 )
(狼 の うなり 声 )
(一弥 )助かった
狼 か …
( 笑い声 )
( 笑い声 )
(ヴィクトリカ )ん …(一弥 )ん ?
(アラン たち の 話し声 )
おお 電話 は どう だった ?
って 何 だ 君たち か
(ミルドレッド )どう したんだい ?
ミ … ミルドレッド さん
電話 と いう こと は やはり 電気 が 通って いる の か ね
そう だ !村長 さん は 自給自足 の 生活 を し てる って
ああ 私 も 不思議 に 思って さ ―
あの 変 な メイド に 聞い たら どうも スポンサー が いる らしい よ
スポンサー ?
そう 名前 は 何 だった っけ
あ …ブライアン …
ああ ブライアン ・ ロスコーって 男
ブライアン …ロスコー
村 から 出て 外 で 暮らした ヤツ の 子孫 らしい よ
10 年 ぐらい 前 に そい つ が 資金 を 出し て くれた んだって さ
10 年 前 か …なるほど
(アラン )あ ~カード も 飽き た な
なあ 聖堂 に 行って みよ う ぜ
(一弥 )えっ でも さっき 狼 が
狼 ?ん な もん ―
あの 気味 悪い じいさん が 追っ払って くれる だろ ?
さあ 行こ う ぜ
( 一弥 ) ああ また こ ん がら がった
ひも と か フリル と か 多く て 気 が 遠く なる よ
ねえ ヴィクトリカ
10 年 前 に やって きた ブライアン ・ ロスコー
彼 は 何 の 目的 で この 村 に やってきた の か
(一弥 )目的 って 村 に 電気 を 引い て あげる こと でしょ
10 年 前 と いえ ば 君 ―
先 の 世界大戦 が 始まった 頃 の こと だ よ
山奥 に 電気 を 引く に は ―
少し 慌ただし すぎる 時代 で あった と 思う が ね
それ に 10 年 前 ならば ―
あの 写真 が 撮られた 年代 と も 符合 する
あっ
(ノック )(一弥 )は …はい
( ハー マイ ニア ) お 風呂 の 湯 です
水 で 薄めて お 使い ください
お 風呂 に 入れる の か
(一弥 )ヴィクトリカ 何か あったら 声 を かけて ね
僕 ここ に いる から
う ~ん
(一弥 )ん ?ヴィクトリカ !
(ヴィクトリカ )お っ お っ お っ お っ お ~
♪お ~風呂 が 好き だ ~
(一弥 )何 だ 歌 か
♪あった ま ~る ~
(ヴィクトリカ の 歌声 )
(ヴィクトリカ の 歌声 )
(一弥 )やっと いつも の ヴィクトリカ が 戻って きた みたい
僕 も ちょっと 一息
ん ?な っ !
う っ な …何 !?
ねえ ヴィクトリカ そっち は 大丈夫 ?
(一弥 )返事 が ない …?
ヴィクトリカ !
う わ っ
どう した 久城 騒々しい
(一弥 )ヴィクトリカ
(ヴィクトリカ )ん ?
これ は …
私 を おびえ させ この 村 から 追い出し たい 人物 が いる
帰 ろう !この 村 は なんか 嫌 な 感じ が する
危険 だ よ !
(ヴィクトリカ )私 は 帰ら ない
ヴィクトリカ !
君 が 私 を 守って くれる の だろ ?
あ …当たり前 だ !
(ヴィクトリカ )ならば 安心 だ な
( 一弥 ) う …
フッ
(狼 の 遠ぼえ )
(太鼓 の 音 )
(一弥 )すごい これ 赤 カブ だ
この 山車 ( だし ) は 冬 の 軍 の もの な ん です よ
冬 の 軍 ?
はい この 広場 で 村 の 男 たち は 夏 の 軍 と 冬 の 軍 が 戦う 芝居 を し ます
夏 の 軍 は 冬 の 軍 の 大将 で ある 冬 の 男 を 倒し ―
山車 ごと 火 を 放って 燃やす んです
へ えー
( ハー マイ ニア ) この 村 を 侮辱 する の なら 出 て いき なさい !
くっ だ ら ねえ 迷信 に とらわれ ちまって ―
ホント 陰気 くさい 村 だ ぜ なあ ?
やめろ 今 この 村 を 追い出さ れたら …
う っ
くっう うっく くっ
す …すいません あの こいつ ―
どこ に 行って も ケンカ し たがって
部屋 に 戻ろう な
(ミルドレッド )あいつ ら ゆうべ も 聖堂 で やらかし たん だよ
( 一弥 ) あっ
村 の 人 が 見てる 前 で さ ―
飾ら れ て た 古い つぼ を 聖 水 を 溜めた 水がめ に ―
ボッチャーン て ね 落とし た ん だ よ
え えっ 何 だって そんな こと を
酔っ払い の 理屈 なんて 分かりゃ し ない よ
ボロボロ の こんな もの を なんで 大事 に する ん だって 笑って た
レトロ だって 喜んでた のに さ
はい 祭り の お菓子 もらって きた よ
(ヴィクトリカ )うむ
( 娘 たち ) せ ー の !
何 ?
う わっ !イタタ …
イテッ イタタ …
(ヴィクトリカ )ん ?あれ は …
(一弥 )アラン さん だ
あんな こと 言って やっぱり 祭り が 気に なる ん だ ね
(娘 たち の 笑い声 )
ああ これ 何 の 意味 が ある ん だろう
(男性 たち )う お ー っ
( 男性 たち ) い よ ーっ
う わ あ あれって アンブローズ さん だ よ ね
カッコいい
( 男性 たち ) はっ! はっ!
う お ー っ う お ー っ
冬 の 男 よ 燃え上がり 消え去る が よい
( 一弥 ) わ あ …
あっ
(村人 )あれ は 何 だ
張り ぼ て が !?
どけ どけ !
う っ …え いっ
水 を !
( 男性 の 声 ) う わ ーっう わ ーっう わ ーっ
うっうっ…
あっうっああ …
(村人 たち の ざわめき )
アラン さん !
ア … アラン …
これ は 事故 だ
祭り を 邪魔 し 嫌がらせ を する ため 張り ぼて と 入れ替わった の だろう
愚か な 客人 だ
そんな バカ な !
セルジウス 様 それ は 不可能 です
乙女 たち が ハシバミ の 実 を 投げた 時 に ―
この 若者 が 通りかかり まし た
広場 に は 人 が 集まって いまし た し ―
張り ぼ て と 入れ替わる の は 不可能 か と
(セルジウス )じょう舌 は 愚か 者 の 罪 だ
あっ…
申し訳 あり ません
( 一弥 ) あ …
夏至 祭 を 中止 する わけ に は いか ない
これ から 聖堂 で の 儀式 が ある の で な 失礼 する
(デリク )待て よ おい !おーい !
(一弥 )人 が 死んだ って いう のに お祭り を 続ける だ なんて ―
やっぱり 変 だ よ この 村 の 人 たち
ね ?ヴィクトリカ
ん ?あれ ?ヴィクトリカ
(ヴィクトリカ )君 が 私 を 守って くれる の だろ ?
ハァ ハァ ハァ …ん っ !
(鐘 の 音 )
(一弥 )ハァ ハァ ハァ …
(アンブローズ )一弥 さん
あなた も 未来 を 聞き に 来た の です か
えっ 未来 を ?
(アンブローズ )夏 の 軍 が 勝利 し 豊じょう が 約束 さ れた のち ―
夕刻 に は 聖堂 を 無人 に し ます
聖堂 は あの世 と の 通用 門
豊じょう を 見 に 帰って くる 先祖 の 通り道 と なる
その 前 に この世 に 近づい て きた 先祖 の 霊 が ―
村長 の 口 を 通じて 子供 たち の 質問 に 答え て くれる の です
一弥 さん せっかく だ から さあ !
( 一弥 ) いえ あ … あの 僕 は ヴィクトリカ と …
んっ… ちょっちょっと アンブローズ さん
ん っ あ あっ と …はっ
お前 は ?
あ …あの 僕 ヴィクトリカ を 捜し て て …
それ なら 心配 は いらん (一弥 )えっ !?
あの 娘 は お前 と は 違う の だ から
ああ …
(セルジウス )で 何 が 聞き たい
(一弥 )実は 友達 が いる んです けども
ヴィクトリカ と これ から も ずっと 一緒に い られる でしょうか
( セルジウス ) う う …
共に は 死ぬ まい
えっ! ?
(セルジウス )これ から 何 年 の ちか ―
世界 を 揺るがす 大きな 風 が 吹く で あろう
そなた たち の 体 は 軽い
その 大きな 風 に よって 2 人 は 離れ離れ に なる こと だろう
えっ! ?
(セルジウス )しか し ―
心 は ずっと 離れ まい
(一弥 )う っ ああっ
(セルジウス の うなり 声 )
心 は …それ って
次 !
(一弥 )離れ離れ に …
ヴィクトリカ !君 も ここ に ?
(一弥 )ん ?(ヴィクトリカ )う う っ
な …何 を 聞い た の ?
伸びる か 聞い た の だ
えっ 伸びる って 何 が ?
背 だ
背 ! ?
な …何 だ よ 君 って こっち は 散々 …
ああ もう いい よ
何 を 怒って いる
もう 声 を かけ ず に いなく なる なんて
今 まで どこ に い た の さ
書斎 だ
えっ?
ママ …
(ハー マイ ニア )罪人 コル デリア !
(ハー マイ ニア )罪人 コル デリア !
(ヴィクトリカ )は っ
は あっ う っ
( ヴィクトリカ ) ん …
(ハー マイ ニア )シオドア 様 は こう やって ―
背中 の 上部 を 後ろ から ブスリ と 刺さ れ ―
その 短刀 は 柄 ( つか ) まで 食い込 ん で い た
シオドア 様 は 大人 で コル デリア は 15 歳 の 少女
背 の 高さ が 違い ます
その とおり だ
子供 に は 届かぬ 背中 に ―
子供 に は 届かぬ 背中 に ―
(ハー マイ ニア )う う ー っ
(ハー マイ ニア )う う ー っ
(ハー マイ ニア )う う ー っ
短刀 を 根元 まで 刺す こと は 不可能
罪人 コル デリア その 汚 ( けが ) れ し 魂
しかし もしや …よもや …
犯人 は 別に いる と あなた も そう 思って いる の だ ね
(柱 時計 の 時報 )
(柱 時計 の 時報 )
(ヴィクトリカ )あっ
(柱 時計 の 時報 )
(ヴィクトリカ )は っ
知恵 の 泉 が 語りかけた
今 欠 片 ( かけら ) は 全て 再 構成 さ れ た
再 構成 さ れた って じゃあ 犯人 が 分かった の ?
しかし 犯人 が 分かって も それ を 証明 する 手だて が …
しかし 犯人 が 分かって も それ を 証明 する 手だて が …
(狼 の 遠ぼえ )
(狼 の 遠ぼえ )
(狼 の 遠ぼえ )
(一弥 )ん ?
(狼 の 遠ぼえ )
( ざわめき )
(セルジウス )狼 が 出た か
人 死に が 出て も 狼 が 出て も 夏至 祭 を 中止 する こと は 許さ れん
(ヴィクトリカ )追う ぞ !(一弥 )え ?
ん っ ヴィクトリカ !
(一弥 )もう 狼 の 声 は 聞こえない ね
(物音 )(セルジウス )ん ?そこ だ !
あっ いけ ない !やめ た まえ !
(男性 の 叫び声 )
(セルジウス )しとめ た ぞ アンブローズ
2 人 目 だ 久城
えっ?
くっ
(デリク の すすり泣き )
♪~
~ ♪
(ヴィクトリカ )現在 の 罪 が こうこう と 輝き ―
過去 の 罪 を 照らし出す
(一弥 )何 だろう すごく 嫌 な 予感 が する ん だ