Gosick Episode 18
(蒸気 機関 車 の 走行 音 )
( 汽笛 )
(ヴィクトリカ )で は 君 たち
言わ れ た とおり に 手 を 動かし て み た まえ
(女性 )あ …ああ …
( 一弥 ( かず や ) ) あ あっ!
これ が サイモン ・ ハント 殺害 の からくり だ よ
これ は スリップ ・ ノット と いう 結び 方 だ
縄 抜け の 奇術 に 用い られる
修道女 モレラ は この 応用 で ロープ を 解き ―
短剣 を 手 に し た の だ
(刺す 音 )
ホント な の ?お 嬢ちゃん
だが こんな もの は 混沌 ( カオス ) の うち に 入ら ん
私 が 真に 再 構成 す べき な の は …
ぐ …
ぐ ?
ぐ … ぐ じゃっ!
う う う …
大丈夫 ?
(ヴィクトリカ )う う う …
さっき は 助け て くれ て ありがとう
確か 行き の 列車 でも 一緒 だった よ ね ?
(ノック )(一弥 )ん ?
(ドア が 開く 音 )
(男性 )おっ 空いてる ぞ
( 男性 ) あっいえ その 僕 は …
いい から
す まん が ご 一緒 させて いただける か ね ?
♪~
~ ♪
(男性 )助かった よ
他 は どこ も 満杯 で さ ハハハ !
( 一弥 ) あの … お 二人 は どう いう …
席 が なくて 途方 に 暮れ て たら ―
この 方 が 廊下 で 声 を かけて くれた んだ
なあ 自己 紹介 し よう ぜ
こう し て 乗り合わせた の も 何か の 縁 だ あ ?
お嬢ちゃん あんた は なぜ あんな 修道院 に ?
(孤児 )は ぁ …私 は 孤児
は ?
私 は 誕生 日 を 知ら ない
でも それ じゃあ ―
死 ん だ 後 よみ の 国 へ 行く 時 に 迷子 に なっちゃう し
それ で 見つけて ほしくて ファンタスマゴリア に 参加 し たんだ
ね おばさん は ?
(かかし )ん ?ああ …で は 私 は かかし
普段 は 片田舎 の 農場 で 悪い 小鳥たち を 見張って い ます
( 一弥 ) あの … これ は 何 の ゲーム で ?
(男性 )ハハハッ !面白い !
(騎士 )なら 俺 は さしずめ 騎士 だ
愛 馬 で 荒野 を 駆け巡り 不届き 者 を 片っ端から 斬り 伏せる
あんた は ?
( 木 こり ) 木 こり です ね
僕 に は そんな 勇ましい マネ など とても …
せいぜい 木 を 切り 倒す ぐらい が 関の山 か と
臆病 な 坊ちゃん だ な
で 君 ら は ?
えっと …
誇り 高き 太古 の 灰色 狼 ( は い いろ おおかみ ) と マヌケ な その 家来 だ
ちょっと 待って よ !僕 は 断じて マヌケ じゃ ない !
イッタ !
( 汽笛 )
(ロスコー )マスカレード 号 と は 言い 得 て 妙 だ な
まさしく 仮面 舞踏会 に ふさわしい
(ロスコー )本気 で 信じている の か ?子狼 が あの 箱 を 奪い返せる と
(コルデリア )あれ は 我ら 灰色 狼 に とって 切り札
迫り 来る 嵐 から きっと あの 子 を 守って くれる
(ロスコー )だ から 託す という わけ か ?
だが それ で 俺 たち は どう なる ?
せっかく ここ まで 出向い た という のに
案ずる な 策 は まだ 他 に も ある
(コルデリア )娘 よ 謎 を 解け
そして 生きる ため の 力 を 見せる の だ
( 一弥 ) “ 失踪 中 の レグ ラント 嬢 いまだ 行方 つかめ ず ”
へえ ソヴュール で こんな 事件 が
ねえ ヴィクトリカ
そう いや さっき 言い かけ た の って 何 な の ?
久 城 ( くじょう ) 形見 箱 と は いかなる もの か ―
君 に 知識 が ある か ね ?
(一弥 )う うん
(ヴィクトリカ )形見 箱 と は ―
この ヨーロッパ の 一部 に 伝わる 習慣 だ
小さな 箱 に おの が 人生 の 節目 節目 を 表す 品 を 詰めて いく
持ち主 が 死ぬ と 箱 は ひつぎ と 共に 葬られる
つまり 人生 の 象徴 みたい な ?
うむ ベルゼブブ の 頭蓋 に あった 箱 も ―
恐らく 何者 か の 人生 を 封じ込めて いる はず な の だ
そして その 箱 を ママン たち は 手 に 入れよ う と し て い た
あっ
形見 箱 …その 正体 を 突き止め ね ば ならん
(一同 )あっ !
う うっ !
( 汽笛 )
(一弥 )ビックリ し た
(ヴィクトリカ )くく くく …久城 ~ !
ん ?
重い !
( 一弥 ) ご … ごめん よ !
君 後 で 覚え て いろ !
ぐ … ぐ じゃっ!
(一弥 )は ぁ …ハハ …
(かかし )あなた たち ―
ずぶぬれ の まま で は 風邪 を ひく わ よ
乗務員 に 言って 何 か 着る 物 を 借りて きましょう
あっ !でし たら 僕 が
( 孤児 ) ない ! ( 一弥 ・ 木 こり ) ん ?
(一弥 )どう した の ?(孤児 )は っ !
ねえ 騎士 さん
私 も 夜風 で 冷え ちゃった
よけ れば おばさん に ―
私 の 分 も 頼んで きて ほしい んだ けど な
(騎士 )承知
( 木 こり ) あの !
坊ちゃん は 待って な
姫君 の ご 要望 を かなえる の は 騎士 の 務め だ
あれ か
( 足音 )
ん ?
あ いびき か ね ?こんな 所 で
(かかし )は っ …くっ
う っ !
え い っ !
フッ …
(かかし )う …う っ …う …
(騎士 )かかし の くせ して ―
人様 の 収穫 に 手 を 出す と は 不届き な
俺 の 仲間 から すり 取った 物 を 返して もらおう
(かかし )あう …ご ほっ う …
フフ …
( 騎士 ) そうかい ?
遅い なあ 2 人 とも …ん ?
ごめん よ
さっき は 立ち入った こと 聞い ちゃって
別に …
(一弥 )誕生 日 見つかる と いい ね
はっ!
(ヴィクトリカ )ふ ~ん ふ ふ ふ ~ん
( 一弥 ) あっ!
い …今 表 に 人 が !
(ヴィクトリカ )あっ 待て !
(ドア が 開く 音 )
待た せた な ほら よ 着替え だ
え ?あの かかし さん は ?
(騎士 )知り合い と バッタリ 会った んで 部屋 を 移る そう だ
よろしく 言って た ぜ
けど …あっ
(ヴィクトリカ )着替え に 行く ぞ 久城
( 一弥 ) は ?
(ヴィクトリカ )君 が 目撃 し た の は 確かに 幻 で は ない
生死 は 分から ぬ が ―
早く も この 舞台 から 退場 し た 者 が いる
まさか !まさか さっき の は …
(ヴィクトリカ )うむ かかし と 名乗って い た 女 だ
あの 部屋 の 者 たち は 全て ―
オカルト 省 ないしは アカデミー の 手先 だ よ
え ?
(ヴィクトリカ )どうやら ―
とんだ 仮面 舞踏会 に 紛れ込んで しまった ようだ な
だが 考えよう に よって は ツイている
この ダンス の 中心 に ある の は 恐らく …
それ を 断言 する に は まだ 混沌 ( カオス ) の 欠 片 ( かけら ) が 足り ん
ん …不服 か ?
いや その …あんまり 似合って る から
いや その …あんまり 似合って る から
(ヴィクトリカ )な っ !
ああ …
(一弥 )イッタ タタ !(ヴィクトリカ )お 似合い だ と ?
私 に 給仕 しろ と でも ?偉く なった もの だ な
(一弥 )そんな こと 言って ない のに
(無線 の ノイズ )
(少女 )お …兄ちゃん …たす …けて
( 木 こり ) 待って て 必ず 僕 が
(少女 )助け て …
(一弥 )無線 ?
木 こり さん 誰 と 話し て たん です か ?
いや …
( 足音 )
(騎士 )おや お そろい だった か ?
遅い から 捜し に 来た の
こんな 所 で 何 し てる の ?
ねえ 木 こり さん
あっ
ビュッフェ へ どう です ?
夜 が 明ける まで 飲み 明かし ませ ん か ?
いい ね ただし 君 の おごり だ ぜ
ええ お 任せ を
(騎士 )ハハハ
我々 も 招待 し て もら える の だろう ね
え …もちろん
( 汽笛 )
君 ウォツカ を
わ っ !
(ヴィクトリカ )干し ブドウ 取り ゲーム だ な
炎 の 中 の ブドウ を 素早く つまんで 食べ ―
おのおの の 願い 事 を 述べる 遊び だ
よく 知って る ね
(孤児 )で 誰 が まず この ブドウ を ?
( 一弥 ) あっじゃあ よけ れ ば 僕 が
(ヴィクトリカ )ふ っ !(一弥 )イッ !くくく …
( 木 こり ) で は 僕 が
く …ああ !
僕 は 故郷 の 春 を 来年 も 見 たい
アイリス の かれん な 花 が 好き だ から
(一弥 )それ って どう いう …
なるほど
お前 さん は その ため なら 仲間 の 木こり たち も 裏切る と ?
フフ …
じゃあ 次 は 私
この ブドウ に 食あたり の 心配 は ない よ ね ?
( 木 こり ) もちろん
熱 っ !
( 木 こり ) 大丈夫 ? 水 を 飲 ん だ ほう が いい よ
余計 な お世話 よ
ええ と 願い 事 だ っけ ?
そう だ な う ~ん
(一弥 )どう かし た ?
(ヴィクトリカ )いや …
あなた が 無事 故郷 に 帰れたら いい な と 私 も 思う よ
( 木 こり ) と いう と ?
( 孤児 ) 例えば …
いか ん !その 水 を 飲む な !
( 孤児 ) え ?
う …くっ …ぐ っ !
(孤児 の せき )
( 木 こり ) 大丈夫 か ?
( 一弥 ) な …
芝居 は よせ 毒 を 盛った の は 君 だろう ?
(孤児 の せき込み )
君 !大丈夫 !?
( せき込み )
この 中 に お医者さん は いません か ?
毒 だ って ?バカ な
君 も 見た ろ ?僕 も 同じ ボウル の ブドウ を !
水 だって 僕 も 飲んだ !
毒 は グラス の 底 に 仕込んで あった の だ
ごく 薄く 凍らせて な
君 や 彼女 が 最初 に 飲んだ 時 は まだ 毒 が 水 に 混ざって いなかった
しかし やがて 氷 が 解け だ し 彼女 が 再び 口 に し た 時 に は …
( 木 こり ) あっ…
(騎士 )貴様 !
ふ ああ あ !
( 木 こり ) ああ …
(騎士 )う っ …ぐ っ …
(乗客 たち の 悲鳴 )
(孤児 )あっ はっ
よせ 君 に は 拳銃 など 似合わ ん ぞ
レグ ラント 君 !
なぜ 僕 の 名 を ?
答えろ
この バカげた 仮面 舞踏会 は ―
何 を 中心 に 回っている ?
あっ
オカルト 省 め !
( 木 こり ) うっ! ぐ あっ…
(乗客 たち の 悲鳴 )
( うめき声 )
ハァ ハァ …
この 箱 は 死んで も 渡さない !
(乗客 たち の 悲鳴 )
( 一弥 ) あ …
箱 ?で は やはり …
(一弥 )君 !ムチャ だ
その 体 で 動いちゃ …いっ !
終わり だ
どの 道 この 列車 の ヤツ ら は 全員 くたばる
( 一弥 ) え ?
(騎士 )俺たち の 定時 連絡 が 途絶えた 時 は ―
仲間 が この 列車 を 脱線 させる 手はず な の さ
(一弥 )なっ !(ヴィクトリカ )うっ …
(騎士 )オカルト 省 に あれ を 奪わ れ る くらい なら ―
列車 ごと 葬った ほう が マシ だ から な
お前 たち は そこ に いろ !
( 木 こり ) き … 機関 車 に 行け ! 止める ん だ !
けど …
あっ そう だ
ヴィクトリカ !
そこ で 待って …て …
(ヴィクトリカ )無論 私 も 行く
( 一弥 ) いや でも …
分かった
(銃声 )(一弥 )あっ
急 ご う
(一弥 )しっかり つかまって て (ヴィクトリカ )うむ
(騎士 )行かせん !
う うっ !
追って くる ぞ !
( 一弥 ) う わっ!
久 城 !
いっ!
ああ …う っ !
う おお !
騎士 は どうやら あえなく 落馬 し た ようだ な
( 一弥 ) あっ!
しっかり !
( 孤児 ) う …
さわ …る な …
( 一弥 ) え ?
(孤児 )箱 …誰 に も …絶対 …
(一弥 )そんな の どう で も いい !
君 の 命 の ほう が 大事 だ !
あっ
( 孤児 ) 鉄橋 を …
ば …く …は …
(一弥 )君 !
君 !
怖い よ …誕生日 が なきゃ …
おか あ …さん
あ …
(銃声 )(一弥 )うっ !
この 距離 で は まだ 無理 か …
(一弥 )何 を ?
(ヴィクトリカ )あれ を 見ろ
( 一弥 ) あれ は ?
恐らく 起爆 装置 だ ろう
この 列車 を 脱線 させる ため の
な っ …
ヴィ …
う わ っ !
弾 は あと 1 発
(ヴィクトリカ )貸せ 次 は 必ず 当てる
いや 無理 だ よ 僕 が
ママン は 言った “生きる ため に 力 を 見せろ ”と
あ …
(ヴィクトリカ )だ から 私 は この 手 で
分かった よ ただし 僕 に も
(ヴィクトリカ )うむ 力 を 貸さ せて やる
あるじ と 家来 は 一心同体 だ から な
(一弥 )君 って 人 は …
(ヴィクトリカ )久 城
灰色 狼 に 不可能 は 1 つ も ない
うん
経験 論 など 愚か な 野蛮人 の たわ言 だ
私 は 銃 など 撃った こと は なかった が ―
その 理論 は もちろん 熟知 し て いる
大丈夫 君 なら 必ず できる
この 嵐 を 乗り切って 2 人 で また 帰る んだ
僕ら の 聖 マルグリット 学園 に
うむ !
( 2人 ) 今 だ !
( 銃声 )
(コルデリア )は っ !
( 2人 ) は ぁ …
(ヴィクトリカ )ほ ~ら !
( 一弥 ) は ?
ほら できる !
そう だ ね 君 は でき た
でも これ から どう しよ う …
放っておけ
石炭 を くべて いない の だ いずれ 自然 に 止まる
(鳥 の 鳴き声 )
(乗客 たち の ざわめき )
(ヴィクトリカ )失踪 した レグラント 嬢 の 兄
それ が 君 の 正体 だ
( 木 こり ) う …
(ヴィクトリカ )オカルト 省 は 君 の 妹 を かど わかし て 人質 に 取った
君 を 即席 スパイ に し 利用 する ため に な
そこ まで し て ヤツ ら が 欲しがった の が ―
この 形見 箱 だ
中 に は ある 男 の 人生 を 物語る 欠片 が 詰まって いる
(ヴィクトリカ )誕生 し た (一弥 )ん ?
これ は 箱 の 主 から 切り離さ れた へその緒
う … う え ~
(ヴィクトリカ )成長 し た
これ は 彼 の 肖像 画
恋 を し た 意中 の 女性 の 香水 瓶
そして 彼 は 挫折 し た
( 木 こり ) “ 振り向か ない ” と …
(一弥 )ひと言 だけ 書か れ てる けど ?
うむ …中身 は これ っきり だ
そして この 形見 箱 は まだ 未完 (一弥 )ん ?
つまり 箱 の 主 は まだ この世 に 生き て いる と いう こと だ
なぜ なら ―
この 箱 は 墓 で は なく ある 家 の 床下 に 隠さ れ て い た の だ
あの “名 も無き 村 ”で 私 の ママン の 写真 が あった 場所 に
え えっ と つまり 箱 の 主 は コルデリア さん と 同じ …
(ヴィクトリカ )うむ 彼 の 名 は …
( 木 こり ) “ ジュピター ・ ロジェ 7 歳 ”
(一弥 )“セイ ルーン にて ”!?
(ヴィクトリカ )いかに も
科学 アカデミー の 長 ( お さ ) ジュピター ・ ロジェ は ―
より に も よって ―
因習 深き “名 も 無き 村 ”出身 の 灰色 狼 だった の だ よ
因習 深き “名 も 無き 村 ”出身 の 灰色 狼 だった の だ よ
(狼 の 遠ぼえ )
( 一弥 ・ 木 こり ) あっ!
これ は 政治 の パワー バランス を 揺るがし かねぬ 重大 な 事実 だ
故に オカルト 省 は …
この 箱 を 奪おう と した
そして アカデミー は 命懸け で 邪魔 しよ う と し た
(ヴィクトリカ )私 の 再 構成 は 以上 だ
持って ゆけ ( 木 こり ) えっ…
え ?
オカルト 省 が どう 使う か は 知ら ん
だが その 箱 が あれば 君 の 妹 は 助かる の だろう ?
( 一弥 ) あっヴィクトリカ ちょっ… ちょっと 待って !
( 木 こり ) うっ!
ありがとう
(一弥 )で も 大丈夫 かな ?
ブロワ 侯爵 に もし あれ が 渡ったら …
(ヴィクトリア )心配 ない
(一弥 )ん ?
ママン が 託し た 謎 は 解い た
(ヴィクトリカ )切り札 は まだ 私 の 手の内 に …
♪~
~ ♪
(ヴィクトリカ の 歌声 )
( 一弥 ) あっタルト も ある し マカロン も ある よ はい どうぞ
(ヴィクトリカ )いや これ は 歌 の 歌詞 で …
まあ いい もぐもぐ …