Gosick Episode 17
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( ヴィクトリカ ) 我が 母 コル デリア を おびき寄せる ため ―
私 は ここ に 移送 さ れ た
私 が 助け を 求め て ほえ れ ば ママン は 必ず 現れる と ―
あの 男 ブロワ 侯爵 は 踏 ん だ の だ
( 一弥 ( かず や ) ) ん っ …
だが 彼 の 意 に 反し 私 は 沈黙 を 続け た
もっとも ほえ た ところ で ―
ママン は 来 なかった かも しれ ない が …
え ? だって お 母 さん だ ろ ?
君 が ひどい 目 に 遭って る の を 知れ ば …
まだ ほん の 幼い 頃 ―
一 度 だけ ママン と 会った こと が ある
( ヴィクトリカ ) あ …
あ … あ …
ああ …
( コル デリア ) これ を …
( ヴィクトリカ ) あ … あ ?
( コル デリア ) これ が あれ ば 私 は いつ でも お前 を 助け に 来る
どこ に い て も きっと 駆けつける から
( ヴィクトリカ ) あ … ああ …
( ヴィクトリカ ) あの ペンダント は いわば 私 たち 母子 の 絆 の 証し
だが その 証し を 私 は …
( 一弥 ) そう だ ヴィクトリカ は あの 時 …
久 城 ( くじょう ) 君 が こう し て 私 を 迎え に 来 て くれ た
いつも どおり に 君 が
その おかげ で 私 は …
( 一弥 ) ん ?
( おなか が 鳴る 音 ) ( ヴィクトリカ ) あっ ! う …
フフ
( 一弥 ) ほら ヴィクトリカ ほ っぺ に クリーム が
( ヴィクトリカ ) うん …
あっ
あと これ も 忘れ ず に 持って き た よ
フッ … で か した 久 城
どう いたし まして
でも 君 相変わらず とって も 偉 そう だ ねえ
( 修道 女 ) 東洋 人 の 少年 が 現れ まし た
恐らく 子 狼 ( こ おおかみ ) を 連れ戻し に 来 た の で は と …
( 院長 ) 構わ ん 放っておけ と の お 達し だ
それ に 目的 の 獲物 は 自ら 網 に 掛かった
( 院長 ) ファンタスマゴリア の 夜 へ ようこそ
ブライアン ・ ロスコー 殿
( ロスコー ) 招待 状 も なし に いきなり すま ん ね
なんの 貴 殿 の ごとき 高名 な 方 に お 越し いただける と は ―
光栄 の 至り
ただし この うた げ で 披露 し て いる の は ―
奇術 など で は なく 正真 正銘 本物 の 奇跡 です が
ああ そう 聞い て いる
後 学 の ため ぜひ 拝見 さ せ て くれ
( 院長 ) なるほど
( ロスコー ) で は 気まま に 楽しま せ て もらう
監視 を 怠る な
ヤツ は 必ず コル デリア ・ ギャロ と 行動 を 共に し て いる はず だ
( 修道 女 ) はっ それ と …
ん ?
ふむ
ロジェ の ネズミ が …
( ヴィクトリア ) ん ?
( 一弥 ) ん … 何 だ ろ う ? あの 機械
幻灯 機 だ な
これ は 映像 を 映し出す 機械 だ
写真 や 絵 なら 自在 に 投影 する こと が できる
へえ …
なるほど これ が ここ に ある と いう こと は …
( 一弥 ) ん ? ( ヴィクトリカ ) ふむ
何 だ よ 一 人 で 納得 し ちゃ って … ん ?
あっ
あの 人 …
久 城 ! こら っ !
( 一弥 ) ハント さ ~ ん !
( ハント ) う っ ! ?
( 一弥 ) どう し た ん です ? こんな 所 で
いや ちょっと ね …
( 転ぶ 音 ) ( ヴィクトリカ ) ど ひ ゃ …
う っ う う …
( 一弥 ) だ … 大丈夫 ?
( ハント ) ケガ は ない か ね ?
フリル まみれ の 小さな お 嬢 様
その 嫌らしい 手 を 離せ うつ け 者
ああ … ヴィクトリカ
その 人 は ハント さん って いう 時計 屋 さん で …
彼 と は 列車 で 一緒に なって ね よろしく
なるほど
ちなみに それ は 機械 油 か ね ?
爪 の 間 が ほんの 少し ばかり 汚れ て いる が
行く ぞ 久 城
う うん … ハハハ …
う わ っ !
久 城 あれ は …
リン を 塗った 風船 だ よ 少年
( 一弥 ) あっ
仕事 は よい の か ね 時計 屋
当分 帰り の 列車 は 来 ない
それ に 君 と ご 一緒 し た ほう が いろいろ 見聞 を 広げ られ そう だ し
ハッ …
( ヴィクトリカ ) 体 を 支える 器具 を 背景 に 隠し て いる な
ああ バネ 仕掛け 滑車 付き だ
えっ そう な の ?
( ドラム ロール )
う わ っ !
( ハント ) 銃 に 入って い た の は …
( ヴィクトリカ ) 偽物 の 弾丸
えっ ?
スズ と 水 を 混ぜ た 代物 で ―
つつけ ば 粉々 に 砕け 散る
それ を 客 に 撃た せ …
( ハント ) あらかじめ 隠し て おい た 本物 を かん で 見せ た
ちゃ ち な トリック だ
へ え ~ すごい なあ 2 人 と も
( 老人 ) 何 を かま と と ぶって おる !
魔術 など 貴 様 に は お手の物 だ ろ う ?
ああ あなた で し た か ご 老人
そう いえ ば 娘 さん と は 会 え まし た …
娘 が おら ん ! どこ に 隠し た ? 死に 神
え …
私 の 娘 も 連れ て いく 気 なら よか ろ う
止め は せ ん
ただし 貴 様 は 更に 重き 罪 を 背負う こと に なる
失礼 連れ が い ます ので
( 院長 ) さて 皆 々 様 ご 注目 !
( カー ミラ ) 姉 の カー ミラ です
( モレラ ) 妹 の モレラ です
彼女 ら は 昔 から この 界わい の 村 で は よく 知ら れ た ―
魔力 を 持つ 家系 の 最後 の 生き残り
魔力 を 持つ 家系 の 最後 の 生き残り
( 一弥 ) お っ … あ …
古き 力 の 最後 の 一端 で あり ます
題し て 「 フェル 姉妹 の シスターズ キャビネット 」
どうぞ その 両 の 眼 ( まな こ ) で …
よ ー く ご覧 ください ませ
( 男性 ) どう する ん だ ?
( 女性 ) 何 何 ?
どう なる ん だ ろ う ?
( ドラ の 音 )
( 観客 の どよめき )
えっ ! ? 入れ 代わった ?
( 院長 ) これ ぞ 奇跡 !
かつて この 大陸 ―
古き 力 に 彩ら れ し ヨーロッパ の 地 に は 魔力 が あふれ ―
我々 は それ を 日常 の こと と 受け入れ て い た
しかし 今 は どう で あ ろ う ?
石炭 に よって 汽車 が 走り ―
空 に は 飛行 船 が 舞い ―
電波 に よって 遠く の 者 の 声 が 届く
それ ら は 確か に よき 発展 だ が ―
一方 で 我々 は 大事 な 力 を 忘れ て しまう の で は ない か
そう 例えば そこ の あなた !
我ら に 大事 な 力 と は ?
( 雷鳴 )
科学 だ ね
( 一弥 ) ハント さん
ほう 今 実際 奇跡 を 目の当たり に し て も ―
まだ その よう な 考え を …
( ハント ) トリック さ
これ の どこ が 奇跡 だ
( カー ミラ ・ モレラ ) そう お 思い なら
あなた も この 箱 に …
入れ ば よい そう すれ ば …
分かる
きっと 分かる
科学 で は 決して 説明 の つか ぬ 古き 力 の 偉大 さ を
新 時代 の 不遜 な 若者 よ あなた に …
審 判 を 下す でしょ う
面白い で は 証明 し て やろ う じゃ ない か
全て が トリック だ と いう こと を
( 少女 ) う …
( 雷鳴 )
( 院長 ) こう し て おけ ば ―
手首 の 縄 が 解け て い ない 証拠 に なり ま しょ う
床 に 落ち て い なけ れ ば
まあ そう だ な
( ヴィクトリカ ) 久 城 … 久 城 !
ん ?
やめ させろ さ も ない と … ( 一弥 ) え ?
( 院長 ) いにしえ の 魔力 よ
再び 奇跡 を 見せよ !
( 一弥 ) あ … ( ヴィクトリカ ) くっ
( 院長 ) フッ …
( 雷鳴 )
( 観客 の 悲鳴 )
( モレラ の 悲鳴 )
( 院長 ) ん !
あ あっ ! モレラ !
( モレラ ) う う う …
( 観客 の どよめき )
( 女性 たち ) キャーッ !
( 男性 ) おい 死 ん で いる ぞ
( 男性 ) さっき の 短 剣 だ !
( 女性 ) で も 手 は 結ば れ た まま よ
( 男性 ) じゃあ 誰 が ?
( 一弥 ) ああ …
( 雨音 )
( 女性 ) う う っ ( 男性 ) お えっ
( 男性 ) う … う … う ほっ …
( 男性 ) みんな テント から 出ろ !
( 女性 ) 何 な の ?
( ヴィクトリカ ) 久 城 この 煙 を 吸う な !
この 霧 に は 幻覚 剤 が 含ま れ て いる
( 一弥 ) う っ !
( ヴィクトリカ ) 夜会 で 見せる 魔術 を ―
観客 に 本物 だ と 思い込ま せる ため だ ろ う
( ヴィクトリカ ) 出る ぞ ! ( 一弥 ) う … うん !
( 院長 ) どう し た ? 霧 が 濃 すぎる ぞ !
( 人々 の どよめき )
( 一弥 ) あっ !
あれ は !
( ヴィクトリカ ) おい 久 城 !
( 一弥 ) 君 は ここ で 待って て すぐ に 戻る
待て ! あっ …
( ヴィクトリカ ) ご ほっ … 行く な 久 城
中 は … 中 は 危険 だ ご ほっ …
( 一弥 ) ブライアン なぜ ここ に ?
( 一弥 ) まさか ヴィクトリカ に 何 か する つもり じゃ …
くっ どこ だ ?
( 扉 が 開く 音 )
あなた は …
( コル デリア ) また 会った か 久 城 一弥
( 一弥 ) コル デリア さん あなた は …
形見 箱 …
アカデミー も なかなか やる
私 たち は どうやら 一 歩 後れ を 取った よう だ
禁断 の 箱 は 既に 失わ れ て しまった
え ?
坊主 これ を あの 子 に
“ 謎 を 解け ”
“ 生きる ため に 力 を 見せろ ” と 伝える の だ
そして もう 一 つ
ん が … ん が っ !
あっ …
( コル デリア ) 頼 ん だ ぞ
( 一弥 ) 待って ください ! ヴィクトリカ に 会って やって …
あいつ あなた に 会い た がって 僕 の 前 で 涙 まで …
霧 の 発生 は 止め まし た
何者 か が 器具 に 細工 し た 形跡 が …
ブライアン は ?
それ が 子 狼 と 共に おり ます
ん …
( ロスコー ) 悪い が もう しばらく 付き合って もらう
ヤツ ら の 目 を こちら に 引き付け て おき たい の で な
( ヴィクトリカ ) この ペテン 師 め
おおかた 10 年 前 に も ―
ここ で ドイツ 軍 の 連中 を たぶらかし た の だ ろ う
( ロスコー ) フッ
“ 落下 さ せる マリア ”
あの 事件 は ブライアン 君 が 当時 ―
この ベルゼブブ の 頭蓋 で 起こし た もの だ
そう あの 幻灯 機 を 使って …
( ヴィクトリカ ) 当時 の 君 が 何故 ―
アカデミー に 手 を 貸し た の か は 知ら ん
それ より 聞き たい の は …
10 年 を 経 た 今 なぜ 君 と 母 が わざわざ …
( ロスコー ) 俺 たち と オカルト 省 は 互いに ある もの を 求め て いる
子 狼 よ 考え た こと は ある か ?
この 先 は 新 大陸 に 代表 さ れる 科学 の 時代 だ
その よう な 世 に 力 を 得る の は ―
俺 たち 古き 種族 でも オカルト 省 でも なく …
アカデミー …
ヤツ ら の 勢力 を そぐ ため に 必要 な もの ―
それ は “ 形見 箱 ”
大戦 中 俺 が ―
あの 幻灯 機 の 部屋 に 隠し た 禁断 の 秘密 の 箱
( ヴィクトリカ ) あっ ! ( ロスコー ) おっと
いささか 口 を 滑らせ すぎ た
また な 出来 損ない の 子 狼
( ヴィクトリカ ) 待て !
もう 一 つ … もう 一 つ だけ 貴 様 に 聞き たい こと が …
ママン は 私 を …
くっ …
ブライアン 一体 どこ へ ? あっ
( 老人 ) はるか 中世 の 昔
黒 死 病 の まん延 を 恐れ て ここ に 立てこもった 当時 の 国王 を ―
黒き 死 の 使い が 冥界 へ 連れ 去った と 聞く
あっ …
東洋 の 黒き 死 に 神 よ
君 は こ よい 何者 を 連れ 去り に この 地 を 訪れ た の か ね ?
あなた は …
( ブロワ 侯爵 ) あの 列車 に ―
我が 妻 コル デリア が 乗って くる と 踏 ん で い た の だ が ね
彼女 が 現れ ぬ 代わり に 君 が …
我が 妻 ?
よい 退屈 しのぎ に なった
私 に 話しかけ られ た 時 の あの 顔 …
聞き し に 勝る う ろん ぶり だ な 久 城 一弥 君
あっ ! あなた が ヴィクトリカ の 父親
アルベール ・ ド ・ ブロワ 侯爵 ! ?
う っ !
死 に 神 よ
さまざま な 死 を 事件 を よくぞ もたらし て くれ た
おかげ で 我が 子 狼 は 頭脳 を 磨き より 完成 へ と 近づ い た
う …
( ブロワ 侯爵 ) あれ は 私 の ため に 産み 落とさ れ た ―
欧州 でも ただ 一 つ の 有効 な 道具
あと の 調整 は 任せ て お 引き取り 願 お う
( 秒針 の 音 )
( カー ミラ ・ モレラ ) あ !
侯爵 様 !
水門 が …
有効 な 道具 ?
あなた は そんな つもり で ヴィクトリカ を …
あれ は 私 の 娘 だ
どう しよ う と 私 の 裁量 ひと つ で は ない か ね ?
国 の 大事 の ため に は
それ でも あなた に は ―
ヴィクトリカ を 愛し 守る 義務 が ある !
だって あなた は …
血 の 絆 … 若い な 小僧
ん っ !
( 2 人 ) 侯爵 様 !
ヴィクトリカ は 連れ て ゆき ます
あなた なんか の 所 に 置 い て は ゆ け ない
どう し て も ?
よか ろ う
ただし あの 学園 も また ここ と 同じく 私 の 手の内 だ
そして どこ に いよ う と ―
来 たる 次 の 嵐 から は 誰一人 逃れ られ は せ ぬ
( 一弥 ) ん っ
( 男性 ) おい 急げ ! 水門 から 海水 が あふれ出 し てる !
( 女性 ) このまま だ と みんな 生き て 帰 れ ない わ !
( 男性 ) 汽車 は どこ だ ?
( 一弥 ) ヴィクトリカ
君 も しか して さっき の 煙 を …
( ヴィクトリカ ) う …
( 一弥 ) しっかり ほら 立って
( 汽笛 )
( 男性 ) マスカレード 号 だ !
( 女性 ) よかった ! これ で 助かる わ !
( 一弥 ) ヴィクトリカ !
( ヴィクトリカ ) 置 い て いけ … 久 城
あの ねえ 君 できる わけない だ ろ う !
僕 は 君 を 迎え に …
久 城 … 私 は …
生まれ て き た 意味 も 分から ぬ の に 走 れる わけ が ある か
( ヴィクトリカ ) バカ これ で は 君 まで …
さっき 君 の お 父さん に 会った
えっ ?
大人 は みんな 勝手 な こと ばかり 言う
でも 僕ら だって ちゃんと 悩 ん で 考え て 生き てる ん だ
生きる 意味 なんて 後 で ゆっくり 考え れ ば いい
一緒に 学園 へ 帰 ろ う
その ため に 僕 は ここ へ …
( ヴィクトリカ ) そう だ 久 城
君 が 見つけ て くれ た おかげ で
その おかげ で 私 は …
( ヴィクトリカ ) 独りぼっち で は なく ―
愛 を 知る 柔らか な 者 に 戻る こと が でき た の だ
君 どう か …
( 一弥 ) えっ ?
( 汽笛 )
( ヴィクトリカ ) どう か 守って くれ た ま えよ
これ から も
( 一弥 ) あ あっ
( 汽笛 )
( 一弥 ) ハァ ハァ ハァ …
( 女性 ) しっかり ! こっち よ !
あっ !
わ っ !
う う … ふん っ !
ハァ …
ベルゼブブ の 頭蓋 …
( ヴィクトリカ ) 死 に 呪わ れ た 要塞
ハエ の 王
だが … 私 たち は 生き て いる
君 の おかげ だ 久 城
そう だ ヴィクトリカ
これ を
あっ
これ は もしや ママン の …
一緒に 伝言 を 頼ま れ た
“ 謎 を 解け 生きる ため に 力 を 見せろ ” って
そして 言って た よ
母 は 変わら ず 小さな 娘 を 愛し て いる
お前 が 鳴か ず と も ―
こう し て どこ へ でも 駆けつける
( ヴィクトリカ ) う …
( 泣き声 )
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( ヴィクトリカ ) “ 生きる ため の 力 を 見せろ ” か
ママン 私 は きっと …
( 一弥 ) ヴィクトリカ ! 頑張って ファイト だ よ !
( ヴィクトリカ ) 君 黙って い て は くれ ない か ね