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氷菓, Hyouka Episode 20

Hyouka Episode 20

( 折 木 奉 太郎 ( おれ き ほう たろう ) ) ハア …

なあ 千 反 田 ( ち た ん だ )

元日 に やって い た こと は ―

1 年間 繰り返す って いう 迷信 は ある か ?

( 千 反 田 える ) さあ … 多分 そんな 迷信 は ない と 思い ます よ

… で ない と お 正月 に 休 ん で い たら ―

1 年間 休む こと に なる と いう こと に なって ―

大変 不合理 です から

( 奉 太郎 ) ハア

( える ) ただ 折 木 さん

私 は どちら か と いう と ―

残り 364 日 の こと より も 現状 の ほう が 気 に なり ます

( 奉 太郎 ) ハア … N なんで こんな こと に

( える ) そうです ね 多分

おみくじ が 悪かった ん じゃ ない でしょう か

( 奉 太郎 ) ハア …

♪~

~♪

( 電話 の 着信 音 )

( 奉 太郎 ) はい

( える ) もしもし 千 反 田 と 申し ます が 折 木 さん です か ?

( 奉 太郎 ) ああ

( える ) あの 元日 に 何 か 予定 は あり ます か ?

いや 特に

( える ) そうです か で は 初詣 に 行き ませ ん か ?

( 奉 太郎 ) 初詣 ?

( える ) はい 荒 楠 ( あれ くす ) 神社 で

摩耶 花 ( ま や か ) さん が 巫女 ( みこ ) の アルバイト を する ん だ そう です

似合わ ん だ ろ う な

( える ) ひどい です よ 折 木 さん

福部 ( ふく べ ) さん も 行く そう です ので 折 木 さん も いかが か と 思い まし て

それ と …

( 奉 太郎 ) まだ 何 か ある の か ?

( える ) 何かと いう ほど の こと で は あり ませ ん が

私 も ちょっと 着物 を 見せびらかし たい ん です

( 奉 太郎 ) は あ ?

( 奉 太郎 ) 寒い

( 奉 太郎 ) さすが 正月 装い 華やか な の も いる

( える ) はい

あっ 折 木 さん

ハッ

明け まして おめでとう ございます

あ … 明け まして おめでとう ございます

本年 も 相 変わり ませ ず よろしく お 願い 致し ます

あっ こちら こそ ご ひいき に 願い ます

見せびらかし に き まし た

ハアッ

ああ …

では 行き ま しょ う か ?

あっ ? ああ …

( 奉 太郎 ) 持 と う か ? ( える ) えっ ?

ありがとう ござい ます お 願い し ます

( 奉 太郎 ) これ は ?

( える ) お 酒 です

こちら の 神主 さん と は 少し おつきあい が あって ―

お 年始 の ごあいさつ みたい な もの です

( 奉 太郎 ) 正月 早々 お 使い か 大変 だ な

大変 だった の は むしろ 昼間 です

ずーっと ずーっと 親戚 あいさつ で いい 子 し て まし た

折 木 さん は どうして まし た か ?

俺 は …

ヤドカリ の 生態 模倣

ヤドカリ ?

( 奉 太郎 ) なんでもない それ より 里志 ( さとし ) は ?

福部 さん に は 摩耶 花 さん が 連絡 を 取って いる はず です

( える ) あっ そうです 折 木 さん ( 奉 太郎 ) うん ?

まず お参り を 済ませ ちゃ い ま しょ う

( 奉 太郎 ) えっ と そう だ な

エネルギー 消費 の 穏やか な 1 年 を 送れ ます よう に

ごめん ください !

( 氏子 A ) なん だ ね ?

明け まして おめでとう ございます

千 反 田 鉄 吾 ( て つ ご ) の 名 代 と して 新年 の ごあいさつ に 伺い まし た

える と 申し ます

( 奉 太郎 ) おまけ の 折 木 です

あ あっ 千 反 田 さん の まあ どうぞ 上がって ください

呼 ん で き ます わ

はい お邪魔 し ます

( 奉 太郎 ) これ が 本物 の 巫女 か 風格 ある な

明け まして おめでとう ございます

今年 も どうぞ よろしく お 願い 致し ます

( 十文字 ( じゅう もん じ ) か ほ ) 明け まして おめでとう ございます

父 から お 酒 を 預かって き て おり ます どうぞ お 納め ください

( 奉 太郎 ) あっ ああ …

( 奉 太郎 ) これ が 名家 の つきあい って やつ か

( か ほ ) ありがとう ござい ます 頂 戴 し ます

いえ つまらない もの です が

( える ) ウフフフ

折 木 さん それ は 私 の セリフ です

あ あっ

つまらない もの は 要ら ない

え えっ

そう 言わ ず に どうぞ 受けとって ください

つまらない もの です けど

フッ

( 奉 太郎 ) 冗談 か 焦った

( か ほ ) 君 は B 組 だ っけ ? ( 奉 太郎 ) そうです

( か ほ ) 福部 君 は 一緒 じゃ なかった の ?

( 奉 太郎 ) なぜ 知って る ? 神通力 か ?

( える ) 十文字 か ほさ ん です 1 年 D 組 の

同級 生 ?

( える ・ か ほ ) ウフフフ

あの 伊原 ( いばら ) 摩耶 花 さん に 会い たい ん です けど

伊原 ? あの 子 か

そっち から 売店 の 裏手 に 行ける から 行って み て

あっ 摩耶 花 さん

( 伊原 摩耶 花 ) あっ ち ー ちゃん

( える ) その 髪 ステキ です ね

( 摩耶 花 ) うん 付け て もらった ん だ

あっ 見る な

明け まして おめでとう ございます

おめでとう

いい なあ 着物 す っ ごい キレイ

ありがとう ござい ます

振り袖 ?

いえ 小 紋 です

振り袖 は 大学 に 入る まで お預け な ん です

あと 1 時間 で 上がる けど ち ー ちゃん は どう する の ?

多分 広間 で お呼ばれ の 形 に なる と 思い ます

福部 さん は ?

昼間 に 来 て た よ

ドラマ の … 何 だ っけ ?

“ 風雲 急 小谷 城 ( ふう うん きゅう お だ にじ ょ う ) ” を 見る ん だって 帰った けど

その うち また 来る と 思う よ

伊原 は 何 を 売って る ん だ ?

おみくじ

それ と 迷子 落とし物 両替 担当

氏子 さん たち が 気合い 入れ て 巡回 し て て ―

ちょっと でも 金 め の 物 が 落ち てる と すぐ 届け て くれる の

昼間 は 忙しかった の よ 迷子 も 多かった し

( 奉 太郎 ) 別に 聞い て ない

おみくじ いい です ね 私 も 引き ます

( 摩耶 花 ) じゃあ ここ で 引 い て

はい

( 摩耶 花 ) あっ その 巾着 も いい なあ

なんだか とって も 上品

( える ) ありがとう ござい ます ウフフ

( 奉 太郎 ) うれし そう だ な

( える ) はい !

( 摩耶 花 ) さあ どうぞ

10 番 です

折 木 さん も どう です か ?

( 奉 太郎 ) うん …

( 摩耶 花 ) はい ( える ) どうも

わ あっ 大吉 です

( 摩耶 花 ) よかった ね ち ー ちゃん

( える ) はい

16 番

( 摩耶 花 ) ん っ N ( 奉 太郎 ) ん っ

( 奉 太郎 ) ああ …

どう し まし た ? 折 木 さん

( 奉 太郎 ) いや 何でもない

今年 は いい こと が あり そう だ

末吉 引 い た ね ?

( える ) は ああ …

私 凶 の おみくじ って 初めて 見 まし た

俺 の 凶 が そんなに うれしい か

ごめんなさい そう です よ ね 折 木 さん 気 に し て ます よ ね

とにかく 返せ

( える ) か ほさ ん

ああ ごめん ね える お茶 も 出さ なく て

( える ) いいえ それ より 何 か あった ん です か ?

バイト の 子 が 鍋 を ひっくり返し ちゃ って さ

ふるまい の だんご 汁 と 甘酒 全部 作り 直し てる とこ

まあ … その方 やけど は ?

( か ほ ) 大丈夫 だった みたい

手伝い ます

( か ほ ) いや いい よ その 格好 じゃ 料理 は 無理 でしょ

では 何 か ほか に できる こと は あり ます か ?

うーん

じゃあ 蔵 から 酒 かす を 取って き て

入って すぐ の 左手 に 分かる よう に 置 い て ある から

( か ほ ) 悪い ね ( える ) いえ

俺 も 行く よ

( 奉 太郎 ) 蔵 か

たしか 稲荷 ( いなり ) の そば に あった やつ だ な

( 奉 太郎 ) う わ っ 寒い さっさと 片付ける か

( 奉 太郎 ) 不 用心 だ な

明かり が ある と いい ん だ が

ええ

左側 壁 に なって る ぞ 奥 の ほう に ある の か ?

そう です か ね

( 奉 太郎 ) 簡単 な お 使い か と 思った が 面倒 な こと に なった な

折 木 さん ここ 納屋 です よ ね

( 奉 太郎 ) そうだ な 納屋 と いう か 小屋 と いう か

ここ で いい ん だ ろ ?

( える ) いえ 蔵 です

はっ ?

か ほさ ん は 蔵 だ と 言って い まし た

いや あ うち に は 蔵 が ない から 間違え ちゃ った テヘ ペロ

( 奉 太郎 ) … と は 言え ん よ な

( 奉 太郎 ) 知って た なら 言って くれよ

すみません 確信 が 持て なく て

社務所 の そば に ―

みこし 蔵 が ある の は 知って い た ん です が

( 奉 太郎 ) じゃあ 戻る か

( 氏子 B ) おう 開 い てる ぞ

( 奉 太郎 ) あっ ( える ) あっ

( 氏子 A ) ありゃ ホント だ

( 奉 太郎 ) まさか

どう し まし た ?

( 奉 太郎 ) 閉じ込め られ た

( 奉 太郎 ) ハアア

( える ) ハアア

( 奉 太郎 ) すま ん

俺 が バカ な 勘違い を し た から

いえ どんな 勘違い を し て も 閉じ込め られる なんて 思い ませ ん

ハア

よし じゃあ 人 を 呼ぶ ぞ

全力 で 叫ぶ から 耳 は 塞 い だ ほう が いい

( える ) あの … N ( 奉 太郎 ) ああ ああ

( える ) 待って ください って ば

あっ すみません

でも 待って ください

ああ

あの 今 大声 を 出し て 人 を 呼 ん だ ら どう なる でしょ う

うん ?

まあ 人 が 来る だ ろ う な

かんぬき を 外し て もらって ドア を 開け て もらう

すると 私 たち は どう 見える でしょう か ?

どう って …

あの 氏子 さん たち は 私 を 知って い ます

もし あの 氏子 さん たち に 助け られ たら ―

きっと 誤解 さ れ て しまい ます

今日 私 は 父 の 代理 で 来 まし た

ほか の 時 や 場所 なら ともかく

今 ここ で 折 木 さん と 二 人 で いる ところ を ―

見つかって しまったら …

ハア

( 奉 太郎 ) 俺 に は 分から ん 世界 だ

分かった でも どう する ん だ ?

もし 用事 の ある 人間 が 来 て ここ を 開け たら ―

それ こそ 絶対 誤解 さ れる ぞ

事情 を 分かって くれ そう な の は か ほさ ん か 摩耶 花 さん です ね

ああ …

ハッ 私 いい 案 を 思いつき まし た

ほう …

簡単 です 携帯 電話 を 使え ば いい ん です

なるほど いい 方法 だ で は どうぞ

私 携帯 電話 持って い ない ん です

俺 も だ よ

あっ そう で し た どう し ま しょ う

ドア そのもの は 取り外せ ない か

あの 折 木 さん

私 折 木 さん が 携帯 電話 を 持って い ない こと ―

忘れ て い た ん です

だから 大声 で 人 を 呼ば ない で なんて お 願い を し て しまった ん です

( 奉 太郎 ) うん

でも こう なって は 話 は 別 です 人 を 呼び ま しょ う

このまま で は 折 木 さん が カゼ を ひ い て しまい ます

でも 心配 な ん だ ろ ? 誤解 さ れる の が

どう しよう も なく なったら すぐに 呼ぶ

それ まで は できる こと が ない か 考え て みる

折 木 さん …

かんぬき も 動かせ ない し ちょうつがい も 外せ ない

だが 検討 し て い ない 脱出 方法 が まだ 4 つ も ある

えっ そんなに ?

ああ

1 つ ドア を 破壊 する

2 つ 壁 を 破壊 する

3 つ 壁 を くぐり抜ける 穴 を 掘る

4 つ 天井 に 穴 を 開ける

そんな ダメ です よ !

いくら 古く なって も 荒 楠 神社 の 建物 な ん です から

ダメ か やっぱり

( える ) あっ ( 奉 太郎 ) あっ ?

誰 か こっち に 来 ます

あっ

( 奉 太郎 ) うん ? うん …

( える ) ハア 巡回 中 の 氏子 さん です ね

携帯 の ストラップ み たい な 物 を 拾い まし た

( 奉 太郎 ) 見える の か ?

私 夜目 が 利く ん です

( 奉 太郎 ) 野性 動物 か

( える ) あっ 戻って いき ます 社務所 に 届け に いった ん です ね

( 奉 太郎 ) 社務所 うん

( 奉 太郎 ) なあ 千 反 田

壁 ちょっと ぐらい なら 壊し て も いい よ な ?

( える ) うん ?

( 奉 太郎 ) 伊原 は さっき

“ 金 め の もの が 落ち てる と ― ”

“ すぐ 氏子 が 届け て くれる ” って 言って た よ な

その 伊原 は バイト で 落とし物 担当 だ

( える ) は あ

ここ から 俺 たち の 持ち物 だ と はっきり 分かる よう な 物 を 落とし て

氏子 に 伊原 の ところ まで 届け て もらう ん だ

俺 たち の ピンチ が 伝われ ば 助け に き て くれる かも しれ ん

なるほど です

納屋 の 近く で 拾った こと に ―

どれ だけ 疑問 を 持って くれる か は ―

伊原 次第 だ が

( える ) ハンカチ は どう でしょう か ?

摩耶 花 さん は 何度 も 見て いる と 思い ます

( 奉 太郎 ) よし それ に する か

ふん っ

( 奉 太郎 ) 千 反 田 そこ から ハンカチ を 落とせ

( える ) あっ はい

( 氏子 C ) うん ?

( 奉 太郎 ) 頼む ぞ

( 福部 里志 の 鼻歌 )

あっ

十文字 さん 明け まして おめでとう

おめでとう ございます

福部 君 える を 見 なかった ?

( 里志 ) 千 反 田 さん ?

今 来 た ところ だ から ちょっと 分から ない な

そう 案内 でき なく て 悪い けど 自由 に 入って

大広間 で ストーブ たい てる から

( 里志 ) 十文字 さん って どう も 苦手 だ な

( 里志 ) 摩耶 花 !

あ あっ あっ 福 ちゃん

( 里志 ) 巫女 姿 が まだ 恥ずかしい の か な ?

寒い 中 大変 だった ね お 疲れ さま

( 摩耶 花 ) う うん それ より ドラマ どう だった ?

それ が 傑作 で ね 正月 から 大笑い で き た よ

そう な の あっ

あっ そう そう

ねえ 福 ちゃん これ 見覚え ない ?

さあ ?

ち ー ちゃん が こういう の 持って た 気 が する ん だ よ ね

持ち主 の 当て が ある なら いい こと じゃ ない か

千 反 田 さん が 戻って き たら 聞い て みる と い いよ

うん そう だ ね

( 奉 太郎 ) ああ …

( える ) 助け … 来 ませ ん ね

( 奉 太郎 ) 方向 性 は 悪く ない と 思った ん だ が

ハンカチ だけ で は 無理 だった か

( える ) 印象 に 残る よう な 物 で は ない です し

よし こう なったら 次の 手 だ

財布 で いく

( 氏子 B ) じゃあ 頼 ん だ よ ( 摩耶 花 ) はい

( 摩耶 花 ) うん ?

見 て よ 福 ちゃん これ

( 里志 ) これ 奉 太郎 の 財布 だ ね

うん あの バカ 落とし た み たい 中身 は 空っぽ に なって る わ

( 里志 ) これ は ?

( 摩耶 花 ) あいつ が 引 い た おみくじ よ

う わ あ 奉 太郎 凶 なんて 引 い た ん だ

でも 変 ね 見事 に す っ から かん なんて

( 里志 ) 摩耶 花 ( 摩耶 花 ) うん ?

僕 に も おみくじ 引か せ て ここ の は 威力 が あり そう だ

( 奉 太郎 ) おお お っ

( える ) 助け … 来 ませ ん ね

( 奉 太郎 ) ああ …

( える の くしゃみ )

( 奉 太郎 ) 大丈夫 か ?

ええ …

羽織 着 て くれ ば よかった です ね

( 奉 太郎 ) 羽織 ?

( える ) 着物 の 上 に 着 て い た 上着 です

( 奉 太郎 ) 俺 も トレンチコート を ―

着 て くれ ば よかった と ―

後悔 し てる

( える ) さすが に ちょっと 寒い です ね

( 奉 太郎 ) ああ …

すま ん 千 反 田 もう 無理 かも しれ ん

伊原 に 届 い て は いる だ ろ う が ―

バイト を 抜け て 見 に い こ う と まで は 思わ せ られ なかった

いえ 私 の わがまま に ここ まで つき あわせて すみません

わがまま じゃ ない 責任 だ ろ う

折 木 さん を 巻き込 ん だ 言い訳 に は なり ませ ん

助け を 呼び ま しょ う 多少 の うわさ は しかた あり ませ ん

もう 福部 さん も 来 て いる でしょ う ね

( 奉 太郎 ) あ あっ

そう だ 里志 なら !

折 木 さん ?

( 奉 太郎 ) 千 反 田 何 か ひも を 持って ない か

ひも です か ?

これ くらい 50 センチ も あれ ば 足りる

それ が あれ ば ―

絶対 俺 たち の 状況 を 里志 に 伝え られる ん だ

( える ) あっ 草履 の 鼻緒 ( 奉 太郎 ) 短い

あっ 巾着 の ひも が あり ます

( 奉 太郎 ) それ は ダメ だ 巾着 は 使う ん だ

… で は 折 木 さん の 靴 ひも は ?

( 奉 太郎 ) 今日 は ひも なし の ブーツ だ

あっ どうして も と いう こと なら …

帯 締め は 使える かも しれ ませ ん

( 奉 太郎 ) ひも な の か ?

はい

( 奉 太郎 ) ほどく の は 大変 な の か ?

ええ … まあ そう です ね ちょっと 手間 が かかり ます

( 奉 太郎 ) なあ 千 反 田

俺 は 着物 に 詳しく ない ん だ が ―

帯 締め って の を 取って 着物 は 大丈夫 な の か ?

帯 は だいぶ … 崩れ ます ね

な っ それ じゃ ダメ だ ろ う

やっぱり そう です よ ね ?

それ 以外 に ひも どこ か に ない か ?

( える ) あの どうして ひも が あれ ば ―

福部 さん に 助け を 求め られる ん です か ?

( 奉 太郎 ) たしか 納屋 の 外 に のぼり が あった な

ごめんなさい

折 木 … さん ?

( 奉 太郎 ) あった ぞ ひも

千 反 田 巾着 を 貸し て くれ

何 を する ん です か ?

( 摩耶 花 ) なんで ! ( 巫女 たち ) あ ?

ああ …

これ 間 違いなく ち ー ちゃん の 巾着 だ よ

さっき 見 た もん !

ハンカチ 財布 巾着 ねえ

これ も 奉 太郎 の 凶 の な せる 業 か なあ

これ も 納屋 の そば で 拾った ん だ って

二 人 と も 何 し てる ん だ ろ う なんか 汚い ひも も ついて る し

( 里志 ) ひも ? ( 摩耶 花 ) うん ほら

うん

あっ これ !

ど … どう し た の ? 福 ちゃん

摩耶 花 納屋 って どこ ?

あっ ち だ けど お 稲荷 様 の 近く

( 里志 ) すぐ 戻る !

え えっ ?

( 里志 ) 奉 太郎 千 反 田 さん 今 助ける よ !

( 奉 太郎 ) ハアア …

巾着 は 袋 だ

口 と 底 を 縛る と 中身 を 閉じ込め た と いう こと に なる

袋 の ネズミ と いう 意味 に な

袋 の … ネズミ ?

俺 が 考え た ん じゃ ない ぞ 歴史 上 の エピソード の 1 つ だ

姉 ( あね ) 川 の 戦い は 知って る だ ろ ?

はい

( 奉 太郎 ) その 前 の 有名 な 話 な ん だ が 知ら ない か ?

金ヶ崎 ( かね が さき ) の 退き 口

信長 ( の ぶな が ) が 朝倉 を 攻め て い た とき 信長 の 妹 婿 浅井 ( あざ い ) が 裏切った

信長 の 妹 お 市 ( いち ) の 方 は ―

陣中 の 信長 に 上下 を 縛った 小 豆 袋 を 送って ―

袋 の ネズミ で ある こと を 伝え た らしい

まっ どこ まで 本当 か 知ら ない けど な

そんな 話 が あった ん です か

俺 も 里志 も ちょうど 今日

その エピソード が 出 て くる ドラマ を 見て いる

あいつ なら 分かる だ ろ う あれ の 意味 が

( 戸 を たたく 音 ) ( える ) あっ

( 里志 ) 奉 太郎 いる かい ?

( 奉 太郎 ) あ あっ

助かった 寒く て 死ぬ とこ だった

( 里志 ) 社務所 で 熱い 甘酒 配って た よ 今 開ける ね

やっ あき まし て おめでとう

よう あき まし て おめでとう

ハッ …

クシュ !

♪~

~♪

( 摩耶 花 ) 次回 「 手作り チョコレート 事件 」

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