Hyouka Episode 2
(鳥 の 鳴き声 )
(アラーム 音 )
( 折 木 奉 太郎 ( おれ き ほう たろう ) ) うん う うん ああ …
( 折 木 供 恵 ( ともえ ) ) “ 折 木 奉 太郎 殿 ”
“前略 私 は 今 ベナレス に い ます ”
“ちょっと 遅れた けど 合格 おめでとう ”
“ 結局 神山 ( かみ やま ) 高校 だって ね ”
“無事 高校 生 に なった あんた に ―”
“姉 と して 一つ アドバイス し て あげる ”
“古典 部 に 入り なさい ”
“伝統 ある 部活 よ ”
“そして 私 が 所属 し て い た 部 で も ある ”
“聞い た 話 だ と 我が 古典 部 の 部員 は 現在 ゼロ ”
“今年 入部 者 が い なけれ ば 消滅 する そう な の ”
“古典 部 OG として それ は あまりに 忍びない わ ”
“奉 太郎 ”
“姉 の 青春 の 場 古典 部 を 守り なさい ”
“名前 を 置い て おく だけ で いい から ”
“どうせ やり たい こと なんか ない ん でしょ ?”
“かしこ 折 木 供 恵 ”
♪ ~
~ ♪
(奉太郎 )古典 部 が 復活 し て から 1 か月
ここ 地学 準備 室 は 俺 の 中 で ―
思った より 来 やすい 場所 と なって い た
放課後 に 退屈 を 感じれ ば そこ を 訪れる
( 千 反 田 ( ち た ん だ ) える ) どうぞ
家 の 頂き物 です
好き に つま ん で ください
サンキュー
(奉太郎 )一緒 に い て 疲れ ない の で あれ ば
俺 は もともと 人 嫌い と いう わけ で は ない
ああ …
不毛 です
1 年 に 2 回 植える やつ か ?
それ は 二毛作 です
ひょっとして ダジャレ です か ?
聞く な
いいえ そう じゃ なく て です ね
不毛 な の か ?
そう です 不毛 です
何 が ?
( える ) この 放課後 が です
目的 なき 日々 は 生産的 じゃ あり ませ ん
(奉太郎 )お 説 ご もっとも
…で お前 は 何 か この 古典 部 に 求める もの が ある と でも ?
( える ) あります ( 奉 太郎 ) ほお
でも それ は 一身上 の 都合 です
(奉太郎 )前 に も 聞い た ぞ
今 は 古典 部 の こと を 言って る ん です
部活 動 です から 活動 し なけれ ば いけません
目的 が ない
いえ あり ます 10月 の 文化祭 に 文集 を 出し ます
(奉太郎 )文集 ?(える )はい
やめよ う 手間 が かかり すぎる
いいえ 文集 で ない と ダメ な ん です
文化 祭 に 一 枚 か みたい なら ―
ほか に も 方法 が ある だろう 模擬店 とか
神 高 文化 祭 は 伝統的 に 模擬店 禁止 だ そうです
それ に 文集 の ため の 予算 が 出てます し ―
顧問 の 先生 から も 頼まれ て います
また !
文集 は 40 年 以上 の 伝統 が ある ので 途絶え させたく ない そうです
そういう 事情 が ある なら 先 に 言え 分かった やる よ
はい !
それ で その 文 集 って の は どんな 内容 な ん だ
分かり ませ ん
おい おい
すみません
これ から 調べ れ ば いい と 思って まし た
とにかく バック ナンバー が あれ ば 取っかかり は つかめる と 思い ます
探し て み ましょ う
ええ …
あっ
ない なあ
(える )じゃあ 図書 室 でしょう か ?
行って み ましょう
何 し てる ん です か ?折木 さん も 行く ん です
ほら
(奉太郎 )気 が 進ま ん
今日 は 金曜 だ から 図書 当番 は 多分 …
( 伊原 摩耶 花 ( いばら ま や か ) ) あれ 折 木 じゃない 久しぶり ね 会い たく なかった わ
よう 伊原 会い に き て やった ぜ
( 摩耶 花 ) ここ は 教養 の 聖域 よ あんた に は 似合わない ん じゃない ?
なら 自分 に は お 似合い だって の か ?
ご 立派 な こと で
相変わらず 最低 ね 冷やかし に 来た ん なら 帰りなさい よ
ええ と …
( 福部 里志 ( ふく べ さとし ) ) や あ 奉 太郎 奇 遇 だ ねえ
相変わらず 仲 が いい じゃない か さすが は 鏑矢 中 ( かぶら や ちゅう ) ベスト カップル
ふざけ ん な
こんな 陰気 な 男 ナメクジ の ほう が まだ マシ よ
(摩耶 花 )フン !(奉太郎 )ナメクジ …
だいたい 福 ちゃん
私 の 気持ち を 知って て よく そんな 冗談 が 言え る わ ね
ああ ごめん ね 摩耶 花 傷 つい ちゃった ?
また そう やって 冗談 めかし て ごまかす ん だ から
ホント いいかげん に し て よ ね
どういう ご 関係 な ん です か ?
中学 の ころ から 里志 に ホレ てる ん だ
まっ!
(里志 )コホン !
千 反 田 さん こちら は 伊原 摩耶 花 僕ら と 同じ 鏑矢 中 出身 だ
よろしく
(里志 )摩耶 花 こちら は 千 反 田 える さん
僕 が こない だ 入部 し た 古典 部 の 部長 だ よ
こちら こそ よろしく お 願い します
それ より 二人 そろって 何 の 用 だい ?
あっ そう で し た
あの 伊原 さん お 聞き し たい こと が ある ん です が
(摩耶 花 )はい …
ここ に 部活 の 文集 って 置い て あり ます か ?
古典 部 の な ん です けど
古典 部 …
なかった と 思う けど 表 に ない なら 書庫 かしら ?
そう です か …
なんで 文集 を ?
文化 祭 で 文集 を 作る こと に なった ので ―
一 度 以前 の 文集 を 見 て おこ う と 思い まし て
へえ カンヤ 祭 に 出品 する ん だ 奉太郎 が よく 承知 し た ね
ほとんど 事後 承諾 だった けど な
カンヤ 祭 ?
聞い た こ と ない ?神 高 文化 祭 の 俗称 だ よ
また お前 の 考えた 俗称 じゃ ない だろう な
本当 さ !
手芸 部 の 先輩 は みんな カンヤ 祭って 呼んでる よ
摩耶 花 は ?
漫研 でも カンヤ 祭って 言って る わ
カンヤ …
どういう 字 を 書く ん です か ?
分から ない ん だ 聞い て 回ったり は し たん だけど ね
まあ 多分 神山 高校 文化 祭 が 神山 祭 に なって ―
カン ヤマ 祭 カンヤ 祭 って ところ か と 思って る ん だ けど
(摩耶 花 )それ で 千 反田 さん
文集 は 書庫 を 探せば ある かもしれない けど
ちょっと 司書 の 先生 が 会議 で 席 を はずし てる から ―
今 入れ ない の よ
あと 30 分 も すれ ば 戻って くる と 思う けど …
待つ ?
(える )どう します ?(奉太郎 )待つ か
( 摩耶 花 ) あんた は 帰って も いい のに
( 奉 太郎 ) へ ー い へい
(える )あ …N(里志 )あっ 待って 奉太郎 !
摩耶 花 さっき の 話
二人 にも 聞い てもらったら どう だい ?
(摩耶 花 )えっ
うん …
フン そう ね
折 木 たま に は 頭 を 働かせて みる 気 は ない ?
(奉太郎 )ない !(える )どういう お 話 です か ?
(里志 )愛 なき 愛読 書 の 話 さ
( える ) 愛 なき 愛読 書 ?
(里志 )なんとも 奇妙 な 話 で ね
どう 考え て も つじつま が 合わ なく て
摩耶 花 と 首 を ひねって い た ところ なん だ
(奉太郎 )おお …おお !(える )ぜひ 聞かせて ください
(摩耶 花 )私 が 当番 で 金曜 放課後 ここ に 来る と ね
毎週 同じ 本 が 返却 さ れ てる の よ
今日 で 5 週 連続 これ だけ でも 変 な 話 でしょ ?
これ が その 本
(える )わ あ キレイ な 本
(奉太郎 )デカい
( える ) ちょっと 中 を 見 て も いい です か ?
( 摩耶 花 ) どうぞ
(奉太郎 )ん ?
折 木 さん も ほら
普通 の 学校 史 です ね
う うん …
これ を 読む の は かなり 大変 そう です ね
これ を 毎週 借りる や つがい て も おかしく は ない な
あんた ここ で 本 借りた こと ない でしょ
うち の 図書室 の 貸し出し 期間 は 2週間なの
だから 毎週 借りる 必要 は ない の よ
なのに この 本 は 毎週 返却 される ん だって さ
(える )誰 が 借り た か は 分かる ん です か ?
もちろん
裏 に 貸し出し リスト が ある から 見て みて
(える )あら ?折木 さん 見て ください
毎週 違う 人 が 借り て ます
しかも 全員 その 日 の うち に 返し て ます
(摩耶 花 )そう な の よ
貸し出し と 返却 が 同じ 日 で 5 週 連続
時間 も 分かって て
5 人 と も 昼 休み に 借りて 放課後 に 返してる の
(里志 )どう だい ?気に なる だろ
ええ
私 気 に なり ます !
う っ
うん ?ああ …
ちょっと 考え て み ましょう よ 折木 さん
(奉太郎 )おのれ 里志
こう なる こと を 見越し て 呼び止めた な
折 木 さん は 鍵 の こと と か 秘密 倶楽部 と か ―
あんなに 見事 に 解い て くれた じゃない ですか
何 ?それ
奉太郎 の 興味深い 一面 に まつわる 話 さ
やめろ 人 聞き の 悪い
とにかく 気 に なる ん です
(奉太郎 )うん …なら ん
なる ん です !
なら ん !
( 摩耶 花 ) 折 木 ( 奉 太郎 ・ える ) ん ?
静か に 千 反 田 さん も
(える )はい …N(奉太郎 )ああ …
(奉太郎 )うかつ だった
これ 以上 の 拒絶 や 言い逃れ は むしろ エネルギー 効率 が 悪い
ならば …
うーん そうだ な 少し 考え て みる か
はい !
ハア …
福 ちゃん 折 木 って 頭 よかった っけ ?
あんまり
でも こういう 役 に 立たない こと だ と ―
時々 役 に 立つ ん だ
お前 ら 言い たい 放題 だ な
(奉太郎 )5 週間 連続 で 別 の 人間 が この 本 を 借り
その 日 の うち に 返す
これ を 偶然 だ と 言い張る の は 簡単 だが ―
千 反 田 は 納得 し ない だろう
大事 な の は 真実 で は ない 千 反田 が 納得 する こと な の だ
さて …
昼 休み に 借り て 放課後 に 返し て い て は ―
とても これ を 読む 暇 など なか ろう し
家 に 持ち帰ら ない なら 借り ず に 図書室 で 読め ば いい
結論
この 本 は 図書 の 本分 を 果たす ため に 使用 さ れ て いる の で は ない
…と する と
本 を 読む 以外 に 使う と したら どう 使う ?
何 冊 か 積め ば 枕 に いい かも
腕 に 着ければ 盾 に なる ね
もっと 真面目 に 考え て くれ
そう です よ
こういう 本 ならでは の 使い道 が ある はず です
(里志 )じゃあ 千 反田 さん は どう 思う ?
そう です ね
重ね れ ば 浅漬け が 漬かり ます
(奉太郎 )お前ら に は もう 聞か ない
えっ ?
(奉太郎 )千 反田 って ホント に 成績 優秀 な の か ?
ただ の 天然 に しか 思えん の だ が
視点 を 変えよう
毎週 別 の 人間 が 借りている の は どういう わけ か
名前 から 見 て 全員 女 だ な
考え られる の は 2 つ
彼女 ら に 共通 点 は ない が ―
この 本 を 金曜日 の 午後 に 使う こと が ―
はやって いる 場合
そして 彼女 ら は ―
グループ で この 本 を 使用 し ―
当番 制 で 順番 に 借りて 使って いる 場合 だ
はやり ねえ
占い と か
あっ こんな 感じ ?
“今週 の あなた の ラッキー アイテム は 学校 史 ”
“金曜日 の 午後 に 借りて その 日 の うち に 返す と ―”
“ 彼 氏 と ウマ く いく かも ” なんて
バカバカしい それ に 5週連続だぞ
言って み た だけ だ よ
(奉太郎 )共通点 は 全員 が 女 それ と 2年生 クラス は 違う
( 摩耶 花 ) みんな 女 な の は 何 か 理由 が ある の かしら ?
なんとも 言え ん な
全校 から 無作為 に 5 人 選んで ―
それ が 全員 女 で ある 可能性 は 十分 ある
(里志 )それ と 同性 で 群れる の も 珍しい こと じゃ な いよ ね
何 か の 合図 って の は どう だ ?
例えば 本 を 表 に し て 返し て あったら 可
裏 なら 不可 とか
(摩耶 花 )うん …
表裏 ( おもて うら ) で 合図って の は ない と 思う わ よ
ほら
(里志 )なるほど これ じゃ 表 も 裏 も 分からない ね
( 奉 太郎 ) う うん …
まあ 折 木 が いくら 知恵 を 絞って も そんな ところ よ
私 と 福 ちゃん だって 散々 考え た ん だ か …ら ?
(える )クン クン (摩耶 花 )う っ 何 ?
(える )クン クン 何 か におい が し ます
えっ そう ?
(摩耶 花 )クン クン 何も におわ ない けど ?
(える )いいえ 確かに
何 か の 刺激 臭 です シンナー の ような …
間違い あり ませ ん
(奉太郎 )犬
まあ でも
千 反 田 さん が こう まで 断言 する なら ―
勘違い じゃ な さ そう だ ね
(奉太郎 )…と すれ ば
奉 太郎 その 顔 は 何 か 分かった ね
(摩耶 花 )ホント に ?
まあ な 確定 は でき ん が
千 反 田 運動 する 気 は ない か ?行って ほしい 所 が あるん だが
分かり まし た
(奉太郎 )えっ ?いや 俺 は 行か ずに お前 だけ で
(える )私 だけ ?どうして です か ?
それ は …う うん
その とおり だ よ 千 反 田 さん
奉太郎 に 使わ れる なんて あっちゃ いけ ない
奉太郎 は 使って こそ 役 に 立つ ん だ から
ずいぶん な 言いぐさ だ な
( える ) いえ 私 は どこ か に 行く なら 一緒 か と 思った だけ です
ああ なる ほど ね
では 行き ましょう か 折木 さん
ああ …
いらっしゃい ませ よう こそ 当店 へ
2つ の コース 料理 を ご 用意 し て おり ます
どちら に 致し ます か ?
ハア …
(女性 の 笑い声 )
ああ …
( 笑い声 )
( 奉 太郎 ) あっあ あっ
お 勧め は ―
こちら です よ
( 笑い声 )
折 木 さん ?
ハア 分かった よ
今日 は 雨 で 体育 が 潰れた から な
可 処分 エネルギー は まだ 残って る
はい !
どん だけ 限られた エネルギー な の よ あんた は
ほっとけ
(奉太郎 )じゃあ 行く か (える )はい
待って
私 も 行く ちょっと 気 に なる し
福 ちゃん ちょっと お 留守番 お 願い ね
あっ ?
(摩耶 花 )だって 図書 当番 放り出し て おけ ない でしょ ?
(奉太郎 )じゃ あな 里志
留守番 よろしく
( える ) それ で 折 木 さん どこ へ 行く ん です か ?
(奉太郎 )美術 室 だ
(摩耶 花 )向こう の 校舎 ね
(奉太郎 )そっ 遠い だ から 行き たく なかった ん だ
(摩耶 花 )あんた ホント に ものぐさ ね
(える )そこ に 何 が ?
(奉太郎 )その 前 に 整理 だ
あの 本 の 使い道 だ が ―
休み 時間 に あんな デカい 物 を 使う 女子 は まずい ない だろう
…と なれ ば 考えられる の は 授業 だ
学年 が 同じ で ―
クラス が 別 の 生徒 が 関係 する 授業 と いえ ば 何 だ ?
体育 か 芸術 科目 です ね
(奉太郎 )そう
あの 5 人 は 毎週 授業 の 前 に 当番 を 決め て 借り に 来て たん だ
毎週 って の が 分から ない わ ね
貸し出し 期間 は 2 週間 だ から
( 奉 太郎 ) あんな デカ い 本
持って おく より 毎週 返し て おく ほう が 楽 だろ ?
(摩耶 花 )ああ そう ね
(える )ハッ !
(摩耶 花 )うん ?どう し た の ?
(える )本 と 同じ に おい が し ます
ホント に ?
中 を 見れ ば 分かる
( える ・ 摩耶 花 ) あっ!
(奉太郎 )本 の 使い道 は あれ だ
2 年 D ・ E ・ F 組 の 合同 授業
芸術 科目 美術 科 で 制作 され た 絵
あの 装丁 なら 絵 の モチーフ に ピッタリ だ
絵の具 の におい だった ん です ね
どうして 分かった の ?
どうして って …
ただ の ひらめき ただ の 運 だ ろ
( える ・ 摩耶 花 ) は あ …
(里志 )いや あ 見事 見事
さすが に 絵 の モチーフ に 使った なんて ―
想像 も つか なかった よ
なんで あんな の が 分かる の ?
折 木 変
何 を 言う 俺 ほど 平均的 な 人間 は い ない
さて どう だ ろう ね
でも 本当 に 折木 さん に は 驚か され まし た
折 木 さん の 頭 の 中 に は 私 も 興味 あり ます
(里志 )興味 が ?(える )ええ
一 度 切り開いて 中 を 見て みたい くらい です
大した 脳みそ じゃ ない ぞ
学業 優秀 な お前 が 見て も 得る もの は ない
(摩耶 花 )へえ 学業 優秀 な の
そう そう 中間 テスト は まだ だ けど
きっと 学年 でも トップ クラス の 成績 を 取る よ
いえ
いくら 成績 が 取れ て も それ は パーツ の 集合体 に すぎません
私 は そういう パーツ で は なく ―
思考 を 生みだす システム が 知り たい ん です
は あ …
(奉太郎 )…という か
こいつ の 嗅覚 の ほう が 俺 に は よほど 謎 な ん だ が
折 木 さん なら もしかしたら …
(奉太郎 )うん ?(える )あっ
( える ) いえ … なんでも
まあ とにかく
なかなか 面白い 時間 を 過ごさせて もらった よ
千 反 田 さん は ?
(える )もちろん 楽しかった です 時間 を 短く 感じ まし た
私 は 何 時間 かかって も 分から なかった のに …
悔しい
(里志 )だ から 言った じゃないか “時々 役立つ ”って
でも 折 木 に 負ける の は 納得 いか ない !
やっぱり 悔しい !
(里志 )まあまあ
(奉太郎 )違う
ここ が 違う こんな ふう に 俺 は なら ない
何 が 違う 何 が …
(里志 )そう な ん だ よ ねえ
ごく まれ に ひらめく 一瞬 の 輝き か はたまた …
(える )折木 さん 帰っちゃ ダメ です
なんで ?ああ 文集
そう です 先生 を 待た ない と
奉 太郎 って 時々 抜けてる ん だ よ ね
時々 ?過大 評価 じゃ ない ?
( 奉 太郎 ) う うん ( 糸魚川 養子 ( いとい がわ よう こ ) ) 伊原 さん
(糸魚川 )ご苦労さま もう 帰って いい わ よ
(摩耶 花 )あっ はい 戻って たんですか 糸魚川 先生
先生 古典 部 の 福部 里志 です
文集 を 作る ため に ―
バックナンバー を 探し て いる ん です が
書庫 を 調べて も いい ですか ?
古典 部 …文集 ?
あなた たち 古典 部 な の ?
そう 残念 だ けど ―
文集 の バック ナンバー は 書庫 に は ない わ
(里志 )見落とし という こと は ?
あったら さすが に 覚え てる わ じゃ 失礼 する わ ね
(里志 )は あ …すいません で し た
だ そう だ よ 千 反 田 さん
これ は 困り まし た
その うち 見つかる さ
は あ …
(摩耶 花 )折 木 どう ?
問題 解い て 気分 は スッキリ って とこ かしら ?
(奉太郎 )別に (摩耶花 )あっ そ
(える )仕方 あり ませ ん 帰り ま しょ
今日 は 収穫 も ありました し
何 だ ?それ
いえ 一身 上 の 都合 です
また それ か
そう
折 木 さん なら もしかしたら
(電話 の 着信 音 )
はい …折 木 です
(える )もしもし ?千 反 田 です
あ …千 反 田 ?
( える ) あの … すみません も しか して お 休み で し た か ?
(奉太郎 )まあ な 姉貴 の 電話 か と 思った
(奉太郎 の あくび )
(奉太郎 )…で 日曜 なんか に どう し た ?
(える )すみません
でき れば 今日 お 会い し たい ん です けど …
(奉太郎 )うん ?
(える )折木 さん に 折り入って お 話し し たい こと が ある ん です
(奉太郎 )遅い
ああ …
(ドア が 開く 音 )(奉太郎 )あっ
(える の 荒い 息遣い )
お … N お呼び 立て し て すみません
( 奉 太郎 ) ああ …
それ で 何 か 用 だった か ?
はい ?
何の ため に ―
この 店 まで 呼び出し た の か って 聞い てる ん だ
この お 店 を 指定 し た の は 折木 さん です
(奉太郎 )帰る (える )えっ ?
(える )ま …待って ください
(奉太郎 )貴重 な 日曜日 だ ぞ
お前 と 漫才 する ため に 浪費 など でき ん
す …すみません
私 緊張 し てる ん です
緊張 ねえ
俺 に 告白 でも する つもり か ?
(える )ハッ
うん ?
告白 と いえ ば そう かも しれ ませ ん
えっ ?
ああ …
♪~
~ ♪
( える ) 次回 「 事情 ある 古典 部 の 末 裔 ( まつ えい ) 」