Bokurano Episode 10
♪~
~♪
( アンコ ) アア …
( 美 純 ( みす み ) ) あっ …
( コエムシ ) お前 だ ぜ
( ナカマ ) 私 は 私 の 義務 を 果たし ます
( 笑い声 )
( たたく 音 )
( 当たる 音 )
( 生徒 たち ) フン …
( たたく 音 )
( 当たる 音 )
( 笑い声 )
( 小田 ( お だ ) ) 半 井 ( なか らい ) さん どう し た の ? ( ナカマ ) ンンッ …
( 当たる 音 )
( 笑い声 )
( 生徒 たち の 笑い声 )
( 笑い声 )
なに ?
( 生徒 たち ) ハッ …
殴る の ?
掃除 し なさい よ
( 笑い声 )
( 小田 ) “ 掃除 し なさい よ ” だって
親 が 立派 な ヤツ は 言う こと も 違う わ
掃除 なんか する より 自分 の 親父 ( おやじ ) 捜し たら ?
( 小田 ) あっ ムリ か 見つかり よう が ない もん ね
体 を 売って る 母親 の 娘 じゃ たくさん い すぎ て
( 生徒 ) それ ぐらい に し とい て あげ たら ?
お 母さん は そんな こと し て ない
あっ そう なら い い ん じゃ ない ?
( 生徒 たち の 笑い声 )
( ナカマ ) 私 は 私 の 義務 を 果たせ ば いい
私 は ずっと 模範 的 で あ ろ う と し て き た
それ は やっぱり 母 の こと を 気 に し て い た から だ と 思う
( 黒板 に 書く 音 )
( ナカマ ) あっ …
うん ?
あっ …
( 笑い声 )
ずっと 思って き た
“ ちゃんと し て いる ” って 言わ れる よう に
人 の 役 に 立つ よう 嫌わ れ ない よう に と
どこ で 間違え た ん だ ろ う
( ミシン の 音 )
( ミシン の 音 )
( ミシン の 音 )
( ミシン の 音 )
“ 怖い ” それ しか 頭 に 思い浮かば ない
ダイチ 君 が 守った もの を 私 も 守ら ない と いけない のに
いや ダイチ 君 だけ じゃ ない みんな が 守った もの を
ハァ … N じっと し て たら 頭 が 変 に なる
何 か や ん なきゃ 私 に や れる こと 私 に できる こと って 何 だ ろ う
そう だ
( ミシン の 音 )
ちょっと 派手 … かな
( 美子 ( みこ ) ) 摩 子 ( ま こ ) ちゃん いる の ?
えっ ? ああ うん
( 美子 ) 入る わ よ ( ナカマ ) ちょっと 待って …
( 美子 ) 摩 子 ちゃん 私 今日 夕飯 要ら ない から
うん 分かった
どう し た の ? ( ナカマ ) う うん 別に
それ なに ? ( ナカマ ) あっ 文化 祭 の 衣装
あら そう ! てっきり お 針 子 の 仕事 か と 思っちゃ っ た わ
( 美子 ) 忙しい なら 断っちゃ って いい わ よ
お 金 の ため に 苦労 する こと ない ん だ から
じゃ ない と 張 ( ちょう ) さん どんどん 仕事 頼 ん で くる ん だ から
( ナカマ ) でも 私 お 針 子 好き だ し 大丈夫
フフッ … N あんた は ちゃんと 夕飯 食べる の よ
分かって る
( 美子 ) そう すりゃ 絶対 きれい に なる ん だ から ね
そんな こと ない よ
何 言って ん の 私 の 自慢 の 娘 よ
じゃ 行って くる から ね ( ナカマ ) いって らっしゃい
( ドア の 開く 音 )
作れ て … あと 3 人 分 か
お 金 ない し な
( ドア チャイム ) うん ?
( ナベ さん ) 美子 さん いる ? ( ナカマ ) あっ 入って
( ナベ さん ) よう 美子 さん は ? ( ナカマ ) もう 出 ちゃ った
そ っか 入れ違い か
仕事 の 話 ? ( ナベ さん ) 土産 持ってき ただ けさ
それ お 針 子 ? ( ナカマ ) まあ そんな とこ
摩 子 ちゃん は 偉 ( え れ ) え なぁ 美子 さん を よく 助け て
( ナカマ ) ナベ さん ( ナベ さん ) うん ?
あの … ちゃんと 聞い た こ と なかった ん だ けど
お 母さん が 体 を 売って た って 本当 ? ( ナベ さん ) そう 聞い てる よ
やっぱり … そう だった ん だ ?
アア …
あ ちゃ ~…
ああ いやいや 若い とき の 話 だ よ
美子 さん きれい だった から ねえ
あっ ! もちろん 今 も いい 女 だ よ とって も
アア …
あっ これ 食べ ない か ? 甘い ぞ
あっ …
ナベ さん お 願い が ある の ( ナベ さん ) な … 何 だい ?
私 に …
お 客 さん 探し て
えっ ?
( ナベ さん ) え ~ っ ?
♪ ( 店 内 の BGM )
ハァ …
( ウエーター ) いらっしゃい ませ ( ナカマ ) ハッ …
( 足音 )
アア …
( ドア の 開く 音 ) ハッ …
( ドア の 閉まる 音 )
あっ …
( 多々良 ( たたら ) ) 待た せ た ね
あっ …
( 多々良 ) 座って も いい かな ? ( ナカマ ) えっ ? あっ はい
半 井 摩 子 さん … だ ね ?
はじめ まして 私 は 多々良 惣 二 ( そうじ )
な … 半 井 です よろしく お 願い し ます
食事 に しよ う か ( ナカマ ) あっ はい
車 を 回し て くる から 待って て ( ナカマ ) はい
あっ …
( 美 純 ) 半 井 さん ! ハァ …
あなた たち の 生活 に 干渉 し たく は ない けど
どういう こと か だけ 説明 し て もらえ る ?
それ は 言え ませ ん ( 美 純 ) でも …
この 町 から は 出 ませ ん から
ここ から 先 は つい て こ ない で もらえ ます か ?
分かった わ
じゃ 何 か あったら 携帯 に 連絡 し て ね
( ブレーキ 音 )
あっ …
( 車 の ドア の 開閉 音 )
食事 は おいしかった ? ( ナカマ ) あっ はい とても
それ は 良かった
ひと つ 聞い て いい かな ? ( ナカマ ) はい
どうして お 金 が 必要 な の か な ? ( ナカマ ) あっ …
言い たく なけ れ ば いい けど
自分 の 納得 の ため です
そ っか なら 私 が その お 金 を 見返り なし で
用意 し て あげる と いう の は ? ( ナカマ ) どうして ?
自分 の 納得 の ため … かな
ありがたい 話 な ん です けど お 断り し ます
それ じゃ 自分 が 許せ ない ん です
フフッ …
どうして 笑う ん です か ? ( 多々良 ) ああ すまない
ただ 親子 だ な と 思って ね ( ナカマ ) えっ ?
昔 ね もう 十 何 年 も 前 に 美子 さん に 同じ こと を 言わ れ た よ
えっ 母 を 知って る ん です か ?
うん 君 の 生まれる 前 から ね
実は 私 は ね 君 の お 母さん に プロポーズ した こと が ある ん だ
え えっ …
断ら れ た けど ね ( ナカマ ) どうして ?
僕 に 魅力 が ない から だ ろ う ( ナカマ ) そんな こと ない のに
あっ …
美子 さん と 会った の は 私 が まだ 製薬 会社 の 新人 だった ころ だ
( 多々良 ) 待合室 に 妙に 目立つ 美しい 女性 が いたん で
声 を かけ た ん だ
彼女 を 愛 する のに 時間 は かから なかった
( 多々良 ) 君 と その おなか の 子供 の 面倒 を 見 たい
( 美子 ) ありがたい お 話 です けど お 断り し ます
この 子 は 自分 の 力 で 育て たい ん です
で ない と 自分 が 許せ ない
美子 さん は 楽 じゃ ない 道 を 選び たかった ん だ よ
君 を 身 ご もって から は 体 を 売る 仕事 も 辞め た らしい
私 に 甘える こと も でき た けど
きっと 男 の 力 は 借り たく なかった ん だ ろ う な
着 い た よ
( 店員 ) いらっしゃい ませ
( ドア の 閉まる 音 )
ハッ … 摩 子 じゃ ない
お 母さん !
ど … どうして ここ に ? ( ナカマ ) ここ お 母さん の お 店 ?
( 美子 ) あっ … N ( 多々良 ) や あ 久しぶり だ ね
どうして あなた が … まさか …
( 多々良 ) いや 偶然 そこ で 会って ね
君 と 見 間違え て 声 を かけ た ん だ ( 美子 ) 下手 な ウソ を …
や あ 摩 子 ちゃん よく 来 た ね
オーナー これ って どう 思う ?
う ~ ん … N 若い 者 ( もん ) の やる こと だ から な
多め に 見 て やれ よ
どちら に しろ 親 の 責任 が 重い ん だ ぞ こういう こと は
摩 子 ホント の こと 言い なさい ( ナカマ ) いや あの …
私 は 何も し て ませ ん よ
あ ~ さあ さあ せっかく 来 て くれ た ん だ
とりあえず 摩 子 ちゃん ジュース 飲 ん で いき な
おい 美子 ちゃん の 子 だ ぞ 特製 ミックス ジュース な
じゃ 私 も 失礼 し て
( 男性 1 ) 娘 って その 子 美子 さん の 娘 ?
( 男性 2 ) い や ぁ こりゃ かわいい ね
( 女性 ) ホント だ かわいい !
( 男性 3 ) ちょっと こっち 来 な ほら
はい
ちょっと 摩 子 ! あんた は こんな 所 に 来 ちゃ ダメ な の
( 男性 2 ) おいおい “ こんな 所 ” って 言い 方 は ない だ ろ う
( 男性 1 ) そうだ よ 毎日 の よう に 通って ん だ ぞ 俺 ら は
( 男性 1 ) おい オーナー これ は 管理 者 責任 だ ぞ
ハハハッ … N すみません おっしゃる とおり です
美子 さん ほら グラス 空 い てる よ ( 美子 ) ええ …
( 男性 3 ) い や ぁ でも 血 は 争え ない って いう か
やっぱり 美 形 だ ね
ちょっと そこ ! 触ら ない
いい じゃ ない か ちょっと ぐらい
ねえ ? ( 美子 ) あ あっ !
ちょっと あんた たち !
私 の 大事 な 娘 に 何 か し たら ただ じゃ おか ない から ね !
ウウ … 美子 さん ひどい じゃ ない か
美子 さん は 俺 を そんな 目 で 見て い た の か
( 泣き声 )
あ ~ あ … 泣か せ ちゃ った ( 男性 1 ) どう す ん だ ?
ああ … 分かった ごめん ね だ から 泣く の やめ て
俺 が この 子 に 変な こと する わけない じゃ ない か
だって “ 俺 が この 子 の 父親 に なり たい ”
“ 2 人 の 面倒 を これ から 一生 見 て やり たい ” って
真剣 に プロポーズ し た とき の こと を 忘れ た と は 言わ せ ない ぞ !
ちょっと ! 今 そんな 話 …
え えっ ? お前 美子 さん に ホレ て た の ?
あっ なん だ 俺 だけ じゃ なかった の か
何 の 話 だ ?
去年 俺 が 美子 さん に プロポーズ し たら
“ この 子 は 自分 の 力 で 育て たい ん だ ” って 言って さ
俺 は フラ れ た よ ( 男性 3 ) お前 も か
何 言って ん だ よ ! 俺 だって 美子 さん に プロポーズ ぐらい し た さ
( 男性 2 ) じゃ 全員 か ?
あの … 私 も そう です
( 女性 ) 美子 ねえさん すごい !
皆さん どうも … すみません
ハハハハッ … 情けない 話 だ な
でも 分かった かい ? 摩 子 ちゃん
ここ に いる みんな が 美子 さん の こと が 好き な ん だ
君 の お 母さん は すばらしい 女性 な ん だ ぞ
うん
( 男性 2 ) あっ 今度 は こっち が 泣 い ちゃ った
あっ どう し た の ? 摩 子
もう … N 今日 は あんた 変 な ん だ から
( 男性 2 ) オーナー が 余計 な こ と 言う から だ
( ナベ さん ) ごめん ごめん そういう つもり じゃ なかった ん だ よ
お 店 も みんな も 大事 だ けど 私 は 摩 子 が いちばん 大事 よ
そりゃ そうだ
よ ~ し ! それ じゃ 美子 さん と 摩 子 ちゃん の 未来 に 乾杯 だ !
( 美子 ) お 店 に も ( ナベ さん ) お 客 さま に も な
( 男性 3 ) 乾杯 !
( 一同 ) 乾杯 ! ( グラス を 当てる 音 )
( 2 人 ) フフッ …
( グラス を 当てる 音 )
( コエムシ ) えらく やつれ て ん な 寝る 間 を 惜し ん で 思い出 作り か ?
( マキ ) も しか して … コスプレ ?
( カンジ ) 違う 違う ユニホーム だ ろ う
素人 洋裁 だ から そんなに うまく ない ん だ けど
( コモ ) いい 生地 じゃ ない
時間 が なく て 4 着 しか でき なかった の
余計 な こと だった かも しれ ない けど
( モジ ) ありがとう ( マキ ) いい じゃ ん 着よ う よ
( マキ ) フフッ …
似合う な ( モジ ) いい ん じゃ ない ?
( アンコ ) あんた イヤ な ヤツ か と 思った けど そう で も ない 感じ
元気 に なって くれ て い て 安心 し た わ
あの ね みんな
( 一同 ) うん ?
義務 なんか じゃ なく て
ひとりひとり 自分 の ため に 戦 お う よ
( 一同 ) うん
( 機械 音 )
ここ どこ だ ?
おかしい 今 まで は 住 ん でる 町 に 現れ て い た はず な のに
コエ ! どういう こと ?
( コエムシ ) まあ そういう こと も ある ん だ ろ う よ
( 関 ( せき ) ) 軍 の ヘリ も 来 ませ ん ね ( 美 純 ) ええ
でも 民家 が ない なら 遠慮 なく 戦え ます
かえって 好都合 です
( 殴る 音 )
( 殴る 音 )
( 殴る 音 )
( 一同 ) アア …
いつ まで も やら れ っぱなし じゃ ない ん だ から !
( 体当たり の 音 )
腕 が 長 すぎる ん だ ( モジ ) 殴る の に は 向か ない
ハッ …
そう だった
いつも いつも 模範 的 で ある 必要 は ない ん だった
( 一同 ) あっ !
自分 に 責任 を 取れる の なら …
それ を 使って も かまわ ない
( 殴る 音 )
お 母さん
ありがとう
( ため息 )
( 携帯 電話 の 着信 音 )
( 携帯 電話 の 着信 音 )
( プッシュ 音 )
はい もしもし
( カナ ) あの … 宇 白 可奈 ( うしろ かな ) です が 田中 ( た なか ) さん です か ?
可奈 ちゃん ?
( カナ ) 今 いい です か ? ( 美 純 ) うん 大丈夫 よ
何 か あった ?
( カナ ) あの … お 願い が ある ん です
なに ?
( カナ ) お 兄ちゃん の …
お 兄ちゃん の 本当 の お 母さん を 捜し て ください
えっ ?
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~♪
( モジ ) この世 で 最も 罪深い 人間 を 選ぶ と する なら それ は 僕 だ
彼ら 2 人 の ため に 喜んで 自分 の 命 を 差し出 そ う
次回 「 ぼくら の 」 “ 命 ”