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屍鬼, Shiki Episode 21

Shiki Episode 21

( 正 志郎 ) 屍 鬼 に なり たい ん です よ 。 ( 正雄 ) 冗談 じゃ ない よ !

( やす よ ) 律 ちゃん に 親切 に し て くれ て ありがとう ね 。

( 富雄 ) 協力 者 です よ 。

( トラック の バック する 音 )

( 智 寿 子 ) わたし が 。

( 女性 ) 智 寿子 ちゃん まだまだ 元気 ある わ ね 。 →

やっぱり 若い って いい わ 。 ( 智 寿 子 ) 若い なんて … 。 わたし →

家 で お 米 の 配達 手伝って た し 重い もの に 慣れ てる だけ です 。 →

もう オバサン です 。 ( 女性 ) あら や だ 。 →

智 寿子 ちゃん オバサン だったら わたし たち どう なっちゃ う の よ 。

( 女性 ) わたし は まだ オバサン かしら 。 ( 女性 ) あら や だ 。

ねえ ねえ 。 これ まだ 動 い てる わ よ 。

あっ 。 わたし が やり ます 。

お茶 に し ま しょ 。

( 智 寿 子 ) あー おいし そう 。 わたし もう おなか ぺこ ぺこ 。 →

あら ?

朝 の 光 を 手放し た 花

注が れ ない 雨 を 求め

覚め ない 眠り に つく

誰 か を そっと 呼ぶ 声

闇 の 楽園 は

嘘 か 夢 か

失う の は 身体 と

自分 と いう 心

その 対価 を 差し出し

何 を 得 られる の だ ろ う

この 涙 で 奪え る 程 に

命 は 脆く て 儚く て

全て に 訪れる

終わり を

「 恐怖 」 と 嘆く の か

終演 を 歌う 金 盞花

静か に 咲き誇る

憎しみ も

悲しみ も

その 根 で た くり 寄せ て

終焉 を 歌う 金 盞花

寂し さ を 潤す

注が れ ない 雨 を 求め て

覚め ない 眠り に つく

( 野犬 の 吠え 声 )

( やす よ ) あ あっ ! ! 嫌 ー っ !

( やす よ の 悲鳴 )

( 沙 子 ) う ぅ … 。 眠り たく ない 。

( 静 信 ) 大丈夫 だ よ 。 僕 も 辰巳 さん も いる から 。

( 沙 子 ) う ぅ … 。 きっと 朝 に なったら →

村 の 人 たち が ここ へ なだれ込 ん で くる わ 。 →

そして わたし たち おしまい な の 。

( 辰巳 ) 逃がし て あげる から 心配 し ない で お やすみ 。

嫌 ! ! これ が お 別れ かも しれ ない の ! →

辰巳 に も 室井 さん に も 会え ない かも しれ ない の !

これ っきり なんて 嫌 ! !

大丈夫 だ よ 。 ( 沙 子 ) 嘘 よ ! 信じ ない !

眠って お 別れ なんて 嫌 !

その 瞬間 まで 起き て い たい わ 。 どうして … !

沙 子 。 ( 沙 子 ) なあ に ?

僕 は 君 の おかげ で 少し だけ 自分 の こと が 分かった よう に 思う 。

自分 の こと ? ( 静 信 ) そう 。

じゃあ 教え て 。 なぜ 自分 を 殺 そ う と し た の ?

絶望 し て い た から だ よ 。

そんな こと … N 答え に なら ない わ 。 駄目 よ 。

でも … N 彼 は 絶望 に よって 弟 を 殺し た 。

彼 ?

弟 は 彼 と 世界 と の 接点 だった 。 →

そして それ と 同時に 彼 の 絶望 の 接点 だった 。 →

「 お前 が 憎かった わけ で は ない 」 と 彼 は 空洞 の 目 を し た 弟 に 言った 。

「 知って い ます 」 と 弟 は 答え た 。 その 屍 鬼 は 初めて 口 を 開 い た 。

( 弟 ) あなた は わたし を あの 丘 から 解放 し た の です 。 →

あの 丘 は 結局 の ところ 神 の 支配 下 に あり ます 。 →

だから わたし は →

神 に 気 に 入ら れる よう 善き 人間 を 演じ て き た 。

( 静 信 ) 「 自分 を 押し殺し 丘 を 嫌悪 し 侮 蔑 し ながら →

わたし に は そう 生きる しか でき なかった 」

( 弟 ) その 生き 方 を 心 の 底 から 憎 ん で い た くせ に 。 →

あなた は そんな わたし と は 正反対 で 自由 だった 。

それ が 理由 だ わ 弟 が 兄 に ついていった 。

( 静 信 ) そうだ ね 。 →

弟 は 兄 と 共に ある ため ただ それ だけ の ため に 。

( 沙 子 ) でも どうして 兄 は 絶望 し た の ?

ありがとう 。 わたし は あなた に 殺さ れ たかった の です 。

( 静 信 ) 彼 は 弟 を 見詰め そして 弟 は 消え た 。 →

まだ 屍 鬼 が 墓 に 戻る 刻限 で は ない 。 →

にもかかわらず 彼 の 弟 は 姿 を 消し て しまった 。 →

彼 は 弟 を 呼 ん だ 。 初めて 声 に し て 。 →

彼 は 思い出し た 。 この 名 は 自分 の 名 。 →

彼 に は 弟 が なかった 。 殺し た の は 彼 。 →

殺さ れ た の も また 彼 自身 だった 。 →

弟 は 絶望 の 中 から 生まれ そして 彼 は →

その 絶望 に よって 弟 と 自身 を 殺傷 し た の だ 。

父 も … 住職 を 演じる こと に 絶望 し て い た の か … 。

( 正雄 ) ここ も 駄目 か 。

ヤバ い よ このまま 眠 っち まっ たら 。

あぁ … 。 →

駄目 だ … 眠っちゃ … 。

駄目 な ん だ … 。 殺さ れ ちゃ う みんな み たい に … 。

冗談 じゃ ない よ … 。 →

清水 。 お前 も 殺さ れ ちゃ った ん だ ろ う なぁ 。

俺 と いりゃ 助け て やった のに 。

あ … 。 う ぐ ぐ ぐ ぐ !

何で だ よ ! 何で 俺 が こんな 目 に … 。 ぶ は っ ! !

俺 だけ が こんな 目 に … 。 あっ そう だ !

( 物音 ) ( 智 寿 子 ) ハッ 。 誰 ?

( 正雄 ) 姉さん 。 俺 だ よ 正雄 だ よ 。

助け て よ 。 俺 殺さ れ ちゃ う 。 中 へ 入れ て 。 →

姉さん しか 助け て くれる 人 い ない ん だ 。

お 願い だ よ 。 俺 おとなしく し てる から さ 。 →

俺 いつ だって そう し て た ろ ? もちろん 誰 も 襲ったり し ない よ 。 →

そう ! 智香 だって 襲わ ない 。

約束 する よ 絶対 。 俺 言った とおり に する だ ろ ? →

だから 姉さん お 願い … 。 ( 鍵 の 開く 音 )

( 智 寿 子 ) いい わ 。 ( 正雄 ) 姉さん !

正雄 君 。 入って らっしゃい 。

( 男性 ) そろそろ 夜明け だ な 。 ( 男性 ) ああ 。 →

もう ど っか に 隠れ ち まった の か な 。

こいつ ! ? あ … 。

( 佳枝 ) わたし たち を 狩 ろ う と し てる 連中 を 襲い なさい 。

( 老婆 ) ジジイ も ババア も や っち まう ん だ 。

( 少女 ) わたし たち の ため に やって ね 。

( 松村 ) あっ 。 ヒィ … !

あんた たち は もう 戻り なさい 。

村 の やつ ら が 山 入 に 気付く の は 時間 の 問題 だ から 。

厳重 に ふさい で 簡単 に 破ら れ ない よう に する の 。

佳枝 さん は ? ( 佳枝 ) わたし は 人 狼 だ から 大丈夫 。

1 人 でも 多く 片付ける わ 。 昼 の 方 が や つら 油断 する から →

逆 に やり やすい かも 。 さっ 早く ! 日 が 出 ちゃ う よ 。

あんた は 神社 へ 行って 若 先生 を やり なさい 。

いい ? 若 先生 に 向け て 撃て ば いい の 。

できる だけ 近づ い て 。

( 佳枝 ) ハッ 。 正 志郎 。 何 を し てる ?

待って い た 。

何 ?

人 狼 が 通る の を 。

フッ 。 ( 銃声 )

( やす よ ) 《 村 に 帰れ る 。 でも … 》

どう する ? もう 埋める 場所 が ない ぞ 。

( 男性 ) 若 先生 が 何 か 考え て くれる はず だ よ 。 →

村 の 外 に 出す わけ に いか ねえ し な 。

( 女性 ) 先生 は ?

( 女性 ) 地獄 穴 見 に 行って る って 。 ( 女性 ) 地獄 穴 ?

( 女性 ) 本殿 の 裏 の 方 に ある ん だ って 。

( 女性 ) へ ぇ ー 聞い た こ と ない 。 ( 女性 ) ある ん だって よ 。

( 宗 秀 ) ここ に 死体 を 落とし て 上 を 崩し て しまったら どう じゃ ろ ?

( 敏夫 ) ああ 。 死体 の 処理 が 格段 に 楽 に なる な 。 →

墓地 へ 行って る 連中 に 伝え て くれ 。

( 田代 ) 敏夫 ! →

やす よ さ ん が 会い に 来 た 。 ( 敏夫 ) やす よ さ ん が … ?

( 敏夫 ) やす よ さ ん ! その ケガ は … ! ?

野犬 です よ 。 あと は 転 ん だ り と か 。

わたし に も まだまだ 運 が 残って た みたい です ね 。

しかし 何 だって … 。 ( やす よ ) 山 入 から 逃げ て き まし た 。

山 入 ?

あそこ は … 起き上がり が … 。

起き上がり たち が 大勢 い ます 。 ( 敏夫 ) 何 だって ! ?

( やす よ ) すみか に し てる ん です ! それ で あの … 。

( 敏夫 ) 分かった や す よさ ん 。 ありがとう 。 →

みんな を 集め て ! ( やす よ ) あの … 先生 … 。

( 男性 ) ふさがって る ぞ !

なるほど 。 山 入 の 住人 を 全滅 さ せ →

最初 から 孤立 さ せる 計画 だった の か 。

( 富雄 ) 行く ぞ ! ( 村人 たち ) おう ! !

安 森 ん とこ に ユンボ が ある はず だ 。 誰 か 持って き て くれ !

( チェーンソー の 音 )

あぁ … あ う ぅ ぅ !

( 男性 ) こい つめ ! ! ( 屍 鬼 ) う あー ! !

あっ !

( 富雄 ) お っ ! ?

御 院 ! こんな 所 に … 。

( 信明 ) 大川 さん 。

( 信明 ) し … 死ね る … 。 これ で 死ね る … 。 ありがたい 。 →

おり が とう 大川 さん 。

ぐ ぅぅ … 。

( 宗 貴 ) 若 先生 。

( 笈 太郎 ) こりゃ あ 武藤 ん と この せがれ と →

先生 ん と この 律 ちゃん じゃ よ 。

( 武藤 ) 《 息子 に くい を 打って 殺す なんて こと でき ませ ん ! 》

( 律子 ) 《 もう 病院 も 辞め ます 。 ほっと い て ください 》

( 富雄 ) 《 て め え の 息子 が やら かし た こと … 》

( 田代 ) う う っ … 。 ( 嘔吐 する 音 )

( 田代 ) もう 駄目 だ 俺 は ! こんな こと もう やめよ う 。

( 敏夫 ) 正 さん 。 まだ 桐 敷 の 2 人 が 残って る 。 →

やつ ら を 片付け ない かぎり 終わる わけ に は いか ない ん だ 。

( 田代 ) もう 村 を 出 て しまった かも しれ ない だ ろ 。

( 笈 太郎 ) 村 から 出る 林道 に は 見張り が おる し →

国道 も 封鎖 し とる 。 逃げ出す の は 難しい ん じゃ ない だ ろ う か 。

( 宗 貴 ) だ けど もう 山 入 の 家 は 全部 開け て しまった 。 →

あと は もう … 。

( 田代 ) だ から もう どこ も ない ん だ ろ ! ?

( 広沢 ) もしかしたら … 。 ( 敏夫 ) 広沢 さん 。

( 広沢 ) 屋敷 です 桐 敷 の 。 ( 敏夫 ) えっ ? あそこ は もう … 。

思い出し まし た 。 あの 屋敷 が 基礎 工事 の とき →

何 台 も の トラック で 大量 の 土砂 が 運び出さ れ て た ん です 。

間違い ない 。 あそこ に は 地下 室 が あり ます よ 隠れる ため の 。

バレ たか 。 →

室井 さん 。 ここ は もう 駄目 です 。 脱出 し ま しょ う 。

脱出 … ? ( 辰巳 ) 村 の 連中 が 突入 し て き ます 。

でも 道路 は 封鎖 さ れ て いる ん だ ろ う ?

( 辰巳 ) 抜け道 が ある ん です 。 遮 光 が 完全 と は いえ ませ ん 。 →

なるべく 暗い 所 に 置 い て やって ください 。

えっ ?

室井 さん 。 この 期 に 及んで 頼み 事 ばかり で →

申し訳 あり ませ ん が 沙 子 を 頼み ます 。

君 は ?

おとり に なり ます 。

あ … 。 聞い て も いい だ ろ う か 。 ( 辰巳 ) 何 でしょう ?

なぜ そこ まで し て 沙 子 に 仕える ん だい ?

僕 に は 屍 鬼 より も 人 狼 の 方 が 優れて 見える 。

( 辰巳 ) 屍 鬼 は 不完全 な 人 狼 だ と ?

フフッ 。 千鶴 が 生き て い たら さぞかし 怒った だ ろ う な 。

沙 子 も 今 の を 聞い たら どう 思う でしょ う ね 。

( 辰巳 ) 生き物 と して の 優劣 は 関係ない です よ 。 →

むしろ 個人 的 な 感情 の 問題 です 。 →

僕 に とって 沙 子 は ね 滅び の 象徴 な ん です 。 →

いずれ 滅びる ん です 。 全て の もの は 消え て いく 。 →

だけど 沙 子 は それ に 抵抗 し て あがく 。 →

その 姿 が 引き付ける ん です 。 僕 は 奇麗 だ と 思う 。

( 静 信 ) それ だけ ? ( 辰巳 ) フフ … 。

それ だけ で 十 分 な ん だ ね 。

やっ !

( 車 の エンジン 音 ) ( 村人 たち ) 何 だ ? 何 だ ?

( 村人 たち ) うわ ー ! !

( 男性 ) 逃げ た ! 追う ぞ ー ! ! ( 男性 ) 国道 の 連中 に 伝えろ !

急げ ! 見失う な ! 追え 追え !

( エンジン の 始動 音 )

う っ 。

《 抜け道 は 駄目 か … 》

( 宗 貴 ) あ あー ! ! ( 富雄 ) おお ! !

あっ … !

( 村人 たち ) わ あー ! !

若 先生 見 まし た か ! ( 敏夫 ) ああ 。

( 富雄 ) わし ら が 後 を 追い ます 。 若 先生 は ケガ 人 を 。

ああ 。 ( 富雄 ) 動 ける やつ 行く ぞ ! !

( 富雄 ) 寺 か ! ( 武雄 ) 間違い ない !

( 富雄 ) 何 人 か 先 を 捜せ !

( 武雄 ) あった ぞ ! さっき の 車 だ !

( 武雄 ) 誰 も 乗って ない … 。 大川 さん !

寺 に やつ ら 入れ ねえ もん だ と 思って た から な 。

( 美和子 ) それ が 戻ら ない ん です 。 いったい どう し た の か 。

( 富雄 ) それ は おかしい な 。 たった 今 戻って き た はず です が ね 。

何 を おっしゃって … 。 ( 光男 ) ちょっと 待って くれ 。

( 武雄 ) と ぼける な ! ここ まで 追って き た ん だ よ ! !

奥さん 。 捜さ し て もらい ます よ 。 ( 美和子 ) 捜す って … 。

あいつ ら を かくまって る な ! ?

( 男性 ) 寺 の くせ に 俺 たち を 裏切り や がった ! !

いいかげん に しろ ! ( 男性 ) や っち まえ !

( 村人 たち の 怒号 ) ( 美和子 ) やめ て ください !

( 美和子 の 悲鳴 ) ( 光男 ) 美和子 さ ー ん ! !

( 破壊 音 )

( 静 信 ) あっ … !

母さん … 。

い た ぞ ー ! ( 静 信 ) ハッ 。

( 宗 貴 ) 若 御 院 は 山中 へ 逃げ込 ん だ らしい 。 →

大川 の 大将 たち が 後 を 追って る 。 ( 敏夫 ) 分かった 。

( 富雄 ) やつ は 手負い だ ! 血 の 跡 を 追え !

( 静 信 ) 沙 子 … 。

闇 に 紛れ て

息 を 殺す

闇 を まとって

ふっと 微笑む

気のせい さ

お前 など 誰 も 知る はず ない

月 だけ が

見つめ て いる

ああ 終わり の 無い 夜 彷徨う

ああ あなた の 夢 ただ 夢見 て

ああ 終わり の 無い 夜 彷徨う

ああ あなた の 夢 ただ 夢見 て

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