Samurai Champloo Episode 12
♪~
~ ♪
(フウ )ハア …
いい 湯 だ なあ
… なんて
( ムゲン ) つ ー か よ おかしい と 思わ ねえ か ?
( ジン ) 何 が だ
大体 俺 たち は なんで 旅 し て ん だ
ヒマワリ の 匂い の する 侍 を 探す ため だろ
全然 教え や し ねえ じゃ ねえ か よ
そう だ が
あん とき だって よ …
つ ー か よ そもそも 聞きたい と 思って た ん だ が よ
(フウ )え ?
ヒマワリ の 侍 と は 何者 だ
それ は …
そもそも ヒマワリ って 何 だ よ
ちょっと 待った
知ら ん の か ?
花 よ 花
どんな 匂い な ん だ よ
ほか に 手がかり は ?
似顔絵 と か よ
ここ に 来た 根拠 は ?
あー !も おっ
…と か 言ってる うちに うやむやに なってんじゃねえかよ
(ジン )うむ
大体 な 今 長崎 に 向かって る ん だって よ
( 丈 二 ( じ ょ うじ ) ) ワタシ に 言え る の は 1 つ だけ デス
長崎 に 行け ば きっと 何 か が 分かる デショウ
長崎 …
…と か いう あいつ の いいかげん な 情報 じゃ ねえ か
(ジン )しかし あの 男 東 インド 会社 の 日本 商館 長 だ と いう
それほど いいかげん と も 思え ん が
そう か あ ?
それ に ほか の 情報 が ない なら やむ を え まい
(ムゲン )それ だ よ それ
いくら なんでも ほか に 何も ない わけ ねえ
あいつ 隠し て やがんだ よ 俺たち に
(ジン )うむ
(ムゲン )おっしゃ
どう する
あいつ が 風呂 入ってる あいだ に 探 ( さ ぐ ) ん だ よ
(フウ の 鼻歌 )
(ムゲン )ん ?
お ー し
(ジン )おい 人 の 物 を 勝手 に
かま や し ねえ
何も 教え ねえ あいつ が 悪い ん だ
お っ
(ジン )何 だ
読め ねえ
(ジン )貸せ
ん …これ は 日記 の よう だ
日記 ?お ー し
絶対 何 か ヒマワリ 野郎 の 秘密 と か 書い て ある はず だ
(ジン )うーん …
おい 声 に 出せよ
“7月 10日 晴れ ”
( フウ ) “ 母さん が 死 ん で から もう すぐ 1 年 ”
“とうとう 旅立つ 日 が 来た ”
“この 旅 を 忘れ ない ように 日記 を つける と 決めた ”
“ここ に 記念 すべき 第 1 ページ を 記す 私 なのであった ”
“もう 旅立た ない と しょうがない ん だ けど ねえ ”
“カッコ 笑い ”
“とんでもない 2 人 の 男 が 原因 だった わけ ”
(ムゲン )あ ?
(ジン )ん ?
(フウ )“最初 に 茶屋 に 来た の は ガラ の 悪い ボサボサ 頭 の 男 ”
(ムゲン )何 だ よ 俺 か ?
“絶対 友達 に し たく ない タイプ だ と 思った ん だ ”
(ムゲン )ん だ と お ?
“実際 その とおり で し た ”
ざ けん な コラ !
日記 に 怒って どう する
“困って た の は 確か な ん だけど ”
“だ から って …”
“暴れ だ したら 止まん なくて ”
“ちょっと いくら なんでも やり すぎ ”
“よっぽど マシ って 感じ ”
(ムゲン )こいつ …
( フウ ) “ そこ に 現れ た の が 長髪 に 眼鏡 姿 の もう 1人 の 男 ”
(ムゲン )なん だ て めえ か よ
(フウ )“さっき の と 違って ちょっと いい 男 かなあ なんて ”
あ ?
(フウ )“でも この 人 も 戦い だ したら 止まらない みたい ”
“結局 中身 は 2 人 と も 似た ような もん な の かしら ”
( ジン ) 無礼 な こんな 男 と …
(ムゲン )一緒 に すん じゃ ねえ よ
“ムゲン と ジン を お供 に し て 旅 に 出る こと に なった の で した ”
“ 終わり ”
“7月 11日 晴れ ”
“昨日 あいつ ら が 暴れた おかげで ひどい 目 に 遭った ”
“ムゲン に 腕 斬られた とか いう の が やって 来て …”
( 竜 二 郎 ( り ゅ うじ ろう ) ) よ お
はっ…
お 目覚め に は まだ 早い ぜ
(フウ )うっ …
(フウ )“…って 感じ で いきなり 人質 生活 だ よ も お ”
“まっ酔っ払っちゃってよく覚えてないんだけどね”
“ 終わり ”
終わり か よ !
短い …
(フウ )“追伸 上州 名物 焼き まんじゅう おいしかった ”
“7月 14日 晴れ のち 曇り ”
“今日 は また あいつら の せい で ひどい 目 に 遭った ”
“そもそも 私 を 捨てて 逃げやがった ”
“おかげ で 今度 は 女郎 生活 だ よ も おっ ”
“占い の おばあさん の おかげ で 助かった ”
( 占い 師 ) 壺 ( つぼ ) に 気 を つける が よい
あっ…
(割れ た 音 )
壺 …
壺 …
壺 …
チェー スト !
(フウ )“7月19日”
“いきなり 拉致 監禁 だ よ も おっ ”
“なんか 私 意外 と 波乱 万 丈 な 人生 送って ない ?”
“あいつ ら 全然 役 に 立って なく ない ?”
“なんか 人選 間違え た の か と 思ったり する 今日 このごろ ”
“そもそも は 川 を 渡る ため に バイト し た の が きっかけ ”
僕 は 菱川 師 宣 ( ひし か わ もろ の ぶ ) まだ 駆け 出し の 芸術 家 さ
よろしく
“なんて 思っちゃった の が いけなかった の か なあ ”
“今 思う と なんで あんな 男 が よかった の か なあ ”
“優しい こと 言って くれた し ね ”
“そう やっぱり これ も あいつ ら の せい だ ”
(ムゲン )人 の せい に すん じゃ ねえ よ
(フウ )“彼 蘭 の 国 に 渡る と か 言ってた けど ”
“どう した の かなあ ”
“今ごろ 船 の 上 か な ”
“それとも もう 向こう に 着い た か な ”
実は まだ その辺 に いる の で あった
彼女 は 知る よし も なかった
かの ごとく 才能 と 人間性 は しばしば 反比例 する の で ある
(フウ )“追伸 ”
“おごって もらった 焼き イカ と 焼き ゲソ おいしかった ”
そもそも 今 気 が 付い た ん だ けど なあ
何 だ
ここ まで なんで 江戸 に 向かって た ん だ よ
知ら ぬ が
何 か 書い て ねえ の か よ
( フウ ) “ 今日 は 久しぶり に おなか いっぱい 食べられ た ”
“ うれしい ”
“あと あと の 分 まで 食い だめ し た ”
(ジン )動物 か ?
( フウ ) “ 昨日 と 今日 食べ た もの ”
“アナゴ 丼 ”
“ドジョウ 鍋 ”
“江戸前 ずし ”
“どれ も おいしかった ”
“タダ で おごって もらった もの は 入る とこ 別 みたい ”
“みんな も そう な の かしら ”
(ムゲン )お前 だけ だ よ (ジン )うむ
(フウ )“歌舞伎 と か 花火 も 見れ て おもしろかった ”
“ 終わり ”
ちょっと 待て よ
ヒマワリ の 侍 の こと は 書い て ねえ の か よ
( ジン ) ん …
食い もん の 話 ばっか じゃ ねえ か よ
(フウ )“そう そう 今日 から 長崎 に 行く こと に なった ”
“大した 根拠 も なかった ん だ けど ね ”
まさか …
(ムゲン )こいつ …Nそんな 適当 な 情報 だけ で
信じ られ ぬ
(フウ )“また 人質 だ よ も おっ ”
“私 ぐらい じゃ ない ?”
“財布 は スラ れ て ごはん も 食べ られない し …”
“今日 は 母さん の 夢 を 見 た ”
“久しぶり に 母さん の こと 思い出した ”
“さみしい なんて 気持ち に なる 暇 も なかった から ”
“こんな 気持ち 久しぶり ”
“ 新 輔 ( し ん すけ ) 君 の こと は なんか うまく 書けない ”
“新 輔 君 の お母さん に も 何にも 言えなかった ”
“お母さん に 手紙 を 書き たい ”
“あの とき 言い たくて 言え なかった いろんな こと を ”
(万蔵 )将来 の こと を 予想 する の は 誰 に とっても 難しい
未来 予測 本 「 無益 委 記 ( むだ いき ) 」 に よる 未来人 の 予想 図 で ある
見て の とおり 未来 の 予測 と は かくも 困難 な もの な の で ある
…と いう か
こんな トン チキ な 髪形 が ある かって んで い !
“まだ 江戸 に いる ”
“お金 が なくて 全然 進めない よ お ”
“ごはん 食べ られ た おいしかった ”
“年 増 の 女 に フラフラ 付い てっちゃって 最悪 ”
“困る って こと ”
“胸 とか 大きかった し …”
“ああいう の が 好み な の か なあ ”
“でも 今日 は 私 も ナンパ さ れちゃった ”
“相手 は ちょっと わけ 分かんない 人 だった けど …”
( 永 光 ( な が みつ ) ) 手間 の かかる 女 だ だ が な …
それ で こそ 落とし が い が ある って もん よ
よ お ハニー
俺 か ?俺 は ビッグ に なる 男
俺 の 名 は … N 左 近 将 監 ( さ こ ん しょ う げ ん ) 永 光
(フウ )“なーんか 変 な 人 に ばっか モテてる 気 が する ”
“あー ヤダ ヤダ ”
“結局 大道芸 で お金 を 稼いで 江戸 を 出られる こと に なった ”
“でも なんか 目的 を 見失って る 気 が する ”
“生き て いく って 大変な こと な の ね とか 書い て みたり し て ”
“ 終わり ”
“追伸 梨 おいしかった ”
特に 江戸 時代 に おい て は あっけらかん と 開放的 で あった
禁欲 的 に なって いった の は 明治 時代
逆 に 江戸 時代 の 感覚 に 戻った だけ とも 言え る の で ある
より 高尚 な 趣味 と して ステータス を 持って い た の で ある
私 の 名 は のこぎり 万蔵
日夜 平和 の ため に 戦い 続ける 隠密 同心 で ある
(フウ )“また 捕まった よ も おっ ”
“ダフ 屋 に だまさ れ た あ ”
“なんか この 旅 で ずいぶん だまさ れ てる 気 が する ”
“ちょっと 人 を 信じ すぎ ん の かなあ ”
“もっと 人 を 疑った ほうが いい の か な ”
“人 を 見る 目 が ない の か な ”
“ いろいろ 考え た 日 で し た ”
“大体 一 番 ひどい の が ムゲン の やつ ”
“帰って くる って 信じ て た のに …”
“ミイラ 取り が ミイラ に なって どう すん の よ ”
“とりあえず あいつ は もう 信じ ない こと に 決定 ”
(ムゲン )上等 だ
て めえ なんか に 信じて もらえなくて 結構 だよ
“ずっと ジン と 過ごし た ”
“ジン と 2 人 きり で こんなに 過ごし た の は 初めて ”
( ムゲン ) は ?
(フウ )2 人 で しんみり いろんな こと を 話し たり …
“ジン の やつ ずーっと 黙った まま ”
“男 の ほう から いろいろ 話しかけたり し ない ?”
“ あー と か う ー と か 言う ばっかり ”
“どういう こと ?”
“ひょっとして 私 嫌わ れ てる ?”
“それとも 単なる 人見知り ?”
“いつ に なったら 心 を 開い て くれる の か なあ ”
“ちょっと 切ない なあ ”
“ 終わり ”
おい どう よ 男 と して よ
( ジン ) ん …
ハア …ダメ だ こら
(万蔵 )1950年代 サンフランシスコ
禅 から 多大 な 影響 を 受け取って い た
1960年 代 の ヒッピー たち へ と 受け継がれ て いった
サイケデリック な 音楽 に 酔いしれ 真 の 自由 を 求め た
読経 を あげ 香 を たき 座禅 を 組んだ 者たち も い た と いう
一方 江戸 時代 の 日本
なぜ か 座禅 を 組んでいる 者たち が い た
彼ら が なぜ こんな こと を し て いる か と いう と …
(ムゲン )あ ?
(ジン )すま ぬ が こちら も 宿 代 すら まま なら ぬ 身
托鉢 ( たくはつ ) する よう な 余裕 は …
( 瑞光 ( ず いこ う ) ) ほう そい つ は 好都合 だ
( 3人 ) え ?
( フウ ) “ 今日 から この 禅寺 に 寝泊まり する こと に なった ”
“言う こと なし と 思った ん だ けど …”
“その 代わり この お寺 の 決まり に 従わない と いけない ”
“今日 も 朝 早く から ずっと 働き づめ ”
“しんどい よ お ”
(鐘 の 音 )
何 か に 従う ため に 生まれて きた ん じゃない
私 は そう 考え まし た
しかし それ は 武士 の 本分 と は 相反 する こと で は ない の でしょうか
自由 と は 苦労 し て 勝ち取ったり 無理 し て なる もの で は ない
全く 関係 が ない
なす が まま に 生きる こと
それ こそ が 自由 だ
(鐘 の 音 )
ホント さんざん な 目 に 遭ってる ん です
時々 考える ん です
旅 の 相手 が あいつ ら で よかった の か な あって
(瑞光 )すべて の 出会い は 一期一会
それ が 運命
たとえ この あと どの ような こと に なろう と ね
(鐘 の 音 )
もっと 強く なり て えん だよ タコ 坊主
あの 野郎 に 勝ち て えん だ
聞い てん の か よ タコ 野郎
どう すりゃ 勝て ん の か 教え て くれよ タコ チュウ
(瑞光 )渇 !(ムゲン )イテッ …
おっきな お 月 様
(ムゲン )ちょっくら 出かけて くら あ
ねえ 忘れ て な いよ ね
(ムゲン )あ ?
ヒマワリ の 匂い の する お侍さん 一緒に 探して くれる んだ よね
分かって る よ
(ジン )忘れる な (ムゲン )ん ?
お前 を 斬る の は 私 だ
“いろいろ あって おもしろかった ”
“今 でも あそこ で バイト し て た かも しれない ”
“かけがえのない 出会い だった の か な ”
“ずっと この 3 人 で 最後 まで 旅 できれば いい な ”
“きっと あの 2 人 も そう 思って る に 違いない ”
“うん そう 決め た ”
(ムゲン )勝手 に 決め やがって なあ ?
( ジン ) ん …
(フウ )“なーんて ね ”
“こんな ふう に 書い と こっと ”
“ ざま ー み ろ バーカ ”
こ っ …
こん の アマー !
え ?
♪ ~
~ ♪