Sword Art Online II Episode 23
だから さ これ じゃ ジャイロ が 敏感 過ぎる ん だ って
視線 追随 性 を 優先 しよう と 思ったら
ここ ん と この パラメーター に もう 少し 遊び が ない と
でも それ じゃ 急な 挙動 が あった 時 に ラグる んじゃないか
その辺 は 最適化 プログラム の 学習 効果 に 期待する しか ねえ よ カズ
ねえ まだ ?昼休み 終わっちゃう よ
とりあえず 初期 設定 は これ で オッケー と して おこう
えっと ユウキ さん 聞こえますか
はい よく 聞こえてるよ
よし じゃあ これから レンズ 周りを イニシャライズします んで
視界が クリアに なった ところで 声を 出して ください
おい 了解
そこ
よし これ で 終わり だ
アスナ 一応 スタビライザー は 組み込んで ある けど
急激な 動き は 避けて くれよ
了解
大きい 学校 な ん だ ね
ごめんね ユウキ 先に 学校の 中 案内 しようと 思った けど
昼休み が もう 終わっちゃう の
いいよ 授業 を 見学する のも とても 楽しみ
オッケー じゃあ 次の 授業の 先生に 挨拶に 行こう
どうしたの
えっと ボク 昔 から 苦手 だった んだ よ ね 職員室
大丈夫 この 学校 は 先生 っぽくない 先生 ばっかり だ から
失礼します
し …失礼します
先日 ご相談 していた 件 なんですが
ああ 構わん よ
えっと その 生徒さん の 名前は なんと 言ったか ね
ああ はい 木綿季 紺野 木綿季 です
紺野 さん 良かったら これ から も 授業 を 受けに 来た まえ
今日 から 芥川 の 「トロッコ 」を やる んで ね
あれ は 最後 まで いかん と つまらん から
は … はい ありがとう ございます
失礼 しました
結城 さん それって
なんで ボク の 名前 知って る の
違う って わたし の 苗字
そっか ごめん ごめん
こちら 紺野 木綿 季 さん
ちょっと 今 入院 中 で 外 に 出られない から
こう やって 一緒に 授業 を 受ける こと に し た の
木綿 季 です しばらく の 間 お世話 に なり ます
へえ
すげえ
よろしく ね
俺 孝太 よろしく
うん よろしく よろしく ね
起立
礼 着席 ええ それでは 今日 から 教科書 の 97 ページ
芥川 龍之介 の 「トロッコ 」を やります
では 最初 から 読んで もらいましょう
紺野 木綿 季 さん お願い できる かな
はぁ ?
はい ?
え …えっと
無理 か ね
よ …読め ます
ユウキ 読める ?
もちろん これ でも ボク 読書 家 な ん だ よ
小田原 熱海 間 に 軽便 鉄道 敷設 の 工事 が 始まった の は 良平 の 八つ の 年 だった
良平 は 毎日 村外れ へ その 工事 を 見物 に 行った
工事 を といった ところ が 唯 トロッコ で 土 を 運搬 する
それ が 面白さ に 見に 行った の で ある
トロッコ の 上 に は 土工 が 二人 土 を 積んだ 後 に 佇んでいる
トロッコ は 山 を 下る の だ から 人手 を 借り ずに 走って 来る
煽る よう に 車台 が 動い たり 土工 の 袢天 の 裾 が ひらつい たり 細い 線路 が しなったり
良平 は そんな けしき を 眺め ながら 土工 に なりたい と 思う 事 が ある
せめて は 一度 でも 土工 と 一緒に トロッコ へ 乗り たい と 思う 事 も ある
木綿 季 さん 朗読 上手 だ ね
ねえ ねえ 学校 は もう 見 て 回った ?
うち ら 案内 し よ う よ
ち ょ …ちょっと 待って よ
な サッカー 興味 ある
ありがとう みんな
ああ 面白かった
よかった
アスナ 今日 は 本当に ありがとう
すごく 楽しかった
ボク 今日 の 事 絶対に 忘れない
何 言ってる の 先生 も 毎日 来ても いい って 言った じゃない
明日 の 現国 は 3 時間目 だ から ね
遅刻 し ちゃ ダメ だ よ
うん
それ より も さ もっと ほか に 見 たい もの とか ない ?
えっと あの ね 一箇所 だけ 行ってみたい ところが ある んだけど
どこ
綺麗 な 町 だね ユウキ 空が すごく 広い よ
うん ごめんね アスナ
ボク の わがまま の せい で お家 の ほう は 大丈夫 ?
平気 平気 さっき メール 送って おい た し
さあ ユウキ 行き たい ところ って どこ
えっと ね
月見台 この あたり かな
うん その 先 を 曲がった ところ の 白い 家 の 前 で 止まって
ここ が ユウキ の お家 なんだ ね
うん もう 一度 見 られる とは 思って なかった よ
ありがとう アスナ ボク を ここ まで 連れ て きて くれ て
中に 入って みる ?
う うん これ で 十分
さ 早く 帰らないと 遅く なっちゃう よ
まだ もう しばらく なら 大丈夫 だ よ
この 家 で 暮らし た の は ほんの 一年 足らず だった んだけど ね
でも あの 頃 の 一日一日 は 凄く よく 覚え てる
あの 庭 で いつも 姉ちゃん と 走り回って 遊んでた
バーベキュー したり パパ と 本棚 作ったり も し た よ
楽しかった
いい な
でも さ この 家 取り壊さ れちゃう ん だ
えっ なんで
おばさん は ここ を コンビニ に する か 売っちゃ い たい んだって
そんな
だから その 前 に もう 一度 見たい と 思ってた んだ
じゃあ こう すれば いい よ
ユウキ 今 15 だ よ ね 16 に なったら 好き な 人 と 結婚 する の
そう すれ ば その人 が ずっと この 家 を 守って くれる よ
アスナ すごい こと 考える ね
でも 残念 だ けど 相手 が いない かな
そう ジュン と か いい 雰囲気 じゃ ない
ダメダメ あんな お子様 じゃ
そう だ ね ええ と
ねえ アスナ ボク と 結婚 しない
でも その 場合 は アスナ が お嫁 に 来て ね
だって 逆 だと ボク 結城 木綿 季 に なっちゃう から さ
でも 女の子 同士 じゃ
ごめん ごめん 冗談
アスナ に は もう 大事 な 人 いる もん ね
え その うん まあ
気 を つけ た ほうが いい よ
あの 人 も ボク と は 違う 意味 で 現実 じゃ ない とこ で 生きてる 感じ が する から
本当 に ありがとう アスナ
この 家 を もう 一度 見 られた だけ で ボク は すごく 満足 し てる ん だ
この 家 に 住んでた 頃
ママ は よく お祈り の 後 に ボク と 姉ちゃん に こう 言って くれた んだ
神様 は 私たち に 耐える こと の できない 苦しみ は お与え に ならない って
でも ボク は 少し だけ 不満 だった
本当 は 聖書 じゃなくて ママ 自身 の 言葉 で 話して ほしい って ずっと 思ってた
でも ね 今 この 家 を もう 一度 見て わかった んだ
言葉 じゃ ない ママ は 気持ち で 包んで くれてた って
ボク が 最後 まで まっすぐ に 前 を 向いて 歩いて いける ように ずっと 祈って くれてた
ようやく それ が わかった よ
わたし も ね わたし も もう ずっと 母さん の 声 が 聞こえ ない の
向かい合って 話し て も 心 が 聞こえ ない
わたし の 言葉 も 伝わら ない
ユウキ 前 に 言った よ ね
ぶつ から なけれ ば 伝わらない こと も ある って
どう し たら ユウキ みたい に 強く なれる の
ボク 強く なんか ない よ 全然
そんな こと ない わたし みたい に 人 の 顔色 を 伺って 怯え たり 尻込み し たり
ユウキ は 全然 しない じゃない すごく 自然に 見える よ
うん でも ね
ボク も 現実世界に いた 頃は いつも 自分 じゃない 自分 を 演じてた 気がする
パパ と ママ を 悲しま せない ように
ボク は いつも 元気 で いなきゃ って 思って た
ユウキ
でも ね ボク は 思う ん だ 演技 で も いい やって
それ で 笑顔 で い られる 時間 が 増える なら 全然 かまわない じゃない って さ
ほら ボク もう あんまり 時間が ない から さ
遠慮する 時間が もったいない って どうしても 思っちゃう んだよね
最初から どかーん と ぶつかって さ
もし 相手に 嫌われちゃっても いいんだ
その 人 の 心 の すぐ 近く まで 行けた こと に 変わり は ない もん ね
そう だ ね
ユウキ が そう やって くれた から
私 たち たった 何 日 か で こんなに 仲良く なれた んだ よ ね
う うん それ は ボク じゃない よ
ボク が 逃げて も アスナ が 一生懸命 追いかけて くれた からだ よ
だから お 母さん と も あの 時 みたい に 話して みたら どうかな
気持ち って 伝えよう と すれば ちゃんと 伝わる もの だって 思う よ
大丈夫 アスナ は ボク より ずっと 強い もん 本当 だ よ
ユウキ
アスナ が どーん って ぶつかって きて くれた から
ボク は この 人 に なら ボク の 全部 を 預け られる って そう 思え た ん だ
ありがとう ありがとう ユウキ
気持ち って 伝えよう と すれば ちゃんと 伝わる ものだ と 思う よ
大丈夫 アスナ なら できる よ
どうぞ
遅かった わ ね
ごめんなさい
何か 食べたい なら 冷蔵庫 の 中 の もの を 勝手に しなさい
この間 話した 編入 申請書 の 期限 は 明日 です から ね
朝 までに 書き上げて おく のよ
その こと なんだけど
話 が ある の 母さん
言って みなさい
ここ じゃ 説明 しにくい の
じゃあ どこ なら 言え る の よ
バーチャル ワールド 少し だけ で いい から これ で 来て ほしい 場所 が ある の
嫌 よ そんな もの
ちゃんと 顔 と 顔 を 向かい合わせて できない 話 なんて 聞く 気 は ありませ ん
お 願い 母さん どうしても 見せたい もの が ある の 5分 だけ で いい から
お 願い し ます
わたし が 今 何 を 感じて 何 を 考えて いる の か それ を 話す に は ここ じゃ ダメ な の
一度 だけ で いい わたし の 世界 を 母さん に 見て ほしい の
5 分 だけ よ
ただし 何 を 言わ れよ う と
お母さん は あなた を 来年度 も あの 学校 に 通わせる 気 は あり ません から ね
それに 話が 終ったら 申請書を ちゃんと 書く のよ
はい
どうすればいいの それ
楽な 姿勢に なって
電源 を 入れたら 自動的に わたし の サブ アカウント に 接続する から
中 に 入ったら わたし が 行く まで 待って 電源 を 入れる ね
リンク スタート
なんだか 妙 な もの ね
知らない 顔 が 自分の 思い通りに 動く なんて
それに 変に 体が 軽い わ
そりゃ そうよ
その アバター の 体感 重量 は 40 キロ そこそこ だ も の
現実 とは ずいぶん 違う はず よ
失礼 ね 私 は そんなに 重く ありません よ
そう 言え ば あなた は 向こう と 同じ 顔 な の ね
うん まあ ね
でも 少し 本物 の ほう が 輪郭 が ふっくら してる わ ね
母さん こそ 失礼 だ わ 現実 と 全く 一緒 です
さ もう 時間 が ない わ よ 見せたい も の って なん な の
こっち に 来て
どう 似てる と 思わない ?
何 に 似てる って 言う の ただの つまらない 杉林
ね 思い出す でしょ う お祖父ちゃん と お祖母ちゃん の 家 を
わたし 宮城 の お祖父ちゃん と お祖母ちゃん の 家 が 大好き だった
わたし が 中 一 の 時 の お盆 の こと 覚え てる ?
母さん たち は 京都 の 本家 に 行った のに
わたし は 勝手 に 一人 で 宮城 へ 行っちゃった 時 の こと
覚え てる わ
あの 時 ね わたし お 祖父 ちゃん と お祖母 ちゃん に 謝った の
お 母さん が お墓参り に 来れ なくて ごめんなさい って
あの 時 は 結城 の 本家 で どうしても 出 なきゃ いけない 法事 が あった から
う うん 責め てる ん じゃ ない の
だって ね お祖父ちゃん は 言った わ
母さん は 自分たち の 大切な 宝物 なんだって
村 から 大学 に 進んで 学者 に なって
雑誌 に たくさん 寄稿 して どんどん 立派に なる のが 凄く 嬉しい んだって
その あと お 祖父 ちゃん こう 付け加えた の
でも 母さん も いつか は 疲れ て 立ち止まり たく なる 時 が くる かも しれない
もし 母さん が 支え を ほしく なった 時 に 帰って こられる 場所 が ある んだ よ って 言って やる ため に
ずっと 家 と 山 を 守り 続けて いく んだ って
わたし 最近 になって ようやく お祖父ちゃん の 言葉 の 意味 が 分かってきた 気がする んだ
自分 の ために 走り続ける の だけが 人生 じゃ ない
誰か の 幸せ を 自分 の 幸せ だと 思える ような そういう 生き方 だって ある んだ って
わたし 周り の 人たち みんな を 笑顔 に できる ような そんな 生き方 を したい
疲れ た 人 を いつ でも 支え て あげられる ような そんな 生き方 を して みたい
その ため に 今 は 大好き な あの 学校 で 勉強 や 色々 な こと を 頑張り たい の
母さん
ちょっと なに これ
私 は 別に 泣いて なんか
母さん
この 世界 では 涙 は 隠せない のよ
泣きたく なった 時は 誰も 我慢 できない の
不便 な ところ ね
おはよう 母さん
おはよう
あなた は
誰か を 一生 支えて いく だけの 覚悟 が ある の ね
うん
でも 人を 支える には まず 自分 が 強く なければ ダメ なの よ
大学 には きちんと 行きなさい
その ため に も 三学期 と 来年度 は これまで 以上 の 成績 を 取る こと ね
母さん じゃあ 転校 は
言った でしょ う 成績 次第 よ
頑張る の ね
ありがとう 母さん
ありがとう ユウキ
行って きます
次回 マザーズ ・ロザリオ