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江戸小話, 聞き間違い

聞き間違い

聞き 間違い

ある 男 が 眼 の 悪い 佐助 ( さ すけ ) の 手 を 引いて 、 眼 の 治療 ( ちりょう ) に 連れて 行き ました 。 歩いて いる うち に 、 道ばた に 俵 ( たわら → 米 など を 入れる 、 わら を あんで 作った ふくろ ) に くるま れた 赤ん坊 が 捨てて ある の を 見つけ ました 。 男 は 驚いて 、 「 おいおい ! 佐助 よ 。 ここ に 、 俵 に くるんだ 子 め が 捨てて ある ぞ ! 」 と 、 教え ました 。 する と 、 佐助 が 、 「 何 だ ? 米 が 捨てて ある ? それ なら 拾って おけ 」 と 、 言い ました 。 「 いやいや 、 そう じゃ なくて 、 赤子 め な のじゃ 」 「 赤米 ( あかごめ → 小粒で 味 の 悪い 米 で 、 貧しい 人々 の 間 で 食べ られて い ました ) か 。 まあ 、 赤米 で も いい から 、 拾って おけ 」 「 いやいや 、 そう じゃ なくて 、 人 じゃ 」 「 四 斗 ( し と → 約 七十二 リットル ) も ある の か 。 それ なら 仲良く 、 二 人 で 二 斗 ずつ 分けよう 」

♪ ちゃん ちゃん ( おしまい )


聞き間違い きき まちがい mishearing

聞き 間違い きき|まちがい

ある 男 が 眼 の 悪い 佐助 ( さ すけ ) の 手 を 引いて 、 眼 の 治療 ( ちりょう ) に 連れて 行き ました 。 |おとこ||がん||わるい|さすけ||||て||ひいて|がん||ちりょう|||つれて|いき| 歩いて いる うち に 、 道ばた に 俵 ( たわら → 米 など を 入れる 、 わら を あんで 作った ふくろ ) に くるま れた 赤ん坊 が 捨てて ある の を 見つけ ました 。 あるいて||||みちばた||たわら||べい|||いれる|||あん で|つくった|||||あかんぼう||すてて||||みつけ| 男 は 驚いて 、 「 おいおい ! おとこ||おどろいて| 佐助 よ 。 さすけ| ここ に 、 俵 に くるんだ 子 め が 捨てて ある ぞ ! ||たわら|||こ|||すてて|| 」 と 、 教え ました 。 |おしえ| する と 、 佐助 が 、 「 何 だ ? ||さすけ||なん| 米 が 捨てて ある ? べい||すてて| それ なら 拾って おけ 」 と 、 言い ました 。 ||ひろって|||いい| 「 いやいや 、 そう じゃ なくて 、 赤子 め な のじゃ 」 「 赤米 ( あかごめ → 小粒で 味 の 悪い 米 で 、 貧しい 人々 の 間 で 食べ られて い ました ) か 。 ||||あかご||||あかごめ||こつぶで|あじ||わるい|べい||まずしい|ひとびと||あいだ||たべ|||| まあ 、 赤米 で も いい から 、 拾って おけ 」 「 いやいや 、 そう じゃ なくて 、 人 じゃ 」 「 四 斗 ( し と → 約 七十二 リットル ) も ある の か 。 |あかごめ|||||ひろって||||||じん||よっ|と|||やく|しちじゅうに||||| それ なら 仲良く 、 二 人 で 二 斗 ずつ 分けよう 」 ||なかよく|ふた|じん||ふた|と||わけよう

♪ ちゃん ちゃん ( おしまい )