わし に も いっぱい
わし に も いっぱい
夜 遅く 、 台所 の 方 から ご そご そと 音 が し ます 。 「 は は ー ん 、 さては 、 泥棒 だ な 」 この 家 の 主人 、 武芸 ( ぶげい ) に は 自信 が あり ます 。 主人 は 台所 に いた 泥棒 に 飛びかかる と 、 しばらく して 泥棒 を 取り押さえ ました 。 「 おお っ 、 えっ 、 えらく 、 骨 を おら せ や が って 」 主人 が 荒い 息 を し ながら いう と 、 そばから 女房 が 言い ました 。 「 お 疲れ さま 。 あなた 、 お 水 は いかがです か ? 」 「 おお 、 いっぱい くれ 」 する と 、 押さえ られて いた 泥棒 も ずうずうしく 、 「 おかみ さん 、 わし に も 、 いっぱい ください 」
おしまい