寒い 国
寒い 国
ある 寒い 日 、 街角 で 二 、 三 人 が 集まって 、 話 を して い ました 。 「 それにしても 、 今年 は ひどく 寒う ございます な 」 「 いやいや 、 この ぐらい で は 、 まだまだ 寒い と は 言え ませ ん よ 。 何しろ 加賀 の 国 ( か が の くに → 石川 県 ) の 方 で は 、 小便 を する に も 出る そばから 打 折って し なければ 、 棒 の 様 に 凍って しまって 、 始末 に 困る そうです から 」 する と それ を 聞いた もう 一 人 の 男 が 、 負け じ と こう 言い ました 。 「 もっと 珍しい 話 で は 、 こんな 話 が あり ます よ 。 越後 の 国 ( え ちご の くに → 新潟 県 ) で は 、 酒 など は ハカリ で 計って は 売ら ぬ そうです 。 何でも 編み 棒 で 編んで から 、 長 さ で いくら と 売る そうです よ 」 「 ほほ う 、 その 様 に 珍しい 話 は 、 聞いた 事 が あり ませ ん な 。 それ で 、 酒 みたいな 物 を 、 どの 様 に して 編み ます か な ? 」 「 それ は 簡単 。 まず 酒 を 板 の 上 に チョロチョロ と 流せば 、 糸 の 様 に 細長く 凍り ます 。 それ を 板 から 引き はがして 、 編む のだ そうです 」
おしまい