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世界の昔話, イリーサのおまんじゅう – Text to read

世界の昔話, イリーサのおまんじゅう

di giapponese lesson to practice reading

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イリーサ の お まんじゅう

イリーサ の お まんじゅう

むかし むかし 、ある ところ に 、イリーサ と いう 男 が 住んで いました 。 イリーサ は 大 金持ち なのに 、大変 な けちん坊 です 。 「けちん坊 イリーサ 。 大金持ち の けちん坊 イリーサ 」みんな は そう 言って 、イリーサ を からかい ました 。

ある 日 、イリーサ は 王さま に 呼ばれて ご殿 に 行った 帰り に 、道ばた で おまんじゅう を 食べている お百姓 に 会いました 。 イリーサ は 、つば を ゴクリ と 飲み込み ながら 言いました 。 「おいし そう だ なあ 。 わたし に 一 つ くれ ない か ? 」「だんな は 、お金持ち でしょう 。 家 へ 帰って 、たくさん つくれば いい じゃないか 」そう 言って お百姓 は 大きな 口 を 開けて 、おいしそうに パクリ と 食べました 。 イリーサ は 家に 帰って 来ても おまんじゅう の 事ばかり 考えて 、とうとう 頭が 痛くなって 寝込んで しまいました 。 奥さんが 、イリーサに 聞きました 。 「あなた 、ご病気 ですか ? それとも 心配事 ですか ? 」「ちがう よ 」「わかった 。 ご殿 で 王さま に 、しかられた のでしょう ? 」「ちがう ったら 」イリーサ は 小さい 声 で 、おくさん に 言い ました 。 「実は ・・・、おまんじゅう が 食べたい んだ 」「まあ 、ほっほっほ 。 家 は 、お金持ち です もの 。 おまんじゅう ぐらい 、百 個 でも 千 個 でも つくりましょう 。 そう だ 、たくさん つくって 、町中 の 人 に わけて あげましょう 」おくさん は ニッコリ 笑いました が 、イリーサ は 頭 を ブルブル と 横 に 振りました 。 「町 中 の 人 だって ! とんでもない ! そんなに たくさん お まんじゅう を つくる なんて 、わたし は 絶対 反対だ ! 」「なぜ です か ? 」「それ だけ 、メリケン 粉 や 砂糖 (さとう )が 減る じゃない か 。 それ に 、たきぎ だって もったいない 。 まったく お前 の おかげ で 、ますます 頭 が 痛く なって きた よ 」「それじゃ 、ご近所 の 人 だけ に しましよう 。 子ども たち が きっと 喜ぶ わ 」「だめだ 、だめだ ! ご近所 に あげる なんて 、もったいない ! 」「それ じゃ 、家 で 食べる 分 だけ つくりましょう 。 あなた と わたし と 、子ども たち 。 それ に 召使い に も 、一つ ずつ あげましょう ね 」「だめだ ! 召使い に も だ なんて 、もったいない 」「じゃ 、あなた と わたし と 子どもたち だけ なら 、いい でしょう ? 」「ふん ! 子ども に なんか 、やる ものか 」「困った 人 ね 。 いいわ 、あなた と わたし の だけ に しましょう 」「えっ ? ・・・お前 も 、食べる のかい ? そんな 、もったいない 。 わたし の だけ 、一 つ つくれば いい ん だ 。 それ と 上等 の 粉 や 砂糖 なんか 、つかっちゃ いけない よ 。 みんな に 知られ ない ように 、コッソリ と つくる んだ 。 いい かい 、くれぐれも 一 つ だけ だ よ 」「はい 、はい 、はい 、はい 。 ・・・ほんとに もう 、けちん坊 な んだ から 」奥さん は 、すっかり あきれて しまいました 。

イリーサ と 奥さん は 、こっそり 七 階 の 部屋 に あがって かまど に 火 を つけました 。 お ナベ の 中 で 砂糖 が とけて 、おいし そうな におい が して くる と 、イリーサ は ソワソワ して あたり を 見まわしました 。 「誰 も 、のぞいて ない だろう な 」と 、言って ビックリ 。 見た 事 も ない 大 目玉 の 男 が 空中 に 逆立ち して 、窓 から 部屋 の 中 を のぞき込んで いる で は ありません か 。 「こらっ 、あっち へ 行け ! お前 に 分けて やる おまんじゅう なんか ない から な 」イリーサ が あわてて 怒鳴る と 、男 は 知らん顔 で 空中 に あぐら を かきました 。 「しつこい 奴 だ なあ 。 絶対 に 、おまんじゅう は あげない ぞ 。 そんな 事 を して 、 わたし を けむ に まこうって つもり かい 」 する と モクモクモク と 本当に 大 目玉 の 男 の 体 から 煙 ( けむり ) が 出て 、 部屋 中 に 広がりました 。 これ に は さすが の イリーサ も 、まいりました 。 「エホン 、ゴホン 。 エホゴホン ! 仕方 が ない 、小さい の を 一つ つくって やって くれ 」奥さん が 粉 を すくって ナベ に おとす と 、「チン 」と 音 を 立てて おまんじゅう は みるみる うちに ナベ いっぱい に ふくれあがった で は ありませんか 。 「おお 、もったいない 。 お前 は なんて むだな 事 を する んだ 」イリーサ は あわてて 大きな おまんじゅう を かくす と 、今度 は 自分 で ほんの 少し 粉 を おとし ました 。 ところが 、「チーン 」お まんじゅう は 前 より も 、もっと 大きく ふくれて しまい ました 。 つくる たび に 、おまんじゅう は 大きく 大きく ふくれる ばかり です 。 イリーサ は 、真っ赤 に なって 怒鳴り ました 。 「仕方 が ない 。 一番 小さい の を 一つ あげなさい 」奥さん は 、カゴ から おまんじゅう を 取ろう と しました 。 と 、不思議な 事 に 、おまんじゅう は 一つ に くっついて お化け の ように 大きく なって しまった のです 。 「お前 は 、へま ばっかり やって いる 。 どれ 、わたし に 貸して ごらん 」イリーサ が カゴ に 手 を 入れる と 、おまんじゅう は やっぱり 一つ に くっついて しまい ます 。 「不思議 ねえ 」イリーサ と 奥さん は 、おまんじゅう を 両方 から 引っ張りっこ し ました 。 ところが 引っ張れば 引っ張る ほど 、おまんじゅう は くっついて しまう のです 。 二人 とも 、もう ヘトヘト に 疲れて しまい ました 。 それでも 、おまんじゅう は ちぎれません 。 「ええい 、にくい まんじゅう め ! もう 、カゴ ごと お前さん に くれてやる 」腹を立てた イリーサ は 、おまんじゅう の 入った カゴ を ポイと 窓 の 外 に 投げました 。 すると 、大目玉 の 男 は 、「ありがとう 。 さっそく 町 の 人たち に 分けて あげます よ 」と 、カゴ を ヒョイ と 肩 に かけて 、どこか へ 消えて しまいました 。 「へんな 奴 だ なあ 」「ほんとに ねえ 」奥さん は ニコニコ して 、けちん坊 で ない イリーサ を 見ました 。 「でも 、あなた 。 良い 事 を し ました ね 」「ああ 、お腹 は 空いた けど 、心 が 暖かく なって きた よ 」イリーサ は 、満足 そうに 言いました 。

おまんじゅう は 食べ られ ませ ん でした が 、良い 事 を する と 心 が 暖かく なる のです 。

おしまい

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