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カザリ と ヨーコ, Kazari to Youko Chapter 1.3

Kazari to Youko Chapter 1.3

ある 日 、学校 へ 行く 途中 、電信柱 に 迷い犬 の チラシ が はって ある の を 見た 。

ナス の テリア で 名前 は アソ と いう らしい 。

かんたんな イラスト の 下 に 達筆な 文字 で 『 見掛けた 方 は 次の 連絡 先 まで お 願い します ・ スズキ 』 と 書いて あった 。

私 は それ を ちらり と 眺めた だけ で その 時 は 特に 気に かけ なかった 。

実際 それ どころ で は なく 前日 に 青 痣 を 作った 腕 が 痛くて たまらなかった 。

学校 でも 授業 を 受けて いる 間中 、痛くて 集中 できなかった 。

だから 保健 室 へ 行く こと に して 。

保健 室 の 女 の 先生 は ひどい 痣 の できた わたし の 腕 を みて 驚いた 。 『まあ 、いったい どうした の ?』

『階段 で ころび ました 。』

しかし それ は 嘘 で 本当 は 夜中 おそく 帰ってきた ママ が お風呂 に 入った 、浴槽 の 中 で 長い 髪 の 毛 を 見つけて 怒って わたし を ぶった と いう の が 怪我 の 原因 だった 。 私 は ぶたれた 拍子 に 転んで テーブル の 角 で 腕 を 打ち 全く 自分 は ドジ だ な と 自分 を 心 の 中 で 罵った 。 『ママ は あんた の 抜け落ちた 髪 の 毛 が お風呂 で 体 に 張り付いて 気持ち 悪い 思い を した わ 。 あんた は ママ が 嫌い な の ?

ママ が こんなに 疲れて 帰って きた と いう のに あんた は なぜ こんな 仕打ち を する の ?』

以前 に も こういう こと が あった ので 私 は 絶対 ママ より 先 に お風呂 へ 入らない よう 気 を 付けていた 。

だから ママ の 言った 長い 髪 の 毛 という の は 私 の では なく カザリ の 物 だった 。 しかし 私 の 髪 の 毛 は カザリ と 同じ 長さ だったし いらついて 家 へ 戻ってきた ママ に は 何 を 言っても 通じなかった ので 黙って いた 。 『骨 は 折れて ない よう だ けど 痛み が 引か なかったら 病院 へ 行った ほうが いい わ ね 。

でも エンドー さん 、本当に あなた 階段 で 転んだ の ?

以前 に も 同じ ように 階段 で 転んで ここ へ 来た こと が あった でしょう ?』

保健 室 の 先生 が 包帯 を 巻き ながら 質問 した 。

私 は 何も 言わず に 頭 を 下げる と 保健室 を 出た 。

そろそろ 階段 で 転んだ と いう 理由 で 通す の は 難しそう だ と 思った 。

ママ の 折檻 の こと を 私 は ひたすら 隠し 続けて きた 。

秘密 に する よう 言わ れ て いた し 、誰 か に 言った 場合 、間違い なく ママ に 殺されて しまう から だ 。

『いい かい 、ママ が あんた を ぶつ の は 、あんた が どう しようもなく 悪い 子 だ から よ 。

でも 、この こと は 誰 に も 内緒 だ から ね 。

分かった の なら 、この ミキサー の スイッチ は 押さない で あげる わ 。』

当時 、小学生 だった 私 は 涙 を 流し ながら うなずいた 。

ママ は スイッチ から 指 を 遠ざけて 押さえつけて いた 私 の 腕 を 話した 。 私 は 急いで ミキサー から 手 を 引き抜いた 。

『もう ちょっと で あんた の 手 が ジュース に なる ところ だった わ ね 。』

ママ は 口 の はし に 食べ掛け の チョコレート アイス を 付けて 吐き気 の する くらい 甘い 息 を 私 に 吹きかけながら 笑った 。

ママ は 人づき合い の 苦手 な 人 だ 。

私 に は 鬼 の ように 振る舞う けど 家 の 外 で は 口数 が ずっと 減った 。

二 人 の 子供 を 養う ため に 仕事 を している の だ けれど 自分 の 主張 を なかなか 他人 に 言えない 。

だから 私 と ママ は 根本的に は 似ている の かも しれない 。

そして 同じ ように 二人 とも 活発で 明るい カザリ に 強い あこがれ を 抱く のだ と 思う 。

ママ は 仕事場 で 人間関係 が うまく いかない 時 いらいら しながら 家 へ 帰ってくる 。

そして 私 を 見つける と 蹴ったり ぶったり する 。

『あんた は 私 が 産んだ んだ 、生かす も 殺す も 私 の 自由 な んだ !』

私 の 子 じゃ ない 、と 言われる より きっと ましだ 。

髪の毛 を ママ に つかまれながら いつも そう 思った 。

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