37.1 或る 女
天心 に 近く ぽつり と 一 つ 白く わき出た 雲 の 色 に も 形 に も それ と 知ら れる ような たけなわな 春 が 、 ところどころ の 別荘 の 建て 物 の ほか に は 見渡す かぎり 古く 寂び れた 鎌倉 の 谷 々 に まで あふれて いた 。 重い 砂 土 の 白 ばん だ 道 の 上 に は 落ち 椿 が 一重 桜 の 花 と まじって 無残に 落ち 散って いた 。 桜 の こずえ に は 紅 味 を 持った 若葉 が きらきら と 日 に 輝いて 、 浅い 影 を 地 に 落とした 。 名 も ない 雑木 まで が 美しかった 。 蛙 の 声 が 眠く 田 圃 の ほう から 聞こえて 来た 。 休暇 で ない せい か 、 思いのほか に 人 の 雑 鬧 も なく 、 時おり 、 同じ 花 かんざし を 、 女 は 髪 に 男 は 襟 に さして 先達 らしい の が 紫 の 小旗 を 持った 、 遠い 所 から 春 を 逐って 経 めぐって 来た らしい 田舎 の 人 たち の 群れ が 、 酒 の 気 も 借 ら ず に しめやかに 話し合い ながら 通る の に 行きあう くらい の もの だった 。 ・・
倉地 も 汽車 の 中 から 自然に 気分 が 晴れた と 見えて 、 いかにも 屈託 なくなって 見えた 。 二 人 は 停車場 の 付近 に ある 或る 小ぎれいな 旅館 を 兼ねた 料理 屋 で 中 食 を したためた 。 日 朝 様 と も どん ぶ く 様 と も いう 寺 の 屋根 が 庭先 に 見えて 、 そこ から 眼病 の 祈祷 だ と いう 団 扇 太鼓 の 音 が どん ぶ くど ん ぶ く と 単調に 聞こえる ような 所 だった 。 東 の ほう は その 名 さながら の 屏風 山 が 若葉 で 花 より も 美しく 装われて 霞 んで いた 。 短く 美しく 刈り 込ま れた 芝生 の 芝 は まだ 萌 えて い なかった が 、 所 まばら に 立ち 連なった 小松 は 緑 を ふきかけて 、 八重 桜 は のぼせた ように 花 で うなだれて いた 。 もう 袷 一 枚 に なって 、 そこ に 食べ物 を 運んで 来る 女 中 は 襟 前 を くつろげ ながら 夏 が 来た ようだ と いって 笑ったり した 。 ・・
「 ここ は いい わ 。 きょう は ここ で 宿りましょう 」・・
葉子 は 計画 から 計画 で 頭 を いっぱいに して いた 。 そして そこ に 用 ら ない もの を 預けて 、 江の島 の ほう まで 車 を 走ら した 。 ・・
帰り に は 極楽 寺坂 の 下 で 二 人 と も 車 を 捨てて 海岸 に 出た 。 もう 日 は 稲村 が 崎 の ほう に 傾いて 砂浜 は やや 暮れ 初めて いた 。 小坪 の 鼻 の 崕 の 上 に 若葉 に 包まれて たった 一 軒 建てられた 西洋 人 の 白 ペンキ 塗り の 別荘 が 、 夕日 を 受けて 緑色 に 染めた コケット の 、 髪 の 中 の ダイヤモンド の ように 輝いて いた 。 その 崕下 の 民家 から は 炊 煙 が 夕靄 と 一緒に なって 海 の ほう に たなびいて いた 。 波打ちぎわ の 砂 は いい ほど に 湿って 葉子 の 吾妻 下駄 の 歯 を 吸った 。 二 人 は 別荘 から 散歩 に 出て 来た らしい 幾 組 か の 上品な 男女 の 群れ と 出あった が 、 葉子 は 自分 の 容貌 なり 服装 なり が 、 その どの 群れ のど の 人 に も 立ち まさって いる の を 意識 して 、 軽い 誇り と 落ち付き を 感じて いた 。 倉地 も そういう 女 を 自分 の 伴侶 と する の を あながち 無頓着に は 思わぬ らしかった 。 ・・
「 だれ か ひょんな 人 に あう だろう と 思って いました が うまく だれ に も あわ なかって ね 。 向こう の 小坪 の 人家 の 見える 所 まで 行きましょう ね 。 そうして 光明 寺 の 桜 を 見て 帰りましょう 。 そう する と ちょうど お腹 が いい 空き 具合 に なる わ 」・・
倉地 は なんとも 答え なかった が 、 無論 承知 で いる らしかった 。 葉子 は ふと 海 の ほう を 見て 倉地 に また 口 を きった 。 ・・
「 あれ は 海 ね 」・・
「 仰せ の とおり 」・・
倉地 は 葉子 が 時々 途 轍 も なく わかりきった 事 を 少女 みたいな 無邪気 さ で いう 、 また それ が 始まった と いう ように 渋 そうな 笑い を 片 頬 に 浮かべて 見せた 。 ・・
「 わたし もう 一 度 あの まっただなか に 乗り出して みたい 」・・
「 して どう する のだ い 」・・
倉地 も さすが 長かった 海 の 上 の 生活 を 遠く 思いやる ような 顔 を し ながら いった 。 ・・
「 ただ 乗り出して みたい の 。 ど ーっと 見さかい も なく 吹き まく 風 の 中 を 、 大波 に 思い 存分 揺られ ながら 、 ひっくりかえり そうに なって は 立て 直って 切り抜けて 行く あの 船 の 上 の 事 を 思う と 、 胸 が どきどき する ほど もう 一 度 乗って み たく なります わ 。 こんな 所 いや ねえ 、 住んで みる と 」・・
そう いって 葉子 は パラソル を 開いた まま 柄 の 先 で 白い 砂 を ざ く ざ く と 刺し 通した 。 ・・
「 あの 寒い 晩 の 事 、 わたし が 甲板 の 上 で 考え込んで いた 時 、 あなた が 灯 を ぶら下げて 岡 さん を 連れて 、 やってい らしった あの 時 の 事 など を わたし は わけ も なく 思い出します わ 。 あの 時 わたし は 海 で なければ 聞け ない ような 音楽 を 聞いて いました わ 。 陸 の 上 に は あんな 音楽 は 聞こう と いったって ありゃ し ない 。 お ー い 、 お ー い 、 おい 、 おい 、 おい 、 お ー い …… あれ は 何 ? 」・・
「 なんだ それ は 」・・
倉地 は 怪 訝 な 顔 を して 葉子 を 振り返った 。 ・・
「 あの 声 」・・
「 どの 」・・
「 海 の 声 …… 人 を 呼ぶ ような …… お互い で 呼び 合う ような 」・・
「 なんにも 聞こえ やせん じゃ ない か 」・・
「 その 時 聞いた の よ …… こんな 浅い 所 で は 何 が 聞こえます もの か 」・・
「 おれ は 長年 海 の 上 で 暮らした が 、 そんな 声 は 一 度 だって 聞いた 事 は ない わ 」・・
「 そう お 。 不思議 ね 。 音楽 の 耳 の ない 人 に は 聞こえ ない の かしら 。 …… 確かに 聞こえました よ 、 あの 晩 に …… それ は 気味 の 悪い ような 物 すごい ような …… いわば ね 、 一緒に なる べき はずな のに 一緒に なれ なかった …… その 人 たち が 幾 億万 と 海 の 底 に 集まって いて 、 銘々 死に かけた ような 低い 音 で 、 お ー い 、 お ー い と 呼び 立てる 、 それ が 一緒に なって あんな ぼんやり した 大きな 声 に なる か と 思う ような そんな 気味 の 悪い 声 な の …… どこ か で 今 でも その 声 が 聞こえる よう よ 」・・
「 木村 が やって いる のだろう 」・・
そう いって 倉地 は 高々 と 笑った 。 葉子 は 妙に 笑え なかった 。 そして もう 一 度 海 の ほう を ながめ やった 。 目 も 届か ない ような 遠く の ほう に 、 大島 が 山 の 腰 から 下 は 夕靄 に ぼかされて なく なって 、 上 の ほう だけ が へ の 字 を 描いて ぼんやり と 空 に 浮かんで いた 。 ・・
二 人 は いつか 滑川 の 川口 の 所 まで 来 着いて いた 。 稲 瀬川 を 渡る 時 、 倉地 は 、 横浜 埠頭 で 葉子 に まつわる 若者 に した ように 、 葉子 の 上体 を 右手 に 軽々 と かかえて 、 苦 も なく 細い 流れ を 跳 り 越して しまった が 、 滑川 の ほう は そう は 行か なかった 。 二 人 は 川 幅 の 狭 そうな 所 を 尋ねて だんだん 上流 の ほう に 流れ に 沿う て のぼって 行った が 、 川 幅 は 広く なって 行く ばかりだった 。 ・・
「 めんどうくさい 、 帰りましょう か 」・・
大きな 事 を いい ながら 、 光明 寺 まで に は 半分 道 も 来 ない うち に 、 下駄 全体 が めいり こむ ような 砂 道 で 疲れ果てて しまった 葉子 は こう いい出した 。 ・・
「 あす こ に 橋 が 見える 。 とにかく あす こま で 行って みよう や 」・・
倉地 は そう いって 海岸 線 に 沿う て むっくり 盛れ 上がった 砂丘 の ほう に 続く 砂 道 を のぼり 始めた 。 葉子 は 倉地 に 手 を 引かれて 息 気 を せいせい いわ せ ながら 、 筋肉 が 強 直 する ように 疲れた 足 を 運んだ 。 自分 の 健康 の 衰退 が 今さら に はっきり 思わ せられる ような それ は 疲れ かた だった 。 今にも 破裂 する ように 心臓 が 鼓動 した 。 ・・
「 ちょっと 待って 弁慶 蟹 を 踏みつけ そうで 歩け や しません わ 」・・
そう 葉子 は 申しわけ らしく いって 幾 度 か 足 を とめた 。 実際 そのへん に は 紅 い 甲良 を 背負った 小さな 蟹 が いかめしい 鋏 を 上げて 、 ざ わざ わ と 音 を 立てる ほど おびただしく 横行 して いた 。 それ が いかにも 晩春 の 夕暮れ らしかった 。 ・・
砂丘 を のぼり きる と 材木 座 の ほう に 続く 道路 に 出た 。 葉子 は どうも 不思議な 心持ち で 、 浜 から 見えて いた 乱 橋 の ほう に 行く 気 に なれ なかった 。 しかし 倉地 が どんどん そっち に 向いて 歩き 出す ので 、 少し すねた ように その 手 に 取りすがり ながら もつれ 合って 人気 の ない その 橋 の 上 まで 来て しまった 。 ・・
橋 の 手前 の 小さな 掛け 茶屋 に は 主人 の 婆さん が 葭 で 囲った 薄暗い 小 部屋 の 中 で 、 こそこそ と 店 を たたむ したく でも して いる だけ だった 。 ・・
橋 の 上 から 見る と 、 滑川 の 水 は 軽く 薄 濁って 、 まだ 芽 を 吹か ない 両岸 の 枯れ 葦 の 根 を 静かに 洗い ながら 音 も 立て ず に 流れて いた 。 それ が 向こう に 行く と 吸い込ま れた ように 砂 の 盛れ 上がった 後ろ に 隠れて 、 また その先 に 光って 現われて 、 穏やかな リズム を 立てて 寄せ 返す 海 べ の 波 の 中 に 溶けこむ ように 注いで いた 。 ・・
ふと 葉子 は 目 の 下 の 枯れ 葦 の 中 に 動く もの が ある のに 気 が 付いて 見る と 、 大きな 麦 桿 の 海水 帽 を かぶって 、 杭 に 腰かけて 、 釣り竿 を 握った 男 が 、 帽子 の 庇 の 下 から 目 を 光らして 葉子 を じっと 見つめて いる のだった 。 葉子 は 何の 気 なし に その 男 の 顔 を ながめた 。 ・・
木部 孤 だった 。 ・・
帽子 の 下 に 隠れて いる せい か 、 その 顔 は ちょっと 見 忘れる くらい 年 が いって いた 。 そして 服装 から も 、 様子 から も 、 落 魄 と いう ような 一種 の 気分 が 漂って いた 。 木部 の 顔 は 仮面 の ように 冷 然 と して いた が 、 釣り竿 の 先 は 不注意に も 水 に 浸って 、 釣り糸 が 女 の 髪 の 毛 を 流した ように 水 に 浮いて 軽く 震えて いた 。 ・・
さすが の 葉子 も 胸 を ど きん と さ せて 思わず 身 を 退 ら せた 。 「 お ー い 、 おい 、 おい 、 おい 、 お ー い 」…… それ が その 瞬間 に 耳 の 底 を すーっと 通って すーっと 行く え も 知ら ず 過ぎ去った 。 怯 ず 怯 ず と 倉地 を うかがう と 、 倉地 は 何事 も 知ら ぬ げ に 、 暖かに 暮れて 行く 青空 を 振り 仰いで 目いっぱい に ながめて いた 。 ・・
「 帰りましょう 」・・
葉子 の 声 は 震えて いた 。 倉地 は なんの 気 なし に 葉子 を 顧みた が 、・・
「 寒く で も なった か 、 口 び る が 白い ぞ 」・・
と いい ながら 欄干 を 離れた 。 二 人 が その 男 に 後ろ を 見せて 五六 歩 歩み 出す と 、・・
「 ちょっと お 待ち ください 」・・
と いう 声 が 橋 の 下 から 聞こえた 。 倉地 は 始めて そこ に 人 の いた の に 気 が 付いて 、 眉 を ひそめ ながら 振り返った 。 ざ わざ わ と 葦 を 分け ながら 小道 を 登って 来る 足音 が して 、 ひょっこり 目の前 に 木部 の 姿 が 現われ 出た 。 葉子 は その 時 は しかし すべて に 対する 身構え を 充分に して しまって いた 。 ・・
木部 は 少し ばか丁寧な くらい に 倉地 に 対して 帽子 を 取る と 、 すぐ 葉子 に 向いて 、・・
「 不思議な 所 で お目にかかりました ね 、 しばらく 」・・
と いった 。 一 年 前 の 木部 から 想像 して どんな 激情 的な 口調 で 呼びかけられる かも しれ ない と あやぶんで いた 葉子 は 、 案外 冷淡な 木部 の 態度 に 安心 も し 、 不安 も 感じた 。 木部 は どうかする と 居直る ような 事 を し かね ない 男 だ と 葉子 は 兼ねて 思って いた から だ 。 しかし 木部 と いう 事 を 先方 から いい出す まで は 包め る だけ 倉地 に は 事実 を 包んで みよう と 思って 、 ただ にこやかに 、・・
「 こんな 所 で お目にかかろう と は …… わたし も ほんとうに 驚いて しまいました 。 でも まあ ほんとうに お 珍しい …… ただいま こちら の ほう に お 住まい で ございます の ? 」・・
「 住まう と いう ほど も ない …… くすぶり こんで います よ ハヽヽヽ 」・・
と 木部 は うつろに 笑って 、 鍔 の 広い 帽子 を 書生っぽ らしく 阿弥陀 に かぶった 。 と 思う と また 急いで 取って 、・・
「 あんな 所 から いきなり 飛び出して 来て こう なれなれしく 早月 さん に お 話 を しかけて 変に お 思い でしょう が 、 僕 は 下ら ん やく ざ 者 で 、 それ でも 元 は 早月 家 に は いろいろ 御 厄介に なった 男 です 。 申し上げる ほど の 名 も ありません から 、 まあ 御覧 の とおり の やつ です 。 …… どちら に おいで です 」・・
と 倉地 に 向いて いった 。 その 小さな 目 に は 勝 れた 才気 と 、 敗 けぎらい らしい 気象 と が ほとばしって は いた けれども 、 じじ むさ い 顎 ひげ と 、 伸びる まま に 伸ばした 髪 の 毛 と で 、 葉子 で なければ その 特長 は 見え ない らしかった 。 倉地 は どこ の 馬 の 骨 か と 思う ような 調子 で 、 自分 の 名 を 名乗る 事 は もとより せ ず に 、 軽く 帽子 を 取って 見せた だけ だった 。 そして 、・・
「 光明 寺 の ほう へ でも 行って みよう か と 思った のだ が 、 川 が 渡れ んで …… この 橋 を 行って も 行か れます だろう 」・・
三 人 は 橋 の ほう を 振り返った 。 まっすぐな 土 堤 道 が 白く 山 の きわ まで 続いて いた 。 ・・
「 行けます が ね 、 それ は 浜 伝い の ほう が 趣 が あります よ 。 防 風 草 でも 摘み ながら いらっしゃい 。 川 も 渡れます 、 御 案内 しましょう 」・・
と いった 。 葉子 は 一 時 も 早く 木部 から のがれ たく も あった が 、 同時に しんみり と 一 別 以来 の 事 など を 語り合って みたい 気 も した 。 いつか 汽車 の 中 であって これ が 最後 の 対面 だろう と 思った 、 あの 時 から する と 木部 は ずっと さばけた 男らしく なって いた 。 その 服装 が いかにも 生活 の 不規則な の と 窮迫 して いる の を 思わ せる と 、 葉子 は 親身な 同情 に そそら れる の を 拒む 事 が でき なかった 。 ・・
倉地 は 四五 歩 先立って 、 その あと から 葉子 と 木部 と は 間 を 隔てて 並び ながら 、 また 弁慶 蟹 のう ざ う ざ いる 砂 道 を 浜 の ほう に 降りて 行った 。 ・・
「 あなた の 事 はたいてい うわさ や 新聞 で 知っていました よ …… 人間 て もの は おかしな もん です ね 。 …… わたし は あれ から 落 伍者 です 。 何 を して みて も 成り立った 事 は ありません 。 妻 も 子供 も 里 に 返して しまって 今 は 一 人 で ここ に 放浪 して います 。 毎日 釣り を やって ね …… ああ やって 水 の 流れ を 見て いる と 、 それ でも 晩 飯 の 酒 の 肴 ぐらい な もの は 釣れて 来ます よ ハヽヽヽヽ 」・・
木部 は また うつろに 笑った が 、 その 笑い の 響き が 傷口 に でも 答えた ように 急に 黙って しまった 。 砂 に 食い込む 二 人 の 下駄 の 音 だけ が 聞こえた 。 ・・
「 しかし これ で いて 全く の 孤独で も ありません よ 。 つい この 間 から 知り合い に なった 男 だ が 、 砂山 の 砂 の 中 に 酒 を 埋めて おいて 、 ぶら り と やって 来て それ を 飲んで 酔う の を 楽しみに して いる の と 知り合い に なり まして ね …… そい つ の 人生 観 が ばかに おもしろい んです 。 徹底 した 運命 論者 です よ 。 酒 を のんで 運命 論 を 吐く んです 。 まるで 仙人 です よ 」