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神のみぞ知るセカイ II, Kami nomi zo Shiru Sekai II (The World God Only Knows II) Episode 10

( 小鳥 の さえずり )

( 純 ( じゅん ) ) ウフッ

( 純 ) 頑 張る ぞ ー ! お ~ !

♪ ~

~ ♪

( 自転車 の ベル の 音 )

( 自転車 の ベル の 音 )

( 男子 生徒 A ) 純 ちゃん お は よ ー

お ~ は よ ~

( 男子 生徒 B ) 先生 ! ( 純 ) お ~ は よ ~

( 男子 生徒 C ) お っ は よ ー

( 男子 生徒 D ) おはよう ござい ま ー す

( 純 ) 実習 期間 は 残り 8 日 まず は あの 子 に …

あの 子 に 信頼 さ れ なきゃ

桂木 ( かつらぎ ) 君 の 心 を 開 い て み せる わ !

あの 子 に とって 最高 の 先生 に なる ぞ ! お ~ !

( 桂 馬 ( け いま ) ) なんで だ ?

なんで 授業 中 に ゲーム する の が 問題 な ん だ ?

( エルシィ ) よく ない です よ

でも まあ 教師 ルート に 入れ られ た の は 不本意 だ が

今 なら まだ 互換 フラグ で 脱出 できる

え ? “ 互換 フラグ ” ?

ちひろ の とき に 使った 誰 に でも 共通 の ルート だ

恋愛 に 関係 の ない イベント で テンション を いっぱい に 高め て

どこ か で それ を 恋愛 に 変換 する

しかし 今回 の 相手 は “ 親し さ ” を 属性 に 持つ 人間 だ

プラス の 感情 で 埋め て も 効果 は 薄い

な の で ここ は 怒り で 埋める

さあ て 怒ら せ まくる ぞ ! プンプン ! プンプン プンプン !

( エルシィ ) それ で うまく いく ん でしょ う か ?

わかる もん か !

とにかく 今 は 別 の フラグ を 立て て 違う 流れ に 行き たい

( 桂 馬 ) う わ っ

やった ー

( 桂 馬 ) このまま 教師 ルート を 続け て みろ ゴール は ヘタ し たら 卒業 式 だ ぞ

えっ 待 て ませ ん !

( 桂 馬 ) その ため に も …

目指せ ! 最悪 の 関係 !

あっ お … オー !

( 足音 )

( 純 ) か … 桂木 君

今 は 授業 中 よ ゲーム は …

( 桂 馬 ) 別 に いい でしょ

自習 中 な ん だ から

( 純 ) 今 なら この 子 の 気持ち が わかる

寂しい の よ 寂しい から こう なる の よ

( 桂 馬 ) どう だ

な っ !

( 純 ) 大丈夫 私 が なんとか し て あげる から ね

( 純 ) みんな 何 か 質問 は ない ?

( 男子 生徒 E ) は ー い ! は ー い !

どこ が わから ない の かも わかり ませ ー ん

( 生徒 たち の 笑い声 )

( 男子 生徒 F ) そら っ ( 男子 生徒 G ) おっと

あ …

( ゲーム の 操作 音 )

桂木 君

( 桂 馬 ) クソッ いつも の 攻略 だったら 誰 でも 簡単 に 怒ら せ られる のに

( 純 ) 桂木 君 ( 桂 馬 ) ん ?

( 純 ) 私 が 相手 する わ

ほら っ

( 桂 馬 ) フッ ( 純 ) あっ

( 桂 馬 ) フフフ これ で どう だ ?

( 二階堂 ( に かいどう ) ) う わ っ ( 桂 馬 ) ん ?

いい い …

( 二階堂 ) フフフフフ フーン

( 桂 馬 ) 慣れ ない こと する ん じゃ なかった

( 二階堂 ) シュート ! シュート ! ( 桂 馬 ) 違う 怒ら せる 相手 が 違う

( 純 ) あっ ああ …

( 桂 馬 ) う わ っ !

あー 私 の 靴

捜し て た の よ ありがとう !

( 桂 馬 ) ハァ …

( ドア が 開く 音 )

( エルシィ ) う わ っ ( 桂 馬 ) ん ?

( エルシィ ) う っ う う …

神様 チャンス チャンス

できる か !

( 純 ) 若き 天才 二 沢 ( に さ わ ) が ―

世代 交代 を 懸けて 挑む しか し !

全て の 技 を 受け止め そして 返す 鶴 馬 ( つるま )

( 桂 馬 ) よく 考え たら 僕 は 問題 児 な ん だ から

問題 児 が 問題 行動 を 取って も 普通 な の か

ゲーム の 中 の 主人公 は のっぺらぼう な の に

今回 は 自分 の パラメーター が 大きな 障害 だ

勝った 勝った ! 鶴 馬 3 冠 防衛 !

お …

( 純 ) 桂木 君 こっち 見 て た

そろそろ 必殺 技 出 そう かな

( チャイム の 音 )

( 女子 生徒 A ) じゃ ー ね ー ( 女子 生徒 B ) バイバイ

( 桂 馬 ) どう する ?

このまま じゃ 長瀬 ( ながせ ) の ペース から 逃げ られ ない ぞ

( 純 ) 桂木 君

帰る 前 に 先生 と 勝負 し ない ?

( 桂 馬 ) また 先手 を !

実は 先生 も かなり ゲーマー な の よ

クククー 私 に 勝 てる か ね ? ロンリー 桂木 君

( 桂 馬 ) 何 だ それ は そんな 思いつき の 手 に 誰 が 乗る か

( 純 ) さあ これ なら 興味 ある でしょ

桂木 君 あなた の ハート は もう カウント スリー よ

( 桂 馬 ) 逆さま ( 純 ) え ?

( 桂 馬 ) NPFP が 逆さま

ん ? あっ ああ ! とにかく 始め ま しょ う

ん ? あ れ れ ? つか ない

( 純 ) えー 高かった のに … ( 桂 馬 ) クッ …

( 桂 馬 ) 横 ! 側面 !

ん ? ああ ここ が スイッチ か

ありがとう 桂木 君

クッ …

( ゲーム 機 音楽 )

( 純 ) ふう ん 今 の ゲーム って すごい ん だ ね

あっ あら ?

面白い ! 桂木 君 が 夢中 に なる の わかる よ

でも ゲーム より 大切 な もの も ある

結局 ゲーム は 作り 物 よ 現実 の 代わり に は なら ない わ

だから 君 も ゲーム の 中 に 逃げ込 ん で ない で ―

現実 の 中 で ちゃんと 生き て いか なきゃ

私 力 に なる から ねっ !

( 桂 馬 ) お前 何にも わかって ない な

え ?

僕 が リアル から 逃げ て ゲーム を やって る と 思って た の か ?

あっ あの … 別に 私 は …

お前 の 勝手 な 基準 で 人 を 見る ん じゃ ない !

あ …

もう ちょっと わかって る ヤツ か と 思った よ

ああ …

か … 桂木 君 !

お前 なんか … う が っ

失礼 し まし た

( 純 ) そんな はず ない 私 は 間違って ない

あの 子 に とって これ が いちばん な の よ

どう し て わから ない の ?

どう し て 通じ ない の ?

( エルシィ ) もう 神様 が 怒ら さ れ てる じゃ ない です か

( 桂 馬 ) すま ん

しかたない もう 教師 ルート を 受け入れよ う

ええ ! でも それ じゃあ 長く かかる ん じゃ …

決まった ルート に 逆らう の は リスク が 大き すぎる

( エルシィ ) あ … ( 桂 馬 ) 大丈夫 だ

( 桂 馬 ) 僕 に 考え が ある

忘れ て た よ

僕 と 長瀬 を つなぐ 第三者 を

ここ から は 二階堂 を 攻める

( エルシィ ) 神様 どう し て 長瀬 先生 じゃ なく て

二階堂 先生 を 攻める ん です か ?

教師 ルート 最大 の ネック は 上下 関係 だ

( 桂 馬 ) 好き だ ー !

( 純 ) もう 桂木 君 ったら 勉強 の ほう は …

どう し た の ?

( 桂 馬 ) うわ ー !

( 桂 馬 ) この 関係 は 非常に 強固 で ―

短 期間 で 対等 に なる の は 難しい そこ で …

来い ! 二階堂 !

( ニカイドウロボ ) ンマ !

( 桂 馬 ) ハッ !

( 純 ) せ … 先輩 ?

( 桂 馬 ) この 学校 の 先輩 だった 二階堂 と 関係 を 作って

( 桂 馬 の 笑い声 )

えー !

( 桂 馬 ) 一気に あいつ と 対等 に なる

( 桂 馬 ) 年上 攻略 は 第三者 を ステップ に する

これ 定番 ! なん だ けど …

問題 は あの 二階堂 に …

( 二階堂 ) ど りゃ ! ( リョー ) う わ っ

どう やって 近づく か だ

( エルシィ ) それ は 大丈夫 です よ ( 桂 馬 ) ん ?

だって 神様 言って た じゃ ない です か

先生 は 生徒 と 仲よく する の が 仕事 だって

あ ? 何 だ ?

( キーボード を 打つ 音 )

( キーボード を 打つ 音 )

お前 と 私 に まだ 接点 が ある の か ?

( 桂 馬 ) 仲よく なる 気 まるで ない な こいつ

とりあえず 警戒 心 を 解く か

( 桂 馬 ) 先生 ( 二階堂 ) ん ?

僕 最近 悩 ん でる ん です

ゲーム ばっかり やって て このまま で いい の か って …

( 二階堂 ) そんな こと お前 が 思う わけな い だ ろ

う せろ 気色 悪い

( 桂 馬 ) こいつ 本当 に 教師 か ?

( 純 ) 児玉 ( こだま ) 先生 ( 桂 馬 ) ん ?

( 純 ) さっき の 怒り 方 ひどく ない でしょ う か

あんな 怒り 方 を し たら 生徒 を 傷つけ ます

( 児玉 ) あ ? 何 だ ?

ダメ な ヤツ を ダメ と 言って 何 が 悪い ?

ダメ な 子 を ダメ じゃ ない 子 に する の が 教師 です よ

ハハハ ! 理想 を 言う ね 若い 人 は

う っ …

( 児玉 ) 教師 は 大人 だ よ

子供 に 現実 を 教える の が 大人 の 役目 だ

( 純 ) う っ …

( 桂 馬 ) ん ?

( 純 ) どう し て あんな 人 が 教師 な の かしら

現実 って わざわざ 学校 で 教える もの ?

( リョー ) だ から チゲー って ( 男子 生徒 H ) ええ ?

( リョー ) 好き と か じゃ ね ー し

( 男子 生徒 H ) 超 てれ てる ( 男子 生徒 I ) 好き な ん だ ろ ?

( リョー たち の 笑い声 )

( 純 ) 君 たち ! ( リョー たち ) あ ?

また ポイ 捨て し てる の ね

すぐ 横 に ごみ箱 が ある でしょ !

( リョー ) うる せ え な

( 男子 生徒 H ) あっ こいつ 2 年 とこ に 来 てる 熱血 女 じゃ ん

え ?

( リョー ) ウッゼ 行く ぞ ( 男子 生徒 H ) ハァ

( 純 ) 私 普通 の こと を 言って る だけ

当たり前 の こと を 言う の が どう し て 熱血 な の ?

( 缶 を 蹴飛ばす 音 )

( 桂 馬 ) だ ー !

なな な …

なな な …

( 桂 馬 ) う う う …

こいつ ら の 言い回し は 文法 的 に おかしい

これ の どこ が 私 の 授業 より 面白い ん だ ?

出来 た !

( 二階堂 ) お ー 早い な ! じゃあ C 組 の も 頼む

( 桂 馬 ) え ?

ため 過ぎ だ ろ !

うるさい ヤツ だ な 返し て ほしい ん だ ろ ? これ

( 二階堂 ) だったら … ( 桂 馬 ) 違う !

余計 な 手順 は もう なし だ 何でも いい

お前 の 知って いる 長瀬 の 情報 を 教えろ

( 二階堂 ) ほう お前 も 女 に 興味 を 持つ の か

( 桂 馬 ) う っ そ … そう いう こと じゃ なく て

あ … お っ お … おお …

( 二階堂 ) 教え て やる ぞ 何でも

ウッ アッ アッ …

( 二階堂 ) こんな ところ で どう だ ?

( 女子 生徒 C ) 長瀬 先生 に 体力 ない から 運動 苦手 って 言ったら さ

一緒に 走 ろ う って ジョギング 誘わ れ ちゃ った

さすが に 断った けど ね

( 女子 生徒 D ) よかった 私 も 断っちゃ っ た から

( 男子 生徒 J ) へ ぇ ~ すごい な 長瀬 先生

みんな の 相談 に 乗って ん の ?

( 女子 生徒 C ) うん ( 女子 生徒 D ) でも ちょっと …

熱 すぎる の よ

( 3 人 ) あっ …

( 男子 生徒 K ) ん ? 何 です か ? 長瀬 先生

ねえ これ から 私 と 一緒に 勉強 し ない ?

( 男子 生徒 K ) え ? なんで ?

児玉 先生 に ダメダメ だって 言わ れ て 悔しく ない の ?

見返し て やり ま しょ うよ

( 男子 生徒 K ) いい よ 別に 見返す と か

どう し て ? あなた バカ に さ れ た の よ

侮辱 さ れ た の よ

せめて 児玉 先生 に 文句 言う べき よ

( 女子 生徒 E ) もう 長瀬 先生

嫌がって る し やめよ う よ

( 純 ) あ … ( 女子 生徒 F ) そう そう

( 女子 生徒 F ) 児玉 に 目 つけ られ て 面倒くさい こと に なったら 嫌 だ し さ

( 純 ) 面倒くさい ?

君 たち 面倒くさい から ―

バカ って 呼ば れ て も いい って 言う の ?

そりゃ あ いい こと は ない けど …

だから って ねえ …

( 純 ) どう し て みんな が 嫌 な こと な の に 何 も し ない の ?

しかたない よ

それ が 現実 って こと で

現実 ?

( 女子 生徒 E ) 先生 ?

あの …

何 が 現実 よ ! バカ じゃ ない の

( 女子 生徒 E ) う っ う う …

( 女子 生徒 E ・ F ) ああ …

ハッ

ご … ごめんなさい

( 女子 生徒 G ) ああ いう の も 嫌 だ よ ね

ハッ

児玉 も ひどい けど

長瀬 先生 みたい な の も 意外 と キツ い よ ね

( 女子 生徒 G ) 今 は 実習 だ から いい けど さ

( 男子 生徒 K ) 熱血 教師 って の も つきあい き れ ない よ な

( 女子 部員 ) もう つきあい き れ ない よ

( エルシィ ) ん ?

( エルシィ ) うーん 全然 腫れ が 引き ませ ん

( 桂 馬 ) 今日 1 日 中 …

二階堂 に 仕事 さ せ られ て た から な

あいつ は 生っ粋 の エス だ

それ で 長瀬 先生 の 情報 の ほう は ?

( 桂 馬 ) ゼロ だ ( エルシィ ) えー !

( 桂 馬 ) 二階堂 の ヤツ もっと すんなり 話せよ

おかしい な

( 桂 馬 ) お ? ( エルシィ ) あ …

( 桂 馬 ) エルシィ 長瀬 の ヤツ

僕 が 見 て ない 間 に 何 か あった か ?

いいえ 別に … ただ 時々

クラス の みんな と 食い違って は い ます けど …

( 二階堂 ) 何 だ ? まだ 用 か ?

( キーボード を 打つ 音 )

( キーボード を 打つ 音 )

長瀬 落ち込 ん で た ぞ

( キーボード を 打つ 音 )

( キーボード を 打つ 音 )

( 二階堂 ) 大した こと じゃ ない だ ろ 問題 は 報告 さ れ て ない

( 二階堂 ) 大した こと じゃ ない だ ろ 問題 は 報告 さ れ て ない

その ほう が 問題 だ

( キーボード を 打つ 音 )

( キーボード を 打つ 音 )

小さな こと で 落ち込む ほう が 根 が 深かったり する ん だ

( キーボード を 打つ 音 )

そう か 長瀬 の こと を 教え て くれ ない の は ―

話し たく ない こと が 含ま れ てる ん だ

( 二階堂 ) 根拠 も なし に 何 が “ そう か ” だ

ゲーム じゃ よく ある 話 です よ

ハァ …

( 桂 馬 ) 不思議 だ

あいつ が 落ち込む と なぜ か 気 に なる ん だ

あいつ は いつも 落ち込 ん でる コート に い た とき から

ん ? コート ? コート コート …

( 体育 教師 ) ああ コート ね

ほら あれ

2 人 と も 写って る だ ろ

“ 第 39 回 全国 大会 優勝 ”

( 二階堂 ) 舞 校 ( まい こう ) バスケ 部 最後 の 栄光 だ

( エルシィ ) 知ら なかった です

舞 校 の バスケ 部 って 強かった ん です ね

あっ

( 桂 馬 ) やっと … ( エルシィ ) はい ?

やっと こちら の ペース で 進め られ そう だ

♪ ~

~ ♪


( 小鳥 の さえずり )

( 純 ( じゅん ) ) ウフッ

( 純 ) 頑 張る ぞ ー ! お ~ !

♪ ~

~ ♪

( 自転車 の ベル の 音 )

( 自転車 の ベル の 音 )

( 男子 生徒 A ) 純 ちゃん お は よ ー

お ~ は よ ~

( 男子 生徒 B ) 先生 ! ( 純 ) お ~ は よ ~

( 男子 生徒 C ) お っ は よ ー

( 男子 生徒 D ) おはよう ござい ま ー す

( 純 ) 実習 期間 は 残り 8 日 まず は あの 子 に …

あの 子 に 信頼 さ れ なきゃ

桂木 ( かつらぎ ) 君 の 心 を 開 い て み せる わ !

あの 子 に とって 最高 の 先生 に なる ぞ ! お ~ !

( 桂 馬 ( け いま ) ) なんで だ ?

なんで 授業 中 に ゲーム する の が 問題 な ん だ ?

( エルシィ ) よく ない です よ

でも まあ 教師 ルート に 入れ られ た の は 不本意 だ が

今 なら まだ 互換 フラグ で 脱出 できる

え ? “ 互換 フラグ ” ?

ちひろ の とき に 使った 誰 に でも 共通 の ルート だ

恋愛 に 関係 の ない イベント で テンション を いっぱい に 高め て

どこ か で それ を 恋愛 に 変換 する

しかし 今回 の 相手 は “ 親し さ ” を 属性 に 持つ 人間 だ

プラス の 感情 で 埋め て も 効果 は 薄い

な の で ここ は 怒り で 埋める

さあ て 怒ら せ まくる ぞ ! プンプン ! プンプン プンプン !

( エルシィ ) それ で うまく いく ん でしょ う か ?

わかる もん か !

とにかく 今 は 別 の フラグ を 立て て 違う 流れ に 行き たい

( 桂 馬 ) う わ っ

やった ー

( 桂 馬 ) このまま 教師 ルート を 続け て みろ ゴール は ヘタ し たら 卒業 式 だ ぞ

えっ 待 て ませ ん !

( 桂 馬 ) その ため に も …

目指せ ! 最悪 の 関係 !

あっ お … オー !

( 足音 )

( 純 ) か … 桂木 君

今 は 授業 中 よ ゲーム は …

( 桂 馬 ) 別 に いい でしょ

自習 中 な ん だ から

( 純 ) 今 なら この 子 の 気持ち が わかる

寂しい の よ 寂しい から こう なる の よ

( 桂 馬 ) どう だ

な っ !

( 純 ) 大丈夫 私 が なんとか し て あげる から ね

( 純 ) みんな 何 か 質問 は ない ?

( 男子 生徒 E ) は ー い ! は ー い !

どこ が わから ない の かも わかり ませ ー ん

( 生徒 たち の 笑い声 )

( 男子 生徒 F ) そら っ ( 男子 生徒 G ) おっと

あ …

( ゲーム の 操作 音 )

桂木 君

( 桂 馬 ) クソッ いつも の 攻略 だったら 誰 でも 簡単 に 怒ら せ られる のに

( 純 ) 桂木 君 ( 桂 馬 ) ん ?

( 純 ) 私 が 相手 する わ

ほら っ

( 桂 馬 ) フッ ( 純 ) あっ

( 桂 馬 ) フフフ これ で どう だ ?

( 二階堂 ( に かいどう ) ) う わ っ ( 桂 馬 ) ん ?

いい い …

( 二階堂 ) フフフフフ フーン

( 桂 馬 ) 慣れ ない こと する ん じゃ なかった

( 二階堂 ) シュート ! シュート ! ( 桂 馬 ) 違う 怒ら せる 相手 が 違う

( 純 ) あっ ああ …

( 桂 馬 ) う わ っ !

あー 私 の 靴

捜し て た の よ ありがとう !

( 桂 馬 ) ハァ …

( ドア が 開く 音 )

( エルシィ ) う わ っ ( 桂 馬 ) ん ?

( エルシィ ) う っ う う …

神様 チャンス チャンス

できる か !

( 純 ) 若き 天才 二 沢 ( に さ わ ) が ―

世代 交代 を 懸けて 挑む しか し !

全て の 技 を 受け止め そして 返す 鶴 馬 ( つるま )

( 桂 馬 ) よく 考え たら 僕 は 問題 児 な ん だ から

問題 児 が 問題 行動 を 取って も 普通 な の か

ゲーム の 中 の 主人公 は のっぺらぼう な の に

今回 は 自分 の パラメーター が 大きな 障害 だ

勝った 勝った ! 鶴 馬 3 冠 防衛 !

お …

( 純 ) 桂木 君 こっち 見 て た

そろそろ 必殺 技 出 そう かな

( チャイム の 音 )

( 女子 生徒 A ) じゃ ー ね ー ( 女子 生徒 B ) バイバイ

( 桂 馬 ) どう する ?

このまま じゃ 長瀬 ( ながせ ) の ペース から 逃げ られ ない ぞ

( 純 ) 桂木 君

帰る 前 に 先生 と 勝負 し ない ?

( 桂 馬 ) また 先手 を !

実は 先生 も かなり ゲーマー な の よ

クククー 私 に 勝 てる か ね ? ロンリー 桂木 君

( 桂 馬 ) 何 だ それ は そんな 思いつき の 手 に 誰 が 乗る か

( 純 ) さあ これ なら 興味 ある でしょ

桂木 君 あなた の ハート は もう カウント スリー よ

( 桂 馬 ) 逆さま ( 純 ) え ?

( 桂 馬 ) \ NPFP が 逆さま

ん ? あっ ああ ! とにかく 始め ま しょ う

ん ? あ れ れ ? つか ない

( 純 ) えー 高かった のに … ( 桂 馬 ) クッ …

( 桂 馬 ) 横 ! 側面 !

ん ? ああ ここ が スイッチ か

ありがとう 桂木 君

クッ …

( ゲーム 機 音楽 )

( 純 ) ふう ん 今 の ゲーム って すごい ん だ ね

あっ あら ?

面白い ! 桂木 君 が 夢中 に なる の わかる よ

でも ゲーム より 大切 な もの も ある

結局 ゲーム は 作り 物 よ 現実 の 代わり に は なら ない わ

だから 君 も ゲーム の 中 に 逃げ込 ん で ない で ―

現実 の 中 で ちゃんと 生き て いか なきゃ

私 力 に なる から ねっ !

( 桂 馬 ) お前 何にも わかって ない な

え ?

僕 が リアル から 逃げ て ゲーム を やって る と 思って た の か ?

あっ あの … 別に 私 は …

お前 の 勝手 な 基準 で 人 を 見る ん じゃ ない !

あ …

もう ちょっと わかって る ヤツ か と 思った よ

ああ …

か … 桂木 君 !

お前 なんか … う が っ

失礼 し まし た

( 純 ) そんな はず ない 私 は 間違って ない

あの 子 に とって これ が いちばん な の よ

どう し て わから ない の ?

どう し て 通じ ない の ?

( エルシィ ) もう 神様 が 怒ら さ れ てる じゃ ない です か

( 桂 馬 ) すま ん

しかたない もう 教師 ルート を 受け入れよ う

ええ ! でも それ じゃあ 長く かかる ん じゃ …

決まった ルート に 逆らう の は リスク が 大き すぎる

( エルシィ ) あ … ( 桂 馬 ) 大丈夫 だ

( 桂 馬 ) 僕 に 考え が ある

忘れ て た よ

僕 と 長瀬 を つなぐ 第三者 を

ここ から は 二階堂 を 攻める

( エルシィ ) 神様 どう し て 長瀬 先生 じゃ なく て

二階堂 先生 を 攻める ん です か ?

教師 ルート 最大 の ネック は 上下 関係 だ

( 桂 馬 ) 好き だ ー !

( 純 ) もう 桂木 君 ったら 勉強 の ほう は …

どう し た の ?

( 桂 馬 ) うわ ー !

( 桂 馬 ) この 関係 は 非常に 強固 で ―

短 期間 で 対等 に なる の は 難しい そこ で …

来い ! 二階堂 !

( ニカイドウロボ ) ンマ !

( 桂 馬 ) ハッ !

( 純 ) せ … 先輩 ?

( 桂 馬 ) この 学校 の 先輩 だった 二階堂 と 関係 を 作って

( 桂 馬 の 笑い声 )

えー !

( 桂 馬 ) 一気に あいつ と 対等 に なる

( 桂 馬 ) 年上 攻略 は 第三者 を ステップ に する

これ 定番 ! なん だ けど …

問題 は あの 二階堂 に …

( 二階堂 ) ど りゃ ! ( リョー ) う わ っ

どう やって 近づく か だ

( エルシィ ) それ は 大丈夫 です よ ( 桂 馬 ) ん ?

だって 神様 言って た じゃ ない です か

先生 は 生徒 と 仲よく する の が 仕事 だって

あ ? 何 だ ?

( キーボード を 打つ 音 )

( キーボード を 打つ 音 )

お前 と 私 に まだ 接点 が ある の か ?

( 桂 馬 ) 仲よく なる 気 まるで ない な こいつ

とりあえず 警戒 心 を 解く か

( 桂 馬 ) 先生 ( 二階堂 ) ん ?

僕 最近 悩 ん でる ん です

ゲーム ばっかり やって て このまま で いい の か って …

( 二階堂 ) そんな こと お前 が 思う わけな い だ ろ

う せろ 気色 悪い

( 桂 馬 ) こいつ 本当 に 教師 か ?

( 純 ) 児玉 ( こだま ) 先生 ( 桂 馬 ) ん ?

( 純 ) さっき の 怒り 方 ひどく ない でしょ う か

あんな 怒り 方 を し たら 生徒 を 傷つけ ます

( 児玉 ) あ ? 何 だ ?

ダメ な ヤツ を ダメ と 言って 何 が 悪い ?

ダメ な 子 を ダメ じゃ ない 子 に する の が 教師 です よ

ハハハ ! 理想 を 言う ね 若い 人 は

う っ …

( 児玉 ) 教師 は 大人 だ よ

子供 に 現実 を 教える の が 大人 の 役目 だ

( 純 ) う っ …

( 桂 馬 ) ん ?

( 純 ) どう し て あんな 人 が 教師 な の かしら

現実 って わざわざ 学校 で 教える もの ?

( リョー ) だ から チゲー って ( 男子 生徒 H ) ええ ?

( リョー ) 好き と か じゃ ね ー し

( 男子 生徒 H ) 超 てれ てる ( 男子 生徒 I ) 好き な ん だ ろ ?

( リョー たち の 笑い声 )

( 純 ) 君 たち ! ( リョー たち ) あ ?

また ポイ 捨て し てる の ね

すぐ 横 に ごみ箱 が ある でしょ !

( リョー ) うる せ え な

( 男子 生徒 H ) あっ こいつ 2 年 とこ に 来 てる 熱血 女 じゃ ん

え ?

( リョー ) ウッゼ 行く ぞ ( 男子 生徒 H ) ハァ

( 純 ) 私 普通 の こと を 言って る だけ

当たり前 の こと を 言う の が どう し て 熱血 な の ?

( 缶 を 蹴飛ばす 音 )

( 桂 馬 ) だ ー !

なな な …

なな な …

( 桂 馬 ) う う う …

こいつ ら の 言い回し は 文法 的 に おかしい

これ の どこ が 私 の 授業 より 面白い ん だ ?

出来 た !

( 二階堂 ) お ー 早い な ! じゃあ C 組 の も 頼む

( 桂 馬 ) え ?

ため 過ぎ だ ろ !

うるさい ヤツ だ な 返し て ほしい ん だ ろ ? これ

( 二階堂 ) だったら … ( 桂 馬 ) 違う !

余計 な 手順 は もう なし だ 何でも いい

お前 の 知って いる 長瀬 の 情報 を 教えろ

( 二階堂 ) ほう お前 も 女 に 興味 を 持つ の か

( 桂 馬 ) う っ そ … そう いう こと じゃ なく て

あ … お っ お … おお …

( 二階堂 ) 教え て やる ぞ 何でも

ウッ アッ アッ …

( 二階堂 ) こんな ところ で どう だ ?

( 女子 生徒 C ) 長瀬 先生 に 体力 ない から 運動 苦手 って 言ったら さ

一緒に 走 ろ う って ジョギング 誘わ れ ちゃ った

さすが に 断った けど ね

( 女子 生徒 D ) よかった 私 も 断っちゃ っ た から

( 男子 生徒 J ) へ ぇ ~ すごい な 長瀬 先生

みんな の 相談 に 乗って ん の ?

( 女子 生徒 C ) うん ( 女子 生徒 D ) でも ちょっと …

熱 すぎる の よ

( 3 人 ) あっ …

( 男子 生徒 K ) ん ? 何 です か ? 長瀬 先生

ねえ これ から 私 と 一緒に 勉強 し ない ?

( 男子 生徒 K ) え ? なんで ?

児玉 先生 に ダメダメ だって 言わ れ て 悔しく ない の ?

見返し て やり ま しょ うよ

( 男子 生徒 K ) いい よ 別に 見返す と か

どう し て ? あなた バカ に さ れ た の よ

侮辱 さ れ た の よ

せめて 児玉 先生 に 文句 言う べき よ

( 女子 生徒 E ) もう 長瀬 先生

嫌がって る し やめよ う よ

( 純 ) あ … ( 女子 生徒 F ) そう そう

( 女子 生徒 F ) 児玉 に 目 つけ られ て 面倒くさい こと に なったら 嫌 だ し さ

( 純 ) 面倒くさい ?

君 たち 面倒くさい から ―

バカ って 呼ば れ て も いい って 言う の ?

そりゃ あ いい こと は ない けど …

だから って ねえ …

( 純 ) どう し て みんな が 嫌 な こと な の に 何 も し ない の ?

しかたない よ

それ が 現実 って こと で

現実 ?

( 女子 生徒 E ) 先生 ?

あの …

何 が 現実 よ ! バカ じゃ ない の

( 女子 生徒 E ) う っ う う …

( 女子 生徒 E ・ F ) ああ …

ハッ

ご … ごめんなさい

( 女子 生徒 G ) ああ いう の も 嫌 だ よ ね

ハッ

児玉 も ひどい けど

長瀬 先生 みたい な の も 意外 と キツ い よ ね

( 女子 生徒 G ) 今 は 実習 だ から いい けど さ

( 男子 生徒 K ) 熱血 教師 って の も つきあい き れ ない よ な

( 女子 部員 ) もう つきあい き れ ない よ

( エルシィ ) ん ?

( エルシィ ) うーん 全然 腫れ が 引き ませ ん

( 桂 馬 ) 今日 1 日 中 …

二階堂 に 仕事 さ せ られ て た から な

あいつ は 生っ粋 の エス だ

それ で 長瀬 先生 の 情報 の ほう は ?

( 桂 馬 ) ゼロ だ ( エルシィ ) えー !

( 桂 馬 ) 二階堂 の ヤツ もっと すんなり 話せよ

おかしい な

( 桂 馬 ) お ? ( エルシィ ) あ …

( 桂 馬 ) エルシィ 長瀬 の ヤツ

僕 が 見 て ない 間 に 何 か あった か ?

いいえ 別に … ただ 時々

クラス の みんな と 食い違って は い ます けど …

( 二階堂 ) 何 だ ? まだ 用 か ?

( キーボード を 打つ 音 )

( キーボード を 打つ 音 )

長瀬 落ち込 ん で た ぞ

( キーボード を 打つ 音 )

( キーボード を 打つ 音 )

( 二階堂 ) 大した こと じゃ ない だ ろ 問題 は 報告 さ れ て ない

( 二階堂 ) 大した こと じゃ ない だ ろ 問題 は 報告 さ れ て ない

その ほう が 問題 だ

( キーボード を 打つ 音 )

( キーボード を 打つ 音 )

小さな こと で 落ち込む ほう が 根 が 深かったり する ん だ

( キーボード を 打つ 音 )

そう か 長瀬 の こと を 教え て くれ ない の は ―

話し たく ない こと が 含ま れ てる ん だ

( 二階堂 ) 根拠 も なし に 何 が “ そう か ” だ

ゲーム じゃ よく ある 話 です よ

ハァ …

( 桂 馬 ) 不思議 だ

あいつ が 落ち込む と なぜ か 気 に なる ん だ

あいつ は いつも 落ち込 ん でる コート に い た とき から

ん ? コート ? コート コート …

( 体育 教師 ) ああ コート ね

ほら あれ

2 人 と も 写って る だ ろ

“ 第 39 回 全国 大会 優勝 ”

( 二階堂 ) 舞 校 ( まい こう ) バスケ 部 最後 の 栄光 だ

( エルシィ ) 知ら なかった です

舞 校 の バスケ 部 って 強かった ん です ね

あっ

( 桂 馬 ) やっと … ( エルシィ ) はい ?

やっと こちら の ペース で 進め られ そう だ

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