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昔話、日本語。, 彦一 さん と いたずら たぬき

彦一 さん と いたずら たぬき

彦一 さん と いたずら たぬき むかし 、 むかし 、 彦一 さん という たいへん かしこい 若者 が おりました 。 彦一 さん の 住んで いる 村 の 裏山 に は 、 たぬき が 住んで いました が 、 いたずら ばかり する ので 、 みんな 困っていました 。 ある 日 の こと 、 たぬき が 旅人 に 化けて 彦一 さん の 家 に やってきました 。 彦一 さん は 、 すぐに たぬき が 化けて いる こと が わかりました が 、 何も 言わ ず に 家 に あげて 、 食事 を 出して 、 お 酒 も 飲ま せ 、 もてなして あげました 。する と 、 たぬき が こう 言い ました 。 「 彦一 さん 、 今日 は もてなして くださって ありがとう ございます 。 とても ゆっくり 休めました 。 ところで 、 彦一 さん が この世 で 一 番 怖い と 思う もの は 何 です か ? 」 彦一 さん は 、 たぬき が いたずら を する と わかって いた ので 、 こう 答えました 。 「 私 の 一 番 怖い もの です か ? 誰 に も 言わ ないで ください よ 。 実は 、 この世 で 一 番 怖い もの は 、 まんじゅう です 。 あれ は 、 考えた だけ でも 恐ろしい 。」 それ を 聞いた たぬき は 、 翌朝 、 彦一 さん の 家 の 前 に 、 まんじゅう を 山 の ように 積んで 、 かげ から こっそり のぞいて いました 。 彦一 さん は 、 まんじゅう を 見 つ ける と 、 大きな 声 で 、 こう 言いました 。 「 き ゃ ー 、 恐ろしい 。 まん じゅ う が こんなに たくさん ある なんて 、 怖い 怖い ! 」 そう 言い ながら 、 大 喜 び で 山 の ような まんじゅう を すっかり 食べて しまいました 。 たぬき は 、 だまさ れた と わかる と かんかんに 怒って 、 村 中 の 石 こ を 集めて 、 彦一 さん の 畑 に まきました 。 畑 が 石ころ だらけ に なった 彦一 さん は 、 すぐに たぬき の 仕業 だ と わかり 、 大きな 声 で たぬき に 聞こえる ように こう 言いました 。 「 おや 、 うち の 畑 に いっぱい 石 が ある な 。 おお 、 これ は いい こと だ 。 石 の 肥料 は 3 年 は 持つ と いう から 、 これ から 3 年間 は 毎年 豊作 だ 。 でも 、 これ が 馬 ふん だったら 、 大変な こと に なって いた 。 全然 作物 が 実ら ない から な 。」

たぬき は 、 これ を 聞く と 、 夜中 、 こっそり 石ころ を 畑 から 運 び 出して 、 馬 の ふん を 彦一 さん の 畑 に まきました 。 馬 の ふん の おかげ で 、 彦一 さん の 畑 で は 食 物 が よく 実り 、 大 豊作 に なりました 。 くやしがって いる たぬき に 、 彦一 さん は 「 これ は 、 お礼 です 。」 と 言って 、 とうもろこし を あげた そう です 。

おしまい 。


彦一 さん と いたずら たぬき ひこいち|||| Hikokazu und der freche Waschbär Hikokazu and a naughty tanuki Hikokazu et le vilain raton laveur Hikokazu e il procione cattivo Hikokazu en de ondeugende wasbeer Hikokazu e o guaxinim maroto 彦一和淘气的浣熊

彦一 さん と いたずら たぬき むかし 、 むかし 、 彦一 さん という たいへん かしこい 若者 が おりました 。 彦一 さん の 住んで いる 村 の 裏山   に は 、 たぬき が 住んで いました が 、 いたずら ばかり する ので 、 みんな 困っていました 。 ある 日 の こと 、 たぬき が 旅人 に 化けて 彦一 さん の 家 に やってきました 。 彦一 さん は 、 すぐに たぬき が 化けて いる こと が わかりました が 、 何も 言わ ず に 家 に あげて 、 食事 を 出して 、 お 酒 も 飲ま せ 、 もてなして あげました 。する と 、 たぬき が こう 言い ました 。 「 彦一 さん 、 今日 は もてなして くださって ありがとう ございます 。 とても ゆっくり 休めました 。 ところで 、 彦一 さん が この世 で 一 番 怖い と 思う もの は 何 です か ? 」 彦一 さん は 、 たぬき が いたずら を する と わかって いた ので 、 こう 答えました 。 ひこいち|||||||ひこいち||と いう|||わかもの||おり ました|ひこいち|||すんで||むら||うらやま|||||すんで|い ました|||||||こまって い ました||ひ|||||たびびと||ばけて|ひこいち|||いえ||やってき ました|ひこいち||||||ばけて||||わかり ました||なにも|いわ|||いえ|||しょくじ||だして||さけ||のま|||あげ ました||||||いい||ひこいち||きょう||||||||やすめ ました||ひこいち|||このよ||ひと|ばん|こわい||おもう|||なん|||ひこいち|||||||||||||こたえ ました Once upon a time, there was a very clever young man named Hikoichi-san and the mischievous tanuki-san. A raccoon dog lived in the hill behind the village where Hikoichi lived, but everyone was in trouble because he was always mischievous. One day, a raccoon dog disguised himself as a traveler and came to Hikoichi's house. Hikoichi immediately realized that the raccoon dog had turned into a raccoon dog, but without saying a word, he brought it home, served it food, and gave it alcoholic beverages. Then the tanuki said, "Hikoichi-san, thank you for your hospitality today. I had a very good rest. By the way, what do you think is the scariest thing in the world, Hikoichi-san?" I knew it would happen, so I answered. 「 私 の 一 番 怖い もの です か ? わたくし||ひと|ばん|こわい||| "Is it my scariest thing? 誰 に も 言わ ないで ください よ 。 だれ|||いわ||| Don't tell anyone. 実は 、 この世 で 一 番 怖い もの は 、 まんじゅう です 。 じつは|このよ||ひと|ばん|こわい|||| In fact, the scariest thing in the world is the swastika. あれ は 、 考えた だけ でも 恐ろしい 。」 ||かんがえた|||おそろしい That is scary just to think about. " それ を 聞いた たぬき は 、 翌朝 、 彦一 さん の 家 の 前 に 、 まんじゅう を 山 の ように 積んで 、 かげ から こっそり のぞいて いました 。 彦一 さん は 、 まんじゅう を 見 つ ける と 、 大きな 声 で 、 こう 言いました 。 ||きいた|||よくあさ|ひこいち|||いえ||ぜん||||やま|||つんで|||||い ました|ひこいち|||||み||||おおきな|こえ|||いい ました The next morning, when he heard that, he piled up the buns like a mountain in front of Mr. Hikoichi's house and sneaked out from the shadow. Hikoichi said in a loud voice when he found the steamed bun. 「 き ゃ ー 、 恐ろしい 。 ||-|おそろしい "Cha, it's scary. まん じゅ う が こんなに たくさん ある なんて 、 怖い 怖い ! ||||||||こわい|こわい It's scary, scary, that there are so many Manjuu! 」 そう 言い ながら 、 大 喜 び で 山 の ような まんじゅう を すっかり 食べて しまいました 。 |いい||だい|よろこ|||やま||||||たべて|しまい ました While saying so, I was overjoyed and ate a mountain of steamed buns. たぬき は 、 だまさ れた と わかる と かんかんに 怒って 、 村 中 の 石 こ を 集めて 、 彦一 さん の 畑 に まきました 。 畑 が 石ころ だらけ に なった 彦一 さん は 、 すぐに たぬき の 仕業 だ と わかり 、 大きな 声 で たぬき に 聞こえる ように こう 言いました 。 ||||||||いかって|むら|なか||いし|||あつめて|ひこいち|||はたけ||まき ました|はたけ||いしころ||||ひこいち||||||しわざ||||おおきな|こえ||||きこえる|||いい ました The raccoon dog was angry when he found out that he had been deceived, and gathered the stones from the village and planted them in Hikoichi's field. Hikoichi, whose field was full of stones, soon realized that it was the work of a raccoon dog, and said in a loud voice that he could hear it. 「 おや 、 うち の 畑 に いっぱい 石 が ある な 。 |||はたけ|||いし||| "Oh, there are a lot of stones in our field. おお 、 これ は いい こと だ 。 Oh, this is a good thing. 石 の 肥料 は 3 年 は 持つ と いう から 、 これ から 3 年間 は 毎年 豊作 だ 。 いし||ひりょう||とし||もつ||||||ねんかん||まいとし|ほうさく| Since stone fertilizer lasts for three years, it will be a good harvest every year for the next three years. でも 、 これ が 馬   ふん だったら 、 大変な こと に なって いた 。 |||うま|||たいへんな|||| But if this was a horse, it would have been a big deal. 全然 作物 が 実ら ない から な 。」 ぜんぜん|さくもつ||みのら||| Because no crops are produced at all. "

たぬき は 、 これ を 聞く と 、 夜中 、 こっそり 石ころ を 畑 から 運 び 出して 、 馬 の ふん を 彦一 さん の 畑 に まきました 。 ||||きく||よなか||いしころ||はたけ||うん||だして|うま||||ひこいち|||はたけ||まき ました When Tanuki heard this, he secretly carried the stones out of the field in the middle of the night and sprinkled horse manure into Hikoichi's field. 馬 の ふん の おかげ で 、 彦一 さん   の 畑 で は 食 物 が よく 実り 、 大 豊作 に なりました 。 うま||||||ひこいち|||はたけ|||しょく|ぶつ|||みのり|だい|ほうさく||なり ました Thanks to the horse manure, Hikoichi's field was a good harvest and a good harvest. くやしがって いる たぬき に 、 彦一 さん は 「 これ は 、 お礼 です 。」 ||||ひこいち|||||お れい| To the raccoon dog, Hikoichi said, "This is a thank you." と 言って 、 とうもろこし を あげた そう です 。 |いって||||| He said he gave him corn.

おしまい 。