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昔話、日本語。, かぐ や 姫

かぐ や 姫

むかし 、むかし 、ある ところ に おじいさん と おばあさん が 住 んで いました。 ある 日 、 おじいさん が 竹 を 取りに 竹藪 に 行く と、 きらきら と 光っている 竹 が 一本 ありました。 不思議 に 思った おじいさん が その 竹 を 切ってみる と、 中 から なんとも 愛らしい 女の子 が 出て来ました 。子供 が いなかった おじいさん と おばあさん は、 この 女の子 を 自分 の 子供 と 思って 育てる こと に しました。 この 女の子 は 「 かぐや 姫 」 と 名 付けられて大切に 育てられました。さて 、 かぐや 姫 は すくすく と 成長して たいへん 美しい 娘 に なりました。 あまりに 美しい ので、 その 姿 を 見よう と する 若者 が あと を たちません。

おじいさん と おばあさん は 、 かぐや 姫 を 誰 か と 結婚させようとしました が、 かぐや 姫 は だれ とも 結婚する つもり が ない と 断りました。そんな なか 、5人 の 若者 が やってきて、 かぐや 姫 に こう 言いました。「 どうか 私 と 結婚して ください。 あなた が ほしい もの は なんでも 手 に 入れてみせましょう。」「 いや、 私 と 結婚して ください。」 「 いやいや、 この 私 と。」「 いーや 、 私 こそ かぐや 姫 に ふさわしい 。 どうか 私 と 結婚して ください。」 「 なに を おっしゃる、 私 が 結婚 相手 に なる のだ。 5人 が 大変 熱心 に 結婚 を 申し込む ので、かぐや姫 は この 5人 に こう 言いました。「 それでは、 私のほしい もの を もってきて ください。 次の 5つ の ものです。」 「 はい 、 なんでも お望み の もの を 持ってまいりましょう。」かぐや 姫 は 、 こう 言いました。 「 まず、 仏 様 の 尊い 石 の 鉢 を 持ってきて ください。 次 は 蓬莱 の 玉 の 枝、 これ は 蓬莱 と いう 山 に 生えている 木 で、 根 は 銀、 茎 は 金、 真珠 の 実 が なる と いう もの です。 この 枝 を 一枝 持ってきて ください。 それ から 、 決して 燃える こと の ない と いわれる 唐 の 国 に ある 火鼠 の 皮衣、 竜 の 首 の 珠、 燕 の 持っている 子安貝 を 持ってきて ください。」どれ も たいへん 手 に 入れる こと が 難しい もの ばかり で、 だれ も ひとつ も 手 に 入れる こと が できませんでした。 しばらくして 5人 は かぐや 姫 の ところ に これら の 品 を 持ってきまし た が、 全部 にせもの でした。 さて 、 秋 が 近づいてくる と 、 かぐや 姫 は 月 を 見上げて 泣くように なりました。 おじいさん と おばあさん は 、 心配 に なって かぐや 姫 に 「 どうした の か ?」と 尋ねる と 、 かぐや 姫 は 泣き ながら 答えました。 「 はい、実は 私 は この 国 の もの では ありません。月 の 都 から 参った もの です 。十五夜 の 満月 の 夜 に は 月 の 都 から 迎え の 使者 が やってくる の で、私 は 月 に 帰らなければなりません。」びっくりした おじいさん と おば あさん は 、 帝 に お 願い を して かぐや 姫 を 守ってくれる ように 頼みました。 十五夜 の 晩 が やってくる と、 かぐや 姫 の 家 の 周り は たくさんの 侍 で 守られました 。 みんな 手 に 弓矢 や 刀 を もって います。 「 これ なら きっと 大丈夫 だ 。」 と おじいさん が 言いました が、 かぐや 姫 は 「 どんな こと を して も 月 の 世界 の もの に は かないません。 おじいさん、 おばあさん、今 ま で ありがとう ございました。」 と 言いました。 そうこう して いる うち に、 満月 が のぼり 、 真夜中 に なる と 、 家 の 周り がたいへん 明るくなりました。月 から の 使者 が やってきた の です。 家 を 取り囲んでいた 侍たち は、 月 の 使者 たち の まぶしさ と 美しさ に 驚いて、 戦う 気持ち を すっかりなくしてしまいました。だれ も 弓矢 を 射る こと が できません でした。 かぐや 姫 は 月 から の 使者 と とも に、 しずかに 月 に 帰って いきました。

おしまい。


かぐ や 姫 ||ひめ Princess Kaguya Kaguyahime Princesse Kaguya Kaguyahime Kaguyahime Кагуяхимэ 辉夜姬 輝夜姬

むかし 、むかし 、ある ところ に おじいさん と おばあさん が 住 んで いました。 |||||お じいさん||おばあ さん||じゅう||い ました Once upon a time, there lived an old man and an old woman. Érase una vez, hace mucho tiempo, un abuelo y una abuela. Il était une fois un vieil homme et une vieille femme qui vivaient à un certain endroit. ある 日 、 おじいさん が 竹 を 取りに 竹藪 に 行く と、 きらきら と 光っている 竹 が 一本 ありました。 |ひ|お じいさん||たけ||とり に|たけやぶ||いく||||ひかって いる|たけ||ひと ほん|あり ました One day, when my grandfather went to the bamboo grove to pick up the bamboo, there was a glittering bamboo. Un jour, quand le grand-père est allé au bosquet de bambous pour ramasser le bambou, il y avait un bambou qui brillait de mille feux. 不思議 に 思った おじいさん が その 竹 を 切ってみる と、 中 から なんとも 愛らしい 女の子 が 出て来ました 。子供 が いなかった おじいさん と おばあさん は、 この 女の子 を 自分 の 子供 と 思って 育てる こと に しました。 ふしぎ||おもった|お じいさん|||たけ||きって みる||なか|||あいらしい|おんなのこ||でて き ました|こども||い なかった|お じいさん||おばあ さん|||おんなのこ||じぶん||こども||おもって|そだてる|||し ました When the old man who wondered cut the bamboo, a very adorable girl came out from inside. The grandfather and grandmother, who had no children, decided to raise this girl as their own child. この 女の子 は 「 かぐや 姫 」 と 名 付けられて大切に 育てられました。さて 、 かぐや 姫 は すくすく と 成長して たいへん 美しい 娘 に なりました。 |おんなのこ||かぐ や|ひめ||な|つけ られて たいせつに|そだて られ ました||かぐ や|ひめ||||せいちょう して||うつくしい|むすめ||なり ました This girl was named "Princess Kaguya" and was carefully raised. By the way, Princess Kaguya grew up quickly and became a very beautiful daughter. あまりに 美しい ので、 その 姿 を 見よう と する 若者 が あと を たちません。 |うつくしい|||すがた||みよう|||わかもの||||たち ませ ん It is so beautiful that many young people want to see it.

おじいさん と おばあさん は 、 かぐや 姫 を 誰 か と 結婚させようとしました が、 かぐや 姫 は だれ とも 結婚する つもり が ない と 断りました。そんな なか 、5人 の 若者 が やってきて、 かぐや 姫 に こう 言いました。「 どうか 私 と 結婚して ください。 お じいさん||おばあ さん||かぐ や|ひめ||だれ|||けっこん さ せよう と し ました||かぐ や|ひめ|||と も|けっこん する|||||ことわり ました|||じん||わかもの|||かぐ や|ひめ|||いい ました||わたくし||けっこん して| The grandfather and grandmother tried to marry Princess Kaguya, but she refused that she had no intention of marrying anyone. Meanwhile, five young people came and said to Princess Kaguya. "Please marry me. あなた が ほしい もの は なんでも 手 に 入れてみせましょう。」「 いや、 私 と 結婚して ください。」 ||||||て||いれて みせ ましょう||わたくし||けっこん して| Get whatever you want. "No, please marry me." 「 いやいや、 この 私 と。」「 いーや 、 私 こそ かぐや 姫 に ふさわしい 。 ||わたくし||い - や|わたくし||かぐ や|ひめ|| "No, this with me." "No, I am the right person for Princess Kaguya. どうか 私 と 結婚して ください。」 |わたくし||けっこん して| Please marry me. " 「 なに を おっしゃる、 私 が 結婚 相手 に なる のだ。 5人 が 大変 熱心 に 結婚 を 申し込む ので、かぐや姫 は この 5人 に こう 言いました。「 それでは、 私のほしい もの を もってきて ください。 |||わたくし||けっこん|あいて||||じん||たいへん|ねっしん||けっこん||もうしこむ||かぐ や ひめ|||じん|||いい ました||わたくし の ほしい|||| "What are you saying, I will be the marriage partner. Five people are very enthusiastic about applying for marriage, so Princess Kaguya said to these five people." Then, please bring me what you want. .. 次の 5つ の ものです。」 つぎの|||もの です The following five things. " 「 はい 、 なんでも お望み の もの を 持ってまいりましょう。」かぐや 姫 は 、 こう 言いました。 ||お のぞみ||||もって まいり ましょう|かぐ や|ひめ|||いい ました "Yes, bring whatever you want," said Princess Kaguya. 「 まず、 仏 様 の 尊い 石 の 鉢 を 持ってきて ください。 |ふつ|さま||とうとい|いし||はち||もってきて| "First, please bring the precious stone bowl of the Buddha. 次 は 蓬莱 の 玉 の 枝、 これ は 蓬莱 と いう 山 に 生えている 木 で、 根 は 銀、 茎 は 金、 真珠 の 実 が なる と いう もの です。 つぎ||ほうらい||たま||えだ|||ほうらい|||やま||はえて いる|き||ね||ぎん|くき||きむ|しんじゅ||み|||||| Next is the branch of the Penglai ball, which is a tree that grows on a mountain called Penglai, which has silver roots, gold stems, and pearl fruits. この 枝 を 一枝 持ってきて ください。 |えだ||いちえだ|もってきて| Please bring this branch. それ から 、 決して 燃える こと の ない と いわれる 唐 の 国 に ある 火鼠 の 皮衣、 竜 の 首 の 珠、 燕 の 持っている 子安貝 を 持ってきて ください。」どれ も たいへん 手 に 入れる こと が 難しい もの ばかり で、 だれ も ひとつ も 手 に 入れる こと が できませんでした。 ||けっして|もえる|||||いわ れる|とう||くに|||ひ ねずみ||かわ ころも|りゅう||くび||しゅ|つばめ||もって いる|こやす かい||もってきて|||||て||いれる|||むずかしい||||||ひと つ||て||いれる|||でき ませ ん でした Then bring the cowry garment, the dragon's neck pearl, and the swallow's cowry in the Tang dynasty, which is said to never burn. All of them were very difficult to obtain, and no one could obtain one. しばらくして 5人 は かぐや 姫 の ところ に これら の 品 を 持ってきまし た が、 全部 にせもの でした。 しばらく して|じん||かぐ や|ひめ||||これ ら||しな||もってき まし|||ぜんぶ|| After a while, the five brought these items to Princess Kaguya, but they were all fake. さて 、 秋 が 近づいてくる と 、 かぐや 姫 は 月 を 見上げて 泣くように なりました。 |あき||ちかづいて くる||かぐ や|ひめ||つき||みあげて|なく ように|なり ました Now, as autumn approached, Princess Kaguya began to look up at the moon and cry. おじいさん と おばあさん は 、 心配 に なって かぐや 姫 に 「 どうした の か ?」と 尋ねる と 、 かぐや 姫 は 泣き ながら 答えました。 お じいさん||おばあ さん||しんぱい|||かぐ や|ひめ||||||たずねる||かぐ や|ひめ||なき||こたえ ました The grandfather and grandmother were worried and asked Princess Kaguya, "What's wrong?" Princess Kaguya replied, crying. 「 はい、実は 私 は この 国 の もの では ありません。月 の 都 から 参った もの です 。十五夜 の 満月 の 夜 に は 月 の 都 から 迎え の 使者 が やってくる の で、私 は 月 に 帰らなければなりません。」びっくりした  おじいさん と おば あさん は 、 帝 に お 願い を して かぐや 姫 を 守ってくれる ように 頼みました。 |じつは|わたくし|||くに||||あり ませ ん|つき||と||まいった|||じゅうごや||まんげつ||よ|||つき||と||むかえ||ししゃ|||||わたくし||つき||かえら なければ なり ませ ん|びっくり した|お じいさん|||あさ ん||みかど|||ねがい|||かぐ や|ひめ||まもって くれる||たのみ ました "Yes, I'm not from this country. I'm from the city of the moon. On the night of the full moon of the 15th night, a messenger will come from the city of the moon, so I have to go back to the moon. The surprised grandfather and grandmother made a wish to the emperor and asked him to protect Princess Kaguya. 十五夜 の 晩 が やってくる と、 かぐや 姫 の 家 の 周り は たくさんの 侍 で 守られました 。 じゅうごや||ばん||||かぐ や|ひめ||いえ||まわり|||さむらい||まもら れ ました When the night of the full moon came, many samurai protected the area around Princess Kaguya's house. みんな 手 に 弓矢 や 刀 を もって います。 |て||ゆみや||かたな|||い ます Everyone has a bow and arrow and a sword in their hands. 「 これ なら きっと 大丈夫 だ 。」 |||だいじょうぶ| "I'm sure this is okay." と おじいさん が 言いました が、 かぐや 姫 は 「 どんな こと を して も 月 の 世界 の もの に は かないません。 |お じいさん||いい ました||かぐ や|ひめ|||||||つき||せかい|||||か ないません Said the grandfather, but Princess Kaguya said, "No matter what you do, you can't match the world of the moon. おじいさん、 おばあさん、今 ま で ありがとう ございました。」 お じいさん|おばあ さん|いま|||| Thank you grandfather and grandmother. " と 言いました。 そうこう して いる うち に、 満月 が のぼり 、 真夜中 に なる と 、 家 の 周り がたいへん 明るくなりました。月 から の 使者 が やってきた の です。 |いい ました|そう こう|||||まんげつ|||まこと よなか||||いえ||まわり|が たいへん|あかるく なり ました|つき|||ししゃ|||| said. In the meantime, when the full moon rose and it was midnight, the area around the house became very bright. A messenger from the moon has arrived. 家 を 取り囲んでいた 侍たち は、 月 の 使者 たち の まぶしさ と 美しさ に 驚いて、 戦う 気持ち を すっかりなくしてしまいました。だれ も 弓矢 を 射る こと が できません でした。 いえ||とりかこんで いた|さむらい たち||つき||ししゃ|||まぶし さ||うつくし さ||おどろいて|たたかう|きもち||すっかり なくして しまい ました|||ゆみや||いる|||でき ませ ん| The samurai who surrounded the house were amazed at the glare and beauty of the moon messengers, and completely lost their fighting spirit. No one was able to shoot a bow and arrow. かぐや 姫 は 月 から の 使者 と とも に、 しずかに 月 に 帰って いきました。 かぐ や|ひめ||つき|||ししゃ||と も|||つき||かえって|いき ました Princess Kaguya quietly returned to the moon with the messenger from the moon.

おしまい。 That's it.