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2 - Harry Potter, 4.2 フローリッシュ・アンド・ブロッツ書店 - At Flourish and Blots

4.2 フローリッシュ・アンド・ブロッツ書店 - At Flourish and Blots

「 ハリー 」 ウィーズリー おじさん が あえぎ ながら 話しかけた 。

「 せいぜい 一 つ むこうの 火 格子 まで 行き 過ぎた くらい であれば と 願って いた んだ よ ......」 おじさん は 禿げた 額 に 光る 汗 を 拭った 。 「 モリー は 半 狂乱 だった よ ―― 今 こっち へ 来る が ね 」 「 どっから 出 たんだい ?」 と ロン が 聞いた 。 「 夜 の 闇 横丁 」 ハグリッド が 暗い 顔 を した 。 「 すっげ ぇ !」 フレッド と ジョージ が 同時に 叫んだ 。 「 僕たち 、 そこ に 行く の を 許して もらった こと ない よ 」 ロン が うらやまし そうに 言った 。 「 そりゃぁ 、 その方 が ずーっと ええ 」 ハグリッド が うめく ように 言った 。

こんど は ウィーズリー おばさん が 飛び 跳ねる ように 走って くる の が 見えた 。 片手 に ぶら下げ た ハンドバッグ が 右 に 左 に 大きく 揺れ 、 もう 一 つ の 手 に は ジニー が 、 やっと の 思い で ぶら下がって いる 。

「 あぁ 、 ハリー ―― お ぉ 、 ハリー ―― とんでもない ところ に 行った んじゃ ない か と 思う と ... ...」

息 を 切らし ながら 、 おばさん は ハンドバッグ から 大きな はたき を 取り出し 、 ハグリッド が 叩き出し きれ なかった 煤 を 払い はじめた 。 ウィーズリー おじさん が 壊れた メガネ を 取り上げ 、 杖 で 軽く ひと 叩き する と 、 メガネ は 新品 同様に なった 。

「 さあ 、 もう 行か にゃ なら ん 」 ハグリッド が 言った 。

その 手 を ウィーズリー おばさん が しっかり 握りしめて いた 。

「『 夜 の 闇 横丁 !』 ハグリッド 、 あなた が ハリー を 見つけて くだらなかったら !」

「 みんな 、 ホグワーツ で 、 また な !」

ハグリッド は 大股 で 去って 行った 。 人波 の 中 で 、 ひときわ 高く 、 頭 と 肩 が そびえて いた 。

「『 ボージン ・ アンド ・ バークス 』 の 店 で 誰 に 会った と 思う ?」

グリンゴッツ の 階段 を 上り ながら 、 ハリー が ロン と ハーマイオニー に 問いかけた 。

「 マルフォイ と 父親 な んだ 」

「 ルシウス ・ マルフォイ は 何 か 買った の か ね ?」 後ろ から ウィーズリー おじさん が 厳しい 声 を あげた 。

「 いいえ 、 売ってました 」 「 それ じゃ 、 心配に なった わけだ 」 ウィーズリー おじさん が 真顔 で 満足げに 言った 。 「 あぁ 、 ルシウス ・ マルフォイ の 尻尾 を つかみたい もの だ ......」 「 アーサー 、 気 を つけ ない と 」 ウィーズリー おばさん が 厳しく 言った 。 ちょうど 、 ゴブリン が お辞儀 を して 、 銀行 の 中 に 一行 を 招じ 入れる ところ だった 。

「 あの 家族 は やっかい よ 。 無理 して やけど し ない ように 」

「 何 かね 、 わたし が ルシウス ・ マルフォイ に かなわない と でも ?」

ウィーズリー おじさん は ムッと した が 、 ハーマイオニー の 両親 が いる の に 気づく と 、 たち ま ち そちら に 気 を 取ら れた 。 壮大な 大理石 の ホール の 端 から 端 まで 伸びる カウンター の そば に 、 二 人 は 不安 そうに 佇んで 、 ハーマイオニー が 紹介 して くれる の を 待って いた 。

「 なんと 、 マグル の お 二 人 が ここ に !」

ウィーズリー おじさん が 嬉し そうに 呼びかけた 。

「 一緒に 一 杯 いかがです かく そこ に 持って いらっしゃる の は な んです か ? あぁ 、 マグル の お 金 を 買えて いらっしゃる のです か 。 モリー 、 見て ごらん !」

おじさん は グレンジャー 氏 の 持って いる 十 ポンド 紙幣 を 指差して 興奮 して いた 。

「 あと で 、 ここ で 会おう 」 ロン は ハーマイオニー に そう 呼びかけ 、 ウィーズリー 一家 と ハリー は 一緒に ゴブリン に 連れられて 、 地下 の 金庫 へ と 向かった 。 金庫 に 行く に は 、 ゴブリン の 運転 する 小さな トロッコ に 載って 、 地下 トンネル の ミニ 線路 の 上 を 矢 の ように 走る のだ 。 ハリー は 、 ウィーズリー 家 の 金庫 まで は 猛 スピード で 走る 旅 を 楽しんだ が 、 金庫 が 開か れた とき は 、「 夜 の 闇 横丁 」 に 着いた とき より 、 もっと ずっと 気 が 滅 入った 。 シックル 銀貨 が ほんの 一握り と 、 ガリ オン 金貨 が 一 枚 しか なかった のだ 。 ウィーズリー おばさん は 隅っこ の 方 まで 掻き集め 、 ありったけ 全部 を ハンドバッグ に 入れた 。 ハリー は みんな が 自分 の 金庫 に 来た とき 、 もっと 申し訳なく 思った 。 金庫 の 中身 が なるべく みんな に 見え ない ように し ながら 、 ハリー は 急いで コイン を つかみ取り 、 革 の 袋 に 押し込んだ 。

出口 の 大理石 の 階段 まで 戻って から 、 みんな 別 行動 を 取った 。 パーシー は 新しい 羽 ペン が 要る と モソモソ 言い 、 フレッド と ジョージ は ホグワーツ の 悪友 、 リー ・ ジョーダン を 見つけ た 。 ウィーズリー おばさん は ジニー と 二 人 で 中古 の 制服 を 買い に 行く こと に なった 。 ウィーズリー おじさん は グレンジャー 夫妻 に 、 居酒屋 「 漏れ 鍋 」 で ぜひ 一緒に 飲もう と 誘った 。

「 一 時間 後 に みんな フローリシュ ・ アンド ・ ブロッツ 書店 で 落ち合いましょう 。 教科 書 を 買 わ なくちゃ 」

ウィーズリー おばさん は そう 言う と 、 ジニー を 連れて 歩き だした 。

「 それ に 、『 夜 の 闇 横丁 』 に 一 歩 も 入って は いけません よ 」 どこ か へ ずらかろう と する 双子 の 背中 に 向かって おばさん は 叫んだ 。 ハリー は 、 ロン 、 ハーマイオニー と 三 人 で 曲がりくねった 石畳 の 道 を 散歩 した 。 ハリー の ポケット の 中 で 、 袋 いっぱい の 金 、 銀 、 銅貨 が チャラチャラ と 陽気な 音 を たてて 、 使って くれ と 騒いで いる ようだった 。 ハリー は 、 苺 と ピーナッツ バター の 大きな アイスクリーム を 三 つ 買い 、 三 人 で 楽しく ペロペロ なめ ながら 路地 を 歩き回って 、 素敵な ウィンドウ ・ ショッピング を した 。

ロン は 「 高級 クィディッチ 用具 店 」 の ウィンドウ で チャドリー ・ キャノンズ の ユニフォーム 一 揃い を 見つけ 、 食い入る ように 見つめて 動か なく なった が 、 ハーマイオニー は インク と 羊 皮 紙 を 買う のに 、 ハリー の 腕 に しがみついて 隣 の 店 まで 無理やり 引きずって 行った 。 ロン も しかたなく ついて 来た 。

「 ギャンボル ・ アンド ・ ジェイプス いたずら 専門 店 」 で フレッド 、 ジョージ 、 リー ・ ジョーダン の 三 人 組 に 出会った 。 手持ち が 少なくなった から と 、「 ドクター ・ フィリバスター の 長々 花火 ―― 火 なし で 火 が つく ヒヤヒヤ 花火 」 を 買いだめ して いた 。

ちっぽけな 雑貨 屋 で は 、 折れた 杖 やら 目盛り の 狂った 台秤 、 魔法 薬 の シミ だらけ の マント な ど を 売って いた 。 そこ で パーシー を 見つけた 。 「 権力 を 手 に した 監督 生 たち 」 と いう 小さな 恐ろしく つまらない 本 を 、 恐ろしく 没頭 して 読んで いた 。

「 ホグワーツ の 監督 生 たち と 卒業 後 の 出世 の 研究 」 ロン が 裏表 紙 に 書か れた 言葉 を 読み上げ た 。

「 こりゃ 、 す ン ば らしい 」

「 あっち へ 行け 」 パーシー が 噛みつく ように 言った 。 「 そりゃ 、 パーシー は 野心 家 だ よ 。 将来 の 計画 は ばっちり さ ...... 魔法 省 大臣 に なりたい んだ ......」 ロン が ハリー と ハーマイオニー に 低い 声 で 教え 、 三 人 は パーシー を 一 人 そこ に 残して 店 を 出た 。 一 時間 後 、 フローリシュ ・ アンド ・ ブロッツ 書店 に 向かった 。 書店 に 向かって いた の は 、 決 して 三 人 だけ で は なかった が 、 そば まで 来て みる と 、 驚いた こと に 黒山 の 人だかり で 、 表 で 押し合いへし合い し ながら 中 に 入ろう と して いた 。 その 理由 は 、 上 階 の 窓 に 掛かった 大きな 横断 幕 に デカデカ と 書かれて いた 。 サイン 会

ギルデロイ ・ ロックハート

自伝 「 私 は マジック だ 」

本日 午後 一2 :30~4:30

「 本物 の 彼 に 会える わ !」

ハーマイオニー が 黄色い 声 を あげた 。

「 だって 、 彼って 、 リスト に ある 教科 書 を ほとんど 全部 書いて る じゃ ない !」 人だかり は ほとんど が ウィーズリー 夫人 ぐらい の 年齢 の 魔女 ばかり だった 。 ドア の ところ に 当惑 した 顔 で 魔法使い が 一 人 たって いた 。

「 奥 方 様 、 お 静かに 願います 。 ...... 押さ ないで ください ...... 本 に お 気 を つけ 願います か ...」 ハリー 、 ロン 、 ハーマイオニー は 人垣 を 押し 分けて 中 に 入った 。 長い 列 は 店 の 奥 まで 続き 、 そこ で ギルデロイ ・ ロックハート が サイン を して いた 。 三 人 は 急いで 「 泣き 妖怪 バンシー と の ナウ な 休日 」 を 一 冊 ずつ 引っつか み 、 ウィーズリー 一家 と グレンジャー 夫妻 が ならんで い る ところ に こっそり 割り込んだ 。

「 まあ 、 よかった 。 来た の ね 」 ウィーズリー おばさん が 息 を 弾ま せ 、 何度 も 髪 を 撫で つけて いた 。 「 もう すぐ 彼 に 会える わ ......」

ギルデロイ ・ ロックハート の 姿 が だんだん 見えて きた 。 座って いる 机 の 周り に は 、 自分 自身 の 大きな 写真 が ぐるり と 貼ら れ 、 人垣 に 向かって 写真 が いっせいに ウインク し 、 輝く ような 白い 歯 を みせびらかして いた 。 本物 の ロックハート は 、 瞳 の 色 に ぴったりの 忘れ な 草 色 の ローブ を 着て いた 。 波打つ 髪 に 魔法使い の 三角 坊 を 小粋な 角度 で かぶって いる 。

気 の 短 そうな 小 男 が その 周り を 踊り 回って 、 大きな 黒い カメラ で 写真 を 撮って いた 。 目 がく ら むような フラッシュ を 焚 く たび に 、 ボッボッ と 紫 の 煙 が 上がった 。

「 そこ 、 ど いて 」 カメラマン が アングル を よく する ため に あとずさり し 、 ロン に 向かって 低 く 唸る ように 言った 。

「 日刉 預言 者 新聞 の 写真 だ から 」 「 それ が どう したって んだ 」 ロン は カメラマン に 踏ま れた 足 を さすり ながら 言った 。

それ が 聞えて 、 ギルデロイ ・ ロックハート が 顔 を 上げた 。 まず ロン を 見て ―― それ から ハリー を 見た 。 じっと 見つめた 。 それ から 勢い よく 立ち上がり 、 叫んだ 。

「 もしや 、 ハリー ・ ポッター で は ?」

興奮 した ささやき 声 が あがり 、 人垣 が パッと 割れて 道 を 開けた 。 ロックハート が 列 に 飛び込 み 、 ハリー の 腕 を つかみ 、 正面 に 引き出した 。 人垣 が いっせいに 拍手 した 。 ロックハート が ハリー と 握手 して いる ポーズ を カメラマン が 写そう と して 、 ウィーズリー 一家 の 頭上 に 厚い 雲 が 漂う ほど シャッター を 切り まくり 、 ハリー は 顔 が ほてった 。

「 ハリー 、 ニッコリ 笑って !」 ロックハート が 輝く ような 歯 を 見せ ながら 言った 。 「 一緒に 写れば 、 君 と 私 と で 一面 大見出し 記事 です よ 」

やっと 手 を 放して もらった とき 、 ハリー は しびれて 指 の 感覚 が なくなって いた 。 ウィーズリー 一家 の ところ へ こっそり 戻ろう と した が 、 ロックハート は ハリー の 肩 に 腕 を 回して 、 かがっちりと 自分 の そば に 締めつけた 。

「 みなさん 」

ロックハート は 声 を 張り上げ 、 手 で ご 静粛に と いう 合図 を した 。

「 なんと 記念 す べき 瞬間 でしょう ! 私 が ここ しばらく 伏せて いた こと を 発表 する のに 、 これ ほど ふさわしい 瞬間 は またと あります まい !」 「 ハリー 君 が 、 フローリシュ ・ アンド ・ ブロッツ 書店 に 本日 足 を 踏み入れた とき 、 この 若者 は 私 の 自伝 を 買う こと だけ を 欲して いた わけであります ―― それ を 今 、 喜んで 彼 に プレゼント いたします 。 無料 で ――」 人垣 が また 拍手 した 。 「―― この 彼 が 思い も つか なかった こと で は あります が ――」 ロックハート の 演説 は 続いた 。 ハリー の 方 を 揺すった ので メガネ が 鼻 の 下 まで ずり落ちて し まった 。

「 間もなく 彼 は 、 私 の 本 『 私 は マジック だ 』 ばかり で なく 、 もっと もっと よい もの を もらえ る でしょう 。 彼 も その クラスメート も 、 実は 、『 私 は マジック だ 』 の 実物 を 手 に する こと に なる のです 。 みなさん 、 ここ に 、 大いなる 喜び と 、 誇り を 持って 発表 いたします 。 この 九 月 から 、 私 は ホグワーツ 魔法 魔術 学校 にて 、『 闇 の 魔術 に 対する 防衛 術 』 担当 教授 職 を お 引き 受け する こと に なりました !」 人垣 が ワーッ と 沸き 、 拍手 し 、 ハリー は ギルデロイ ・ ロックハート の 全 著書 を プレゼント されて いた 。 重み で よろけ ながら 、 ハリー は なんとか スポット ライト の 当たる 場所 から 抜け出 し 、 部屋 の 隅 に 逃れた 。 そこ に は ジニー が 、 買って もらった ばかりの 大 鍋 の そば に 立って い た 。

「 これ 、 あげる 」

ハリー は ジニー に 向かって そう つぶやく と 、 本 の 山 を ジニー の 鍋 の 中 に 入れた 。

「 僕 の は 自分 で 買う から ――」

「 いい 気持ち だったろう ねぇ 、 ポッター ?」

ハリー に は 誰 の 声 か すぐ わかった 。 身 を 起こす と 、 いつも の 薄ら 笑い を 浮かべて いる ドラコ ・ マルフォイ と 真正面 から 顔 が 合った 。

「 有名 人 の ハリー ・ ポッター 。 ちょと 書店 に 行く ので さえ 、 一面 大見出し 記事 かい ?」 「 ほっといて よ 。 ハリー が 望んだ こと じゃ ない でしょ !」

ジニー が 言った 。 ハリー の 前 で ジニー が 口 を 聞いた の は 初めて だった 。 ジニー は マルフォイ を はった と にらみつけて いた 。

「 ポッター 、 ガールフレンド が できた じゃ ない か !」

マルフォイ が ねちっこく 言った 。 ジニー は 真っ赤に なった 。 その とき ロン と ハーマイオニー が 、 ロックハート の 本 を 一 山 ずつ しっかり 抱えて 、 人混 を かき分けて 現れた 。

「 なんだ 、 君 か 」

ロン は 靴 の 底 に ベットリ と くっついた 不快な もの を 見る ような 顔 で マルフォイ を 見た 。

「 ハリー が ここ に るい ので 驚いたって いう わけ か 、 え ?」 「 ウィーズリー 、 気 が この 店 に るい の を 見て もっと 驚いた よ 」 マルフォイ が 言い返した 。 「 そんなに たくさん 買い込んで 、 君 の 両親 は これ から 一 ヶ月 は 飲ま ず 食わ ず だろう ね 」

ロン が ジニー と 同じ ぐらい 真っ赤に なった 。 ロン も ジニー の 鍋 の 中 に 本 を 入れ 、 マルフォイ に かかって 行こう と した が 、 ハリー と ハーマイオニー が ロン の 上着 の 背中 を しっかり つかま えた 。

「 ロン !」

ウィーズリー おじさん が 、 フレッド と ジョージ と 一緒に こちら に 来よう と 人 混 み と 格闘 し な がら 呼びかけた 。

「 何 して る んだ ? ここ は ひどい もん だ 。 早く 外 に 出よう 」

「 これ は 、 これ は 、 これ は ―― アーサー ・ ウィーズリー 」

マルフォイ 氏 だった 。 ドラコ の 肩 に 手 を 置き 、 ドラコ と そっくり 同じ 薄ら 笑い を 浮かべて 立って いた 。

「 ルシウス 」 ウィーズリー 氏 は 首 だけ 傾けて そっけない 挨拶 を した 。

「 お 役所 は 忙しい らしい です な 。 あれ だけ 何 回 も 抜き打ち 調査 を ...... 残業 代 は 当然 払って もらって いる のでしょう な ?」 マルフォイ 氏 は ジニー の 大 鍋 に 手 を 突っ込み 、 豪華な ロックハート の 本 の 中 から 、 使い古し の 擦り切れた 本 を 一 冊 引っ張り出した 。 「 変身 術 入門 」 だ 。

「 どうも そう で は ない らしい 。 なんと 、 役所 が 満足に 給料 も 支払わ ない ので は 、 わざわざ 魔法 使い の 面汚し に なる 甲斐 が ないで す ねぇ ?」

ウィーズリー 氏 は ロン や ジニー より も もっと 深々と 真っ赤に なった 。

「 マルフォイ 、 魔法使い の 面汚し が どういう 意味 か に ついて 、 私 たち は 意見 が 違う ようだ が 」

「 さ ようです な 」

マルフォイ 氏 の 薄 灰色 の 目 が 、 心配 そうに なりゆき を 見て いる グレンジャー 夫妻 の 方 に 移った 。 「 ウィーズリー 、 こんな 連中 と 付き合って る ようで は ...... 君 の 家族 は もう 落ちる ところ まで 落ちた と 思って いた んです が ねぇ ――」

ジニー の 大 鍋 が 宙 を 飛び 、 ドサッ と 金属 の 落ちる 音 が した ―― ウィーズリー 氏 が マルフォイ 氏 に 飛びかかり 、 その 背中 を 本棚 に 叩きつけた 。 分厚い 呪文 の 本 が 数 十 冊 、 みんな の 頭 に ドサドサ と 落ちて きた 。

「 やっつけろ 、 パパ !」 フレッド か ジョージ か が 叫んだ 。

「 アーサー 、 ダメ 、 やめて !」 ウィーズリー 夫人 が 悲鳴 を あげた 。

人垣 が サーッ と あとずさり し 、 はずみ で またまた 本棚 に ぶつかった 。

「 お 客 様 、 どうか おや め を ―― どうか !」 店員 が 叫んだ 。 そこ へ 、 ひときわ 大きな 声 が し た 。

「 やめんかい 、 おっさん たち 、 やめんかい ――」 ハグリッド が 本 の 山 を 掻き分けて やってきた 。 あっという間 に ハグリッド は ウィーズリー 氏 と マルフォイ 氏 を 引き離した 。 ウィーズリー 氏 は 唇 を 切り 、 マルフォイ 氏 の 目 は 「 毒 きのこ 百科 」 で ぶた れた 痕 が あった 。 マルフォイ 氏 の 手 に は まだ 、 ジニー の 変身 術 の 古本 が 握ら れ ていた 。 目 を 妖しく ギラギラ 光らせて 、 それ を ジニー の 方 に 突き出し ながら 、 マルフォイ 氏 が 捨て 台詞 を 言った 。

「 ほら 、 チビ ―― 君 の 本 だ ―― 君 の 父親 に して みれば これ が 精一杯 だろう ――」

ハグリッド の 手 を 振り ほどき 、 ドラコ に 目 で 合図 して 、 マルフォイ 氏 は さっと 店 から 出て 行った 。

「 アーサー 、 あいつ の こと は ほっとか ん かい 」

ハグリッド は 、 ウィーズリー 氏 の ローブ を 元通りに 整えて やろう と して 、 ウィーズリー 氏 を 吊るし上げ そうに なり ながら 言った 。

「 骨 の 髄 まで 腐っと る 。 家族 全員 が そう だ 。 みんな 知っち ょる 。 マルフォイ 家 の やつ ら の 言 う こ た ぁ 、 聞く 価値 が ねえ 。 そろって 根性 曲がり だ 。 そう な んだ 。 さあ 、 みんな ―― さっさ と 出 ん かい 」

店員 は 一家 が 外 に 出る の を 止めた そうだ が 、 自分 が ハグリッド の 腰 まで さえ 背 が 届か ない の を 見て 考え 直した らしい 。 外 に 出て 、 みんな は 急いで 歩いた 。 グレンジャー 夫妻 は 恐ろし さ に 震え 、 ウィーズリー 夫人 は 怒り に 震えて いた 。

「 子供 たち に 、 なんて よい お 手本 を 見せて くれた もの です こと ...... 公衆 の 面前 で 取っ組み合 い なんて ...... ギルデロイ ・ ロックハート が いったい どう 思った か ......」 「 あいつ 、 喜んで た ぜ 」 フレッド が 言った 。 「 店 を 出る とき あいつ が 言って たこ と 、 聞か な かった の ? あの 『 日 刉 預言 者 新聞 』 の やつ に 、 喧嘩 の こと を 記事 に して くれ ない かって 頼 ん でた よ 。 ―― なんでも 、 宣伝 に なる からって 言って たな 」 それにしても 、 一行 は しょんぼり して 「 漏れ 鍋 」 の 暖炉 に 向かった 。 そこ から 暖炉 飛行 粉 で ハリー と 、 ウィーズリー 一家 と 買物 一式 が 「 隠れ 穴 」 に 帰る こと に なった 。 グレンジャー 一 家 は 、 そこ から 裏側 の マグル の 世界 に 戻る ので 、 みんな は お 別れ を 言い合った 。 ウィーズリー 氏 は 、 バス停 と は どんなふうに 使う もの な の か 、 質問 し かかった が 、 奥さん の 顔 を 見 て 、 すぐに やめた 。

ハリー は メガネ を 外し 、 ポケット に しっかり しまい 、 それ から 暖炉 飛行 粉 を つまんだ 。 やっぱり 、 この 旅行 の やり 方 は 、 ハリー に は 苦手だった 。

4.2 フローリッシュ・アンド・ブロッツ書店 - At Flourish and Blots |あんど|ブロッツ しょてん|at|flourish||blots 4.2 Buchhandlung Flourish and Blots - Bei Flourish and Blots 4.2 Flourish and Blots Bookstore - At Flourish and Blots 4.2 Księgarnia Flourish and Blots - W księgarni Flourish and Blots 4.2 Flourish and Blots bokhandel - På Flourish and Blots

「 ハリー 」 ウィーズリー おじさん が あえぎ ながら 話しかけた 。 ||||||はなしかけた "Harry" Uncle Weasley talked to me while gasping.

「 せいぜい 一 つ むこうの 火 格子 まで 行き 過ぎた くらい であれば と 願って いた んだ よ ......」 おじさん は 禿げた 額 に 光る 汗 を 拭った 。 |ひと|||ひ|こうし||いき|すぎた||||ねがって||||||はげた|がく||ひかる|あせ||ぬぐった "I was hoping that at most I had gone too far to the grate over there ..." The uncle wiped the shining sweat on his bald forehead. 「 モリー は 半 狂乱 だった よ ―― 今 こっち へ 来る が ね 」 「 どっから 出 たんだい ?」 と ロン が 聞いた 。 ||はん|きょうらん|||いま|||くる|||ど っ から|だ|||||きいた "Molly was frantic--I'm coming here now." "Where did you come from?" Ron asked. 「 夜 の 闇 横丁 」 ハグリッド が 暗い 顔 を した 。 よ||やみ|よこちょう|||くらい|かお|| "Knockturn Alley at Night" Hagrid made a dark face. 「 すっげ ぇ !」 フレッド と ジョージ が 同時に 叫んだ 。 す っげ||||じょーじ||どうじに|さけんだ 「 僕たち 、 そこ に 行く の を 許して もらった こと ない よ 」 ロン が うらやまし そうに 言った 。 ぼくたち|||いく|||ゆるして||||||||そう に|いった "We have never been allowed to go there," Ron said enviously. 「 そりゃぁ 、 その方 が ずーっと ええ 」 ハグリッド が うめく ように 言った 。 そり ゃぁ|そのほう||||||||いった "Well, that's all the time," Hagrid moaned.

こんど は ウィーズリー おばさん が 飛び 跳ねる ように 走って くる の が 見えた 。 |||||とび|はねる||はしって||||みえた This time I saw Aunt Weasley running like a jump. 片手 に ぶら下げ た ハンドバッグ が 右 に 左 に 大きく 揺れ 、 もう 一 つ の 手 に は ジニー が 、 やっと の 思い で ぶら下がって いる 。 かたて||ぶらさげ||はんどばっぐ||みぎ||ひだり||おおきく|ゆれ||ひと|||て|||||||おもい||ぶらさがって| A handbag hanging in one hand sways to the right and to the left, and Ginny in the other hand, finally hanging.

「 あぁ 、 ハリー ―― お ぉ 、 ハリー ―― とんでもない ところ に 行った んじゃ ない か と 思う と ... ...」 ||||||||おこなった|||||おもう| "Ah, Harry-Oh, Harry-I think I went to a ridiculous place ..."

息 を 切らし ながら 、 おばさん は ハンドバッグ から 大きな はたき を 取り出し 、 ハグリッド が 叩き出し きれ なかった 煤 を 払い はじめた 。 いき||きらし||||はんどばっぐ||おおきな|||とりだし|||たたきだし|||すす||はらい| Out of breath, the aunt took a large duster out of her purse and began to dispel the soot that Hagrid couldn't beat. ウィーズリー おじさん が 壊れた メガネ を 取り上げ 、 杖 で 軽く ひと 叩き する と 、 メガネ は 新品 同様に なった 。 |||こぼれた|めがね||とりあげ|つえ||かるく||たたき|||めがね||しんぴん|どうように| Uncle Weasley picked up the broken glasses and tapped them with a wand, and the glasses looked like new.

「 さあ 、 もう 行か にゃ なら ん 」 ハグリッド が 言った 。 ||いか|に ゃ|||||いった "Now, I have to go," Hagrid said.

その 手 を ウィーズリー おばさん が しっかり 握りしめて いた 。 |て||||||にぎりしめて| Aunt Weasley was holding her hand firmly.

「『 夜 の 闇 横丁 !』 ハグリッド 、 あなた が ハリー を 見つけて くだらなかったら !」 よ||やみ|よこちょう||||||みつけて| "'Knockturn Alley at Night!' Hagrid, if you find Harry crap!"

「 みんな 、 ホグワーツ で 、 また な !」 See you all at Hogwarts!

ハグリッド は 大股 で 去って 行った 。 ||おおまた||さって|おこなった Hagrid left with a stride. 人波 の 中 で 、 ひときわ 高く 、 頭 と 肩 が そびえて いた 。 ひとなみ||なか|||たかく|あたま||かた||| In the waves of people, it was extremely high, with its head and shoulders rising.

「『 ボージン ・ アンド ・ バークス 』 の 店 で 誰 に 会った と 思う ?」 |あんど|||てん||だれ||あった||おもう "Who do you think you met at the'Bogin and Burks' store?"

グリンゴッツ の 階段 を 上り ながら 、 ハリー が ロン と ハーマイオニー に 問いかけた 。 ||かいだん||のぼり||||||||といかけた Harry asks Ron and Hermione as they climb the stairs to Gringotts.

「 マルフォイ と 父親 な んだ 」 ||ちちおや|| "What is Malfoy and his father?"

「 ルシウス ・ マルフォイ は 何 か 買った の か ね ?」 後ろ から ウィーズリー おじさん が 厳しい 声 を あげた 。 |||なん||かった||||うしろ|||||きびしい|こえ|| "Did you buy something Lucius Malfoy?" Uncle Weasley screamed from behind.

「 いいえ 、 売ってました 」 「 それ じゃ 、 心配に なった わけだ 」 ウィーズリー おじさん が 真顔 で 満足げに 言った 。 |うって ました|||しんぱいに||||||まがお||まんぞくげに|いった "No, I was selling it." "Then I was worried." Uncle Weasley said with a straight face and satisfaction. 「 あぁ 、 ルシウス ・ マルフォイ の 尻尾 を つかみたい もの だ ......」 「 アーサー 、 気 を つけ ない と 」 ウィーズリー おばさん が 厳しく 言った 。 ||||しっぽ||つかみ たい||||き||||||||きびしく|いった Oh, I'd love to grab Lucius Malfoy by the tail. ...... Be careful, Arthur," Aunt Weasley said sternly. ちょうど 、 ゴブリン が お辞儀 を して 、 銀行 の 中 に 一行 を 招じ 入れる ところ だった 。 |||おじぎ|||ぎんこう||なか||いっこう||まね じ|いれる|| The goblins were just bowing and inviting a party into the bank.

「 あの 家族 は やっかい よ 。 |かぞく||| "That family is troublesome. 無理 して やけど し ない ように 」 むり||||| Don't force yourself to get burned. "

「 何 かね 、 わたし が ルシウス ・ マルフォイ に かなわない と でも ?」 なん||||||||| "Somehow, even if I can't beat Lucius Malfoy?"

ウィーズリー おじさん は ムッと した が 、 ハーマイオニー の 両親 が いる の に 気づく と 、 たち ま ち そちら に 気 を 取ら れた 。 |||むっと|||||りょうしん|||||きづく|||||||き||とら| Uncle Weasley was sick, but when he noticed Hermione's parents, he was immediately distracted. 壮大な 大理石 の ホール の 端 から 端 まで 伸びる カウンター の そば に 、 二 人 は 不安 そうに 佇んで 、 ハーマイオニー が 紹介 して くれる の を 待って いた 。 そうだいな|だいりせき||ほーる||はし||はし||のびる|かうんたー||||ふた|じん||ふあん|そう に|たたずんで|||しょうかい|||||まって| By the end-to-end counter of the magnificent marble hall, the two stood anxiously, waiting for Hermione to introduce them.

「 なんと 、 マグル の お 二 人 が ここ に !」 ||||ふた|じん||| "Wow, the two Muggles are here!"

ウィーズリー おじさん が 嬉し そうに 呼びかけた 。 |||うれし|そう に|よびかけた Uncle Weasley called out happily.

「 一緒に 一 杯 いかがです かく そこ に 持って いらっしゃる の は な んです か ? あぁ 、 マグル の お 金 を 買えて いらっしゃる のです か 。 いっしょに|ひと|さかずき|||||もって|||||||||||きむ||かえて||| "Why don't you have a drink with me? What kind of person do you have there? Oh, can you buy Muggle money?" モリー 、 見て ごらん !」 |みて|

おじさん は グレンジャー 氏 の 持って いる 十 ポンド 紙幣 を 指差して 興奮 して いた 。 |||うじ||もって||じゅう|ぽんど|しへい||ゆびさして|こうふん||

「 あと で 、 ここ で 会おう 」 ロン は ハーマイオニー に そう 呼びかけ 、 ウィーズリー 一家 と ハリー は 一緒に ゴブリン に 連れられて 、 地下 の 金庫 へ と 向かった 。 ||||あおう||||||よびかけ||いっか||||いっしょに|||つれ られて|ちか||きんこ|||むかった "Let's meet here later." Ron called on Hermione, and the Weasleys and Harry were taken together by the goblins to the underground vault. 金庫 に 行く に は 、 ゴブリン の 運転 する 小さな トロッコ に 載って 、 地下 トンネル の ミニ 線路 の 上 を 矢 の ように 走る のだ 。 きんこ||いく|||||うんてん||ちいさな|とろっこ||のって|ちか|とんねる||みに|せんろ||うえ||や|||はしる| To get to the vault, you'll be on a small goblin-driven minecart, running like an arrow over a mini-railroad track in an underground tunnel. ハリー は 、 ウィーズリー 家 の 金庫 まで は 猛 スピード で 走る 旅 を 楽しんだ が 、 金庫 が 開か れた とき は 、「 夜 の 闇 横丁 」 に 着いた とき より 、 もっと ずっと 気 が 滅 入った 。 |||いえ||きんこ|||もう|すぴーど||はしる|たび||たのしんだ||きんこ||あか||||よ||やみ|よこちょう||ついた|||||き||めつ|はいった Harry enjoyed a fast-paced journey to the Weasley vault, but when the vault was opened, he was much more depressed than when he arrived at Knockturn Alley. シックル 銀貨 が ほんの 一握り と 、 ガリ オン 金貨 が 一 枚 しか なかった のだ 。 |ぎんか|||ひとにぎり||がり|おん|きんか||ひと|まい||| There were only a handful of sickle silver coins and one gallion gold coin. ウィーズリー おばさん は 隅っこ の 方 まで 掻き集め 、 ありったけ 全部 を ハンドバッグ に 入れた 。 |||すみ っこ||かた||かきあつめ||ぜんぶ||はんどばっぐ||いれた Aunt Weasley scavenged in the corners and put everything she could find into her handbag. ハリー は みんな が 自分 の 金庫 に 来た とき 、 もっと 申し訳なく 思った 。 ||||じぶん||きんこ||きた|||もうしわけなく|おもった Harry felt more sorry when everyone came to his vault. 金庫 の 中身 が なるべく みんな に 見え ない ように し ながら 、 ハリー は 急いで コイン を つかみ取り 、 革 の 袋 に 押し込んだ 。 きんこ||なかみ|||||みえ|||||||いそいで|||つかみとり|かわ||ふくろ||おしこんだ Harry hurriedly grabbed the coin and pushed it into a leather bag, making the contents of the safe as invisible to everyone as possible.

出口 の 大理石 の 階段 まで 戻って から 、 みんな 別 行動 を 取った 。 でぐち||だいりせき||かいだん||もどって|||べつ|こうどう||とった After returning to the marble stairs at the exit, everyone took different actions. パーシー は 新しい 羽 ペン が 要る と モソモソ 言い 、 フレッド と ジョージ は ホグワーツ の 悪友 、 リー ・ ジョーダン を 見つけ た 。 ||あたらしい|はね|ぺん||いる|||いい|||じょーじ||||あくゆう||||みつけ| Percy whispered that he needed a new quill, and Fred and George found their bad friend from Hogwarts, Lee Jordan. ウィーズリー おばさん は ジニー と 二 人 で 中古 の 制服 を 買い に 行く こと に なった 。 |||||ふた|じん||ちゅうこ||せいふく||かい||いく||| Auntie Weasley and Ginny decided to go shopping for used uniforms. ウィーズリー おじさん は グレンジャー 夫妻 に 、 居酒屋 「 漏れ 鍋 」 で ぜひ 一緒に 飲もう と 誘った 。 ||||ふさい||いざかや|もれ|なべ|||いっしょに|のもう||さそった Uncle Weasely invited Mr. and Mrs. Granger to drink together at the tavern "Leaky Pot".

「 一 時間 後 に みんな フローリシュ ・ アンド ・ ブロッツ 書店 で 落ち合いましょう 。 ひと|じかん|あと||||あんど||しょてん||おちあい ましょう 教科 書 を 買 わ なくちゃ 」 きょうか|しょ||か||

ウィーズリー おばさん は そう 言う と 、 ジニー を 連れて 歩き だした 。 ||||いう||||つれて|あるき|

「 それ に 、『 夜 の 闇 横丁 』 に 一 歩 も 入って は いけません よ 」 どこ か へ ずらかろう と する 双子 の 背中 に 向かって おばさん は 叫んだ 。 ||よ||やみ|よこちょう||ひと|ふ||はいって||いけ ませ ん|||||ずら かろう|||ふたご||せなか||むかって|||さけんだ "And don't take a step into'Knockturn Alley'," the aunt shouted at the backs of the twins trying to get somewhere. ハリー は 、 ロン 、 ハーマイオニー と 三 人 で 曲がりくねった 石畳 の 道 を 散歩 した 。 |||||みっ|じん||まがりくねった|いしだたみ||どう||さんぽ| ハリー の ポケット の 中 で 、 袋 いっぱい の 金 、 銀 、 銅貨 が チャラチャラ と 陽気な 音 を たてて 、 使って くれ と 騒いで いる ようだった 。 ||ぽけっと||なか||ふくろ|||きむ|ぎん|どうか||||ようきな|おと|||つかって|||さわいで|| Inside Harry's pocket, a bag full of gold, silver, and copper coins made a merry clinking sound, as if they were begging him to spend them. ハリー は 、 苺 と ピーナッツ バター の 大きな アイスクリーム を 三 つ 買い 、 三 人 で 楽しく ペロペロ なめ ながら 路地 を 歩き回って 、 素敵な ウィンドウ ・ ショッピング を した 。 ||いちご||ぴーなっつ|ばたー||おおきな|あいすくりーむ||みっ||かい|みっ|じん||たのしく||な め||ろじ||あるきまわって|すてきな||しょっぴんぐ|| Harry bought three large ice cream tubs with strawberries and peanut butter, and the three of us had a wonderful window shopping experience, happily munching and licking our way through the alleyways.

ロン は 「 高級 クィディッチ 用具 店 」 の ウィンドウ で チャドリー ・ キャノンズ の ユニフォーム 一 揃い を 見つけ 、 食い入る ように 見つめて 動か なく なった が 、 ハーマイオニー は インク と 羊 皮 紙 を 買う のに 、 ハリー の 腕 に しがみついて 隣 の 店 まで 無理やり 引きずって 行った 。 ||こうきゅう||ようぐ|てん|||||||ゆにふぉーむ|ひと|そろい||みつけ|くいいる||みつめて|うごか||||||いんく||ひつじ|かわ|かみ||かう||||うで|||となり||てん||むりやり|ひきずって|おこなった Ron finds a complete set of Chadley Cannons uniforms in the window of the Luxury Quidditch Equipment Store, stares into them and gets stuck, but Hermione wears ink and sheepskin on Harry's arm. I forcibly dragged it to the store next door. ロン も しかたなく ついて 来た 。 ||||きた

「 ギャンボル ・ アンド ・ ジェイプス いたずら 専門 店 」 で フレッド 、 ジョージ 、 リー ・ ジョーダン の 三 人 組 に 出会った 。 |あんど|||せんもん|てん|||じょーじ||||みっ|じん|くみ||であった I met a trio of Fred, George, and Lee Jordan at "Gambol and Jap's Naughty Specialty Store". 手持ち が 少なくなった から と 、「 ドクター ・ フィリバスター の 長々 花火 ―― 火 なし で 火 が つく ヒヤヒヤ 花火 」 を 買いだめ して いた 。 てもち||すくなく なった|||どくたー|||ながなが|はなび|ひ|||ひ|||ひやひや|はなび||かいだめ|| Because I had few hands, I stocked up "Dr. Filibuster's long fireworks-Hiyahiya fireworks that ignite without fire".

ちっぽけな 雑貨 屋 で は 、 折れた 杖 やら 目盛り の 狂った 台秤 、 魔法 薬 の シミ だらけ の マント な ど を 売って いた 。 |ざっか|や|||おれた|つえ||めもり||くるった|だいばかり|まほう|くすり||しみ|||まんと||||うって| At a small grocery store, they sold broken wands, crazy scales, and cloaks full of magical stains. そこ で パーシー を 見つけた 。 ||||みつけた 「 権力 を 手 に した 監督 生 たち 」 と いう 小さな 恐ろしく つまらない 本 を 、 恐ろしく 没頭 して 読んで いた 。 けんりょく||て|||かんとく|せい||||ちいさな|おそろしく||ほん||おそろしく|ぼっとう||よんで| I was horribly absorbed in reading a small, horribly boring book called "Directors in Power."

「 ホグワーツ の 監督 生 たち と 卒業 後 の 出世 の 研究 」 ロン が 裏表 紙 に 書か れた 言葉 を 読み上げ た 。 ||かんとく|せい|||そつぎょう|あと||しゅっせ||けんきゅう|||うらおもて|かみ||かか||ことば||よみあげ| Ron read from the back cover of the book, "A Study of Hogwarts Directors and Their Careers After Graduation.

「 こりゃ 、 す ン ば らしい 」 "This is like a sunbathing."

「 あっち へ 行け 」 パーシー が 噛みつく ように 言った 。 あっ ち||いけ|||かみつく||いった "Go over there," Percy told me to bite. 「 そりゃ 、 パーシー は 野心 家 だ よ 。 |||やしん|いえ|| "Well, Percy is an ambitious person. 将来 の 計画 は ばっちり さ ...... 魔法 省 大臣 に なりたい んだ ......」 ロン が ハリー と ハーマイオニー に 低い 声 で 教え 、 三 人 は パーシー を 一 人 そこ に 残して 店 を 出た 。 しょうらい||けいかく||ばっ ちり||まほう|しょう|だいじん||なり たい||||||||ひくい|こえ||おしえ|みっ|じん||||ひと|じん|||のこして|てん||でた The future plans are perfect ... I want to be the Minister of Magic ... "Ron teaches Harry and Hermione in a low voice, and the three leave Percy alone in the store. I got out. 一 時間 後 、 フローリシュ ・ アンド ・ ブロッツ 書店 に 向かった 。 ひと|じかん|あと||あんど||しょてん||むかった 書店 に 向かって いた の は 、 決 して 三 人 だけ で は なかった が 、 そば まで 来て みる と 、 驚いた こと に 黒山 の 人だかり で 、 表 で 押し合いへし合い し ながら 中 に 入ろう と して いた 。 しょてん||むかって||||けっ||みっ|じん||||||||きて|||おどろいた|||くろやま||ひとだかり||ひょう||おしあいへしあい|||なか||はいろう||| The three of us were not the only ones heading toward the bookstore, but when we approached it, to our surprise, we found a huge crowd of people pushing and shoving each other to get inside. その 理由 は 、 上 階 の 窓 に 掛かった 大きな 横断 幕 に デカデカ と 書かれて いた 。 |りゆう||うえ|かい||まど||かかった|おおきな|おうだん|まく||でかでか||かか れて| The reason was that the big cross-curtain hanging on the window on the upper floor was written as "Big Deca". サイン 会 さいん|かい Signature session

ギルデロイ ・ ロックハート

自伝 「 私 は マジック だ 」 じでん|わたくし||まじっく| Autobiography "I am Magic"

本日 午後 一2 :30~4:30 ほんじつ|ごご|ひと

「 本物 の 彼 に 会える わ !」 ほんもの||かれ||あえる| "I can meet the real guy!"

ハーマイオニー が 黄色い 声 を あげた 。 ||きいろい|こえ|| Hermione gave a yellow voice.

「 だって 、 彼って 、 リスト に ある 教科 書 を ほとんど 全部 書いて る じゃ ない !」  人だかり は ほとんど が ウィーズリー 夫人 ぐらい の 年齢 の 魔女 ばかり だった 。 |かれ って|りすと|||きょうか|しょ|||ぜんぶ|かいて||||ひとだかり|||||ふじん|||ねんれい||まじょ|| "Because he doesn't write almost all the textbooks on the list!" Most of the crowd were witches about the age of Mrs. Weasley. ドア の ところ に 当惑 した 顔 で 魔法使い が 一 人 たって いた 。 どあ||||とうわく||かお||まほうつかい||ひと|じん|| There was a witch with a confused face at the door.

「 奥 方 様 、 お 静かに 願います 。 おく|かた|さま||しずかに|ねがい ます "Madam, please be quiet. ...... 押さ ないで ください ...... 本 に お 気 を つけ 願います か ...」  ハリー 、 ロン 、 ハーマイオニー は 人垣 を 押し 分けて 中 に 入った 。 おさ|||ほん|||き|||ねがい ます||||||ひとがき||おし|わけて|なか||はいった ...... Don't push ...... Please be careful with the book ... "Harry, Ron, and Hermione pushed through the crowd and went inside. 長い 列 は 店 の 奥 まで 続き 、 そこ で ギルデロイ ・ ロックハート が サイン を して いた 。 ながい|れつ||てん||おく||つづき||||||さいん||| 三 人 は 急いで 「 泣き 妖怪 バンシー と の ナウ な 休日 」 を 一 冊 ずつ 引っつか み 、 ウィーズリー 一家 と グレンジャー 夫妻 が ならんで い る ところ に こっそり 割り込んだ 。 みっ|じん||いそいで|なき|ようかい||||||きゅうじつ||ひと|さつ||ひっつか|||いっか|||ふさい||||||||わりこんだ The three hurriedly grabbed each of the "Now Holidays with the Crying Youkai Banshee" and sneaked into the area where the Weasleys and the Grangers were lined up.

「 まあ 、 よかった 。 来た の ね 」 ウィーズリー おばさん が 息 を 弾ま せ 、 何度 も 髪 を 撫で つけて いた 。 きた||||||いき||はずま||なんど||かみ||なで|| Aunt Weasley was breathing and stroking her hair many times. 「 もう すぐ 彼 に 会える わ ......」 ||かれ||あえる| You'll be seeing him soon. ......

ギルデロイ ・ ロックハート の 姿 が だんだん 見えて きた 。 |||すがた|||みえて| Gilderoy Lockhart gradually came into view. 座って いる 机 の 周り に は 、 自分 自身 の 大きな 写真 が ぐるり と 貼ら れ 、 人垣 に 向かって 写真 が いっせいに ウインク し 、 輝く ような 白い 歯 を みせびらかして いた 。 すわって||つくえ||まわり|||じぶん|じしん||おおきな|しゃしん||||はら||ひとがき||むかって|しゃしん|||ういんく||かがやく||しろい|は||| Around the desk where she was sitting was a large photo of herself, winking at the crowd and showing off her glistening white teeth. 本物 の ロックハート は 、 瞳 の 色 に ぴったりの 忘れ な 草 色 の ローブ を 着て いた 。 ほんもの||||ひとみ||いろ|||わすれ||くさ|いろ||||きて| The real Rock Heart wore a forgotten grass-colored robe that matched the color of his eyes. 波打つ 髪 に 魔法使い の 三角 坊 を 小粋な 角度 で かぶって いる 。 なみうつ|かみ||まほうつかい||さんかく|ぼう||こいきな|かくど||| He wears a witch's triangular ward on his wavy hair at a small angle.

気 の 短 そうな 小 男 が その 周り を 踊り 回って 、 大きな 黒い カメラ で 写真 を 撮って いた 。 き||みじか|そう な|しょう|おとこ|||まわり||おどり|まわって|おおきな|くろい|かめら||しゃしん||とって| A short-tempered little man was dancing around and taking pictures with a big black camera. 目 がく ら むような フラッシュ を 焚 く たび に 、 ボッボッ と 紫 の 煙 が 上がった 。 め||||ふらっしゅ||ふん||||||むらさき||けむり||あがった Every time I fired a dazzling flash, a buzz of purple smoke rose.

「 そこ 、 ど いて 」 カメラマン が アングル を よく する ため に あとずさり し 、 ロン に 向かって 低 く 唸る ように 言った 。 |||かめらまん||あんぐる||||||||||むかって|てい||うなる||いった "There, there," the cameraman stepped back to improve the angle and told Ron to snarl low.

「 日刉 預言 者 新聞 の 写真 だ から 」 「 それ が どう したって んだ 」 ロン は カメラマン に 踏ま れた 足 を さすり ながら 言った 。 にち 刉|よげん|もの|しんぶん||しゃしん||||||||||かめらまん||ふま||あし||||いった "Because it's a photo from the Nissho Prophet Newspaper." "What happened?" Ron said, rubbing his foot on the cameraman.

それ が 聞えて 、 ギルデロイ ・ ロックハート が 顔 を 上げた 。 ||きこえて||||かお||あげた Gilderoy Lockhart looked up at the sound of that. まず ロン を 見て ―― それ から ハリー を 見た 。 |||みて|||||みた じっと 見つめた 。 |みつめた I stared at it. それ から 勢い よく 立ち上がり 、 叫んだ 。 ||いきおい||たちあがり|さけんだ Then he stood up vigorously and shouted.

「 もしや 、 ハリー ・ ポッター で は ?」

興奮 した ささやき 声 が あがり 、 人垣 が パッと 割れて 道 を 開けた 。 こうふん|||こえ|||ひとがき||ぱっと|われて|どう||あけた An excited whispering voice rose, and the crowd broke and opened the way. ロックハート が 列 に 飛び込 み 、 ハリー の 腕 を つかみ 、 正面 に 引き出した 。 ||れつ||とびこ||||うで|||しょうめん||ひきだした Lockhart jumps into line, grabs Harry by the arm, and pulls him out the front. 人垣 が いっせいに 拍手 した 。 ひとがき|||はくしゅ| The crowd applauded in unison. ロックハート が ハリー と 握手 して いる ポーズ を カメラマン が 写そう と して 、 ウィーズリー 一家 の 頭上 に 厚い 雲 が 漂う ほど シャッター を 切り まくり 、 ハリー は 顔 が ほてった 。 ||||あくしゅ|||ぽーず||かめらまん||うつそう||||いっか||ずじょう||あつい|くも||ただよう||しゃったー||きり||||かお|| The cameraman tried to capture the pose of Rockhart shaking hands with Harry, releasing the shutter so that a thick cloud floated above the Weasley family, and Harry's face was hot.

「 ハリー 、 ニッコリ 笑って !」 ロックハート が 輝く ような 歯 を 見せ ながら 言った 。 |にっこり|わらって|||かがやく||は||みせ||いった "Harry, smile!" Said Rockheart, showing his shining teeth. 「 一緒に 写れば 、 君 と 私 と で 一面 大見出し 記事 です よ 」 いっしょに|うつれば|きみ||わたくし|||いちめん|おおみだし|きじ|| "If we're in it together, you and I will be front-page headlines."

やっと 手 を 放して もらった とき 、 ハリー は しびれて 指 の 感覚 が なくなって いた 。 |て||はなして||||||ゆび||かんかく||| When he finally let go, Harry was numb and numb with his fingers. ウィーズリー 一家 の ところ へ こっそり 戻ろう と した が 、 ロックハート は ハリー の 肩 に 腕 を 回して 、 かがっちりと 自分 の そば に 締めつけた 。 |いっか|||||もどろう||||||||かた||うで||まわして|か がっちり と|じぶん||||しめつけた He tried to sneak back to the Weedsley family, but Lockhart put his arm around Harry's shoulder and tightened it tightly to his side.

「 みなさん 」

ロックハート は 声 を 張り上げ 、 手 で ご 静粛に と いう 合図 を した 。 ||こえ||はりあげ|て|||せいしゅくに|||あいず|| Rockhart raised his voice and gave a hand-to-quiet signal.

「 なんと 記念 す べき 瞬間 でしょう ! 私 が ここ しばらく 伏せて いた こと を 発表 する のに 、 これ ほど ふさわしい 瞬間 は またと あります まい !」 「 ハリー 君 が 、 フローリシュ ・ アンド ・ ブロッツ 書店 に 本日 足 を 踏み入れた とき 、 この 若者 は 私 の 自伝 を 買う こと だけ を 欲して いた わけであります ―― それ を 今 、 喜んで 彼 に プレゼント いたします 。 |きねん|||しゅんかん||わたくし||||ふせて||||はっぴょう||||||しゅんかん|||あり ます|||きみ|||あんど||しょてん||ほんじつ|あし||ふみいれた|||わかもの||わたくし||じでん||かう||||ほっして||わけであり ます|||いま|よろこんで|かれ||ぷれぜんと|いたし ます "What a memorable moment! There's never been a better moment to announce that I've been lying down for a while!" "Harry stepped into the Florish and Blotz bookstore today. At that time, this young man only wanted to buy my autobiography-I am happy to present it to him now. 無料 で ――」 人垣 が また 拍手 した 。 むりょう||ひとがき|||はくしゅ| The crowd applauded again. 「―― この 彼 が 思い も つか なかった こと で は あります が ――」 ロックハート の 演説 は 続いた 。 |かれ||おもい|||||||あり ます||||えんぜつ||つづいた "Ich weiß, das ist etwas, woran er nie gedacht hätte, aber..." Lockharts Rede wurde fortgesetzt. "-This is something he never thought of-" Rockhart's speech continued. ハリー の 方 を 揺すった ので メガネ が 鼻 の 下 まで ずり落ちて し まった 。 ||かた||ゆすった||めがね||はな||した||ずりおちて|| I shook Harry and my glasses slipped under my nose.

「 間もなく 彼 は 、 私 の 本 『 私 は マジック だ 』 ばかり で なく 、 もっと もっと よい もの を もらえ る でしょう 。 まもなく|かれ||わたくし||ほん|わたくし||まじっく|||||||||||| "Soon he will get more than just my book,'I'm Magic'. 彼 も その クラスメート も 、 実は 、『 私 は マジック だ 』 の 実物 を 手 に する こと に なる のです 。 かれ|||||じつは|わたくし||まじっく|||じつぶつ||て|||||| Both he and his classmates will actually get the real thing, "I'm Magic." みなさん 、 ここ に 、 大いなる 喜び と 、 誇り を 持って 発表 いたします 。 |||おおいなる|よろこび||ほこり||もって|はっぴょう|いたし ます Everyone, I would like to make an announcement here with great joy and pride. この 九 月 から 、 私 は ホグワーツ 魔法 魔術 学校 にて 、『 闇 の 魔術 に 対する 防衛 術 』 担当 教授 職 を お 引き 受け する こと に なりました !」 人垣 が ワーッ と 沸き 、 拍手 し 、 ハリー は ギルデロイ ・ ロックハート の 全 著書 を プレゼント されて いた 。 |ここの|つき||わたくし|||まほう|まじゅつ|がっこう||やみ||まじゅつ||たいする|ぼうえい|じゅつ|たんとう|きょうじゅ|しょく|||ひき|うけ||||なり ました|ひとがき||||わき|はくしゅ|||||||ぜん|ちょしょ||ぷれぜんと|さ れて| From this September, I will take on the role of professor in charge of "Defense against Dark Magic" at Hogwarts School of Witchcraft and Wizardry! "・ All of Lockhart's books were presented as gifts. 重み で よろけ ながら 、 ハリー は なんとか スポット ライト の 当たる 場所 から 抜け出 し 、 部屋 の 隅 に 逃れた 。 おもみ|||||||すぽっと|らいと||あたる|ばしょ||ぬけで||へや||すみ||のがれた Staggering under the weight, Harry managed to get out of the spotlight and escape to the corner of the room. そこ に は ジニー が 、 買って もらった ばかりの 大 鍋 の そば に 立って い た 。 |||||かって|||だい|なべ||||たって|| There, Ginny stood beside the large pot he had just bought.

「 これ 、 あげる 」 "This is for you."

ハリー は ジニー に 向かって そう つぶやく と 、 本 の 山 を ジニー の 鍋 の 中 に 入れた 。 ||||むかって||||ほん||やま||||なべ||なか||いれた Harry mumbled to Ginny and put the pile of books in her pot.

「 僕 の は 自分 で 買う から ――」 ぼく|||じぶん||かう| "Because I buy it myself--"

「 いい 気持ち だったろう ねぇ 、 ポッター ?」 |きもち||| "That must have felt good, huh, Potter?"

ハリー に は 誰 の 声 か すぐ わかった 。 |||だれ||こえ||| Harry recognized the voice immediately. 身 を 起こす と 、 いつも の 薄ら 笑い を 浮かべて いる ドラコ ・ マルフォイ と 真正面 から 顔 が 合った 。 み||おこす||||うすら|わらい||うかべて|||||ま しょうめん||かお||あった When I woke up, I met Draco Malfoy, who always had a smirk, from the front.

「 有名 人 の ハリー ・ ポッター 。 ゆうめい|じん||| ちょと 書店 に 行く ので さえ 、 一面 大見出し 記事 かい ?」 「 ほっといて よ 。 ちょ と|しょてん||いく|||いちめん|おおみだし|きじ||| Even if you go to a bookstore for a while, is it a one-sided headline article? "" Relieve me. ハリー が 望んだ こと じゃ ない でしょ !」 ||のぞんだ|||| That's not what Harry wanted! "

ジニー が 言った 。 ||いった ハリー の 前 で ジニー が 口 を 聞いた の は 初めて だった 。 ||ぜん||||くち||きいた|||はじめて| It was the first time Ginny had ever spoken in front of Harry. ジニー は マルフォイ を はった と にらみつけて いた 。 Ginny was glaring at Malfoy.

「 ポッター 、 ガールフレンド が できた じゃ ない か !」 "Potter, you have a girlfriend!"

マルフォイ が ねちっこく 言った 。 ||ね ちっこ く|いった ジニー は 真っ赤に なった 。 ||まっかに| その とき ロン と ハーマイオニー が 、 ロックハート の 本 を 一 山 ずつ しっかり 抱えて 、 人混 を かき分けて 現れた 。 ||||||||ほん||ひと|やま|||かかえて|じん こん||かきわけて|あらわれた

「 なんだ 、 君 か 」 |きみ| "Oh, it's you."

ロン は 靴 の 底 に ベットリ と くっついた 不快な もの を 見る ような 顔 で マルフォイ を 見た 。 ||くつ||そこ||べっとり|||ふかいな|||みる||かお||||みた Ron saw Malfoy with a face that looked like he was looking at something unpleasant that stuck to the bottom of his shoes.

「 ハリー が ここ に るい ので 驚いたって いう わけ か 、 え ?」 「 ウィーズリー 、 気 が この 店 に るい の を 見て もっと 驚いた よ 」 マルフォイ が 言い返した 。 ||||||おどろいた って||||||き|||てん|||||みて||おどろいた||||いいかえした "I was surprised because Harry was here, huh?" "Weasley, I was even more surprised to see that I was in this store," Malfoy replied. 「 そんなに たくさん 買い込んで 、 君 の 両親 は これ から 一 ヶ月 は 飲ま ず 食わ ず だろう ね 」 ||かいこんで|きみ||りょうしん||||ひと|かげつ||のま||くわ||| "With all that shopping, your parents won't be eating or drinking for a month."

ロン が ジニー と 同じ ぐらい 真っ赤に なった 。 ||||おなじ||まっかに| ロン も ジニー の 鍋 の 中 に 本 を 入れ 、 マルフォイ に かかって 行こう と した が 、 ハリー と ハーマイオニー が ロン の 上着 の 背中 を しっかり つかま えた 。 ||||なべ||なか||ほん||いれ||||いこう||||||||||うわぎ||せなか|||| Ron also put the book in Genie's pot and tried to hang on Malfoy, but Harry and Hermione grabbed the back of Ron's coat.

「 ロン !」

ウィーズリー おじさん が 、 フレッド と ジョージ と 一緒に こちら に 来よう と 人 混 み と 格闘 し な がら 呼びかけた 。 |||||じょーじ||いっしょに|||こよう||じん|こん|||かくとう||||よびかけた Uncle Weasley called for him to come here with Fred and George, struggling with the crowds.

「 何 して る んだ ? ここ は ひどい もん だ 。 なん|||||||| "What are you doing? This is terrible. 早く 外 に 出よう 」 はやく|がい||でよう Let's get out of here."

「 これ は 、 これ は 、 これ は ―― アーサー ・ ウィーズリー 」 "This is, this is, this is-Arthur Weasley"

マルフォイ 氏 だった 。 |うじ| It was Mr. Malfoy. ドラコ の 肩 に 手 を 置き 、 ドラコ と そっくり 同じ 薄ら 笑い を 浮かべて 立って いた 。 ||かた||て||おき||||おなじ|うすら|わらい||うかべて|たって| He stood with his hand on Draco's shoulder and the same wry smile on his face.

「 ルシウス 」 ウィーズリー 氏 は 首 だけ 傾けて そっけない 挨拶 を した 。 ||うじ||くび||かたむけて||あいさつ|| "Lucius" Weasley gave a blunt greeting by tilting his head.

「 お 役所 は 忙しい らしい です な 。 |やくしょ||いそがしい||| "The government office seems to be busy. あれ だけ 何 回 も 抜き打ち 調査 を ...... 残業 代 は 当然 払って もらって いる のでしょう な ?」 マルフォイ 氏 は ジニー の 大 鍋 に 手 を 突っ込み 、 豪華な ロックハート の 本 の 中 から 、 使い古し の 擦り切れた 本 を 一 冊 引っ張り出した 。 ||なん|かい||ぬきうち|ちょうさ||ざんぎょう|だい||とうぜん|はらって||||||うじ||||だい|なべ||て||つっこみ|ごうかな|||ほん||なか||つかいふるし||すりきれた|ほん||ひと|さつ|ひっぱりだした That many unannounced investigations ... Isn't the overtime pay of course paid? "Mr. Malfoy plunged his hand into Genie's cauldron and found it in a gorgeous Rock Heart book. I pulled out a worn-out, worn-out book. 「 変身 術 入門 」 だ 。 へんしん|じゅつ|にゅうもん| "Introduction to transformation techniques".

「 どうも そう で は ない らしい 。 Offensichtlich nicht. Apparently not. なんと 、 役所 が 満足に 給料 も 支払わ ない ので は 、 わざわざ 魔法 使い の 面汚し に なる 甲斐 が ないで す ねぇ ?」 |やくしょ||まんぞくに|きゅうりょう||しはらわ|||||まほう|つかい||つらよごし|||かい|||| Schade, wenn die Regierung Ihnen kein ausreichendes Gehalt zahlt, lohnt es sich nicht, Zauberer zu werden, oder? What a pity that the government doesn't pay you a satisfactory salary, so it's not worth the trouble of becoming a magician, is it?

ウィーズリー 氏 は ロン や ジニー より も もっと 深々と 真っ赤に なった 。 |うじ||||||||しんしんと|まっかに| Mr. Weasley turned a deeper shade of red than Ron and Ginny.

「 マルフォイ 、 魔法使い の 面汚し が どういう 意味 か に ついて 、 私 たち は 意見 が 違う ようだ が 」 |まほうつかい||つらよごし|||いみ||||わたくし|||いけん||ちがう|| "Malfoy, we seem to disagree about what the witch's mess means."

「 さ ようです な 」 "I guess so."

マルフォイ 氏 の 薄 灰色 の 目 が 、 心配 そうに なりゆき を 見て いる グレンジャー 夫妻 の 方 に 移った 。 |うじ||うす|はいいろ||め||しんぱい|そう に|||みて|||ふさい||かた||うつった Mr. Malfoy's light gray eyes moved to Mr. and Mrs. Granger, who were looking anxiously. 「 ウィーズリー 、 こんな 連中 と 付き合って る ようで は ...... 君 の 家族 は もう 落ちる ところ まで 落ちた と 思って いた んです が ねぇ ――」 ||れんちゅう||つきあって||||きみ||かぞく|||おちる|||おちた||おもって|||| "Weasley, you seem to be dating these guys ... I thought your family had fallen to the point of falling ..."

ジニー の 大 鍋 が 宙 を 飛び 、 ドサッ と 金属 の 落ちる 音 が した ―― ウィーズリー 氏 が マルフォイ 氏 に 飛びかかり 、 その 背中 を 本棚 に 叩きつけた 。 ||だい|なべ||ちゅう||とび|||きんぞく||おちる|おと||||うじ|||うじ||とびかかり||せなか||ほんだな||たたきつけた Genie's cauldron flew through the air, and there was a slamming sound of metal falling--Weasley jumped at Malfoy and slammed his back against the bookshelf. 分厚い 呪文 の 本 が 数 十 冊 、 みんな の 頭 に ドサドサ と 落ちて きた 。 ぶあつい|じゅもん||ほん||すう|じゅう|さつ|||あたま||||おちて| Dozens of thick spellbooks have fallen into everyone's heads.

「 やっつけろ 、 パパ !」 フレッド か ジョージ か が 叫んだ 。 |ぱぱ|||じょーじ|||さけんだ

「 アーサー 、 ダメ 、 やめて !」 ウィーズリー 夫人 が 悲鳴 を あげた 。 |だめ|||ふじん||ひめい||

人垣 が サーッ と あとずさり し 、 はずみ で またまた 本棚 に ぶつかった 。 ひとがき|||||||||ほんだな|| The crowd fell back and bumped into the bookshelf again at the edge of the street.

「 お 客 様 、 どうか おや め を ―― どうか !」 店員 が 叫んだ 。 |きゃく|さま||||||てんいん||さけんだ "Customers, please don't do it--please!" The clerk shouted. そこ へ 、 ひときわ 大きな 声 が し た 。 |||おおきな|こえ||| Then, there was a very loud voice.

「 やめんかい 、 おっさん たち 、 やめんかい ――」 ハグリッド が 本 の 山 を 掻き分けて やってきた 。 や めんかい|お っ さん||や めんかい|||ほん||やま||かきわけて| Hagrid came over to me, wading through a pile of books. あっという間 に ハグリッド は ウィーズリー 氏 と マルフォイ 氏 を 引き離した 。 あっというま|||||うじ|||うじ||ひきはなした ウィーズリー 氏 は 唇 を 切り 、 マルフォイ 氏 の 目 は 「 毒 きのこ 百科 」 で ぶた れた 痕 が あった 。 |うじ||くちびる||きり||うじ||め||どく||ひゃっか||||あと|| Mr. Weasley's lip was cut and Mr. Malfoy's eye was impaled with a "poison mushroom". マルフォイ 氏 の 手 に は まだ 、 ジニー の 変身 術 の 古本 が 握ら れ ていた 。 |うじ||て||||||へんしん|じゅつ||ふるほん||にぎら|| Malfoy still had a secondhand book of Genie's makeover technique in his hands. 目 を 妖しく ギラギラ 光らせて 、 それ を ジニー の 方 に 突き出し ながら 、 マルフォイ 氏 が 捨て 台詞 を 言った 。 め||あやしく|ぎらぎら|ひからせて|||||かた||つきだし|||うじ||すて|せりふ||いった Mr. Malfoy said abandoned lines, with his eyes glaring mysteriously and sticking them out toward Ginny.

「 ほら 、 チビ ―― 君 の 本 だ ―― 君 の 父親 に して みれば これ が 精一杯 だろう ――」 ||きみ||ほん||きみ||ちちおや||||||せいいっぱい| "Look, Chibi-your book-this would be the best for your father-"

ハグリッド の 手 を 振り ほどき 、 ドラコ に 目 で 合図 して 、 マルフォイ 氏 は さっと 店 から 出て 行った 。 ||て||ふり||||め||あいず|||うじ|||てん||でて|おこなった Unleashing Hagrid's hand and visually signaling Draco, Malfoy quickly left the store.

「 アーサー 、 あいつ の こと は ほっとか ん かい 」 |||||ほっと か|| "Arthur, are you relieved about him?"

ハグリッド は 、 ウィーズリー 氏 の ローブ を 元通りに 整えて やろう と して 、 ウィーズリー 氏 を 吊るし上げ そうに なり ながら 言った 。 |||うじ||||もとどおりに|ととのえて|||||うじ||つるしあげ|そう に|||いった Hagrid said he was about to hang Weasley in an attempt to restore Weasley's robe.

「 骨 の 髄 まで 腐っと る 。 こつ||ずい||くさ っと| "Even the bone marrow is rotten. 家族 全員 が そう だ 。 かぞく|ぜんいん||| The whole family is the same. みんな 知っち ょる 。 |ち っち| Everyone knows. マルフォイ 家 の やつ ら の 言 う こ た ぁ 、 聞く 価値 が ねえ 。 |いえ|||||げん|||||きく|かち|| The words of the Malfoy family aren't worth listening to. そろって 根性 曲がり だ 。 |こんじょう|まがり| It's all a guts bend. そう な んだ 。 Yes, that's right. さあ 、 みんな ―― さっさ と 出 ん かい 」 ||||だ|| Come on, guys-- let's get out of here."

店員 は 一家 が 外 に 出る の を 止めた そうだ が 、 自分 が ハグリッド の 腰 まで さえ 背 が 届か ない の を 見て 考え 直した らしい 。 てんいん||いっか||がい||でる|||とどめた|そう だ||じぶん||||こし|||せ||とどか||||みて|かんがえ|なおした| The clerk seems to have stopped the family from going out, but he seems to have reconsidered when he saw that he couldn't even reach Hagrid's waist. 外 に 出て 、 みんな は 急いで 歩いた 。 がい||でて|||いそいで|あるいた Once outside, everyone walked quickly. グレンジャー 夫妻 は 恐ろし さ に 震え 、 ウィーズリー 夫人 は 怒り に 震えて いた 。 |ふさい||おそろし|||ふるえ||ふじん||いかり||ふるえて| The Grangers were trembling with horror, and Mrs. Weasley was trembling with anger.

「 子供 たち に 、 なんて よい お 手本 を 見せて くれた もの です こと ...... 公衆 の 面前 で 取っ組み合 い なんて ...... ギルデロイ ・ ロックハート が いったい どう 思った か ......」 「 あいつ 、 喜んで た ぜ 」 フレッド が 言った 。 こども||||||てほん||みせて|||||こうしゅう||めんぜん||と っ くみあわ||||||||おもった|||よろこんで|||||いった "What a good example for the children ... What did Gilderoy Lockhart think about working in front of the public?" ..... "" He was happy, "Fred said. 「 店 を 出る とき あいつ が 言って たこ と 、 聞か な かった の ? あの 『 日 刉 預言 者 新聞 』 の やつ に 、 喧嘩 の こと を 記事 に して くれ ない かって 頼 ん でた よ 。 てん||でる||||いって|||きか|||||ひ||よげん|もの|しんぶん||||けんか||||きじ||||||たの||| "Did you not hear what he said when you left the store? I asked that guy in the" Nissho Prophet Newspaper "to write about the fight. ―― なんでも 、 宣伝 に なる からって 言って たな 」  それにしても 、 一行 は しょんぼり して 「 漏れ 鍋 」 の 暖炉 に 向かった 。 |せんでん|||から って|いって|||いっこう||||もれ|なべ||だんろ||むかった ――I was saying that anything would be a promotion. ”Even so, the party went to the fireplace of“ Leaky Pot ”. そこ から 暖炉 飛行 粉 で ハリー と 、 ウィーズリー 一家 と 買物 一式 が 「 隠れ 穴 」 に 帰る こと に なった 。 ||だんろ|ひこう|こな|||||いっか||かいもの|いっしき||かくれ|あな||かえる||| From there, the fireplace, flying powder, Harry, the Weasley family, and the shopping set returned to the "burrow." グレンジャー 一 家 は 、 そこ から 裏側 の マグル の 世界 に 戻る ので 、 みんな は お 別れ を 言い合った 。 |ひと|いえ||||うらがわ||||せかい||もどる|||||わかれ||いいあった The Grangers returned from there to the Muggle world behind them, so everyone said goodbye. ウィーズリー 氏 は 、 バス停 と は どんなふうに 使う もの な の か 、 質問 し かかった が 、 奥さん の 顔 を 見 て 、 すぐに やめた 。 |うじ||ばすてい||||つかう|||||しつもん||||おくさん||かお||み||| Mr. Weasely asked, "What is a bus stop used for?", But when he saw his wife's face, he immediately stopped.

ハリー は メガネ を 外し 、 ポケット に しっかり しまい 、 それ から 暖炉 飛行 粉 を つまんだ 。 ||めがね||はずし|ぽけっと||||||だんろ|ひこう|こな|| Harry took off his glasses, put them in his pockets, and then picked up the fireplace flying powder. やっぱり 、 この 旅行 の やり 方 は 、 ハリー に は 苦手だった 。 ||りょこう|||かた|||||にがてだった I knew Harry was not good at this way of traveling.