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2 - Harry Potter, 15.1.2 アラゴグ - Aragog

15.1.2 アラゴグ - Aragog

ハグリッド は よく ない やつ だ と いつも 思って いた と か 、 ごたごた は 一切 解決 した と か 、 その 自信 たっぷりな 話し ぶり に イライラ して 、 ハリー は 「 ブール お化け と の クール な 旅 」 を 、 ロックハート の 間抜け 顔 に 、 思いきり 投げつけ たくて たまらなかった 。

その かわり に 、 ロン に 走り書き を 渡す こと で 、 ハリー は 我慢 した 。

「 今夜 決行 しよう 」

ロン は メモ を 読んで ゴクリ と 生 唾 を 飲んだ 。

そして いつも ハーマイオニー が 座って いた 席 を 横目 で 見た 。 空っぽの 席 が ロン の 決心 を 固め させた ようだ 。 ロン は 頷いた 。

グリフィンドール の 談話 室 は 、 このごろ いつでも 混 み合って いた 。 六 時 以降 、 他 に 行き場 が なかった のだ 。 それ に 、 話す こと は あり余る ほど あった ので 、 その 結果 、 談話 室 は 、 真 夜中 過ぎ まで 人 が いる こと が 多かった 。

ハリー は 夕食 後 すぐに 「 透明 マント 」 を トランク から 取り出して きて 、 談話 室 に 誰 も い なく なる まで マント の 上 に 座って 時 を 待った 。

フレッド と ジョージ が 、 ハリー と ロン に 「 爆発 ゲーム 」 の 勝負 を 挑み 、 ジニー は 、 ハーマイ オニー の お気に入り の 席 に 座り 、 沈み きって それ を 眺めて いた 。

ハリー と ロン は わざと 負け 続けて 、 ゲーム を 早く 終わら せよう と した が 、 やっと フレッド 、 ジョージ 、 ジニー が 寝室 に 戻った とき に は 、 とうに 十二 時 を 過ぎて いた 。

ハリー と ロン は 男子 寮 、 女子 寮 に 通じる ドア が 、 二 つ と も 遠く の 方 で 閉まる 音 を 確かめ 、 そ れ から 「 マント 」 を 取り出して 羽織り 、 肖僕 画 の 裏 の 穴 を 這い 登った 。

先生 方 に ぶつから ない ように し ながら 城 を 抜ける の は 、 今度 も 一苦労 だった 。

やっと 玄関 ホール に たどり着き 、 樫 の 扉 の 門 を はずし 、 蝶番 が 乳 んだ 昔 を たて ない よう 、 そ ーっと 扉 を 細く 開けて 、 その 隙間 を 通り 、 二 人 は 月 明かり に 照らさ れた 校庭 に 踏み出し た 。 「 ウン 、 そう だ 」 黒々 と 広がる 草むら を 大股 で 横切り ながら 、 ロン が 出し抜けに 言った 。

「 森 まで 行って も 跡 を つける もの が 見つから ない かも しれ ない 。 あの クモ は 森 なんか に 行か なかった かも しれ ない 。 だいたい そっち の 方向 に 向かって 移動 して いた ように 見えた こと は 確かだ けど 、 でも ......」

ロン の 声 が そう であって 執 しい と いう ふうに だんだん 小さく なって いった 。

ハグリッド の 小屋 に たどり着いた 。 真っ暗な 窓 が いかにも もの悲しく 寂しかった 。 ハリー が 入口 の 戸 を 開ける と 、 二 人 の 姿 を 見つけた ファング が 狂った ように 喜んだ 。

ウォン 、 ウォン と 太く 轟く ような 声 で 鳴か れたら 、 城 中 の 人間 が 起きて しまう ので は ない か と 、 気 が 気 で なく 、 二 人 は 急いで 暖炉 の 上 の 缶 から 、 糖 蜜 ヌガー を 取り出し 、 ファング に 食べ させた ―― ファング の 上下 の 歯 が しっかり くっついた 。 。 ハリー は 「 透明 マント 」 を ハグリッド の テーブル の 上 に 置いた 。 真っ暗な 森 の 中 で は 必要 が ない 。

「 ファング 、 おい で 。 散歩 に 行く よ 」 ハリー は 、 自分 の 腿 を 叩いて 合図 した 。

ファング は 喜んで 飛び 跳ね ながら 二 人 に ついて 小屋 を 出て 、 森 の 入口 まで ダッシュ し 、 楓 の 大木 の 下 で 脚 を 上げ 、 用 を たした 。

ハリー が 杖 を 取り出し 「 ルーモス !< 光 よ >」 と 唱える と 、 杖 の 先 に 小さな 灯 り が 点った 。 森 の 小道 に クモ の 通った 跡 が ある か どう か を 探す のに 、 やっと 間に合う ぐらい の 灯り だ 。 「 いい 考え だ 」 ロン が 言った 。 「 僕 も 点ければ いい んだ けど 、 でも 、 僕 の は ―― 爆発 したり する かも しれ ない し ......」 ハリー は ロン の 肩 を トントン と 叩き 、 草むら を 指差した 。 はぐれ グモ が 二 匹 、 急いで 杖 灯り 光 を 逃れ 、 木 の 影 に 隠れる ところ だった 。 「 オーケー 」 もう 逃れ よう が ない と 覚悟 した か の ように 、 ロン は 溜息 を ついた 。 「 いい よ 。 行こう 」

二 人 は 森 の 中 へ と 入って 行った 。

ファング は 、 木 の 根 や 落ち葉 を タンクン 喚 ぎ ながら 、 二 人 の 周り を 敏捷に 走り回って ついて きた 。

クモ の 群れ が ザワザワ と 小道 を 移動 する 足取り を 、 二 人 は ハリー の 杖 の 灯り を 頼り に 追った 。 小枝 の 折れる 音 、 木 の 葉 の 擦れ 合う 音 の 他 に 何 か 聞こえ は し ない か と 、 耳 を そばだて 、 二 人 は 黙って 歩き 続けた 。

約 二十 分 ほど 歩いたろう か 、 やがて 、 木々 が 一層 深々と 茂り 、 空 の 星 さえ 見え なり なり 、 闇 の 帳 り に 光 を 放つ の は ハリー の 杖 だけ に なった 。

その とき 、 クモ の 群れ が 小道 から それる の が 見えた 。

ハリー は 立ち止まり 、 クモ が どこ へ 行く の か を 見よう と した が 、 杖 灯り の 小さな 輪 の 外 は 一 寸 先 も 見え ない 暗闇 だった 。

こんなに 森 の 奥 まで 入り込んだ こと は なかった 。

前回 森 に 入った とき 、「 道 を 外れる な よ 」 と ハグリッド に 忠告 さ れた こと を 、 ありあり と 思 い 出した 。

しかし 、 ハグリッド は 、 今や 遠く 離れた ところ に いる ―― たぶん アズカバン の 独房 に 、 つく ねん と 座って いる のだろう 。 その ハグリッド が 、 今度 は クモ の 跡 を 追え と 言った のだ 。

何 か 湿った 物 が ハリー の 手 に 触れた 。

ハリー は 思わず 飛び ず きって 、 ロン の 足 を 踏んづけて しまった 。 ―― ファング の 鼻面 だった 。 「 どう する !」 杖 の 灯り を 受けて 、 やっと ロン の 目 だ と わかる もの に 向かって 、 ハリー が 聞 いた 。

「 ここ まで 来て しまった んだ もの 」 と ロン が 答えた 。

二 人 は クモ の 素早い 影 を 追いかけて 、 森 の 茂み の 中 に 入り込んだ 。

もう 速く は 動け ない 。 行く手 を 遮る 木 の 根 や 切り株 も 、 ほとんど 見え ない 真っ暗闇だ 。 ファ ング の 熱い 息 が 、 ハリー の 手 に かかる の を 感じた 。 二 人 は 何度 か 立ち止まって 、 ハリー が かがみ込み 、 杖 灯り に 照らさ れた クモ の 群れ を 確認 しなければ なら なかった 。 尐 なく と も 三十 分 ほど は 歩いたろう 。 ローブ が 低く 突き出した 枝 や 荊 に 引っかかった 。

しばらく する と 、 相変わらず うっそうと した 茂み だった が 、 地面 が 下り坂 に なって いる の に 気づいた 。

ふいに 、 ファング が 大きく 吼える 声 が こだま し 、 ハリー も ロン も 跳び上がった 。

「 なんだ !」 ロン は 大声 を あげ 、 真っ暗闇 を 見回し 、 ハリー の 肘 を しっかり つかんだ 。

「 むこうで 何 か が 動いて いる 」 ハリー は 息 を ひそめた 。

「 シーッ ...... 何 か 大きい もの だ 」

耳 を すませた 。 右 の 方 、 尐 し 離れた ところ で 、 何 か 大きな もの が 、 木立 の 間 を 枝 を バキバキ お 折り ながら 道 を つけて 進んで くる 。

「 もう ダメだ 」 ロン が 思わず 声 を もらした 。

「 もう ダメ 、 もう ダメ 、 ダメ ......」

「 シーッ !」 ハリー が 必死で 止めた 。

「 君 の 声 が 聞こえて しまう 」

「 僕 の 声 ?」 ロン が とてつもなく 上ずった 声 を 出した 。 「 とっくに 聞こえて る よ 。 ファング の 声 が !」 恐怖 に 凍りついて 立ちすくみ 、 ただ 待つ だけ の 二 人 の 目玉 に 、 闇 が 重苦しく のしかかった 。 ゴロゴロ と いう 奇妙な 音 が した か と 思う と 、 急に 静かに なった 。 「 何 を して いる んだろう !」 と ハリー 。

「 飛びかかる 準備 だろう 」 と ロン 。

震え ながら 、 金縛り に あった ように 、 二 人 は 待ち 続けた 。

「 行っちゃった の か な 。 ・・」 と ハリー 。

「 さあ ――」

突然 右 の 方 に カッ と 閃光 が 走った 。 暗闇 の 中 で の まぶしい 光 に 、 二 人 は 反射 的に 手 を かざし て 目 を 覆った 。

ファング は キャン と 鳴いて 逃げよう と した が 、 荊 に 絡まって ますます キャンキャン 鳴いた 。 「 ハリー !」 ロン が 大声 で 呼んだ 。

緊張 が 取れて 、 ロン の 声 の 調子 が 変わった 。

「 僕たち の 車 だ !」

「 えっ?」 「 行こう !」 ハリー は まごまご と ロン の あと に ついて 、 滑ったり 、 転んだり し ながら 光 の 方 に 向かった 。 まもなく 開けた 場所 に 出た 。

ウィーズリー 氏 の 車 だ 。 誰 も 乗って いない 。 深い 木 の 茂み に 囲ま れ 、 木 の 枝 が 屋根 の ように 重なり合う 下 で 、 ヘッドライト を ギラ つか せて いる 。 ロン が 口 を アングリ 開けて 近づく と 、 車 は ゆっくり と 、 まるで 大きな トルコ 石 色 の 犬 が 、 飼い主 に 挨拶 する ように すり寄って き た 。

「 こいつ 、 ずっと ここ に いたんだ !」 ロン が 車 の 周り を 歩き ながら 嬉し そうに 言った 。

「 ご覧 よ 。 森 の 中 で 野生 化 しちゃって る ......」 車 の 泤 よけ は 傷 だらけ で 泤 ん こ だった 。 勝手に 森 の 中 を ゴロゴロ 動き回って いた ようだ 。

ファング は 車 が お 気 に 召さ ない ようだ 。 すねっ子 の ように ハリー に ぴったり くっついて い る 。 ファング が 震えて いる の が 伝わって きた 。 ハリー は ようやく 呼吸 も 落ち着いて きて 、 杖 を ローブ の 中 に 収めた 。

「 僕 。 たち 、 こいつ が 襲って くる と 思った のに !」 ロン は 車 に 寄りかかり 、 やさしく 叩 い た 。

「 おまえ は どこ に 行っちゃった の かって 、 ずっと 気 に して たよ !」 ハリー は クモ の 通った 跡 は ない か と ヘッドライト で 照らさ れた 地面 を 、 まぶし そうに 目 を 細 め て 見回した 。 しかし クモ の 群れ は 、 ギラギラ する 明り から 急いで 逃げ 去って しまって いた 。

「 見失っちゃった 」 ハリー が 言った 。 「 さあ 、 探し に 行か なり ちゃ 」


15.1.2 アラゴグ - Aragog |aragog 15.1.2 Aragog - Aragog 15.1.2 Aragog - Aragog 15.1.2 Aragog - Aragog 15.1.2 Aragog - Aragog

ハグリッド は よく ない やつ だ と いつも 思って いた と か 、 ごたごた は 一切 解決 した と か 、 その 自信 たっぷりな 話し ぶり に イライラ して 、 ハリー は 「 ブール お化け と の クール な 旅 」 を 、 ロックハート の 間抜け 顔 に 、 思いきり 投げつけ たくて たまらなかった 。 ||||||||おもって||||||いっさい|かいけつ|||||じしん||はなし|||いらいら|||||おばけ|||||たび||||まぬけ|かお||おもいきり|なげつけ|| Hagrid always thought he was a bad guy, he solved all the mess, and he was frustrated by his confident talk, and Harry went on a "cool trip with the Boule ghost" to the rock heart idiot. I was dying to throw it at my face.

その かわり に 、 ロン に 走り書き を 渡す こと で 、 ハリー は 我慢 した 。 |||||はしりがき||わたす|||||がまん| Instead, Harry put up with giving Ron a scribble.

「 今夜 決行 しよう 」 こんや|けっこう|

ロン は メモ を 読んで ゴクリ と 生 唾 を 飲んだ 。 ||めも||よんで|ごくり||せい|つば||のんだ

そして いつも ハーマイオニー が 座って いた 席 を 横目 で 見た 。 ||||すわって||せき||よこめ||みた He looked across to where Hermione always sat. 空っぽの 席 が ロン の 決心 を 固め させた ようだ 。 からっぽの|せき||||けっしん||かため|さ せた| The empty seats seem to have solidified Ron's decision. ロン は 頷いた 。 ||うなずいた

グリフィンドール の 談話 室 は 、 このごろ いつでも 混 み合って いた 。 ||だんわ|しつ||||こん|みあって| The Gryffindor common room was always crowded these days. 六 時 以降 、 他 に 行き場 が なかった のだ 。 むっ|じ|いこう|た||ゆきば||| After six o'clock, there was no other place to go. それ に 、 話す こと は あり余る ほど あった ので 、 その 結果 、 談話 室 は 、 真 夜中 過ぎ まで 人 が いる こと が 多かった 。 ||はなす|||ありあまる|||||けっか|だんわ|しつ||まこと|よなか|すぎ||じん|||||おおかった And there was so much to talk about, and as a result, the lounge was often crowded until after midnight.

ハリー は 夕食 後 すぐに 「 透明 マント 」 を トランク から 取り出して きて 、 談話 室 に 誰 も い なく なる まで マント の 上 に 座って 時 を 待った 。 ||ゆうしょく|あと||とうめい|まんと||とらんく||とりだして||だんわ|しつ||だれ||||||まんと||うえ||すわって|じ||まった Immediately after dinner, Harry took the "transparent cloak" out of his trunk and sat on the cloak until no one was in the common room.

フレッド と ジョージ が 、 ハリー と ロン に 「 爆発 ゲーム 」 の 勝負 を 挑み 、 ジニー は 、 ハーマイ オニー の お気に入り の 席 に 座り 、 沈み きって それ を 眺めて いた 。 ||じょーじ||||||ばくはつ|げーむ||しょうぶ||いどみ||||||おきにいり||せき||すわり|しずみ||||ながめて| Fred and George challenged Harry and Ron to the "explosion game," and Ginny sat in Hermeiony's favorite seat, sinking and looking at it.

ハリー と ロン は わざと 負け 続けて 、 ゲーム を 早く 終わら せよう と した が 、 やっと フレッド 、 ジョージ 、 ジニー が 寝室 に 戻った とき に は 、 とうに 十二 時 を 過ぎて いた 。 |||||まけ|つづけて|げーむ||はやく|おわら|||||||じょーじ|||しんしつ||もどった|||||じゅうに|じ||すぎて| Harry and Ron tried to end the game early by losing on purpose, but by the time Fred, George, and Ginny finally returned to their bedrooms, it was well past midnight.

ハリー と ロン は 男子 寮 、 女子 寮 に 通じる ドア が 、 二 つ と も 遠く の 方 で 閉まる 音 を 確かめ 、 そ れ から 「 マント 」 を 取り出して 羽織り 、 肖僕 画 の 裏 の 穴 を 這い 登った 。 ||||だんし|りょう|じょし|りょう||つうじる|どあ||ふた||||とおく||かた||しまる|おと||たしかめ||||まんと||とりだして|はおり|しょうぼく|が||うら||あな||はい|のぼった Harry and Ron heard the doors to the boys' and girls' dormitories close in the distance, then they took off their "cloaks," put them on, and crawled through the hole behind the portrait.

先生 方 に ぶつから ない ように し ながら 城 を 抜ける の は 、 今度 も 一苦労 だった 。 せんせい|かた||ぶつ から|||||しろ||ぬける|||こんど||ひとくろう| It was again a challenge to get through the castle while trying not to bump into the teachers.

やっと 玄関 ホール に たどり着き 、 樫 の 扉 の 門 を はずし 、 蝶番 が 乳 んだ 昔 を たて ない よう 、 そ ーっと 扉 を 細く 開けて 、 その 隙間 を 通り 、 二 人 は 月 明かり に 照らさ れた 校庭 に 踏み出し た 。 |げんかん|ほーる||たどりつき|かし||とびら||もん|||ちょうつがい||ちち||むかし||||||- っと|とびら||ほそく|あけて||すきま||とおり|ふた|じん||つき|あかり||てらさ||こうてい||ふみだし| Finally, I reached the entrance hall, removed the gate of the oak door, gently opened the door so that the hinges wouldn't be milky, and passed through the gap, and the two were lit by the moonlight. I stepped into the school grounds. 「 ウン 、 そう だ 」 黒々 と 広がる 草むら を 大股 で 横切り ながら 、 ロン が 出し抜けに 言った 。 |||くろぐろ||ひろがる|くさむら||おおまた||よこぎり||||だしぬけに|いった "Un, that's right," Ron said out of the blue, crossing the black grass with his stride.

「 森 まで 行って も 跡 を つける もの が 見つから ない かも しれ ない 。 しげる||おこなって||あと|||||みつから|||| "You may not be able to find anything that will leave a mark even if you go to the forest. あの クモ は 森 なんか に 行か なかった かも しれ ない 。 |くも||しげる|||いか|||| Maybe that spider didn't go to the forest or something. だいたい そっち の 方向 に 向かって 移動 して いた ように 見えた こと は 確かだ けど 、 でも ......」 |||ほうこう||むかって|いどう||||みえた|||たしかだ|| I'm sure it looked like it was moving in that direction, but ... "

ロン の 声 が そう であって 執 しい と いう ふうに だんだん 小さく なって いった 。 ||こえ||||と||||||ちいさく|| Ron's voice was so obsessive, and it became smaller and smaller.

ハグリッド の 小屋 に たどり着いた 。 ||こや||たどりついた 真っ暗な 窓 が いかにも もの悲しく 寂しかった 。 まっくらな|まど|||ものがなしく|さびしかった The pitch-black windows were indeed very sad and lonely. ハリー が 入口 の 戸 を 開ける と 、 二 人 の 姿 を 見つけた ファング が 狂った ように 喜んだ 。 ||いりぐち||と||あける||ふた|じん||すがた||みつけた|||くるった||よろこんだ When Harry opened the door, Fang was madly happy to see them.

ウォン 、 ウォン と 太く 轟く ような 声 で 鳴か れたら 、 城 中 の 人間 が 起きて しまう ので は ない か と 、 気 が 気 で なく 、 二 人 は 急いで 暖炉 の 上 の 缶 から 、 糖 蜜 ヌガー を 取り出し 、 ファング に 食べ させた ―― ファング の 上下 の 歯 が しっかり くっついた 。 |||ふとく|とどろく||こえ||なか||しろ|なか||にんげん||おきて|||||||き||き|||ふた|じん||いそいで|だんろ||うえ||かん||とう|みつ|||とりだし|||たべ|さ せた|||じょうげ||は||| Won, Won and a thick roaring voice might cause humans in the castle to wake up. I took it out and let the fang eat it--the upper and lower teeth of the fang were firmly attached. 。 ハリー は 「 透明 マント 」 を ハグリッド の テーブル の 上 に 置いた 。 ||とうめい|まんと||||てーぶる||うえ||おいた 真っ暗な 森 の 中 で は 必要 が ない 。 まっくらな|しげる||なか|||ひつよう||

「 ファング 、 おい で 。 "Fang, come on. 散歩 に 行く よ 」 ハリー は 、 自分 の 腿 を 叩いて 合図 した 。 さんぽ||いく||||じぶん||もも||たたいて|あいず| I'm going for a walk," Harry signaled by tapping his thigh.

ファング は 喜んで 飛び 跳ね ながら 二 人 に ついて 小屋 を 出て 、 森 の 入口 まで ダッシュ し 、 楓 の 大木 の 下 で 脚 を 上げ 、 用 を たした 。 ||よろこんで|とび|はね||ふた|じん|||こや||でて|しげる||いりぐち||だっしゅ||かえで||たいぼく||した||あし||あげ|よう|| Fang gladly jumped out of the hut with them, dashed to the entrance to the forest, raised his legs under the maple tree, and used it.

ハリー が 杖 を 取り出し 「 ルーモス !< 光 よ >」 と 唱える と 、 杖 の 先 に 小さな 灯 り が 点った 。 ||つえ||とりだし||ひかり|||となえる||つえ||さき||ちいさな|とう|||つ った Harry took out his wand and said, "Lumos! <Light!" and a small light appeared at the end of his wand. 森 の 小道 に クモ の 通った 跡 が ある か どう か を 探す のに 、 やっと 間に合う ぐらい の 灯り だ 。 しげる||こみち||くも||かよった|あと|||||||さがす|||まにあう|||ともり| It was a light that was barely in time to find out if there were any traces of spiders on the forest path. 「 いい 考え だ 」 ロン が 言った 。 |かんがえ||||いった "It's a good idea," Ron said. 「 僕 も 点ければ いい んだ けど 、 でも 、 僕 の は ―― 爆発 したり する かも しれ ない し ......」 ハリー は ロン の 肩 を トントン と 叩き 、 草むら を 指差した 。 ぼく||つければ|||||ぼく|||ばくはつ|||||||||||かた||とんとん||たたき|くさむら||ゆびさした "I wish I could turn it on, but I'm ... it might explode ..." Harry tapped Ron's shoulder and pointed at the grass. はぐれ グモ が 二 匹 、 急いで 杖 灯り 光 を 逃れ 、 木 の 影 に 隠れる ところ だった 。 |||ふた|ひき|いそいで|つえ|ともり|ひかり||のがれ|き||かげ||かくれる|| Two stray spiders hurriedly escaped the light of the cane and were about to hide in the shadow of a tree. 「 オーケー 」 もう 逃れ よう が ない と 覚悟 した か の ように 、 ロン は 溜息 を ついた 。 おーけー||のがれ|||||かくご|||||||ためいき|| "OK" Ron sighed, as if he had prepared to escape. 「 いい よ 。 行こう 」 いこう

二 人 は 森 の 中 へ と 入って 行った 。 ふた|じん||しげる||なか|||はいって|おこなった

ファング は 、 木 の 根 や 落ち葉 を タンクン 喚 ぎ ながら 、 二 人 の 周り を 敏捷に 走り回って ついて きた 。 ||き||ね||おちば|||かん|||ふた|じん||まわり||びんしょうに|はしりまわって|| Fang followed them around, rattling off tree roots and fallen leaves, and running agilely.

クモ の 群れ が ザワザワ と 小道 を 移動 する 足取り を 、 二 人 は ハリー の 杖 の 灯り を 頼り に 追った 。 くも||むれ||||こみち||いどう||あしどり||ふた|じん||||つえ||ともり||たより||おった A flock of spiders followed Zawazawa and his footsteps along the path, relying on the lights of Harry's wand. 小枝 の 折れる 音 、 木 の 葉 の 擦れ 合う 音 の 他 に 何 か 聞こえ は し ない か と 、 耳 を そばだて 、 二 人 は 黙って 歩き 続けた 。 こえだ||おれる|おと|き||は||すれ|あう|おと||た||なん||きこえ||||||みみ|||ふた|じん||だまって|あるき|つづけた They continued walking in silence, their ears straining to hear anything other than the sound of twigs snapping and leaves rustling against each other.

約 二十 分 ほど 歩いたろう か 、 やがて 、 木々 が 一層 深々と 茂り 、 空 の 星 さえ 見え なり なり 、 闇 の 帳 り に 光 を 放つ の は ハリー の 杖 だけ に なった 。 やく|にじゅう|ぶん||あるいたろう|||きぎ||いっそう|しんしんと|しげり|から||ほし||みえ|||やみ||ちょう|||ひかり||はなつ|||||つえ||| After walking for about twenty minutes, the trees grew deeper and even the stars in the sky became visible, and only Harry's wand shed light on the book of darkness.

その とき 、 クモ の 群れ が 小道 から それる の が 見えた 。 ||くも||むれ||こみち|||||みえた

ハリー は 立ち止まり 、 クモ が どこ へ 行く の か を 見よう と した が 、 杖 灯り の 小さな 輪 の 外 は 一 寸 先 も 見え ない 暗闇 だった 。 ||たちどまり|くも||||いく||||みよう||||つえ|ともり||ちいさな|りん||がい||ひと|すん|さき||みえ||くらやみ| Harry stopped and tried to see where the spider was going, but outside the small ring of wand lights was a darkness that couldn't be seen at all.

こんなに 森 の 奥 まで 入り込んだ こと は なかった 。 |しげる||おく||はいりこんだ||| I had never been this deep into the forest.

前回 森 に 入った とき 、「 道 を 外れる な よ 」 と ハグリッド に 忠告 さ れた こと を 、 ありあり と 思 い 出した 。 ぜんかい|しげる||はいった||どう||はずれる||||||ちゅうこく|||||||おも||だした

しかし 、 ハグリッド は 、 今や 遠く 離れた ところ に いる ―― たぶん アズカバン の 独房 に 、 つく ねん と 座って いる のだろう 。 |||いまや|とおく|はなれた|||||||どくぼう|||||すわって|| その ハグリッド が 、 今度 は クモ の 跡 を 追え と 言った のだ 。 |||こんど||くも||あと||おえ||いった| This time Hagrid told him to follow the spider's trail.

何 か 湿った 物 が ハリー の 手 に 触れた 。 なん||しめった|ぶつ||||て||ふれた Something damp touched Harry's hand.

ハリー は 思わず 飛び ず きって 、 ロン の 足 を 踏んづけて しまった 。 ||おもわず|とび|||||あし||ふんづけて| Harry jumped out of his skin and stepped on Ron's foot. ―― ファング の 鼻面 だった 。 ||はなづら| -- It was Fang's nose. 「 どう する !」 杖 の 灯り を 受けて 、 やっと ロン の 目 だ と わかる もの に 向かって 、 ハリー が 聞 いた 。 ||つえ||ともり||うけて||||め||||||むかって|||き| "What are you doing!" Harry heard, receiving the light of the cane, toward what he could finally see as Ron's eyes.

「 ここ まで 来て しまった んだ もの 」 と ロン が 答えた 。 ||きて|||||||こたえた "I've come this far," Ron replied.

二 人 は クモ の 素早い 影 を 追いかけて 、 森 の 茂み の 中 に 入り込んだ 。 ふた|じん||くも||すばやい|かげ||おいかけて|しげる||しげみ||なか||はいりこんだ They followed the spider's swift shadow into the bushes of the forest.

もう 速く は 動け ない 。 |はやく||うごけ| I can't move fast anymore. 行く手 を 遮る 木 の 根 や 切り株 も 、 ほとんど 見え ない 真っ暗闇だ 。 ゆくて||さえぎる|き||ね||きりかぶ|||みえ||まっくらやみだ It was pitch black, with hardly any tree roots or stumps to block our way. ファ ング の 熱い 息 が 、 ハリー の 手 に かかる の を 感じた 。 |||あつい|いき||||て|||||かんじた I felt the hot breath of the fang in Harry's hands. 二 人 は 何度 か 立ち止まって 、 ハリー が かがみ込み 、 杖 灯り に 照らさ れた クモ の 群れ を 確認 しなければ なら なかった 。 ふた|じん||なんど||たちどまって|||かがみ こみ|つえ|ともり||てらさ||くも||むれ||かくにん|し なければ|| They had to stop several times before Harry had to bend down to see the spider colony illuminated by the wand-light. 尐 なく と も 三十 分 ほど は 歩いたろう 。 ||||さんじゅう|ぶん|||あるいたろう I must have walked at least 30 minutes. ローブ が 低く 突き出した 枝 や 荊 に 引っかかった 。 ||ひくく|つきだした|えだ||けい||ひっかかった

しばらく する と 、 相変わらず うっそうと した 茂み だった が 、 地面 が 下り坂 に なって いる の に 気づいた 。 |||あいかわらず|||しげみ|||じめん||くだりざか||||||きづいた After a while, I noticed that the ground had gone downhill, although the bushes were as dense as ever.

ふいに 、 ファング が 大きく 吼える 声 が こだま し 、 ハリー も ロン も 跳び上がった 。 |||おおきく|こう える|こえ||||||||とびあがった

「 なんだ !」 ロン は 大声 を あげ 、 真っ暗闇 を 見回し 、 ハリー の 肘 を しっかり つかんだ 。 |||おおごえ|||まっくらやみ||みまわし|||ひじ||| What the hell? Ron shouts, looks around in the darkness, and grabs Harry's elbow firmly.

「 むこうで 何 か が 動いて いる 」 ハリー は 息 を ひそめた 。 |なん|||うごいて||||いき|| There's something moving out there," Harry said under his breath.

「 シーッ ...... 何 か 大きい もの だ 」 |なん||おおきい||

耳 を すませた 。 みみ|| 右 の 方 、 尐 し 離れた ところ で 、 何 か 大きな もの が 、 木立 の 間 を 枝 を バキバキ お 折り ながら 道 を つけて 進んで くる 。 みぎ||かた|||はなれた|||なん||おおきな|||こだち||あいだ||えだ||||おり||どう|||すすんで|

「 もう ダメだ 」 ロン が 思わず 声 を もらした 。 |だめだ|||おもわず|こえ|| I can't do this anymore," Ron said.

「 もう ダメ 、 もう ダメ 、 ダメ ......」 |だめ||だめ|だめ No more, no more, no more. ......

「 シーッ !」 ハリー が 必死で 止めた 。 |||ひっしで|とどめた "Shh!" Harry tried hard to stop it.

「 君 の 声 が 聞こえて しまう 」 きみ||こえ||きこえて| "I can't help but hear your voice."

「 僕 の 声 ?」 ロン が とてつもなく 上ずった 声 を 出した 。 ぼく||こえ||||うわずった|こえ||だした "My voice?" Ron uttered a tremendously high voice. 「 とっくに 聞こえて る よ 。 |きこえて|| I can already hear you. ファング の 声 が !」 恐怖 に 凍りついて 立ちすくみ 、 ただ 待つ だけ の 二 人 の 目玉 に 、 闇 が 重苦しく のしかかった 。 ||こえ||きょうふ||こおりついて|たちすくみ||まつ|||ふた|じん||めだま||やみ||おもくるしく| Fang's voice is! "Frozen in fear, freezing, and the darkness weighed heavily on the two eyeballs who just waited. ゴロゴロ と いう 奇妙な 音 が した か と 思う と 、 急に 静かに なった 。 ごろごろ|||きみょうな|おと|||||おもう||きゅうに|しずかに| When I thought that there was a strange noise called rumbling, it suddenly became quiet. 「 何 を して いる んだろう !」 と ハリー 。 なん|||||| What is he doing? Harry said.

「 飛びかかる 準備 だろう 」 と ロン 。 とびかかる|じゅんび||| "I'm ready to jump in," Ron said.

震え ながら 、 金縛り に あった ように 、 二 人 は 待ち 続けた 。 ふるえ||かなしばり||||ふた|じん||まち|つづけた Shivering, as if in bondage, they continued to wait.

「 行っちゃった の か な 。 おこなっちゃ った||| "Did you go? ・・」 と ハリー 。

「 さあ ――」 "Come on--"

突然 右 の 方 に カッ と 閃光 が 走った 。 とつぜん|みぎ||かた||||せんこう||はしった Suddenly, there was a flash of light to the right. 暗闇 の 中 で の まぶしい 光 に 、 二 人 は 反射 的に 手 を かざし て 目 を 覆った 。 くらやみ||なか||||ひかり||ふた|じん||はんしゃ|てきに|て||||め||おおった In the bright light of the darkness, they reflexively held their hands over and covered their eyes.

ファング は キャン と 鳴いて 逃げよう と した が 、 荊 に 絡まって ますます キャンキャン 鳴いた 。 ||||ないて|にげよう||||けい||からまって|||ないた Fang tried to escape with a yelp, but got entangled in the briars and yelped more and more. 「 ハリー !」 ロン が 大声 で 呼んだ 。 |||おおごえ||よんだ

緊張 が 取れて 、 ロン の 声 の 調子 が 変わった 。 きんちょう||とれて|||こえ||ちょうし||かわった The tension was relieved and Ron's voice changed.

「 僕たち の 車 だ !」 ぼくたち||くるま|

「 えっ?」 「 行こう !」 ハリー は まごまご と ロン の あと に ついて 、 滑ったり 、 転んだり し ながら 光 の 方 に 向かった 。 |いこう||||||||||すべったり|ころんだり|||ひかり||かた||むかった "Eh?" "Let's go!" Harry followed Magomago and Ron, slipping and falling toward the light. まもなく 開けた 場所 に 出た 。 |あけた|ばしょ||でた Soon I went to an open place.

ウィーズリー 氏 の 車 だ 。 |うじ||くるま| 誰 も 乗って いない 。 だれ||のって| 深い 木 の 茂み に 囲ま れ 、 木 の 枝 が 屋根 の ように 重なり合う 下 で 、 ヘッドライト を ギラ つか せて いる 。 ふかい|き||しげみ||かこま||き||えだ||やね|||かさなりあう|した||へっどらいと||||| Surrounded by deep tree bushes, with tree branches overlapping like a roof, the headlights are glaring. ロン が 口 を アングリ 開けて 近づく と 、 車 は ゆっくり と 、 まるで 大きな トルコ 石 色 の 犬 が 、 飼い主 に 挨拶 する ように すり寄って き た 。 ||くち|||あけて|ちかづく||くるま|||||おおきな|とるこ|いし|いろ||いぬ||かいぬし||あいさつ|||すりよって|| As Ron approached with his mouth open, the car slowly sneaked up, as if a large turquoise dog greeted its owner.

「 こいつ 、 ずっと ここ に いたんだ !」 ロン が 車 の 周り を 歩き ながら 嬉し そうに 言った 。 |||||||くるま||まわり||あるき||うれし|そう に|いった He's been here the whole time! Ron said happily as he walked around the car.

「 ご覧 よ 。 ごらん| 森 の 中 で 野生 化 しちゃって る ......」 車 の 泤 よけ は 傷 だらけ で 泤 ん こ だった 。 しげる||なか||やせい|か|しちゃ って||くるま|||||きず|||||| It's become wild in the woods ... "The car's sword was full of scratches. 勝手に 森 の 中 を ゴロゴロ 動き回って いた ようだ 。 かってに|しげる||なか||ごろごろ|うごきまわって|| It seemed to be roaming around in the forest on its own.

ファング は 車 が お 気 に 召さ ない ようだ 。 ||くるま|||き||めさ|| Fang doesn't seem to like the car. すねっ子 の ように ハリー に ぴったり くっついて い る 。 すね っこ|||||||| He is attached to Harry like a sulky child. ファング が 震えて いる の が 伝わって きた 。 ||ふるえて||||つたわって| I heard that Fang was trembling. ハリー は ようやく 呼吸 も 落ち着いて きて 、 杖 を ローブ の 中 に 収めた 。 |||こきゅう||おちついて||つえ||||なか||おさめた Harry finally calmed down and put his wand in his robe.

「 僕 。 ぼく たち 、 こいつ が 襲って くる と 思った のに !」 ロン は 車 に 寄りかかり 、 やさしく 叩 い た 。 |||おそって|||おもった||||くるま||よりかかり||たた|| I thought he was going to attack us! Ron leaned over and gently tapped the car.

「 おまえ は どこ に 行っちゃった の かって 、 ずっと 気 に して たよ !」 ハリー は クモ の 通った 跡 は ない か と ヘッドライト で 照らさ れた 地面 を 、 まぶし そうに 目 を 細 め て 見回した 。 ||||おこなっちゃ った||||き||||||くも||かよった|あと|||||へっどらいと||てらさ||じめん|||そう に|め||ほそ|||みまわした "I've always been wondering where you went!" Harry glanced at the ground illuminated by the headlights for traces of spiders. しかし クモ の 群れ は 、 ギラギラ する 明り から 急いで 逃げ 去って しまって いた 。 |くも||むれ||ぎらぎら||あかり||いそいで|にげ|さって|| However, the spider swarm had rushed away from the glaring lights.

「 見失っちゃった 」 ハリー が 言った 。 みうしなっちゃ った|||いった 「 さあ 、 探し に 行か なり ちゃ 」 |さがし||いか|| "Now, let's go find it."