×

We use cookies to help make LingQ better. By visiting the site, you agree to our cookie policy.


image

ナルト- 疾風伝 (Naruto), NARUTO -ナルト- 疾風伝 - シーズン21 - 487 - 血龍眼

NARUTO -ナルト - 疾風 伝 - シーズン 21 - 487 - 血 龍 眼

( サスケ ) 洗いざらい すべて を 吐いて もらう ぞ 。

( 風 心 ) できる かな ?

猛 風 大 烈 破 !

クッ !

猛 風 大 烈 破 !

は ぁ ~ っ !

グッ …。

終わら せ ない !

は ぁ ~ っ !

う ぉ ~!

風 が ない 。 台風 の 目 か 。

チッ ! う ぉ ~!

う ぅ …。

すべて を 吐いて もらおう か 。

誰 が … クッ クソッ !

あれ は ?

《 二 度 も 同じ 手 を 食う と 思う な 》

ハァ ハァ …。

ここ が 地獄 谷 か 。

本当に 血 之池 一族 は こんな 場所 で …。

( チノ ) 本当だ よ 。

よく 見て ごらん 。

人 が 暮らして いた 証し だ よ 。

あら ぬ 疑い を かけ られ うち は 一族 に よって →

ここ に 閉じ込め られた 血 之池 一族 は →

こんな 場所 で 暮らす しか なかった んだ 。

この 煮えたぎる 湯 を 飲み 空 飛ぶ 鳥 を 撃ち落とし →

わずかに 生えた 草 を 食らって 生き延びた 。

争い に 疲れた 一族 は 外 の 世界 に 出る こと も なく →

ここ で 細々と 暮らして た らしい よ 。

らしい ?

私 物心 ついた とき に は もう 御 屋 城 の 屋敷 だった から 。

地獄 谷 から 一 人 御 屋 城 に さらわ れた ん だって 。

一 人 … だった の か ?

え …。

一 人きり だった の か ?

何 ? 興味 ある の ? 珍しい !

だったら 見せて あげる よ 。

( チノ ) 血 之池 一族 は 私 一 人 だった 。

だけど 御 屋 城 の 屋敷 に は 私 みたいな 子供 が たくさん いて →

忍 の 訓練 を 積ま さ れて た んだ 。

(( エン : どうした ? 勝た ない と 腹 を 空かした まま だ ぞ 。

や ぁ ~ っ !

あぁ っ !

うわ ~ っ !

( 拍手 )

あっ !

見事だった よ チノ ))

( チノ ) そして あの 日 御 屋 城 が 私 を 連れて った の は →

コロシアム だった 。

(([ マイク ] クサビ 不動産 社長 クサビ 様 の 手 札 。

[ マイク ] 無 敗 記録 更新 中 ! 情け知らずの 台風 野郎 風 心 !!

相対し ます は 久々の ご 登場 御 屋 城 エン 様 の 手 札 。

麗し の 血 龍 眼 チノ !

[ マイク ] 血 龍 眼 と か 聞いた こと も あり ませ ん が →

いったい どんな 能力 を 秘めて いる の か !?

[ マイク ] 客席 の 皆様 も 興味 津 々 の ご 様子 です 。

それでは 早速 まいり ましょう !

レディ ! ( 観客 たち ) ファイト !

そんなに 見 たけりゃ すぐ 見せて やる よ 血 龍 眼 !

その 前 に 貴 様 を 吹き飛ばして やる 。

颱遁 強風 烈 破 !

あぁ っ !

あ ~ っと ! どうした こと だ !?

[ マイク ] 風 心 先ほど から 突っ立った まま だ !

[ マイク ] いったい どうした ん だ !? 風 心 。

俺 は 負けた の か ?

そう だ よ 負けた よ 。

[ マイク ] なんという 番狂わせ !

[ マイク ] あの 風 心 が 初 登場 の しか も 幼い 少女 に 敗北 した !))

( 歓声 )

(( よ っこ いしょ っと !

あんた 強い ね !

皮肉 か ? う っ そんな こと ない って 。

私 の 目 は …。

ほら 特別だ から 。

特別 か 。

血 継 限界 を 持つ 者 は みんな 特別だ ろ 。

この 力 の せい で 人 は 常に 俺 を 恐れて 距離 を 置く 。

時に は 疎 まれ 邪険に さ れる 。

そんな 過去 でも 私 より マシ だ よ 。

どういう 意味 だ ?

物心 ついた とき に は もう 私 は ここ に いた 。

だから ここ に 来る 前 の 記憶 なんて 一 つ も ない 。

そう か 幸せな んだ な お前 は 。

え ? 幸せ ? 私 が ?

思い出した くも ない 過去 など 持って いて も しかたない 。

俺 は 水 の 国 で 生まれた 。

水 の 国 と いって も 霧 隠れ の 里 が ある 本土 で は なく →

周辺 の 貧しい 島 だ 。

そして この 力 の せい で →

島 を 襲った 大 嵐 を 俺 の せい に さ れ →

厄介 払い の ため クサビ って 金持ち に 売りつけ られた 。

両親 に よって な 。

クサビ ん とこ で 覚えて ん の は 従順であれ と →

拷問 を 繰り返さ れた こと だけ だ 。

だが コロシアム で 戦う の は 嫌いじゃ なかった 。

この 力 で 俺 の 強 さ を 証明 できた から な 。

なのに お前 みたいな やつ に 負け ち まう と は 。

ごめん 勝っちゃ って 。

まったく だ 。

それ でも 私 は あんた が 羨ま し い 。

父親 の 顔 も 母親 の 顔 も どうして 生まれて きた の かも →

なんで 生きて いる の かも →

私 に は 何も ない 。

それ が どんなに ひどい 過去 だった と して も →

空っぽの 私 と は 違う !

私 嫌な こと 言って る よ ね 。 でも 本心 な んだ 。

ごめん …。

なんで かな 。

自分 の こと を こんなふうに 誰 か に 話した の も 初めて なら →

誰 か の 涙 に 心 を 打た れた の も 初めて だ ))

( チノ ) やがて 私 たち は 御 屋 城 の 護衛 団 に 入れ られ →

その 仕事 を 手伝う ように なった 。

そして あの 日 →

御 屋 城 の 屋敷 で 見つけた んだ 。

(( 風 心 : 見て みろ チノ ))

( チノ ) 血 之池 一族 の こと が 書か れた 古い 歴史 書 を 。

(( 風 心 : 行こう チノ 。 え ?

地獄 谷 に 行けば お前たち 血 之池 一族 が いる かも しれ ない 。

お前 の 過去 が ある はずだ 。

地獄 谷 に 行けば お前 は 空っぽじゃ なくなる 。

だけど 御 屋 城 が 許して くれる はず が ない 。

許可 なんて 必要 ない 。 え ?))

( チノ ) 私 と 風 心 は 御 屋 城 の 屋敷 から →

抜け出し たい と 考えて いた 他 の 連中 も 誘って 脱走 した 。

(( これ で 俺 たち は 自由だ !))

( チノ ) そして 地獄 谷 を 目指して 走った 。

だけど …。

(( おい コラ ! お前 ら が こんな 粗末な 竹細工 を 売って →

生活 でき と ん の は 誰 の おかげ や ?

( イオウ ) それ は もう 一重 に →

領主 様 の おかげ で …。 せ やろ !

( アミノ ) お 父さん ! ああ !

こんな 量 じゃ 納得 で け へん なあ 。

お 父さん しっかり して 。 その 代わり に →

その 娘 でも もろ とこ かい !

ヘヘヘ ! ああ ! ( イオウ ) アミノ !

ぐ わ ~! イタタ … だっ 誰 や !

ケガ し たく なかったら さっさと 消え な 。

は はい ! 早 よ 連れて け ! (2 人 ) へい !

も … もし !

あ ありがとう 。 おかげ で 助かった 。

気 に する な 見かねた だけ だ 。

あんた ら どこ の 義 賊 だ ? 義 賊 ?

た … 頼む ! これ から も わし ら を →

守って くれ ん か ?))

( チノ ) 義 賊 に 祭り上げ られた 私 たち は →

雷 光 団 を 名乗って 近隣 の 村 の ため に 働いた 。

まるで 英雄 扱い だった 。

姿 を 見せる たび 村 の 人 たち は 歓迎 して くれた 。

ご飯 や 宿 を 提供 して くれた 。

みんな 優しかった 。

(( 悪い な 地獄 谷 に 行け なく な っち まって 。

大丈夫だ よ 。 地獄 谷 に は いつでも 行ける もん 。

今 は この 人 たち の ため に 頑張ろう ))

( チノ ) どこ に も 属さ ず 猛威 を 振るう 私 たち を 見て →

逆に 利用 しよう と する 忍 里 も 現れた 。

先代 水 影 の 時代 →

霧 隠れ も 私 たち の お 得意 さん だった 。

あの とき も そう 。

弱者 から カネ を 搾取 する 小国 の 大名 を 襲え って 。

(( のう よい で は ない か 。 ハハハ いけ ませ ん 殿 。

うわ ぁ ! キャ ー !

お前たち が 噂 の !?

そう 雷 光 団 だ 。 やれ 。

うわ ~! ま 待って くれ 頼む !

カネ さえ 出せば 乱暴な こと は し ない 。

そこ まで だ 。

忍 !? あっ …。

霧 隠れ !

そうかい 俺 たち を 処分 し →

なおかつ 腐れ 大名 と の パイプ も 作ろう って 魂胆 か 。

ありがとう 助かった 。

その とおり ))

( チノ ) ひどい 話 でしょ ?

けど ね もっと ひどかった の は …。

(( 一 時 で いい 休ま せて くれ 。

( イオウ ) よそ に 行って くれ 。 え ?

お前たち を かくまったら わし ら まで 被害 を 被る かも しれ ん 。

む … 村 に 迷惑 を かける つもり は ない 。

すぐに 出て いく 。

他人 から 巻き上げた カネ を 配った だけ で →

よく ぬけぬけ と そんな こと が 言える な !))

( チノ ) どの 村 も 水 の 1 杯 さえ 分けて くれ なかった 。

1 人 2 人 … 傷ついて た 仲間 は 死んで いき →

私 と 風 心 は 2 人きり に なった 。

(( もう 行く と こ なく なっちゃ った ね 。

いや ある 。 え ?))

( チノ ) そして 私 たち は →

地獄 谷 に たどり着いた 。

(( やっぱり 私 は 空っぽな んだ 。 チノ !?

何も 思い出せ ない !

自分 の 父親 も 母親 も →

一族 の 顔 だって !

ここ へ 来た って わかる はず なかった んだ 。

どうして 生まれて きた の か なんで 生きて る の か なんて !

霧 隠れ の 追っ手 か 。

チノ !

チノ !

放せ この 野郎 !

いて て …。

チノ !

う っ ! な 何 だ これ !?

ど どうした !?

うわ っ !

( 風 心 ) チノ !

チノ ?

チノ 大丈夫 か !?

私 こんな こと が できた んだ 。

じゃあ 今 の は 血 之池 一族 の 本当の 力 。

復讐 して やる !))

♪♪~


NARUTO -ナルト - 疾風 伝 - シーズン 21 - 487 - 血 龍 眼 naruto||しっぷう|つたい|しーずん|ち|りゅう|がん Naruto Shippuden - Season 21 - 487 - Blood Dragon Eyes

( サスケ ) 洗いざらい すべて を 吐いて もらう ぞ 。 |あらいざらい|||はいて|| (Sasuke) Ich werde dich alles ausspucken lassen.

( 風 心 ) できる かな ? かぜ|こころ|| (Fushin) Kannst du das?

猛 風 大 烈 破 ! もう|かぜ|だい|れつ|やぶ Ein tobender Wind!

クッ !

猛 風 大 烈 破 ! もう|かぜ|だい|れつ|やぶ

は ぁ ~ っ !

グッ …。

終わら せ ない ! おわら||

は ぁ ~ っ !

う ぉ ~! Wow!

風 が ない 。 台風 の 目 か 。 かぜ|||たいふう||め|

チッ ! う ぉ ~!

う ぅ …。

すべて を 吐いて もらおう か 。 ||はいて||

誰 が … クッ クソッ ! だれ|||

あれ は ? Das ist ?

《 二 度 も 同じ 手 を 食う と 思う な 》 ふた|たび||おなじ|て||くう||おもう| 《 Denke nicht, dass du dieselbe Hand zweimal essen wirst 》

ハァ ハァ …。

ここ が 地獄 谷 か 。 ||じごく|たに| Ist das Höllental?

本当に 血 之池 一族 は こんな 場所 で …。 ほんとうに|ち|ゆきいけ|いちぞく|||ばしょ|

( チノ ) 本当だ よ 。 |ほんとうだ|

よく 見て ごらん 。 |みて| Schau dich gut um.

人 が 暮らして いた 証し だ よ 。 じん||くらして||しょうし|| Es ist ein Beweis dafür, dass dort früher Menschen gelebt haben.

あら ぬ 疑い を かけ られ うち は 一族 に よって → ||うたがい||||||いちぞく|| Unter Verdacht des Uchiha-Clans →

ここ に 閉じ込め られた 血 之池 一族 は → ||とじこめ||ち|ゆきいけ|いちぞく| Der Chinoike-Clan ist hier gefangen →

こんな 場所 で 暮らす しか なかった んだ 。 |ばしょ||くらす|||

この 煮えたぎる 湯 を 飲み 空 飛ぶ 鳥 を 撃ち落とし → |にえたぎる|ゆ||のみ|から|とぶ|ちょう||うちおとし Trinken Sie dieses kochende Wasser und schießen Sie fliegende Vögel ab

わずかに 生えた 草 を 食らって 生き延びた 。 |はえた|くさ||くらって|いきのびた Es überlebte, indem es das spärlich gewachsene Gras aß.

争い に 疲れた 一族 は 外 の 世界 に 出る こと も なく → あらそい||つかれた|いちぞく||がい||せかい||でる||| Ein Clan, der des Kampfes müde ist, verlässt niemals die Außenwelt

ここ で 細々と 暮らして た らしい よ 。 ||さいさいと|くらして|||

らしい ?

私 物心 ついた とき に は もう 御 屋 城 の 屋敷 だった から 。 わたくし|ぶっしん||||||ご|や|しろ||やしき|| Als ich wieder zu Sinnen kam, war es bereits die Residenz von Oyashiro.

地獄 谷 から 一 人 御 屋 城 に さらわ れた ん だって 。 じごく|たに||ひと|じん|ご|や|しろ|||||

一 人 … だった の か ? ひと|じん|||

え …。

一 人きり だった の か ? ひと|ひときり|||

何 ? 興味 ある の ? 珍しい ! なん|きょうみ|||めずらしい

だったら 見せて あげる よ 。 |みせて||

( チノ ) 血 之池 一族 は 私 一 人 だった 。 |ち|ゆきいけ|いちぞく||わたくし|ひと|じん| (Chino) Ich war der einzige Chinoike-Clan.

だけど 御 屋 城 の 屋敷 に は 私 みたいな 子供 が たくさん いて → |ご|や|しろ||やしき|||わたくし||こども|||

忍 の 訓練 を 積ま さ れて た んだ 。 おし||くんれん||つま||||

(( エン : どうした ? 勝た ない と 腹 を 空かした まま だ ぞ 。 ||かた|||はら||すかした|||

や ぁ ~ っ !

あぁ っ !

うわ ~ っ !

( 拍手 ) はくしゅ

あっ !

見事だった よ チノ )) みごとだった||

( チノ ) そして あの 日 御 屋 城 が 私 を 連れて った の は → |||ひ|ご|や|しろ||わたくし||つれて|||

コロシアム だった 。

(([ マイク ] クサビ 不動産 社長 クサビ 様 の 手 札 。 ||ふどうさん|しゃちょう||さま||て|さつ (([Mike] Kusabi Real Estate Präsident Kusabis Hand.

[ マイク ] 無 敗 記録 更新 中 ! 情け知らずの 台風 野郎 風 心 !! |む|はい|きろく|こうしん|なか|なさけしらずの|たいふう|やろう|かぜ|こころ

相対し ます は 久々の ご 登場 御 屋 城 エン 様 の 手 札 。 あいたいし|||ひさびさの||とうじょう|ご|や|しろ||さま||て|さつ Das Gegenteil ist die Hand von Herrn En Oyajou, der seit langem nicht mehr aufgetaucht ist.

麗し の 血 龍 眼 チノ ! うるわし||ち|りゅう|がん|

[ マイク ] 血 龍 眼 と か 聞いた こと も あり ませ ん が → |ち|りゅう|がん|||きいた||||||

いったい どんな 能力 を 秘めて いる の か !? ||のうりょく||ひめて|||

[ マイク ] 客席 の 皆様 も 興味 津 々 の ご 様子 です 。 |きゃくせき||みなさま||きょうみ|つ||||ようす|

それでは 早速 まいり ましょう ! |さっそく||

レディ ! ( 観客 たち ) ファイト ! |かんきゃく||

そんなに 見 たけりゃ すぐ 見せて やる よ 血 龍 眼 ! |み|||みせて|||ち|りゅう|がん

その 前 に 貴 様 を 吹き飛ばして やる 。 |ぜん||とうと|さま||ふきとばして|

颱遁 強風 烈 破 ! たいとん|きょうふう|れつ|やぶ

あぁ っ !

あ ~ っと ! どうした こと だ !?

[ マイク ] 風 心 先ほど から 突っ立った まま だ ! |かぜ|こころ|さきほど||つったった||

[ マイク ] いったい どうした ん だ !? 風 心 。 |||||かぜ|こころ

俺 は 負けた の か ? おれ||まけた||

そう だ よ 負けた よ 。 |||まけた|

[ マイク ] なんという 番狂わせ ! ||ばんくるわせ [Mike] Was für eine Aufregung!

[ マイク ] あの 風 心 が 初 登場 の しか も 幼い 少女 に 敗北 した !)) ||かぜ|こころ||はつ|とうじょう||||おさない|しょうじょ||はいぼく| [Mike] Dieser Fushin wurde bei seinem ersten Auftritt von einem jungen Mädchen besiegt! ))

( 歓声 ) かんせい

(( よ っこ いしょ っと !

あんた 強い ね ! |つよい|

皮肉 か ? う っ そんな こと ない って 。 ひにく|||||||

私 の 目 は …。 わたくし||め|

ほら 特別だ から 。 |とくべつだ|

特別 か 。 とくべつ|

血 継 限界 を 持つ 者 は みんな 特別だ ろ 。 ち|つ|げんかい||もつ|もの|||とくべつだ|

この 力 の せい で 人 は 常に 俺 を 恐れて 距離 を 置く 。 |ちから||||じん||とわに|おれ||おそれて|きょり||おく

時に は 疎 まれ 邪険に さ れる 。 ときに||うと||じゃけんに||

そんな 過去 でも 私 より マシ だ よ 。 |かこ||わたくし||||

どういう 意味 だ ? |いみ| Wie meinst du das ?

物心 ついた とき に は もう 私 は ここ に いた 。 ぶっしん||||||わたくし|||| Soweit ich mich erinnern kann, war ich schon hier.

だから ここ に 来る 前 の 記憶 なんて 一 つ も ない 。 |||くる|ぜん||きおく||ひと|||

そう か 幸せな んだ な お前 は 。 ||しあわせな|||おまえ|

え ? 幸せ ? 私 が ? |しあわせ|わたくし|

思い出した くも ない 過去 など 持って いて も しかたない 。 おもいだした|||かこ||もって|||

俺 は 水 の 国 で 生まれた 。 おれ||すい||くに||うまれた

水 の 国 と いって も 霧 隠れ の 里 が ある 本土 で は なく → すい||くに||||きり|かくれ||さと|||ほんど|||

周辺 の 貧しい 島 だ 。 しゅうへん||まずしい|しま|

そして この 力 の せい で → ||ちから|||

島 を 襲った 大 嵐 を 俺 の せい に さ れ → しま||おそった|だい|あらし||おれ|||||

厄介 払い の ため クサビ って 金持ち に 売りつけ られた 。 やっかい|はらい|||||かねもち||うりつけ|

両親 に よって な 。 りょうしん|||

クサビ ん とこ で 覚えて ん の は 従順であれ と → ||||おぼえて||||じゅうじゅんであれ|

拷問 を 繰り返さ れた こと だけ だ 。 ごうもん||くりかえさ||||

だが コロシアム で 戦う の は 嫌いじゃ なかった 。 |||たたかう|||きらいじゃ|

この 力 で 俺 の 強 さ を 証明 できた から な 。 |ちから||おれ||つよ|||しょうめい|||

なのに お前 みたいな やつ に 負け ち まう と は 。 |おまえ||||まけ||||

ごめん 勝っちゃ って 。 |かっちゃ|

まったく だ 。

それ でも 私 は あんた が 羨ま し い 。 ||わたくし||||うらやま||

父親 の 顔 も 母親 の 顔 も どうして 生まれて きた の かも → ちちおや||かお||ははおや||かお|||うまれて|||

なんで 生きて いる の かも → |いきて|||

私 に は 何も ない 。 わたくし|||なにも|

それ が どんなに ひどい 過去 だった と して も → ||||かこ||||

空っぽの 私 と は 違う ! からっぽの|わたくし|||ちがう

私 嫌な こと 言って る よ ね 。 でも 本心 な んだ 。 わたくし|いやな||いって|||||ほんしん||

ごめん …。

なんで かな 。

自分 の こと を こんなふうに 誰 か に 話した の も 初めて なら → じぶん|||||だれ|||はなした|||はじめて|

誰 か の 涙 に 心 を 打た れた の も 初めて だ )) だれ|||なみだ||こころ||うた||||はじめて| Es ist auch das erste Mal, dass mich die Tränen von jemandem berühren))

( チノ ) やがて 私 たち は 御 屋 城 の 護衛 団 に 入れ られ → ||わたくし|||ご|や|しろ||ごえい|だん||いれ| ( Chino ) Es dauerte nicht lange , bis wir in die Leibwächter der Burg Oya gesteckt wurden .

その 仕事 を 手伝う ように なった 。 |しごと||てつだう|よう に|

そして あの 日 → ||ひ

御 屋 城 の 屋敷 で 見つけた んだ 。 ご|や|しろ||やしき||みつけた|

(( 風 心 : 見て みろ チノ )) かぜ|こころ|みて||

( チノ ) 血 之池 一族 の こと が 書か れた 古い 歴史 書 を 。 |ち|ゆきいけ|いちぞく||||かか||ふるい|れきし|しょ|

(( 風 心 : 行こう チノ 。 え ? かぜ|こころ|いこう||

地獄 谷 に 行けば お前たち 血 之池 一族 が いる かも しれ ない 。 じごく|たに||いけば|おまえたち|ち|ゆきいけ|いちぞく|||||

お前 の 過去 が ある はずだ 。 おまえ||かこ|||

地獄 谷 に 行けば お前 は 空っぽじゃ なくなる 。 じごく|たに||いけば|おまえ||からっぽじゃ|

だけど 御 屋 城 が 許して くれる はず が ない 。 |ご|や|しろ||ゆるして||||

許可 なんて 必要 ない 。 え ?)) きょか||ひつよう||

( チノ ) 私 と 風 心 は 御 屋 城 の 屋敷 から → |わたくし||かぜ|こころ||ご|や|しろ||やしき|

抜け出し たい と 考えて いた 他 の 連中 も 誘って 脱走 した 。 ぬけだし|||かんがえて||た||れんちゅう||さそって|だっそう|

(( これ で 俺 たち は 自由だ !)) ||おれ|||じゆうだ

( チノ ) そして 地獄 谷 を 目指して 走った 。 ||じごく|たに||めざして|はしった

だけど …。

(( おい コラ ! お前 ら が こんな 粗末な 竹細工 を 売って → ||おまえ||||そまつな|たけざいく||うって

生活 でき と ん の は 誰 の おかげ や ? せいかつ||||||だれ|||

( イオウ ) それ は もう 一重 に → ||||ひとえ|

領主 様 の おかげ で …。 せ やろ ! りょうしゅ|さま|||||

( アミノ ) お 父さん ! ああ ! ||とうさん|

こんな 量 じゃ 納得 で け へん なあ 。 |りょう||なっとく||||

お 父さん しっかり して 。 その 代わり に → |とうさん||||かわり|

その 娘 でも もろ とこ かい ! |むすめ||||

ヘヘヘ ! ああ ! ( イオウ ) アミノ !

ぐ わ ~! イタタ … だっ 誰 や ! ||||だれ|

ケガ し たく なかったら さっさと 消え な 。 |||||きえ|

は はい ! 早 よ 連れて け ! (2 人 ) へい ! ||はや||つれて||じん|

も … もし !

あ ありがとう 。 おかげ で 助かった 。 ||||たすかった

気 に する な 見かねた だけ だ 。 き||||みかねた||

あんた ら どこ の 義 賊 だ ? 義 賊 ? ||||ただし|ぞく||ただし|ぞく

た … 頼む ! これ から も わし ら を → |たのむ||||||

守って くれ ん か ?)) まもって|||

( チノ ) 義 賊 に 祭り上げ られた 私 たち は → |ただし|ぞく||まつりあげ||わたくし||

雷 光 団 を 名乗って 近隣 の 村 の ため に 働いた 。 かみなり|ひかり|だん||なのって|きんりん||むら||||はたらいた

まるで 英雄 扱い だった 。 |えいゆう|あつかい|

姿 を 見せる たび 村 の 人 たち は 歓迎 して くれた 。 すがた||みせる||むら||じん|||かんげい||

ご飯 や 宿 を 提供 して くれた 。 ごはん||やど||ていきょう||

みんな 優しかった 。 |やさしかった

(( 悪い な 地獄 谷 に 行け なく な っち まって 。 わるい||じごく|たに||いけ||||

大丈夫だ よ 。 地獄 谷 に は いつでも 行ける もん 。 だいじょうぶだ||じごく|たに||||いける|

今 は この 人 たち の ため に 頑張ろう )) いま|||じん|||||がんばろう

( チノ ) どこ に も 属さ ず 猛威 を 振るう 私 たち を 見て → ||||ぞくさ||もうい||ふるう|わたくし|||みて

逆に 利用 しよう と する 忍 里 も 現れた 。 ぎゃくに|りよう||||おし|さと||あらわれた

先代 水 影 の 時代 → せんだい|すい|かげ||じだい

霧 隠れ も 私 たち の お 得意 さん だった 。 きり|かくれ||わたくし||||とくい||

あの とき も そう 。

弱者 から カネ を 搾取 する 小国 の 大名 を 襲え って 。 じゃくしゃ||||さくしゅ||しょうこく||だいみょう||おそえ|

(( のう よい で は ない か 。 ハハハ いけ ませ ん 殿 。 ||||||||||しんがり

うわ ぁ ! キャ ー !

お前たち が 噂 の !? おまえたち||うわさ|

そう 雷 光 団 だ 。 やれ 。 |かみなり|ひかり|だん||

うわ ~! ま 待って くれ 頼む ! ||まって||たのむ

カネ さえ 出せば 乱暴な こと は し ない 。 ||だせば|らんぼうな||||

そこ まで だ 。

忍 !? あっ …。 おし|

霧 隠れ ! きり|かくれ

そうかい 俺 たち を 処分 し → |おれ|||しょぶん|

なおかつ 腐れ 大名 と の パイプ も 作ろう って 魂胆 か 。 |くされ|だいみょう|||||つくろう||こんたん|

ありがとう 助かった 。 |たすかった

その とおり ))

( チノ ) ひどい 話 でしょ ? ||はなし|

けど ね もっと ひどかった の は …。

(( 一 時 で いい 休ま せて くれ 。 ひと|じ|||やすま||

( イオウ ) よそ に 行って くれ 。 え ? |||おこなって||

お前たち を かくまったら わし ら まで 被害 を 被る かも しれ ん 。 おまえたち||||||ひがい||かぶる|||

む … 村 に 迷惑 を かける つもり は ない 。 |むら||めいわく|||||

すぐに 出て いく 。 |でて|

他人 から 巻き上げた カネ を 配った だけ で → たにん||まきあげた|||くばった||

よく ぬけぬけ と そんな こと が 言える な !)) ||||||いえる|

( チノ ) どの 村 も 水 の 1 杯 さえ 分けて くれ なかった 。 ||むら||すい||さかずき||わけて||

1 人 2 人 … 傷ついて た 仲間 は 死んで いき → じん|じん|きずついて||なかま||しんで|

私 と 風 心 は 2 人きり に なった 。 わたくし||かぜ|こころ||ひときり||

(( もう 行く と こ なく なっちゃ った ね 。 |いく||||||

いや ある 。 え ?))

( チノ ) そして 私 たち は → ||わたくし||

地獄 谷 に たどり着いた 。 じごく|たに||たどりついた

(( やっぱり 私 は 空っぽな んだ 。 チノ !? |わたくし||からっぽな||

何も 思い出せ ない ! なにも|おもいだせ|

自分 の 父親 も 母親 も → じぶん||ちちおや||ははおや|

一族 の 顔 だって ! いちぞく||かお|

ここ へ 来た って わかる はず なかった んだ 。 ||きた|||||

どうして 生まれて きた の か なんで 生きて る の か なんて ! |うまれて|||||いきて||||

霧 隠れ の 追っ手 か 。 きり|かくれ||おって|

チノ !

チノ !

放せ この 野郎 ! はなせ||やろう

いて て …。

チノ !

う っ ! な 何 だ これ !? |||なん||

ど どうした !?

うわ っ !

( 風 心 ) チノ ! かぜ|こころ|

チノ ?

チノ 大丈夫 か !? |だいじょうぶ|

私 こんな こと が できた んだ 。 わたくし|||||

じゃあ 今 の は 血 之池 一族 の 本当の 力 。 |いま|||ち|ゆきいけ|いちぞく||ほんとうの|ちから

復讐 して やる !)) ふくしゅう||

♪♪~