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攻殻機動隊 (Ghost in the Shell: Stand Alone Complex), Ghost in the Shell: Stand Alone Complex Episode 2

Ghost in the Shell : Stand Alone Complex Episode 2

♪〜

〜♪

( 整備 士 1) どう なって る んだ ?

( パイロット 1) おい あれ に は 誰 が 乗って いる ?

おい 止まれ !

うん ?

( パイロット 2) 何 だ ? 止まった ぞ

( パイロット 1) うわ あっ !

( 一同 ) 危ない !

( 一同 ) うわ あっ … ( 整備 士 2) おお っ … うわ あ

( パイロット 3) うわ っ う っ …

( チャナウ ) おい 何 が 起きて る んだ ?

( オーバ ) これ で いい んだ な 加護 ( かご )

( マツイ ) 今 の ところ 各 機体 ごと の 個体 差 は 認め られ ん な

( バトー ) つまり お前 に は 個性 が ねえ って こと だ よ

( タチコマ 1) コセイ ?

( マツイ ) どの 機体 を チョイス して も —

同じ スペック で 扱える と 言って ほしい ね

( バトー ) ふん だ が それ じゃ 面白味 が ねえ ぜ

お前 に いい 物 を やろう

天然 オイル だ

( トグサ ) いい の か ? そんな 物 入れて

変な 学習 する かも しれ ない ぜ

( バトー ) いい の いい の

これ は 機械 に 対する 愛 な の 愛

( タチコマ 1) おお っ ! いつも の 合成 オイル と 違い ます ね

( バトー ) お うよ

( タチコマ 1) は っ ! 少佐 !

( タチコマ 1) は っ ! 少佐 !

( バトー ) げ っ !

( 素子 ( もとこ )) タチコマ 6 機 を フル 装備 で 出動 準備

何 か あった の か ?

36 分 前 剣 菱 ( けんび し ) 重 工 の 演習 ドーム で —

新型 多 脚 戦車 が 暴走 を 始めた

搭乗 者 は 1 週間 前 に 死亡 した この 戦車 の 設計 者 —

加護 タケシ の 認識 コード を 使用 して いる と いう 点 以外 —

詳細 は 不明

犯行 声明 や 要求 など は 今 の ところ ない が —

播磨 ( はり ま ) 研究 学園 都市 内 で 起こった 状況 を 考慮

内務 省 は テロ の 可能 性 を 示唆 し —

我々 公安 9 課 に これ を 止めろ と の 出動 要請 が なされた

暴走 は 剣 菱重 工 が 行った 最終 調整 の 演習 中 に 起きた そう よ

暴走 の 原因 が ハード 及び ソフト の —

セキュリティ 面 の 欠陥 であった と なれば —

すべて の 責任 を 剣 菱 に 押しつけ たい と いう の が —

正式 採用 を 検討 中 だった 陸 自 の 本音 ね

相変わらず だ な

テロリスト から の 声明 が あった 場合 のみ —

彼ら は この 件 に 手 を 貸す そう よ

ひで え 話 だ メンツ で 国防 は 務 ま ら ねえ って の

それにしても スペック も よく 分から ねえ 戦車 相手 に —

タチコマ で ?

この 子 たち も 捨てた もん じゃ ない わ よ

( タチコマ 1) さすが です 少佐

( バトー ) マジ ?

( オペレーター ) 少佐 戦車 は 進路 を 変えて —

播磨 研究 学園 都市 を 出て いく 模様 です

( 素子 ) チャンス だ な

学園 都市 から 伸びる テクノ ライン は —

山道 を 切り開いた 専用 道路

周り は 農村 ばかり だ

よし 戦車 が テクノライン 上 に いる うち に たたく

パズ は 電 脳 化 義 体 化 など に 反対 して いる テロ 組織 から —

犯行 声明 が 出て い ない か を 確認

ボーマ と サイトー は 先行 して 播磨 テクノライン 上 で 迎撃 準備

最も 被害 の 出 にくい ポイント で 戦車 を 狙撃 停止 さ せる

トグサ は 剣 菱 で 課長 と 合流 戦車 暴走 の 原因 を 究明

私 と バトー は タチコマ 6 機 で 暴走 戦車 を 誘導 する

それ が 君 の お 仕事

戦車 に 吹っ飛ば さ れて 泣く な

( タチコマ 1) 播磨 研究 学園 都市 って —

僕たち の ニューロチップ が 作ら れた 所 でしょ

( タチコマ 2) 生まれ故郷 に 凱旋 ( がいせん )

( タチコマ 3) おしゃべり して る と 少佐 に 怒ら れる よ

我々 は 攻 殻 機動 隊 だ 状況 の 説明 を

( 隊長 ) は っ ! 通信 に よれば もう じき 姿 を 現す と の こと です

( 隊員 1) 隊長 !

( 一同 ) おお っ

今 の ところ 仲間 の 戦車 を 破壊 した だけ で —

攻撃 は して こ ない ようだ

道 を 空けて あと は 我々 に 任せろ

( タチコマ 1) ワオ

( 素子 ) 見とれて 奴 の 射 界 に 入り込む な よ

行く ぞ

( 隊員 1) 攻 機 初めて 見た よ

( 隊員 2) 実在 して いた んだ な

( 素子 ) 現状 の 距離 を 保ち 迎撃 ポイント まで 監視 を 継続 する

( バトー ) ジガバチ だ

陸 自 の 奴 ら 高み の 見物 の つもり か よ

( 素子 ) 剣 菱重 工 へ の 牽制 ( けんせい ) と 保険 よ

( バトー ) それにしても こいつ の 目的 は 何 だ ?

目的 地 も 分から ん し

大体 ホントに 人 が 乗って ん の か よ

勝負 に なら ん の は 分かる が —

これ だけ 完璧に 無視 さ れる と 頭 に 来る ぜ

( 素子 ) じゃあ 鼻先 に 回り込んで みる ?

( バトー ) 冗談 だ よ おやじ と トグサ から の 情報 を 待つ ぜ

( パズ ) 少佐 該当 し そうな 組織 23 の うち —

20 を 洗った が —

やはり 本件 に 絡んだ 声明 など は 出さ れて い ない

( 素子 ) よし 残り 3 を 洗って それ でも 何も 出 ない 場合 は —

他の ルート を 使って 検索 を かけろ

愉快 犯 戦車 泥棒 もしくは AI の 故障 って 線 で 手 を 打た ねえ か

( 素子 ) 愉快 犯 も 戦車 泥 も 広義 に おいて は テロ だ

AI の 故障 の 線 は 捨てきれ ない けど —

それ は 課長 たち の 報告 を 待って 結論 を 出す

( バトー ) へい へい

( 荒巻 ( あらまき )) 先ごろ 亡くなった 開発 担当 者 の 加護 タケシ の 同僚 で —

同じく 開発 を 担当 して いた オーバ と いう 技師 が いる

暴走 した 戦車 を 直前 まで 整備 して いた そうだ

お前たち は 彼 を 事情 聴取 しろ

わし は 剣 菱 の 上層 部 と 掛け合う

( トグサ ・ イシカワ ) はい

開発 担当 の オーバ ・ トシオ さん です ね ?

( オーバ ) え ? あっ … はい

( 荒巻 ) 被害 を 最小 限 に 抑える こと を お 望み でしたら —

新型 戦車 に 関する すべて の 情報 を —

速やかに 我々 に 提示 して 頂き たい

これ で すべて です かな ?

( チャナム ) ええ …

少佐

( 荒巻 ) 剣 菱重 工 から 提供 さ れた データ を 送る

( 素子 ) 確認 した わ これ なら 何とか 抜ける わ ね

( バトー ) 結局 ゴツ い 戦車 の 尻 見て 終わり か

もう すぐ 迎撃 ポイント だ ぜ

( 素子 ) サイトー 準備 は ?

( サイトー ) もう 少し です

( ボーマ ) こんな もんか ( サイトー ) ああ

( サイトー ) 少佐 離れて 下さい

( 素子 ) まだ だ

気付か れ ない ように ギリギリ まで 待つ

( サイトー ) 衛星 と リンク した 少佐 !

( 素子 ) よし !

( 素子 ) 課長 !

( サイトー ) 少佐 タカ の 目 の データ が 盗ま れて いる

奴 は 衛星 と リンク して いる ようです

目 視 で あと ワン チャンス

残念 ながら すべて の 情報 を 教えて は もらえ なかった ようです な

( 素子 ) そのまま 撤収 合流 しろ ( サイトー ・ ボーマ ) 了解

( バトー ) 高速に 乗る つもりだ ぞ

( 素子 ) 急いで 行き たい 場所 が ある んでしょ

( バトー ) ジガバチ が 離れて く ぜ

( 素子 ) そろそろ 報道 管制 が 破ら れる 頃 だ

テロリスト から の 犯行 声明 も なく —

剣 菱 も この 件 を 自社 の ミス と 認め ない 限り —

陸 自 は シラ を 切り 通す だろう

( バトー ) 俺 たち で 止める しか ねえ の か

サル おやじ に 期待 しよう ぜ

( 素子 ) そう 悠長な こと も 言って られ ない わ よ

奴 が 分岐 で どっち に 行き た がる か で 話 は 違って くる

( 荒巻 ) 陸 自 の 答え は 聞か なくて も お 分かり でしょう

あと は 剣 菱 が 公安 9 課 を 信用 して いただける か です な

( チャナウ ) HAW 206 は —

剣 菱 が 6 年 の 年月 を かけて 開発 した んだ ぞ

スペック を 公開 する こと で 受ける 損害 を —

あなた たち 警察 が 補償 する と でも 言う の か

それ は 購入 先 が あって の こと でしょう

このまま で は 剣 菱 の マーク が 入った 宣伝 カー が —

最悪の デモンストレーション を して 回る こと に なり ます が ?

よろしい か ?

( リットン ) 何とか おたく の 戦車 だけ で —

あれ を 足止め する こと は でき ん かね

さっき から 何 を 気 に して いる んです ?

教えて くれ ない か ? あの 戦車 君 が 作った んだ ろ

何 が 原因 で 暴走 を 起こした と 思う ?

本当に 心当たり は ない の か ?

別に この 件 で 君 を 容疑 者 と して 取り調べて る わけじゃ ない んだ

もっと 協力 して くれ ない か な

それとも 何 か 話せ ない 事情 が ある の か な ?

( 素子 ) バトー 奴 が どっち に 行き たい の か 確認 する ぞ

( バトー ) 市街 地 に 向かう んじゃ ねえ の ?

( 素子 ) 撃た れる な よ

( 素子 ) 散れ !

( タチコマ 2) ああ あっ !

( バトー ) 大丈夫 か ?

( タチコマ 2) 大丈夫です

( 素子 ) お前 は そこ で 救助 を 待て

( タチコマ 2) は 〜 い …

( タチコマ 1) いい な いい なあ 壊れた よ

( タチコマ 3) 構造 解析 さ れちゃ う かも

( 素子 ) 課長 奴 は 橋 に 進路 を 向けた わ

対戦 車 ミサイル を 使える ラスト チャンス かも

あいつ に それ が 有効 か だけ でも 聞いて

しくじれば スプリング 8( エイト ) の —

4 倍 の 税金 を かけた 橋 を 落とす こと に なる かも って

だ そうです いかが かな ? 開発 部長

( 素子 ) 対岸 に 渡ったら すぐに 市街 地 に 入る わ

ますます 打つ手 が なくなる わ よ

( チャナウ ) ミサイル は やめた 方 が いい

モード L で 操作 さ れて いる と 思わ れる ので —

ほとんど の 無線 誘導 弾 に ジャミング を かけ られ ます

( 荒巻 ) レーザー 誘導 でも ?

( チャナウ ) レーザー 誘導 の 場合 に は —

欺瞞 ( ぎまん ) 信号 を 出して ミサイル を そらし ます

オンライン 誘導 でも 射程 距離 が 300 メートル 以上 の 場合 なら —

90% 以上 の 確率 で ハッキング を かけ —

ミサイル を 発射 した 本人 に 送り 返す こと も 可能です

( 荒巻 ) 黙って いれば いい 宣伝 材料 に なった でしょう な

( ドア の 開く 音 )

課長 戦車 に 誰 が 乗って いる か が 分かり ました

誰 が あれ を 動かして いる んだ

( トグサ ) 加護 タケシ です

加護 タケシ だって ?

あいつ は 1 週間 前 に 死んだ んだ ぞ

ええ 聞き ました

彼 の 話 で は —

死んだ 加護 の 脳 を 戦車 の AI に つないだ そうです

( チャナウ ) なぜ そんな こと を した んだ

( オーバ ) それ が 彼 の 遺言 だった から です

( トグサ ) 少佐 聞いて ます ?

戦車 の 目的 地 は 加護 タケシ の 実家 です

これ が 所在 地

( 素子 ) だいぶ 近い わ ね

ええ や ばい です

加護 タケシ の 目的 は —

両親 へ の 復讐 で は ない か と 思わ れ ます

加護 は 兵器 の 設計 に 天才 的な 才能 を 発揮 し —

大学 在籍 中 に スカウト さ れた 人物 です が —

生まれつき 体 が 弱く 医師 から も —

“ 義 体 化 し ない 限り —”

“20 歳 の 春 は 迎え られ ない ” と 言わ れて いた ようです

しかし 宗教 的な 理由 から —

義 体 化 は もちろん 電 脳 化 すら 許さ れ ず —

ほとんど 戦車 の 開発 へ の 執念 で —

28 まで 生きて いた ような 状態 だった そうです

似た ような 境遇 に 育ち ながら —

義 体 化 する こと で 生き長らえた オーバ は —

加護 の 死ぬ 間際 の 遺言 —

“ 肉体 が 死んだら 宗教 から 解放 さ れる ”

“ そう したら 脳 を 取り出し 戦車 に つないで くれ ” と いう 約束 を —

実行 した んだ そうです

( 荒巻 ) わし だ

淡路 ( あわ じ ) 署 の 石塚 ( いし づか ) 君 を 呼び出して くれ

( 素子 ) それ で なぜ 両親 に 復讐 を ?

( トグサ ) 生前 加護 は 病弱な 体 に 自分 を 生んだ 両親 を 恨み —

こと ある ごと に —

“ 鋼鉄 の 体 に 生まれ変わり たい ” と 言って いた そうです

生 から 解放 さ れれば 両親 の 教え に 背く こと なく —

鋼鉄 の 肉体 を 手 に 入れ られる

加護 は その 夢 を オーバ に 託した んです

( アナウンサー ) 住民 の 皆さん は —

警察 の 指示 に 従って 速やかに 避難 して 下さい

繰り返し ます 住民 の 皆さん は —

警察 の 指示 に 従って 速やかに 避難 して 下さい

( バトー ) あ 〜 あ 強引な 奴

( 素子 ) ここ から だ と 目的 地 は すぐ ね とにかく 追う ぞ

( バトー ) 特攻 でも かける か ?

( 荒巻 ) とうとう 市街 地 に 入り ました な

現在 あの 戦車 に よる 死傷 者 は 1 人 も 出て い ませ ん

ですが これ から 先 は どう なる か 予想 が つき ませ ん

死傷 者 は ゼロ

しゃ … 社長 それ は …

わし は 剣 菱 自体 を 明日 に 残さ ねば なら ん のだ

ご 協力 感謝 いたし ます

( 素子 ) ワイヤー で 戦車 の 脚 を 狙う ぞ

( タチコマ たち ) 了解

はっ ! ワイヤー を 切れ

( 素子 ) 物理 的 攻撃 で は 無理 ね

( バトー ) バカな 考え を 起こす な よ

軍 の 防壁 だ 脳 を 焼き 切ら れる ぞ

大体 有線 でき ねえ だろう が

( 素子 ) やる だけ やって みる わ よ

( 荒巻 ) 有効 射程 距離 まで あと どの くらい だ ?

( オペレーター ) 約 2 分 です

少佐 !

ぬう う っ

少佐 無理だ やめろ !

うん ?

( イシカワ ) 止まれ

( 素子 ) 課長 …

サル が タヌキ を 説得 した か

剣 菱 の 対 多 脚 戦車 兵器 か

ある なら とっとと よこし や がれ

う あっ

やっと 止まった か

すげ え 粘着 力 だ な

課長 攻 性 防壁 解除 の 暗証 コード を

ハッチ を パージ して 加護 の 脳 を 取り出す わ

( 素子 ) 戦車 の 防壁 が なければ ただ の 無防備な 脳 だ な

( 素子 ) バトー 手 を 貸して ( バトー ) おう !

物理 的な トラップ か ?

( 素子 ) 大丈夫だ と 思う けど 念のため 用心 して 開けて

( 加護 の 母親 ) タケシ … ( 素子 ) うん ?

( 加護 の 母親 ) タケシ な の かい ?

( 素子 ) バカな なぜ 避難 して い ない

( バトー ) タチコマ ! ( 素子 ) あっ !

な っ …

( 素子 ) あっ ! ( バトー ) ふん っ !

( 加護 の 母親 ) ああ っ ! ( 素子 ) は っ !

止めた か ?

( チャナウ ) 誠に 申し訳 ございませ ん

たった今 加護 の 脳 を 焼き 切った そうだ

ああ っ …

あっ … 加護 …

クソッ たれ そこ まで 自分 の 親 が 憎かった の か

( 素子 ) 違う ( バトー ) うん ?

加護 の 脳 を 焼いた とき 一瞬 だ けど 感じた わ

“ どう だい 母さん 鋼鉄 の 体 に なった 俺 の 姿 ”

そんな 自慢 と も 復讐 と も つか ない 奇妙な 感覚

やめ とけ それ は ただ の 錯覚 だ

なら いい んだ けど

それ を 確かめる 術 ( すべ ) は 二度と なくなった

♪〜

〜♪


Ghost in the Shell : Stand Alone Complex Episode 2

♪〜

〜♪

( 整備 士 1) どう なって る んだ ? せいび|し||||

( パイロット 1) おい あれ に は 誰 が 乗って いる ? ぱいろっと|||||だれ||のって|

おい 止まれ ! |とどまれ

うん ?

( パイロット 2) 何 だ ? 止まった ぞ ぱいろっと|なん||とまった|

( パイロット 1) うわ あっ ! ぱいろっと||

( 一同 ) 危ない ! いちどう|あぶない

( 一同 ) うわ あっ … ( 整備 士 2) おお っ … うわ あ いちどう|||せいび|し||||

( パイロット 3) うわ っ う っ … ぱいろっと||||

( チャナウ ) おい 何 が 起きて る んだ ? ||なん||おきて||

( オーバ ) これ で いい んだ な 加護 ( かご ) ||||||かご|

( マツイ ) 今 の ところ 各 機体 ごと の 個体 差 は 認め られ ん な まつい|いま|||かく|きたい|||こたい|さ||みとめ|||

( バトー ) つまり お前 に は 個性 が ねえ って こと だ よ ||おまえ|||こせい||||||

( タチコマ 1) コセイ ?

( マツイ ) どの 機体 を チョイス して も — まつい||きたい||||

同じ スペック で 扱える と 言って ほしい ね おなじ|||あつかえる||いって||

( バトー ) ふん だ が それ じゃ 面白味 が ねえ ぜ ||||||おもしろみ|||

お前 に いい 物 を やろう おまえ|||ぶつ||

天然 オイル だ てんねん|おいる|

( トグサ ) いい の か ? そんな 物 入れて |||||ぶつ|いれて

変な 学習 する かも しれ ない ぜ へんな|がくしゅう|||||

( バトー ) いい の いい の

これ は 機械 に 対する 愛 な の 愛 ||きかい||たいする|あい|||あい

( タチコマ 1) おお っ ! いつも の 合成 オイル と 違い ます ね |||||ごうせい|おいる||ちがい||

( バトー ) お うよ

( タチコマ 1) は っ ! 少佐 ! |||しょうさ

( タチコマ 1) は っ ! 少佐 ! |||しょうさ

( バトー ) げ っ !

( 素子 ( もとこ )) タチコマ 6 機 を フル 装備 で 出動 準備 もとこ|||き||ふる|そうび||しゅつどう|じゅんび

何 か あった の か ? なん||||

36 分 前 剣 菱 ( けんび し ) 重 工 の 演習 ドーム で — ぶん|ぜん|けん|ひし|||おも|こう||えんしゅう|どーむ|

新型 多 脚 戦車 が 暴走 を 始めた しんがた|おお|あし|せんしゃ||ぼうそう||はじめた

搭乗 者 は 1 週間 前 に 死亡 した この 戦車 の 設計 者 — とうじょう|もの||しゅうかん|ぜん||しぼう|||せんしゃ||せっけい|もの

加護 タケシ の 認識 コード を 使用 して いる と いう 点 以外 — かご|||にんしき|こーど||しよう|||||てん|いがい

詳細 は 不明 しょうさい||ふめい

犯行 声明 や 要求 など は 今 の ところ ない が — はんこう|せいめい||ようきゅう|||いま||||

播磨 ( はり ま ) 研究 学園 都市 内 で 起こった 状況 を 考慮 はりま|||けんきゅう|がくえん|とし|うち||おこった|じょうきょう||こうりょ

内務 省 は テロ の 可能 性 を 示唆 し — ないむ|しょう||てろ||かのう|せい||しさ|

我々 公安 9 課 に これ を 止めろ と の 出動 要請 が なされた われわれ|こうあん|か||||とどめろ|||しゅつどう|ようせい||

暴走 は 剣 菱重 工 が 行った 最終 調整 の 演習 中 に 起きた そう よ ぼうそう||けん|ひしじゅう|こう||おこなった|さいしゅう|ちょうせい||えんしゅう|なか||おきた||

暴走 の 原因 が ハード 及び ソフト の — ぼうそう||げんいん||はーど|および|そふと|

セキュリティ 面 の 欠陥 であった と なれば — |おもて||けっかん|||

すべて の 責任 を 剣 菱 に 押しつけ たい と いう の が — ||せきにん||けん|ひし||おしつけ|||||

正式 採用 を 検討 中 だった 陸 自 の 本音 ね せいしき|さいよう||けんとう|なか||りく|じ||ほんね|

相変わらず だ な あいかわらず||

テロリスト から の 声明 が あった 場合 のみ — てろりすと|||せいめい|||ばあい|

彼ら は この 件 に 手 を 貸す そう よ かれら|||けん||て||かす||

ひで え 話 だ メンツ で 国防 は 務 ま ら ねえ って の ||はなし||めんつ||こくぼう||つとむ|||||

それにしても スペック も よく 分から ねえ 戦車 相手 に — ||||わから||せんしゃ|あいて|

タチコマ で ?

この 子 たち も 捨てた もん じゃ ない わ よ |こ|||すてた|||||

( タチコマ 1) さすが です 少佐 |||しょうさ

( バトー ) マジ ?

( オペレーター ) 少佐 戦車 は 進路 を 変えて — |しょうさ|せんしゃ||しんろ||かえて

播磨 研究 学園 都市 を 出て いく 模様 です はりま|けんきゅう|がくえん|とし||でて||もよう|

( 素子 ) チャンス だ な もとこ|ちゃんす||

学園 都市 から 伸びる テクノ ライン は — がくえん|とし||のびる|てくの|らいん|

山道 を 切り開いた 専用 道路 やまみち||きりひらいた|せんよう|どうろ

周り は 農村 ばかり だ まわり||のうそん||

よし 戦車 が テクノライン 上 に いる うち に たたく |せんしゃ|||うえ|||||

パズ は 電 脳 化 義 体 化 など に 反対 して いる テロ 組織 から — ||いなずま|のう|か|ただし|からだ|か|||はんたい|||てろ|そしき|

犯行 声明 が 出て い ない か を 確認 はんこう|せいめい||でて|||||かくにん

ボーマ と サイトー は 先行 して 播磨 テクノライン 上 で 迎撃 準備 ||||せんこう||はりま||うえ||げいげき|じゅんび

最も 被害 の 出 にくい ポイント で 戦車 を 狙撃 停止 さ せる もっとも|ひがい||だ||ぽいんと||せんしゃ||そげき|ていし||

トグサ は 剣 菱 で 課長 と 合流 戦車 暴走 の 原因 を 究明 ||けん|ひし||かちょう||ごうりゅう|せんしゃ|ぼうそう||げんいん||きゅうめい

私 と バトー は タチコマ 6 機 で 暴走 戦車 を 誘導 する わたくし|||||き||ぼうそう|せんしゃ||ゆうどう|

それ が 君 の お 仕事 ||きみ|||しごと

戦車 に 吹っ飛ば さ れて 泣く な せんしゃ||ふっとば|||なく|

( タチコマ 1) 播磨 研究 学園 都市 って — |はりま|けんきゅう|がくえん|とし|

僕たち の ニューロチップ が 作ら れた 所 でしょ ぼくたち||||つくら||しょ|

( タチコマ 2) 生まれ故郷 に 凱旋 ( がいせん ) |うまれこきょう||がいせん|

( タチコマ 3) おしゃべり して る と 少佐 に 怒ら れる よ |||||しょうさ||いから||

我々 は 攻 殻 機動 隊 だ 状況 の 説明 を われわれ||おさむ|から|きどう|たい||じょうきょう||せつめい|

( 隊長 ) は っ ! 通信 に よれば もう じき 姿 を 現す と の こと です たいちょう|||つうしん|||||すがた||あらわす||||

( 隊員 1) 隊長 ! たいいん|たいちょう

( 一同 ) おお っ いちどう||

今 の ところ 仲間 の 戦車 を 破壊 した だけ で — いま|||なかま||せんしゃ||はかい|||

攻撃 は して こ ない ようだ こうげき|||||

道 を 空けて あと は 我々 に 任せろ どう||あけて|||われわれ||まかせろ

( タチコマ 1) ワオ

( 素子 ) 見とれて 奴 の 射 界 に 入り込む な よ もとこ|みとれて|やつ||い|かい||はいりこむ||

行く ぞ いく|

( 隊員 1) 攻 機 初めて 見た よ たいいん|おさむ|き|はじめて|みた|

( 隊員 2) 実在 して いた んだ な たいいん|じつざい||||

( 素子 ) 現状 の 距離 を 保ち 迎撃 ポイント まで 監視 を 継続 する もとこ|げんじょう||きょり||たもち|げいげき|ぽいんと||かんし||けいぞく|

( バトー ) ジガバチ だ

陸 自 の 奴 ら 高み の 見物 の つもり か よ りく|じ||やつ||たかみ||けんぶつ||||

( 素子 ) 剣 菱重 工 へ の 牽制 ( けんせい ) と 保険 よ もとこ|けん|ひしじゅう|こう|||けんせい|||ほけん|

( バトー ) それにしても こいつ の 目的 は 何 だ ? ||||もくてき||なん|

目的 地 も 分から ん し もくてき|ち||わから||

大体 ホントに 人 が 乗って ん の か よ だいたい|ほんとに|じん||のって||||

勝負 に なら ん の は 分かる が — しょうぶ||||||わかる|

これ だけ 完璧に 無視 さ れる と 頭 に 来る ぜ ||かんぺきに|むし||||あたま||くる|

( 素子 ) じゃあ 鼻先 に 回り込んで みる ? もとこ||はなさき||まわりこんで|

( バトー ) 冗談 だ よ おやじ と トグサ から の 情報 を 待つ ぜ |じょうだん||||||||じょうほう||まつ|

( パズ ) 少佐 該当 し そうな 組織 23 の うち — |しょうさ|がいとう||そう な|そしき||

20 を 洗った が — |あらった|

やはり 本件 に 絡んだ 声明 など は 出さ れて い ない |ほんけん||からんだ|せいめい|||ださ|||

( 素子 ) よし 残り 3 を 洗って それ でも 何も 出 ない 場合 は — もとこ||のこり||あらって|||なにも|だ||ばあい|

他の ルート を 使って 検索 を かけろ たの|るーと||つかって|けんさく||

愉快 犯 戦車 泥棒 もしくは AI の 故障 って 線 で 手 を 打た ねえ か ゆかい|はん|せんしゃ|どろぼう||||こしょう||せん||て||うた|| Приятный криминальный воришка танка или поломка ИИ ударила руку по линии, а?

( 素子 ) 愉快 犯 も 戦車 泥 も 広義 に おいて は テロ だ もとこ|ゆかい|はん||せんしゃ|どろ||こうぎ||||てろ|

AI の 故障 の 線 は 捨てきれ ない けど — ||こしょう||せん||すてきれ||

それ は 課長 たち の 報告 を 待って 結論 を 出す ||かちょう|||ほうこく||まって|けつろん||だす

( バトー ) へい へい

( 荒巻 ( あらまき )) 先ごろ 亡くなった 開発 担当 者 の 加護 タケシ の 同僚 で — あらまき||さきごろ|なくなった|かいはつ|たんとう|もの||かご|||どうりょう|

同じく 開発 を 担当 して いた オーバ と いう 技師 が いる おなじく|かいはつ||たんとう||||||ぎし||

暴走 した 戦車 を 直前 まで 整備 して いた そうだ ぼうそう||せんしゃ||ちょくぜん||せいび|||そう だ

お前たち は 彼 を 事情 聴取 しろ おまえたち||かれ||じじょう|ちょうしゅ|

わし は 剣 菱 の 上層 部 と 掛け合う ||けん|ひし||じょうそう|ぶ||かけあう

( トグサ ・ イシカワ ) はい

開発 担当 の オーバ ・ トシオ さん です ね ? かいはつ|たんとう||||||

( オーバ ) え ? あっ … はい

( 荒巻 ) 被害 を 最小 限 に 抑える こと を お 望み でしたら — あらまき|ひがい||さいしょう|げん||おさえる||||のぞみ|

新型 戦車 に 関する すべて の 情報 を — しんがた|せんしゃ||かんする|||じょうほう|

速やかに 我々 に 提示 して 頂き たい すみやかに|われわれ||ていじ||いただき|

これ で すべて です かな ?

( チャナム ) ええ …

少佐 しょうさ

( 荒巻 ) 剣 菱重 工 から 提供 さ れた データ を 送る あらまき|けん|ひしじゅう|こう||ていきょう|||でーた||おくる

( 素子 ) 確認 した わ これ なら 何とか 抜ける わ ね もとこ|かくにん|||||なんとか|ぬける|| (Элемент) Я подтвердил, что мне удастся выбраться из этого.

( バトー ) 結局 ゴツ い 戦車 の 尻 見て 終わり か |けっきょく|||せんしゃ||しり|みて|おわり| (Бато) В конце концов, неужели конец тяжелому танку?

もう すぐ 迎撃 ポイント だ ぜ ||げいげき|ぽいんと||

( 素子 ) サイトー 準備 は ? もとこ||じゅんび|

( サイトー ) もう 少し です ||すこし|

( ボーマ ) こんな もんか ( サイトー ) ああ

( サイトー ) 少佐 離れて 下さい |しょうさ|はなれて|ください

( 素子 ) まだ だ もとこ||

気付か れ ない ように ギリギリ まで 待つ きづか|||よう に|ぎりぎり||まつ

( サイトー ) 衛星 と リンク した 少佐 ! |えいせい||りんく||しょうさ

( 素子 ) よし ! もとこ|

( 素子 ) 課長 ! もとこ|かちょう

( サイトー ) 少佐 タカ の 目 の データ が 盗ま れて いる |しょうさ|たか||め||でーた||ぬすま||

奴 は 衛星 と リンク して いる ようです やつ||えいせい||りんく|||よう です

目 視 で あと ワン チャンス め|し|||わん|ちゃんす

残念 ながら すべて の 情報 を 教えて は もらえ なかった ようです な ざんねん||||じょうほう||おしえて||||よう です|

( 素子 ) そのまま 撤収 合流 しろ ( サイトー ・ ボーマ ) 了解 もとこ||てっしゅう|ごうりゅう||||りょうかい

( バトー ) 高速に 乗る つもりだ ぞ |こうそくに|のる||

( 素子 ) 急いで 行き たい 場所 が ある んでしょ もとこ|いそいで|いき||ばしょ|||

( バトー ) ジガバチ が 離れて く ぜ |||はなれて||

( 素子 ) そろそろ 報道 管制 が 破ら れる 頃 だ もとこ||ほうどう|かんせい||やぶら||ころ|

テロリスト から の 犯行 声明 も なく — てろりすと|||はんこう|せいめい||

剣 菱 も この 件 を 自社 の ミス と 認め ない 限り — けん|ひし|||けん||じしゃ||みす||みとめ||かぎり

陸 自 は シラ を 切り 通す だろう りく|じ||||きり|とおす|

( バトー ) 俺 たち で 止める しか ねえ の か |おれ|||とどめる||||

サル おやじ に 期待 しよう ぜ さる|||きたい||

( 素子 ) そう 悠長な こと も 言って られ ない わ よ もとこ||ゆうちょうな|||いって||||

奴 が 分岐 で どっち に 行き た がる か で 話 は 違って くる やつ||ぶんき||||いき|||||はなし||ちがって|

( 荒巻 ) 陸 自 の 答え は 聞か なくて も お 分かり でしょう あらまき|りく|じ||こたえ||きか||||わかり|

あと は 剣 菱 が 公安 9 課 を 信用 して いただける か です な ||けん|ひし||こうあん|か||しんよう|||||

( チャナウ ) HAW 206 は —

剣 菱 が 6 年 の 年月 を かけて 開発 した んだ ぞ けん|ひし||とし||ねんげつ|||かいはつ|||

スペック を 公開 する こと で 受ける 損害 を — ||こうかい||||うける|そんがい|

あなた たち 警察 が 補償 する と でも 言う の か ||けいさつ||ほしょう||||いう||

それ は 購入 先 が あって の こと でしょう ||こうにゅう|さき|||||

このまま で は 剣 菱 の マーク が 入った 宣伝 カー が — |||けん|ひし||||はいった|せんでん|かー|

最悪の デモンストレーション を して 回る こと に なり ます が ? さいあくの||||まわる|||||

よろしい か ?

( リットン ) 何とか おたく の 戦車 だけ で — |なんとか|||せんしゃ||

あれ を 足止め する こと は でき ん かね ||あしどめ||||||

さっき から 何 を 気 に して いる んです ? ||なん||き||||ん です

教えて くれ ない か ? あの 戦車 君 が 作った んだ ろ おしえて|||||せんしゃ|きみ||つくった||

何 が 原因 で 暴走 を 起こした と 思う ? なん||げんいん||ぼうそう||おこした||おもう

本当に 心当たり は ない の か ? ほんとうに|こころあたり||||

別に この 件 で 君 を 容疑 者 と して 取り調べて る わけじゃ ない んだ べつに||けん||きみ||ようぎ|もの|||とりしらべて||||

もっと 協力 して くれ ない か な |きょうりょく|||||

それとも 何 か 話せ ない 事情 が ある の か な ? |なん||はなせ||じじょう|||||

( 素子 ) バトー 奴 が どっち に 行き たい の か 確認 する ぞ もとこ||やつ||||いき||||かくにん||

( バトー ) 市街 地 に 向かう んじゃ ねえ の ? |しがい|ち||むかう|||

( 素子 ) 撃た れる な よ もとこ|うた|||

( 素子 ) 散れ ! もとこ|ちれ (Элемент) Scatter!

( タチコマ 2) ああ あっ !

( バトー ) 大丈夫 か ? |だいじょうぶ|

( タチコマ 2) 大丈夫です |だいじょうぶ です

( 素子 ) お前 は そこ で 救助 を 待て もとこ|おまえ||||きゅうじょ||まて

( タチコマ 2) は 〜 い …

( タチコマ 1) いい な いい なあ 壊れた よ |||||こぼれた|

( タチコマ 3) 構造 解析 さ れちゃ う かも |こうぞう|かいせき||||

( 素子 ) 課長 奴 は 橋 に 進路 を 向けた わ もとこ|かちょう|やつ||きょう||しんろ||むけた|

対戦 車 ミサイル を 使える ラスト チャンス かも たいせん|くるま|みさいる||つかえる|らすと|ちゃんす|

あいつ に それ が 有効 か だけ でも 聞いて ||||ゆうこう||||きいて

しくじれば スプリング 8( エイト ) の — |すぷりんぐ||

4 倍 の 税金 を かけた 橋 を 落とす こと に なる かも って ばい||ぜいきん|||きょう||おとす|||||

だ そうです いかが かな ? 開発 部長 |そう です|||かいはつ|ぶちょう

( 素子 ) 対岸 に 渡ったら すぐに 市街 地 に 入る わ もとこ|たいがん||わたったら||しがい|ち||はいる|

ますます 打つ手 が なくなる わ よ |うつて||||

( チャナウ ) ミサイル は やめた 方 が いい |みさいる|||かた||

モード L で 操作 さ れて いる と 思わ れる ので — もーど|||そうさ|||||おもわ||

ほとんど の 無線 誘導 弾 に ジャミング を かけ られ ます ||むせん|ゆうどう|たま||||||

( 荒巻 ) レーザー 誘導 でも ? あらまき|れーざー|ゆうどう|

( チャナウ ) レーザー 誘導 の 場合 に は — |れーざー|ゆうどう||ばあい||

欺瞞 ( ぎまん ) 信号 を 出して ミサイル を そらし ます ぎまん||しんごう||だして|みさいる|||

オンライン 誘導 でも 射程 距離 が 300 メートル 以上 の 場合 なら — おんらいん|ゆうどう||しゃてい|きょり||めーとる|いじょう||ばあい|

90% 以上 の 確率 で ハッキング を かけ — いじょう||かくりつ||||

ミサイル を 発射 した 本人 に 送り 返す こと も 可能です みさいる||はっしゃ||ほんにん||おくり|かえす|||かのう です

( 荒巻 ) 黙って いれば いい 宣伝 材料 に なった でしょう な あらまき|だまって|||せんでん|ざいりょう||||

( ドア の 開く 音 ) どあ||あく|おと

課長 戦車 に 誰 が 乗って いる か が 分かり ました かちょう|せんしゃ||だれ||のって||||わかり|

誰 が あれ を 動かして いる んだ だれ||||うごかして||

( トグサ ) 加護 タケシ です |かご||

加護 タケシ だって ? かご||

あいつ は 1 週間 前 に 死んだ んだ ぞ ||しゅうかん|ぜん||しんだ||

ええ 聞き ました |きき|

彼 の 話 で は — かれ||はなし||

死んだ 加護 の 脳 を 戦車 の AI に つないだ そうです しんだ|かご||のう||せんしゃ|||||そう です

( チャナウ ) なぜ そんな こと を した んだ

( オーバ ) それ が 彼 の 遺言 だった から です |||かれ||ゆいごん|||

( トグサ ) 少佐 聞いて ます ? |しょうさ|きいて|

戦車 の 目的 地 は 加護 タケシ の 実家 です せんしゃ||もくてき|ち||かご|||じっか|

これ が 所在 地 ||しょざい|ち

( 素子 ) だいぶ 近い わ ね もとこ||ちかい||

ええ や ばい です

加護 タケシ の 目的 は — かご|||もくてき|

両親 へ の 復讐 で は ない か と 思わ れ ます りょうしん|||ふくしゅう||||||おもわ||

加護 は 兵器 の 設計 に 天才 的な 才能 を 発揮 し — かご||へいき||せっけい||てんさい|てきな|さいのう||はっき|

大学 在籍 中 に スカウト さ れた 人物 です が — だいがく|ざいせき|なか||すかうと|||じんぶつ||

生まれつき 体 が 弱く 医師 から も — うまれつき|からだ||よわく|いし||

“ 義 体 化 し ない 限り —” ただし|からだ|か|||かぎり

“20 歳 の 春 は 迎え られ ない ” と 言わ れて いた ようです さい||はる||むかえ||||いわ|||よう です

しかし 宗教 的な 理由 から — |しゅうきょう|てきな|りゆう|

義 体 化 は もちろん 電 脳 化 すら 許さ れ ず — ただし|からだ|か|||いなずま|のう|か||ゆるさ||

ほとんど 戦車 の 開発 へ の 執念 で — |せんしゃ||かいはつ|||しゅうねん|

28 まで 生きて いた ような 状態 だった そうです |いきて|||じょうたい||そう です

似た ような 境遇 に 育ち ながら — にた||きょうぐう||そだち|

義 体 化 する こと で 生き長らえた オーバ は — ただし|からだ|か||||いきながらえた||

加護 の 死ぬ 間際 の 遺言 — かご||しぬ|まぎわ||ゆいごん

“ 肉体 が 死んだら 宗教 から 解放 さ れる ” にくたい||しんだら|しゅうきょう||かいほう||

“ そう したら 脳 を 取り出し 戦車 に つないで くれ ” と いう 約束 を — ||のう||とりだし|せんしゃ||||||やくそく|

実行 した んだ そうです じっこう|||そう です

( 荒巻 ) わし だ あらまき||

淡路 ( あわ じ ) 署 の 石塚 ( いし づか ) 君 を 呼び出して くれ あわじ|||しょ||いしずか|||きみ||よびだして|

( 素子 ) それ で なぜ 両親 に 復讐 を ? もとこ||||りょうしん||ふくしゅう|

( トグサ ) 生前 加護 は 病弱な 体 に 自分 を 生んだ 両親 を 恨み — |せいぜん|かご||びょうじゃくな|からだ||じぶん||うんだ|りょうしん||うらみ

こと ある ごと に —

“ 鋼鉄 の 体 に 生まれ変わり たい ” と 言って いた そうです こうてつ||からだ||うまれかわり|||いって||そう です

生 から 解放 さ れれば 両親 の 教え に 背く こと なく — せい||かいほう|||りょうしん||おしえ||そむく||

鋼鉄 の 肉体 を 手 に 入れ られる こうてつ||にくたい||て||いれ|

加護 は その 夢 を オーバ に 託した んです かご|||ゆめ||||たくした|ん です

( アナウンサー ) 住民 の 皆さん は — あなうんさー|じゅうみん||みなさん|

警察 の 指示 に 従って 速やかに 避難 して 下さい けいさつ||しじ||したがって|すみやかに|ひなん||ください

繰り返し ます 住民 の 皆さん は — くりかえし||じゅうみん||みなさん|

警察 の 指示 に 従って 速やかに 避難 して 下さい けいさつ||しじ||したがって|すみやかに|ひなん||ください

( バトー ) あ 〜 あ 強引な 奴 |||ごういんな|やつ

( 素子 ) ここ から だ と 目的 地 は すぐ ね とにかく 追う ぞ もとこ|||||もくてき|ち|||||おう|

( バトー ) 特攻 でも かける か ? |とっこう|||

( 荒巻 ) とうとう 市街 地 に 入り ました な あらまき||しがい|ち||はいり||

現在 あの 戦車 に よる 死傷 者 は 1 人 も 出て い ませ ん げんざい||せんしゃ|||ししょう|もの||じん||でて|||

ですが これ から 先 は どう なる か 予想 が つき ませ ん |||さき|||||よそう||||

死傷 者 は ゼロ ししょう|もの||

しゃ … 社長 それ は … |しゃちょう||

わし は 剣 菱 自体 を 明日 に 残さ ねば なら ん のだ ||けん|ひし|じたい||あした||のこさ||||

ご 協力 感謝 いたし ます |きょうりょく|かんしゃ||

( 素子 ) ワイヤー で 戦車 の 脚 を 狙う ぞ もとこ|||せんしゃ||あし||ねらう|

( タチコマ たち ) 了解 ||りょうかい

はっ ! ワイヤー を 切れ |||きれ

( 素子 ) 物理 的 攻撃 で は 無理 ね もとこ|ぶつり|てき|こうげき|||むり|

( バトー ) バカな 考え を 起こす な よ |ばかな|かんがえ||おこす||

軍 の 防壁 だ 脳 を 焼き 切ら れる ぞ ぐん||ぼうへき||のう||やき|きら||

大体 有線 でき ねえ だろう が だいたい|ゆうせん||||

( 素子 ) やる だけ やって みる わ よ もとこ||||||

( 荒巻 ) 有効 射程 距離 まで あと どの くらい だ ? あらまき|ゆうこう|しゃてい|きょり|||||

( オペレーター ) 約 2 分 です |やく|ぶん|

少佐 ! しょうさ

ぬう う っ

少佐 無理だ やめろ ! しょうさ|むりだ|

うん ?

( イシカワ ) 止まれ |とどまれ

( 素子 ) 課長 … もとこ|かちょう

サル が タヌキ を 説得 した か さる||たぬき||せっとく||

剣 菱 の 対 多 脚 戦車 兵器 か けん|ひし||たい|おお|あし|せんしゃ|へいき|

ある なら とっとと よこし や がれ

う あっ

やっと 止まった か |とまった|

すげ え 粘着 力 だ な ||ねんちゃく|ちから||

課長 攻 性 防壁 解除 の 暗証 コード を かちょう|おさむ|せい|ぼうへき|かいじょ||あんしょう|こーど|

ハッチ を パージ して 加護 の 脳 を 取り出す わ ||||かご||のう||とりだす|

( 素子 ) 戦車 の 防壁 が なければ ただ の 無防備な 脳 だ な もとこ|せんしゃ||ぼうへき|||||むぼうびな|のう||

( 素子 ) バトー 手 を 貸して ( バトー ) おう ! もとこ||て||かして||

物理 的な トラップ か ? ぶつり|てきな||

( 素子 ) 大丈夫だ と 思う けど 念のため 用心 して 開けて もとこ|だいじょうぶだ||おもう||ねんのため|ようじん||あけて

( 加護 の 母親 ) タケシ … ( 素子 ) うん ? かご||ははおや||もとこ|

( 加護 の 母親 ) タケシ な の かい ? かご||ははおや||||

( 素子 ) バカな なぜ 避難 して い ない もとこ|ばかな||ひなん|||

( バトー ) タチコマ ! ( 素子 ) あっ ! ||もとこ|

な っ …

( 素子 ) あっ ! ( バトー ) ふん っ ! もとこ||||

( 加護 の 母親 ) ああ っ ! ( 素子 ) は っ ! かご||ははおや|||もとこ||

止めた か ? とどめた|

( チャナウ ) 誠に 申し訳 ございませ ん |まことに|もうし わけ||

たった今 加護 の 脳 を 焼き 切った そうだ たったいま|かご||のう||やき|きった|そう だ

ああ っ …

あっ … 加護 … |かご

クソッ たれ そこ まで 自分 の 親 が 憎かった の か ||||じぶん||おや||にくかった||

( 素子 ) 違う ( バトー ) うん ? もとこ|ちがう||

加護 の 脳 を 焼いた とき 一瞬 だ けど 感じた わ かご||のう||やいた||いっしゅん|||かんじた|

“ どう だい 母さん 鋼鉄 の 体 に なった 俺 の 姿 ” ||かあさん|こうてつ||からだ|||おれ||すがた

そんな 自慢 と も 復讐 と も つか ない 奇妙な 感覚 |じまん|||ふくしゅう|||||きみょうな|かんかく

やめ とけ それ は ただ の 錯覚 だ ||||||さっかく|

なら いい んだ けど

それ を 確かめる 術 ( すべ ) は 二度と なくなった ||たしかめる|じゅつ|||にどと|

♪〜

〜♪