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ブギーポップは笑わない, Boogiepop wa Warawanai (2019) Episode 17

Boogiepop wa Warawanai (2019) Episode 17

♪ ~

~ ♪

( 田中 ( た なか ) ) 羽原 ( は ばら ) さん ! 羽原 さん !

( 羽原 ) う っ う …

( 田中 ) 羽原 さん 大丈夫 です か ?

( 羽原 ) あ ああ 大丈夫 だ

地震 も 収まった よう です

( 羽原 ) 俺 は どう なって いた ん だ ?

( 田中 ) いきなり 叫び だ し て …

そ したら 倒れ ちゃ った ん です よ

( 羽原 ) そう か

( 田中 ) どう かし まし た か ?

いや

( 田中 ) そんな こと より 羽原 さん 他 の 入り口 を 見つけ まし た

あっ …

( 田中 ) ここ の 下 な ん です が …

おい 起きろ

( 田中 ) この 人 ―

さっき の 人 じゃ ない です か 羽原 さん が 笑った

( 咲子 ( さ きこ ) ) う っ う …

( 羽原 ) お っ 気づ い た か ?

( 咲子 ) あなた たち … は ?

( 羽原 ) 俺 は 羽原 健太郎 ( けん たろう ) こいつ は 田中 志郎 ( しろう )

( 咲子 ) 道 元 ( みち もと ) 咲子

道 元 さん も 歪曲 王 ( わ い きょく おう ) に 会った の か ?

( 咲子 ) 歪曲 王 …

あなた たち が 私 を 起こし た の ?

なあ どんな 感じ だった ?

何 か 正体 と か ヒント と か なかった ?

そんな こと 聞い て どう する の よ ?

野郎 を やっつける ん だ よ

その ため に は 手がかり が 要る ん だ

( 咲子 ) やっつける ?

あなた たち は 歪曲 王 に 何 を 言わ れ た の ?

( 羽原 ) 恐らく 似 た よう な もん だ よ

あ …

それなのに …

羽原 さん これ 開き ます よ 施錠 さ れ て ませ ん

よし

まあ 信じ て くれ なく て も いい が とりあえず 待って て くれ

中 は どう なって る ?

( 田中 ) さっき と 同じ で 何も な さ そう です

( 羽原 ) ハァ … 戻る か

そう です ね

( ハッチ の 閉まる 音 ) ( 2 人 ) あっ

( 咲子 ) 邪魔 は さ せ ない わ

目的 が 何 で あれ 歪曲 王 の 邪魔 は さ せ ない !

( 羽原 ) ちょ っ ちょっと 待て !

あっ ち に … あっ ち に 帰る の よ 私 は

( ハッチ を たたく 音 ) ( 羽原 ) おい !

く そ っ 開か ねえ ぞ

何 な ん だ あいつ

( 地響き )

( 羽原 ) あっ

( ロック 音楽 )

( 警備 員 ) おい 君

( 警備 員 ) その 辺 は 危ない から すぐ 下がり なさい

( スタッフ ) おい 何 だ あれ ?

( 竹田 ( たけ だ ) ) な … 何 だ ?

( 寺 月 ( てら つき ) ) 諸君 原因 は 解明 でき た かな ?

いや この 音楽 が 聴 こえる と いう こと は ―

まだ 君 たち は 私 の ところ に は 届 い て い ない と いう こと だ

現在 ムーン テンプル の 中 に ―

何 名 の 人間 が いる の か 分から ない が ―

まず 外 に いる 者 たち ―

中 へ は 絶対 に 入る こと は でき ない

ムダ な 努力 は やめる べき だ

( 羽原 ) 寺 月 恭一郎 ( きょうい ちろう ) の 声 だ

やっぱり ヤツ が 歪曲 王 だった ん だ な

( 寺 月 ) 次に 中 に いる 諸君

諸 君 ら は 曲 が かかる 前 の 音 を お 聞き に なった と 思う

あれ は この 建物 の 通風 口 が 閉鎖 さ れ た 音 だ

そう 諸 君 ら の 酸素 供給 は これ で 断た れ た と いう わけ だ

どの くらい の 余裕 が ある か は 分から ない が ―

早く なんとか し ない と 酸欠 で 死ぬ こと に なる ぞ

( 羽原 ) 何 だ と ! ?

( 寺 月 ) それでは 諸 君 ら の 健闘 を 期待 する

頑張って くれ た まえ

く そ っ ふざけ や が って 俺 たち を 皆殺し に する 気 か よ

落ち着 い て ください 羽原 さん

そんなに 簡単 な 話 で は ない でしょ う

けど よ

( 田中 ) 通風 口 を 塞 い だ ところ で ―

空気 の 流れ を 完全 に 断つ こと など でき ませ ん

これ は 単なる 脅し です

( 羽原 ) 俺 たち を 脅し て どう する ん だ よ ?

( 田中 ) こう いう 状況 で パニック を 起こし た 人間 が ―

普通 取る 行動 を 考え て ください

逃げる

けど 出口 は ?

( 田中 ) ええ 塞が れ て い ます よ ね

… って こと は 上 か !

そう です 活路 を 求め た 人々 は 自然 と 上 に 向かう ん です

恐らく そう やって 自分 の ところ に 来る よう 仕向け て いる ん です

( 羽原 ) ゲーム じみ て き た な ホント に

俺 たち は まず ここ から 出る こと が 先 か

( 田中 ) ええ 行き ま しょ う

しかし 見る 目 が あった ん だ な

あっ … 何 が です ?

お前 に ホレ て た って いう その 彼女 だ よ

見る 目 あった ん だ な

あ そう … です か ね

( 敬 ( けい ) ) 一体 どう いう こと ?

結局 あなた の 目的 は ―

この ビル の 中 の 人間 を 皆殺し に する と いう ―

ただ それ だけ の こと な の ?

( 早乙女 ( さおとめ ) ) さて あなた は どう 思う ん です ?

( 敬 ) 分から ない から 聞い て いる の よ

( 早乙女 ) 悩む の は あなた らしく も あり ませ ん ね

委員 長

それ で い い ん です

あの とき も あなた は 勇敢 で し た

あなた が い て 早乙女 正美 ( まさみ ) が い て ―

これ で あと 田中 志郎 が いれ ば 本当 に あの とき と 同じ だ

だから 何 ?

( 早乙女 ) また 霧 間 ( き り ま ) 凪 ( なぎ ) が 助け に 来 て くれる かも しれ ませ ん よ

( 敬 ) そんな の 期待 し て ない わ

どう かし まし た か ? 委員 長

( 敬 ) 分かった わ 早乙女 君 ( 早乙女 ) ん ?

何 が です か ?

( 敬 ) 私 が 何 を あなた に 残し て いる の か

早乙女 正美 が なんで 私 の 歪曲 王 と し て 出 て き た の か

その 理由 が

( ロック 音楽 )

宮下 ( みや した ) …

( 藤 花 ( とうか ) ) 呼び まし た ? ( 竹田 ) ん ?

み 宮下 …

お前 なんで ここ に ?

( 藤 花 ) 先輩 こんな 所 で ぐずぐず し て い ない で ―

早く 中 に 入ら ない ん です か ?

( 竹田 ) お お前 …

歪曲 王 … か ?

( 藤 花 ) 入り たい の なら つい て き て ください

( 竹田 ) お おい !

あ … どう なって る ん だ ?

( 藤 花 ) ここ は 私 たち 2 人 夢 の 世 界

他 の 人 たち の 現実 を 今 少し ばかり ずらし て いる の よ

ずらす ?

おい どう する ん だ ?

あっ な 何 だ よ これ ?

ただ の 通用口 よ

あ …

( 藤 花 ) ねえ 先輩 ( 竹田 ) ん ?

私 を 捕まえ て

ま 待て !

( 田中 ) 羽原 さん ( 羽原 ) ここ か

ええ ここ だけ 音 が 違い ます

( 羽原 ) って こと は どこ か に 点検 用 の ハッチ が …

( 地響き )

( 田中 ) 急ぎ ま しょ う ( 羽原 ) ああ

( 咲子 ) ハァ … ハァ …

戻 れ ない

もう そっち に 戻 れ ない の ? 日 奈子 ( ひな こ ) …

( 咲子 の 泣き声 )

( 咲子 ) もう 全部 壊れ ちゃ え ば いい の よ

あっ …

あ …

ブギー ポップ …

( 咲子 ) 助け て くれ た の ? 私 を

( ブギー ポップ ) どう かな

あ あの … あんた って …

( ブギー ポップ ) ん ?

その とおり 名前 は ブギー ポップ

君 は もう ご存じ の よう だ ね

本物 な の ?

( ブギー ポップ ) さ あね

この世 に 本当 の 本物 なんて もの が 存在 する の か な ?

そう いう こと じゃ なく て …

つまり さ あんた って ホント に その …

人 を 殺す の か って ?

ああ そう だ よ

だから 君 たち は 僕 の こと を 死 神 だの と ウワサ する ん じゃ ない か

( 咲子 ) なんで 人 を 殺す の ?

( ブギー ポップ ) それ が 僕 の 仕事 だ から

殺す 相手 が 世界 の 敵 だったり する から ね

( 咲子 ) その 相手 は どう やって 選 ん でる の ?

( ブギー ポップ ) 僕 に 選択 権 は ほとんど ない ね

自動 的 に 殺さ れる 相手 が 僕 の 前 に やって くる こと が 多い

殺し て くれ って あなた の 前 に 現れる って こと ?

分かる 気 が する わ

( ブギー ポップ ) どう かな

え ?

( ブギー ポップ ) 殺さ れ たい なんて 本気 で 思って いる 人間 など い ない よ

そんな こと ない

生き て いる の が 嫌 に なっちゃ っ て て ―

殺さ れ たい と 本気 で 考える 人 だって いる と 思う !

( ブギー ポップ ) それ は 単に それ 以上 生き て いる と ―

今 まで 生き て き た 意味 の ほう が 死 ん で しまう ―

と いう 選択 が ある だけ だ

どう いう こと よ ?

殺さ れ たい なんて 言いだす 資格 を 得る に は

少なくとも 本気 で 生き て から で なきゃ と いう こと さ

あ …

( ブギー ポップ ) 君 に は ―

その 資格 が ある の か な ?

( 咲子 ) だって 私 は ひどい ヤツ で ―

本当 に とんでもない 悪い 人間 だ から !

( ブギー ポップ ) 悪い と 殺さ れ て も いい の かい ?

そう でしょ ! 悪い ヤツ が い なく なったら ―

世 の 中 も 少し は よく なる し

( ブギー ポップ ) つまり 善人 だけ が 生き て いる 世界 と いう こと かい ?

( 咲子 ) そう よ 私 なんか じゃ なく て ―

日 奈 ( ひな ) ちゃん が ずっと 平和 に 生き て いる よう な …

そんな …

私 より も ずっと ずっと いい 子 だった の

なのに なぜ か 私 の ほう が …

( ブギー ポップ ) ふむ

君 の 歪曲 王 は 君 に 優しかった かい ?

( 咲子 ) ええ

彼女 は “ 苦しみ の 全て を 黄金 ( きん ) に 変え なきゃ なら ない ” って

どう いう こと だい ? それ は

( 咲子 ) わ 私 だって よく 分から なかった けど …

でも やら なきゃ なら ない って 思った の

あそこ で 日 奈 ちゃん と 暮ら せる なら どんな こと でも しよ う って

( ブギー ポップ ) 彼女 は 君 の 分身 だ

その 人 が 優しかった の なら それ は 君 の 優し さ な ん だ

あ …

( ブギー ポップ ) 恐らく 歪曲 王 は 僕 同様 に 主体 が ない

君 の 中 の ゆがみ が 形 に なって 出 て き た だけ の 存在 だ

つまり 君 は ―

これ まで 自分 の 優し さ を ゆがま せ 続け て き た と いう こと

それ は 決して 楽 な こと で は ない

その ゆがみ は 君 を ずっと 苦しめ て い た はず だ

だが 同時に その 苦しみ の 分 だけ ―

実は 君 は 優しい 人間 だった と いう こと に なる

( 咲子 の 泣き声 )

( ブギー ポップ ) 彼女 は それ を 君 に 教える ため に 現れ た の さ

( 泣き声 )

( ブギー ポップ ) 君 は もう 達成 し てる ん じゃ ない か ?

君 の その 気持ち が “ 黄金 ” で ない と する なら ―

この世 の 中 に 輝 ける もの なんか 何にも ない ん じゃ ない か な

やれやれ

どうやら 簡単 に は 終わら ない よう だ な

( 田中 ) これ で ムーン テンプル の 中 を 制御 し て い た ん でしょ う か ?

( 羽原 ) いや それ だけ だったら ―

こんな バカで かい 施設 は 要ら ない はず だ

( 田中 ) と いう こと は …

( 羽原 ) とにかく この 建物 の ロック を 解除 できる か やって みよ う

( 操作 音 )

( 寺 月 ) や あ よくぞ ここ まで 来 た な

君 か 君 たち か ―

1 人 な の か 何 人 か いる の か は 知ら ない が ―

よくぞ 到達 し た と 褒め て おこ う

寺 月 恭一郎

( 寺 月 ) 推察 の とおり この ムーン テンプル は ―

完全 に 今 君 たち を ここ に 呼ぶ ため だけ に 作ら せ た 代物 だ

そう そう 説明 を し なく て は なら ない ん だ なあ

君 は 世界 に 何と いう か ―

“ 流れ ” みたい な もの が ある と か 思った こと は ない か な ?

運命 と か すう勢 と いう よう な も の

それ が 何 な の か 考え て み た こと が ある かな ?

それ は 人間 が 生まれ て から この かた ―

ずっと 考え 続け られ て き た 問題 で も ある

そして 今 でも それ は 続 い て いる

“ 進化 ” と いう の も その 過程 で 生まれ た 発想 の 1 つ だ

進化 に は ある 程度 何らか の 指向 性 と いう か ―

流れ が ある と しか 考え られ ない 節 が ある

すると 当然 こう いう 考え が 生まれる

“ その 流れ は 今 でも 流れ 続け て いる の だ ろ う か ”

“ だ と し たら その 先 を ― ”

“ せめて 方向 を 知る こと は でき ない か ” と ね

それ は 神 の 領域 だ

しかし その 領域 に ―

手 を 出 そ う と し なかった 権力 者 など ―

人類 の 歴史 に は 1 人 も い ない

( 寺 月 ) ただ 今 は そう いう ―

分かり やすい 権力 者 や ―

何 を 言って る ん だ こいつ は

何 を 言って る ん だ こいつ は

何 を 言って る ん だ こいつ は

支配 者 など は 存在 し ない

支配 者 など は 存在 し ない

ある の は システム だけ だ

便宜 上 統 和 ( と うわ ) 機構 と 呼ば れる その システム は ―

私 の 属する ところ で あり 創造 主 で も ある

そう 私 は 統 和 機構 の 都合 の いい よう に ―

経済 を 動かす ため に 作ら れ た 人造 人間 な の だ

だが その 役割 も 終わる

少し ばかり 力 が 大きく なり すぎ た ので ―

私 は そろそろ 処分 さ れる だ ろ う

だから 最後 に 1 つ 統 和 機構 と 遊 ん で やろ う と 思って ね

それ が この ムーン テンプル の 建設 だ

ムーン テンプル は 私 の 死後 間違い なく 見せ 物 に さ れる

君 は その 見物 客 かな ?

それとも イベント の 整理 係 か

いずれ に せよ こんな こと に 巻き込ま れる と は ―

予想 だに し て い なかった ろ う

しかし 君 は 来 た

それ も 来る べく し て 来 た の だ

君 は ここ に 閉じ込め られ て 麻酔 ガス で 意識 を 失った はず だ

だが 重要 な の は その 中 で 君 が 目覚め て ―

ここ まで やって き た と いう 事実 の ほう だ

この 世界 に は 分かる はず の ない こと が 分かり ―

来 なけ れ ば なら ない 所 に 来る 者 が いる

それ こそ が 統 和 機構 が 危険 視 する 者 たち な の だ

もう 分かる だ ろ う ?

君 は 統 和 機構 の 敵 に なり うる 存在 な ん だ

それ を 知らせ たかった

実に その ため だけ に この ムーン テンプル も ―

寺 月 恭一郎 の なし た 財産 も 存在 し て い た の だ

君 に “ 気 を つけろ ” と 言う ため だけ に

ムーン テンプル の 現在 の 閉鎖 を 解除 する コード は …

ふむ …

“ STAIRWAY ( ステア ウェイ ) TO ( トゥ ) HEAVEN ( ヘヴン ) ”

あっ …

( 寺 月 ) … と いう こと に し て おこ う

そこ に 打ち込め ば 全て の ロック は 解除 さ れる

同時に この 記録 も 全て 消去 さ れる

いい か 君 は 可能 性 だ

それ が どんな もの で ある か 私 に は 想像 も つか ない し ―

君 も 自分 で は まだ 分から ない だ ろ う

つまり 問題 は 君 自身 が その 可能 性 を どう 伸ばし ―

どう 使って いく か と いう こと に 尽きる の だ

健闘 を 祈る よ

ん ?

や あ 君 か ユージン

君 なら 問題 なく 僕 を 消し て くれる

えっ …

何 だ よ これ

( 田中 ) なるほど

そう いう こと か

いや 何 納得 し てん だ 志郎

おかしい ぞ これ

( 田中 ) 何 が です ?

( 羽原 ) 何 が って 全然 説明 に なって なかった ろ

ただ ここ に 閉じ込め られ た こと と ―

全員 が 眠り 込 ん だ こと の 理屈 しか 通ら ない

どう し て … どう し て こいつ は ―

歪曲 王 の こと を ひと言 も 言わ ない ん だ

♪ ~

~ ♪


Boogiepop wa Warawanai (2019) Episode 17

♪ ~

~ ♪

( 田中 ( た なか ) ) 羽原 ( は ばら ) さん ! 羽原 さん ! たなか|||はばら||||はばら|

( 羽原 ) う っ う … はばら|||

( 田中 ) 羽原 さん 大丈夫 です か ? たなか|はばら||だいじょうぶ||

( 羽原 ) あ ああ 大丈夫 だ はばら|||だいじょうぶ|

地震 も 収まった よう です じしん||おさまった||

( 羽原 ) 俺 は どう なって いた ん だ ? はばら|おれ||||||

( 田中 ) いきなり 叫び だ し て … たなか||さけび|||

そ したら 倒れ ちゃ った ん です よ ||たおれ|||||

( 羽原 ) そう か はばら||

( 田中 ) どう かし まし た か ? たなか|||||

いや

( 田中 ) そんな こと より 羽原 さん 他 の 入り口 を 見つけ まし た たなか||||はばら||た||いりぐち||みつけ||

あっ …

( 田中 ) ここ の 下 な ん です が … たなか|||した||||

おい 起きろ |おきろ

( 田中 ) この 人 ― たなか||じん

さっき の 人 じゃ ない です か 羽原 さん が 笑った ||じん|||||はばら|||わらった

( 咲子 ( さ きこ ) ) う っ う … さきこ|||||

( 羽原 ) お っ 気づ い た か ? はばら|||きづ|||

( 咲子 ) あなた たち … は ? さきこ|||

( 羽原 ) 俺 は 羽原 健太郎 ( けん たろう ) こいつ は 田中 志郎 ( しろう ) はばら|おれ||はばら|けんたろう|||||たなか|しろう|

( 咲子 ) 道 元 ( みち もと ) 咲子 さきこ|どう|もと|||さきこ

道 元 さん も 歪曲 王 ( わ い きょく おう ) に 会った の か ? どう|もと|||わいきょく|おう||||||あった||

( 咲子 ) 歪曲 王 … さきこ|わいきょく|おう

あなた たち が 私 を 起こし た の ? |||わたくし||おこし||

なあ どんな 感じ だった ? ||かんじ|

何 か 正体 と か ヒント と か なかった ? なん||しょうたい|||ひんと|||

そんな こと 聞い て どう する の よ ? ||ききい|||||

野郎 を やっつける ん だ よ やろう|||||

その ため に は 手がかり が 要る ん だ ||||てがかり||いる||

( 咲子 ) やっつける ? さきこ|

あなた たち は 歪曲 王 に 何 を 言わ れ た の ? |||わいきょく|おう||なん||いわ|||

( 羽原 ) 恐らく 似 た よう な もん だ よ はばら|おそらく|に||||||

あ …

それなのに …

羽原 さん これ 開き ます よ 施錠 さ れ て ませ ん はばら|||あき|||せじょう|||||

よし

まあ 信じ て くれ なく て も いい が とりあえず 待って て くれ |しんじ|||||||||まって||

中 は どう なって る ? なか||||

( 田中 ) さっき と 同じ で 何も な さ そう です たなか|||おなじ||なにも||||

( 羽原 ) ハァ … 戻る か はばら||もどる|

そう です ね

( ハッチ の 閉まる 音 ) ( 2 人 ) あっ ||しまる|おと|じん|

( 咲子 ) 邪魔 は さ せ ない わ さきこ|じゃま|||||

目的 が 何 で あれ 歪曲 王 の 邪魔 は さ せ ない ! もくてき||なん|||わいきょく|おう||じゃま||||

( 羽原 ) ちょ っ ちょっと 待て ! はばら||||まて

あっ ち に … あっ ち に 帰る の よ 私 は ||||||かえる|||わたくし|

( ハッチ を たたく 音 ) ( 羽原 ) おい ! |||おと|はばら|

く そ っ 開か ねえ ぞ |||あか||

何 な ん だ あいつ なん||||

( 地響き ) じひびき

( 羽原 ) あっ はばら|

( ロック 音楽 ) ろっく|おんがく

( 警備 員 ) おい 君 けいび|いん||きみ

( 警備 員 ) その 辺 は 危ない から すぐ 下がり なさい けいび|いん||ほとり||あぶない|||さがり|

( スタッフ ) おい 何 だ あれ ? すたっふ||なん||

( 竹田 ( たけ だ ) ) な … 何 だ ? たけた||||なん|

( 寺 月 ( てら つき ) ) 諸君 原因 は 解明 でき た かな ? てら|つき|||しょくん|げんいん||かいめい|||

いや この 音楽 が 聴 こえる と いう こと は ― ||おんがく||き|||||

まだ 君 たち は 私 の ところ に は 届 い て い ない と いう こと だ |きみ|||わたくし|||||とどけ||||||||

現在 ムーン テンプル の 中 に ― げんざい||||なか|

何 名 の 人間 が いる の か 分から ない が ― なん|な||にんげん|||||わから||

まず 外 に いる 者 たち ― |がい|||もの|

中 へ は 絶対 に 入る こと は でき ない なか|||ぜったい||はいる||||

ムダ な 努力 は やめる べき だ むだ||どりょく||||

( 羽原 ) 寺 月 恭一郎 ( きょうい ちろう ) の 声 だ はばら|てら|つき|きよういちろう||||こえ|

やっぱり ヤツ が 歪曲 王 だった ん だ な |やつ||わいきょく|おう||||

( 寺 月 ) 次に 中 に いる 諸君 てら|つき|つぎに|なか|||しょくん

諸 君 ら は 曲 が かかる 前 の 音 を お 聞き に なった と 思う しょ|きみ|||きょく|||ぜん||おと|||きき||||おもう

あれ は この 建物 の 通風 口 が 閉鎖 さ れ た 音 だ |||たてもの||つうふう|くち||へいさ||||おと|

そう 諸 君 ら の 酸素 供給 は これ で 断た れ た と いう わけ だ |しょ|きみ|||さんそ|きょうきゅう||||たた||||||

どの くらい の 余裕 が ある か は 分から ない が ― |||よゆう|||||わから||

早く なんとか し ない と 酸欠 で 死ぬ こと に なる ぞ はやく|||||さんけつ||しぬ||||

( 羽原 ) 何 だ と ! ? はばら|なん||

( 寺 月 ) それでは 諸 君 ら の 健闘 を 期待 する てら|つき||しょ|きみ|||けんとう||きたい|

頑張って くれ た まえ がんばって|||

く そ っ ふざけ や が って 俺 たち を 皆殺し に する 気 か よ |||||||おれ|||みなごろし|||き||

落ち着 い て ください 羽原 さん おちつ||||はばら|

そんなに 簡単 な 話 で は ない でしょ う |かんたん||はなし|||||

けど よ

( 田中 ) 通風 口 を 塞 い だ ところ で ― たなか|つうふう|くち||ふさ||||

空気 の 流れ を 完全 に 断つ こと など でき ませ ん くうき||ながれ||かんぜん||たつ|||||

これ は 単なる 脅し です ||たんなる|おどし|

( 羽原 ) 俺 たち を 脅し て どう する ん だ よ ? はばら|おれ|||おどし||||||

( 田中 ) こう いう 状況 で パニック を 起こし た 人間 が ― たなか|||じょうきょう||ぱにっく||おこし||にんげん|

普通 取る 行動 を 考え て ください ふつう|とる|こうどう||かんがえ||

逃げる にげる

けど 出口 は ? |でぐち|

( 田中 ) ええ 塞が れ て い ます よ ね たなか||ふさが||||||

… って こと は 上 か ! |||うえ|

そう です 活路 を 求め た 人々 は 自然 と 上 に 向かう ん です ||かつろ||もとめ||ひとびと||しぜん||うえ||むかう||

恐らく そう やって 自分 の ところ に 来る よう 仕向け て いる ん です おそらく|||じぶん||||くる||しむけ||||

( 羽原 ) ゲーム じみ て き た な ホント に はばら|げーむ||||||ほんと|

俺 たち は まず ここ から 出る こと が 先 か おれ||||||でる|||さき|

( 田中 ) ええ 行き ま しょ う たなか||いき|||

しかし 見る 目 が あった ん だ な |みる|め|||||

あっ … 何 が です ? |なん||

お前 に ホレ て た って いう その 彼女 だ よ おまえ||||||||かのじょ||

見る 目 あった ん だ な みる|め||||

あ そう … です か ね

( 敬 ( けい ) ) 一体 どう いう こと ? たかし||いったい|||

結局 あなた の 目的 は ― けっきょく|||もくてき|

この ビル の 中 の 人間 を 皆殺し に する と いう ― |びる||なか||にんげん||みなごろし||||

ただ それ だけ の こと な の ?

( 早乙女 ( さおとめ ) ) さて あなた は どう 思う ん です ? さおとめ||||||おもう||

( 敬 ) 分から ない から 聞い て いる の よ たかし|わから|||ききい||||

( 早乙女 ) 悩む の は あなた らしく も あり ませ ん ね さおとめ|なやむ|||||||||

委員 長 いいん|ちょう

それ で い い ん です

あの とき も あなた は 勇敢 で し た |||||ゆうかん|||

あなた が い て 早乙女 正美 ( まさみ ) が い て ― ||||さおとめ|まさみ||||

これ で あと 田中 志郎 が いれ ば 本当 に あの とき と 同じ だ |||たなか|しろう||||ほんとう|||||おなじ|

だから 何 ? |なん

( 早乙女 ) また 霧 間 ( き り ま ) 凪 ( なぎ ) が 助け に 来 て くれる かも しれ ませ ん よ さおとめ||きり|あいだ||||なぎ|||たすけ||らい|||||||

( 敬 ) そんな の 期待 し て ない わ たかし|||きたい||||

どう かし まし た か ? 委員 長 |||||いいん|ちょう

( 敬 ) 分かった わ 早乙女 君 ( 早乙女 ) ん ? たかし|わかった||さおとめ|きみ|さおとめ|

何 が です か ? なん|||

( 敬 ) 私 が 何 を あなた に 残し て いる の か たかし|わたくし||なん||||のこし||||

早乙女 正美 が なんで 私 の 歪曲 王 と し て 出 て き た の か さおとめ|まさみ|||わたくし||わいきょく|おう||||だ|||||

その 理由 が |りゆう|

( ロック 音楽 ) ろっく|おんがく

宮下 ( みや した ) … みやした||

( 藤 花 ( とうか ) ) 呼び まし た ? ( 竹田 ) ん ? ふじ|か||よび|||たけた|

み 宮下 … |みやした

お前 なんで ここ に ? おまえ|||

( 藤 花 ) 先輩 こんな 所 で ぐずぐず し て い ない で ― ふじ|か|せんぱい||しょ|||||||

早く 中 に 入ら ない ん です か ? はやく|なか||はいら||||

( 竹田 ) お お前 … たけた||おまえ

歪曲 王 … か ? わいきょく|おう|

( 藤 花 ) 入り たい の なら つい て き て ください ふじ|か|はいり||||||||

( 竹田 ) お おい ! たけた||

あ … どう なって る ん だ ?

( 藤 花 ) ここ は 私 たち 2 人 夢 の 世 界 ふじ|か|||わたくし||じん|ゆめ||よ|かい

他 の 人 たち の 現実 を 今 少し ばかり ずらし て いる の よ た||じん|||げんじつ||いま|すこし||||||

ずらす ?

おい どう する ん だ ?

あっ な 何 だ よ これ ? ||なん|||

ただ の 通用口 よ ||つうようぐち|

あ …

( 藤 花 ) ねえ 先輩 ( 竹田 ) ん ? ふじ|か||せんぱい|たけた|

私 を 捕まえ て わたくし||つかまえ|

ま 待て ! |まて

( 田中 ) 羽原 さん ( 羽原 ) ここ か たなか|はばら||はばら||

ええ ここ だけ 音 が 違い ます |||おと||ちがい|

( 羽原 ) って こと は どこ か に 点検 用 の ハッチ が … はばら|||||||てんけん|よう|||

( 地響き ) じひびき

( 田中 ) 急ぎ ま しょ う ( 羽原 ) ああ たなか|いそぎ||||はばら|

( 咲子 ) ハァ … ハァ … さきこ||

戻 れ ない もど||

もう そっち に 戻 れ ない の ? 日 奈子 ( ひな こ ) … |||もど||||ひ|なこ||

( 咲子 の 泣き声 ) さきこ||なきごえ

( 咲子 ) もう 全部 壊れ ちゃ え ば いい の よ さきこ||ぜんぶ|こぼれ||||||

あっ …

あ …

ブギー ポップ … |ぽっぷ

( 咲子 ) 助け て くれ た の ? 私 を さきこ|たすけ|||||わたくし|

( ブギー ポップ ) どう かな |ぽっぷ||

あ あの … あんた って …

( ブギー ポップ ) ん ? |ぽっぷ|

その とおり 名前 は ブギー ポップ ||なまえ|||ぽっぷ

君 は もう ご存じ の よう だ ね きみ|||ごぞんじ||||

本物 な の ? ほんもの||

( ブギー ポップ ) さ あね |ぽっぷ||

この世 に 本当 の 本物 なんて もの が 存在 する の か な ? このよ||ほんとう||ほんもの||||そんざい||||

そう いう こと じゃ なく て …

つまり さ あんた って ホント に その … ||||ほんと||

人 を 殺す の か って ? じん||ころす|||

ああ そう だ よ

だから 君 たち は 僕 の こと を 死 神 だの と ウワサ する ん じゃ ない か |きみ|||ぼく||||し|かみ||||||||

( 咲子 ) なんで 人 を 殺す の ? さきこ||じん||ころす|

( ブギー ポップ ) それ が 僕 の 仕事 だ から |ぽっぷ|||ぼく||しごと||

殺す 相手 が 世界 の 敵 だったり する から ね ころす|あいて||せかい||てき||||

( 咲子 ) その 相手 は どう やって 選 ん でる の ? さきこ||あいて||||せん|||

( ブギー ポップ ) 僕 に 選択 権 は ほとんど ない ね |ぽっぷ|ぼく||せんたく|けん||||

自動 的 に 殺さ れる 相手 が 僕 の 前 に やって くる こと が 多い じどう|てき||ころさ||あいて||ぼく||ぜん||||||おおい

殺し て くれ って あなた の 前 に 現れる って こと ? ころし||||||ぜん||あらわれる||

分かる 気 が する わ わかる|き|||

( ブギー ポップ ) どう かな |ぽっぷ||

え ?

( ブギー ポップ ) 殺さ れ たい なんて 本気 で 思って いる 人間 など い ない よ |ぽっぷ|ころさ||||ほんき||おもって||にんげん||||

そんな こと ない

生き て いる の が 嫌 に なっちゃ っ て て ― いき|||||いや|||||

殺さ れ たい と 本気 で 考える 人 だって いる と 思う ! ころさ||||ほんき||かんがえる|じん||||おもう

( ブギー ポップ ) それ は 単に それ 以上 生き て いる と ― |ぽっぷ|||たんに||いじょう|いき|||

今 まで 生き て き た 意味 の ほう が 死 ん で しまう ― いま||いき||||いみ||||し|||

と いう 選択 が ある だけ だ ||せんたく||||

どう いう こと よ ?

殺さ れ たい なんて 言いだす 資格 を 得る に は ころさ||||いいだす|しかく||える||

少なくとも 本気 で 生き て から で なきゃ と いう こと さ すくなくとも|ほんき||いき||||||||

あ …

( ブギー ポップ ) 君 に は ― |ぽっぷ|きみ||

その 資格 が ある の か な ? |しかく|||||

( 咲子 ) だって 私 は ひどい ヤツ で ― さきこ||わたくし|||やつ|

本当 に とんでもない 悪い 人間 だ から ! ほんとう|||わるい|にんげん||

( ブギー ポップ ) 悪い と 殺さ れ て も いい の かい ? |ぽっぷ|わるい||ころさ||||||

そう でしょ ! 悪い ヤツ が い なく なったら ― ||わるい|やつ||||

世 の 中 も 少し は よく なる し よ||なか||すこし||||

( ブギー ポップ ) つまり 善人 だけ が 生き て いる 世界 と いう こと かい ? |ぽっぷ||ぜんにん|||いき|||せかい||||

( 咲子 ) そう よ 私 なんか じゃ なく て ― さきこ|||わたくし||||

日 奈 ( ひな ) ちゃん が ずっと 平和 に 生き て いる よう な … ひ|な|||||へいわ||いき||||

そんな …

私 より も ずっと ずっと いい 子 だった の わたくし||||||こ||

なのに なぜ か 私 の ほう が … |||わたくし|||

( ブギー ポップ ) ふむ |ぽっぷ|

君 の 歪曲 王 は 君 に 優しかった かい ? きみ||わいきょく|おう||きみ||やさしかった|

( 咲子 ) ええ さきこ|

彼女 は “ 苦しみ の 全て を 黄金 ( きん ) に 変え なきゃ なら ない ” って かのじょ||くるしみ||すべて||おうごん|||かえ||||

どう いう こと だい ? それ は

( 咲子 ) わ 私 だって よく 分から なかった けど … さきこ||わたくし|||わから||

でも やら なきゃ なら ない って 思った の ||||||おもった|

あそこ で 日 奈 ちゃん と 暮ら せる なら どんな こと でも しよ う って ||ひ|な|||くら||||||||

( ブギー ポップ ) 彼女 は 君 の 分身 だ |ぽっぷ|かのじょ||きみ||ぶんしん|

その 人 が 優しかった の なら それ は 君 の 優し さ な ん だ |じん||やさしかった|||||きみ||やさし||||

あ …

( ブギー ポップ ) 恐らく 歪曲 王 は 僕 同様 に 主体 が ない |ぽっぷ|おそらく|わいきょく|おう||ぼく|どうよう||しゅたい||

君 の 中 の ゆがみ が 形 に なって 出 て き た だけ の 存在 だ きみ||なか||||かた|||だ||||||そんざい|

つまり 君 は ― |きみ|

これ まで 自分 の 優し さ を ゆがま せ 続け て き た と いう こと ||じぶん||やさし|||||つづけ||||||

それ は 決して 楽 な こと で は ない ||けっして|がく|||||

その ゆがみ は 君 を ずっと 苦しめ て い た はず だ |||きみ|||くるしめ|||||

だが 同時に その 苦しみ の 分 だけ ― |どうじに||くるしみ||ぶん|

実は 君 は 優しい 人間 だった と いう こと に なる じつは|きみ||やさしい|にんげん||||||

( 咲子 の 泣き声 ) さきこ||なきごえ

( ブギー ポップ ) 彼女 は それ を 君 に 教える ため に 現れ た の さ |ぽっぷ|かのじょ||||きみ||おしえる|||あらわれ|||

( 泣き声 ) なきごえ

( ブギー ポップ ) 君 は もう 達成 し てる ん じゃ ない か ? |ぽっぷ|きみ|||たっせい||||||

君 の その 気持ち が “ 黄金 ” で ない と する なら ― きみ|||きもち||おうごん|||||

この世 の 中 に 輝 ける もの なんか 何にも ない ん じゃ ない か な このよ||なか||あきら||||なんにも||||||

やれやれ

どうやら 簡単 に は 終わら ない よう だ な |かんたん|||おわら||||

( 田中 ) これ で ムーン テンプル の 中 を 制御 し て い た ん でしょ う か ? たなか||||||なか||せいぎょ||||||||

( 羽原 ) いや それ だけ だったら ― はばら||||

こんな バカで かい 施設 は 要ら ない はず だ |ばかで||しせつ||いら|||

( 田中 ) と いう こと は … たなか||||

( 羽原 ) とにかく この 建物 の ロック を 解除 できる か やって みよ う はばら|||たてもの||ろっく||かいじょ|||||

( 操作 音 ) そうさ|おと

( 寺 月 ) や あ よくぞ ここ まで 来 た な てら|つき||||||らい||

君 か 君 たち か ― きみ||きみ||

1 人 な の か 何 人 か いる の か は 知ら ない が ― じん||||なん|じん||||||しら||

よくぞ 到達 し た と 褒め て おこ う |とうたつ||||ほめ|||

寺 月 恭一郎 てら|つき|きよういちろう

( 寺 月 ) 推察 の とおり この ムーン テンプル は ― てら|つき|すいさつ||||||

完全 に 今 君 たち を ここ に 呼ぶ ため だけ に 作ら せ た 代物 だ かんぜん||いま|きみ|||||よぶ||||つくら|||しろもの|

そう そう 説明 を し なく て は なら ない ん だ なあ ||せつめい||||||||||

君 は 世界 に 何と いう か ― きみ||せかい||なんと||

“ 流れ ” みたい な もの が ある と か 思った こと は ない か な ? ながれ||||||||おもった|||||

運命 と か すう勢 と いう よう な も の うんめい|||すうせい||||||

それ が 何 な の か 考え て み た こと が ある かな ? ||なん||||かんがえ|||||||

それ は 人間 が 生まれ て から この かた ― ||にんげん||うまれ||||

ずっと 考え 続け られ て き た 問題 で も ある |かんがえ|つづけ|||||もんだい|||

そして 今 でも それ は 続 い て いる |いま||||つづ|||

“ 進化 ” と いう の も その 過程 で 生まれ た 発想 の 1 つ だ しんか||||||かてい||うまれ||はっそう|||

進化 に は ある 程度 何らか の 指向 性 と いう か ― しんか||||ていど|なんらか||しこう|せい|||

流れ が ある と しか 考え られ ない 節 が ある ながれ|||||かんがえ|||せつ||

すると 当然 こう いう 考え が 生まれる |とうぜん|||かんがえ||うまれる

“ その 流れ は 今 でも 流れ 続け て いる の だ ろ う か ” |ながれ||いま||ながれ|つづけ|||||||

“ だ と し たら その 先 を ― ” |||||さき|

“ せめて 方向 を 知る こと は でき ない か ” と ね |ほうこう||しる|||||||

それ は 神 の 領域 だ ||かみ||りょういき|

しかし その 領域 に ― ||りょういき|

手 を 出 そ う と し なかった 権力 者 など ― て||だ||||||けんりょく|もの|

人類 の 歴史 に は 1 人 も い ない じんるい||れきし|||じん|||

( 寺 月 ) ただ 今 は そう いう ― てら|つき||いま|||

分かり やすい 権力 者 や ― わかり||けんりょく|もの|

何 を 言って る ん だ こいつ は なん||いって|||||

何 を 言って る ん だ こいつ は なん||いって|||||

何 を 言って る ん だ こいつ は なん||いって|||||

支配 者 など は 存在 し ない しはい|もの|||そんざい||

支配 者 など は 存在 し ない しはい|もの|||そんざい||

ある の は システム だけ だ |||しすてむ||

便宜 上 統 和 ( と うわ ) 機構 と 呼ば れる その システム は ― べんぎ|うえ|おさむ|わ|||きこう||よば|||しすてむ|

私 の 属する ところ で あり 創造 主 で も ある わたくし||ぞくする||||そうぞう|おも|||

そう 私 は 統 和 機構 の 都合 の いい よう に ― |わたくし||おさむ|わ|きこう||つごう||||

経済 を 動かす ため に 作ら れ た 人造 人間 な の だ けいざい||うごかす|||つくら|||じんぞう|にんげん|||

だが その 役割 も 終わる ||やくわり||おわる

少し ばかり 力 が 大きく なり すぎ た ので ― すこし||ちから||おおきく||||

私 は そろそろ 処分 さ れる だ ろ う わたくし|||しょぶん|||||

だから 最後 に 1 つ 統 和 機構 と 遊 ん で やろ う と 思って ね |さいご|||おさむ|わ|きこう||あそ||||||おもって|

それ が この ムーン テンプル の 建設 だ ||||||けんせつ|

ムーン テンプル は 私 の 死後 間違い なく 見せ 物 に さ れる |||わたくし||しご|まちがい||みせ|ぶつ|||

君 は その 見物 客 かな ? きみ|||けんぶつ|きゃく|

それとも イベント の 整理 係 か |いべんと||せいり|かかり|

いずれ に せよ こんな こと に 巻き込ま れる と は ― ||||||まきこま|||

予想 だに し て い なかった ろ う よそう|||||||

しかし 君 は 来 た |きみ||らい|

それ も 来る べく し て 来 た の だ ||くる||||らい|||

君 は ここ に 閉じ込め られ て 麻酔 ガス で 意識 を 失った はず だ きみ||||とじこめ|||ますい|がす||いしき||うしなった||

だが 重要 な の は その 中 で 君 が 目覚め て ― |じゅうよう|||||なか||きみ||めざめ|

ここ まで やって き た と いう 事実 の ほう だ |||||||じじつ|||

この 世界 に は 分かる はず の ない こと が 分かり ― |せかい|||わかる||||||わかり

来 なけ れ ば なら ない 所 に 来る 者 が いる らい||||||しょ||くる|もの||

それ こそ が 統 和 機構 が 危険 視 する 者 たち な の だ |||おさむ|わ|きこう||きけん|し||もの||||

もう 分かる だ ろ う ? |わかる|||

君 は 統 和 機構 の 敵 に なり うる 存在 な ん だ きみ||おさむ|わ|きこう||てき||||そんざい|||

それ を 知らせ たかった ||しらせ|

実に その ため だけ に この ムーン テンプル も ― じつに||||||||

寺 月 恭一郎 の なし た 財産 も 存在 し て い た の だ てら|つき|きよういちろう||||ざいさん||そんざい||||||

君 に “ 気 を つけろ ” と 言う ため だけ に きみ||き||||いう|||

ムーン テンプル の 現在 の 閉鎖 を 解除 する コード は … |||げんざい||へいさ||かいじょ||こーど|

ふむ …

“ STAIRWAY ( ステア ウェイ ) TO ( トゥ ) HEAVEN ( ヘヴン ) ”

あっ …

( 寺 月 ) … と いう こと に し て おこ う てら|つき||||||||

そこ に 打ち込め ば 全て の ロック は 解除 さ れる ||うちこめ||すべて||ろっく||かいじょ||

同時に この 記録 も 全て 消去 さ れる どうじに||きろく||すべて|しょうきょ||

いい か 君 は 可能 性 だ ||きみ||かのう|せい|

それ が どんな もの で ある か 私 に は 想像 も つか ない し ― |||||||わたくし|||そうぞう||||

君 も 自分 で は まだ 分から ない だ ろ う きみ||じぶん||||わから||||

つまり 問題 は 君 自身 が その 可能 性 を どう 伸ばし ― |もんだい||きみ|じしん|||かのう|せい|||のばし

どう 使って いく か と いう こと に 尽きる の だ |つかって|||||||つきる||

健闘 を 祈る よ けんとう||いのる|

ん ?

や あ 君 か ユージン ||きみ||

君 なら 問題 なく 僕 を 消し て くれる きみ||もんだい||ぼく||けし||

えっ …

何 だ よ これ なん|||

( 田中 ) なるほど たなか|

そう いう こと か

いや 何 納得 し てん だ 志郎 |なん|なっとく||||しろう

おかしい ぞ これ

( 田中 ) 何 が です ? たなか|なん||

( 羽原 ) 何 が って 全然 説明 に なって なかった ろ はばら|なん|||ぜんぜん|せつめい||||

ただ ここ に 閉じ込め られ た こと と ― |||とじこめ||||

全員 が 眠り 込 ん だ こと の 理屈 しか 通ら ない ぜんいん||ねむり|こみ|||||りくつ||とおら|

どう し て … どう し て こいつ は ―

歪曲 王 の こと を ひと言 も 言わ ない ん だ わいきょく|おう||||ひとこと||いわ|||

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