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メイドインアビス, Made in Abyss Episode 8

Made in Abyss Episode 8

「 不動 卿 」 動か ざる オーゼン

その 度 し 難い レッスン は 新たなる 旅立ち へ の 試練

アビス 世界 で 子供 達 が 生き抜いて ゆく ため の 「 生存 訓練 」

その 装備 で 十 日間 生き延びて みせ な

あの 「 柱 の 木 」 から 向こう へ は いか ない ように

逃げた と みなす から ね

それ じゃ 私 は 帰る よ

この 子 を 死体 に 戻さ ない よう せいぜい 守って やる んだ ね

それ と

そい つ を 10 日間 使う の は なし だ

火葬 砲 を

リコ を 死な せ たい なら 使って も いい よ

どういう こと

撃った が 最後

君 は どんなに 気張って も 10 分 程度 で 昏倒

目覚める まで たっぷり 二 時間 かかる

深層 で 二 時間 無力な 子供 を 放置 して 見な よ

どんな 風 に 食い 散らかさ れる か ねえ

ま それ で おまえ やら なきゃ いけない 時 は

後 腐れ が 残ら ない ように 徹底 てき に なる んだ ね

相手 が 誰 であろう と 周り に 何 が あろう と

その 時 が 来たら 躡躇 も 容赦 も 無し だ

さも なきゃ 君 ら の 冒険 が 終わる の なんて あっという間 さ

誰 も が 逆らえ ず に 潜って いく

その 目 を 灯火 より 輝か せて

目指す 先 は 深く まっすぐに 迷い 込む

口 開けた 奈落 の 罠 真実 の 跡 を 追いかけよう

今 答え が 見つかる なら 全部 失 く して も いい

その 声 を 離さ ない ように 木霊 が まだ 響いて る

羅針盤 は ずっと 闇 を 指した まま 逃げ場 の ない 方 へ

それ が 呪い でも 鼓動 は 本物

二度と 憧れ は 止まら ない

まずは 水 を 探さ ない と ね

何 あれ

光って る よ

リコ 気 を つけて

綺麗

よかった ね 水 が あった よ

飲める の か

大丈夫

あれ は ロオハナ って いって 綺麗な 水 しか 住ま ない 虫 な の

くそ あれ の どこ が 大人 しいん だ

やった

この 辺り の 動物 目 が 退化 して る から 光 に 弱い はずだ よ

火 を 焚 いて れば 近寄って こ ない と 思う んだ

光 に 弱い ので は

虫 除け の 草 探そう か

どう だい

リコ ちゃん は 肝 は 据わって る けど

やり たい こと が 身体 が ついて行って ない の

レグ 少年 も なぁ

身体 は めっぽう 打た れ 強い が

しょっちゅう ビビ る し

判断 が 遅い の

機械 人形 な のに の

そうかい

行って やら ん の か

あれ で 死んだら そこ まで だった て いう 話さ

レグ は 強い けど 身体 が 軽い から ね

あの カバ 捕まえる に は 工夫 し ない と

ならば 腕 を のばして 樹 に 縛り付けて しまう と か

うん うん

じゃあ 誘導 し よ

どう やって

これ 使 お

なんだ これ

臭い

メス の うん ちと 樹 の 皮 フェロモン が ついて る とこ 剥がして きた の

これ で おびき寄せて

レグ の ところ まで 来たら 石 灯 で 目 くらまし

どう

うまく いく だろう か

大丈夫 頑張ろう

今 よ レグ

幼い 身体 も 弱い 心 も そう すぐに は 変わら ん が

あんた の 言う 通り

あの 子 ら 得意な こと は すこぶる 伸び が いい のう

ま せっかく 二 人 いる んだ し の

互いに 背中 を あずけ られる ように なれば ええ の

背中 を 預ける ねぇ

オーゼン オーゼン

誰 に やられた

待って ろ 連中 を 根絶やし に して やる

どうした オーゼン もう 降参 か

すごい ぞ オーゼン

一面 「 不屈の 花 」 だ

奈落 の ただ中 と は 思え ない な

うち の 隊 の トーカ だ

こいつ と 結婚 した ぞ

すまない オーゼン

少し 一 人 に さ せて くれ ない か

本当に 忌 々 しい

トーカ が さっさと 逝った と 思ったら

赤子 まで 死んで 出て くる と は ね

私 に 取り上げ させ と いて まったく いい 度胸 だ よ

あの 間抜け 面 と おまえ が 来て

ただ で さえ 丸く なった ライザ に は この 仕打ち かい

忌 々 しい

あんな ライザ は 見た か なった よ

体力 も 少ない コイツ は ここ に 置いて

ライザ と 「 鐘 」 を 抱えて 登る か

まったく 厄介 事 を 引き受けた もん だ

安心 しろ 私 は 義理堅い の さ

なかなか いける な

これ で あと 五 日 は 乗り切れる ね

大丈夫です か リコ さん

なんだか 久しぶりに 戻った 気 が する

実際 十 日 ぶり です よ

お 疲れ 様 です お 二 人 と も すごい で すね

ぼく なんて すぐ 泣いちゃ って

監視 基地 より 奥 って ほとんど 真っ暗だ し

お 師 様 だけ 途中 で 帰っちゃ うし

マルルク 僕 だって その

リコ と 引き離さ れた 最後 の 方 は

あまりに 心細くて

ほんとです か

そりゃ もう

レグ さん でも そう なっちゃ う んです ね

ちょっと 安心 し ました

お腹 すいて ませ ん

何 か 持ってき ます

もう 十 日 も 経つ の か

オーゼン に やられた 痛み も 気付けば もう ない な

「 リコ 闇 鍋 」 が 効いた の か な

よし 修復 完了 だ

この 模様 こんな 形 だった っけ

何 だろう な これ

それにしても 一向に 筋肉 が つか ない な

レグ さん リコ さん

お 師 様 が 戻って きた の なら 食事 に しよう と 言って ます

ごはん

どう だった かね 十 日間 過ごして みて

結構 忙しかった よ ね

そう だ な 過ぎて みれば あっという間 だった ような

「 待ち 人 を 殺し たく なければ 深層 に は 留まる な 」

なんて 古い 言い伝え が あって ね

どういう 意味 なんだ

時間 の 感覚 が 狂 っち まう んだ

五 層 の 深部 で 特に 顕著な んだ か が ね

数 週間 過ごした つもり が 地上 に 戻って きたら 数 ヶ月 も 経って いた

なんて こと が よく ある んだ

その 噂 本当だった んです ね

噂 な もん かい 私 が 言って る んだ よ

ま ぁ 深層 で 生活 しよう なんて 物好き は

私ら 白 笛 ぐらい な もんだ かね

さっき の 言い伝え は あまりに 長く とどまる と

待ち 人 が 皆 死 ん じ まう んじゃ ない か って

大げさに 言った もの な の さ

戻ら ぬ 旅 の 君 ら に は 関係ない 話 に 思える だろう けど

問題 は 六 層 七 層 で は

この 「 狂い 」 が どの 程度 に なる の か 見当 も 付か ない って 事 さ

ライザ は 我々 が 思って る 程 時 を 過ごして は い ない んじゃ ない の か ね

地上 で は 十 年

だが 奈落 の 底 で は 数 年 しか 経って ない と すれば

彼女 が 無事である 可能 性 は よっぽど 高い 気 が し ない かい

オーゼン さん オーゼン さん

ま それ でも なるべく 五 層 に は 留まら ない こと だ

それ は なぜ だい

他の 白 笛 と 鉢合わせ ない ように する ため さ

深 界 五 層 「 亡骸 の 海 」 は 人 が 生きて 戻れる 限界 の 深 さ だ

連中 の 何 人 か は そこ に いる だろう ね

「 先導 卿 」 選ば れ し ワクナ

「 神秘 卿 」 神秘の スラージョ

「 黎明 卿 」 新しき ボンドルド

今 潜って る の は この 3 人 だ

連中 特に ボンドルド は 筋金入り の ろくでなし だ

私 みたいに 優しく ない から 気 を つける んだ ね

それ は 冗談 な の か

レグ 大丈夫

そう そう

ライザ と いえば さ 私 も 気 に なって る んだ けど

封書 に 入って た 「 奈落 の 底 で 待つ 」

あれ は 誰 が 書いた んだろう ね

略 字 も なし の 古い 奈落 文字

やけに 大きく 書か れた 歪 な 筆跡

それ に 使わ れて る 紙 も 紙 じゃ ない

未知の 遺物 さ

ボロボロ の ように 見える けど 驚いた よ

それ 私 の 力 でも 破れ ない んだ

一体 奈落 の 底 で ライザ と ともに 待って る もの は な んだろう ね

さて 二 人 と も ついてき な

ほれ っ

これ は

ブレイズリーブ 「 無 尽 鎚 」

その 通り

「 殲滅 の ライザ 」 が 数多 の 血 を 吸わ せた 得 物

例の トコシエコウ の 群生 地 に 墓 標 みたいに 刺さって たの さ

お 母さん の

リコ

中 の 「 尽き ない 火薬 」 は 無事だ が 外側 が いかれ ち まっ てる

使えて あと 数 回 さ ね

ま 昔 から たまに 不発 な ポンコツ だった よ

ライザ の 事 だ から 新しい 武器 ぐらい 見つけて いる だろう

使い 方 を 教えて やる よ

火葬 砲 の 代わり くらい に は なる だろう

本当です か

ありがとう ございます

それ と

これ から 話す こと は 口外 無用だ

そう 言って オーゼン が 語った の は

歴代 白 笛 の ラストダイヴ から 漏れ 伝え られ

彼ら の 間 だけ で 口伝 さ れて いる と いう 秘密の 数々

恐らくは 人 が 持ち 得る 最も 深い アビス の 声 だった

深 界 五 層 の 「 海 」 を 超える ため の 謎 めいた 仕掛け の こと

「 白 笛 」 の 音色 は ある 種 の 遺物 を 起動 する 鍵 である こと

何 人 か の 白 笛 が 見た と いう 深 界 七 層 の 不思議な 輪 の こと

子供 騙し は 嫌い と 言った オーゼン の 言葉 は 本当で

この 怪物 は 最初 から 最後 まで 出し 惜し み を し なかった

もう 行 っち まう の か

寂しく なる の

見送り に 来 ない なんて オーゼン さん も 冷たい んじゃ ない ん

いいえ いい んです

もう いっぱい もらっちゃ った から

いろんな こと 教えて もらった し

これ 以上 もらったら 大変です

なんだ

見た目 に 似合わ ず 慎ま し い じゃ ん

おい やめ とけ

マルルク ちゃん

じゃあ 元気で ね

僕 こんな 事 言う の 嫌な んです が

「 やっぱり 無理だ っ 」 って 帰って きて くれたら どんなに いい かって

マルルク

いろんな 人 が ここ から 「 戻ら ない 旅 」 に 行く の を 送って き ました

僕 今日 が 一 番 悲しい です

レグ あの 子

やはり 探 窟 の 技術 は 飲み込み が 早かった ね

色々 思い出す まで 行か せ たく は なかった なぁ

ま 仕方 ない か

なぁ ライザ

あの 赤子 籠 から だした 途端

アビス の 方 へ 這って いく なんて 気味 が 悪い ったら なかった ね

お陰 様 で 元気 さ は まる きり 怪物 だ

私 の 弟子 も うんざり して いた

四 そい つ は 結構な こと で

弟子 なんて いた の かい

ジルオ だ 会った こと ある だ ろ

ああ 私 の 誘い を 断った やたら 図太い あの 子 か

俺 は 殲滅 卿 の 方 が いい んで

未 だに くたばって も 殺さ れて も ない って こと は

あの 子 が 上手く 隠し 通せて いる ようだ ね

おまえ さん の 娘 だ と 割れたら

潜って る 隙 に ならず者 に 攫 われて

良くて 人質 悪けりゃ あ

大丈夫 私 の 弟子 は 優秀な んだ

ただ ただ な

リコ は 私 に とって 余りに も 大事な んだ

どんな 遺物 でも 私 の 何もかも を 払って も 足りない

尊い もの の 積み重ね が 今 の あの 子 を 生かして いる

このまま 一緒に いたら

私 は リコ から 冒険 に 挑む 権利 を 奪い

そして 私 も アビス から 離れて しまう だ ろ

そう なる 前 に 私 は 行く よ

あの 子 が どんな 道 も 選べる ように

何 を 取り繕って いる の か ねぇ

「 底 」 を 見 たく なった だけ だ ろ

なぁ オーゼン

再び リコ が 地 の 底 を 目指して あんた の 前 に 立ったら

教えて やって 欲しい

自分 が 動く 死体 かも って こと かね

そう だ

どれ だけ の 奇跡 が 君 を 動かして きた の か って 事 と

その先 で 待つ 素晴らしい 冒険 へ の 挑み 方 を

面倒だ ね 自分 で やり な

ま お前 さん の とこ に 送り出す ぐらい なら

やって やる さ

まったく 度 し 難い

度 し 難い ねぇ

逆さ 森 あんな 上 に

レグ

準備 は いい

もちろん だ

空 に 浮かんで る 光る 波 を 束ねて 虹 の 橋 を かけよう

危うい 足場 滑る スロープ

過去 と 未来 の 道標

君 の 左手 僕 の 右手 を

繫 い で 繫 げ てはじめ よう

いつも そば に いる よ

過去 も 今 も 未来 も

だから 迷わ ず に 歩いて いこう

だから 迷わ ず に 歩いて いこう

色とりどりの 夢 重ねて

明日 は どこ に 向かう

君 と 一緒に いれたら 世界 は 輝き だす よ

最 果て の 地 に 咲く 花 を 探そう


Made in Abyss Episode 8 made||abyss|episode Made in Abyss Episode 8

「 不動 卿 」 動か ざる オーゼン ふどう|きょう|うごか||

その 度 し 難い レッスン は 新たなる 旅立ち へ の 試練 |たび||かたい|れっすん||あらたなる|たびだち|||しれん

アビス 世界 で 子供 達 が 生き抜いて ゆく ため の 「 生存 訓練 」 |せかい||こども|さとる||いきぬいて||||せいぞん|くんれん

その 装備 で 十 日間 生き延びて みせ な |そうび||じゅう|にち かん|いきのびて||

あの 「 柱 の 木 」 から 向こう へ は いか ない ように |ちゅう||き||むこう|||||よう に

逃げた と みなす から ね にげた||||

それ じゃ 私 は 帰る よ ||わたくし||かえる|

この 子 を 死体 に 戻さ ない よう せいぜい 守って やる んだ ね |こ||したい||もどさ||||まもって|||

それ と

そい つ を 10 日間 使う の は なし だ |||にち かん|つかう||||

火葬 砲 を かそう|ほう|

リコ を 死な せ たい なら 使って も いい よ ||しな||||つかって|||

どういう こと

撃った が 最後 うった||さいご

君 は どんなに 気張って も 10 分 程度 で 昏倒 きみ|||きばって||ぶん|ていど||こんとう

目覚める まで たっぷり 二 時間 かかる めざめる|||ふた|じかん|

深層 で 二 時間 無力な 子供 を 放置 して 見な よ しんそう||ふた|じかん|むりょくな|こども||ほうち||みな|

どんな 風 に 食い 散らかさ れる か ねえ |かぜ||くい|ちらかさ|||

ま それ で おまえ やら なきゃ いけない 時 は |||||||じ|

後 腐れ が 残ら ない ように 徹底 てき に なる んだ ね あと|くされ||のこら||よう に|てってい|||||

相手 が 誰 であろう と 周り に 何 が あろう と あいて||だれ|||まわり||なん|||

その 時 が 来たら 躡躇 も 容赦 も 無し だ |じ||きたら|じょうちょ||ようしゃ||なし|

さも なきゃ 君 ら の 冒険 が 終わる の なんて あっという間 さ ||きみ|||ぼうけん||おわる|||あっというま|

誰 も が 逆らえ ず に 潜って いく だれ|||さからえ|||くぐって|

その 目 を 灯火 より 輝か せて |め||とうか||かがやか|

目指す 先 は 深く まっすぐに 迷い 込む めざす|さき||ふかく||まよい|こむ

口 開けた 奈落 の 罠 真実 の 跡 を 追いかけよう くち|あけた|ならく||わな|しんじつ||あと||おいかけよう

今 答え が 見つかる なら 全部 失 く して も いい いま|こたえ||みつかる||ぜんぶ|うしな||||

その 声 を 離さ ない ように 木霊 が まだ 響いて る |こえ||はなさ||よう に|こだま|||ひびいて|

羅針盤 は ずっと 闇 を 指した まま 逃げ場 の ない 方 へ らしんばん|||やみ||さした||にげば|||かた|

それ が 呪い でも 鼓動 は 本物 ||まじない||こどう||ほんもの

二度と 憧れ は 止まら ない にどと|あこがれ||とまら|

まずは 水 を 探さ ない と ね |すい||さがさ|||

何 あれ なん|

光って る よ ひかって||

リコ 気 を つけて |き||

綺麗 きれい

よかった ね 水 が あった よ ||すい|||

飲める の か のめる||

大丈夫 だいじょうぶ

あれ は ロオハナ って いって 綺麗な 水 しか 住ま ない 虫 な の |||||きれいな|すい||すま||ちゅう||

くそ あれ の どこ が 大人 しいん だ |||||おとな||

やった

この 辺り の 動物 目 が 退化 して る から 光 に 弱い はずだ よ |あたり||どうぶつ|め||たいか||||ひかり||よわい||

火 を 焚 いて れば 近寄って こ ない と 思う んだ ひ||ふん|||ちかよって||||おもう|

光 に 弱い ので は ひかり||よわい||

虫 除け の 草 探そう か ちゅう|のけ||くさ|さがそう|

どう だい

リコ ちゃん は 肝 は 据わって る けど |||かん||すわって||

やり たい こと が 身体 が ついて行って ない の ||||からだ||ついていって||

レグ 少年 も なぁ れぐ|しょうねん||

身体 は めっぽう 打た れ 強い が からだ|||うた||つよい|

しょっちゅう ビビ る し

判断 が 遅い の はんだん||おそい|

機械 人形 な のに の きかい|にんぎょう|||

そうかい

行って やら ん の か おこなって||||

あれ で 死んだら そこ まで だった て いう 話さ ||しんだら||||||はなさ

レグ は 強い けど 身体 が 軽い から ね れぐ||つよい||からだ||かるい||

あの カバ 捕まえる に は 工夫 し ない と |かば|つかまえる|||くふう|||

ならば 腕 を のばして 樹 に 縛り付けて しまう と か |うで|||き||しばりつけて|||

うん うん

じゃあ 誘導 し よ |ゆうどう||

どう やって

これ 使 お |つか|

なんだ これ

臭い くさい

メス の うん ちと 樹 の 皮 フェロモン が ついて る とこ 剥がして きた の めす||||き||かわ|ふぇろもん|||||はがして||

これ で おびき寄せて ||おびきよせて

レグ の ところ まで 来たら 石 灯 で 目 くらまし れぐ||||きたら|いし|とう||め|

どう

うまく いく だろう か

大丈夫 頑張ろう だいじょうぶ|がんばろう

今 よ レグ いま||れぐ

幼い 身体 も 弱い 心 も そう すぐに は 変わら ん が おさない|からだ||よわい|こころ|||||かわら||

あんた の 言う 通り ||いう|とおり

あの 子 ら 得意な こと は すこぶる 伸び が いい のう |こ||とくいな||||のび|||

ま せっかく 二 人 いる んだ し の ||ふた|じん||||

互いに 背中 を あずけ られる ように なれば ええ の たがいに|せなか||||よう に|||

背中 を 預ける ねぇ せなか||あずける|

オーゼン オーゼン

誰 に やられた だれ||

待って ろ 連中 を 根絶やし に して やる まって||れんちゅう||ねだやし|||

どうした オーゼン もう 降参 か |||こうさん|

すごい ぞ オーゼン

一面 「 不屈の 花 」 だ いちめん|ふくつの|か|

奈落 の ただ中 と は 思え ない な ならく||ただなか|||おもえ||

うち の 隊 の トーカ だ ||たい|||

こいつ と 結婚 した ぞ ||けっこん||

すまない オーゼン

少し 一 人 に さ せて くれ ない か すこし|ひと|じん||||||

本当に 忌 々 しい ほんとうに|い||

トーカ が さっさと 逝った と 思ったら |||いった||おもったら

赤子 まで 死んで 出て くる と は ね あかご||しんで|でて||||

私 に 取り上げ させ と いて まったく いい 度胸 だ よ わたくし||とりあげ|さ せ|||||どきょう||

あの 間抜け 面 と おまえ が 来て |まぬけ|おもて||||きて

ただ で さえ 丸く なった ライザ に は この 仕打ち かい |||まるく||||||しうち|

忌 々 しい い||

あんな ライザ は 見た か なった よ |||みた|||

体力 も 少ない コイツ は ここ に 置いて たいりょく||すくない|||||おいて

ライザ と 「 鐘 」 を 抱えて 登る か ||かね||かかえて|のぼる|

まったく 厄介 事 を 引き受けた もん だ |やっかい|こと||ひきうけた||

安心 しろ 私 は 義理堅い の さ あんしん||わたくし||ぎりがたい||

なかなか いける な

これ で あと 五 日 は 乗り切れる ね |||いつ|ひ||のりきれる|

大丈夫です か リコ さん だいじょうぶです|||

なんだか 久しぶりに 戻った 気 が する |ひさしぶりに|もどった|き||

実際 十 日 ぶり です よ じっさい|じゅう|ひ|||

お 疲れ 様 です お 二 人 と も すごい で すね |つかれ|さま|||ふた|じん|||||

ぼく なんて すぐ 泣いちゃ って |||ないちゃ|

監視 基地 より 奥 って ほとんど 真っ暗だ し かんし|きち||おく|||まっくらだ|

お 師 様 だけ 途中 で 帰っちゃ うし |し|さま||とちゅう||かえっちゃ|

マルルク 僕 だって その |ぼく||

リコ と 引き離さ れた 最後 の 方 は ||ひきはなさ||さいご||かた|

あまりに 心細くて |こころぼそくて

ほんとです か

そりゃ もう

レグ さん でも そう なっちゃ う んです ね れぐ||||||ん です|

ちょっと 安心 し ました |あんしん||

お腹 すいて ませ ん おなか|||

何 か 持ってき ます なん||もってき|

もう 十 日 も 経つ の か |じゅう|ひ||たつ||

オーゼン に やられた 痛み も 気付けば もう ない な |||いたみ||きづけば|||

「 リコ 闇 鍋 」 が 効いた の か な |やみ|なべ||きいた|||

よし 修復 完了 だ |しゅうふく|かんりょう|

この 模様 こんな 形 だった っけ |もよう||かた||

何 だろう な これ なん|||

それにしても 一向に 筋肉 が つか ない な |いっこうに|きんにく||||

レグ さん リコ さん れぐ|||

お 師 様 が 戻って きた の なら 食事 に しよう と 言って ます |し|さま||もどって||||しょくじ||||いって|

ごはん

どう だった かね 十 日間 過ごして みて |||じゅう|にち かん|すごして|

結構 忙しかった よ ね けっこう|いそがしかった||

そう だ な 過ぎて みれば あっという間 だった ような |||すぎて||あっというま||

「 待ち 人 を 殺し たく なければ 深層 に は 留まる な 」 まち|じん||ころし|||しんそう|||とどまる|

なんて 古い 言い伝え が あって ね |ふるい|いいつたえ|||

どういう 意味 なんだ |いみ|

時間 の 感覚 が 狂 っち まう んだ じかん||かんかく||くる|||

五 層 の 深部 で 特に 顕著な んだ か が ね いつ|そう||しんぶ||とくに|けんちょな||||

数 週間 過ごした つもり が 地上 に 戻って きたら 数 ヶ月 も 経って いた すう|しゅうかん|すごした|||ちじょう||もどって||すう|かげつ||たって|

なんて こと が よく ある んだ

その 噂 本当だった んです ね |うわさ|ほんとうだった|ん です|

噂 な もん かい 私 が 言って る んだ よ うわさ||||わたくし||いって|||

ま ぁ 深層 で 生活 しよう なんて 物好き は ||しんそう||せいかつ|||ものずき|

私ら 白 笛 ぐらい な もんだ かね わたしら|しろ|ふえ||||

さっき の 言い伝え は あまりに 長く とどまる と ||いいつたえ|||ながく||

待ち 人 が 皆 死 ん じ まう んじゃ ない か って まち|じん||みな|し|||||||

大げさに 言った もの な の さ おおげさに|いった||||

戻ら ぬ 旅 の 君 ら に は 関係ない 話 に 思える だろう けど もどら||たび||きみ||||かんけいない|はなし||おもえる||

問題 は 六 層 七 層 で は もんだい||むっ|そう|なな|そう||

この 「 狂い 」 が どの 程度 に なる の か 見当 も 付か ない って 事 さ |くるい|||ていど|||||けんとう||つか|||こと|

ライザ は 我々 が 思って る 程 時 を 過ごして は い ない んじゃ ない の か ね ||われわれ||おもって||ほど|じ||すごして||||||||

地上 で は 十 年 ちじょう|||じゅう|とし

だが 奈落 の 底 で は 数 年 しか 経って ない と すれば |ならく||そこ|||すう|とし||たって|||

彼女 が 無事である 可能 性 は よっぽど 高い 気 が し ない かい かのじょ||ぶじである|かのう|せい|||たかい|き||||

オーゼン さん オーゼン さん

ま それ でも なるべく 五 層 に は 留まら ない こと だ ||||いつ|そう|||とどまら|||

それ は なぜ だい

他の 白 笛 と 鉢合わせ ない ように する ため さ たの|しろ|ふえ||はちあわせ||よう に|||

深 界 五 層 「 亡骸 の 海 」 は 人 が 生きて 戻れる 限界 の 深 さ だ ふか|かい|いつ|そう|なきがら||うみ||じん||いきて|もどれる|げんかい||ふか||

連中 の 何 人 か は そこ に いる だろう ね れんちゅう||なん|じん|||||||

「 先導 卿 」 選ば れ し ワクナ せんどう|きょう|えらば|||

「 神秘 卿 」 神秘の スラージョ しんぴ|きょう|しんぴの|

「 黎明 卿 」 新しき ボンドルド れいめい|きょう|あたらしき|

今 潜って る の は この 3 人 だ いま|くぐって|||||じん|

連中 特に ボンドルド は 筋金入り の ろくでなし だ れんちゅう|とくに|||すじがねいり|||

私 みたいに 優しく ない から 気 を つける んだ ね わたくし||やさしく|||き||||

それ は 冗談 な の か ||じょうだん|||

レグ 大丈夫 れぐ|だいじょうぶ

そう そう

ライザ と いえば さ 私 も 気 に なって る んだ けど ||||わたくし||き|||||

封書 に 入って た 「 奈落 の 底 で 待つ 」 ふうしょ||はいって||ならく||そこ||まつ

あれ は 誰 が 書いた んだろう ね ||だれ||かいた||

略 字 も なし の 古い 奈落 文字 りゃく|あざ||||ふるい|ならく|もじ

やけに 大きく 書か れた 歪 な 筆跡 |おおきく|かか||ひずみ||ひっせき

それ に 使わ れて る 紙 も 紙 じゃ ない ||つかわ|||かみ||かみ||

未知の 遺物 さ みちの|いぶつ|

ボロボロ の ように 見える けど 驚いた よ ぼろぼろ||よう に|みえる||おどろいた|

それ 私 の 力 でも 破れ ない んだ |わたくし||ちから||やぶれ||

一体 奈落 の 底 で ライザ と ともに 待って る もの は な んだろう ね いったい|ならく||そこ|||||まって||||||

さて 二 人 と も ついてき な |ふた|じん||||

ほれ っ

これ は

ブレイズリーブ 「 無 尽 鎚 」 |む|つく|つち

その 通り |とおり

「 殲滅 の ライザ 」 が 数多 の 血 を 吸わ せた 得 物 せんめつ||||かずおお||ち||すわ||とく|ぶつ

例の トコシエコウ の 群生 地 に 墓 標 みたいに 刺さって たの さ れいの|||ぐんせい|ち||はか|しるべ||ささって||

お 母さん の |かあさん|

リコ

中 の 「 尽き ない 火薬 」 は 無事だ が 外側 が いかれ ち まっ てる なか||つき||かやく||ぶじだ||そとがわ|||||

使えて あと 数 回 さ ね つかえて||すう|かい||

ま 昔 から たまに 不発 な ポンコツ だった よ |むかし|||ふはつ||||

ライザ の 事 だ から 新しい 武器 ぐらい 見つけて いる だろう ||こと|||あたらしい|ぶき||みつけて||

使い 方 を 教えて やる よ つかい|かた||おしえて||

火葬 砲 の 代わり くらい に は なる だろう かそう|ほう||かわり|||||

本当です か ほんとうです|

ありがとう ございます

それ と

これ から 話す こと は 口外 無用だ ||はなす|||こうがい|むようだ

そう 言って オーゼン が 語った の は |いって|||かたった||

歴代 白 笛 の ラストダイヴ から 漏れ 伝え られ れきだい|しろ|ふえ||||もれ|つたえ|

彼ら の 間 だけ で 口伝 さ れて いる と いう 秘密の 数々 かれら||あいだ|||くちづて||||||ひみつの|かずかず

恐らくは 人 が 持ち 得る 最も 深い アビス の 声 だった おそらくは|じん||もち|える|もっとも|ふかい|||こえ|

深 界 五 層 の 「 海 」 を 超える ため の 謎 めいた 仕掛け の こと ふか|かい|いつ|そう||うみ||こえる|||なぞ||しかけ||

「 白 笛 」 の 音色 は ある 種 の 遺物 を 起動 する 鍵 である こと しろ|ふえ||ねいろ|||しゅ||いぶつ||きどう||かぎ||

何 人 か の 白 笛 が 見た と いう 深 界 七 層 の 不思議な 輪 の こと なん|じん|||しろ|ふえ||みた|||ふか|かい|なな|そう||ふしぎな|りん||

子供 騙し は 嫌い と 言った オーゼン の 言葉 は 本当で こども|だまし||きらい||いった|||ことば||ほんとうで

この 怪物 は 最初 から 最後 まで 出し 惜し み を し なかった |かいぶつ||さいしょ||さいご||だし|おし||||

もう 行 っち まう の か |ぎょう||||

寂しく なる の さびしく||

見送り に 来 ない なんて オーゼン さん も 冷たい んじゃ ない ん みおくり||らい||||||つめたい|||

いいえ いい んです ||ん です

もう いっぱい もらっちゃ った から

いろんな こと 教えて もらった し ||おしえて||

これ 以上 もらったら 大変です |いじょう||たいへん です

なんだ

見た目 に 似合わ ず 慎ま し い じゃ ん みため||にあわ||つつしま||||

おい やめ とけ

マルルク ちゃん

じゃあ 元気で ね |げんきで|

僕 こんな 事 言う の 嫌な んです が ぼく||こと|いう||いやな|ん です|

「 やっぱり 無理だ っ 」 って 帰って きて くれたら どんなに いい かって |むりだ|||かえって|||||

マルルク

いろんな 人 が ここ から 「 戻ら ない 旅 」 に 行く の を 送って き ました |じん||||もどら||たび||いく|||おくって||

僕 今日 が 一 番 悲しい です ぼく|きょう||ひと|ばん|かなしい|

レグ あの 子 れぐ||こ

やはり 探 窟 の 技術 は 飲み込み が 早かった ね |さが|いわや||ぎじゅつ||のみこみ||はやかった|

色々 思い出す まで 行か せ たく は なかった なぁ いろいろ|おもいだす||いか|||||

ま 仕方 ない か |しかた||

なぁ ライザ

あの 赤子 籠 から だした 途端 |あかご|かご|||とたん

アビス の 方 へ 這って いく なんて 気味 が 悪い ったら なかった ね ||かた||はって|||きみ||わるい|||

お陰 様 で 元気 さ は まる きり 怪物 だ おかげ|さま||げんき|||||かいぶつ|

私 の 弟子 も うんざり して いた わたくし||でし||||

四 そい つ は 結構な こと で よっ||||けっこうな||

弟子 なんて いた の かい でし||||

ジルオ だ 会った こと ある だ ろ ||あった||||

ああ 私 の 誘い を 断った やたら 図太い あの 子 か |わたくし||さそい||たった||ずぶとい||こ|

俺 は 殲滅 卿 の 方 が いい んで おれ||せんめつ|きょう||かた|||

未 だに くたばって も 殺さ れて も ない って こと は み||||ころさ||||||

あの 子 が 上手く 隠し 通せて いる ようだ ね |こ||うまく|かくし|とおせて|||

おまえ さん の 娘 だ と 割れたら |||むすめ|||われたら

潜って る 隙 に ならず者 に 攫 われて くぐって||すき||ならずもの||つか|

良くて 人質 悪けりゃ あ よくて|ひとじち|わるけりゃ|

大丈夫 私 の 弟子 は 優秀な んだ だいじょうぶ|わたくし||でし||ゆうしゅうな|

ただ ただ な

リコ は 私 に とって 余りに も 大事な んだ ||わたくし|||あまりに||だいじな|

どんな 遺物 でも 私 の 何もかも を 払って も 足りない |いぶつ||わたくし||なにもかも||はらって||たりない

尊い もの の 積み重ね が 今 の あの 子 を 生かして いる とうとい|||つみかさね||いま|||こ||いかして|

このまま 一緒に いたら |いっしょに|

私 は リコ から 冒険 に 挑む 権利 を 奪い わたくし||||ぼうけん||いどむ|けんり||うばい

そして 私 も アビス から 離れて しまう だ ろ |わたくし||||はなれて|||

そう なる 前 に 私 は 行く よ ||ぜん||わたくし||いく|

あの 子 が どんな 道 も 選べる ように |こ|||どう||えらべる|よう に

何 を 取り繕って いる の か ねぇ なん||とりつくろって||||

「 底 」 を 見 たく なった だけ だ ろ そこ||み|||||

なぁ オーゼン

再び リコ が 地 の 底 を 目指して あんた の 前 に 立ったら ふたたび|||ち||そこ||めざして|||ぜん||たったら

教えて やって 欲しい おしえて||ほしい

自分 が 動く 死体 かも って こと かね じぶん||うごく|したい||||

そう だ

どれ だけ の 奇跡 が 君 を 動かして きた の か って 事 と |||きせき||きみ||うごかして|||||こと|

その先 で 待つ 素晴らしい 冒険 へ の 挑み 方 を そのさき||まつ|すばらしい|ぼうけん|||いどみ|かた|

面倒だ ね 自分 で やり な めんどうだ||じぶん|||

ま お前 さん の とこ に 送り出す ぐらい なら |おまえ|||||おくりだす||

やって やる さ

まったく 度 し 難い |たび||かたい

度 し 難い ねぇ たび||かたい|

逆さ 森 あんな 上 に さかさ|しげる||うえ|

レグ れぐ

準備 は いい じゅんび||

もちろん だ

空 に 浮かんで る 光る 波 を 束ねて 虹 の 橋 を かけよう から||うかんで||ひかる|なみ||たばねて|にじ||きょう||

危うい 足場 滑る スロープ あやうい|あしば|すべる|すろーぷ

過去 と 未来 の 道標 かこ||みらい||みちしるべ

君 の 左手 僕 の 右手 を きみ||ひだりて|ぼく||みぎて|

繫 い で 繫 げ てはじめ よう

いつも そば に いる よ

過去 も 今 も 未来 も かこ||いま||みらい|

だから 迷わ ず に 歩いて いこう |まよわ|||あるいて|

だから 迷わ ず に 歩いて いこう |まよわ|||あるいて|

色とりどりの 夢 重ねて いろとりどりの|ゆめ|かさねて

明日 は どこ に 向かう あした||||むかう

君 と 一緒に いれたら 世界 は 輝き だす よ きみ||いっしょに||せかい||かがやき||

最 果て の 地 に 咲く 花 を 探そう さい|はて||ち||さく|か||さがそう