JapaneseDentists(Part2:Reception)/日本 の 歯医者 (第 二 章 :受付 )
日本 の 歯 医者
第 二 章
白い カウンター の 向こう側 で 、マスク を した 清楚な お姉さん が 静かに 書類 の 整理 を している 。
マスク で 顔 が 見え ない ので 僕 は 自然 と 他の ところ に 視線 を 向ける 。
ピンク 色 の 真珠 の ピアス 。
どことなく ロシア の 体操 選手 を 思い出させる 茶髪 の ポニーテール 。
細長い 素 の 爪 。
それ に 、純粋 さ を 思わせる と 同時に 、なんだか エロい 雰囲気 を 醸し出す 看護婦 の 制服 。
青い スリッパ まで 一通り 眺めて から 、僕 は マスク の 方 に 視線 を 戻した 。
すると 、どんな 口元 を 隠して いる の か 分からない 白い 布 は 、
想像力 と 男性 ホルモン を 刺激 して 、
革製 ソファ に 座って いる 僕 を 素人 AV 監督 に して しまった 。
「今日 は どう さ れ ました か ?」
「歯 の 痛み が ……」
「それ から 、」
「心 の 痛み が …」
「まあ 、それ は ……いけません ね 」
「特別な 治療 を し なければ 」
「他の 部屋 に お 入り に なって 少々 お 待ち ください ……」
「すぐに あの 道具 を 持って 参ります ので 」
コスプレ 妄想 を 膨らま せて いる うち に 、カウンター の 後ろ の ドア から もう 一人 ほっそり した お姉さん が 出てきて 、
そっと 受付 の 椅子 に 腰 を 下ろした 。
それ を 見て
僕 は 脚 を 組んだ 。
もし …
映画 『ダーティ ・ダンシング 』の ヒロイン が 20 年 ほど 朝 昼 晩 マック を 食べて いたら 、
そんな 感じ の ぽっちゃり した くるくる ヘア の 中年 女 が 、
くちゃ くちゃ ガム を 噛み ながら 、新聞 の クロスワード を やって いる 。
ときどき 鉛筆 の 消しゴム を 唇 に 当て ながら 、
と 呟く 。
大きな 金色 フープイヤリング を して 、
「バー バラ 」という 白い ネーム プレート を 胸 に 付けて いる 。
それ から 部屋 の 空気 が ムシムシ している って いう のに 、
安っぽい 毛皮 の マフラー を している 。
おしゃれ の つもり な んだろう が 、
むしろ 車 に 撥ねられて 死んだ タヌキ を 適当に 水 で 洗って 首 に 巻いた ように 見える 。
僕 は 、埃 まみれ の スノーグローブ と 90年代に流行ったおもちゃ『ビーニー・べイビー』の豚を乗せたカウンターの前で立ち止まる。
バーバラ ばあさん 、ふっと 顔 を 上げた 。
「あっ…ん…」
「『E』で 始まる 大きな 動物 、知らない ?」
彼女 は クオーターパウンダー の 臭い が する 。