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世界の昔話, 橋の上の幸福

橋 の 上 の 幸福

橋 の 上 の 幸福

むかし むかし 、スウーピア 川 と 言う 川 の ほとり に 、小さな 家 が ありました 。 この 家 に は 、お父さん と お母さん 、それ に 三人 の 子ども が 住んで い ました 。 お 父さん は 働き者 でした が 、家 は 貧乏 だった ので 三 人 の 子どもたち は いつも お腹 を 空かせて い ました 。 ある 年 の 春 、家 に 食べ物 が なくなった 為 、お父さん は スウーピア 川 に 釣り に 出かけました 。 「どうか 神さま 、魚 の 一匹 でも 釣らせて 下さい 」お父さん は 頑張り ました が 、夜 に なって も 魚 は 一匹 も 釣れませんでした 。 「ああ 、なさけない 父親 だ 」お 父さん は 、トボトボ と 家 に 帰り ました 。

家 で は 、子ども たち が お母さん と 眠って い ました 。 テーブル の 上 に は 、ヤギ の ミルク が ほんの 少し お 皿 に 残って い ます 。 「今夜 の 晩 ご飯 は 、ヤギ の ミルク だけ だった の か 。 その うち に ヤギ も やせて しまって 、 ミルク を 出さ なく なる だろう 」 お 父さん は 大きな ため 息 を ついて 、 ワラ の ベッド に 潜り 込みました 。 その 夜 、お 父さん は 不思議な 夢 を 見 ました 。 『シチェチン の 大橋 の 上 で 、幸福に 出会う よ 』夢 の 中 で 、誰か が お父さん に 言う のです 。 朝 に なって 目 を 覚ました お父さん は 、夢 の 言葉 を 繰り返しました 。 「『 シチェチン の 大橋 の 上 で 、 幸福に 出会う よ 』 か 。 一体 、どんな 幸福 だろう 。 ・・・いや 、ただ の 夢 じゃない か 。 本気に する なんて バカバカしい 」お 父さん は そう 思って 、その 日 も 釣り に 出かけました 。 けれども 今日 も 、魚 は 釣れ ませ ん でした 。 そして 夜 に なる と 、また 同じ 夢 を 見た のです 。 『シチェチン の 大橋 の 上 で 、幸福に 出会う よ 』お父さん は 、首 を かしげました 。 「二日 も 続けて 同じ 夢 を 見る なんて 、もしかすると ・・・。 いや 、腹 が 空き 過ぎて 、頭 が どうかした の かも しれない 」次の 日 、お父さん は また 川 へ 釣り に 行きました 。 けれど 魚 は 釣れ ず 、夜 に なる と また 同じ 夢 を 見た のです 。 『シチェチン の 大橋 の 上 で 、幸福に 出会う よ 』朝 に なる と 、さすがに 気に なって お父さん は お母さん に 夢 の 話 を し ました 。 「三日 も 続けて 見る って 事 は 、これ は 神さま の お告げ かも しれ ねえ 。 バカバカしい と 思う かも しれない が 、そんな 気 が する んだ 」すると お母さん は 、真面目な 顔 で 言い ました 。 「きっと 、神さま の お告げ です よ 。 ちょうど シチェチン で 市場 が 開く から 、ついでに 市場 で 働いて おい で よ 。 神さま の お告げ だ もの 。 パン の 一 斤 ( きん → 重量 の 単位 で 、1 斤 は 約 600 グラム ) くらい めぐんで 下さる わ よ 」 「 そう だ な 。 そう しよう 」こうして お 父さん は 、さっそく 出かけて 行きました 。

お 父さん は 途中 で 友だち の 馬車 ( ばしゃ ) に 乗せて もらい 、 三 日 後 に シチェチン の 大橋 に 到着 しました 。 「さて 、まずは 幸福 を 待って みる か 」お父さん は 夢 の お告げ 通り 、大橋 の 上 に 立って じっと 幸福 を 待ちました 。 でも 、夕方 に なって も 何も 起こり ません 。 今 から 市場 へ 行って 仕事 を 探す に は 遅すぎる し 、宿 に 泊まる お金 も ありませ ん 。 「 仕方ない 。 今夜 は 橋 の 下 で 眠る か 」お父さん が 橋 の 下 で 身 を 震わせる と 、一人 の 老人 が 近づいて 来ました 。 「どうした ね 。 こんな ところ で 震えて 」「はい 、それ は ・・・」お父さん は 、三日 続けて 見た 夢 の 話 を し ました 。 すると 老人 は 手 を 叩いて 笑い 、こう 言った のです 。 「そう か 、そう か 。 実は な 、わし も 同じ 夢 を 三 日 続けて 見た んじゃ よ 。 何でも スウーピア 川 の ほとり に 貧しい 五 人 家族 の 家 が あって な 。 その 家 の 暖炉 ( だんろ ) の 下 に 大金 が 埋めて ある から 、 掘って みろ と 言う ん じゃ 。 しかし 、誰 が そんな 夢 の 話 を 信じる かね 」話 を 聞き終わる と 、お父さん は 老人 の 手 を しっかり と 握りしめ 、「そう です ね 。 私 が 馬鹿 だった 。 すぐ 帰り ます 」と 、別れ を 告げて 、大橋 から 遠い 家 まで 走って 行きました 。 (スウーピア 川 の ほとり の 五人 家族 の 貧しい 家 と 言ったら 、おれ の 家 しか ない はず )お父さん は 走って 走って 友だち の 馬車 に 追いつき 、三日 後 に は 家 に 帰りつきました 。 「あら 、あなた 、おかえりなさい 」「お父さん 、パン は ? 」出迎える お 母さん と 子ども に 返事 も せず 、お 父さん は オノ で いきなり レンガ の 暖炉 を 壊し 始めました 。 「あなた 、何 する の ! 」驚いた お母さん が 止めよう と し ました が 、暖炉 を 壊した お父さん は 次に 暖炉の下 を 掘り始めた のです 。 お 母さん も 子ども たち も 、お 父さん が あまりに も 真剣な ので 、何も 言わずに そば で ジッと 見て い ました 。 そして しばらく する と 、お 父さん が 大声 で 叫びました 。 「あった ぞ ! 」そして 土 の 中 から 大 ナベ を 重た そうに 引き上げる と 、それ を テーブル に 運んで ふた を 取り ました 。 「 まあ ! 」大 ナベ の 中 に は 、金貨 が たくさん 入って いた のです 。 「 あなた ! 夢 の お告げ は これ だった の ね ! 」 「 そうさ ! これ が 夢 で お告げ の あった 幸福だった んだ 」お父さん は その 金貨 で パン と ソーセージ を 山ほど 買い 、子どもたち と お母さん に お腹 一杯 に 食べ させました 。

実は この 金貨 は 、お 父さん の ひいじいさん が 貯めた 物 でした 。 ひいじいさん は この 金貨 で 、レストラン を 開こう と 考えて いた のです 。 その 事 を 思い出した お父さん は 、残った 金貨 で シチェチン の 大橋 に レストラン を 開きました 。

その レストラン は とても 人気 を 集めて 、家族 は 幸せに 暮らした と いう 事 です 。

おしまい

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