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盾の勇者の成り上がり (The Rising of the Shield Hero ), 盾の勇者の成り上がり 01 Chapter 14

盾の勇者の成り上がり 01 Chapter 14

十四 話 命 を 奪う と いう 事

草原 を 抜け 、 拠点 を 山 と 森 に 移す 。

その頃 に なる と 戦い 方 に も 大分 慣れて きた の か ラフタリア の 動き も 良く なって 来た 。

採取 も 順調 。

魔物 から 得る 経験 値 と 副 産物 で 荷物 が 大分 かさばって 来る 。

と 、 その 時 だった 。

今 まで 、 なんとなく 無 生物 系 っぽい 魔物 ばかり 相手 に して いた 俺 達 だった が 、 とうとう 動物 に 似た 魔物 に 出会った 。

一 頭 身 の …… 茶色い ウサギ ?

ウサピル 。

変な 名前 だ 。

「 ぴょ !?」

ウサピル は 俺 達 を 確認 する や 否 や 、 跳躍 して 大きな 前歯 で 俺 達 に 襲い 掛かって きた 。

「 危ない !

弱 そうだ と 判断 した の か ラフタリア を ターゲット に して いる 。

だ から 俺 が ラフタリア を 庇って 前 に 出る 。

ガイン !

ガイン !

相変わらず 痛く も 痒 く も ない 。

どうやら まだ 俺 の 防御 力 の 方 が 上 の ようだ 。

「 よし !

突き刺せ 」

「 あ …… ああ ……」

「 どうした ?

「 い 、 生き物 、 血 、 血 が で そう ……」

うろたえる ラフタリア の 言葉 に 何 を 伝え たい の か 察する 。

「 我慢 しろ 、 これ から こんな 敵 と 戦って いく んだ 」

「 で 、 でも 」

ウサピル は 何度 も 俺 に 噛み付き を 繰り返して いる 。

「 我慢 しろ 、 そう じゃ ない と 俺 は お前 の 面倒 を 見 切れ ない 」

…… そうだ 。

短い 期間 だ が 一緒に 居て 多少 の 愛着 も ある と は いえ 、 戦え ない ので は 困る 。

悪い が あの 奴隷 商 に 買い取って もらって 別 の 、 戦える 奴隷 を 買う まで だ 。

「 イ 、 イヤ !

目 が 据わった ラフタリア が 子供 に して は 恐ろしい 形相 で 、 ウサピル の 背中 に ナイフ を 何度 も 突き刺した 。

引き抜いた 時 に 、 血 が 吹き 出る 。

「 あ ……」

ガクリ と ウサピル が 事 切れ 、 地 に 転がる 。

その 様子 を ラフタリア は 目 で 追い ながら 、 ナイフ に 付いた 血 を 見て 震えて いる 。 顔色 が 蒼白に なり 、 見て いる だけ で いたたまれない 気持ち に なった 。

けど 、 同情 する 訳 に は 行か ない 。

これ から 俺 は こんな 事 を 何 百 何 千 回 と さ せ 続け なければ いけない のだ から 。

「 ぴょ !

茂み から もう 一 匹 、 ウサピル が 出て きて 、 ラフタリア に 噛み付こう と 跳躍 する 。

「 あ ──」

すかさず ラフタリア と ウサピル の 間 に 入り 攻撃 を 防ぐ 。

「…… 悪い な 。

本当だったら 俺 が やら なきゃ いけない 事 な んだろう 。 だが 、 俺 は 守る こと しか 出来 ない 。 だから お前 に やら せる しか 無い んだ 」

ウサピル を 腕 に 噛み付か せて 俺 は ラフタリア に 言った 。

「 俺 は 強く なら なきゃ いけない 。

その ため に 手伝って 欲しい 」

そう し なければ ここ から 先 、 俺 に 生きる 道 は 無い 。

期限 は 迫って いる 。 後 一 週間 と 数 日 で 初めて の 災厄 の 波 に 遭遇 する のだ 。

今 の まま で は とても 生き残れる 自信 が 無い 。

「…… でも ……」

「 一 週間 と 少し した 後 、 世界 を 脅かす 波 が 訪れる 」

「 え !?」

「 それ まで の 間 に 少し でも 強く なり たい の が 当面 の 目的 だ 」

ラフタリア が ワナ ワナ と 震え ながら 俺 の 話 に 聞き入った 。

「 あの …… 災厄 と 戦う の ?

「 ああ 、 それ が 俺 の 役目 な んだ そうだ 。

やり たくて やって いる 訳 じゃ ない けど …… そういう 意味 で は お前 と 俺 は 似て いる かも しれ ない 。 強制 さ せて いる 俺 が 言えた 義理 で は ない が 」

「…………」

「 だ から 、 できる なら 俺 に お前 を 手放さ せる ような 真似 は させ ないで 欲しい 」

また 育て なおす ロス も 然ること ながら 、 あの 檻 に もう 一 度 入れる の は あまり 気分 が 良く ない 。

だが 、 今 の 俺 に は 金 が 無い 。

売ら ねば 、 新しい 奴隷 は 買え ない 。

「…… 分かった 。

ご 主人 、 様 、 私 …… 戦い 、 ます 」

蒼白だった ラフタリア の 顔色 に 徐々に 血色 が 戻り 、 ゆっくり と 頷き ながら 血塗れの ナイフ で ウサピル の 急所 を 一 突き した 。

なんとなく 、 先ほど の 怯えた 態度 を 一転 さ せ 、 決意 に 満ちた 目 を して いる 。

コロン と 転がる ウサピル を ラフタリア は 見て 、 静かに 目 を 瞑る 。

そして 前 に 出て 解体 しよう と ナイフ を 持ち 替える 。

「 それ は 俺 に やら せろ 。

お前 に ばかり さ せる わけに は 行か ない 」

「 はい 」

俺 は 解体 用 の ナイフ を 取り出し 、 ウサピル を 解体 した 。

これ は 現実 。

ゲーム で は ない 。 できる 事 なら 目 を 逸ら し たい が しょうがない んだ 。

生き物 を 捌 く の は 初めて だった が 、 これ が この 世界 で 生きる ため の 手段 。

手 に ウサピル の 血 が 付いた 時 、 少なからず ラフタリア の 気持ち が 理解 できた 。

ちなみに 武器 は 戦闘 に は 使え ない らしい が 、 こういう 事 に は 使用 できる 。

でなければ 日常 生活 に も 支障 が 出る だろう から 、 当然 と 言えば 当然 か 。

二 匹 を 一 通り 解体 した 所 で 盾 に 吸わ せる 。

ウサレザーシールド の 条件 が 解放 さ れ ました 。

ウサミートシールド の 条件 が 解放 さ れ ました 。

ウサレザーシールド

能力 未 解放 …… 装備 ボーナス 、 敏捷 3

ウサミートシールド

能力 未 解放 …… 装備 ボーナス 、 解体 技能 1

後者 の 盾 に 変化 さ せ 、 俺 は 立ち 上がる 。

「 ご 主人 、 様 。

どう か 、 私 を 、 見捨て ないで 」

ラフタリア が 高揚 した 表情 で 俺 に 懇願 する 。

余程 あの 場所 に 戻り たく ない と 思って いる のだろう 。

夜 は 叫び 、 病 気持ち で ガリガリ 。

下手 を すれば 死んで しまう かも しれ ない 。 それ は 後味 が 悪い 。

あの クソ 女 と 重ねて 死ぬ 瞬間 を 嘲笑 って やり たい と も 思う が 、 実益 に 合わ ない 。

「 役割 を こなせば 見捨てたり は し ない 」

まだ 、 死んで 貰って は 困る のだ 。

…… そう 、 クソ 女 と 同じ 性別 の 生き物 に は …… クソ 女 め !

頭 の 中 が ぐるぐる して くる 。

この 考え は 止めよう 。 心 が 病む 。 今 は 、 少し でも 奴隷 と 一緒に 強く なる 方法 を 模索 して いく 時 だ 。

EXP 7

ラフタリア EXP 7

「 私 は 、 ご 主人 、 様 の 、 力 に なり たい 、 です 」

それ から ラフタリア は 見違える ほど やる 気 を 出して 現れる 魔物 に 切り かかった 。

一 度 なんて 俺 が 足止め する 前 に 、 攻めよう と した ので 制止 した くらい だ 。

良い 傾向 だ が 、 何 か …… 心 を 逆なで する 。

俺 の やって いる 事 は 決して 褒め られる 事 で は ない 。

全部 私利 私欲 の 為 な んだ 。

だが …… それ でも 、 し ない 訳 に は いか ない 。

その 日 の 晩 は 森 の 休憩 に 良 さ そうな 広い 場所 で 薪 に 火 を 点け 、 キャンプ を する 事 に した 。

採取 した 薬草 で 食べ られ そうな の と ウサピル の 肉 を 鍋 で 煮た 料理 を 作った 。

残った 肉 を 焚き火 の 傍 で 焼く 。

明日 の 夕方 に は 一 度 町 に 戻る 予定 だ が 、 魔物 の 肉 が 売れる 確証 は 無い 。

食べ られる か どう か 不安だった が 目 利き スキル に も 食べ られる と 出て いる 。

料理 が 終わった 肉 を 一 切れ 試食 して 、 問題 が 無い の を 確認 する 。

ゴム みたいな 食 感 、 味 は 分から ない 。

これ は 不 味 い の か ?

ただ 、 焼いた だけ だし 、 素っ気無い 料理 に なって しまって いる 。

料理 スキル が 作動 して 、 品質 は 普通 から やや 良い に なって いる ので 不 味 く は 無い だろう 。

「 ほら 、 食えよ 」

出来 上がった 鍋 と 焼肉 を ラフタリア に 食べ させる 。

「 お 、 美味しい !

先ほど から グウ グウ と お腹 を 鳴らして できる の を 待って いた ラフタリア は 、 目 を 輝か せて 美味し そうに 食べ だした 。

今日 の 戦い で 俺 の Lv は 10、 ラフタリア も Lv 10 に 上がった 。

ついに 追いつか れて しまった 。

俺 は 焚き火 の 明かり を 元 に して 調合 作業 に 入る 。

今 は 少し でも お 金 を 貯 め て 装備 を 充実 さ せる 方向 で 行か ねば なら ない 。

知って いる 薬 の 中 で もっとも 高く 売れる 物 を 作る 。

薬 研 で 薬草 を 擦り 合わ せ 、 混ざった 薬草 を 絞り 、 エキス を ビーカー に 移す 。

治療 薬 が 出来 ました 。

栄養 剤 が 出来 ました 。

もう 、 作れる レシピ は あら かた 試した 。

簡易 調合 レシピ 1 で は 限界 が 来て いる 。

この 二 つ だって 、 直感 で 作った 奇跡 の 代物 だ 。

盾 の 力 を 使った 付け 焼 刃 の なん ちゃ って 調合 で は 限界 も 来る 。

品質 だって 基本 的に は 、 やや 悪い だ 。

「…… ケホ 」

薬 の 効果 が 切れた か 。

無言 で 治療 薬 を 渡す と 、 ラフタリア は 渋い 顔 を し ながら 飲み干す 。

とにかく 、 新たな 金策 を する に も 強く なって いか ねば なら ない 。

「 交代 で 焚き火 の 番 を する ぞ 、 お前 が 先 に 寝て 、 そう だ な …… しばらく したら 起こす 」

「 分かり ました 」

妙に 素直だ な 。

初めて 会った とき と は 雲泥 の 差 を 感じる 。

「 お やすみ なさい 」

「 ああ 、 お やすみ 。

そう だ 。 どうせ 明日 に は 売る んだ 。 毛皮 を 毛布 に して 寝る と 良い 」

料理 中 に 燻して ダニ や ノミ の 類 を 追い払った 毛皮 を ラフタリア に 渡す 。

少々 小ぶりだ が 、 重ねて おけば 多少 は 暖かい だろう 。

「 はい 」

ラフタリア は 毛皮 の 匂い を 嗅いで ちょっと 渋い 顔 を した 。

「 煙い か 」

「 はい 。

とても 煙い です 」

「 だろう な 」

「 でも 、 暖か そうです 」

ピタリ と 俺 の 背 に 寄りかかる ように して ラフタリア は 目 を 閉じる 。

薬 の 調合 作業 を 続け 、 ラフタリア が 悲鳴 を 上げる であろう 時間 まで 焚き火 に 薪 を くべ ながら 待つ 。

…… ふう 。

こんな 生活 を どれ だけ 続ける の か 分から ない な 。

最低 、 後 一 週間 と ちょっと か 。

死ぬ かも しれ ない なんて 思い たく も 無い けど 、 備え なければ いけない んだ 。

…… そろそろ だ な 。

三 日 目 と も なる と 騒ぎ 出す 時間 が 分かって くる 。

「 ん ……」

徐に ラフタリア は 起き上がって 目 を 擦る 。

「 あれ ……?

「 起きた の か ?

悲鳴 を 上げ なかった な 。

あ 、 そう か 。

俺 を 背 に して 暖かい ように 寝て いた から な 。 人 肌 に 触れて 寝て いれば 大丈夫な の か 。

「…… お腹 空き ました 」

あんなに 食べた の に もう お腹 空いた の か 。

「 は いはい 」

明日 の 朝 用 に 残して おいた 焼肉 の 残り を ラフタリア に 渡す 。

すると ラフタリア は おいし そうに 肉 を 頬張った 。

「 じゃあ そろそろ 俺 は 寝る から 何 か あったら 起こせ 」

「 うん !

もぐもぐ と 肉 を 食べ ながら ラフタリア は 頷いた 。

まったく 、 元気に なる の は 良い 傾向 だ けど 、 食いしん坊に なり そうな 様子 だ 。


盾の勇者の成り上がり 01 Chapter 14 たて の ゆうしゃ の なり あがり|chapter Rise of the Shield Heroes 01 Kapitel 14. The Rise of the Shield Hero 01 Chapter 14 Rise of the Shield Heroes 01 Capítulo 14. Rise of the Shield Heroes 01 Rozdział 14. Ascensão dos Heróis do Escudo 01 Capítulo 14. 盾之勇者成名錄 01 第 14 章

十四 話   命 を 奪う と いう 事 じゅうよん|はなし|いのち||うばう|||こと Fourteenth Thing that takes a life

草原 を 抜け 、 拠点 を 山 と 森 に 移す 。 そうげん||ぬけ|きょてん||やま||しげる||うつす Pass through the grasslands and move their bases to mountains and forests.

その頃 に なる と 戦い 方 に も 大分 慣れて きた の か ラフタリア の 動き も 良く なって 来た 。 そのころ||||たたかい|かた|||だいぶ|なれて||||||うごき||よく||きた Was it getting used to fighting around that time too much? Rough terial movement has improved.

採取 も 順調 。 さいしゅ||じゅんちょう Collection is also going well.

魔物 から 得る 経験 値 と 副 産物 で 荷物 が 大分 かさばって 来る 。 まもの||える|けいけん|あたい||ふく|さんぶつ||にもつ||だいぶ||くる The baggage will be bulky with experience and by-products gained from demons.

と 、 その 時 だった 。 ||じ| It was then.

今 まで 、 なんとなく 無 生物 系 っぽい 魔物 ばかり 相手 に して いた 俺 達 だった が 、 とうとう 動物 に 似た 魔物 に 出会った 。 いま|||む|せいぶつ|けい||まもの||あいて||||おれ|さとる||||どうぶつ||にた|まもの||であった Up until now, we had only dealt with inanimate monsters, but we finally met a monster that looked like an animal.

一 頭 身 の …… 茶色い ウサギ ? ひと|あたま|み||ちゃいろい|うさぎ A one-headed... brown rabbit?

ウサピル 。 Usapil .

変な 名前 だ 。 へんな|なまえ| It's a strange name.

「 ぴょ !?」 "Pyo!?"

ウサピル は 俺 達 を 確認 する や 否 や 、 跳躍 して 大きな 前歯 で 俺 達 に 襲い 掛かって きた 。 ||おれ|さとる||かくにん|||いな||ちょうやく||おおきな|まえば||おれ|さとる||おそい|かかって| As soon as the Usapiru confirmed us, it jumped up and attacked us with its big front teeth.

「 危ない ! あぶない

弱 そうだ と 判断 した の か ラフタリア を ターゲット に して いる 。 じゃく|そう だ||はんだん||||||たーげっと||| Perhaps because he thought he looked weak, he targeted Raphtalia.

だ から 俺 が ラフタリア を 庇って 前 に 出る 。 ||おれ||||かばって|ぜん||でる That's why I protect Raphtalia and step forward.

ガイン ! Gain!

ガイン !

相変わらず 痛く も 痒 く も ない 。 あいかわらず|いたく||よう||| It doesn't hurt or itch as usual.

どうやら まだ 俺 の 防御 力 の 方 が 上 の ようだ 。 ||おれ||ぼうぎょ|ちから||かた||うえ|| Apparently my defense is still better.

「 よし ! "Alright!

突き刺せ 」 つきさせ

「 あ …… ああ ……」

「 どうした ? " what up ?

「 い 、 生き物 、 血 、 血 が で そう ……」 |いきもの|ち|ち||| "Yes, creatures, blood, blood..."

うろたえる ラフタリア の 言葉 に 何 を 伝え たい の か 察する 。 |||ことば||なん||つたえ||||さっする I can guess what he wants to convey to the distraught Raphtalia's words.

「 我慢 しろ 、 これ から こんな 敵 と 戦って いく んだ 」 がまん|||||てき||たたかって|| "Be patient, we're going to fight this kind of enemy from now on."

「 で 、 でも 」 "So, but"

ウサピル は 何度 も 俺 に 噛み付き を 繰り返して いる 。 ||なんど||おれ||かみつき||くりかえして| Usapiru keeps biting me over and over again.

「 我慢 しろ 、 そう じゃ ない と 俺 は お前 の 面倒 を 見 切れ ない 」 がまん||||||おれ||おまえ||めんどう||み|きれ| "Hold on, otherwise I won't be able to take care of you."

…… そうだ 。 そう だ

短い 期間 だ が 一緒に 居て 多少 の 愛着 も ある と は いえ 、 戦え ない ので は 困る 。 みじかい|きかん|||いっしょに|いて|たしょう||あいちゃく||||||たたかえ||||こまる It's been a short time, but even though we've been together for a while and have some attachments, it's a problem if we can't fight.

悪い が あの 奴隷 商 に 買い取って もらって 別 の 、 戦える 奴隷 を 買う まで だ 。 わるい|||どれい|しょう||かいとって||べつ||たたかえる|どれい||かう|| It is bad until that slave dealer has bought it for another, to buy a slave that can fight.

「 イ 、 イヤ ! |いや "I, no!

目 が 据わった ラフタリア が 子供 に して は 恐ろしい 形相 で 、 ウサピル の 背中 に ナイフ を 何度 も 突き刺した 。 め||すわった|||こども||||おそろしい|ぎょうそう||||せなか||ないふ||なんど||つきさした Eyes fixed, Raphtalia looked frightening for a child and stabbed Usapiru's back with a knife several times.

引き抜いた 時 に 、 血 が 吹き 出る 。 ひきぬいた|じ||ち||ふき|でる Blood spurts out when pulled out.

「 あ ……」

ガクリ と ウサピル が 事 切れ 、 地 に 転がる 。 ||||こと|きれ|ち||ころがる Gakuri and Usapiru die and fall to the ground.

その 様子 を ラフタリア は 目 で 追い ながら 、 ナイフ に 付いた 血 を 見て 震えて いる 。 |ようす||||め||おい||ないふ||ついた|ち||みて|ふるえて| Raphtalia follows the scene with her eyes, trembling at the sight of blood on the knife. 顔色 が 蒼白に なり 、 見て いる だけ で いたたまれない 気持ち に なった 。 かおいろ||そうはくに||みて|||||きもち|| His face turned pale, and just looking at him made him feel unbearable.

けど 、 同情 する 訳 に は 行か ない 。 |どうじょう||やく|||いか| However, I can't express my sympathy.

これ から 俺 は こんな 事 を 何 百 何 千 回 と さ せ 続け なければ いけない のだ から 。 ||おれ|||こと||なん|ひゃく|なん|せん|かい||||つづけ|||| From now on, I have to keep doing this hundreds of thousands of times.

「 ぴょ !

茂み から もう 一 匹 、 ウサピル が 出て きて 、 ラフタリア に 噛み付こう と 跳躍 する 。 しげみ|||ひと|ひき|||でて||||かみつこう||ちょうやく| Another Usapiru emerges from the bush and leaps to bite Raphtalia.

「 あ ──」 "Oh ──"

すかさず ラフタリア と ウサピル の 間 に 入り 攻撃 を 防ぐ 。 |||||あいだ||はいり|こうげき||ふせぐ I quickly get between Raphtalia and Usapiru and block the attack.

「…… 悪い な 。 わるい|

本当だったら 俺 が やら なきゃ いけない 事 な んだろう 。 ほんとうだったら|おれ|||||こと|| If it's true, I guess it's something I have to do. だが 、 俺 は 守る こと しか 出来 ない 。 |おれ||まもる|||でき| But all I can do is protect. だから お前 に やら せる しか 無い んだ 」 |おまえ|||||ない| That's why I have nothing to do with you. "

ウサピル を 腕 に 噛み付か せて 俺 は ラフタリア に 言った 。 ||うで||かみつか||おれ||||いった I said to Raphtalia as I bit the Usapiru into my arm.

「 俺 は 強く なら なきゃ いけない 。 おれ||つよく||| "I have to be strong.

その ため に 手伝って 欲しい 」 |||てつだって|ほしい I want you to help me with that."

そう し なければ ここ から 先 、 俺 に 生きる 道 は 無い 。 |||||さき|おれ||いきる|どう||ない Otherwise, from here on, there is no way to live to me.

期限 は 迫って いる 。 きげん||せまって| The deadline is approaching. 後 一 週間 と 数 日 で 初めて の 災厄 の 波 に 遭遇 する のだ 。 あと|ひと|しゅうかん||すう|ひ||はじめて||さいやく||なみ||そうぐう|| In a week and a few days, we will encounter our first wave of disaster.

今 の まま で は とても 生き残れる 自信 が 無い 。 いま||||||いきのこれる|じしん||ない At this rate, I don't have much confidence that I can survive.

「…… でも ……」

「 一 週間 と 少し した 後 、 世界 を 脅かす 波 が 訪れる 」 ひと|しゅうかん||すこし||あと|せかい||おびやかす|なみ||おとずれる "In a little over a week, there will come a wave that will threaten the world."

「 え !?」

「 それ まで の 間 に 少し でも 強く なり たい の が 当面 の 目的 だ 」 |||あいだ||すこし||つよく|||||とうめん||もくてき| "My current goal is to become as strong as possible until then."

ラフタリア が ワナ ワナ と 震え ながら 俺 の 話 に 聞き入った 。 ||わな|わな||ふるえ||おれ||はなし||ききいった Raphtalia listened intently to my story while trembling.

「 あの …… 災厄 と 戦う の ? |さいやく||たたかう| "Um... are you going to fight a disaster?

「 ああ 、 それ が 俺 の 役目 な んだ そうだ 。 |||おれ||やくめ|||そう だ "Ah, that seems to be my role.

やり たくて やって いる 訳 じゃ ない けど …… そういう 意味 で は お前 と 俺 は 似て いる かも しれ ない 。 ||||やく|||||いみ|||おまえ||おれ||にて|||| I'm not doing it because I want to, but...in that sense, you and I may be alike. 強制 さ せて いる 俺 が 言えた 義理 で は ない が 」 きょうせい||||おれ||いえた|ぎり|||| It's not a duty that I could have said forcing you to."

「…………」

「 だ から 、 できる なら 俺 に お前 を 手放さ せる ような 真似 は させ ないで 欲しい 」 ||||おれ||おまえ||てばなさ|||まね||さ せ||ほしい "So, if possible, please don't let me try to make you let go."

また 育て なおす ロス も 然ること ながら 、 あの 檻 に もう 一 度 入れる の は あまり 気分 が 良く ない 。 |そだて||ろす||さること|||おり|||ひと|たび|いれる||||きぶん||よく| Of course, Ross, who is going to raise him again, doesn't feel very good about being put in that cage again.

だが 、 今 の 俺 に は 金 が 無い 。 |いま||おれ|||きむ||ない But right now I have no money.

売ら ねば 、 新しい 奴隷 は 買え ない 。 うら||あたらしい|どれい||かえ| You can't buy new slaves unless you sell them.

「…… 分かった 。 わかった

ご 主人 、 様 、 私 …… 戦い 、 ます 」 |あるじ|さま|わたくし|たたかい| Master, sir, I... will fight."

蒼白だった ラフタリア の 顔色 に 徐々に 血色 が 戻り 、 ゆっくり と 頷き ながら 血塗れの ナイフ で ウサピル の 急所 を 一 突き した 。 そうはくだった|||かおいろ||じょじょに|けっしょく||もどり|||うなずき||ちまみれの|ないふ||||きゅうしょ||ひと|つき| Raphtalia's pale complexion gradually returned to her complexion, and while she slowly nodded, she stabbed Usapiru's vital points with a bloody knife.

なんとなく 、 先ほど の 怯えた 態度 を 一転 さ せ 、 決意 に 満ちた 目 を して いる 。 |さきほど||おびえた|たいど||いってん|||けつい||みちた|め||| For some reason, his frightened demeanor had completely changed, and his eyes were filled with determination.

コロン と 転がる ウサピル を ラフタリア は 見て 、 静かに 目 を 瞑る 。 ||ころがる|||||みて|しずかに|め||つぶる Raphtalia looked at the Usapiru rolling around with a cologne and quietly closed her eyes.

そして 前 に 出て 解体 しよう と ナイフ を 持ち 替える 。 |ぜん||でて|かいたい|||ないふ||もち|かえる Then he steps forward and changes his knife to dismantle it.

「 それ は 俺 に やら せろ 。 ||おれ||| "Let me do that.

お前 に ばかり さ せる わけに は 行か ない 」 おまえ|||||||いか| I can not afford to do it only for you. "

「 はい 」

俺 は 解体 用 の ナイフ を 取り出し 、 ウサピル を 解体 した 。 おれ||かいたい|よう||ないふ||とりだし|||かいたい| I took out a dismantling knife and dismantled Usapiru.

これ は 現実 。 ||げんじつ This is reality.

ゲーム で は ない 。 げーむ||| できる 事 なら 目 を 逸ら し たい が しょうがない んだ 。 |こと||め||はやら||||| I want to look away if possible, but I can't help it.

生き物 を 捌 く の は 初めて だった が 、 これ が この 世界 で 生きる ため の 手段 。 いきもの||はち||||はじめて||||||せかい||いきる|||しゅだん It was my first time handling living things, but this is the way to live in this world.

手 に ウサピル の 血 が 付いた 時 、 少なからず ラフタリア の 気持ち が 理解 できた 。 て||||ち||ついた|じ|すくなからず|||きもち||りかい| When I got Usapiru's blood on my hands, I could understand Raphtalia's feelings more than a little.

ちなみに 武器 は 戦闘 に は 使え ない らしい が 、 こういう 事 に は 使用 できる 。 |ぶき||せんとう|||つかえ|||||こと|||しよう| By the way weapons can not be used for battle, but can be used for such things.

でなければ 日常 生活 に も 支障 が 出る だろう から 、 当然 と 言えば 当然 か 。 |にちじょう|せいかつ|||ししょう||でる|||とうぜん||いえば|とうぜん| Otherwise, problems will occur in everyday life, so it is natural to say.

二 匹 を 一 通り 解体 した 所 で 盾 に 吸わ せる 。 ふた|ひき||ひと|とおり|かいたい||しょ||たて||すわ| After dismantling the two animals one by one, let the shield absorb them.

ウサレザーシールド の 条件 が 解放 さ れ ました 。 ||じょうけん||かいほう|||

ウサミートシールド の 条件 が 解放 さ れ ました 。 ||じょうけん||かいほう|||

ウサレザーシールド rabbit leather shield

能力 未 解放 …… 装備 ボーナス 、 敏捷 3 のうりょく|み|かいほう|そうび|ぼーなす|びんしょう Ability Unreleased ……Equipment Bonus, Agility 3

ウサミートシールド Rabbit Meat Shield

能力 未 解放 …… 装備 ボーナス 、 解体 技能 1 のうりょく|み|かいほう|そうび|ぼーなす|かいたい|ぎのう Ability Unreleased …… Equip Bonus, Dismantling Skill 1

後者 の 盾 に 変化 さ せ 、 俺 は 立ち 上がる 。 こうしゃ||たて||へんか|||おれ||たち|あがる Transforming into the latter shield, I stand up.

「 ご 主人 、 様 。 |あるじ|さま " master .

どう か 、 私 を 、 見捨て ないで 」 ||わたくし||みすて| Please don't abandon me."

ラフタリア が 高揚 した 表情 で 俺 に 懇願 する 。 ||こうよう||ひょうじょう||おれ||こんがん| Raphtalia pleads with me with an exalted expression.

余程 あの 場所 に 戻り たく ない と 思って いる のだろう 。 よほど||ばしょ||もどり||||おもって|| I guess he really doesn't want to go back to that place.

夜 は 叫び 、 病 気持ち で ガリガリ 。 よ||さけび|びょう|きもち|| Screaming in the night, frustrating with sickness.

下手 を すれば 死んで しまう かも しれ ない 。 へた|||しんで|||| If you do poorly, you may die. それ は 後味 が 悪い 。 ||あとあじ||わるい It has a bad aftertaste.

あの クソ 女 と 重ねて 死ぬ 瞬間 を 嘲笑 って やり たい と も 思う が 、 実益 に 合わ ない 。 |くそ|おんな||かさねて|しぬ|しゅんかん||ちょうしょう||||||おもう||じつえき||あわ| I want to ridicule the moment I die with that fucking woman, but it's not practical.

「 役割 を こなせば 見捨てたり は し ない 」 やくわり|||みすてたり||| "If you do your part, you won't abandon me."

まだ 、 死んで 貰って は 困る のだ 。 |しんで|もらって||こまる| Still, it would be a problem if he died.

…… そう 、 クソ 女 と 同じ 性別 の 生き物 に は …… クソ 女 め ! |くそ|おんな||おなじ|せいべつ||いきもの|||くそ|おんな| ...... Yes, the creature of the same gender as the woman's fuck ... ... fucking woman!

頭 の 中 が ぐるぐる して くる 。 あたま||なか|||| My head is spinning.

この 考え は 止めよう 。 |かんがえ||とどめよう Let's stop this idea. 心 が 病む 。 こころ||やむ my heart hurts 今 は 、 少し でも 奴隷 と 一緒に 強く なる 方法 を 模索 して いく 時 だ 。 いま||すこし||どれい||いっしょに|つよく||ほうほう||もさく|||じ| Now is the time to search for ways to become stronger together with the slaves.

EXP 7 exp

ラフタリア EXP 7 |exp

「 私 は 、 ご 主人 、 様 の 、 力 に なり たい 、 です 」 わたくし|||あるじ|さま||ちから|||| "I want to be of help to you, Master."

それ から ラフタリア は 見違える ほど やる 気 を 出して 現れる 魔物 に 切り かかった 。 ||||みちがえる|||き||だして|あらわれる|まもの||きり| After that, Raphtalia attacked the monster that appeared with unbelievable motivation.

一 度 なんて 俺 が 足止め する 前 に 、 攻めよう と した ので 制止 した くらい だ 。 ひと|たび||おれ||あしどめ||ぜん||せめよう||||せいし||| Once I stopped, I tried to attack, so I stopped it.

良い 傾向 だ が 、 何 か …… 心 を 逆なで する 。 よい|けいこう|||なん||こころ||さかなで| It's a good trend, but something... hurts my heart.

俺 の やって いる 事 は 決して 褒め られる 事 で は ない 。 おれ||||こと||けっして|ほめ||こと||| What I'm doing is never praised.

全部 私利 私欲 の 為 な んだ 。 ぜんぶ|しり|しよく||ため|| It's all for my own personal gain.

だが …… それ でも 、 し ない 訳 に は いか ない 。 |||||やく|||| But... even so, I can't help it.

その 日 の 晩 は 森 の 休憩 に 良 さ そうな 広い 場所 で 薪 に 火 を 点け 、 キャンプ を する 事 に した 。 |ひ||ばん||しげる||きゅうけい||よ||そう な|ひろい|ばしょ||まき||ひ||つけ|きゃんぷ|||こと|| That night, I decided to light a firewood and camp in a large area that looked like a good place to rest in the woods.

採取 した 薬草 で 食べ られ そうな の と ウサピル の 肉 を 鍋 で 煮た 料理 を 作った 。 さいしゅ||やくそう||たべ||そう な|||||にく||なべ||にた|りょうり||つくった I made a dish of Usapiru meat boiled in a pot because I thought it would be edible with the medicinal herbs I collected.

残った 肉 を 焚き火 の 傍 で 焼く 。 のこった|にく||たきび||そば||やく Grill the leftover meat near the bonfire.

明日 の 夕方 に は 一 度 町 に 戻る 予定 だ が 、 魔物 の 肉 が 売れる 確証 は 無い 。 あした||ゆうがた|||ひと|たび|まち||もどる|よてい|||まもの||にく||うれる|かくしょう||ない I'm planning to go back to town tomorrow evening, but there's no guarantee that monster meat will sell.

食べ られる か どう か 不安だった が 目 利き スキル に も 食べ られる と 出て いる 。 たべ|||||ふあんだった||め|きき||||たべ|||でて| I wasn't sure if I would be able to eat it, but the Connoisseur skill says it can be eaten.

料理 が 終わった 肉 を 一 切れ 試食 して 、 問題 が 無い の を 確認 する 。 りょうり||おわった|にく||ひと|きれ|ししょく||もんだい||ない|||かくにん| Taste a piece of cooked meat to make sure there are no problems.

ゴム みたいな 食 感 、 味 は 分から ない 。 ごむ||しょく|かん|あじ||わから| It has a rubbery texture and no taste.

これ は 不 味 い の か ? ||ふ|あじ||| Is this bad?

ただ 、 焼いた だけ だし 、 素っ気無い 料理 に なって しまって いる 。 |やいた|||そっけない|りょうり|||| It's just that it's just grilled, and it's become a curt dish.

料理 スキル が 作動 して 、 品質 は 普通 から やや 良い に なって いる ので 不 味 く は 無い だろう 。 りょうり|||さどう||ひんしつ||ふつう|||よい|||||ふ|あじ|||ない| The cooking skill is activated, and the quality has changed from normal to slightly good, so it shouldn't be bad.

「 ほら 、 食えよ 」 |くえよ "Here, go eat."

出来 上がった 鍋 と 焼肉 を ラフタリア に 食べ させる 。 でき|あがった|なべ||やきにく||||たべ|さ せる I let Raphtalia eat the finished pot and yakiniku.

「 お 、 美味しい ! |おいしい "Oh, it's delicious!

先ほど から グウ グウ と お腹 を 鳴らして できる の を 待って いた ラフタリア は 、 目 を 輝か せて 美味し そうに 食べ だした 。 さきほど||ぐう|ぐう||おなか||ならして||||まって||||め||かがやか||おいし|そう に|たべ| Raphtalia, who had been gurgling her stomach for a while, was waiting for the food to be ready, and her eyes lit up as she ate it deliciously.

今日 の 戦い で 俺 の Lv は 10、 ラフタリア も Lv 10 に 上がった 。 きょう||たたかい||おれ||lv||||lv||あがった Today's battle raised my level to 10 and Raphtalia to level 10 as well.

ついに 追いつか れて しまった 。 |おいつか|| I have finally caught up.

俺 は 焚き火 の 明かり を 元 に して 調合 作業 に 入る 。 おれ||たきび||あかり||もと|||ちょうごう|さぎょう||はいる Based on the light of the bonfire, I start the synthesis work.

今 は 少し でも お 金 を 貯 め て 装備 を 充実 さ せる 方向 で 行か ねば なら ない 。 いま||すこし|||きむ||ちょ|||そうび||じゅうじつ|||ほうこう||いか||| Now I have to go in the direction of saving as much money as possible and upgrading my equipment.

知って いる 薬 の 中 で もっとも 高く 売れる 物 を 作る 。 しって||くすり||なか|||たかく|うれる|ぶつ||つくる Make the highest-selling drug you know.

薬 研 で 薬草 を 擦り 合わ せ 、 混ざった 薬草 を 絞り 、 エキス を ビーカー に 移す 。 くすり|けん||やくそう||かすり|あわ||まざった|やくそう||しぼり|えきす||びーかー||うつす The medicinal herbs are rubbed together in a medicinal laboratory, the mixed medicinal herbs are squeezed, and the extract is transferred to a beaker.

治療 薬 が 出来 ました 。 ちりょう|くすり||でき| A cure has been made.

栄養 剤 が 出来 ました 。 えいよう|ざい||でき| The nutrients are ready.

もう 、 作れる レシピ は あら かた 試した 。 |つくれる|れしぴ||||ためした I've already tried every possible recipe.

簡易 調合 レシピ 1 で は 限界 が 来て いる 。 かんい|ちょうごう|れしぴ|||げんかい||きて| Simple compounding recipe 1 has reached its limit.

この 二 つ だって 、 直感 で 作った 奇跡 の 代物 だ 。 |ふた|||ちょっかん||つくった|きせき||しろもの| These two are also miracles created by intuition.

盾 の 力 を 使った 付け 焼 刃 の なん ちゃ って 調合 で は 限界 も 来る 。 たて||ちから||つかった|つけ|や|は|||||ちょうごう|||げんかい||くる The limit is reached with the combination of a burnt blade that uses the power of the shield.

品質 だって 基本 的に は 、 やや 悪い だ 。 ひんしつ||きほん|てきに|||わるい| Even the quality is basically a bit bad.

「…… ケホ 」

薬 の 効果 が 切れた か 。 くすり||こうか||きれた| Has the effect of the medicine worn off?

無言 で 治療 薬 を 渡す と 、 ラフタリア は 渋い 顔 を し ながら 飲み干す 。 むごん||ちりょう|くすり||わたす||||しぶい|かお||||のみほす When I silently handed over the medicine, Raphtalia drank it up with a sour face.

とにかく 、 新たな 金策 を する に も 強く なって いか ねば なら ない 。 |あらたな|きんさく|||||つよく||||| Anyway, I have to become stronger to make new money.

「 交代 で 焚き火 の 番 を する ぞ 、 お前 が 先 に 寝て 、 そう だ な …… しばらく したら 起こす 」 こうたい||たきび||ばん||||おまえ||さき||ねて||||||おこす "We'll take turns guarding the bonfire. You'll go to bed first, okay... I'll wake you up after a while."

「 分かり ました 」 わかり| " I understand "

妙に 素直だ な 。 みょうに|すなおだ| You're strangely honest.

初めて 会った とき と は 雲泥 の 差 を 感じる 。 はじめて|あった||||うんでい||さ||かんじる I feel a huge difference from when we first met.

「 お やすみ なさい 」 " good night "

「 ああ 、 お やすみ 。

そう だ 。 That's it . どうせ 明日 に は 売る んだ 。 |あした|||うる| I'm going to sell it tomorrow anyway. 毛皮 を 毛布 に して 寝る と 良い 」 けがわ||もうふ|||ねる||よい Good luck with going to bed with fur as a blanket. "

料理 中 に 燻して ダニ や ノミ の 類 を 追い払った 毛皮 を ラフタリア に 渡す 。 りょうり|なか||いぶして|だに||のみ||るい||おいはらった|けがわ||||わたす Give Raphtalia the fur that has been smoked while cooking to drive away ticks and fleas.

少々 小ぶりだ が 、 重ねて おけば 多少 は 暖かい だろう 。 しょうしょう|こぶりだ||かさねて||たしょう||あたたかい| It's a little small, but if you put it on top of it, it'll be a little warmer.

「 はい 」 " yes "

ラフタリア は 毛皮 の 匂い を 嗅いで ちょっと 渋い 顔 を した 。 ||けがわ||におい||かいで||しぶい|かお|| Raphtalia sniffed the fur and made a slightly sour face.

「 煙い か 」 けむい| "Smoke?"

「 はい 。

とても 煙い です 」 |けむい| It's very smoky."

「 だろう な 」

「 でも 、 暖か そうです 」 |あたたか|そう です "But it looks warm."

ピタリ と 俺 の 背 に 寄りかかる ように して ラフタリア は 目 を 閉じる 。 ぴたり||おれ||せ||よりかかる|||||め||とじる Leaning on my back, Raphtalia closes her eyes.

薬 の 調合 作業 を 続け 、 ラフタリア が 悲鳴 を 上げる であろう 時間 まで 焚き火 に 薪 を くべ ながら 待つ 。 くすり||ちょうごう|さぎょう||つづけ|||ひめい||あげる||じかん||たきび||まき||||まつ Continuing with the medicine preparation, I waited until the time when Raphtalia would scream while filling the bonfire.

…… ふう 。 …… Whew.

こんな 生活 を どれ だけ 続ける の か 分から ない な 。 |せいかつ||||つづける|||わから|| I do not know how long to live like this.

最低 、 後 一 週間 と ちょっと か 。 さいてい|あと|ひと|しゅうかん||| At least a week or so later.

死ぬ かも しれ ない なんて 思い たく も 無い けど 、 備え なければ いけない んだ 。 しぬ|||||おもい|||ない||そなえ||| I don't want to think I might die, but I have to be prepared.

…… そろそろ だ な 。 ... it's about time.

三 日 目 と も なる と 騒ぎ 出す 時間 が 分かって くる 。 みっ|ひ|め|||||さわぎ|だす|じかん||わかって| By the third day, you'll know when it's time to make a fuss.

「 ん ……」

徐に ラフタリア は 起き上がって 目 を 擦る 。 おもむろに|||おきあがって|め||かする Gradually Raphtalia gets up and rubs her eyes.

「 あれ ……? " that ……?

「 起きた の か ? おきた||

悲鳴 を 上げ なかった な 。 ひめい||あげ|| I didn't scream.

あ 、 そう か 。

俺 を 背 に して 暖かい ように 寝て いた から な 。 おれ||せ|||あたたかい||ねて||| I was asleep warmly with my back. 人 肌 に 触れて 寝て いれば 大丈夫な の か 。 じん|はだ||ふれて|ねて||だいじょうぶな|| Is it okay if I sleep while touching human skin?

「…… お腹 空き ました 」 おなか|あき| "...I'm hungry."

あんなに 食べた の に もう お腹 空いた の か 。 |たべた||||おなか|あいた|| Are you hungry already after eating so much?

「 は いはい 」

明日 の 朝 用 に 残して おいた 焼肉 の 残り を ラフタリア に 渡す 。 あした||あさ|よう||のこして||やきにく||のこり||||わたす I give Raphtalia the rest of the yakiniku left for tomorrow morning.

すると ラフタリア は おいし そうに 肉 を 頬張った 。 ||||そう に|にく||ほおばった Then Raphtalia stuffed her mouth with delicious meat.

「 じゃあ そろそろ 俺 は 寝る から 何 か あったら 起こせ 」 ||おれ||ねる||なん|||おこせ "Then I'm going to sleep soon, so wake me up if something happens."

「 うん !

もぐもぐ と 肉 を 食べ ながら ラフタリア は 頷いた 。 ||にく||たべ||||うなずいた Raphtalia nodded while munching on the meat.

まったく 、 元気に なる の は 良い 傾向 だ けど 、 食いしん坊に なり そうな 様子 だ 。 |げんきに||||よい|けいこう|||くいしんぼうに||そう な|ようす| Really, it's good to be energetic, but it looks like you're going to be a glutton.