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江戸小話, ぶしょう比べ

ぶしょう 比べ

ぶしょう 比べ

何 を する に も 、 めんどうがる 男 が おり ました 。 ある 日 、 観音 ( かんのん ) さま に お参り に 行き 、 途中 で 腹 が 空いた ので 茶店 に 寄り ました が 、 さて 、 食う の が めんどうくさい 。 そこ で にぎり飯 に して もらい 、 ふところ に 押し込んで もらい ました 。 腹 が 減った まま 道 を 歩いて い ます と 、 向こう から 腹 が 減った 様 な 顔 を した 男 が 、 ずり落ち そうな すげがさ (→ すげ の 葉っぱ で 編んだ か さ ) を 頭 に のせて やって 来 ます 。 「 もしもし 、 お前 さん 、 腹 が 減って いる らしい な 。 わたし の ふところ の 中 の にぎり飯 を 、 食い なさら ん か 。 そして ついでに 、 わたし の 口 へ も 入れて くだされ 」 めんどうがる 男 が 言う と 、 すげがさ の 男 が 答え ました 。 「 バカな 事 を 言い な さん な 。 お前 に 食わせる ような 、 めんどうな 事 を する ぐらい なら 、 この かさ の ひも を とっくに 結んで おる わ 」

おしまい


ぶしょう 比べ |くらべ samurai competition

ぶしょう 比べ |くらべ

何 を する に も 、 めんどうがる 男 が おり ました 。 なん||||||おとこ||| ある 日 、 観音 ( かんのん ) さま に お参り に 行き 、 途中 で 腹 が 空いた ので 茶店 に 寄り ました が 、 さて 、 食う の が めんどうくさい 。 |ひ|かんのん||||おまいり||いき|とちゅう||はら||あいた||ちゃみせ||より||||くう||| そこ で にぎり飯 に して もらい 、 ふところ に 押し込んで もらい ました 。 ||にぎりめし||||||おしこんで|| 腹 が 減った まま 道 を 歩いて い ます と 、 向こう から 腹 が 減った 様 な 顔 を した 男 が 、 ずり落ち そうな すげがさ (→ すげ の 葉っぱ で 編んだ か さ ) を 頭 に のせて やって 来 ます 。 はら||へった||どう||あるいて||||むこう||はら||へった|さま||かお|||おとこ||ずりおち|そう な||||はっぱ||あんだ||||あたま||||らい| 「 もしもし 、 お前 さん 、 腹 が 減って いる らしい な 。 |おまえ||はら||へって||| わたし の ふところ の 中 の にぎり飯 を 、 食い なさら ん か 。 ||||なか||にぎりめし||くい||| そして ついでに 、 わたし の 口 へ も 入れて くだされ 」   めんどうがる 男 が 言う と 、 すげがさ の 男 が 答え ました 。 ||||くち|||いれて|||おとこ||いう||||おとこ||こたえ| 「 バカな 事 を 言い な さん な 。 ばかな|こと||いい||| お前 に 食わせる ような 、 めんどうな 事 を する ぐらい なら 、 この かさ の ひも を とっくに 結んで おる わ 」 おまえ||くわせる|||こと|||||||||||むすんで||

おしまい