イタズラ な Kiss 〜 Love in TOKYO #8 (2)
ありえない かも しれ ない けど
最後 まで 諦め たく ない の
お 父さん いつも 言って る でしょ
“ 途中 で 何か を 投げ出す の は よく ない ” って
入江 家 から 離れて 改めて 分かった の
今 一番 私 が 投げ出し たく ない の は
この 気持ち だって
そっか
だから お 父さん もう 私 の こと 心配 し ないで
たとえ 傷ついた と して も
何も し ないで 後悔 する より ずっと いい から
( 重雄 ) フッ 似て る なあ
お 母さん に ?
違う よ 俺 に だ よ ―
フッ やっぱ
俺 の 娘 なんだ な ー
(2 人 の 笑い声 )
♪~
ん ー 違う なあ よいしょ
花柄
花柄 も ちょっと 違う な
よいしょ
白白 も かわいい んだ けど な ー
うーん やっぱり
うん これ だ !
( 琴子 ) お 化粧 なんか したって ―
入江 君 と デート する の は 私 じゃなくて ―
松本 さん な のに
( 琴子 ) はぁ
( 琴子 ) 私 だって 入江 君 と デート し たかった よ ―
おしゃれ して お 化粧 して ―
映画 見たり 買い物 したり ―
ちょっと 高級 な レストラン で お 夕食 食べたり
ふう よしっ
( 琴子 ) はっ 来た !
♪~
お わっと !
( 須藤 ) ああっ ナイス ボディ !
須藤 さん いつの間に
なあ 入江 って 手 が 早かった っけ ?
え ? いやあ それほど
むしろ 奥手 かも しん ない です
( 須藤 ) うん それ は 相手 が お前 だ から な うん ―
あの 松本 の 色気 なら 入江 だって …
おおっ 入江 君 !
( 松本 ) 入江 君 !
待った ?
待った ?
( 松本 ) ううん 早めに 来た の
( 松本 ) ううん 早めに 来た の
その ワンピース 君 に 似合って る ね
( 松本 ) ほんと ? うれしい
あの 野郎 キザ な こと を
( 直樹 ) 行こう か ?
( 直樹 ) 行こう か ?
( 松本 ) うん
( 松本 ) うん
( 金之助 ) エロい エロい …
( 小田原 ) ああ 金之助 こっち だ こっち こっち
琴子 ー !
今 の 人 たち の すぐ 後ろ の 席 ください !
( スタッフ ) あ はい
( 琴子 ) 早く 早く 早く
( 小田原 ) じゃーん !―
( 金之助 ) おっ え ?
( 金之助 ) おっ え ?
な ? 完璧 だろ ? 映画 新橋 ロマン !―
な ? 完璧 だろ ? 映画 新橋 ロマン !―
烏森 口 から 徒歩 1 分 だ し
( 金之助 ) せや けど ぎ … 銀座 は ?
( 小田原 ) そんな もん 決まって ん だろ お前
映画 見て エロい 気持ち に なった ところ で
映画 見て エロい 気持ち に なった ところ で
( 金之助 ) え ?
( 金之助 ) え ?
ザギン の こじゃれた ホテル に しけこんで
あの ひげ 野郎 何 ちゅう こと を …
こんな もん 見せて 琴子 に いやらしい こと を !
( 男性 ) ああっ おおい !
はっ う … すいません
何 やって んだ ? こっち こっち !
♪~
( 松本 の すすり泣き )
はあっ ! シュッ !
( 松本 ) っと 何 よ ー !
( 琴子 ) あら やだ パンフレット が 落ち ちゃった わ
ばあさん しっかり せん か
そう です ね じいさん
あ … わし も じゃった
じいさん 何 やって ケチャップ つけ ちゃって …―
ああ 腰 が こ … て て て て て ―
ふう
( 小田原 ) なあ 金之助 中 で 待とう よ
キス は 譲った けど その先 は
他 の 男 に は 絶対 渡さ へん !
♪~
( 松本 ) きゃっ え ?―
ちょっと 何 よ !
おい 座れ よ 見え ねえ だ ろ !
はあ いい 映画 だった わ
ねえ お 茶 でも する ?
うん
て いっ !
私 ね 中学 の とき から 入江 君 に 興味 が あった んだ
斗南 ( となん ) に 天才 テニス プレイヤー が いる って 聞いて
しかも ハンサム だ し 成績 は いい し
お父様 は 東大 出身 の 社長 さん な んでしょ ?
てっきり 外部 受験 する と 思って た
でも 斗南 に 進学 する って 聞いて うれしかった なあ
運命 感じ ちゃった
そう
ねえ 入江 君 の 好き な 女の子 の タイプ って ―
どんな 人 ?
( 直樹 ) タイプ ?
( 松本 ) うん
そう だ なあ 美人 で
グラマー で
( 松本 ) うん
頭 の いい 子 が いい なあ
ああ あと 料理 上手 って いう の も 絶対 だ ね
( 須藤 ) 相原
( 琴子 ) はぁ …
お前 に も きっと いい ところ が ある
いい です 無理 に 励まさ ないで ください
分かった
分かった
( 松本 ) ふーん
( 松本 ) ふーん
そう な んだ ねえ ?
私 たち って とっても いい カップル な ん じゃない かしら ?
かも ね
う おっ お お …
まだ お 夕飯 まで に 時間 が ある わ 買い物 つきあって よ
( 直樹 ) いい よ
( 須藤 ) ふーっ ふーっ ふーっ …
( 松本 ) うーん これ と これ どっち が いい かしら ?
これ 君 なら 着こなせる と 思う よ
( 松本 ) ほんと ?
すみません
すみません
( 店員 ) はい
( 店員 ) はい
( 店員 ) はい
これ 試着 お 願い し ます
これ 試着 お 願い し ます
( 店員 ) はい ありがとう ございます ―
では こちら へ どうぞ
おお っ ! 何で 入江 君 が 女物 の アクセサリー なんか 見て ん の ?
はっ まさか 松本 に プレゼント する ん じゃ ?
はっ うそ … 私 なんか ずっと 一緒に 暮らして きた のに
何も もらった こと ない …
ねえ 入江 君 ちょっと 後ろ 閉めて くれ ない ?
( 琴子 ・ 須藤 ) おっ おお …
ありがと ―
どう ?
須藤 さん ! う …
ハァ ハァ …
( 直樹 ) ちょっと 待って
何 す ん の ? 何 す ん の ?
怖い よ 怖い よ 怖い よ
( 須藤 ) 入江 触る な 触る ん じゃない !
( 須藤 ) 入江 触る な 触る ん じゃない !
( 琴子 ) ひいい … ノー !
( 琴子 ) ひ いい … ノー !
( 直樹 ) どう ?
( 直樹 ) どう ?
( 琴子 ) ああ …
さっすが 入江 君 いい センス ね
この 服 に 似合って る
服 を 着て る モデル が いい から さ
お世辞 でも うれしい
別 世界 すぎて めまい が する
でも あの 2 人 お 似合い です よ ね
お前 が 認めて どう す んだ よ !
お前 が 認めて どう す んだ よ !
うええ … はい …
うええ … はい …
持つ よ
ありがとう
よし 行き ましょう !
( 松本 ) 靴 も 欲しい なって 思う んだ けど さ
今 欲しい 靴 が あって 白 に …
( 直樹 ) 危ない !
( 直樹 ) 危ない !
( 須藤 ) は あっ !
( 須藤 ) は あっ !
大丈夫 ?
( 松本 ) あ … ありがとう
よかった けが なくて
行こ
先輩
私 帰り ます
何 言って んだ ? 相原 !
もう これ 以上 見て る の が 堪え られ ないで す
見る に 堪え ない 事態 を 阻止 する ため に
俺 たち が 来て ん じゃない か !
でも …
2 人 が お互い 好き 合って る なら しかたない と 思う
こんな の 惨め すぎる
すいません 先輩 ドロン し ます
分かった 気 を 付けて 帰る んだ ぞ
( 男性 ) うわっ !
( 琴子 ) ごめんなさい !
どう して くれる ん や こら !
ごめんなさ … きゃっ !
( 須藤 ) すいません ! クリーニング 代 を ね …
それ で 済む かい !
この シャツ たっかい ん や ぞ 10万 も する ん や !
(2 人 )10万!?
先輩 ! どう しよう !
先輩 ! どう しよう !
おう おう なんとか しよう えーと 千 と 2万…
おう おう なんとか しよう えーと 千 と 2万…
( 男性 ) お 嬢ちゃん
( 男性 ) お 嬢ちゃん
はい
はい
はい
かわいい 顔 し とる や ん け
かわいい 顔 し とる や ん け
ちょっと うち の 事務所 まで 来て もらって
いろいろ 相談 しよう かのう ええ ?
さあ 行こ か うん
さあ 行こ か うん
あっ や … やだ ! やめて ください !
あっ や … やだ ! やめて ください !
あっ や … やだ ! やめて ください !
( 琴子 ) 罰 が 当たった んだ 人 の デート の 邪魔 なんか する から
( 琴子 ) 罰 が 当たった んだ 人 の デート の 邪魔 なんか する から
( 直樹 )1,500 円 で 十分 だ
何で いる の よ ?
おう 小僧 今 何 つった ?
安物 の シャツ の クリーニング 代 なんて
1,500 円 で 十分 だ
てめえ なめ くさって !―
おら あっ !―
おら あっ ! うっ おらあ !―
うっ !
(2 人 ) はあ かっこいい ね !
( 男性 ) おりゃあ !
( 直樹 ) ちょっと 失礼
須藤 さん ―
後 は お 願い し ます よ ―
俺 ら を 一日中 追いかけ 回した んだ
せいぜい いい ところ 見せて 松本 を 振り向かせて ください よ
( 松本 ) 入江 君 !
( 松本 ) 入江 君 !
( 直樹 ) 悪い 今日 は この 辺 で
( 直樹 ) 悪い 今日 は この 辺 で
ええ …
( 男性 ) 待て こらっ !
( 須藤 )“ 待て こら ” は こっち の セリフ じゃーい !
邪魔 や こらっ !―
おおっ !
おおっ !
ハッハッハッハ !
ハッハッハッハ !
おらあーっ !
♪~
( 琴子 ) 私 ―
入江 君 と 一緒に 走って る ―
うそ みたい …
( 琴子 ) このまま 時 が 止まって しまえば いい のに
(2 人 ) ハァ ハァ …
( 直樹 ) ここ まで 来れば 大丈夫 だろ
( 琴子 ) ハァ …
( 直樹 ) ハァ ハァ …
入江 君 ―
もしかして 私 たち が つけて た の 気付いて た ?
( 直樹 ) お前 ら の 鈍臭い 尾行 なんて ―
待ち合わせ 場所 に 着いた とき から 分かって た よ
じゃあ 須藤 先輩 が 松本 さん の こと 好き な こと も ?
( 直樹 ) ああ ―
昨日 まで お前 と 須藤 さん が 本当に できて る と 思って た けど な
でも 2 人 で 尾行 して きた 時点 で 分かった よ
ハハッ
そう 思う と お前 ら の 反応 が おかしく って
( 琴子 ) ごめんなさい !
私 入江 君 が 松本 さん と デート する って 聞いて
いて も 立って も い られ なくて
あ それ で … う …
でも もし 入江 君 が 松本 さん の こと 好き なら
私 とんでもない 邪魔 し ちゃった なって 思って …
どっか 行く ?
へ ?
そう
じゃあ 俺 帰る わ
行く !
行く 行く 行く ! 行く 行く 行く …
行く 行く 行く ! 行く 行く 行く …
1 回 言えば 分かる よ
1 回 言えば 分かる よ
アッハハ … ごめんなさーい
どこ 行く ?
( 琴子 ) ん ?
じゃあ 映画館 !
… は 見た から
じゃあ お 買い物 して
その後 おしゃれな レストラン で 夕食 を 食べて …
その 格好 で ?
はあっ !
ハハ そうだ よ ね
入江 君 こんな 格好 じゃ 恥ずかしい よ ね
来い よ
おお ー !―
うわあ ―
わあ ! すごい きれーい !
ねえ 入江 君 見て ほら きれい だ よ ―
あれ ?―
入江 君 ?―
入江 君 どこ ?―
どこ ?―
ん ー ?
入江 君 ―
入江 君 !
( 琴子 ) ハァ ハァ …
( 琴子 ) また 入江 君 に からかわれ ちゃった の かな
( 直樹 ) その 格好 じゃ レストラン 無理 だろ ?
夕飯
( 琴子 ) うん
おいしっ うん
腹 減って れば 何でも うまい よ
( 琴子 ) ううん ―
どんな おいしい フランス 料理 も イタリア 料理 も 中華 料理 も ―
この ハンバーガー に は 勝て ない
俺 さ
この 前 まで 大変 な こと って なかった んだ
だけど 高 3 の とき
お前 に ラブ レター を もらって から と いう もの
ほとんど 毎日 が 大変 と イライラ の 連続
思う に お前 は 俺 に 与え られた 試練 な の かも しれ ない
試練 ?
俺 初めて 与え られた 試練 に 慌て ちまって
必死 に 逃げよう と して た んだ
何 よ 人 を 疫病神 みたい に
だけど 何の 苦労 も ない 人生 より
あえて 試練 に 立ち向かった 方 が 面白い って いう ふう に 思えた
ありがとう
えっ ?
分かんない なら いい よ
それ くらい 分かる わ よ ばかに し ないで よ ね
ん ー つまり 私 から 逃げよう って 思って た けど
えー それ で 思い 直して …
おおっ !
結婚 し たい と か ? え ? あっ ま … あっ
プロポーズ ? アハハ …
ばか ! どうして そこ まで 飛躍 する んだ
だ よ ね
俺 は
お前 と 同じ 家 に いて も 嫌 じゃない って 言って る んだ
それ って
私 の こと
嫌い じゃない って こと ?
苦手 だ けど
嫌い じゃない よ
♪~
( 鼻 を すする 音 )
服 だけ じゃなくて 顔 も ひどい こと に なる ぞ
だって …
( 鼻 を すする 音 )
( 鼻 を かむ 音 )
はぁ …
( 鼻 を すする 音 )
( せき込み )
( 小田原 ) あー すっきり した ―
やっぱ 3 本 立て って すげえ な
おう 金之助 ! お前 まだ いた の か ?
琴子
どこ に おる ん や ?
( 小田原 ) 金之助 ?―
金之助 ?
はぁ
ひどい なあ
( 琴子 ) ひょんな こと から 実現 した 私 と 入江 君 の 初 デート は ―
思い描いた もの と は 全く 違った けど ―
でも 初めて キス した とき より も ―
初めて 抱き上げ られた とき より も ―
もっと もっと 入江 君 が 私 の 近く に いる 気 が した な
( 琴子 の 鼻歌 )
( 紀子 ) そんな … 私 は 反対 です よ !
お ?
せっかく 琴子 ちゃん が 戻って きた のに ―
お 兄ちゃん が 家 を 出て いく なんて !
( 入江 重樹 ( しげき )) いや 男 に は そういう 経験 も 必要 な んだ よ ―
直樹 が 望む んだったら ―
家 を 出て 1 人 で やって みる の も 悪く ない かも しれ ない な ―
やって み なさい
ありがとう ございます
( 琴子 ) 入江 君 が 家 を 出て 1 人 で 暮らす ?―
私 と 一緒に 暮らす の ―
嫌 じゃない って 言って くれた のに ―
どうして ?―
どういう こと な の ?
♪~
( 琴子 ) 入江 君 に 嫌わ れて る の かな ?
( 重雄 ) 俺 たち が 戻った と たんに 家 を 出た と なっ ちゃあ な
突き止めた わ よ !―
お 兄ちゃん の バイト 先 偵察 に 行か ない ?
私 この 店 で 働き ます !―
そしたら 入江 君 と ずっと そば に !
( 松本 ) お待たせ
( 松本 ) お待たせ
( 直樹 ) ああ