ソードアート ・オンライン 14 世界 の 終焉
全員 突撃
何 人 やられた
14 人 死んだ
うそ だろう
後 25 層 も ある んだ ぜ
本当に 俺 たち は 天辺 まで 辿り着け ん の か
キリト くん
キリト くん 何 を
システム 的 不 死
って どういう こと です か 団長
この 男 の HP ゲージ は どう あろう と イエロー に まで 落ち ない よう
システム に 保護 さ れて いる の さ
この 世界 に 来て から ずっと 疑問 に 思って いた こと が あった
あいつ は 今 どこ で 俺 たち を 観察 し 世界 を 調整 して る んだろう って な
でも 俺 は 単純な 真理 を 忘れて いた よ どんな 子供 でも 知って る こと さ
他人 の やって る RPG を 傍ら から 眺める ほど つまらない こと は ない
そう だろう 茅 場 晶彦
なぜ 気づいた の か 参考 まで に 教えて もらえる の か な
最初に おかしい と 思った の は デュエル の 時 だ
最後 の 一瞬 だけ あんた 余り に も 速 過ぎた よ
やはり そう か
あれ は 私 に とって も 痛恨 事 だった
君 の 動き に 圧倒 さ れて つい システム の オーバー アシスト を 使って しまった
確かに 私 は 茅 場 晶彦 だ
付け加えれば
最 上層 で 君 たち を 待つ はずだった この ゲーム の 最終 ボス で も ある
趣味 が いい と は 言え ない ぜ
最強の プレイヤー が 一転 最悪 の ラスボス か
なかなか いい シナリオ だろう
最終 的に 私 の 前 に 立つ の は 君 だ と 予想 して いた
二 刀 流 スキル は 全て の プレイヤー の 中 で 最大 の 反応 速度 を 持つ 者 に 与え られ
その者 が 魔 王 に 対する 勇者 の 役割 を 担う はずだった
だが 君 は 私 の 予想 を 超える 力 を 見せた
まあ この 想定 外 の 展開 も ネットワーク RPG の 醍醐味 と 言う べき か な
俺 たち の 忠誠 希望 を よくも よくも よくも
麻痺
あ キリト くん
どう する つもりだ この 場 で 全員 殺して 隠蔽 する 気 か
まさか そんな 理不尽な 真似 は し ない さ
こう なって は 致し方ない
私 は 最 上層 の 紅 玉 宮 にて 君 たち の 訪れ を 待つ こと に する よ
ここ まで 育てて きた 血 盟騎 士 団
そして 攻略 組 プレーヤー の 諸君 を 途中 で 放り出す の は 不本意だ が
何 君 たち の 力 なら きっと 辿り着ける さ
だが その 前 に
キリト くん
きみ に は 私 の 正体 を 看破 した 報酬 を 与え なくて は な
チャンス を あげよう
チャンス
今 この 場 で 私 と 一 対 一 で 戦う チャンス だ
無論 不 死 属性 は 解除 する
私 に 勝てば ゲーム は クリア さ れ 全 プレイヤー が この 世界 から ログアウト できる
どうか な
だめ よ キリト くん
今 は 今 は 引いて
ふざける な
いい だろう 決着 を つけよう
キリト くん
ごめん な ここ で 逃げる わけに は いか ない んだ
死ぬ つもりじゃ ない んだ よ ね
ああ 必ず 勝つ
勝って この 世界 を 終わら せる
わかった 信じ てるよ キリト くん
キリト やめろ
キリト
エギル
今 まで 剣士 クラス の サポート サンキュー な
知って た ぜ お前 が 儲け の ほとんど 全部
中層 ゾーン の プレイヤー の 育成 に つぎ込んで た こと
クライン
あの 時 お前 を 置いて いって 悪かった
て め え キリト 謝って んじゃ ねえ
今 謝る んじゃ ねえ よ
許さ ねえ ぞ
ちゃんと 向こう で メシ の ひと つ も 奢 って から じゃ ねえ と 絶対 許さ ねえ から な
わかった 向こう側 で な
悪い が 一 つ だけ 頼み が ある
何 かな
簡単に 負ける つもり は ない が
もし 俺 が 死んだら
しばらく で いい アスナ が 自殺 でき ない ように 計らって ほしい
良かろう
キリト くん だめだ よ
そんな の そんな の ない よ
キリト くん
これ は デュエル じゃ ない 単純な 殺し 合い だ
そう だ 俺 は この 男 を 殺す
二 刀 流 スキル を デザイン した の は 奴 だ
システム 上 で 設定 さ れた 連続 技 は 全て 読ま れる
ソードスキル に 頼ら ず 自分 だけ の 力 で 倒す しか ない
もっと だ もっと 早く
ごめん アスナ
君 だけ は 生きて
さらば だ キリト くん
うそ だろう アスナ
こんな こんな の
ごめん ね
さよなら
これ は 驚いた
自力 で 麻痺 から 回復 する 手段 は なかった はずだ が な
こんな こと も 起きる もの かな
これ で もう
信じ てるよ キリト くん
まだ だ
まだ だ
これ で いい かい
11 月 7 日 14 時 55 分
ゲーム は クリア さ れ ました
ゲーム は クリア さ れ ました
ここ は
キリト くん
ごめん 俺 も 死んじゃ った よ
バカ
ここ は どこ だろう
なかなか に 絶景 だ な
茅 場 晶彦
現在 アーガス 本社 地下 五 階 に 設置 さ れた SAO メインフレーム の 全 記憶 装置 で
データ の 完全 消去 を 行って いる
あと 十 分 ほど で この 世界 の 何もかも が 消滅 する だろう
あそこ に いた 人 達 は どう なった の
心配に は 及ば ない
先程 生き残った 全 プレーヤー 6147 人 の ログアウト が 完了 した
死んだ 連中 は
今 まで に 死んだ 四千 人 は どう なった んだ
彼ら の 意識 は 帰って こ ない
死者 が 消え去る の は どこ の 世界 でも 一緒 さ
なんで なんで こんな こと を した んだ
なぜ か
私 も 長い 間 忘れて いた よ
なぜ だろう な
フルダイブ 環境 システム の 開発 を 始めた 時
いや その 遥か 以前 から
私 は あの 城 を
現実 世界 の あらゆる 枠 や 法則 を 超越 した 世界 を 創り 出す こと だけ を 欲して 生きて きた
そして 私 は
私 の 世界 の 法則 を も 超える もの を 見る こと が できた
空 に 浮かぶ 鋼鉄 の 城 の 空想 に 私 が 取りつか れた の は
何 歳 の 頃 だった かな
この 地上 から 飛び立って あの 城 へ 行き たい
長い 長い 間 それ が 私 の 唯一 の 欲求 だった
私 は ね キリト くん
まだ 信じて いる のだ よ
どこ か 別の 世界 に は 本当に あの 城 が 存在 する のだ と
ああ そう だ と いい な
言い 忘れて いた な
ゲーム クリア おめでとう キリト くん アスナ くん
さて 私 は そろそろ 行く よ
お 別れ だ な
う うん お 別れ じゃ ない よ
わたし 達 は ひと つ に なって 消えて いく
だから いつまでも 一緒
ね 最後に 名前 を 教えて
キリト くん の 本当の 名前
桐 ヶ 谷 桐 ヶ 谷 和人
多分 先月 で 十六 歳
きり が や かず と くん
年下 だった の か
わたし は ね 結城 明日 奈
十七 歳 です
ゆうき あす な
ゆうき あす な
ごめん ごめん
君 を あの 世界 に 還 すって 約束 した のに
俺 は 俺 は
いい の
いい んだ よ
わたし 幸せだった
和人 君 と 会えて 一緒に 暮らせて
今 まで 生きて きて 一 番 幸せだった よ
ありがとう 愛して い ます
愛して 愛して い ます
明日 奈
明日 奈