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1 - Harry Potter, 12.1 みぞ の 鏡 (2) – Text to read

1 - Harry Potter, 12.1 みぞ の 鏡 (2)

Mellannivå 1 Japanska lesson to practice reading

Börja lära dig lektionen nu

12.1 みぞ の 鏡 (2 )

ハリー が それ 以上 何 か 言ったり 考えたり する 間 も 与え ずに 、寝室 の ドア が 勢い よく 開いて 双子 の フレッド と ジョージ が 入ってきた 。 ハリー は 急いで マント を 隠した 。 まだ 、他の 人 に は 知られたく なかった 。

「メリークリスマス ! 」「おい 、見ろ よ ──ハリー も ウィーズリー 家 の セーター を 持ってる ぜ ! 」フレッド と ジョージ も 青い セーター を 着て いた 。 片方 に は 黄色 の 大きな 文字 で フレッド の F が 、もう 一つ には ジョージ の G が ついていた 。

「でも ハリー の 方 が 上等 だな 」

ハリー の セーター を 手 に 取って フレッド が 言った 。

「ママ は 身内 じゃ ない と ますます 力 が 入る んだ よ 」

「ロン 、どうして 着 ない ん だい ? 着ろ よ 。 とっても 暖かい じゃないか 」

と ジョージ が せかした 。

「僕 、栗色 は 嫌い なんだ 」

気乗り しない 様子で セーターを 頭から かぶりながら ロンが うめくように 言った 。

「 イニシャル が ついてない な 」

ジョージが 気づいた 。

「 ママ は お前 なら 自分 の 名前 を 忘れない と 思った ん だろう 。 でも 僕たち だって バカ じゃない さ ──自分 の 名前 ぐらい 覚えて いる よ 。 グレッド と フォージ さ 」

「この 騒ぎ は なんだい ? 」パーシー ・ウィーズリー が たしなめる ような 顔 で ドア から のぞいた 。 プレゼント を 開ける 途中 だった らしく 、腕 には もっこり した セーター を 抱えて いた 。 ブレッド が 目ざとく 気づいた 。

「監督 生 の P ! パーシー 、着ろ よ 。 僕たち も 着てる し 、ハリー の も ある んだ 」

「ぼく ……いやだ ……着たくない 」

パーシー の メガネ が ズレる の も かまわず 、双子 が むりやり 頭 から セーター を かぶせた ので 、パーシー は セーター の 中 で モゴモゴ 言った 。

「いいかい 、君 は いつも 監督生 たち と 一緒 の テーブル に つく んだろう けど 、今日 だけ は ダメ だ ぞ 。 だって クリスマス は 家族 が 一緒に なって 祝う もの だろ 」ジョージ が 言った 。

双子 は パーシー の 腕 を セーター で 押さえつける ように して 、ジタバタ する パーシー を 一緒に 連れて いった 。

こんな すばらしい クリスマス の ご馳走 は 、ハリー に とって 始めて だった 。 丸々 太った 七面鳥 の ロースト 百 羽 、山盛り の ローストポテト と ゆで ポテト 、大 皿 に 盛った 太い チボラータ ・ソーセージ 、深 皿 いっぱい の バター 煮 の 豆 、銀 の 器 に 入った コッテリ とした 肉汁 と クランベリーソース 。 テーブル の あちこちに 魔法 の クラッカー が 山 の ように 置いてあった 。 ダーズリー 家 では プラスチック の おもちゃ や 薄い ペラペラ の 紙 帽子 が 入っている クラッカー を 買ってきた が 、そんな ちゃちな マグル の クラッカー とは ものが 違う 。 ハリー は フレッド と 一緒に クラッカー の ひも を 引っぱった 。 パーン と 破裂する どころでは ない 。 大砲 の ような 音 を たてて 爆発 し 、青い 煙 が モクモクと 周り 中 に 立ち込め 、中 から 海軍 少将 の 帽子 と 生きた 二十日 ねずみ が 数匹 飛び出した 。 上座 の テーブル で は ダンブルドア 先生 が 自分 の 三角 帽子 と 花 飾り の ついた 婦人用 の 帽子 と を 交換 して かぶり 、クラッカー に 入っていた ジョーク の 紙 を フリットウィック 先生 が 読み上げる の を 聞いて 、愉快 そうに クスクス 笑っていた 。

七面鳥 の 次 は ブランデー で フランベ した プディング が 出てきた 。 パーシー の 取った 一切れ に シックル 銀貨 が 入って いた ので 、あやうく 歯 が 折れる ところ だった 。 ハグリッド は ハリー が 見て いる 間 に 何杯 も ワイン を おかわり して 、みるみる 赤く なり 、しまいに は マクゴナガル 先生 の 頬 に キス を した 。 マクゴナガル 先生 は 、三角 帽子 が 横っちょ に ずれる の も かまわず 、頬 を 赤らめて クスクス 笑った ので 、ハリー は 驚いた 。 ハリー が 食事 の テーブル を 離れた 時 に は 、クラッカー から 出てきた おまけ を たくさん 抱えて いた 。 破裂 しない 光る 風船 、自分 で できる いぼ つくり の キット 、新品 の チェスセット など だった 。 二十 日 ねずみ は どこ か へ 消えて しまった が 、結局 ミセス ・ノリス の クリスマス の ご馳走 に なる んじゃないか と 、ハリー には 嫌な 予感 が した 。

昼 過ぎ 、ハリー は ウィーズリー 四 兄弟 と 猛烈な 雪合戦 を 楽しんだ 。 その後 は ビッショリ 濡れて 寒くて 、ゼイゼイ 息 を はずま せ ながら グリフィンドール の 談話室 に 戻り 、暖炉 の 前 に 座った 。

新しい チェスセット を 使った デビュー 戦 で 、ハリー は ものの 見事に ロン に 負けた 。 パーシー が おせっかい を しなかったら 、こんなに も 大負け は しなかった のに と ハリー は 思った 。

夕食 は 七面鳥 の サンドイッチ 、マフィン 、トライフル 、クリスマス ケーキ を 食べ 、みんな 満腹 で 眠く なり 、それから ベッド に 入る まで 何 を する 気 に も ならず 、フレッド と ジョージ に 監督生 バッジ を 取られた パーシー が 、二人 を 追いかけて グリフィンドール 中 を 走り回っている の を 眺めていた だけ だった 。

ハリー に とって は 今まで で 最高の クリスマス だった 。 それなのに 何か 一日中 、心 の 中 に 引っかかる もの が あった 。 ベッドに もぐり込んで やっと それが 何だったのか に 気づいた ──透明マント と その 贈り主 の ことだ 。

ロンは 七面鳥 と ケーキで 満腹に なり 、悩む ような 不可解な ことも ないので 、天蓋つき ベッドの カーテンを 引くと たちまち 眠ってしまった 。 ハリーは ベッドの 端に より 、下から 透明マントを 取り出した 。

お父さんの もの ……これ は お父さんの もの だったんだ 。 手 に 持つ と 、 布 は サラサラ と 絹 より も 滑らかに 、 空気 より も 軽やかに 流れた 。 「上手に 使いなさい 」そう 書いて あったっけ 。 今 、試して みなければ 。 ハリーは ベッドから 抜け出し 、マントを 体に 巻きつけた 。 足元 を 見る と 月 の 光 と 影 だけ だ 。 とても 奇妙な 感じ だった 。

──上手に 使い なさい ──

ハリー は 急に 眠気 が 吹っ飛んだ 。 この マント を 着て いれば ホグワーツ 中 を 自由に 歩ける 。 シ - ン と した 闇 の 中 に 立つ と 、 興奮 が 体中 に 湧き上がって きた 。 これ を 着れば どこでも 、どんな ところでも 、フィルチ に も 知られず に 行く こと が できる 。

ロン が ブツブツ 寝言 を 言って いる 。 起こした 方がいい かな ? いや 、何かが ハリーを 引き止めた ──お父さんの マントだ ……ハリーは 今 それを 感じた ──初めて 使うんだ ……僕 一人で マントを 使いたい 。 寮を 抜け出し 、階段を 降り 、談話室を 横切り 、肖像画の 裏の 穴を のぼった 。

「そこに いるのは 誰 なの ? 」太った 婦人 が 素っ頓狂な 声 を 上げた 。 ハリー は 答えず に 、急いで 廊下 を 歩いた 。

どこ に 行こう ? ハリー は 立ち止まり 、ドキドキ しながら 考えた 。 そう だ 。 図書館 の 閲覧 禁止 の 棚 に 行こう 。 好きな だけ 、フラメル が 誰 か わかる まで 調べられる 。 透明 マント を ピッチリ と 体 に 巻きつけ ながら 、ハリー は 図書館 に 向かって 歩いた 。

図書館 は 真っ暗 で 気味 が 悪かった 。 ランプ を かざして 書棚 の 間 を 歩く と 、ランプ は 宙 に 浮いている ように 見えた 。 自分 の 手 で ランプ を 持っている の は わかっていても 、ゾッと する ような 光景 だった 。

閲覧 禁止 の 棚 は 奥 の 方 に あった 。 ロープ で 他の 棚 と 仕切られて いる 。 ハリー は 慎重に ロープ を またぎ 、ランプ を 高く かかげて 書名 を 見た 。

書名 を 見て も よく わからなかった 。 背表紙 の 金文字 が はがれたり 色あせたり 、ハリー に は わからない 外国語 で 書いて あったり した 。 書名 の ない もの も あった 。 血 の ような 不気味な 黒い しみ の ついた 本 が 一冊 あった 。 ハリー は 首筋 が ゾクゾク した 。 気のせい なのか ──いや 、そう では ない かも しれない ──本 の 間 から ヒソヒソ 声 が 聞こえる ような 気 が した 。 まるで 、そこ に いて は いけない 人間 が 入り込んでいる の を 知っている か の ようだった 。

とにかく どこ から か 手 を つけ なければ 。 ランプ を ソーッ と 床 に 置いて 、ハリー は 一番 下 の 段 から 見かけ の おもしろそうな 本 を 探し はじめた 。 黒 と 銀色 の 大きな 本 が 目 に 入った 。 重くて 引き出す のも 大変だった が 、やっと 取り出して 膝 の 上 に 乗せ バランス を 取りながら 本 を 開いた 。

突然 血 も 凍る ような 鋭い 悲鳴 が 沈黙 を 切りさいた ──本 が 叫び声 を 上げた ! ハリー は 本 を ピシャリと 閉じた が 、耳 を つんざく ような 叫び は 途切れずに 続いた 。 ハリー は 後ろに よろけ 、その 拍子に ランプ を ひっくり返して しまい 、灯 が フッと 消えた 。 気 は 動転 していた が 、ハリー は 廊下 を こちら に 向かって やってくる 足音 を 聞いた ──叫ぶ 本 を 棚 に 戻し 、ハリー は 逃げた 。 出口 付近 で フィルチ と すれ違った 。 血走った 薄い 色 の 目 が ハリー の 体 を 突き抜けて その 先 を 見て いた 。 ハリー は フィルチ の 伸ばした 脇 の 下 を すり抜けて 廊下 を 疾走した 。 本 の 悲鳴 が まだ 耳 を 離れ なかった 。

ふと 目の前 に 背の高い 鎧 が 現れ 、ハリー は 急停止 した 。 逃げる の に 必死で 、どこ に 逃げる か は 考える 間 も なかった 。 暗い せい だろう か 、今 いったい どこ に いる の か わからない 。 確か 、 キッチン の そば に 鎧 が あったっけ 。 でも そこ より 五 階 ぐらい は 上 の 方 に いる に 違いない 。

「先生 、誰 か が 夜中 に 歩き回って いたら 、直接 先生 に お知らせ する んでした よねぇ 。 誰 か が 図書館 に 、しかも 閲覧禁止 の 所 に いました 」ハリー は 血の気 が 引く の を 感じた 。 ここ が どこ か は わから ない が 、フィルチ は 近道 を 知っている に ちがいない 。 フィルチ の ねっとり した 猫なで声 が だんだん 近づいて くる 。 しかも 恐ろしい こと に 、返事 を した の は スネイプ だった 。

「閲覧 禁止 の 棚 ? それなら まだ 遠くまで いくまい 。 捕まえられる 」フィルチ と スネイプ が 前方の 角を 曲がって こちらに やって来る 。 ハリー は その場に 釘づけに なった 。 もちろん ハリー の 姿は 見えない はずだ が 、狭い 廊下だし 、もっと 近づいて くれば ハリーに まともに ぶつかってしまう ──マントは ハリーの 体そのものを 消しては くれない 。

ハリー は できるだけ 静かに 後ずさり した 。 左手 の ドア が 少し 開いて いた 。 最後 の 望み の 綱 だ 。 息 を 殺し 、ドア を 動かさない ように して 、ハリー は すき 問 から ソォーッ と 滑り込んだ 。 よかった 。 二人 に 気づかれずに 部屋 の 中 に 入る こと が できた 。 二人は ハリー の 真ん前 を 通り過ぎて いった 。 壁に 寄りかかり 、足音が 遠のいて 行く のを 聞きながら 、ハリーは フーッと 深い ため息を ついた 。 危なかった 。 危機一髪 だった 。 数 秒 後 、ハリー は やっと 自分 が 今 隠れて いる 部屋 が 見えてきた 。

昔 使われて いた 教室 の ような 部屋 だった 。 机 と 椅子 が 黒い 影 の ように 壁際 に 積み上げられ 、ゴミ箱 も 逆さ に して 置いて ある ──ところが 、ハリー の 寄りかかっている 壁 の 反対側 の 壁 に 、なんだか この 部屋 に そぐわない もの が 立てかけて あった 。 通り の じゃま に なる から と 、 誰 か が そこ に 寄せて 置いた みたい だった 。

天井 まで 届く ような 背 の 高い 見事な 鏡 だ 。 金 の 装飾 豊かな 枠 に は 、 二 本 の 鈎爪 状 の 脚 が ついて いる 。 枠 の 上 の 方 に 字 が 彫って ある 。

「す つう を みぞ の のろ ここ の た なあ くな は で おか の たなあ は した わ 」

フィルチ や スネイプ の 足音 も 聞こえ なく なり 、ハリー は 落ち着き を 取り戻し っつ あった 。 鏡 に 近寄って 透明 に なった ところ を もう 一度 見たくて 、真ん前 に 立って みた 。

ハリー は 思わず 叫び声 を 上げそうに なり 、両手 で 口 を ふさいだ 。 急いで 振り返って 、あたり を 見回した 。 本 が 叫んだ 時 より も ずっと 激しく 動惇 が した ──鏡 に 映った のは 自分 だけ では ない 。 ハリー の すぐ 後ろ に たくさんの 人 が 映って いた のだ 。

しかし 、部屋 には 誰 も いない 。 あえぎ ながら 、もう 一度 ソーッと 鏡 を 振り返って 見た 。

ハリー が 青白い おびえた 顔 で 映って いる 。 その 後ろ に 少なくとも 十 人 くらい の 人 が いる 。 肩 越しに もう 一度 後ろを 振り返って 見た ──誰 も いない 。 それとも みんな も 透明な のだろうか ? この 部屋 には 透明の 人が たくさん いて 、この 鏡は 透明でも 映る 仕掛け なんだろうか ?

もう 一度 鏡を のぞき込んで みた 。 ハリー の すぐ 後ろ に 立って いる 女性 が 、ハリー に ほほえみ かけ 、手 を 振って いる 。 後ろ に 手 を 伸ばして みて も 、空 を つかむ ばかりだった 。 もし 本当に 女 の 人 が そこ に いる の なら 、こんなに そば に いる のだ から 触れる こと が できる はず なのに 、何の 手応え も なかった ──女 の 人 も 他の 人たち も 、鏡 の 中 に しか いなかった 。

とても きれいな 女性 だった 。 深み が かった 赤い 髪 で 、目 は ……僕 の 目 と そっくりだ 。 ハリー は 鏡 に もっと 近づいて みた 。 明るい グリーン の 目 だ ──形 も 僕 に そっくり だ 。 ハリー は その 女 の 人 が 泣いて いる のに 気づいた 。 ほほえみながら 、泣いている 。 やせて 背の高い 黒髪の 男性が そばに いて 、腕を 回して 女性の 肩を 抱いている 。 男の 人は メガネを かけていて 、髪が クシャクシャだ 。 後ろの 毛が 立っている 。 ハリー と 同じ だ 。

鏡 に 近づき 過ぎて 、鼻 が 鏡 の 中 の ハリー の 鼻 と くっつき そうに なった 。

「ママ ? 」ハリー は ささやいた 。 「パパ ? 」 二人 は ほほえみ ながら ハリー を 見つめる ばかりだった 。 ハリーは 鏡の 中の ほかの 人々の 顔を ジッと 眺めた 。 自分 と 同じ ような グリーン の 目 の人 、 そっくりな 鼻 の人 。 小柄な 老人は ハリーと 同じに 膝小僧が 飛び出している みたいだ ──生まれて 初めて 、ハリーは 自分の 家族を 見ていた 。

ポッター家の 人々は ハリーに 笑いかけ 、手を 振った 。 ハリーは 貪るように みんなを 見つめ 、両手を ぴったりと 鏡に 押し当てた 。 鏡の 中に 入り込み 、みんなに 触れたいと でも いうように 。 ハリー の 胸 に 、喜び と 深い 悲しみ が 入り混じった 強い 痛み が 走った 。

どの くらい そこ に いた の か 、自分 に も わから なかった 。 鏡 の 中 の 姿 は いつまでも 消え ず 、ハリー は 何度も 何度も のぞき込んだ 。 遠く の 方 から 物音 が 聞こえ 、ハリー は ふと 我 に 返った 。 いつまでも ここに は いられ ない 。 なんとか ベッドに 戻ら ないと 。 ハリーは 鏡の 中の 母親から 思いきって 目を 離し 、「また 来る から ね 」と つぶやいた 。 そして 急いで 部屋を 出た 。

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