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Re:ゼロから始める異世界生活, Re:ゼロから始める異世界生活 (22)

Re :ゼロ から 始める 異 世界 生活 (22)

( フェリックス ・ アーガイル ) 今頃 遅れ て 合流 なんて ―

ユリウス ったら いい ご 身分 だ よ ね

( ユリウス ・ ユーク リウス ) それ を 言わ れ て は 面目 も 立た ない

だが 私 は ユリウス と いう 人物 で は ない

そう だ な ユーリ と 名乗って おこ う か

仮に で は ある が ―

騎士 の 身分 を 持つ 人物 が ―

傭 ( よう ) 兵 に 身 を 落とす こと など ―

あって は なら ない

ここ に いる の は ―

ユリウス ・ ユーク リウス と いう 騎士 など で は なく ―

ユーリ と いう ただ の 流れ 者 だ

ちゃんと し た 家 の 騎士 道 は 面倒 っち いよ ね

( ナツキ ・ スバル ) くっ だ ら ねえ

思った より 元気 そう で なにより だ 体 の 調子 は どう だ ろ う か

まあ かすり傷 だった し ―

ツバ つけ ときゃ 治った みたい な

そっち の ほう こそ ―

素人 相手 に マジ に なっちゃ っ た せい で ―

始末 書 と 反省 文 書く の が 忙しく なかった ?

その 話 で は なく ―

魔 獣 討伐 の 名誉 の 負傷 の 話 を し たかった ん だ が

その 節 の 傷 も 復調 し た よう で なにより だ

( スバル と ユリウス の 笑い声 )

( スバル ) ハッ !

みんな の おかげ で 白 鯨 を 倒す こと が でき た

けど まだ 終わり じゃ ない

上等 か まし て くれ た 魔女 教 に おとし 前 を つけ させ なきゃ なら ねえ

そこ まで し て やっと 白 鯨 の 討伐 完了 だ

( ミミ ・ パール バトン ) 次 は 魔女 教 ?

( ティ ビー ・ パール バトン ) 白 鯨 と 魔女 教 が 関係 あり と いう 情報 は ―

信頼 できる です か ?

僕 たち は あくまで 白 鯨 討伐 の 援軍 に …

ポキュン !

何 する です か !

この お 兄さん が 信じ らん ない なら ―

ティ ビー は お 姉ちゃん の こと 信じ て ついて くれ ば いい の !

でき れ ば 俺 の こと も 信じ て ほしい ところ だ

思い出し たく も ねえ が ―

魔女 教 と 出くわし た こと が あって な

そん 時 聞 いた ん だ

ヴィル 爺 ( じい ) も その 辺 調べ て た よ ね ?

( ヴィルヘルム ・ ヴァン ・ アスト レア ) 確証 と 言 える 程 で は あり ませ ん が

白 鯨 の 出現 分布 と 魔女 教 の 活動 に 符合 する 点 が 多く 見 られ まし た

なら 信ぴょう性 も 倍増 だ

つ ー わけ で ―

これ から 俺 たち が 向かう の は メイザース 領

そこ の 森 に 魔女 教 が 潜 ん でる

奴 ら を 倒す 方法 は 至って シンプル

こっち の 動き が 割れる 前 に カチ コミ たたき つぶす

( コン ウッド ・ メラ ハウ ) 村人 の 安全 確保 は …

( スバル ) アナスタシア さん と ラッセル さん に 頼 ん で ―

街道 近く に いる 行商 人 に 声 かけ て もらった

メイザース 辺境 伯 が 積み荷 は 言い値 で 買い取る って 条件 で

ロズワール 邸 と アーラム 村 の 人 たち ―

まとめ て 避難 さ せ て くれ ねえ かって な

あと は 一足 先 に クルシュ さん の 所 の 使者 が ―

親書 を 持って 屋敷 に 向かって る

同盟 関係 の 話 と か ―

エミリア たち に 知らせ て おか ない と 混乱 する から な

( リカード ・ ウェルキン ) 準備 万端 って とこや な

( ミミ ・ ティ ビー ) お ー !

魔女 教 に 対し て ―

これほど 優位 に 挑 め る 戦い は なかった でしょ う

ああ ユリウス たち も 合流 し た おかげ で ―

人数 的 な 不安 は 消え た

ん ?

( ユリウス ) 1 つ だけ 訂正 し たい の だ が ―

私 の 名前 は ユーリ だ よ そこ は 気 を つけ て もらい たい

その 設定 公的 な 場面 以外 じゃ ジャマ な だけ だ ろ !

あれ だけ 死ぬ か と 思う ぐらい しんどい 白 鯨 戦 が あった

実際 死 ん だ 人 も いる し ―

消え た まま 帰って こ ない 人 たち も いる

ここ に いる 誰 も 死な ない で 完勝 しよ う

みんな で 生き て 帰って こよ う ぜ

( ユリウス ) 本当 に やってのけ た の だ ね

は ?

こ たび の 白 鯨 討伐 ―

本来 で あれ ば 王国 騎士 団 が 果たさ ね ば なら ない 宿願 だった

礼 を 言わ ね ば なる まい ね

別に 無理 し て 言う こと ねえ よ

各国 が 長年 に わたって 放置 し て き た 災厄 に ―

終止符 を 打った こと に ―

感謝 を

( スバル ) 俺 も … あり が て え って 思って る 援軍 寄こ し て くれ て

あんな こと が あった のに よ

あん 時 の こと は 俺 が …

ああ クソー ! チク ショウ !

分かって る よ ん な こと 今 なら 分かる さ !

俺 が 悪かった ごめん あ … 謝り ます

こちら こそ 非 礼 を わびよ う

あの 時 の 言葉 と 行い ―

その 全て を 撤回 する こと は ない が ―

それ でも 君 を 侮った こと だけ は 心から

( スバル ) 悪かった けど ―

俺 は お前 が 大嫌い だ

悪い と 思って る し ―

今 来 て くれ た こと に は 感謝 も し てる

けど 俺 は お前 が 大嫌い だ

本当 に 心 の 底 から ものすごい 嫌い だ ! フン

それ で いい

私 も 君 と 友 人 に なれる よう な 気 は なかなか し ない の だ から

( スバル ) さあ 毎度 の こと だ が 勝負 し よ う ぜ

運命 様 上等 だ

( 扉 の 開閉 音 )

( パック ) 疲れ た でしょ リア 少し 眠った ほう が いい よ

( エミリア ) う うん

私 は なんだか 寝つけ そう に ない

パック こそ 疲れ た でしょ ?

僕 は 平気 森 の 結 界 も 全部 張り 直し た し ―

何 も 心配 いら ない よ

うん

でも …

( スバル ) 静か な 部屋 の 隅 っこ に ―

ふと ゴキブリ を 見つけ た 時 の 感覚 だ

におい に つら れ て 出 て き た な ホウ 酸 団子 真っ青

や っぱ 俺 って ―

そんなに におう ?

お 出迎え ご 苦労 さん

出 て き て くれ た とこ 悪い が ―

詳しい 話 は お前 ら の 頭 に 聞く よ だ から ジャマ する な

いっそ 荷物 まとめ て 田舎 に 帰れ ―

なんて 命令 まで 聞い て くれりゃ ―

楽 な の に なあ

( ペテルギウス ・ ロマネコンティ ) お 待ち し て おり まし た デス 寵 ( ちょう ) 愛 の 信徒 よ

私 は 魔女 教 大 罪 司教 “ 怠 惰 ” 担当 ―

ペテルギウス ・ ロマネコンティ ―

デス !

歓迎 する の デス よ 寵愛 を 受け し 愛し 子

すばらしい アハハ すばらし い ー

よう

思わ ぬ 大 歓迎 に 恐縮 だ よ

いまいち その 寵愛 って の の 実感 に 欠ける と こな ん だ が

始まり は 突然 な の デス

誰しも ある 日 を 境 に 自分 が 愛さ れ て いる こと に 気づく

愛 に 愛 に 愛 に 愛 に 愛 に 愛 に 愛 に 愛 に ー

( スバル ) えー と それ で ? 俺 は これ から どう すれ ば いい

あ あー この 芳 じゅん な 魔女 の 愛

もしや あなた “ 傲慢 ” で は あり ませ ん デス か ?

大 罪 司教 の 6 つ の 席 の 内 ―

“ 傲慢 ” のみ が 未 だ に 空席 な の デス よ

あなた ―

福音 は 受け取って いる はず デス ね ?

福音 ?

( ペテルギウス ) 脳 が ―

震 ! える !

福音 の 提示 を

寵愛 の 証 を 証 証 ―

証 証 ヒヒヒヒ ヒー

は ? ( 福音 書 を 閉じる 音 )

私 の 福音 書 に あなた の 記述 は ない の デス

( スバル ) あの 本 が 福音 ?

ならば あなた は ―

一体 なぜ に この 場所 に 現れ 訪れ ―

どう いった 幸い を 私 に もたらす の ―

デス ! か !

あ あー それ が 福音 ね なるほど なるほど

分かり まし た 分かり まし た

それ なら そう と 言って くれ な い と ー

あ あっ と マズ った 悪 ( わり ) い 悪い

何 です ?

( スバル ) 俺 の 福音 だ けど アレ だ ―

鍋 敷き に 使って 汚れ た から ―

ばっ ちく て 捨て た

寵愛 の 証 怠 惰 なる 権能 見え ざる 手 ー !

何 です !

見え ざる 手 な ん だ ろ ?

見え てりゃ よけ られ ない ほど じゃ ない って こった !

あなた 今 私 の 見え ざる 手 を !

時間 稼ぎ は そろそろ おしまい だ !

は ?

( ミミ ) わ ー っ !

( 2 人 ) わ ー っ !

生き埋め 上等 だ !

て め えら の やって き た こ と 苦し ん で 悔やめ !

( ペテルギウス ) 何たる … 何たる こと デス か

私 の 指先 を こう も 無残 に 無慈悲 に ―

無秩序 に 無作為 に 無造作 に 無意味 に

あー っ !

脳 が ! 脳 が 震え る ー !

ウヘー ! なんか お っか ない な あの お っ さん

魔女 教徒 なんて みんな あんな もの だ と 思う です よ

( ペテルギウス ) あ あー そう デス ね

いい デス いい デス

分かった の デス やり ま しょ う

やる と する の デス

私 と あなた と ―

どちら が 寵愛 に ふさわしい か 競い合う 時 な の デス !

愛 に そう 愛 に ー !

( スバル ) 盛り上がって る とこ 悪い ん だ けど な

( ペテルギウス ) え ?

( スバル ) お前 の 相手 は 別 の 人 に 任せ て ある !

( ヴィルヘルム ) て や ー っ !

( 倒れる 音 )

( スバル ) お … 終わった … よ な

完全 に 死 ん で ま ー す

王 都 最高 の 治癒 術 師 が 太鼓判 押し た げ る

そう … か

ヴィルヘルム さん 無理 言って すみません で し た

“ 無理 ” です かな ?

不意打ち で 背後 から 切り かかる と か ―

騎士 と し て 最悪 でしょ

すでに 廃れ つつ ある 騎士 道 です よ

気 に なさる こと で は あり ませ ん

( ティ ビー ) ん ー たいした 物 は 持ち歩 い て ない みたい です です

当たり前 の よう に 死体 の 懐 まさぐる ん だ な お チビ ちゃん

お チビ で は なく ティ ビー です

戦 利 品 を あさる の は 普通 に 権利 だ と 思う です よ ー

ん ー ?

これ は … 何 です ?

( スバル ) あっ それ たぶん ペテルギウス が 福音 って 呼 ん で た 本 だ ぞ

えー ! これ が 福音 です です ?

うわ ー 触っちゃ っ た です !

読め ねえ

フェリス お前 これ 読め …

( 2 人 ) に ゃあ !

ちょっと うかつ に こっち 向け に ゃ い !

スバル き ゅん も ―

福音 に 目 を 通す と か バカ な マネ し ない で !

そんなに ヤバイ 本 な の か これ

( ヴィルヘルム ) 福音 と は 魔女 教徒 の 証

奴 ら に とって の 教 典 の よう な もの です

( スバル ) 教 典 ?

( フェリックス ) ウワサ だ と 魔女 教 に 入る 見込み の ある 人 の ところ に ―

送ら れ て くる ん だ って

で 届 い たら 最後 あー ら 不思議 ―

敬虔 ( けいけん ) な 魔女 教徒 の できあが り ー って お 話 に ゃ の

( スバル ) 何 だ よ その うさん臭い 話

まあ 一応 回収 し とく か

解読 でき れ ば 魔女 教 の 実態 が 分かる かも しん ねえ し な

( ミミ ) ぷ へ ー っ

ねえ ねえ こっち の 敵 は もう ぶ っ 殺し た ん だ し ―

ほか の みんな が ぶ っ 殺 せ た か どう か 確かめ に 行った ほう が よく ない ?

見た目 の 愛らし さ に 反し て ―

ホント お前 しゃべる 内容 物騒 だ よ なあ

( ミミ ) フッフ フー かわいい と か 照れ ます な !

ペテルギウス が 指先 と 呼ぶ 配下 の 集団 は ―

全部 で … 10 で し た か

1 つ は あそこ で 下敷き に なって る はず です

10 - 1 は 9 残り ここ の ー つ !

では 行き ます か な

けど 本当 に 死 ん でる よ な

目 離し た 隙 に 復活 と か し ない よ な ?

も ー そんなに 心配 だったら 念のため

( ユリウス ) こちら で 指先 は 2 本 潰し た

魔女 教徒 に も 数 名 は 手 だれ が い た が 問題 ない

いずれ も 大 過 なく 退け た よ

そっち も 順調 で よかった

( ユリウス ) その 様子 だ と ―

そちら も 吉報 を 持ち帰った と 思って よ さ そう だ

ああ ペテルギウス は 討ち とった ぜ

お 兄さん 心配 性 だ から ―

ぶ っ 殺し た あ と は 最後 に もう 1 度 ドカーン って バラバラ に し て ―

バラバ ラー

お ー

し たら あと は 残党 とっちめる だけ の ―

簡単 な お 仕事 や な

早 ( は よ ) う 済ませ ん と ―

お 嬢 が お 婆ちゃん に なって しまう から 急が な な ー

あっ これ ワイ の 鉄板 の 冗談 な ん や けど !

( ミミ の 笑い声 )

( ユリウス ) じき に 君 の 手配 し た 竜 車 と の 合流 も ある

残る 指先 を 殲 ( せ ん ) 滅 し 全員 で 勝利 を 迎えよ う じゃ ない か

じゃあ スバル き ゅん おとり おとり に おい出し て

は ー い 吸って ー

吐 いて ー

( ミミ ) 吐 い て ー 吐 い て ー 吐 いて ー

( スバル ) ちょっと 待て ! ムチャ ぶり す ん な !

( 一同 の 笑い声 )

なん つ ー か これ が 片づく と ―

敵 味方 に 戻る ん だ よ な こい つら と

先 の 心配 と は 余裕 が ある よう だ ね

悪かった よ

順調 すぎる ぐらい 順調 で 気 が 抜け て た の かも しれ …

あっ

しゃがめ ー !

なん や ? 何 が 起き と ん の や !

( スバル ) 見え ざる 手 だ !

ペテルギウス は 死 ん だ はず だ な の に 誰 が !

おわ っ !

( 3 人 ) あ !

( スバル ) あ あー っ ! ( ヴィルヘルム ) スバル 殿 !

( スバル ) ああ クッ ソー !

あっ

( 女 狂 人 ) ああ ! 脳 が 震 える

( スバル ) 何 な ん だ お前 …

な … 何 な ん だ よ

お前 は ペテルギウス の …

指先

デス !

( スバル ) う っ 離せ …

( 女 狂 人 ) 私 は 指先 私 は 寵愛 に 報いる 者

試練 を 執行 し 愛 の しる べ に 従い ―

忠実 に し て 勤勉 なる 使徒 !

( スバル ) コピー ペテルギウス 本体 の 複製 体

だ と し たら 最悪 どころ の 話 じゃ ねえ ぞ

スン スン

あなた の 身 に まとう 寵愛 は 一 介 の 信徒 の 比 で は なく ―

大 罪 司教 に 匹敵 する の デス

非常に 不満 不服 不本意 不愉快 ―

不条理 不合理 で は ある の です が ―

それ こそ が ―

あなた が “ 傲慢 ” で ある 証 !

あー 何度 も 言わ せ ん な よ

俺 は 傲慢 どころ か 入会 特典 の 本 も もらって ねえ よ

な ー ん と 強情 な の デス か ー

ですが そんな あなた も す ー ぐ に 素直 に … あっ

福音 … 我が 愛 の 使命 !

未熟 な 我が身 が 正しく 寵愛 に 報いる ため の 福音 !

それ が 今 手元 に ない の デス !

あなた デス か ?

あなた あなた あなた あなた あなた あなた あなた あなた !

あなた が 奪った の デス か ー !

精霊 !

あー ! 精霊 ー いっ いっ …

いっ い や ー っ いっ あっ …

精霊 ー っ !

( スバル ) クソッ …

( ミミ ・ ティ ビー ) は あー っ !

( 女 狂 人 ) その 程度 な の デス か ?

だ と し たら 失望 落胆 絶 念

あなた たち ―

怠 惰 デス か ー !

命 が こぼれる

血 が 無くなる

私 の 生 を 支える 勤勉 なる 脈 動 が ―

止まって … 消え て …

ああ

脳 が 震え …

最初 に 私 たち が 倒し た 怠 惰 は 替え玉 で ―

こっち が 本物 だった って こと ?

いや どちら が 本物 か なんて 次元 の 話 で は ない の かも しれ ない

つまり 怠 惰 の 大 罪 司教 は 複数 人 存在 する と

あるいは ―

指先 まで 含め た 100 人 が そろって ―

怠 惰 の 大 罪 司教

( スバル ) 俺 が 巻き込 ん だ

俺 が もっと 早く 気づ い て い れ ば 防 げ た

あれ が どんな 能力 な の か 分かって た

俺 が …

スバル 殿

おそらく 今 の あなた の 頭 に は ―

さまざま な 考え が 浮か ん で おいで でしょ う

いずれ も 生 半 ( なま なか ) な 感情 の もの で は ない はず

ただ 不 粋 の 極み ながら 言わ せ て 頂き ます

戦え

後悔 が あ ろ う と 悔恨 ( かいこん ) に 打た れよ う と 戦え

戦う の だ と あらがう の だ と 己 に そう 定め た の で あれ ば ―

全身 全 霊 で 戦え

1 秒 も 一瞬 も 刹那 も 諦め ず ―

見据え た 勝利 に 貪欲 に 食らいつけ

まだ 立てる の なら ば まだ 指 が 動く の なら ば ―

まだ 牙 が 折れ て い ない の なら ば ―

立て 戦え

戦え と

強く なれ って 言う ん です か

いいえ

強く あれ と

行き ます か

ああ 行 こ う

知恵 と 力 貸し て くれ !

屋敷 と 村 の 人間 の 避難 を 始める ! 一刻 も 早く !

今 なら まだ ―

魔女 教 は 平原 が ガラ 空き に なって る こと に 気づ い て ない

エミリア たち を 竜 車 に 乗せ て 街道 から 堂々 と 逃が せる はず だ

エミリア 様 たち を 逃がし て 後 顧 の 憂い が なくなれ ば ―

魔女 教 の 討伐 に も 集中 できる

弱点 背負って 戦う の って 大変 だ もん ね

耳 が 痛 ( い て ) えよ

けど そう いう こと だ

ついで だ から もう 1 つ 言って おく けど

スバル き ゅん ―

早め に ユリウス と 仲直り し た ほう が いい よ ホント

( スバル ) 早 め も 何 も やり合った こと は 水 に 流し たよ

見 て た ろ

とりあえず でしょ

本心 と 無意識 に 反発 が 残って る

ユリウス は 頼り に し て いい よ

取 っつ き にくい し 分かり にくい の は 認める けど ね

ほら 早く

わ ー った よ

あー …

その だ な 改めて ―

お前 に 言 っと か なきゃ いけ ない こと が …

な っ

ん ?

♪ ~

~ ♪


Re :ゼロ から 始める 異 世界 生活 (22) re|||はじめる|い|せかい|せいかつ Re: Zero kara Hajimei no Isekai Seikatsu (22)

( フェリックス ・ アーガイル ) 今頃 遅れ て 合流 なんて ― ||いまごろ|おくれ||ごうりゅう|

ユリウス ったら いい ご 身分 だ よ ね ||||みぶん|||

( ユリウス ・ ユーク リウス ) それ を 言わ れ て は 面目 も 立た ない |||||いわ||||めんぼく||たた|

だが 私 は ユリウス と いう 人物 で は ない |わたくし|||||じんぶつ|||

そう だ な ユーリ と 名乗って おこ う か |||||なのって|||

仮に で は ある が ― かりに||||

騎士 の 身分 を 持つ 人物 が ― きし||みぶん||もつ|じんぶつ|

傭 ( よう ) 兵 に 身 を 落とす こと など ― よう||つわもの||み||おとす||

あって は なら ない

ここ に いる の は ―

ユリウス ・ ユーク リウス と いう 騎士 など で は なく ― |||||きし||||

ユーリ と いう ただ の 流れ 者 だ |||||ながれ|もの|

ちゃんと し た 家 の 騎士 道 は 面倒 っち いよ ね |||いえ||きし|どう||めんどう|||

( ナツキ ・ スバル ) くっ だ ら ねえ |すばる||||

思った より 元気 そう で なにより だ 体 の 調子 は どう だ ろ う か おもった||げんき|||||からだ||ちょうし||||||

まあ かすり傷 だった し ― |かすりきず||

ツバ つけ ときゃ 治った みたい な |||なおった||

そっち の ほう こそ ―

素人 相手 に マジ に なっちゃ っ た せい で ― しろうと|あいて||||||||

始末 書 と 反省 文 書く の が 忙しく なかった ? しまつ|しょ||はんせい|ぶん|かく|||いそがしく|

その 話 で は なく ― |はなし|||

魔 獣 討伐 の 名誉 の 負傷 の 話 を し たかった ん だ が ま|けだもの|とうばつ||めいよ||ふしょう||はなし||||||

その 節 の 傷 も 復調 し た よう で なにより だ |せつ||きず||ふくちょう||||||

( スバル と ユリウス の 笑い声 ) すばる||||わらいごえ

( スバル ) ハッ ! すばる|

みんな の おかげ で 白 鯨 を 倒す こと が でき た ||||しろ|くじら||たおす||||

けど まだ 終わり じゃ ない ||おわり||

上等 か まし て くれ た 魔女 教 に おとし 前 を つけ させ なきゃ なら ねえ じょうとう||||||まじょ|きょう|||ぜん|||さ せ|||

そこ まで し て やっと 白 鯨 の 討伐 完了 だ |||||しろ|くじら||とうばつ|かんりょう|

( ミミ ・ パール バトン ) 次 は 魔女 教 ? ||ばとん|つぎ||まじょ|きょう

( ティ ビー ・ パール バトン ) 白 鯨 と 魔女 教 が 関係 あり と いう 情報 は ― |||ばとん|しろ|くじら||まじょ|きょう||かんけい||||じょうほう|

信頼 できる です か ? しんらい|||

僕 たち は あくまで 白 鯨 討伐 の 援軍 に … ぼく||||しろ|くじら|とうばつ||えんぐん|

ポキュン !

何 する です か ! なん|||

この お 兄さん が 信じ らん ない なら ― ||にいさん||しんじ|||

ティ ビー は お 姉ちゃん の こと 信じ て ついて くれ ば いい の ! ||||ねえちゃん|||しんじ||||||

でき れ ば 俺 の こと も 信じ て ほしい ところ だ |||おれ||||しんじ||||

思い出し たく も ねえ が ― おもいだし||||

魔女 教 と 出くわし た こと が あって な まじょ|きょう||でくわし|||||

そん 時 聞 いた ん だ |じ|き|||

ヴィル 爺 ( じい ) も その 辺 調べ て た よ ね ? |じい||||ほとり|しらべ||||

( ヴィルヘルム ・ ヴァン ・ アスト レア ) 確証 と 言 える 程 で は あり ませ ん が ||||かくしょう||げん||ほど||||||

白 鯨 の 出現 分布 と 魔女 教 の 活動 に 符合 する 点 が 多く 見 られ まし た しろ|くじら||しゅつげん|ぶんぷ||まじょ|きょう||かつどう||ふごう||てん||おおく|み|||

なら 信ぴょう性 も 倍増 だ |しんぴょうせい||ばいぞう|

つ ー わけ で ― |-||

これ から 俺 たち が 向かう の は メイザース 領 ||おれ|||むかう||||りょう

そこ の 森 に 魔女 教 が 潜 ん でる ||しげる||まじょ|きょう||ひそ||

奴 ら を 倒す 方法 は 至って シンプル やつ|||たおす|ほうほう||いたって|しんぷる

こっち の 動き が 割れる 前 に カチ コミ たたき つぶす ||うごき||われる|ぜん|||こみ||

( コン ウッド ・ メラ ハウ ) 村人 の 安全 確保 は … ||||むらびと||あんぜん|かくほ|

( スバル ) アナスタシア さん と ラッセル さん に 頼 ん で ― すばる|||||||たの||

街道 近く に いる 行商 人 に 声 かけ て もらった かいどう|ちかく|||ぎょうしょう|じん||こえ|||

メイザース 辺境 伯 が 積み荷 は 言い値 で 買い取る って 条件 で |へんきょう|はく||つみに||いいね||かいとる||じょうけん|

ロズワール 邸 と アーラム 村 の 人 たち ― |てい|||むら||じん|

まとめ て 避難 さ せ て くれ ねえ かって な ||ひなん|||||||

あと は 一足 先 に クルシュ さん の 所 の 使者 が ― ||ひとあし|さき|||||しょ||ししゃ|

親書 を 持って 屋敷 に 向かって る しんしょ||もって|やしき||むかって|

同盟 関係 の 話 と か ― どうめい|かんけい||はなし||

エミリア たち に 知らせ て おか ない と 混乱 する から な |||しらせ|||||こんらん|||

( リカード ・ ウェルキン ) 準備 万端 って とこや な ||じゅんび|ばんたん|||

( ミミ ・ ティ ビー ) お ー ! ||||-

魔女 教 に 対し て ― まじょ|きょう||たいし|

これほど 優位 に 挑 め る 戦い は なかった でしょ う |ゆうい||いど|||たたかい||||

ああ ユリウス たち も 合流 し た おかげ で ― ||||ごうりゅう||||

人数 的 な 不安 は 消え た にんずう|てき||ふあん||きえ|

ん ?

( ユリウス ) 1 つ だけ 訂正 し たい の だ が ― |||ていせい|||||

私 の 名前 は ユーリ だ よ そこ は 気 を つけ て もらい たい わたくし||なまえ|||||||き|||||

その 設定 公的 な 場面 以外 じゃ ジャマ な だけ だ ろ ! |せってい|こうてき||ばめん|いがい||||||

あれ だけ 死ぬ か と 思う ぐらい しんどい 白 鯨 戦 が あった ||しぬ|||おもう|||しろ|くじら|いくさ||

実際 死 ん だ 人 も いる し ― じっさい|し|||じん|||

消え た まま 帰って こ ない 人 たち も いる きえ|||かえって|||じん|||

ここ に いる 誰 も 死な ない で 完勝 しよ う |||だれ||しな|||かんしょう||

みんな で 生き て 帰って こよ う ぜ ||いき||かえって|||

( ユリウス ) 本当 に やってのけ た の だ ね |ほんとう||||||

は ?

こ たび の 白 鯨 討伐 ― |||しろ|くじら|とうばつ

本来 で あれ ば 王国 騎士 団 が 果たさ ね ば なら ない 宿願 だった ほんらい||||おうこく|きし|だん||はたさ|||||しゅくがん|

礼 を 言わ ね ば なる まい ね れい||いわ|||||

別に 無理 し て 言う こと ねえ よ べつに|むり|||いう|||

各国 が 長年 に わたって 放置 し て き た 災厄 に ― かっこく||ながねん|||ほうち|||||さいやく|

終止符 を 打った こと に ― しゅうしふ||うった||

感謝 を かんしゃ|

( スバル ) 俺 も … あり が て え って 思って る 援軍 寄こ し て くれ て すばる|おれ|||||||おもって||えんぐん|よこ||||

あんな こと が あった のに よ

あん 時 の こと は 俺 が … |じ||||おれ|

ああ クソー ! チク ショウ ! |||しょう

分かって る よ ん な こと 今 なら 分かる さ ! わかって||||||いま||わかる|

俺 が 悪かった ごめん あ … 謝り ます おれ||わるかった|||あやまり|

こちら こそ 非 礼 を わびよ う ||ひ|れい|||

あの 時 の 言葉 と 行い ― |じ||ことば||おこない

その 全て を 撤回 する こと は ない が ― |すべて||てっかい|||||

それ でも 君 を 侮った こと だけ は 心から ||きみ||あなどった||||こころから

( スバル ) 悪かった けど ― すばる|わるかった|

俺 は お前 が 大嫌い だ おれ||おまえ||だいきらい|

悪い と 思って る し ― わるい||おもって||

今 来 て くれ た こと に は 感謝 も し てる いま|らい|||||||かんしゃ|||

けど 俺 は お前 が 大嫌い だ |おれ||おまえ||だいきらい|

本当 に 心 の 底 から ものすごい 嫌い だ ! フン ほんとう||こころ||そこ|||きらい||ふん

それ で いい

私 も 君 と 友 人 に なれる よう な 気 は なかなか し ない の だ から わたくし||きみ||とも|じん|||||き|||||||

( スバル ) さあ 毎度 の こと だ が 勝負 し よ う ぜ すばる||まいど|||||しょうぶ||||

運命 様 上等 だ うんめい|さま|じょうとう|

( 扉 の 開閉 音 ) とびら||かいへい|おと

( パック ) 疲れ た でしょ リア 少し 眠った ほう が いい よ ぱっく|つかれ|||りあ|すこし|ねむった||||

( エミリア ) う うん

私 は なんだか 寝つけ そう に ない わたくし|||ねつけ|||

パック こそ 疲れ た でしょ ? ぱっく||つかれ||

僕 は 平気 森 の 結 界 も 全部 張り 直し た し ― ぼく||へいき|しげる||けつ|かい||ぜんぶ|はり|なおし||

何 も 心配 いら ない よ なん||しんぱい|||

うん

でも …

( スバル ) 静か な 部屋 の 隅 っこ に ― すばる|しずか||へや||すみ||

ふと ゴキブリ を 見つけ た 時 の 感覚 だ |ごきぶり||みつけ||じ||かんかく|

におい に つら れ て 出 て き た な ホウ 酸 団子 真っ青 |||||だ||||||さん|だんご|まっさお

や っぱ 俺 って ― ||おれ|

そんなに におう ?

お 出迎え ご 苦労 さん |でむかえ||くろう|

出 て き て くれ た とこ 悪い が ― だ|||||||わるい|

詳しい 話 は お前 ら の 頭 に 聞く よ だ から ジャマ する な くわしい|はなし||おまえ|||あたま||きく||||||

いっそ 荷物 まとめ て 田舎 に 帰れ ― |にもつ|||いなか||かえれ

なんて 命令 まで 聞い て くれりゃ ― |めいれい||ききい||

楽 な の に なあ がく||||

( ペテルギウス ・ ロマネコンティ ) お 待ち し て おり まし た デス 寵 ( ちょう ) 愛 の 信徒 よ |||まち|||||||ちょう||あい||しんと|

私 は 魔女 教 大 罪 司教 “ 怠 惰 ” 担当 ― わたくし||まじょ|きょう|だい|ざい|しきょう|おこた|だ|たんとう

ペテルギウス ・ ロマネコンティ ―

デス !

歓迎 する の デス よ 寵愛 を 受け し 愛し 子 かんげい|||||ちょうあい||うけ||あいし|こ

すばらしい アハハ すばらし い ー ||||-

よう

思わ ぬ 大 歓迎 に 恐縮 だ よ おもわ||だい|かんげい||きょうしゅく||

いまいち その 寵愛 って の の 実感 に 欠ける と こな ん だ が ||ちょうあい||||じっかん||かける|||||

始まり は 突然 な の デス はじまり||とつぜん|||

誰しも ある 日 を 境 に 自分 が 愛さ れ て いる こと に 気づく だれしも||ひ||さかい||じぶん||あいさ||||||きづく

愛 に 愛 に 愛 に 愛 に 愛 に 愛 に 愛 に 愛 に ー あい||あい||あい||あい||あい||あい||あい||あい||-

( スバル ) えー と それ で ? 俺 は これ から どう すれ ば いい すばる|||||おれ|||||||

あ あー この 芳 じゅん な 魔女 の 愛 |||かおり|||まじょ||あい

もしや あなた “ 傲慢 ” で は あり ませ ん デス か ? ||ごうまん|||||||

大 罪 司教 の 6 つ の 席 の 内 ― だい|ざい|しきょう||||せき||うち

“ 傲慢 ” のみ が 未 だ に 空席 な の デス よ ごうまん|||み|||くうせき||||

あなた ―

福音 は 受け取って いる はず デス ね ? ふくいん||うけとって||||

福音 ? ふくいん

( ペテルギウス ) 脳 が ― |のう|

震 ! える ! ふる|

福音 の 提示 を ふくいん||ていじ|

寵愛 の 証 を 証 証 ― ちょうあい||あかし||あかし|あかし

証 証 ヒヒヒヒ ヒー あかし|あかし||

は ? ( 福音 書 を 閉じる 音 ) |ふくいん|しょ||とじる|おと

私 の 福音 書 に あなた の 記述 は ない の デス わたくし||ふくいん|しょ||||きじゅつ||||

( スバル ) あの 本 が 福音 ? すばる||ほん||ふくいん

ならば あなた は ―

一体 なぜ に この 場所 に 現れ 訪れ ― いったい||||ばしょ||あらわれ|おとずれ

どう いった 幸い を 私 に もたらす の ― ||さいわい||わたくし|||

デス ! か !

あ あー それ が 福音 ね なるほど なるほど ||||ふくいん|||

分かり まし た 分かり まし た わかり|||わかり||

それ なら そう と 言って くれ な い と ー ||||いって|||||-

あ あっ と マズ った 悪 ( わり ) い 悪い |||||あく|||わるい

何 です ? なん|

( スバル ) 俺 の 福音 だ けど アレ だ ― すばる|おれ||ふくいん||||

鍋 敷き に 使って 汚れ た から ― なべ|しき||つかって|けがれ||

ばっ ちく て 捨て た |||すて|

寵愛 の 証 怠 惰 なる 権能 見え ざる 手 ー ! ちょうあい||あかし|おこた|だ||けんのう|みえ||て|-

何 です ! なん|

見え ざる 手 な ん だ ろ ? みえ||て||||

見え てりゃ よけ られ ない ほど じゃ ない って こった ! みえ|||||||||

あなた 今 私 の 見え ざる 手 を ! |いま|わたくし||みえ||て|

時間 稼ぎ は そろそろ おしまい だ ! じかん|かせぎ||||

は ?

( ミミ ) わ ー っ ! ||-|

( 2 人 ) わ ー っ ! じん||-|

生き埋め 上等 だ ! いきうめ|じょうとう|

て め えら の やって き た こ と 苦し ん で 悔やめ ! |||||||||にがし|||くやめ

( ペテルギウス ) 何たる … 何たる こと デス か |なんたる|なんたる|||

私 の 指先 を こう も 無残 に 無慈悲 に ― わたくし||ゆびさき||||むざん||むじひ|

無秩序 に 無作為 に 無造作 に 無意味 に むちつじょ||むさくい||むぞうさ||むいみ|

あー っ !

脳 が ! 脳 が 震え る ー ! のう||のう||ふるえ||-

ウヘー ! なんか お っか ない な あの お っ さん

魔女 教徒 なんて みんな あんな もの だ と 思う です よ まじょ|きょうと|||||||おもう||

( ペテルギウス ) あ あー そう デス ね

いい デス いい デス

分かった の デス やり ま しょ う わかった||||||

やる と する の デス

私 と あなた と ― わたくし|||

どちら が 寵愛 に ふさわしい か 競い合う 時 な の デス ! ||ちょうあい||||きそいあう|じ|||

愛 に そう 愛 に ー ! あい|||あい||-

( スバル ) 盛り上がって る とこ 悪い ん だ けど な すばる|もりあがって|||わるい||||

( ペテルギウス ) え ?

( スバル ) お前 の 相手 は 別 の 人 に 任せ て ある ! すばる|おまえ||あいて||べつ||じん||まかせ||

( ヴィルヘルム ) て や ー っ ! |||-|

( 倒れる 音 ) たおれる|おと

( スバル ) お … 終わった … よ な すばる||おわった||

完全 に 死 ん で ま ー す かんぜん||し||||-|

王 都 最高 の 治癒 術 師 が 太鼓判 押し た げ る おう|と|さいこう||ちゆ|じゅつ|し||たいこばん|おし|||

そう … か

ヴィルヘルム さん 無理 言って すみません で し た ||むり|いって||||

“ 無理 ” です かな ? むり||

不意打ち で 背後 から 切り かかる と か ― ふいうち||はいご||きり|||

騎士 と し て 最悪 でしょ きし||||さいあく|

すでに 廃れ つつ ある 騎士 道 です よ |すたれ|||きし|どう||

気 に なさる こと で は あり ませ ん き||||||||

( ティ ビー ) ん ー たいした 物 は 持ち歩 い て ない みたい です です |||-||ぶつ||もちある||||||

当たり前 の よう に 死体 の 懐 まさぐる ん だ な お チビ ちゃん あたりまえ||||したい||ふところ|||||||

お チビ で は なく ティ ビー です

戦 利 品 を あさる の は 普通 に 権利 だ と 思う です よ ー いくさ|り|しな|||||ふつう||けんり|||おもう|||-

ん ー ? |-

これ は … 何 です ? ||なん|

( スバル ) あっ それ たぶん ペテルギウス が 福音 って 呼 ん で た 本 だ ぞ すばる||||||ふくいん||よ||||ほん||

えー ! これ が 福音 です です ? |||ふくいん||

うわ ー 触っちゃ っ た です ! |-|さわっちゃ|||

読め ねえ よめ|

フェリス お前 これ 読め … |おまえ||よめ

( 2 人 ) に ゃあ ! じん||

ちょっと うかつ に こっち 向け に ゃ い ! ||||むけ|||

スバル き ゅん も ― すばる|||

福音 に 目 を 通す と か バカ な マネ し ない で ! ふくいん||め||とおす|||ばか||まね|||

そんなに ヤバイ 本 な の か これ ||ほん||||

( ヴィルヘルム ) 福音 と は 魔女 教徒 の 証 |ふくいん|||まじょ|きょうと||あかし

奴 ら に とって の 教 典 の よう な もの です やつ|||||きょう|てん|||||

( スバル ) 教 典 ? すばる|きょう|てん

( フェリックス ) ウワサ だ と 魔女 教 に 入る 見込み の ある 人 の ところ に ― ||||まじょ|きょう||はいる|みこみ|||じん|||

送ら れ て くる ん だ って おくら||||||

で 届 い たら 最後 あー ら 不思議 ― |とどけ|||さいご|||ふしぎ

敬虔 ( けいけん ) な 魔女 教徒 の できあが り ー って お 話 に ゃ の けいけん|||まじょ|きょうと||||-|||はなし|||

( スバル ) 何 だ よ その うさん臭い 話 すばる|なん||||うさんくさい|はなし

まあ 一応 回収 し とく か |いちおう|かいしゅう|||

解読 でき れ ば 魔女 教 の 実態 が 分かる かも しん ねえ し な かいどく||||まじょ|きょう||じったい||わかる|||||

( ミミ ) ぷ へ ー っ |||-|

ねえ ねえ こっち の 敵 は もう ぶ っ 殺し た ん だ し ― ||||てき|||||ころし||||

ほか の みんな が ぶ っ 殺 せ た か どう か 確かめ に 行った ほう が よく ない ? ||||||ころ||||||たしかめ||おこなった||||

見た目 の 愛らし さ に 反し て ― みため||あいらし|||はんし|

ホント お前 しゃべる 内容 物騒 だ よ なあ ほんと|おまえ||ないよう|ぶっそう|||

( ミミ ) フッフ フー かわいい と か 照れ ます な ! ||||||てれ||

ペテルギウス が 指先 と 呼ぶ 配下 の 集団 は ― ||ゆびさき||よぶ|はいか||しゅうだん|

全部 で … 10 で し た か ぜんぶ|||||

1 つ は あそこ で 下敷き に なって る はず です ||||したじき|||||

10 - 1 は 9 残り ここ の ー つ ! |のこり|||-|

では 行き ます か な |いき|||

けど 本当 に 死 ん でる よ な |ほんとう||し||||

目 離し た 隙 に 復活 と か し ない よ な ? め|はなし||すき||ふっかつ||||||

も ー そんなに 心配 だったら 念のため |-||しんぱい||ねんのため

( ユリウス ) こちら で 指先 は 2 本 潰し た |||ゆびさき||ほん|つぶし|

魔女 教徒 に も 数 名 は 手 だれ が い た が 問題 ない まじょ|きょうと|||すう|な||て||||||もんだい|

いずれ も 大 過 なく 退け た よ ||だい|か||しりぞけ||

そっち も 順調 で よかった ||じゅんちょう||

( ユリウス ) その 様子 だ と ― ||ようす||

そちら も 吉報 を 持ち帰った と 思って よ さ そう だ ||きっぽう||もちかえった||おもって||||

ああ ペテルギウス は 討ち とった ぜ |||うち||

お 兄さん 心配 性 だ から ― |にいさん|しんぱい|せい||

ぶ っ 殺し た あ と は 最後 に もう 1 度 ドカーン って バラバラ に し て ― ||ころし|||||さいご|||たび|||ばらばら|||

バラバ ラー

お ー |-

し たら あと は 残党 とっちめる だけ の ― ||||ざんとう|||

簡単 な お 仕事 や な かんたん|||しごと||

早 ( は よ ) う 済ませ ん と ― はや||||すませ||

お 嬢 が お 婆ちゃん に なって しまう から 急が な な ー |じょう|||ばあちゃん|||||いそが|||-

あっ これ ワイ の 鉄板 の 冗談 な ん や けど ! ||わい||てっぱん||じょうだん||||

( ミミ の 笑い声 ) ||わらいごえ

( ユリウス ) じき に 君 の 手配 し た 竜 車 と の 合流 も ある |||きみ||てはい|||りゅう|くるま|||ごうりゅう||

残る 指先 を 殲 ( せ ん ) 滅 し 全員 で 勝利 を 迎えよ う じゃ ない か のこる|ゆびさき||せん|||めつ||ぜんいん||しょうり||むかえよ||||

じゃあ スバル き ゅん おとり おとり に おい出し て |すばる||||||おいだし|

は ー い 吸って ー |-||すって|-

吐 いて ー は||-

( ミミ ) 吐 い て ー 吐 い て ー 吐 いて ー |は|||-|は|||-|は||-

( スバル ) ちょっと 待て ! ムチャ ぶり す ん な ! すばる||まて|||||

( 一同 の 笑い声 ) いちどう||わらいごえ

なん つ ー か これ が 片づく と ― ||-||||かたづく|

敵 味方 に 戻る ん だ よ な こい つら と てき|みかた||もどる|||||||

先 の 心配 と は 余裕 が ある よう だ ね さき||しんぱい|||よゆう|||||

悪かった よ わるかった|

順調 すぎる ぐらい 順調 で 気 が 抜け て た の かも しれ … じゅんちょう|||じゅんちょう||き||ぬけ|||||

あっ

しゃがめ ー ! |-

なん や ? 何 が 起き と ん の や ! ||なん||おき||||

( スバル ) 見え ざる 手 だ ! すばる|みえ||て|

ペテルギウス は 死 ん だ はず だ な の に 誰 が ! ||し||||||||だれ|

おわ っ !

( 3 人 ) あ ! じん|

( スバル ) あ あー っ ! ( ヴィルヘルム ) スバル 殿 ! すばる|||||すばる|しんがり

( スバル ) ああ クッ ソー ! すばる|||

あっ

( 女 狂 人 ) ああ ! 脳 が 震 える おんな|くる|じん||のう||ふる|

( スバル ) 何 な ん だ お前 … すばる|なん||||おまえ

な … 何 な ん だ よ |なん||||

お前 は ペテルギウス の … おまえ|||

指先 ゆびさき

デス !

( スバル ) う っ 離せ … すばる|||はなせ

( 女 狂 人 ) 私 は 指先 私 は 寵愛 に 報いる 者 おんな|くる|じん|わたくし||ゆびさき|わたくし||ちょうあい||むくいる|もの

試練 を 執行 し 愛 の しる べ に 従い ― しれん||しっこう||あい|||||したがい

忠実 に し て 勤勉 なる 使徒 ! ちゅうじつ||||きんべん||しと

( スバル ) コピー ペテルギウス 本体 の 複製 体 すばる|こぴー||ほんたい||ふくせい|からだ

だ と し たら 最悪 どころ の 話 じゃ ねえ ぞ ||||さいあく|||はなし|||

スン スン

あなた の 身 に まとう 寵愛 は 一 介 の 信徒 の 比 で は なく ― ||み|||ちょうあい||ひと|かい||しんと||ひ|||

大 罪 司教 に 匹敵 する の デス だい|ざい|しきょう||ひってき|||

非常に 不満 不服 不本意 不愉快 ― ひじょうに|ふまん|ふふく|ふほんい|ふゆかい

不条理 不合理 で は ある の です が ― ふじょうり|ふごうり||||||

それ こそ が ―

あなた が “ 傲慢 ” で ある 証 ! ||ごうまん|||あかし

あー 何度 も 言わ せ ん な よ |なんど||いわ||||

俺 は 傲慢 どころ か 入会 特典 の 本 も もらって ねえ よ おれ||ごうまん|||にゅうかい|とくてん||ほん||||

な ー ん と 強情 な の デス か ー |-|||ごうじょう|||||-

ですが そんな あなた も す ー ぐ に 素直 に … あっ |||||-|||すなお||

福音 … 我が 愛 の 使命 ! ふくいん|わが|あい||しめい

未熟 な 我が身 が 正しく 寵愛 に 報いる ため の 福音 ! みじゅく||わがみ||まさしく|ちょうあい||むくいる|||ふくいん

それ が 今 手元 に ない の デス ! ||いま|てもと||||

あなた デス か ?

あなた あなた あなた あなた あなた あなた あなた あなた !

あなた が 奪った の デス か ー ! ||うばった||||-

精霊 ! せいれい

あー ! 精霊 ー いっ いっ … |せいれい|-||

いっ い や ー っ いっ あっ … |||-|||

精霊 ー っ ! せいれい|-|

( スバル ) クソッ … すばる|

( ミミ ・ ティ ビー ) は あー っ !

( 女 狂 人 ) その 程度 な の デス か ? おんな|くる|じん||ていど||||

だ と し たら 失望 落胆 絶 念 ||||しつぼう|らくたん|た|ねん

あなた たち ―

怠 惰 デス か ー ! おこた|だ|||-

命 が こぼれる いのち||

血 が 無くなる ち||なくなる

私 の 生 を 支える 勤勉 なる 脈 動 が ― わたくし||せい||ささえる|きんべん||みゃく|どう|

止まって … 消え て … とまって|きえ|

ああ

脳 が 震え … のう||ふるえ

最初 に 私 たち が 倒し た 怠 惰 は 替え玉 で ― さいしょ||わたくし|||たおし||おこた|だ||かえだま|

こっち が 本物 だった って こと ? ||ほんもの|||

いや どちら が 本物 か なんて 次元 の 話 で は ない の かも しれ ない |||ほんもの|||じげん||はなし|||||||

つまり 怠 惰 の 大 罪 司教 は 複数 人 存在 する と |おこた|だ||だい|ざい|しきょう||ふくすう|じん|そんざい||

あるいは ―

指先 まで 含め た 100 人 が そろって ― ゆびさき||ふくめ||じん||

怠 惰 の 大 罪 司教 おこた|だ||だい|ざい|しきょう

( スバル ) 俺 が 巻き込 ん だ すばる|おれ||まきこ||

俺 が もっと 早く 気づ い て い れ ば 防 げ た おれ|||はやく|きづ||||||ふせ||

あれ が どんな 能力 な の か 分かって た |||のうりょく||||わかって|

俺 が … おれ|

スバル 殿 すばる|しんがり

おそらく 今 の あなた の 頭 に は ― |いま||||あたま||

さまざま な 考え が 浮か ん で おいで でしょ う ||かんがえ||うか|||||

いずれ も 生 半 ( なま なか ) な 感情 の もの で は ない はず ||せい|はん||||かんじょう||||||

ただ 不 粋 の 極み ながら 言わ せ て 頂き ます |ふ|いき||きわみ||いわ|||いただき|

戦え たたかえ

後悔 が あ ろ う と 悔恨 ( かいこん ) に 打た れよ う と 戦え こうかい||||||かいこん|||うた||||たたかえ

戦う の だ と あらがう の だ と 己 に そう 定め た の で あれ ば ― たたかう||||||||おのれ|||さだめ|||||

全身 全 霊 で 戦え ぜんしん|ぜん|れい||たたかえ

1 秒 も 一瞬 も 刹那 も 諦め ず ― びょう||いっしゅん||せつな||あきらめ|

見据え た 勝利 に 貪欲 に 食らいつけ みすえ||しょうり||どんよく||くらいつけ

まだ 立てる の なら ば まだ 指 が 動く の なら ば ― |たてる|||||ゆび||うごく|||

まだ 牙 が 折れ て い ない の なら ば ― |きば||おれ||||||

立て 戦え たて|たたかえ

戦え と たたかえ|

強く なれ って 言う ん です か つよく|||いう|||

いいえ

強く あれ と つよく||

行き ます か いき||

ああ 行 こ う |ぎょう||

知恵 と 力 貸し て くれ ! ちえ||ちから|かし||

屋敷 と 村 の 人間 の 避難 を 始める ! 一刻 も 早く ! やしき||むら||にんげん||ひなん||はじめる|いっこく||はやく

今 なら まだ ― いま||

魔女 教 は 平原 が ガラ 空き に なって る こと に 気づ い て ない まじょ|きょう||へいげん||がら|あき||||||きづ|||

エミリア たち を 竜 車 に 乗せ て 街道 から 堂々 と 逃が せる はず だ |||りゅう|くるま||のせ||かいどう||どうどう||にが|||

エミリア 様 たち を 逃がし て 後 顧 の 憂い が なくなれ ば ― |さま|||にがし||あと|こ||うれい|||

魔女 教 の 討伐 に も 集中 できる まじょ|きょう||とうばつ|||しゅうちゅう|

弱点 背負って 戦う の って 大変 だ もん ね じゃくてん|せおって|たたかう|||たいへん|||

耳 が 痛 ( い て ) えよ みみ||つう|||

けど そう いう こと だ

ついで だ から もう 1 つ 言って おく けど |||||いって||

スバル き ゅん ― すばる||

早め に ユリウス と 仲直り し た ほう が いい よ ホント はや め||||なかなおり|||||||ほんと

( スバル ) 早 め も 何 も やり合った こと は 水 に 流し たよ すばる|はや|||なん||やりあった|||すい||ながし|

見 て た ろ み|||

とりあえず でしょ

本心 と 無意識 に 反発 が 残って る ほんしん||むいしき||はんぱつ||のこって|

ユリウス は 頼り に し て いい よ ||たより|||||

取 っつ き にくい し 分かり にくい の は 認める けど ね と|||||わかり||||みとめる||

ほら 早く |はやく

わ ー った よ |-||

あー …

その だ な 改めて ― |||あらためて

お前 に 言 っと か なきゃ いけ ない こと が … おまえ||げん|||||||

な っ

ん ?

♪ ~

~ ♪