×

Мы используем cookie-файлы, чтобы сделать работу LingQ лучше. Находясь на нашем сайте, вы соглашаетесь на наши правила обработки файлов «cookie».


image

ゴシック (Gosick), Gosick Episode 3

Gosick Episode 3

♪ ~

~ ♪

( 銃声 )

( 一弥 ( かず や ) ) う っ …

あ … はっ !

あ あっ !

モ … モーリス さん が …

はっ … ジュ リィ さん !

( ジュリィ ) 私 も 見つけ た の よ

壁 の ランプ に 隠し て あった こいつ を

( ネッド ) 君 の 銃 も 投げる ん だ

( ジュリィ ) な っ …

( ネッド ) ただ で さえ お互い 疑心 暗鬼 に なって る

それとも 武器 を 持って い たい 理由 が ある の かい ?

チッ

フンッ

( ジュリィ ) あっ … ( 一弥 ) す … すいません

( ジュリィ ) ん … ありがとう

さあ 行く わ よ

あっ はい

あ …

( ヴィクトリカ ) 久 城 ( くじょう )

君 帝国 軍人 の 三男 だ と 叫 ん で い た が ―

か の 国 で は 三男 は いる 意 味 が ある の か ?

言って おく けど ―

三男 だ けど 僕 が 一 番 成績 優秀 な ん だ から ね

か の 国 で は 優秀 な 三男 は 長男 に 昇格 する の か ?

し ・ ま ・ せ ・ ん !

そう 単なる 意地 だ よ

兄貴 たち ばかり が 優遇 さ れる もん だ から ―

対抗 しよ う と 思って 猛 勉強 し た ん だ

意地 … か

久 城 君 は 善人 な だけ で なく 素直 だ な

あ …

( ネッド ) う わ あっ ! ( 一弥 ) あっ !

( ジュリィ ) ネッド ! ?

( 一同 ) ハァ ハァ ハァ …

( ジュリィ ) あっ …

( 一弥 ) ネッド さん !

( ジュリィ ) う っ … あ …

う っ …

ダメ だ 脈 が ない

同じ … だ わ

( ヴィクトリカ ) こっち に 来 た まえ 久 城

( 一弥 ) え ? ちょっと 待って

ネッド さん の 死因 を 調べ ない と

いい から 来い 久 城

ヴィクトリカ こんな 時 まで

わがまま も いいかげん に … あっ

( ヴィクトリカ ) 怖い ん だ …

お 願い だ そば に 来 て

頼む 久 城

あ …

( 一弥 ) やっぱり …

ヴィクトリカ は ずっと おびえ て …

( 一弥 ) いっ ぐ っ !

このまま で は 殺さ れる ぞ

( 一弥 ) えっ ! ?

( ジュリィ ) どう し た の ?

説明 は 後 だ

走れ !

え えっ ! ? あっ !

あっ はっ …

( 一同 ) ハァ ハァ ハァ ハァ …

( ヴィクトリカ ) 手近 な 部屋 に 隠れろ

そして 武器 を 探す の だ

( 一同 ) ハァ ハァ …

ん ?

う っ …

( ヴィクトリカ ) 来る ぞ ( 一弥 ) あっ

ねっ ねえ ヴィクトリ …

( 物音 ) あっ …

( ネッド ) ヘヘッ

あっ

野 兎 ( の うさぎ ) は 狩ら なく て は いけ ない

俺 は ―

猟犬 だ から な !

う っ あっ !

( ネッド ) ふん っ

はっ !

う … う う …

ヴィクトリカ !

( ネッド ) な っ … ぐ っ

う あっ

( ヴィクトリカ ) あ あっ はっ … ( ジュリィ ) 逃げる わ よ !

待って くれ あれ を !

( ネッド ) う っ あっ ふ っ … ふん っ !

う あ あっ !

( ネッド ) ぐ あっ ! が っ あっ …

( ジュリィ ) うん ( ヴィクトリカ ) あ …

( 一弥 ) 行 こ う ! ( ヴィクトリカ ) は っ …

( 一同 ) ハァ ハァ ハァ …

( ジュリィ ) 無線 室 よ

はい これ

ありがとう

とても 大切 な もの な の ね

久 城

は いはい

ねえ ヴィクトリカ どう し て 分かった の ?

ネッド さん が 死 ん で ない って

そう よ あの 時 だって 脈 は 確か に 止まって た のに

あの 時 ?

う うん 何でも ない わ

テニス ボール だ よ

あの 男 は ずっと テニス ボール を 弄 ( もてあそ ) ん で い た

あれ で 強く 脇 を 締める と 一時的 に 脈 が 止まる の だ

ああ …

なるほど 最初 から 分かって い た から ―

彼 を 呼 ん だ の ね

“ 怖い から そば に い て ” って

( ヴィクトリカ ) むっ あれ は 本心 で は ない

ああ でも 言わ ない と この 帝国 軍人 の 三男 が ―

動 こ う と し なかった から だ

う う … その 呼び 方 ―

人 から さ れる と なんか 腹 立つ ん です けど

( ヴィクトリカ ) だ が 三男 だ ろ う

( 一弥 ) そう だ けど …

( ジュリィ ) キャーッ ! ( 一弥 ) あっ ?

( ジュリィ ) う っ あっ う う っ … ( ネッド ) フッ フフフ …

( ネッド ) ふん っ ! ( ジュリィ ) あっ う っ …

フッ …

( 一弥 ) ん っ

ヴィクトリカ 君 は この 中 へ

無線 で 助け を 呼 ん で ! ( ネッド ) ハハ …

( ヴィクトリカ ) だ が 久 城 君 は !

僕 が 君 を ここ へ 連れ て き た ん だ

( 一弥 ) 無事 に 帰す 責任 が … ( ヴィクトリカ ) 違う !

君 ここ に は 私 が 来 たかった の だ よ

私 が 招待 状 を 見つけ て 君 を だ ね …

僕 は 君 を 助け ない と ―

帝国 軍人 の 三男 と し て !

あっ …

う う … いや 違う

そう じゃ なく て ただ … ただ 僕 は ―

君 を 助け たい ん だ !

久 城 …

( ヴィクトリカ ) あ あっ ! ( 一弥 ) う う っ

( ドア を たたく 音 )

( ヴィクトリカ ) 久 城 頼む そば に い て !

( ヴィクトリカ ) 久 城 頼む そば に い て !

一緒に 帰 ろ う

1 人 じゃ イヤ だ よ 久 城 !

う っ …

ヘヘ …

う う っ う わ あっ !

( ネッド ) う あっ ! ( 一弥 ) ぐ っ ぐ う っ !

( ネッド ) ぐ っ ふん !

( 一弥 ) ぐ あっ ! う っ …

( ネッド ) ハァ … ハァ …

ふん ! ふん ! ふん !

ふん ! ふん !

( 一弥 ) あの 時 みたい だ …

倒れ た まま で 何 も でき なく って

でも あの 時 と 違う の は …

ここ で 倒れ たら 全て は 終わる

僕 の 命 だけ じゃ ない

ヴィクトリカ まで !

( 一弥 ) う っ !

ぬ っ … ぐ あっ

ええ いっ !

て いっ ! だ あっ !

( もみ合う 声 )

( 一弥 ) う わ あっ ぐ っ …

ヘヘッ …

くっ …

ヘヘ … ぐ あっ

あっ …

が っ あっ あ … ああ …

う っ う う っ ああ … う っ

ハハッ …

は ぁ …

大丈夫 ? 少年

はっ ヴィクトリカ !

フッ …

( ドア が 開く 音 ) は っ …

ヘヘッ

久 城 …

はっ

ん …

見 た ところ どうやら 無事 の よう だ ね 君

( 一弥 ) うん

何 を 見 て いる の ?

( ヴィクトリカ ) 美しい もの は 嫌い じゃ ない の だ よ

あ …

フフ …

あっ

( グレ ヴィール ) お嬢さん お手 を

( ジュリィ ) あなた は ?

名 警部 です

あっ

はっ …

( ジュリィ ) どう し て 分かった の ? ―

犯人 が 私 だって

( ヴィクトリカ ) あなた は ウソ を つい た

自己 紹介 の 際 資産 家 の 令嬢 だ と

( 一弥 ) なんで それ が ウソ だ って ?

( ヴィクトリカ ) この 人 の 癖 は こう だ

少し 歩く と ターン する 動き

な ?

“ な ? ” って 何 が ?

これ は 広い 屋敷 で 育った 人間 の 動き で は ない

( ジュリィ ) あっ … ( ヴィクトリカ ) 5 歩 歩く と ―

壁 に ぶつかる ほど 狭い 場所 に 居 続け た 人 間 が 持つ 癖 な の だ よ

( ジュリィ ) ん …

例えば 刑務所 の 独房 もしくは 病室 ―

屋敷 の 屋根 裏 部屋

( グレ ヴィール ) ん ? お っ ほん

今 の は 一般 論 だ 深い 意味 は ない

えっ どう いう こと ?

続けよ う もう 1 つ 大事 な こと が ある

モーリス を 撃った 武器

あなた は あれ を 最初 から 持って い た

えっ ! ?

( ヴィクトリカ ) 久 城 君 ラウンジ で これ が ―

君 の 頭 に 当たった の を 覚え て いる か ?

( 一弥 ) うん 相当 痛かった から ね

( ヴィクトリカ ) しか し ―

私 が この バッグ を 拾った 時 に は ―

まるで 羽根 の よう に 軽かった

( 一弥 ) ああ … ( ジュリィ ) う っ

は ぁ …

私 たち は 皆 孤児 だった わ

10 年 前 鉄 格子 の はめ られ た 黒い 馬車 に 乗 せ られ て …

意識 を 失い あの 呪わ れ た 船 で 目覚め た

国籍 が 違った から 会話 すら おぼつかなかった けど ―

同じ 境遇 だ から こそ 通じ合 える もの も あった

なのに …

( 雷鳴 )

( イタリア 人 の 少年 ) おい 誰 が 殺し た ん だ ?

( ドイツ 人 の 少年 ) 誰 が って …

( フランス 人 の 少女 ) この 船 に は 私 たち しか い ない

この 中 に 犯 人 が いる の よ !

( 一同 ) えっ ! ?

( ジュリィ ) あいつ の 死 を きっかけ に ―

私 たち は お互い を 疑り 合い ―

そして ―

殺し 合った

( 機関 銃 の 音 )

( ジュリィ ) それ で …

( リィ ) あっ う っ … ( アレックス ) 血 が 出 てる

待って 今 …

( リィ ) う っ あっ …

( アレックス ) えっ ? 私 に くれる の ?

( リィ ) うん

だって それ 大切 な もの だって …

( リィ ) うん

( ジュリィ ) そんな 中 で も 小さな 友情 を 見つけ て

( アレックス ) ん …

( アレックス ) ん っ ( リィ ) あっ …

置 い て いか ない 一緒 に 行く

一緒に 逃げる ん だ !

( ジュリィ ) 折れ そう に なる 心 を 支え合って ―

やっと たどりつ い た 場所 は …

( イタリア 人 の 少年 ) あった ぞ 無線 室 だ !

もう すぐ 助かる から ね

( 一同 ) あっ …

( モーリス ) よう こそ 勇敢 な 野 兎 たち よ

( 拍手 )

( 男性 ) 同盟 国 は どこ だ ?

( 男性 ) 国籍 を 言え ! どの 兎 が 生き残った ?

( ヒューイ ) フランス と イタリア ―

アメリカ ( アレックス ) あっ …

( ヒューイ ) それ に ソヴュール だ よ

( アレックス ) あんた は !

ああ 彼 は イギリス そして 猟犬 だ

彼 は 十分 に 活躍 し て くれ た よ

野 兎 を 混乱 さ せ 追い込む 役目 を ね

ヘヘッ

( ロクサーヌ ) 1 人 の 青年 が もう すぐ 死ぬ

それ が 全て の 始まり

世界 は 石 と なって 転がり 始める

( アレックス ) はっ

( 男性 ) ロクサーヌ 様

( ロクサーヌ ) これ にて “ 野 兎 走り ” を 終える

直ちに 箱 を 沈め お告げ どおり に 行動 せよ !

そして 野 兎 たち は 太ら せ よ !

( グレ ヴィール ) “ 野 兎 走り ” だ と ?

( ヴィクトリカ ) 恐らく 大規模 な 占い だった と 推測 さ れる が

( ジュリィ ) 占い ?

ロクサーヌ は 占い の 道具 と し て 野 兎 を 飼って い た

猟犬 を 中 に 放ち ―

どの 野 兎 が 生き残る か で 未来 を 予知 する ため に

その 野 兎 が 私 たち だった ?

うむ 材料 と なる 混沌 ( カオス ) の 欠 片 ( かけら ) が いく つ か ある

世界 中 から 集め られ た 11 の 国籍 の 孤児 たち

ロクサーヌ の 意味 深 な 言葉

そして ―

この 事件 は 10 年 前 の 春 に 起こった と いう こと

( 一弥 ) あっ 10 年 前 と いえ ば ―

サラエボ 事件 が あって 世界 大戦 が 起こって …

あっ 関係ない よ ね

いい や それ が 答え な の だ よ

( 一弥 ) えっ ?

( ヴィクトリカ ) 1914 年 6 月 末

オーストリア 皇太子 が サラエボ で 暗殺 さ れる 事件 が あった

それ を 引き金 と し て 戦争 が 起き た 時 ―

政府 関係 者 は 占い 師 を 使い 世界 の 未来 を 読 も う と し た

大規模 な 舞台 Queen Berry 号 と いう 箱 を 用意 し ―

それぞれ の 国 を 担った 野 兎 を 放って

( ジュリィ ) そんな !

( ヴィクトリカ ) おい 中途半端 な 秀才 の 久 城

戦争 の 結果 を 言って み た まえ

( 一弥 ) あの ねえ … もう

世界 大戦 は 連合 国 の 勝利 に 終わった よ

その 国名 は ?

えー と フランス と イタリア イギリス アメリカ

あと は ソヴュール … え ! ?

( 2 人 ) あ …

占い は 当たった の だ よ

あいつ ら は 私 たち の 動き を 基 に その 後 の 政治 を 動かし た の ね

は ぁ …

私 は ショック から 回復 でき ず に ―

長い 間 サナトリウム に い た わ

狭い 部屋 …

あなた の 言う とおり 5 歩 しか 歩 け ない よう な

私 たち は 皆 ばく大 な お 金 を 渡さ れ て い た

“ 太ら せろ ” の 言葉 どおり ね

退院 し た 私 は その お 金 で NQueen Berry 号 …

あの 箱 を 造った の

ねえ 小さな 探偵 さん

いつ から 私 が 犯人 だって 気づ い た の ?

( ヴィクトリカ ) 最初 に 疑った の は ―

あの ラウンジ で 目覚め た 時

( ジュリィ ) え ?

( ヴィクトリカ ) あなた は ドア に 鍵 が かかって いる と 騒 い だ が ―

あれ は ウソ だった

客 を 部屋 に 足止め し 脅し の 文句 を 見せ ―

これ が 何 の 儀式 な の か を 教える ため の

なるほど ね

あなた が 少年 の 手 を しっかり 握って た 理由 が 分かった わ

( ヴィクトリカ ) ん ?

犯人 と は 知ら ず に 私 と 仲良く しゃべって い た から

そう でしょ う ?

( ヴィクトリカ ) ふん ( 一弥 ) ヴィクトリカ

もう いい だ ろ う 時間 だ

( ドア が 閉まる 音 )

( グレ ヴィール ) ん ? あれ は ?

( 警官 ) はい ロクサーヌ 殺し の メイド が 捕まった よう です

( ジュリィ ) あ …

リ … リィ ?

そう リィ も やった の ね

10 年 後 に 復讐 ( ふく しゅう ) を

( ジュリィ ) リィ ! ( リィ ) はっ あ …

( リィ ) あっ ( 警官 ) ああ

あっ ! ああ …

ん …

( 一弥 ) ヴィクトリ カー !

( ヴィクトリカ の あくび )

何 だ ね 騒々しい

( 一弥 ) ハァ ハァ ハァ ハァ …

これ 見 て よ ヴィクトリカ !

“ またまた お 手柄 ブロワ 警部 ”

“ Queen Berry 号 事件 見事 解決 ”

君 の 通報 で 犯人 が 捕まった のに ―

その 後 の 推理 も 君 が 警察 で 説明 し た こと そのまま だ よ !

( あくび )

兄 は 俗 物 だ から な

そう だ よ 大体 あの 警部 は …

ん ? ちょっと 待った

ヴィクトリカ 今 何て 言った ?

“ 兄 は 俗 物 だ ” と 言った が

( 一弥 ) ああ そう … って え えー っ ! ?

まあ 兄妹 と いって も ―

腹違い で は ある が ね

あっ …

彼 は ブロワ 侯爵 家 の 嫡男 様 だ

そして め かけ だった 私 の 母 は 政府 に にらま れ た 危険 人物

私 は ブロワ 家 の 屋敷 の 奥深く に 隔離 さ れ て 育った

そして この 学園 に 入れ られ て から も ―

ブロワ 侯爵 様 の 外出 許可 なし に は ―

ここ から 出 られ ない よう に なって いる の だ

私 は 捕らわれ の 姫 な の だ よ

どう だ 似合わ ない だ ろ う ?

あ …

( あくび )

そう いう わけ で 姫 は 退屈 し て いる

うん … ん ?

君 ちょっと 下界 に 下り て 不思議 な 事件 を 探し て こい

( 一弥 ) そんな 突然 言わ れ て も !

あ あー っ つまら ん ! 退屈 すぎ て 死ぬ かも しれ ない !

久 城 君 ただ で さえ 少ない 友達 が 1 人 減って しまう ぞ

あっ …

( 一弥 ) 友達 …

フッ ねえ ヴィクトリカ

あっ う っ … わ あっ

ちょ っ ちょっと ヴィクトリカ

死 ん だ の ? 退屈 で 死 ん だ の ? ちょっと …

ん ?

( 寝息 )

ね … 寝 てる ?

は ぁ …

( 一弥 ) 捕らわれ の ヴィクトリカ

不思議 な 不思議 な ヴィクトリカ

まだ 分から ない こと ばかり だ けど これ だけ は 分かる

ヴィクトリカ は ―

ヴィクトリカ は 僕 の 友達

ねえ ヴィクトリカ

いつか また 2 人 で 外 に 出かけよ う

そして また 海 に きらめく 光 を 見よ う

約束 だ ぞ

えっ え えー っ ! ?

( ヴィクトリカ ) ふう …

♪ ~

~ ♪

( 一弥 ) 転入 生 の アブリル って いい 子 な ん だ よ

す っ ごく 大人っぽく て

( ヴィクトリカ ) 久 城

発 情 する なら よそ で やって くれ ない か

( 一弥 ) は … 発 情 ! ?


Gosick Episode 3 gosick|episode Gosick Episode 3

♪ ~

~ ♪

( 銃声 ) じゅうせい

( 一弥 ( かず や ) ) う っ … かずや||||

あ … はっ ! Ah ... ha ..!

あ あっ !

モ … モーリス さん が … M-Maurice is...

はっ … ジュ リィ さん ! Ha ... Julie!

( ジュリィ ) 私 も 見つけ た の よ |わたくし||みつけ||| I found one hidden in a wall lamp myself.

壁 の ランプ に 隠し て あった こいつ を かべ||らんぷ||かくし|||| I found this hidden in a lamp on the wall.

( ネッド ) 君 の 銃 も 投げる ん だ |きみ||じゅう||なげる||

( ジュリィ ) な っ …

( ネッド ) ただ で さえ お互い 疑心 暗鬼 に なって る ||||おたがい|ぎしん|あんき||| Our situation is bad enough without suspecting each other.

それとも 武器 を 持って い たい 理由 が ある の かい ? |ぶき||もって|||りゆう|||| Unless you have a reason for wanting to carry a weapon?

チッ dang

フンッ

( ジュリィ ) あっ … ( 一弥 ) す … すいません ||かずや|| (I'm sorry.

( ジュリィ ) ん … ありがとう (Thank you.

さあ 行く わ よ |いく|| Thank you.

あっ はい Uh, sure.

あ …

( ヴィクトリカ ) 久 城 ( くじょう ) |ひさ|しろ| Kujō, you were screaming about being the third son of an imperial soldier.

君 帝国 軍人 の 三男 だ と 叫 ん で い た が ― きみ|ていこく|ぐんじん||さんなん|||さけ||||| You exclaimed that you were the third son of an Imperial soldier.

か の 国 で は 三男 は いる 意 味 が ある の か ? ||くに|||さんなん|||い|あじ|||| In your country, is there any special significance to being the third son?

言って おく けど ― いって|| But I'm gonna say this once and for all.

三男 だ けど 僕 が 一 番 成績 優秀 な ん だ から ね さんなん|||ぼく||ひと|ばん|せいせき|ゆうしゅう||||| but I'll have you know that my academic record is better than that of my brothers.

か の 国 で は 優秀 な 三男 は 長男 に 昇格 する の か ? ||くに|||ゆうしゅう||さんなん||ちょうなん||しょうかく||| In your country, are superior third sons promoted to eldest sons?

し ・ ま ・ せ ・ ん ! Of course not!

そう 単なる 意地 だ よ |たんなる|いじ|| It was just... simple pride.

兄貴 たち ばかり が 優遇 さ れる もん だ から ― あにき||||ゆうぐう||||| My older brothers always got preferential treatment,

対抗 しよ う と 思って 猛 勉強 し た ん だ たいこう||||おもって|もう|べんきょう|||| I've been studying hard to compete with them.

意地 … か いじ| ... or ...

久 城 君 は 善人 な だけ で なく 素直 だ な ひさ|しろ|きみ||ぜんにん|||||すなお|| Kujō, you're not only a good person, you're candid.

あ …

( ネッド ) う わ あっ ! ( 一弥 ) あっ ! ||||かずや|

( ジュリィ ) ネッド ! ? (Ned! ?

( 一同 ) ハァ ハァ ハァ … いちどう||| Ned!

( ジュリィ ) あっ …

( 一弥 ) ネッド さん ! かずや|| Ned!

( ジュリィ ) う っ … あ …

う っ …

ダメ だ 脈 が ない だめ||みゃく|| Too late.

同じ … だ わ おなじ|| It's... the same.

( ヴィクトリカ ) こっち に 来 た まえ 久 城 |||らい|||ひさ|しろ (Come here, Hisashiro.

( 一弥 ) え ? ちょっと 待って かずや|||まって (Huh? Wait a minute.

ネッド さん の 死因 を 調べ ない と |||しいん||しらべ|| We need to find out how Mr. Ned died.

いい から 来い 久 城 ||こい|ひさ|しろ Never mind that. Get over here, Kujō.

ヴィクトリカ こんな 時 まで ||じ| Victorique, this isn't the time for that!

わがまま も いいかげん に … あっ You're being selfish.

( ヴィクトリカ ) 怖い ん だ … |こわい|| I'm scared.

お 願い だ そば に 来 て |ねがい||||らい| Please stand by me.

頼む 久 城 たのむ|ひさ|しろ Please, Kujō.

あ …

( 一弥 ) やっぱり … かずや| (I knew it...

ヴィクトリカ は ずっと おびえ て … Victorica has been frightened for a long time...

( 一弥 ) いっ ぐ っ ! かずや||| (Ichiya) Gugu!

このまま で は 殺さ れる ぞ |||ころさ|| At this rate, we'll be murdered, too!

( 一弥 ) えっ ! ? かずや| (What? ! ?

( ジュリィ ) どう し た の ? What's wrong?

説明 は 後 だ せつめい||あと| I'll explain later.

走れ ! はしれ Run!

え えっ ! ? あっ !

あっ はっ …

( 一同 ) ハァ ハァ ハァ ハァ … いちどう||||

( ヴィクトリカ ) 手近 な 部屋 に 隠れろ |てぢか||へや||かくれろ Let's hide in the nearest room!

そして 武器 を 探す の だ |ぶき||さがす|| And then we'll look for weapons.

( 一同 ) ハァ ハァ … いちどう||

ん ?

う っ …

( ヴィクトリカ ) 来る ぞ ( 一弥 ) あっ |くる||かずや|

ねっ ねえ ヴィクトリ … Hey, hey, Victori...

( 物音 ) あっ … ものおと|

( ネッド ) ヘヘッ (Ned) Heh heh heh.

あっ

野 兎 ( の うさぎ ) は 狩ら なく て は いけ ない の|うさぎ||||から||||| The hare must be hunted.

俺 は ― おれ|

猟犬 だ から な ! りょうけん||| Because they are hounds!

う っ あっ !

( ネッド ) ふん っ

はっ !

う … う う …

ヴィクトリカ ! Victorique!

( ネッド ) な っ … ぐ っ

う あっ

( ヴィクトリカ ) あ あっ はっ … ( ジュリィ ) 逃げる わ よ ! |||||にげる|| (Ah, haha ... (Julie) I'm going to run away!

待って くれ あれ を ! まって||| Wait, wait, wait, wait!

( ネッド ) う っ あっ ふ っ … ふん っ ! Get tha—

う あ あっ !

( ネッド ) ぐ あっ ! が っ あっ …

( ジュリィ ) うん ( ヴィクトリカ ) あ …

( 一弥 ) 行 こ う ! ( ヴィクトリカ ) は っ … かずや|ぎょう|||||

( 一同 ) ハァ ハァ ハァ … いちどう|||

( ジュリィ ) 無線 室 よ |むせん|しつ| (Radio room.

はい これ

ありがとう Thank you.

とても 大切 な もの な の ね |たいせつ||||| That must be very precious to you.

久 城 ひさ|しろ

は いはい

ねえ ヴィクトリカ どう し て 分かった の ? |||||わかった| Hey, Victorica, how did you know?

ネッド さん が 死 ん で ない って |||し|||| Mr. Ned is not dead.

そう よ あの 時 だって 脈 は 確か に 止まって た のに |||じ||みゃく||たしか||とまって|| Yes, because his pulse had definitely stopped.

あの 時 ? |じ That time?

う うん 何でも ない わ ||なんでも|| Nothing. Forget it.

テニス ボール だ よ てにす|ぼーる|| It's a tennis ball.

あの 男 は ずっと テニス ボール を 弄 ( もてあそ ) ん で い た |おとこ|||てにす|ぼーる||もてあそ||||| That man was fiddling with a tennis ball the whole time.

あれ で 強く 脇 を 締める と 一時的 に 脈 が 止まる の だ ||つよく|わき||しめる||いちじてき||みゃく||とまる|| If you squeeze the armpits too hard with that thing, it will temporarily stop the pulse.

ああ …

なるほど 最初 から 分かって い た から ― |さいしょ||わかって||| I see.

彼 を 呼 ん だ の ね かれ||よ|||| You called him.

“ 怖い から そば に い て ” って こわい|||||| "I'm scared. Stay close to me."

( ヴィクトリカ ) むっ あれ は 本心 で は ない ||||ほんしん||| (I didn't mean what I said.

ああ でも 言わ ない と この 帝国 軍人 の 三男 が ― ||いわ||||ていこく|ぐんじん||さんなん| If I hadn't acted like that, this third son of an imperial soldier wouldn't have moved.

動 こ う と し なかった から だ どう||||||| Because they didn't want to move.

う う … その 呼び 方 ― |||よび|かた Uu... that's what we call--

人 から さ れる と なんか 腹 立つ ん です けど じん||||||はら|たつ||| Something about being called that by another person pisses me off.

( ヴィクトリカ ) だ が 三男 だ ろ う |||さんなん||| But you are the third son.

( 一弥 ) そう だ けど … かずや||| I know, but...

( ジュリィ ) キャーッ ! ( 一弥 ) あっ ? ||かずや|

( ジュリィ ) う っ あっ う う っ … ( ネッド ) フッ フフフ …

( ネッド ) ふん っ ! ( ジュリィ ) あっ う っ …

フッ …

( 一弥 ) ん っ かずや||

ヴィクトリカ 君 は この 中 へ |きみ|||なか| Victorique, get in here!

無線 で 助け を 呼 ん で ! ( ネッド ) ハハ … むせん||たすけ||よ||||

( ヴィクトリカ ) だ が 久 城 君 は ! |||ひさ|しろ|きみ| But Kujō, what about you?!

僕 が 君 を ここ へ 連れ て き た ん だ ぼく||きみ||||つれ||||| I brought you here.

( 一弥 ) 無事 に 帰す 責任 が … ( ヴィクトリカ ) 違う ! かずや|ぶじ||きす|せきにん|||ちがう I have the responsibility to get you home safe-

君 ここ に は 私 が 来 たかった の だ よ きみ||||わたくし||らい|||| Wrong!

私 が 招待 状 を 見つけ て 君 を だ ね … わたくし||しょうたい|じょう||みつけ||きみ||| I found the invitation and showed it to you!

僕 は 君 を 助け ない と ― ぼく||きみ||たすけ|| Look, if I don't save you, my honor as the third son of an imperial soldier will be...

帝国 軍人 の 三男 と し て ! ていこく|ぐんじん||さんなん||| The third son of an Imperial soldier!

あっ … Oh ...

う う … いや 違う |||ちがう Uh... no, it's not.

そう じゃ なく て ただ … ただ 僕 は ― ||||||ぼく| No, no, it's not that, it's just... it's just, I...

君 を 助け たい ん だ ! きみ||たすけ||| I want to help you!

久 城 … ひさ|しろ Kujō!

( ヴィクトリカ ) あ あっ ! ( 一弥 ) う う っ |||かずや||| (Ah! (Ah!

( ドア を たたく 音 ) どあ|||おと Kujō! Please!

( ヴィクトリカ ) 久 城 頼む そば に い て ! |ひさ|しろ|たのむ|||| (Please stay close to me!

( ヴィクトリカ ) 久 城 頼む そば に い て ! |ひさ|しろ|たのむ|||| Be with me!

一緒に 帰 ろ う いっしょに|かえ|| Let's go home together.

1 人 じゃ イヤ だ よ 久 城 ! じん||いや|||ひさ|しろ I don't want to do it alone!

う っ …

ヘヘ …

う う っ う わ あっ !

( ネッド ) う あっ ! ( 一弥 ) ぐ っ ぐ う っ ! |||かずや|||||

( ネッド ) ぐ っ ふん !

( 一弥 ) ぐ あっ ! う っ … かずや||||

( ネッド ) ハァ … ハァ …

ふん ! ふん ! ふん !

ふん ! ふん !

( 一弥 ) あの 時 みたい だ … かずや||じ|| It's like that one time...

倒れ た まま で 何 も でき なく って たおれ||||なん|||| I just fell down, and I couldn't do anything.

でも あの 時 と 違う の は … ||じ||ちがう|| But what's different from then...

ここ で 倒れ たら 全て は 終わる ||たおれ||すべて||おわる If you fall here, it's all over.

僕 の 命 だけ じゃ ない ぼく||いのち||| It's not just my life.

ヴィクトリカ まで ! Victorique's too!

( 一弥 ) う っ ! かずや||

ぬ っ … ぐ あっ

ええ いっ !

て いっ ! だ あっ !

( もみ合う 声 ) もみあう|こえ

( 一弥 ) う わ あっ ぐ っ … かずや|||||

ヘヘッ …

くっ …

ヘヘ … ぐ あっ

あっ …

が っ あっ あ … ああ …

う っ う う っ ああ … う っ

ハハッ …

は ぁ …

大丈夫 ? 少年 だいじょうぶ|しょうねん Are you okay, boy?

はっ ヴィクトリカ ! Ha ha, Victorica!

フッ …

( ドア が 開く 音 ) は っ … どあ||あく|おと||

ヘヘッ

久 城 … ひさ|しろ

はっ

ん …

見 た ところ どうやら 無事 の よう だ ね 君 み||||ぶじ|||||きみ It appears that you're out of danger.

( 一弥 ) うん かずや| Yeah.

何 を 見 て いる の ? なん||み||| What are you looking at?

( ヴィクトリカ ) 美しい もの は 嫌い じゃ ない の だ よ |うつくしい|||きらい||||| I don't dislike beautiful things.

あ … Oh ...

フフ …

あっ

( グレ ヴィール ) お嬢さん お手 を ||おじょうさん|おて| Your hand, my lady...

( ジュリィ ) あなた は ? Who might you be?

名 警部 です な|けいぶ| A famous inspector.

あっ

はっ …

( ジュリィ ) どう し て 分かった の ? ― ||||わかった| How did you know that I was the culprit?

犯人 が 私 だって はんにん||わたくし| I'm the one who did it.

( ヴィクトリカ ) あなた は ウソ を つい た |||うそ||| You lied.

自己 紹介 の 際 資産 家 の 令嬢 だ と じこ|しょうかい||さい|しさん|いえ||れいじょう|| You introduced yourself as the daughter of a wealthy person.

( 一弥 ) なんで それ が ウソ だ って ? かずや||||うそ|| How do you know that's a lie?

( ヴィクトリカ ) この 人 の 癖 は こう だ ||じん||くせ||| She has this one habit.

少し 歩く と ターン する 動き すこし|あるく||たーん||うごき She walks a few paces, turns around, and comes back.

な ? Right?

“ な ? ” って 何 が ? ||なん| What about it?

これ は 広い 屋敷 で 育った 人間 の 動き で は ない ||ひろい|やしき||そだった|にんげん||うごき||| A person who grew up in a spacious mansion would not move like that.

( ジュリィ ) あっ … ( ヴィクトリカ ) 5 歩 歩く と ― |||ふ|あるく| It's the habit of someone who's spent a long time

壁 に ぶつかる ほど 狭い 場所 に 居 続け た 人 間 が 持つ 癖 な の だ よ かべ||||せまい|ばしょ||い|つづけ||じん|あいだ||もつ|くせ|||| It's a habit of people who've been in places so small they've run into walls.

( ジュリィ ) ん … (Yeah...

例えば 刑務所 の 独房 もしくは 病室 ― たとえば|けいむしょ||どくぼう||びょうしつ For example, a prison cell, a hospital room, or the attic in a mansion.

屋敷 の 屋根 裏 部屋 やしき||やね|うら|へや Roof room of the mansion

( グレ ヴィール ) ん ? お っ ほん

今 の は 一般 論 だ 深い 意味 は ない いま|||いっぱん|ろん||ふかい|いみ|| That was just a generalization.

えっ どう いう こと ? Eh? What do you mean?

続けよ う もう 1 つ 大事 な こと が ある つづけよ||||だいじ|||| Moving on.

モーリス を 撃った 武器 ||うった|ぶき The gun you used to shoot Maurice...

あなた は あれ を 最初 から 持って い た ||||さいしょ||もって|| You had it on you the whole time.

えっ ! ?

( ヴィクトリカ ) 久 城 君 ラウンジ で これ が ― |ひさ|しろ|きみ|||| Kujō, do you remember getting hit in the head with that in the lounge?

君 の 頭 に 当たった の を 覚え て いる か ? きみ||あたま||あたった|||おぼえ||| Do you remember when I hit you on the head?

( 一弥 ) うん 相当 痛かった から ね かずや||そうとう|いたかった|| Yeah, it really hurt.

( ヴィクトリカ ) しか し ― However, when I picked the purse up, it was as light as a feather.

私 が この バッグ を 拾った 時 に は ― わたくし|||ばっぐ||ひろった|じ|| When I picked up this bag...

まるで 羽根 の よう に 軽かった |はね||||かるかった It was as light as a feather.

( 一弥 ) ああ … ( ジュリィ ) う っ かずや|||| (Oh...

は ぁ …

私 たち は 皆 孤児 だった わ わたくし|||みな|こじ|| We were all orphans.

10 年 前 鉄 格子 の はめ られ た 黒い 馬車 に 乗 せ られ て … とし|ぜん|くろがね|こうし|||||くろい|ばしゃ||じょう||| Ten years ago, I was put on a black, iron-barred carriage.

意識 を 失い あの 呪わ れ た 船 で 目覚め た いしき||うしない||のろわ|||せん||めざめ| I lost consciousness and woke up on that cursed ship.

国籍 が 違った から 会話 すら おぼつかなかった けど ― こくせき||ちがった||かいわ||| I couldn't even speak to him because he was from a different country, but...

同じ 境遇 だ から こそ 通じ合 える もの も あった おなじ|きょうぐう||||つうじあ|||| But because our circumstances were the same, we were able to communicate.

なのに … And yet...

( 雷鳴 ) らいめい (THUNDER RUMBLING)

( イタリア 人 の 少年 ) おい 誰 が 殺し た ん だ ? いたりあ|じん||しょうねん||だれ||ころし||| Hey! Who killed him?!

( ドイツ 人 の 少年 ) 誰 が って … どいつ|じん||しょうねん|だれ|| What do you mean, "Who?!"

( フランス 人 の 少女 ) この 船 に は 私 たち しか い ない ふらんす|じん||しょうじょ||せん|||わたくし|||| We're the only ones on this ship.

この 中 に 犯 人 が いる の よ ! |なか||はん|じん|||| One of us is the killer!

( 一同 ) えっ ! ? いちどう|

( ジュリィ ) あいつ の 死 を きっかけ に ― |||し||| His death was the catalyst that drove us to suspect each other...

私 たち は お互い を 疑り 合い ― わたくし|||おたがい||うたぐり|あい We suspect each other.

そして ― And...

殺し 合った ころし|あった ...murder each other.

( 機関 銃 の 音 ) きかん|じゅう||おと

( ジュリィ ) それ で … But even so...

( リィ ) あっ う っ … ( アレックス ) 血 が 出 てる |||||ち||だ| (You're bleeding.

待って 今 … まって|いま Wait here, while I...

( リィ ) う っ あっ …

( アレックス ) えっ ? 私 に くれる の ? ||わたくし||| (What? You're giving it to me?

( リィ ) うん

だって それ 大切 な もの だって … ||たいせつ||| But you said it's precious to you.

( リィ ) うん (Yeah.

( ジュリィ ) そんな 中 で も 小さな 友情 を 見つけ て ||なか|||ちいさな|ゆうじょう||みつけ| Even amongst the bloodshed, I found a modicum of friendship.

( アレックス ) ん … (Alex.

( アレックス ) ん っ ( リィ ) あっ …

置 い て いか ない 一緒 に 行く お|||||いっしょ||いく I'm not leaving you here.

一緒に 逃げる ん だ ! いっしょに|にげる|| We're escaping together!

( ジュリィ ) 折れ そう に なる 心 を 支え合って ― |おれ||||こころ||ささえあって My mind was on the verge of snapping, but I held it at bay, and we finally arrived...

やっと たどりつ い た 場所 は … ||||ばしょ| I finally found a place where I ...

( イタリア 人 の 少年 ) あった ぞ 無線 室 だ ! いたりあ|じん||しょうねん|||むせん|しつ| There it is! The radio room!

もう すぐ 助かる から ね ||たすかる|| Help will be here soon!

( 一同 ) あっ … いちどう| (Ah...

( モーリス ) よう こそ 勇敢 な 野 兎 たち よ |||ゆうかん||の|うさぎ|| Welcome, courageous Hares!

( 拍手 ) はくしゅ (Applause)

( 男性 ) 同盟 国 は どこ だ ? だんせい|どうめい|くに||| Where's my ally?!

( 男性 ) 国籍 を 言え ! どの 兎 が 生き残った ? だんせい|こくせき||いえ||うさぎ||いきのこった Tell us their nationalities!

( ヒューイ ) フランス と イタリア ― |ふらんす||いたりあ

アメリカ ( アレックス ) あっ … あめりか||

( ヒューイ ) それ に ソヴュール だ よ ...and Sauville.

( アレックス ) あんた は ! You!

ああ 彼 は イギリス そして 猟犬 だ |かれ||いぎりす||りょうけん| Oh, he's England... and the Hunting Dog.

彼 は 十分 に 活躍 し て くれ た よ かれ||じゅうぶん||かつやく||||| He performed his role splendidly.

野 兎 を 混乱 さ せ 追い込む 役目 を ね の|うさぎ||こんらん|||おいこむ|やくめ|| That is, he threw you Hares into a state of chaos and drove you into a corner.

ヘヘッ

( ロクサーヌ ) 1 人 の 青年 が もう すぐ 死ぬ |じん||せいねん||||しぬ A young man will die soon.

それ が 全て の 始まり ||すべて||はじまり That death will be the beginning of everything.

世界 は 石 と なって 転がり 始める せかい||いし|||ころがり|はじめる The world will turn to stone and start to tumble.

( アレックス ) はっ

( 男性 ) ロクサーヌ 様 だんせい||さま Lady Roxane!

( ロクサーヌ ) これ にて “ 野 兎 走り ” を 終える |||の|うさぎ|はしり||おえる The Running of the Hares will end here.

直ちに 箱 を 沈め お告げ どおり に 行動 せよ ! ただちに|はこ||しずめ|おつげ|||こうどう| Sink the box immediately and fulfill the revelation!

そして 野 兎 たち は 太ら せ よ ! |の|うさぎ|||ふとら|| Then fatten up the Hares!

( グレ ヴィール ) “ 野 兎 走り ” だ と ? ||の|うさぎ|はしり|| The Running of the Hares, you say?

( ヴィクトリカ ) 恐らく 大規模 な 占い だった と 推測 さ れる が |おそらく|だいきぼ||うらない|||すいそく||| We can surmise that it refers to a large-scale omen.

( ジュリィ ) 占い ? |うらない Omen?!

ロクサーヌ は 占い の 道具 と し て 野 兎 を 飼って い た ||うらない||どうぐ||||の|うさぎ||かって|| Roxane raised hares and used them as an augury tool.

猟犬 を 中 に 放ち ― りょうけん||なか||はなち They let the hounds in.

どの 野 兎 が 生き残る か で 未来 を 予知 する ため に |の|うさぎ||いきのこる|||みらい||よち||| and predict the future based on which hares survived.

その 野 兎 が 私 たち だった ? |の|うさぎ||わたくし|| And we were the Hares?!

うむ 材料 と なる 混沌 ( カオス ) の 欠 片 ( かけら ) が いく つ か ある |ざいりょう|||こんとん|かおす||けつ|かた|||||| Mm. I have some pieces of chaos to make up the ingredients.

世界 中 から 集め られ た 11 の 国籍 の 孤児 たち せかい|なか||あつめ||||こくせき||こじ| The orphans who were gathered from eleven countries around the world...

ロクサーヌ の 意味 深 な 言葉 ||いみ|ふか||ことば The meaningful words of Roxane and her people...

そして ― And -

この 事件 は 10 年 前 の 春 に 起こった と いう こと |じけん||とし|ぜん||はる||おこった||| This incident took place ten years ago in the spring.

( 一弥 ) あっ 10 年 前 と いえ ば ― かずや||とし|ぜん||| (Oh, let's say 10 years ago...

サラエボ 事件 が あって 世界 大戦 が 起こって … |じけん|||せかい|たいせん||おこって There was that incident in Sarajevo which triggered the Great War.

あっ 関係ない よ ね |かんけいない|| But that has no connection, right?

いい や それ が 答え な の だ よ ||||こたえ|||| No, that is the answer.

( 一弥 ) えっ ? かずや| (What?

( ヴィクトリカ ) 1914 年 6 月 末 |とし|つき|すえ At the end of June 1914, the Archduke of Austria was assassinated in Sarajevo.

オーストリア 皇太子 が サラエボ で 暗殺 さ れる 事件 が あった おーすとりあ|こうたいし||||あんさつ|||じけん|| There was an assassination attempt on the Austrian Crown Prince in Sarajevo.

それ を 引き金 と し て 戦争 が 起き た 時 ― ||ひきがね||||せんそう||おき||じ When this triggered a war,

政府 関係 者 は 占い 師 を 使い 世界 の 未来 を 読 も う と し た せいふ|かんけい|もの||うらない|し||つかい|せかい||みらい||よ||||| people in the government used fortune-tellers in an attempt to read the future of the world.

大規模 な 舞台 Queen Berry 号 と いう 箱 を 用意 し ― だいきぼ||ぶたい|queen|berry|ごう|||はこ||ようい| It was a large-scale stage.

それぞれ の 国 を 担った 野 兎 を 放って ||くに||になった|の|うさぎ||はなって and let loose the chosen hares of each nation.

( ジュリィ ) そんな ! That's just...

( ヴィクトリカ ) おい 中途半端 な 秀才 の 久 城 ||ちゅうとはんぱ||しゅうさい||ひさ|しろ Hey, halfway-bright Kujō, tell us the outcome of the war.

戦争 の 結果 を 言って み た まえ せんそう||けっか||いって||| Tell me how the war turned out.

( 一弥 ) あの ねえ … もう かずや||| Excuse me!

世界 大戦 は 連合 国 の 勝利 に 終わった よ せかい|たいせん||れんごう|くに||しょうり||おわった| The World War ended in a victory for the Allies.

その 国名 は ? |こくめい| And those countries were...?

えー と フランス と イタリア イギリス アメリカ ||ふらんす||いたりあ|いぎりす|あめりか Um... France, Italy, England, America, and Sauville...

あと は ソヴュール … え ! ? And then there's Sauveur... What! ?

( 2 人 ) あ … じん|

占い は 当たった の だ よ うらない||あたった||| The prediction was right.

あいつ ら は 私 たち の 動き を 基 に その 後 の 政治 を 動かし た の ね |||わたくし|||うごき||もと|||あと||せいじ||うごかし||| Then they based their political activity afterwards on our actions that night.

は ぁ …

私 は ショック から 回復 でき ず に ― わたくし||しょっく||かいふく||| I couldn't recover from the shock and spent a long time in a sanatorium.

長い 間 サナトリウム に い た わ ながい|あいだ||||| I spent a lot of time in the sanatorium.

狭い 部屋 … せまい|へや In a tiny room...

あなた の 言う とおり 5 歩 しか 歩 け ない よう な ||いう||ふ||ふ|||| Like you said, I couldn't walk more than five paces...

私 たち は 皆 ばく大 な お 金 を 渡さ れ て い た わたくし|||みな|ばくだい|||きむ||わたさ|||| We were all given an enormous sum of money.

“ 太ら せろ ” の 言葉 どおり ね ふとら|||ことば|| Just as she said, "Fatten up the hares."

退院 し た 私 は その お 金 で \ NQueen Berry 号 … たいいん|||わたくし||||きむ||nqueen|berry|ごう When I was released from the hospital,

あの 箱 を 造った の |はこ||つくった| I built that box.

ねえ 小さな 探偵 さん |ちいさな|たんてい| Tell me, little detective, when did you realize that I was behind it?

いつ から 私 が 犯人 だって 気づ い た の ? ||わたくし||はんにん||きづ||| Since when did you know it was me?

( ヴィクトリカ ) 最初 に 疑った の は ― |さいしょ||うたがった|| I first suspected you when we woke up in that lounge.

あの ラウンジ で 目覚め た 時 |||めざめ||じ When I woke up in that lounge.

( ジュリィ ) え ?

( ヴィクトリカ ) あなた は ドア に 鍵 が かかって いる と 騒 い だ が ― |||どあ||かぎ|||||さわ||| You made a fuss about the door being locked, but that was a lie.

あれ は ウソ だった ||うそ|

客 を 部屋 に 足止め し 脅し の 文句 を 見せ ― きゃく||へや||あしどめ||おどし||もんく||みせ You persuaded the guests to stay in the room and showed us the threatening words

これ が 何 の 儀式 な の か を 教える ため の ||なん||ぎしき|||||おしえる|| so that we would think it was some sort of ritual.

なるほど ね I see...

あなた が 少年 の 手 を しっかり 握って た 理由 が 分かった わ ||しょうねん||て|||にぎって||りゆう||わかった| I understand why you held the boy's hand firmly.

( ヴィクトリカ ) ん ?

犯人 と は 知ら ず に 私 と 仲良く しゃべって い た から はんにん|||しら|||わたくし||なかよく|||| It's because he spoke to me amiably, not knowing I was the culprit.

そう でしょ う ? Isn't that right?

( ヴィクトリカ ) ふん ( 一弥 ) ヴィクトリカ ||かずや| Victorique...

もう いい だ ろ う 時間 だ |||||じかん| All right, that's enough. It's time to go.

( ドア が 閉まる 音 ) どあ||しまる|おと (door closing sound)

( グレ ヴィール ) ん ? あれ は ?

( 警官 ) はい ロクサーヌ 殺し の メイド が 捕まった よう です けいかん|||ころし||||つかまった|| It seems that the maid who murdered Roxane has been captured.

( ジュリィ ) あ …

リ … リィ ?

そう リィ も やった の ね Ah, so Lee also took revenge, ten years later...

10 年 後 に 復讐 ( ふく しゅう ) を とし|あと||ふくしゅう||| Revenge after 10 years

( ジュリィ ) リィ ! ( リィ ) はっ あ … (Ri! (Ah...

( リィ ) あっ ( 警官 ) ああ ||けいかん| (Ah...

あっ ! ああ …

ん …

( 一弥 ) ヴィクトリ カー ! かずや||かー Victorique!

( ヴィクトリカ の あくび ) (Victorica's yawn.)

何 だ ね 騒々しい なん|||そうぞうしい What are you kicking up a racket for?

( 一弥 ) ハァ ハァ ハァ ハァ … かずや||||

これ 見 て よ ヴィクトリカ ! |み||| Look at this, Victorique!

“ またまた お 手柄 ブロワ 警部 ” ||てがら||けいぶ Another job well done for Inspector Blois!

“ Queen Berry 号 事件 見事 解決 ” queen|berry|ごう|じけん|みごと|かいけつ He splendidly solved the affair of the Queen Berry!

君 の 通報 で 犯人 が 捕まった のに ― きみ||つうほう||はんにん||つかまった| The police caught the criminal because you tipped them off!

その 後 の 推理 も 君 が 警察 で 説明 し た こと そのまま だ よ ! |あと||すいり||きみ||けいさつ||せつめい|||||| Your deductive reasoning, everything you explained to them, is all right here!

( あくび )

兄 は 俗 物 だ から な あに||ぞく|ぶつ||| My brother is an egomaniac.

そう だ よ 大体 あの 警部 は … |||だいたい||けいぶ| Exactly! That inspector is seriously...

ん ? ちょっと 待った ||まった Hm? Wait a minute.

ヴィクトリカ 今 何て 言った ? |いま|なんて|いった Victorica, what did you just say?

“ 兄 は 俗 物 だ ” と 言った が あに||ぞく|ぶつ|||いった| I said my brother is an egomaniac. Why?

( 一弥 ) ああ そう … って え えー っ ! ? かずや|||||| Oh, I see...

まあ 兄妹 と いって も ― |きょうだい||| Well, I say "brother", but we have different mothers.

腹違い で は ある が ね はらちがい||||| I'm not sure I'd be happy with that.

あっ … Oh ...

彼 は ブロワ 侯爵 家 の 嫡男 様 だ かれ|||こうしゃく|いえ||ちゃくおとこ|さま| He's a marquis, the legitimate son of the Blois family.

そして め かけ だった 私 の 母 は 政府 に にらま れ た 危険 人物 ||||わたくし||はは||せいふ|||||きけん|じんぶつ And my mother, a mistress, was seen as a dangerous figure by the government.

私 は ブロワ 家 の 屋敷 の 奥深く に 隔離 さ れ て 育った わたくし|||いえ||やしき||おくふかく||かくり||||そだった I was raised in isolation deep inside the Blois family mansion.

そして この 学園 に 入れ られ て から も ― ||がくえん||いれ|||| Even after entering the academy,

ブロワ 侯爵 様 の 外出 許可 なし に は ― |こうしゃく|さま||がいしゅつ|きょか||| I haven't been allowed to go outside without the Duke's permission.

ここ から 出 られ ない よう に なって いる の だ ||だ|||||||| You're not supposed to get out of here.

私 は 捕らわれ の 姫 な の だ よ わたくし||とらわれ||ひめ|||| I am a captive princess.

どう だ 似合わ ない だ ろ う ? ||にあわ|||| But that doesn't suit me, does it?

あ …

( あくび )

そう いう わけ で 姫 は 退屈 し て いる ||||ひめ||たいくつ||| And that's why the princess is always bored.

うん … ん ? Oh...

君 ちょっと 下界 に 下り て 不思議 な 事件 を 探し て こい きみ||げかい||くだり||ふしぎ||じけん||さがし|| Go downstairs to the real world and find me another interesting mystery.

( 一弥 ) そんな 突然 言わ れ て も ! かずや||とつぜん|いわ||| That's easy for you to say!

あ あー っ つまら ん ! 退屈 すぎ て 死ぬ かも しれ ない ! |||||たいくつ|||しぬ||| Oh, no! It's so boring! I'm so bored I might die!

久 城 君 ただ で さえ 少ない 友達 が 1 人 減って しまう ぞ ひさ|しろ|きみ||||すくない|ともだち||じん|へって|| Kujō, with as few friends as you have, can you afford to lose one?

あっ …

( 一弥 ) 友達 … かずや|ともだち Friend...

フッ ねえ ヴィクトリカ

あっ う っ … わ あっ

ちょ っ ちょっと ヴィクトリカ H-Hey, Victorique!

死 ん だ の ? 退屈 で 死 ん だ の ? ちょっと … し||||たいくつ||し|||| Did you die?

ん ?

( 寝息 ) ねいき (Sighs)

ね … 寝 てる ? |ね| S-She's sleeping?

は ぁ …

( 一弥 ) 捕らわれ の ヴィクトリカ かずや|とらわれ|| Captive Victorique...

不思議 な 不思議 な ヴィクトリカ ふしぎ||ふしぎ|| Odd, eccentric Victorique...

まだ 分から ない こと ばかり だ けど これ だけ は 分かる |わから|||||||||わかる I still hardly know anything about her...

ヴィクトリカ は ― Victorique is...

ヴィクトリカ は 僕 の 友達 ||ぼく||ともだち Victorique is... my friend.

ねえ ヴィクトリカ Hey, Victorique, let's go outside again sometime, just you and me.

いつか また 2 人 で 外 に 出かけよ う ||じん||がい||でかけよ|

そして また 海 に きらめく 光 を 見よ う ||うみ|||ひかり||みよ|

約束 だ ぞ やくそく|| That's a promise.

えっ え えー っ ! ?

( ヴィクトリカ ) ふう …

♪ ~

~ ♪

( 一弥 ) 転入 生 の アブリル って いい 子 な ん だ よ かずや|てんにゅう|せい|||||こ|||| Transfer student Avril is a good girl!

す っ ごく 大人っぽく て |||おとなっぽく| She's incredibly mature...

( ヴィクトリカ ) 久 城 |ひさ|しろ Kujō. Could you take your urge to mate elsewhere?

発 情 する なら よそ で やって くれ ない か はつ|じょう|||||||| If you're going to have a fit, you can do it somewhere else.

( 一弥 ) は … 発 情 ! ? かずや||はつ|じょう (Is... passion! ?