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JIN-仁- 完结编, JIN-仁- 完结编 #11 (2)

JIN - 仁 - 完结 编 #11 (2)

官軍 の 方 来 られて も 治し ます そういう 話 じゃ ねえ んだ よ

≪( 多紀 ) 医者 は 医 の 道 を 歩く のみ →

治まら ぬ もの を 治める の が 政 の 道 であろう

多紀 先生

南方 殿 我ら は 鉄砲 傷 も 縫え ん

しかし 役 に 立てる こと が ない わけで も なかろう

ありがとう ございます

玄 孝 ! はい

我ら に 指図 を せよ

はい

まったく よ ~

好きな ように やり や がれ !

馬鹿 医者 が

南方 先生 !

恭 太郎 さん

咲 さ ん

早く 寝 台 へ

左上 腕 部 に 銃 創 腕 の 外側 に 擦 過 傷

先生 咲 は ! 大丈夫です

死 に 至る ような 傷 で は ございませ ぬ

左 様 で ございます よ ね 先生 ?

はい それ は

( 佐分利 ) 咲 さ ん

自分 で やり ます ので 他の 方 を

私 が やり ます って 人手 の 足り ぬ 場

せめて 足手まといに は なり とう ございませ ぬ

先生 大丈夫で っか ?

はい

佐分利 先生 お 願い し ます

はい !

咲 さ ん すいません

私 は 大丈夫です から 他の 方 の ところ へ

じゃあ よろしく お 願い し ます

ほ な 摘出 し まっ せ

はい お 願い し ます

痛み まっか ?

先生 の お 心 に 比べれば …

くそ ~

《≪( 龍 馬 ) 口 八 丁 手 八 丁 ぜ よ 先生 》

え ッ ?

《≪( 龍 馬 ) 手 が 動か ん か ったら 口 を 動かせば えい 》

龍 馬 さん …

南方 先生 !

はい

撃て ーッ !

服 を 裂いて 傷 を 確認 して ください

弾 が 貫通 して る か どう か 見て ください

≪( 橘 ) どうかした の か ?

夢 を 見て いる ようで ございます

蘭 方 の 医師 と 本道 の 医師 が 共に 手 を 取り合い

治療 に 当たる など

縫 合 は 皮膚 が ズレ ない よう 傷口 を 合わせて から 縫って ください

こんな 日 が 来る など

共に 手 を 取り合い …

落ち着いて やれば 大丈夫です はい

実は

二 度 も 遺書 を 書き ました

こんな 格好 の つか ぬ 男 も おり ます まい

初めて 会った とき

恭 太郎 さん 私 に 何て 言った か 覚えて ます か ?

《 どうか 頼む 》

恭 太郎 さん あの とき

「 橘 家 を 守る ため に 死ぬ わけに は いか ない 」 って

私 に そう 言った んです

そう … でした か

恭 太郎 さん は ずっと そう な んです よ

恭 太郎 さん が 命がけ で 守って きた の は

徳川 じゃ ない

橘 の 家 な んじゃ ない です か ?

≪( 榊原 ) 橘 !

戻る ぞ

戻って ください まだ … 邪魔 立て する な

橘 徳川 の 死 に ざま を 見せつけて やろう ぞ

私 の 誇り は

徳川 の ため に 死ぬ こと で は ございませ ぬ

ここ で 水 を 運び ます

腰抜け が

大丈夫です か 恭 太郎 さん ?

腰抜け で ございます

〈 命知らずの 男 達 は 〉

〈 拾った 命 を 再び 捨て に いった 〉

〈 俺 達 は …〉

〈 捨て に いく ため の 命 を 延々と 拾い 続けた 〉

〈 冷静に 見れば この 治療 は 〉

〈 意味 の ない もの だった の かも しれ ない 〉

〈 きっと それ は みんな 分かって いた 〉

〈 だけど 誰一人 と して 〉

〈「 やめよう 」 と は 言いださ なかった 〉

≪( 医師 ) すいません

〈 それ が 俺 達 医者 の 誇り だった から 〉

この 位置 なら 傷 は ギリギリ 内臓 に は 届いて ませ ん

すぐに 消毒 して 縫 合し ましょう

≪( 医師 ) はい

〈 そして 戦 は たった 一 日 で 終わり 〉

〈 官軍 に よる 残党 狩り が 始まった 〉

ここ を 全体 的に お 願い し ます は い

咲 さ ん 治り は どう です か ?

診せて もらえ ます か ?

順調で ございます

ペニシリン も よく 効いて おり ます ので

包帯 巻き 直す の 手伝い ます

自分 で やり ます ので 大丈夫です

やり ます よ

あの それ より

少し お伺い し たい のです が

南方 先生 ちょっと お 願い いたし ます

あ ッ はい

何 です か 咲 さ ん ?

大した こと で は ございませ ぬ ので

お 早く

じゃあ 後 で

治って きて いる 証し で ございます よ ね

南方 先生 が 龍 の 字 に 見えた の かい ?

戦う ので は なく 共に 手 を 取り合い

新しい 世 を 目指す

お 二 人 が 目指さ れて いた の は 畑 は 違え ど

同じ こと だった ので は ない か と

そうかい

生きて る って なあ あり が て え な 恭 太郎

はい

私 が すいません

咲 さ ん 休んで たほう が いい んじゃ ない です か ?

できる こと は さ せて ください

こちら も 消毒 いたし ます ね

でも 熱 で も ある んじゃ …

( 佐分利 ) 先生 … ちょっと す ん ま へん →

八木 先生 ( 八木 ) はい

先生 … 先生

脳 腫瘍 に よる 噴出 性 嘔吐 … で っか ?

正解 です

《≪( 龍 馬 ) 先生 》

龍 馬 さん ? は ッ ?

《≪( 龍 馬 ) ここ じゃ 先生 頭 ん 中 じゃ 》

頭 ん 中 ?

《≪( 龍 馬 ) わし が 話す と 痛む が かえ ほ いたら …》

今 の 幻 聴 いう やつで っか ?

多分 正解 です

ほん ま に どうにも なら ん ので っか ?

どうにか なる んだったら

佐分利 先生 に 手術 して もらって ます よ

私 は 何で …

こんな ヤブ な んでしょう

一 番 助け たい 人 に は

結局 何も で け へん

もう 死な ん とって ください よ 先生

佐分利 先生 は すごい 医者 に なる と 思い ます よ

私 が 自分 が ヤブ だって 気づいた の は

たった 六 年 前 だった んです

それ に 比べたら

佐分利 先生 は びっくり する ぐらい 早い です

佐分利 先生 は

大丈夫です

南方 先生

≪( 福田 ) 大丈夫です か 咲 さ ん !

咲 さ ん 咲 さ ん !→

咲 さ ん ッ 咲 さ ん !

これ … 咲 さ ん !?

ペニシリン の 量 増やした ほう が よろしい でしょう か ?

咲 さん が 感染 して る の は 恐らく

緑 膿 菌 と いう 細菌 です

この 菌 に ペニシリン は 効き ませ ん

効く 薬 は 作れ へん のです か ? ペニシリン の とき みたいに

残念 ながら

私 の 力 で は …

でも 自然 回復 を 望め ない 感染 症 で は ない んです

咲 さん の 体力 を 戻し 免疫 力 を 高める 努力 を し ましょう

福田 先生 何 か 薬 お 願い し ます

はい !

≪( 山田 ) 忙しい ところ →

心配 を かけ まい と さ れて おった んでしょう な

申し訳 ございませ ぬ

忙しい とき に

このような

私 こそ 気づか なくて 本当に すいません

いえ 私 が 言えば よかった のです

膿 が 出つくせば 治る もの と 思って おり まして

あ ッ 私 が

咲 さ ん

それ が 駄目な んです よ

ちゃんと 休ま ない から 免疫 力 が 落ちて

菌 に 負けちゃ う んです

菌 ごとき に 負けて は

母 に 叱ら れ ます ね

〈 だけど 咲 さん の 容態 は 好転 せ ず 〉

〈 このまま で は 敗血症 ショック を 起こし 〉

〈 死に 至り かね ない 状態 に なって いった 〉

ホスミシン で も あれば なあ

≪( 山田 ) 本来 ならば 南方 先生 が お 伝え に くる べきな のでしょう が

先生 も お 悪い のです か ?

よく は ござ り ませ ぬ

我々 も でき うる かぎり の 治療 は いたして おる のです が

でき ま すれば 奥 方 様 に 咲 様 を 一 度 見舞って いただければ …

私 は 会い ませ ぬ

どうか 恭 太郎 一 人 で 母上 !

あの 子 に お 伝え ください ませ

「 約束 どおり 己 の 足 で 戻って き なさい 」 と

母上 咲 の 病 は ひとえに 私 の せい で ございます

何とぞ 一緒に 見舞って … 私 が まいれば

咲 は 己 が 死ぬ や も しれ ぬ と 悟り ましょう

それ は 咲 の 気力 を 奪う や も しれ ぬ で は あり ませ ん か

南方 先生 に お 伝え ください ませ

「 咲 を よろしく 」 と

意外に …

咲 さ ん ?

え ッ …

夢 を 見て おり まして

夢 を ?

熱 に うかされ

ふと 目 が 覚める と

先生 が どこ に も おら れ ぬ のです

私 は 仁 友 堂 を さがす のです けれど

先生 は どこ に も おら れ ず

それ で 未来 に お 戻り に なった んだ と 思って

「 ああ よかった 」 と 思った ところ

目覚める と

先生 の お 顔 が 見えて

よかった ?

お 戻り に なれば

先生 の 岩 は 治 せる で は ないで す か

おとなしく して おり ます ので

どうぞ 他の 方 の 治療 に

先生

咲 さん の 寝て る 顔 見て たら

彰 義 隊 の 皆さん の こと を 思い出した んです

彰 義 隊 を ?

あの 人 達 は

ただ せっぱ詰まって た だけ じゃ なくて

意外に 明るい 気持ち も あった の か な って

もし かけがえのない もの が なくなって しまう の なら

一緒に なくなる の が

一 番 幸せだ って

そんなふうに も 思った の か な って

医者 が

そのような こと を 言って

どう する のです か

はい

どう する ので ございます か

あの 時

あの 時 の

ホスミシン だった んじゃ ?

もしかしたら

どこ か に

先生 ?

咲 さ ん

ちょっと 待って て ください

すぐ すぐ 戻って き ます

絶対 に 治し ます

はい

じゃあ 行って き ます ね

はい

あの すいません

私 咲 さん を 助ける こと の できる 薬 持って た かも しれ ない んです

持って らっしゃった と は ?

とにかく 持って て 落とした かも しれ ない んです

6 年 前 なんで ちゃんと 効く か 分から ない んです けど

でも 何で 持って たか は 覚えて なくて

そのような 事 どうでも よろしい ! 何という 薬 で ございます か ?

ホスミシン と いう 薬 です

どこ に 落とした ので ございます か ?

えっ と …

どうか 咲 を

( 足音 )

母上 咲 を 助ける 薬 が 我が家 に ある や も しれ ぬ のです

初めて お 会い した とき 先生 が お 持ち に なって た かも しれ ぬ と

母上 !

捜す のです 恭 太郎

小さな 瓶 小さな 瓶 …

小さな 瓶

ここ は 初めて 会った 辺り で ございます な

あの 時 に 戻り 自分 に 言って やり たい です

何 が あって も 上野 に は 行く な と

私 も 戻り たい です

《≪( 龍 馬 ) 戻る ぜ よ 先生 》

《≪( 龍 馬 )「 咲 さん を 助け たく ば 戻れ 」 ち →》

《 先生 の 頭 の 中 に おる 奴 が 言う ち ょる が じゃ 》

え ッ ?

あれ が って …

《≪( 龍 馬 ) 先生 は どこ から 来た が じゃ ?》

どこ って 東京 の …

先生 ?

東京 の …

《[ TEL ]( 救急 隊員 ) 錦 糸 公園 内 で 倒れて いる ところ を 発見 さ れ ました 》

《( 博美 ) 錦 糸 公園 に 倒れて いた そうです 》

入り口 と 出口 は 違う

入り口 と 出口 ?

恭 太郎 さん 錦 糸 町 は どっち です か ?

錦 糸 堀 なら あちら で

先生 入り口 と 出口 と は 何の こと で ?

《≪( 龍 馬 ) この先 じゃ 先生 》

≪( 官 軍兵 ) 何 を して おる !

官軍 の 残党 狩り です 先生 逃げ ましょう

《≪( 龍 馬 ) 急ぐ ぜ よ 先生 》

先生 ! ( 官 軍兵 ) おい 止まれ !

止まれ と 言う て おろう が !

先生 ! ≪( 官 軍兵 ) 何で 止まら ん のじゃ …

先生 お 逃げ ください ッ 早く !

急が ない と

あ ちき は 幸せな 女 であり ん す

咲 さ ん

どうか あの 二 人 に も 幸せ を

待って て ください よ

絶対 に

治し ます から

お 二 人 の 思い を 遂げ させて おく ん なん し

ここ …

《≪( 龍 馬 ) 戻る ぜ よ 先生 》

《≪( 龍 馬 ) 戻る ぜ よ あん 世界 へ 》

わ あ ~ ッ !

[ TEL ]( 救急 隊員 ) 錦 糸 公園 内 で 倒れて る ところ を →

発見 さ れ ました 性別 は 男性 …

ドレープ

では 続いて 腫瘍 の 摘出 を 行い ます マイクロ 用意 して

吸引 管 3 号 と バイポーラー

《( 龍 馬 ) ほ いたら のう 先生 》

《 龍 馬 さん どこ 行く んです か ?》

《 先生 は いつか 》

《 わし ら ん こと を 忘れる ぜ よ 》 《 え ッ ?》

《 けん ど 悲しま んで えい 》

《 わし ら は ずっと 先生 と 共に おる ぜ よ 》

《 見え ん でも 聞こえ ん でも 》

《 おる ぜ よ 》

《 いつ の 日 も 》

《 先生 と 共に 》

《 龍 馬 さん ?》

《 龍 馬 さん ッ 》

《 どこ 行く んです か ?》

《 ちょっと 龍 馬 さん ッ 》

何 か あったら すぐ 連絡 ください ( 梅子 ) はい

行か なきゃ

あの 時 と 同じ が いい か

( ドア が 開く )

チャンス か ?

( ドア が 開く )

( 野口 ) 例の 患者 が 部屋 から い なく なり ました

1868 年

5 月 20 日

戻して くれよ

〈 これ で 俺 は 戻れる んだろう か ?〉

〈 それとも また 同じ こと が 繰り返さ れる んだろう か ?〉

〈 いや 戻る んだ 〉

〈 今度 は 俺 が 絶対 に 〉

大丈夫です か ? 戻り ましょう

まだ 安静に して ない と 危険です

どうして こんな こと を した んです か ? 何 か …

どうして これ を ?

《≪( 龍 馬 ) 戻る ぜ よ 》


JIN - 仁 - 完结 编 #11 (2) |しとし|かん结|

官軍 の 方   来 られて も   治し ます そういう 話 じゃ ねえ んだ よ かんぐん||かた|らい|||なおし|||はなし||||

≪( 多紀 ) 医者 は 医 の 道 を 歩く のみ → たき|いしゃ||い||どう||あるく|

治まら ぬ もの を   治める の が 政 の 道 であろう おさまら||||おさめる|||まつりごと||どう|

多紀 先生 たき|せんせい

南方 殿   我ら は 鉄砲 傷 も 縫え ん なんぽう|しんがり|われら||てっぽう|きず||ぬえ|

しかし   役 に 立てる こと が ない わけで も なかろう |やく||たてる||||||

ありがとう ございます

玄 孝 ! はい げん|こう|

我ら に 指図 を せよ われら||さしず||

はい

まったく よ ~

好きな ように   やり や がれ ! すきな|よう に|||

馬鹿 医者 が ばか|いしゃ|

南方 先生 ! なんぽう|せんせい

恭 太郎 さん きよう|たろう|

咲 さ ん さ||

早く 寝 台 へ はやく|ね|だい|

左上 腕 部 に 銃 創   腕 の 外側 に 擦 過 傷 ひだりあがり|うで|ぶ||じゅう|はじめ|うで||そとがわ||かす|か|きず

先生   咲 は ! 大丈夫です せんせい|さ||だいじょうぶ です

死 に 至る ような 傷 で は ございませ ぬ し||いたる||きず||||

左 様 で ございます よ ね   先生 ? ひだり|さま|||||せんせい

はい   それ は

( 佐分利 ) 咲 さ ん さぶり|さ||

自分 で やり ます ので   他の 方 を じぶん|||||たの|かた|

私 が やり ます って 人手 の 足り ぬ 場 わたくし|||||ひとで||たり||じょう

せめて   足手まといに は なり とう ございませ ぬ |あしでまといに|||||

先生   大丈夫で っか ? せんせい|だいじょうぶで|

はい

佐分利 先生   お 願い し ます さぶり|せんせい||ねがい||

はい !

咲 さ ん   すいません さ|||

私 は 大丈夫です から 他の 方 の ところ へ わたくし||だいじょうぶ です||たの|かた|||

じゃあ   よろしく お 願い し ます |||ねがい||

ほ な   摘出 し まっ せ ||てきしゅつ|||

はい   お 願い し ます ||ねがい||

痛み まっか ? いたみ|

先生 の お 心 に 比べれば … せんせい|||こころ||くらべれば

くそ ~

《≪( 龍 馬 ) 口 八 丁   手 八 丁 ぜ よ   先生 》 りゅう|うま|くち|やっ|ちょう|て|やっ|ちょう|||せんせい

え ッ ?

《≪( 龍 馬 ) 手 が 動か ん か ったら 口 を 動かせば えい 》 りゅう|うま|て||うごか||||くち||うごかせば|

龍 馬 さん … りゅう|うま|

南方 先生 ! なんぽう|せんせい

はい

撃て ーッ ! うて|-ッ

服 を 裂いて 傷 を 確認 して ください ふく||さいて|きず||かくにん||

弾 が 貫通 して る か どう か 見て ください たま||かんつう||||||みて|

≪( 橘 ) どうかした の か ? たちばな|||

夢 を 見て いる ようで ございます ゆめ||みて|||

蘭 方 の 医師 と   本道 の 医師 が 共に 手 を 取り合い らん|かた||いし||ほんどう||いし||ともに|て||とりあい

治療 に 当たる など ちりょう||あたる|

縫 合 は 皮膚 が ズレ ない よう   傷口 を 合わせて から 縫って ください ぬ|ごう||ひふ||ずれ|||きずぐち||あわせて||ぬって|

こんな 日 が 来る など |ひ||くる|

共に 手 を 取り合い … ともに|て||とりあい

落ち着いて やれば   大丈夫です はい おちついて||だいじょうぶ です|

実は じつは

二 度 も   遺書 を 書き ました ふた|たび||いしょ||かき|

こんな 格好 の つか ぬ 男 も おり ます まい |かっこう||||おとこ||||

初めて 会った とき はじめて|あった|

恭 太郎 さん 私 に 何て 言った か 覚えて ます か ? きよう|たろう||わたくし||なんて|いった||おぼえて||

《 どうか   頼む 》 |たのむ

恭 太郎 さん   あの とき きよう|たろう|||

「 橘 家 を 守る ため に 死ぬ わけに は いか ない 」 って たちばな|いえ||まもる|||しぬ|||||

私 に   そう 言った んです わたくし|||いった|ん です

そう …  でした か

恭 太郎 さん は ずっと   そう な んです よ きよう|たろう||||||ん です|

恭 太郎 さん が 命がけ で 守って きた の は きよう|たろう|||いのちがけ||まもって|||

徳川 じゃ ない とくがわ||

橘 の 家 な んじゃ ない です か ? たちばな||いえ|||||

≪( 榊原 ) 橘 ! さかきばら|たちばな

戻る ぞ もどる|

戻って ください   まだ … 邪魔 立て する な もどって|||じゃま|たて||

橘   徳川 の 死 に ざま を 見せつけて やろう ぞ たちばな|とくがわ||し||||みせつけて||

私 の 誇り は わたくし||ほこり|

徳川 の ため に 死ぬ こと で は ございませ ぬ とくがわ||||しぬ|||||

ここ で   水 を 運び ます ||すい||はこび|

腰抜け が こしぬけ|

大丈夫です か   恭 太郎 さん ? だいじょうぶ です||きよう|たろう|

腰抜け で ございます こしぬけ||

〈 命知らずの 男 達 は 〉 いのちしらずの|おとこ|さとる|

〈 拾った 命 を   再び 捨て に いった 〉 ひろった|いのち||ふたたび|すて||

〈 俺 達 は …〉 おれ|さとる|

〈 捨て に いく ため の 命 を 延々と 拾い 続けた 〉 すて|||||いのち||えんえんと|ひろい|つづけた

〈 冷静に 見れば   この 治療 は 〉 れいせいに|みれば||ちりょう|

〈 意味 の ない もの だった の かも しれ ない 〉 いみ||||||||

〈 きっと それ は   みんな 分かって いた 〉 ||||わかって|

〈 だけど   誰一人 と して 〉 |だれひとり||

〈「 やめよう 」 と は 言いださ なかった 〉 |||いいださ|

≪( 医師 ) すいません いし|

〈 それ が 俺 達   医者 の 誇り だった から 〉 ||おれ|さとる|いしゃ||ほこり||

この 位置 なら   傷 は ギリギリ 内臓 に は 届いて ませ ん |いち||きず||ぎりぎり|ないぞう|||とどいて||

すぐに 消毒 して   縫 合し ましょう |しょうどく||ぬ|ごうし|

≪( 医師 ) はい いし|

〈 そして 戦 は   たった 一 日 で 終わり 〉 |いくさ|||ひと|ひ||おわり

〈 官軍 に よる   残党 狩り が 始まった 〉 かんぐん|||ざんとう|かり||はじまった

ここ を 全体 的に   お 願い し ます は い ||ぜんたい|てきに||ねがい||||

咲 さ ん   治り は   どう です か ? さ|||なおり||||

診せて もらえ ます か ? みせて|||

順調で ございます じゅんちょうで|

ペニシリン も よく 効いて おり ます ので |||きいて|||

包帯   巻き 直す の   手伝い ます ほうたい|まき|なおす||てつだい|

自分 で やり ます ので   大丈夫です じぶん|||||だいじょうぶ です

やり ます よ

あの   それ より

少し   お伺い し たい のです が すこし|おうかがい|||の です|

南方 先生 ちょっと   お 願い いたし ます なんぽう|せんせい|||ねがい||

あ ッ   はい

何 です か   咲 さ ん ? なん|||さ||

大した こと で は ございませ ぬ ので たいした||||||

お 早く |はやく

じゃあ   後 で |あと|

治って きて いる 証し で ございます よ ね なおって|||しょうし||||

南方 先生 が 龍 の 字 に 見えた の かい ? なんぽう|せんせい||りゅう||あざ||みえた||

戦う ので は なく 共に 手 を 取り合い たたかう||||ともに|て||とりあい

新しい 世 を 目指す あたらしい|よ||めざす

お 二 人 が 目指さ れて いた の は 畑 は 違え ど |ふた|じん||めざさ|||||はたけ||ちがえ|

同じ こと だった ので は ない か と おなじ|||||||

そうかい

生きて る って なあ あり が て え な   恭 太郎 いきて|||||||||きよう|たろう

はい

私 が すいません わたくし||

咲 さ ん   休んで たほう が いい んじゃ ない です か ? さ|||やすんで|||||||

できる こと は   さ せて ください

こちら も   消毒 いたし ます ね ||しょうどく|||

でも   熱 で も ある んじゃ … |ねつ||||

( 佐分利 ) 先生 … ちょっと   す ん ま へん → さぶり|せんせい|||||

八木 先生 ( 八木 ) はい やぎ|せんせい|やぎ|

先生 …  先生 せんせい|せんせい

脳 腫瘍 に よる 噴出 性 嘔吐 …  で っか ? のう|しゅよう|||ふんしゅつ|せい|おうと||

正解 です せいかい|

《≪( 龍 馬 ) 先生 》 りゅう|うま|せんせい

龍 馬 さん ? は ッ ? りゅう|うま|||

《≪( 龍 馬 ) ここ じゃ   先生   頭 ん 中 じゃ 》 りゅう|うま|||せんせい|あたま||なか|

頭 ん 中 ? あたま||なか

《≪( 龍 馬 ) わし が 話す と 痛む が かえ ほ いたら …》 りゅう|うま|||はなす||いたむ||||

今 の   幻 聴 いう やつで っか ? いま||まぼろし|き|||

多分   正解 です たぶん|せいかい|

ほん ま に どうにも なら ん ので っか ?

どうにか なる んだったら

佐分利 先生 に 手術 して もらって ます よ さぶり|せんせい||しゅじゅつ||||

私 は   何で … わたくし||なんで

こんな ヤブ な んでしょう

一 番   助け たい 人 に は ひと|ばん|たすけ||じん||

結局   何も で け へん けっきょく|なにも|||

もう 死な ん とって ください よ   先生 |しな|||||せんせい

佐分利 先生 は すごい 医者 に なる と 思い ます よ さぶり|せんせい|||いしゃ||||おもい||

私 が 自分 が ヤブ だって 気づいた の は わたくし||じぶん||||きづいた||

たった 六 年 前 だった んです |むっ|とし|ぜん||ん です

それ に 比べたら ||くらべたら

佐分利 先生 は びっくり する ぐらい 早い です さぶり|せんせい|||||はやい|

佐分利 先生 は さぶり|せんせい|

大丈夫です だいじょうぶ です

南方 先生 なんぽう|せんせい

≪( 福田 ) 大丈夫です か   咲 さ ん ! ふくた|だいじょうぶ です||さ||

咲 さ ん   咲 さ ん !→ さ|||さ||

咲 さ ん ッ   咲 さ ん ! さ||||さ||

これ …  咲 さ ん !? |さ||

ペニシリン の 量   増やした ほう が よろしい でしょう か ? ||りょう|ふやした|||||

咲 さん が 感染 して る の は   恐らく さ|||かんせん|||||おそらく

緑 膿 菌 と いう 細菌 です みどり|うみ|きん|||さいきん|

この 菌 に   ペニシリン は 効き ませ ん |きん||||きき||

効く 薬 は   作れ へん のです か ? ペニシリン の とき みたいに きく|くすり||つくれ||の です|||||

残念 ながら ざんねん|

私 の 力 で は … わたくし||ちから||

でも   自然 回復 を 望め ない 感染 症 で は ない んです |しぜん|かいふく||のぞめ||かんせん|しょう||||ん です

咲 さん の 体力 を 戻し 免疫 力 を 高める 努力 を し ましょう さ|||たいりょく||もどし|めんえき|ちから||たかめる|どりょく|||

福田 先生   何 か 薬   お 願い し ます ふくた|せんせい|なん||くすり||ねがい||

はい !

≪( 山田 ) 忙しい ところ → やまだ|いそがしい|

心配 を かけ まい と さ れて おった んでしょう な しんぱい|||||||||

申し訳 ございませ ぬ もうし わけ||

忙しい とき に いそがしい||

このような

私 こそ 気づか なくて   本当に すいません わたくし||きづか||ほんとうに|

いえ   私 が 言えば よかった のです |わたくし||いえば||の です

膿 が 出つくせば 治る もの と 思って おり まして うみ||でつくせば|なおる|||おもって||

あ ッ   私 が ||わたくし|

咲 さ ん さ||

それ が 駄目な んです よ ||だめな|ん です|

ちゃんと 休ま ない から 免疫 力 が 落ちて |やすま|||めんえき|ちから||おちて

菌 に 負けちゃ う んです きん||まけちゃ||ん です

菌 ごとき に 負けて は きん|||まけて|

母 に 叱ら れ ます ね はは||しから|||

〈 だけど   咲 さん の 容態 は 好転 せ ず 〉 |さ|||ようだい||こうてん||

〈 このまま で は 敗血症 ショック を 起こし 〉 |||はいけつしょう|しょっく||おこし

〈 死に 至り かね ない 状態 に なって いった 〉 しに|いたり|||じょうたい|||

ホスミシン で も あれば なあ

≪( 山田 ) 本来 ならば   南方 先生 が お 伝え に くる べきな のでしょう が やまだ|ほんらい||なんぽう|せんせい|||つたえ|||||

先生 も   お 悪い のです か ? せんせい|||わるい|の です|

よく は ござ り ませ ぬ

我々 も   でき うる かぎり の 治療 は いたして おる のです が われわれ||||||ちりょう||||の です|

でき ま すれば   奥 方 様 に 咲 様 を 一 度   見舞って いただければ … |||おく|かた|さま||さ|さま||ひと|たび|みまって|

私 は   会い ませ ぬ わたくし||あい||

どうか   恭 太郎   一 人 で 母上 ! |きよう|たろう|ひと|じん||ははうえ

あの 子 に   お 伝え ください ませ |こ|||つたえ||

「 約束 どおり 己 の 足 で 戻って き なさい 」 と やくそく||おのれ||あし||もどって|||

母上   咲 の 病 は ひとえに   私 の せい で ございます ははうえ|さ||びょう|||わたくし||||

何とぞ   一緒に 見舞って … 私 が   まいれば なにとぞ|いっしょに|みまって|わたくし||

咲 は   己 が 死ぬ や も しれ ぬ と 悟り ましょう さ||おのれ||しぬ||||||さとり|

それ は   咲 の 気力 を 奪う や も しれ ぬ で は あり ませ ん か ||さ||きりょく||うばう||||||||||

南方 先生 に   お 伝え ください ませ なんぽう|せんせい|||つたえ||

「 咲 を   よろしく 」 と さ|||

意外に … いがいに

咲 さ ん ? さ||

え ッ …

夢 を   見て おり まして ゆめ||みて||

夢 を ? ゆめ|

熱 に   うかされ ねつ||

ふと   目 が 覚める と |め||さめる|

先生 が   どこ に も   おら れ ぬ のです せんせい||||||||の です

私 は   仁 友 堂 を さがす のです けれど わたくし||しとし|とも|どう|||の です|

先生 は   どこ に も   おら れ ず せんせい|||||||

それ で   未来 に お 戻り に なった んだ と 思って ||みらい|||もどり|||||おもって

「 ああ   よかった 」 と 思った ところ |||おもった|

目覚める と めざめる|

先生 の   お 顔 が 見えて せんせい|||かお||みえて

よかった ?

お 戻り に なれば |もどり||

先生 の 岩 は   治 せる で は ないで す か せんせい||いわ||ち||||||

おとなしく して おり ます ので

どうぞ   他の 方 の 治療 に |たの|かた||ちりょう|

先生 せんせい

咲 さん の 寝て る 顔 見て たら さ|||ねて||かお|みて|

彰 義 隊 の 皆さん の こと を 思い出した んです あきら|ただし|たい||みなさん||||おもいだした|ん です

彰 義 隊 を ? あきら|ただし|たい|

あの 人 達 は |じん|さとる|

ただ   せっぱ詰まって た だけ じゃ なくて |せっぱつまって||||

意外に   明るい 気持ち も あった の か な   って いがいに|あかるい|きもち||||||

もし   かけがえのない もの が なくなって しまう の なら

一緒に なくなる の が いっしょに|||

一 番 幸せだ   って ひと|ばん|しあわせだ|

そんなふうに も 思った の か な   って ||おもった||||

医者 が いしゃ|

そのような こと を 言って |||いって

どう する のです か ||の です|

はい

どう する ので ございます か

あの 時 |じ

あの 時 の |じ|

ホスミシン だった んじゃ ?

もしかしたら

どこ か に

先生 ? せんせい

咲 さ ん さ||

ちょっと 待って て ください |まって||

すぐ   すぐ 戻って き ます ||もどって||

絶対 に 治し ます ぜったい||なおし|

はい

じゃあ   行って き ます ね |おこなって|||

はい

あの   すいません

私   咲 さん を 助ける こと の できる 薬 持って た かも しれ ない んです わたくし|さ|||たすける||||くすり|もって|||||ん です

持って らっしゃった と は ? もって|||

とにかく 持って て 落とした かも しれ ない んです |もって||おとした||||ん です

6 年 前 なんで   ちゃんと 効く か 分から ない んです けど とし|ぜん|||きく||わから||ん です|

でも 何で 持って たか は 覚えて なくて |なんで|もって|||おぼえて|

そのような 事   どうでも よろしい ! 何という 薬 で ございます か ? |こと|||なんという|くすり|||

ホスミシン と いう 薬 です |||くすり|

どこ に 落とした ので ございます か ? ||おとした|||

えっ と …

どうか   咲 を |さ|

( 足音 ) あしおと

母上   咲 を 助ける 薬 が 我が家 に ある や も しれ ぬ のです ははうえ|さ||たすける|くすり||わがや|||||||の です

初めて お 会い した とき   先生 が お 持ち に なって た かも しれ ぬ と はじめて||あい|||せんせい|||もち|||||||

母上 ! ははうえ

捜す のです   恭 太郎 さがす|の です|きよう|たろう

小さな 瓶   小さな 瓶 … ちいさな|びん|ちいさな|びん

小さな 瓶 ちいさな|びん

ここ は   初めて 会った 辺り で ございます な ||はじめて|あった|あたり|||

あの 時 に 戻り 自分 に 言って やり たい です |じ||もどり|じぶん||いって|||

何 が あって も 上野 に は 行く な   と なん||||うえの|||いく||

私 も 戻り たい です わたくし||もどり||

《≪( 龍 馬 ) 戻る ぜ よ   先生 》 りゅう|うま|もどる|||せんせい

《≪( 龍 馬 )「 咲 さん を 助け たく ば 戻れ 」 ち →》 りゅう|うま|さ|||たすけ|||もどれ|

《 先生 の 頭 の 中 に おる 奴 が 言う ち ょる が じゃ 》 せんせい||あたま||なか|||やつ||いう||||

え ッ ?

あれ が   って …

《≪( 龍 馬 ) 先生 は どこ から 来た が じゃ ?》 りゅう|うま|せんせい||||きた||

どこ って   東京 の … ||とうきょう|

先生 ? せんせい

東京 の … とうきょう|

《[ TEL ]( 救急 隊員 ) 錦 糸 公園 内 で 倒れて いる ところ を 発見 さ れ ました 》 |きゅうきゅう|たいいん|にしき|いと|こうえん|うち||たおれて||||はっけん|||

《( 博美 ) 錦 糸 公園 に 倒れて いた そうです 》 ひろみ|にしき|いと|こうえん||たおれて||そう です

入り口 と   出口 は 違う いりぐち||でぐち||ちがう

入り口 と   出口 ? いりぐち||でぐち

恭 太郎 さん 錦 糸 町 は どっち です か ? きよう|たろう||にしき|いと|まち||||

錦 糸 堀 なら   あちら で にしき|いと|ほり|||

先生   入り口 と 出口 と は 何の こと で ? せんせい|いりぐち||でぐち|||なんの||

《≪( 龍 馬 ) この先 じゃ   先生 》 りゅう|うま|このさき||せんせい

≪( 官 軍兵 ) 何 を して おる ! かん|ぐんぴょう|なん|||

官軍 の 残党 狩り です 先生   逃げ ましょう かんぐん||ざんとう|かり||せんせい|にげ|

《≪( 龍 馬 ) 急ぐ ぜ よ   先生 》 りゅう|うま|いそぐ|||せんせい

先生 ! ( 官 軍兵 ) おい   止まれ ! せんせい|かん|ぐんぴょう||とどまれ

止まれ と 言う て おろう が ! とどまれ||いう|||

先生 ! ≪( 官 軍兵 ) 何で 止まら ん のじゃ … せんせい|かん|ぐんぴょう|なんで|とまら||

先生   お 逃げ ください ッ   早く ! せんせい||にげ|||はやく

急が ない と いそが||

あ ちき は   幸せな 女 であり ん す |||しあわせな|おんな|||

咲 さ ん さ||

どうか   あの 二 人 に も 幸せ を ||ふた|じん|||しあわせ|

待って て ください よ まって|||

絶対 に ぜったい|

治し ます から なおし||

お 二 人 の 思い を 遂げ させて おく ん なん し |ふた|じん||おもい||とげ|さ せて||||

ここ …

《≪( 龍 馬 ) 戻る ぜ よ   先生 》 りゅう|うま|もどる|||せんせい

《≪( 龍 馬 ) 戻る ぜ よ   あん 世界 へ 》 りゅう|うま|もどる||||せかい|

わ あ ~ ッ !

[ TEL ]( 救急 隊員 ) 錦 糸 公園 内 で 倒れて る ところ を → |きゅうきゅう|たいいん|にしき|いと|こうえん|うち||たおれて|||

発見 さ れ ました   性別 は 男性 … はっけん||||せいべつ||だんせい

ドレープ

では 続いて   腫瘍 の 摘出 を 行い ます マイクロ 用意 して |つづいて|しゅよう||てきしゅつ||おこない|||ようい|

吸引 管 3 号 と バイポーラー きゅういん|かん|ごう||

《( 龍 馬 ) ほ いたら のう   先生 》 りゅう|うま||||せんせい

《 龍 馬 さん   どこ 行く んです か ?》 りゅう|うま|||いく|ん です|

《 先生 は   いつか 》 せんせい||

《 わし ら ん こと を 忘れる ぜ よ 》 《 え ッ ?》 |||||わすれる||||

《 けん ど   悲しま んで えい 》 ||かなしま||

《 わし ら は ずっと 先生 と 共に おる ぜ よ 》 ||||せんせい||ともに|||

《 見え ん でも   聞こえ ん でも 》 みえ|||きこえ||

《 おる ぜ よ 》

《 いつ の 日 も 》 ||ひ|

《 先生 と 共に 》 せんせい||ともに

《 龍 馬 さん ?》 りゅう|うま|

《 龍 馬 さん ッ 》 りゅう|うま||

《 どこ 行く んです か ?》 |いく|ん です|

《 ちょっと 龍 馬 さん ッ 》 |りゅう|うま||

何 か あったら   すぐ 連絡 ください ( 梅子 ) はい なん||||れんらく||うめこ|

行か なきゃ いか|

あの 時 と 同じ が いい か |じ||おなじ|||

( ドア が 開く ) どあ||あく

チャンス か ? ちゃんす|

( ドア が 開く ) どあ||あく

( 野口 ) 例の 患者 が   部屋 から い なく なり ました のくち|れいの|かんじゃ||へや|||||

1868 年 とし

5 月 20 日 つき|ひ

戻して くれよ もどして|

〈 これ で 俺 は 戻れる んだろう か ?〉 ||おれ||もどれる||

〈 それとも   また 同じ こと が 繰り返さ れる んだろう か ?〉 ||おなじ|||くりかえさ|||

〈 いや   戻る んだ 〉 |もどる|

〈 今度 は   俺 が 絶対 に 〉 こんど||おれ||ぜったい|

大丈夫です か ?  戻り ましょう だいじょうぶ です||もどり|

まだ 安静に して ない と 危険です |あんせいに||||きけん です

どうして   こんな こと を した んです か ?  何 か … |||||ん です||なん|

どうして   これ を ?

《≪( 龍 馬 ) 戻る ぜ よ 》 りゅう|うま|もどる||